相棒 season 19 元日スペシャル #11[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

相棒 season 19 元日スペシャル #11[解][字]

元日スペシャル【オマエニツミハ】
止まらない連続殺人!復讐の連鎖!
突然、特命係の前に現れた謎の記者…
明かされる右京の衝撃の過去とは!?

◇番組内容
【オマエニツミハ】
区役所勤務の鎌田が撲殺された同じ頃…右京の前に仁江浜光雄という何とも怪しいフリージャーナリストが現れる。その後、鎌田は過去に連続暴行事件を起こしていたことから、一課は復讐と睨み、事件の被害者である瀬川という男の元へ。しかし、追い詰めた伊丹、芹沢の目の前でまさかの事態が!!さらに仁江浜の手によって、次々と暴かれる真実。仁江浜の真の目的とは何なのか―そこには右京の過去と大きく関係が!
◇出演者
水谷豊、反町隆史
森口瑤子、川原和久、山中崇史、篠原ゆき子、山西惇、浅利陽介、田中隆三、片桐竜次、小野了、仲間由紀恵、石坂浩二 ほか 
【ゲスト】岸谷五朗、中村映里子 ほか
◇スタッフ
【脚本】瀧本智行
【監督】権野元
◇音楽
池頼広
◇おしらせ
☆最新情報はツイッターでも!
【ツイッター】https://twitter.com/aibouNow
【番組HP】https://www.tv-asahi.co.jp/aibou/

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

テキストマイニング結果

ワードクラウド

キーワード出現数ベスト20

  1. 杉下
  2. 柚木
  3. 瀬川
  4. 大沼
  5. 伊丹
  6. 直樹
  7. 鎌田
  8. 携帯電話
  9. お前
  10. 事件
  11. 被害者
  12. 右京
  13. 仁江浜
  14. 青木
  15. 着信音
  16. 茉梨
  17. 女将
  18. 本当
  19. 記事
  20. 刑事

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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♬~

(警報音)

♬~

(足音)

♬~

♬~

♬~

(携帯電話の着信音)

(柚木竜一)ああ… うん。

(柚木)ああ。 えっ?
(携帯電話の着信音)

今月の上がり 少ねえじゃん。
どうなってんのよ?

ガツガツ搾り取れっつうんだよ。

ああ。 お前
サツ ビビって どうすんだよ。

(舌打ち)

何人パクられようが
補充すりゃいいだけだろうが!

ああ…。 で?

お前 面白い事 言うね。

てめえも沈めるぞ コラ。

(カメラのシャッター音)

(シャッター音)

(角田六郎)行くぞ。
(一同)はい!

(携帯電話の着信音)
(話し声)

(角田)警察だ! 動くな!
はい じっとして。

じっとして
そのまま そのまま そのまま。

責任者
令状 読み上げるから 前に出て。

(携帯電話の着信音)

責任者 お前か?
違います…。

(缶が転がる音)
(角田)おい お前 動くな!

(捜査員)おい!
(角田)待て!

うわっ…! 痛っ!

♬~

うらあっ!

オラッ! おっ…。
(蹴る音)

ああ…!

あっ…! ああ…。

おお… サンキュー。 助かった。

(杉下右京)
お役に立てて何よりです。

♬~

(小出茉梨)うーん…。

さすがに これは派手かなあ?

そうでもないと思いますよ。

うん…。

うーん…。

そうね。 悪くないか。

どれも
ご主人に よくお似合いですよ。

えっ?
ああ いえ…。

そうなんですよ。

うちの夫
なんでも着こなしちゃうんです。

ねえ? あなた。

おっ…。
(茉梨)フフフフフ…。

(茉梨)ああ… そうねえ…。

(青木年男)見ちゃった 見ちゃった
ヒヒヒヒ…!

あなた ちょっと 前 向いてね。

どうも ありがとうございました。
(茉梨)はい。

ウフフフ…。

本当は
不倫カップルだと思ってますよ。

さすが 老舗ね
おくびにも出さない。 フフフ…。

杉下さん。

今日は お付き合い頂きまして
ありがとうございました。

面倒な事にならなければ
いいのですが…。

えっ?
ああ いえいえ こちらの話です。

達郎くん!

(峯田達郎)あれ? 女将さん。
こんな所で何… あっ。

魚屋さんの達郎くん。

常連の杉下さん。
あっ…。

この人ね こんなふうに見えて
魚を見る目だけは確かなんです。

あなたのおかげで
いつも おいしい魚を頂いてます。

いやいや…
俺なんて まだまだっすから。

ハハ… やっぱりな。
(茉梨)何よ?

いや 女将さんにも
こういう人がいて安心したっす。

馬鹿… 何 言ってんのよ!

ガキのくせに
生意気 言ってんじゃないわよ!

口は悪いけど
根は いい人なんで。

女将さんの事
よろしくお願いします!

もう だから 違うってば!
あっ…。

今日は タイの とびきりいいやつ
入ってるからさ

また あとで!
うん。

失礼します。 まいど!

たっちゃん!

(峯田)今日のタイ
めちゃくちゃ いいから。

もしかして 彼ですか?
プレゼントのお相手は。

ええ。 わかりました?

ちょっと
危なっかしいところがあって

なんだか 母親みたいな気持ちに
させられちゃうんですよね。

おっ…。

♬~

杉下さん?

ああ… いえいえ。

おはようございます。
おはようございます。

おはよう。

(2人)おはようございます。
おはようございます。

♬~

おはようございます。

(冠城 亘)おはようございます。

庁内が
右京さんの噂で持ちきりですよ。

青木くんですね?

運が悪かったですね。

警視庁一のラウドスピーカーに
密会現場を目撃されるとは。

小手鞠さんに頼まれて

ネクタイ買うのに
付き合っただけです。

マネキン代わりですよ。

そんな事だと思ってましたけど。

で…
どういう噂になってるんですか?

あっという間に尾ひれがついて
ついに最新版は

「杉下右京 ついに2度目の結婚」。

SNS時代の噂は
恐ろしいですねぇ。

(角田)はあ…。

どうしました?
(角田)捕まえた連中

またしても なんにも知らない
下っ端ばかりだった。

せっかく お前らに
応援に来てもらったのによ。

お気になさらずに。
我々 暇ですから。

しかし 幹部を捕まえない事には

特殊詐欺は いつまで経っても
なくなりませんね。

自分のところまで
手が回らないようなシステムを

作り上げてやがる。
卑怯な野郎どもだ。

末端の連中の事なんか

いつでも切り捨てられる駒としか
思ってねえんだよ。

それでも こう不景気じゃ
目先の金に釣られて

犯罪に手を染める奴が
次々と湧いてくる。

システム作った奴だけが
ボロ儲けだ。

犯罪組織にも
格差社会の現実が…。

はあ… やだやだ。

いいねえ あんたは幸せそうで。

はい?
フッ…。

おめでとう。 フフッ…。

SNS時代の噂は恐ろしいですね。

(携帯電話の振動音)

もしもし。

(甲斐峯秋)ご無沙汰してるね。
元気かね?

おかげさまで。
で どういったご用件でしょう?

甲斐さんにまで噂が届いてるとは
注目の的ですね。

まったく 迷惑な話です。

青木を
こっぴどく叱っておきます。

まあ 人の噂も七十五日と
言いますからね。

七十五日… 結構 長いですね。

英語だと
「A wonder lasts but nine days」。

9日間です。
すぐに忘れられますよ。

あっ ちょっと すいません。

注目の的といえば

さっきから
後ろ 誰か つけてるようですが。

ええ。 あの男 昨日から
僕の周りをうろついています。

じゃあ 右京さんが目的?
心当たりは?

ありません。

何者なんでしょうね…。

♬~

(足を引きずる音)

♬~

(茉梨)ええ? やだ! もう…。

ハハハ…! 面倒な事って
そういう事だったんですか?

見られた相手が
悪かったものですからね。

警察という組織は
噂話が大好物ですからね。

特に 男女の。

確かに そのとおりだね。

スキャンダルでもあろうものなら
目の色が変わるよ。

追い落とすチャンスだからね。

やあねえ。

しょせん お役所
足の引っ張り合いが常ですからね。

しかし 話を聞いた時はね
ちょっと期待したんだよ。

杉下くんと小手鞠に
ようやく 春が来たなって。

おやおや?
ああ…。

今の言葉 聞き捨てなりませんね。

それじゃ
まるで 私たちの人生が

ずっと冬だった
みたいじゃないですか。

まったくです。
そうは言ってないがね…。

いや 2人とも いい年だ。

ここら辺で落ち着いてくれれば
ひと安心だと思ってね。

見損なってもらっちゃ
困りますよ。

この小手鞠
この先も一人で生き抜く覚悟

とうに できてるんですから。
同じく。

これはこれは
お見それ致しました。

いや 名残惜しいがね

このあと
つまらん会合があってね。

お先に失礼するよ。

この勘定は僕にね。
ごちそうさまです。

(茉梨)今日は倍付けですからね。

(甲斐)倍付けか…。

じゃあ お先に失礼。

(甲斐)どうも。

ありがとうございました。
(足音)

(男性)あっ… いけますか?

ええ。 お一人ですか?

(男性)ええ。
(茉梨)どうぞ。

お上着 お預かりしましょうか?

(男性)あっ… 大丈夫です。

何か ご用でしょうか?

昨日から 僕の周りを
嗅ぎ回っていらっしゃいましたね。

やはり お気づきでしたか…。

素人がプロ相手に
大変失礼致しました。

(仁江浜光雄)ハハッ…。

「フリージャーナリスト」…。

ええ。
元は新聞記者だったんですが。

「仁江浜」って珍しい名前ですね。

ペンネームです。

能登に仁江海岸って所があって
その近くの出なもので。

で ご用件は?

実は 警視庁に 杉下右京という

知る人ぞ知る伝説の刑事がいる
という噂を耳にしまして。

伝説…。
冠城さん。

捜査一課の陰に隠れてはいるが

数々の難事件を解決してきた
張本人だと。

ですよね?

確かに。
うん…。

いやあ フリーになって
まだ 日が浅いんで

今は あちこちに 小さな記事を
書き散らしてるだけなんですが

杉下さんの話なら

世に出す価値のあるものが
書けるんじゃないかと思いまして。

ぜひ 読んでみたいですね。

本当は きちんと筋を通して

取材を申し込むつもり
だったんですけど…。

お断りします。

気を悪くされたなら謝ります。

どなたが相手でも

そのような類いの話を
受けるつもりは

一切 ありませんので。

あっ… ちょ…。

参ったな…。 女将さん
ちょっと 取りなしてくださいよ。

私が何か言って
どうにかなる人じゃありませんよ。

まあ 一度決めたら
てこでも動かない人ですからね。

頑固というか
意固地 偏屈 へそ曲がり

あまのじゃくに ひねくれ者。

もう十分じゃありませんか?

はあ… わかりました。

こういう場で
する話じゃなかった。

そうね。 ちょっと
無粋だったかもしれませんね。

今日のところは引き下がります。

でも 僕も結構しつこいんで。

以後 お見知りおきを。

♬~

(つばを吐く音)

♬~

(鎌田弘明)なんだよ…。

(殴る音)

(パトカーのサイレン)

♬~

(出雲麗音)ご苦労さまです。

(捜査員)ご苦労さまです。

(伊丹憲一)
はあ… ひでえ有り様だな。

(益子桑栄)
全身 めった打ちにされてる。

(益子)凶器は まだ出てないが
恐らく 鉄パイプだな。

(麗音)財布には
手をつけられていませんでした。

金目的ではなさそうですね。

(芹沢慶二)
お前さんの考えは聞いてない。

はい。 これ 被害者のものです。

(せき払い)

(伊丹)「生活福祉課 鎌田弘明」…。

お役所の人間ですかね。

目撃者は?

あっ それが…。

おい! なんで 放っておくの!

(麗音)
困るって言ったんですけど…。

(伊丹)お前よ なめられてんだよ。

おい 一課の威厳を示せ。

(芹沢)いつになったら
一人前になんのかね?

じゃあ 他にも同じような方が
いらっしゃいます?

(吉村隆明)そうだな 結構いたな。
ああ… そうでしたか。

警部殿!

皆までおっしゃらずとも
わかっています。

地元の不良グループが
因縁つけて

リンチしたのではないかと
おっしゃってますが。

そんな事は
こっちで聞くからいい!

出雲! きっちり お見送りして。

じゃあ すいませんが…。

どうしました?

いえ。 行きましょう。

で… あんた 何を見たの?

いや さっきの刑事さんに
話したばっかりだよ。

あの人たちは関係ないっすから。
(吉村)ええ?

もう一度
順を追って話してくれるか?

ゆうべ 夜中に起きてよ

小便しようと思って あそこに…。

(鉄パイプを引きずる音)

(吉村の声)この辺 時々
悪さするガキどもがいるんだよ。

なんかあったら
一言 言ってやろうと思ってな…。

(鉄パイプを引きずる音)

(鎌田)ああ… 助けて…。

うう… うっ… 助けて…。

(鎌田)うう… うわあっ!
(殴る音)

(殴る音)

ああ…!
(殴る音)

襲った奴ら 何人いた?

2人。
2人ね。

いや… 3人かもしんねえな。

どっち?

そんな急かすなよ…。
えーっとな 2人だったかもな。

服装は?

黒っぽい上着 着ててよ

こう… なんつうの?
フードっつうの?

それを頭まで かぶってたよ。

2人ともか?
ああ。

いや どうだったかな…。

はっきりしねえなあ。

…あっ!

なんだ? 何か思い出したのか?

そのフードの男な…。

(吉村の声)足 引きずってた。

右足だよ。

(伊丹)確かなんだな?
おう 間違いねえよ。

(西山)鎌田くんは臨時の職員で
主に受け付け業務を。

誠実な仕事ぶりで
信頼してたんですが…。

残念でなりません。

プライベートについて
何か ご存じありません?

(西山)どうなの? 渋井くん。

(渋井)
私も時々 酒を飲む程度ですが

課長がおっしゃったように
本当に素直で真面目な奴なんです。

母一人 子一人だから
自分がしっかりしないとって

よく言ってました。

誰かに恨まれる
というような事は?

彼に限って考えられません!

ですよね? 課長。

(西山)ああ…。

(渋井)なんといいますか
彼は本当に先輩思いの奴でして

朝なんかも 必ず
私より早く出勤してるんですよ。

いや あの 受け付け業務は…。

(柿沢優香)
事件に関係あるかどうか

わかりませんけど?
構いませんよ。

あなたから聞いたとは
誰にも言いませんので。

ちょっと やってらんない時とか
ここに来るんですよ。

一応 立ち入り禁止になってるんで
人目につかないし。

なるほど いい場所ですね。

役所の窓口業務って
ストレスたまる仕事なんです。

身勝手な人や
クレーマーみたいな人もいて。

お役所は恵まれてるってイメージ
あるから。

私ら臨時職員は
全然そんな事ないのに。

それでも 鎌田さんは
誠実に対応されていたんですね。

ええ。

もういい!
あっ あの…。

申し訳ございません! あの…。

はい どうもありがとう…。
(男性)触るなよ!

どうしたの? 今日。
触るな!

気をつけて。
この税金泥棒が!

どっち行きますか?
いいから!

(優香の声)課長や
渋井さんにだけじゃなくて

私らにも丁寧に接するし

絵に描いたような好青年
っていうか…。

でも 裏の顔があった?

(鎌田)クソが クソが… クソが!
クソが!!

俺が誰だか わかってんのかよ
あのジジイ! 死ね!

(鎌田)死ね オラァ!!

(優香の声)あまりの変わりように
怖くなって…。

♬~

仕事が終わったあと
弘明さんは どちらに?

(鎌田美千代)わかりません…。

財布の中に
ネットカフェの会員カードが。

現場は河川敷だったんですが

その辺りに
弘明さんが行かれるような事は?

わかりません…。

なんで…!

ああ…。

♬~

今日は無理だな。

落ち着くまで 休んでもらおう。
はい。

(ノック)

ん…?

はーい。

先ほどは どうも。
これ よろしければ。

えっ? い… いいのかよ?

(吉村)あの おっかねえデカに

内緒にしろって
言われたんだけどよ…。

犯人の一人がよ

右足 引きずってるの
思い出したんだよ。

こんなふうによ。

右足を…。

それは 大変貴重な情報ですねぇ。
だろ?

あの刑事たち 横柄でよ。
気に食わねえんだよ。

まあ ごもっともです。

そこいくと あんたたち
いい人みてえだからな。

我々 親切丁寧が
モットーですから。

ハハ… そうだよな。
で お聞きしたいのは…

この鉤十字の
落書きの事なんですがね。

はあ…。

これだけ 新しく見えるのですが
以前から ありましたか?

そう言われたら… 見覚えねえな。

…あっ!

(スプレーの噴射音)

(スプレーの噴射音)

♬~

(吉村の声)そうか…
ありゃ スプレーの音だったんだ。

(杉下の声)では やはり
犯人が これを…。

これで また 手柄に近づいたか?
ええ。

お食事中に すみませんでしたね。

もう 戻ってもらっても。
そうかい。

手土産 悪かったな。
じゃあ 頑張れよな。

ありがとうございました。
ああ。

右京さん。

こんな所で お会いできるとは。
この事件 担当されてるんですね。

あなたも?
ええ。

さっきまで 近隣住民の取材を。

この辺に たむろする
不良少年たちがいるようで

そいつらの仕業じゃないかって
みんな怖がっていました。

お二人も そうお考えですか?

住民が不安になるのも当然です。

(シャッター音)

少年犯罪は どんどん凶悪化し
治安も悪化していますからね。

お言葉ですが

少年犯罪は 1980年代をピークに
減少しています。

凶悪犯も然り。

一部のメディアがあおり
SNSが拡散する事で

そう感じる人がいるだけです。

確かに
事実は おっしゃるとおり。

でも 現に リンチ殺人なんて
残忍な犯罪が起きてるんです。

(仁江浜)ハーケンクロイツか…。

まるでファッションみたいに
こんなものに惹かれる奴がいる。

歴史を きちんと
教えていませんからね この国は。

犯人が この落書きをしたと?

事件については
話して頂けないようですね。

当然です。

これ 誰だか わかりますか?

有名人の赤ん坊時代なんですけど。

随分 古い写真ですね。

日本人じゃないのは
わかりますが…。

アドルフ・ヒトラーですよ。

変われば変わるもんですね。

アメリカの新聞社が
アンケートを取ったんです。

「もし 過去に戻れるなら
赤ん坊のヒトラーを殺すか?」。

半数近くの人が
イエスと答えたそうです。

まあ いかにも
アメリカ人らしいですが

僕も そう問われたら イエスです。

過去に戻れない以上
意味のある数字とは思えません。

単なる思考実験に過ぎませんよ。

だとしても

社会に害を及ぼす芽は
さっさと摘むべきだという

民意じゃないですか。

僕はね

この国は 少年犯罪に対して
甘すぎると思うんです。

未成年だからって
厳罰に処されないのは

どうしても納得できません。

まあ 少年法については
いくつか議論はありますがね。

人間形成のできていない少年に
矯正教育を施し 社会へ送り出す。

その方針は
間違いではないと思いますがね。

教育では どうにもならない奴も
大勢います。

ろくでなしは ろくでなしのまま
社会に放たれる事になる。

そういう乱暴な言い方は
どうかと思いますよ。

史上最悪の
ジェノサイドの首謀者と

少年犯罪を同列に語る事も。

おっしゃる事は正論です。

でも 大衆は 正論を求めていない。
そうでしょうか?

ええ。 大衆が求めているのは
きれい事なんかじゃない。

感情に
直接 訴えかけてくる言葉です。

感情で 善悪を判断するのは
危険です。

右京さん ややこしい話は
この辺りにして。

我々 仕事中ですから。

すいません。

いやあ ちょっと
熱くなってしまいました。

それにしても
杉下さんと議論するのは面白い。

ますます あなたに
興味が湧いてきました。

僕も仕事に戻ります。
また会いましょう。

…で どうなりました?
(青木)うるさい。

おはようございます。

杉下さん おはようございます。

杉下さん? あの… 杉下さん?

冠城亘から事情を聞きました。
僕の勘違いだったと。

そして 杉下さんが
大変お怒りだと。

ただ 僕は 決して
悪気があったわけではなくて

ほんの数人に話しただけで…。

会う人会う人に触れ回ったと
聞いていますが?

僕は 杉下さんが
2度目の結婚をするなんて

一言も言ってませんから!

本当 人の噂って怖いですよねえ。

はい 解散。

何か 手土産は
あるんでしょうねぇ。

もちろんです。

伊丹さんから依頼されていた
分析結果

いの一番に こちらへ。

(青木)鎌田は いつも利用していた
ネットカフェで

SNSに
大量の書き込みをしていました。

そのほとんどが誹謗中傷。

役所勤めで

万が一 こんな書き込みが
周りに知れたら…。

だから わざわざ
ネットカフェを利用していた。

自分のPCやスマホだと
証拠が残ると考えたんでしょう。

しょせんは 素人の浅知恵。

ちょっと 止めてください。

♬~

右京さん 案の定でした。

あれ? もう お許しが?

冠城亘。

僕は杉下さんの知恵袋。
切っても切れぬバディなんだよ。

ねえ 杉下さん。

「案の定」とは なんの事でしょう?
無視かよ。

鎌田は 中学時代
少年院に入ってました。

鉄パイプで
無差別に人を襲った罪で。

♬~

(鎌田)ああっ!
(殴る音)

(鎌田)ううーっ!
(殴る音)

被害者は 今も SNSで

ヒトラーを信奉するような
書き込みをしていました。

もっとも 思想的背景があるとは
思えませんがね。

今も?

かつて
鉄パイプで人を襲った人間が

同じ凶器で殺された。

昔の事件の被害者による復讐?

ええ。 そう考えると

あの落書きの意味も
理解できますねぇ。

(中園照生)ちょっといいか?

(中園)被害者の鎌田弘明は

13年前に 連続暴行事件を
起こしていた事が判明した。

怨恨の線も浮上してきた
という事だ。

地元の不良少年グループの
洗い出しと並行して

そっちの事件の関係者の捜査も
進めてくれ。

(一同)はい。
(伊丹)失礼します。

事件当時 鎌田は中学生か。

人権派が
騒ぎ出すかもしれんからなあ。

当面の間 過去の事件についての
保秘を徹底しろ。

メディア相手に
ベラベラしゃべるんじゃないぞ。

いいな?
(一同)はい。

♬~

(殴る音)

(瀬川利光)ああーっ!
(殴る音)

(荒い息)

♬~

(店員)ありがとうございました。

♬~

(内村完爾)馬鹿者が!
捜査情報を抜かれおって。

だから言ったんだ。
保秘を徹底しろって。

誰がバラした?
調べ ついてるのか?

お言葉ですが 今は
そんな事をしている場合では…。

何!?

捜査終了後
きっちり 片をつけますので。

まあ いい。

それで 捜査は
どこまで進んでるんだ?

あっ…

鎌田弘明に暴行を受けた
被害者は5人。

そのうち4人からは話が聞けて
アリバイも確認しました。

残りの1人は?

瀬川利光という男です。

先月まで働いていた場所が
わかりましたので 今から。

瀬川は 鎌田からの暴行で
右足に大怪我をして

足を引きずるように
なっていたそうです。

あいさつもなしに
勝手に辞めたんですよ。

社員寮も 黙って引き払って。

だから 行方なんて言われてもね。

どんな男でした?

ブスーッとして
客の評判も悪くてね。

あいつ 足が悪くて

その事 からかわれて
客に ブチキレちゃったり。

問題 多かったから

辞めてもらって
よかったんですけど。

(男性)ほら 砂糖
入ってねえじゃねえかよ。

足も悪ければ 頭も悪いな。

てめえ この野郎!

給料は振り込みですか?
(店長)ええ。

瀬川の口座番号
教えてもらえませんか?

(キーボードを打つ音)
(土師 太)はい わかりました。

お任せください。

私は 誰かと違って お二人に
忠誠を誓っておりますから。

では。

(操作音)

伊丹さん?

なんの電話?

(ため息)

特命係の…

スパイには教えなーい!

わずか数日で ここまで調べるとは
やり手ですね あの人は。

しかし 被害者が SNSに
書き込みをしている事まで

どうやって
つかんだのでしょうねぇ。

うちの身内に
ネタ元がいるみたいですよ。

上はカンカンみたいです。

ネット世論は
鎌田叩きで 盛大に炎上してます。

「因果応報 殺されて当然」とか。

その記事が 仁江浜の言う

大衆の感情に 直接 訴えかける
言葉なんですかね。

(ため息)

♬~

あっ あの人です。

どうも。

すいません。

(川北静香)瀬川と別れて
もう10年です。

どこで どうしてるかなんて…。

事件が起きた時
ご結婚されてたんですか?

新婚ホヤホヤでした。

(瀬川)腹減った~!

(静香の声)毎日が楽しくて
仕方なかった頃です。

あの事件で
めちゃくちゃになりましたけど…。

(瀬川)もう… 昨日もじゃん。

いやいや 大好きだけどさ
毎日 食べられないでしょ。

(殴る音)
(瀬川)ああっ…!

(殴る音)
(瀬川)ああーっ!

(殴る音)
(瀬川)ああーっ!

(鎌田)幸せそうにすんな 馬鹿!

ああーっ! ああっ…!

なんとか命は取り留めましたけど
怪我が…。

特に 右足は 2度手術しても
元に戻んなくて…。

明るい人だったのが嘘のように
塞ぎ込むようになって…。

仕事は?

辞めました。

ずーっと家に引きこもって…。

(瀬川の嗚咽)

(静香の声)あの人が悪いわけでも
なんでもないし

私も なんとか支えになろうと
頑張ったんですけど…。

何より瀬川を苦しめたのは

犯人の事が
さっぱり わからない事でした。

当時は 今と違って

たとえ被害者でも
少年審判は傍聴できなかった。

裁判所で何が行われてるかは
闇の中。

ええ。

向こうの母親は 弁護士任せで
謝罪にも来なかったし

世の中からも見捨てられたように
感じていたんです。

しばらく経った頃 私

犯罪被害者を支援する団体が
あるのを知って

瀬川に勧めてみました。

(静香)これなんだけど…。

(静香の声)あの人

やっと重い腰を上げて
通う事になりました。

自分と同じ境遇の人と出会って

しばらくは 心の平穏を
保つようになったんです。

でも 結局 1年も続かなかった。

何か あったんですか?

あの人

いつか犯人に復讐する
っていう考えから

どうしても
逃れられなかったんです。

それで だんだん 周りから
浮いてしまったみたいで…。

私も耐えられなくなって…。

もう別れるしか…。

♬~

♬~

(山根朱美)読んだ?

ああ。

ネットじゃ 大騒ぎ。

「鎌田は殺されて当然の男だ」って。

♬~

もう どうでもいい。

…大丈夫?

心配するな。 最後までやりきる。

予定どおり 3日後に。

今度は あんたの番だな。

ええ…。 長かった。

やっと願いがかなう。

(電車の走行音)

(五十嵐美幸)うっ… うう…。

(美幸)ああっ…! やだ…。

(長谷部雄大)誰に向かって
口利いてんだよ。 ああっ!?

ごめんなさい…
ごめんなさい…。

お仕置きだな。

(美幸)嫌だ… 許して…!

許してください!

♬~

(シャッター音)

(カメラのシャッター音)

(通知音)
(土師)おっ 来た 来た~!

(操作音)

土師です~。
今 瀬川が金を下ろしています。

(アナウンス)「お取り忘れのないよう
ご注意ください」

わかった。 すぐに向かう。

おい 出雲!
了解!

(エンジンをかける音)

何 生き生きしちゃってんだよ。

そうですか?

えー 現場まで およそ10分です。

ほう… さすが 白バイ上がり。

10分で着くか~?

飛ばしますよ。
(アクセルを踏み込む音)

(芹沢)うわあっ! 出雲~っ!

なるほど そうですか。
ありがとうございます。

♬~

瀬川らしき人物が さっき
食料とか買っていったそうです。

わかった。 よし この辺を流せ。

了解。

♬~

あっ!

いたいた いたいた
いたいた いたいた…!

(麗音)あっ!
(芹沢)おいおい おいおい…!

おい おい おい… ちょっと…!

(麗音)ちょ… ちょっと待って…!

どうしましょう どうしよう…!
(ショベルカーのクラクション)

(伊丹)おい 芹沢! 行くぞ!
はい!

(ショベルカーのクラクション)

(ショベルカーのクラクション)

うわあ…! 冷てえ!

(芹沢)待て 瀬川!

♬~

(瀬川)ああっ… ううっ…!

瀬川利光だな?

話を聞かせてもらいたい。

(瀬川)殺されるべき奴は
まだいるぞ。

ああ?

まだ終わりじゃない!!

どういう意味だ?

(瀬川)ああっ…。

(電車の走行音)

空しいな…。 全て 空しい。

(電車の走行音)

(衝撃音)

(電車のブレーキ音)

♬~

(携帯電話の振動音)

もしもし。

右京さん…。

(内村)鉄パイプ殺人の現場でも
2人が目撃されている。

今 我々が最優先すべきは

メンツではなくて

早く共犯者を見つけて
次の犯行を阻止する事だ。

ああ… おっしゃるとおりです。

部長…。

必ずや 共犯者を挙げます。

早合点するな。

被疑者を目の前で死なせた
お前たちの罪は重い。

本来ならば ここで潔く腹を切れと
言いたいところだが…。

でも 処分は
厳正に検討しなければならん。

自宅謹慎?
(麗音)ええ。

じゃあ 君は しばらく
あの2人から解放されるわけ。

不幸中の幸い!

(麗音の声)でも
2人とも ひどく落ち込んでて

なんだか気の毒で…。

あの嫌みがないと
ちょっと寂しい気も…。

癖になっちゃった?
えっ そうなんですかね…。

それにしても 後味の悪い
終わり方になりましたね。

ええ。

その事なんですけど

瀬川が飛び降りる間際に
おかしな事 言ったらしいんです。

殺されるべき奴は まだいるぞ。

(伊丹)ああ?

まだ終わりじゃない!!

どういう事?
私も 2人から聞いた話なんで…。

まだ事件は続く
という事でしょうねぇ…。

(名札を裏返す音)

(電気を消す音)

お二人とも
今日は随分 静かですねえ。

これは失礼。
ちょっと 考え事をしていました。

あっ いらっしゃい。
ここに来れば

お会いできるんじゃないかと
思いまして。

美人の女将の顔も
改めて拝んでみたかったし。

フフ… お上手ね。

お二人が
このお店にいらっしゃるのも

やっぱり 女将目当てですか?

(茉梨)ここにいらっしゃる
お客様は

みんな 私目当てですよ。
そりゃそうだ。

聞くだけ野暮でした。
何になさいますか?

ああ ビールください。
はい。

あの記事 お見事でしたね。

鎌田の中学時代の同級生と
会う事ができましてね。

ツイてました。

おかげさまで 評判らしくて
また書ける事に。

それはそれは。

どうぞ。
ああ すいません。

被害者が SNSの書き込みをした
という情報

どこで つかんだんです?

蛇の道は蛇です。

警察内部に ネタ元が?

我々の商売にも 言えない事が。

お互いさまですね。

それにしても
ひどい書き込みでしたね。

あの鎌田って男 腹の底では
中学生の頃と変わらない。

やっぱり
ろくでなしは ろくでなしのまま。

矯正教育なんて しょせん
絵に描いた餅なんですよ。

僕は そうは思いませんがねぇ…。

杉下さんは信念の人ですね。

ご自分が信じる正義は
決して揺るがない。

犯人の目星は
もう ついてるんですか?

僕は 地元の悪ガキの仕業だと
踏んでたんですが

どうやら その見立ては
間違っていたようだ…。

瀬川利光…。

やはり そうお考えなんですね。

鎌田に 人生を
めちゃくちゃにされた男が

復讐を遂げた。
そういうストーリーだと。

また 売れる記事が書けそうです。

(携帯電話の着信音)
失礼。

あー… 参ったな 急ぎの仕事で。

残念です…。 お勘定お願いします。

あっ… はい。

ふう…。

そうだ。 杉下さんに どうしても
聞いてみたかったんですが…。

事件の話じゃありませんよ。
なんでしょう?

今まで 間違った判断をされた事は
あるんですか?

はい?

仕事上のミスは絶対に犯さない。

完全無欠というのが
専らの評判なんですが。

そんな人間など
いるはずありませんよ。

誰しも
間違いを犯す事はあります。

へえ~… 杉下さんでも。

ありがとうございました。

どんな間違いを犯したのか
聞いてみたいところですが

また改めて。

今度は
お時間のある時に ゆっくりと。

ええ ぜひ。
(茉梨)ありがとうございました。

(戸の開閉音)

なかなか手ごわい人ですね。

(岡元文彦)
はあ… いいねえ 仁江浜…。

(岡元)おい!

これぐらいガツンとしたネタ
持ってこいよ!

フリーの記者に
負けるんじゃねえぞ おい!

(一同)はい…。

(カメラのシャッター音)

(記者)参事官
重ねてお伺いします。

この記事は事実なんですか?

えー 捜査中の事案については
申し上げられません。

(記事)先日 瀬川利光という
自殺者の発表をされた際には

鉄パイプ殺人との関連について

一言も
言及されませんでしたよね?

もし あの記事が事実だとすれば

失態を隠蔽しようとした
という事になります…。

隠蔽などという事は
断じてありません。

繰り返しますが 捜査中につき
現段階では申し上げられません。

(記者)それじゃ
済まされませんよ!

(記者)失態があったんでしょ?
認めてくださいよ!

(記者)参事官!

お時間となりました。
以上で会見を終わります。

本日は
誠にありがとうございました。

(記者)ちょっと待ってください。
まだ 話 終わってないんですよ!

(警察官)以上ですので!
会見は以上です!

伊丹と芹沢のチョンボのせいで…。
ハッ… 恥かかせやがって。

(社 美彌子)記者クラブのほうは
こちらで なんとか抑え込みます。

今回は 君に頼るしかない。
恩に着るよ。

ただ 『日刊トップ』は
記者クラブに属していません。

うちとしては なんとも…。

ハッ… こんな三流紙
ひねり潰してやりましょうよ。

どうひねり潰すんだよ。
お前に そんな力があるのか?

(中園)あっ いや…
いやいや それは…。

しかし 隠蔽が事実だとすれば
お二人にも

どこかで けじめをつけて頂く事に
なるかもしれませんねえ。

なんだと!?

警視庁も
多少は 風通しを良くしないと。

加齢臭が充満していますからねえ。

あっ 失礼。 今のは独り言です。

(ドアの開閉音)
あのアマ!

心配するな。
お前に任せた俺も悪い。

いざという時は
俺も潔く腹を切るよ。

お前一人では いかせない。

はあ~!?

いらっしゃいませ。
ご案内致します。

部長相手に
喧嘩売ったんですって?

めっそうもない。
独り言をつぶやいただけ。

さすが 女性初の警視総監就任を
目指してるだけある。

はあ?

とぼけなくても
将来のために 着々と

楔を打ち続けてらっしゃるように
見えますが。

馬鹿馬鹿しい。
で どういったご用件でしょう?

自殺した瀬川が
次の犯行を予告したそうね。

出雲ですね? 女子会繋がり。

どうなんですか?

確かに そのような事を
言い残したとは聞いていますが

死んだ人間に確認を取る事は
できませんからねぇ。

ちなみに これも

先手先手の情報収集
という事ですか?

野心実現のために?

警察組織のためです。

何かわかったら 必ず ご一報を。

ちなみに 私の野心は

警視総監なんて
ちっぽけなもんじゃありませんよ。

今のも独り言です。

警視総監の上って?

さあ… 総理大臣ですかねぇ。

♬~

(ドアの開閉音)
(美幸)ただいま。

お待たせ。

ハッ…。 いや これじゃないって
言ってんじゃん。

ごめんなさい。
売り切れだったから…。

だったら 別のとこで
買ってくりゃいいだろうが!

ええ? コラ!

ごめんなさい…。

マジ気分悪い…。

(ため息)
ちょっと やめて! お願い!

うっせえんだよ!

(赤ん坊の泣き声)
(舌打ち)

(赤ん坊の泣き声)

(ドアの開く音)

♬~

(エンジンをかける音)

♬~

(パトカーのサイレン)

(シャッター音)

はあ…。 面倒くさい… ムッカ~。

何やってるの?

上の指示で。
ほう…。

(携帯電話の着信音)
はあ…!

(携帯電話の着信音)
はあ?

はい。

(伊丹)「よし
現場の状況はわかった」

「被害者が所持していた
女物の財布に

免許証が入ってたんだな?」

はい。

(伊丹)「まずその女のとこに行って
事情を聴いてこい」

わかりました。

どういう事?

その先に車止めて隠れてるんです。

リモート捜査というわけですか。
謹慎中なのに?

デカのプライドだそうです。
ほう…。

さすが伊丹さん
昭和の香り漂うセリフ。

私 あの2人がいなくなって
寂しいって言いましたよね。

うん。
(携帯電話の着信音)

はあ…。 撤回します。
(携帯電話の着信音)

もしもし!

なんだ? これ。
これ なんだよ? お前。

ハハ… いや 彼女がね
好きなんですよ こういうの。

ほら このムートンとか
懐かしくないですか? ちょっと。

うわっ… 昭和レトロ。

それを言うなら 先輩だって…。

なんすか? そのサングラス。
そんな… 昭和のデカっすか?

それに これ…。
(伊丹)触んな。 触んなよ!

うるさいな! お前。
これは他の捜査員をだますための

お前 変装だろうがよ!
な… こんな…。

ああっ!
ああっ! あっ…!

仲がよろしいようで。
いいんですか? 自宅謹慎中に。

仕事熱心なのは責められませんよ。

なんの用ですか?

「殺されるべき奴は まだいるぞ。
まだ終わりじゃない」。

瀬川は そう言ったそうですね?
チッ… 出雲の野郎…。

次の犯行予告のようにも
聞こえますねぇ。

身動き取れないんですから

たまには
我々と手を組んでみては?

確かに そう言いました。

最期の言葉は…。

(瀬川)ああっ…。

空しいな…。 全て 空しい。

「全て 空しい」…。

この殺しが 瀬川の予告した
犯行なのかもしれません。

予告した犯行とは
どういう事でしょう?

さっき 被害者のマエを
照会したんですが…。

(ドアの開く音)

(大槻 亨)お前 何やってんの?

(大槻)人んちだぞ ここ。

ハハ… いや ちょっと…。
(大槻)はあ?

(殴る音)
(大槻)うわっ! ああ ああ…!!

ああ ああ…!!

♬~

(芹沢の声)長谷部雄大は
16歳の時に窃盗に入り

偶然 帰宅した住人と鉢合わせして
絞殺してます。

11年前の事です。

(長谷部)ハハハハ…!

絞殺?

長谷部も 首を絞められて
殺されてるんですよね?

ええ。

(冠城の声)鎌田弘明は 13年前
瀬川を鉄パイプで襲い…。

♬~

(冠城の声)鉄パイプで
めった打ちにされて殺された。

今度は…。

このヤマも
昔の事件の関係者による復讐。

♬~

(中西)被害者の大槻亨は
両親と早くに死に別れ

身寄りと言えるような人間は
いませんでした。

ただ… 結婚を間近に控えた
恋人がいましてね。

恋人ですか。

(中西)ええ。 その女性の事は
よく覚えていますよ。

(中西)突然
婚約者を奪われたんですからね

ショックは
計り知れなかったでしょう。

しかも 少年事件だったんで

犯人の情報が明かされない事が
追い打ちになった。

被害者の親族には
知る権利が保障されても

恋人だと認められない。
ええ。

(朱美)中西さん!

(中西の声)すごい剣幕で
怒鳴り込んできました。

亨くん殺した奴 教えてよ!

教えられないって
どういう事ですか!? ねえ!!

その女性の名前は?

ああ…。 ちょっといいですか?

えっと…。

ああ これだ。

「山根朱美」…。

ええ。

でも あのヤマで
一番忘れられないのは…。

未成年は
罪にならないんすよね?

(中西)馬鹿野郎!

殺しのような重大事件は
きちんと裁かれて

お前は
少年刑務所に入る事になるんだ。

(長谷部)でも… ちょっとは
手加減してくれますよね。

だって 俺 少年Aなんだから。
ハハハハ…!

(中西の声)あいつは
世の中 なめきってましたよ。

(笑い声)

(中西)強盗殺人で とうに
シャバに出てきてたって事は

やはり 未成年という事が
考慮されたんでしょう。

♬~

(朱美)死ね…。 死ねーっ!!

(朱美のすすり泣き)

亨くん…
これでよかったんだよね?

よくやったって 褒めてよ…
お願いだから…。

(泣き声)

お疲れさまです。

女物の財布の持ち主は
被害者の同棲相手でした。

(冠城の声)
同棲相手の財布を なんで?

私が話を聴いたんだから

私が直接 説明したほうが
早いんですけど…。

(発信音)
あの2人の命令で…。

(伊丹)「繋がった 繋がった」

「出雲 警部殿は?」

はい。
「これは 警部殿」

「女物の財布の持ち主は
長谷部の同棲相手でした」

いや その話は もう…。

(伊丹)「あっ?」
いや なんでもありません。

どうぞ 続けてください。

「長谷部は その女に ひどい暴力を
振るっていたようです」

「元々 売れないホストで
女は客でした」

(芹沢の声)「要するに ヒモです」

「昔 人を殺した事があるって
女に自慢したそうです」

(伊丹)「それで… そちらの成果を
報告して頂けますか?」

長谷部が拉致された瞬間を
防犯カメラが捉えていました。

でも ちょっとおかしいんですよ。
ん? おかしいって何が?

(伊丹)「おい 今の 青木かよ?」

えっ? …ああ どうも。
こちらへ。

(伊沢)「おい!
防犯カメラが どうした?」

(青木)これが被害者です。

女ですね。

ええ。
山根朱美ですかね?

(青木)この男が共犯です。

おかしいのは ここからです。
(キーボードを打つ音)

(青木)なんで
わざわざ 自分の顔 さらすのか。

右京さん これって…。

ええ 仁江浜さんです。

ご存じなんですか?

青木くん
ブローアップしてください。

はい。
(キーボードを打つ音)

「す ぎ し た さ ん…

ま た…

あ い ま…」。

「杉下さん また会いましょう」。

♬~

まさか 事件関係者だったとは…。

事件は まだ続くと
言いたいんですかね

仁江浜光雄は。

僕とした事が…!

失礼。

♬~

仁江浜という珍しい名字は
単純なアナグラム

つまり 言葉の入れ替えによって
できたものなんですよ。

オ マ エ ニ ツ ミ ハ…。

「お前に罪は」?
どういう意味です?

わかりません。
「お前に」っていうのは…?

恐らく
僕の事かもしれませんねぇ。

右京さんの罪って…。

行きましょう。

(柚木)すぐ行くから待ってろよ。
はい。 はいよ~。

(女)柚くん 誰と話してんの?

仕事だよ 仕事。

さっさと服着ろよ。 もう出るぞ。

(シャッター音)

♬~

(岡元)ええ… 実は 昨日から
仁江浜と連絡が取れなくなって

こっちも困ってたんですよ。

電話が通じないって事ですか?

(岡元)番号自体が
解約されてるんですよ。

解約…。
うん。

仁江浜さんとは
以前から お付き合いが?

いやいやいや… 今回が初めて。

いや 最初の頃は
警戒してたんだけどもね

持ってきた原稿が面白くてね。
ヘヘヘヘヘ…。

おかげで新聞も売れた。
ハハハハハ…。

あの人 なんか
事件に巻き込まれてるんですか?

それは まだ なんとも。
ああ…。

第3弾 書いてもらうつもり
だったんだけどなあ。

ほう 第3弾を?

11年前に起きた強盗殺人事件。

ハハハハ…。
これまた少年犯罪でね。

2件の殺人事件も

センセーショナルな記事で
世論をあおる事も

全て 最初から
計画されていたんですね。

ええ。 しかし
共犯だった瀬川が自殺した事で

狂いが生じた。

計画を早めようと
しているのかもしれません。

右京さんに近づいたのも?

最初から その計画に
入っていたのでしょう。

第3の殺人が起きるとすれば…。

仁江浜を名乗る男の復讐
という事になりますね。

一体 あの男 何者なんだ…。
(エレベーターの到着音)

(杉下の声)瀬川利光 山根朱美
仁江浜ことX

その3人は
復讐という共通の目的で繋がった。

いつ どこで?

犯罪被害者を支援する団体が
あるのを知って

瀬川に勧めてみました。

(女)ねえ ちょっと!
どういう事よ?

(柚木)
だから 仕事だっつってんだろ!

なんで~?
(柚木)いいから ほら。

はい。 取れ。
(女)キャー! ちょっと!

(女)ねえ ちょっと!
どういう事!? ねえ!

♬~

♬~(店内の音楽)

イエーイ 乾杯!
(一同)イエーイ!

♬~(店内の音楽)

♬~

(柚木)マジでタイミング悪いな。
ああ…。

(柚木の舌打ち)

(柚木)だから 何人パクられようが
構いやしねえっつってんだろ!

5000万上げられなかったら
お前 本当に沈めるからな コラ。

(舌打ち)
クソが…。

(柚木)ああ?

(殴る音)
(柚木)うっ…!

(殴る音)
(衝撃音)

♬~(店内の音楽)

早くしないと。

♬~(店内の音楽)

(白波瀬)篠崎さん
ありがとうございました。

では 本日は以上となります。
皆さん また来週。

(拍手)
お疲れさまでした。

お疲れさまでした。
お疲れさまでした。

瀬川さんか… よく覚えてます。
ちょっと難しい人でね。

どうぞ。

1年ほどで
お辞めになったそうですね。

ええ…。
ここに来る人たちは みんな

加害者に対する憎しみを
抱いてます。

大切なものを
理不尽に奪われたんですから

当然です。

中には
復讐を言葉にする人もいますが

それ自体 悪い事ではない。

人前で あえて言葉にする事で

怒りをコントロールできるように
なりますからね。

でも 瀬川さんは違った。

(瀬川)最初の1発目は
意識を失わせないように…。

(白波瀬の声)彼は
本気で復讐を考えていました。

みんなの前で 具体的な計画の
数々を披露し始めて

同調する人や
反対に 気分を害する人まで

出るようになって…。

この会の趣旨から
どんどん外れていったんです。

困りましてね
やんわり注意したら 退会されて。

同じ時期に 山根朱美という人
いませんでした?

まさに 瀬川さんの主張に
引っ張られた人です。

(白波瀬の声)
最初は おとなしい人でしたが

だんだん 過激な事を
口にするようになって

あとを追うように
お辞めになりました。

他にも そのような方は?

いました。

(白波瀬の声)
大沼浩司さんという方です。

大沼…。

中学生の息子さんを
亡くされてましてね。

同級生たちに
ひどい事をされたようで…。

東都新聞に
勤めてらっしゃる方でした。

記者だった事もあるとかで。

新聞記者?

2008年の年末の事件ですね?

そうだったと思います。

息子さんの名前は 大沼直樹くん。

さあ…
そこまでは覚えてませんが。

♬~

右京さん どうかしたんですか?

僕は かつて
大沼さんに会っています。

♬~

亡くなった直樹くんにも。

えっ…?

♬~

あの日 僕は

強盗殺人事件の現場に
向かっていました。

(伊丹)確か
江南区で起きたヤマでしたね。

ええ。

♬~

大沼!
レッツゴー!

(杉下の声)あの時
嫌な予感がしたのですが

僕は
現場に向かう判断をしました。

しかし どうしても気になって

帰りに
あの場所に立ち寄ったんです。

♬~

♬~

(爆発音)

(警報音)

大丈夫ですか!?

ば… ば…!

(火花の散る音)

何があったんですか!?

急に… 急に爆発して!

ドーンって! ドーンって…!

まだ 誰か中にいますか!?

(警報音)

君たちは 早く逃げなさい!

(警報音)

(火花の散る音)

誰か いますか!?

いたら 声を出してくださーい!!

(火花の散る音)

助けてくれ!

(柚木)痛い 痛い 痛い 痛い…!
助けて! 助けて…!

大丈夫ですか!?

脚が…!
あ… 脚が挟まってる…!

脚が挟まって…!

痛い 痛い 痛い…!
上げて! 早く!

助けて!

(大沼直樹)助けて!

今 助けます!
少し待ってください!

(柚木)痛い 痛い! 痛っ…!

うう~ 脚が…! 痛い!

うっ うう… うう…!

(衝撃音)

(ガスの噴き出す音)

(直樹)助けてください!

(柚木)お… おっさん!
早くしてくれよ!!

おっさん 早くして…!
痛い 痛い 痛い 痛い!

おっさん 早くしてくれ…!

痛い 痛い 痛い! 痛い…!

おっさん! おっさん!
痛い 痛い 痛い…!

痛いって! 痛いって マジで…!

すぐに戻ってきます!!

(ガラスの割れる音)

(柚木)熱い! 痛い! 痛い…!

(警報音)

(爆発音)

(爆風の音)

(爆発音)

(杉下の声)僕は
どちらかを助ける選択を迫られ

直樹くんを後回しにしました。

どうして
彼らが あんな場所にいたのか

あとになって わかりました。

(男子生徒の声)あんな事になると
思わなかったんです!

柚木くんが銃を持ってるなんて
知らなかったし

本当に僕たち 関係ないんです!

(男子生徒)そ… そうですよ。
柚木くんが急にブチギレて

銃をバン! って撃ったら
ドカン! って爆発して…。

(杉下の声)直樹くんは

彼らによる
クラスメートのいじめを見かねて

注意したんだそうです。

リーダー格だった柚木竜一は
その事に腹を立て

直樹くんをリンチする事にした。

暴力団幹部の息子だった彼は
直樹くんを脅すために

自宅にあった
父親の拳銃を持ち出し

その弾が ガス管を直撃して
あんな事に…。

(ガスの噴き出す音)
(爆発音)

工場に入っていく前に
彼らに声をかけていれば

直樹くんが死ぬ事は なかった。

僕は判断を誤りました。

「お前に罪は」…。

右京さんの罪とは その事ですか?

恐らく。

大沼さんにしてみれば

僕は 直樹くんを見殺しにして

彼の言うところの
ろくでなしを救った事になります。

大沼は 柚木竜一に復讐を?

ともかく 柚木を保護しないと。

本部に報告して 居所を捜します。

わかったら 俺に報告しろ。
(麗音)はい。

冠城 何かあったら すぐに。

(携帯電話の振動音)

もしもし。

「ああ 『日刊トップ』の岡元です」

さっき
仁江浜からメールが来たんだが

ちょっと奇妙な文面でね。

読み上げますよ。

(岡元)「少年時代に罪を犯した男が
もう1人 今夜殺されます」

「犯人は誰か?
楽しみにしていて下さい」

「仁江浜光雄」

もう1人 今夜 殺される。

(戸の開く音)
(峯田)まいど!

ご苦労さま。

今日 めっちゃいいの入ったよ。
うん?

(峯田)カレイとカンパチと

あと ワカサギ
サービスしといたから。

わあ すごい!
(峯田)カンパチ めっちゃいいよ。

絶対 刺し身だから。
了解! ああ…。

これさ 1日早いけど
お誕生日プレゼント。

えっ マジっすか?
うん。 開けて。

ネクタイ!?
そう。

あんたもさ
たまには こういうのを締めて

しゃんとしなきゃと思ってね。

この間 会ったでしょ 杉下さん。
あの人に見立ててもらったの。

えっ そういう事か!

そうよ!
変な勘違いするんだから。

フフフ…。
あざっす!

フフフフフ…。

あっ あの… 実は
こっぱずかしい話なんですけど…。

何? あっ… 告白?
フフッ…。

明日 結婚するんですよ!

えっ!?
あの… 届 出すだけだけど。

でも 誕生日と一緒だと
忘れなくていいから。

やだ~! そっちのほうが

お祝いしなきゃ
いけないじゃない!

すいません。
(茉梨)もう…! 早く言ってよ!

(峯田)すいません。
ネクタイ ありがとうございます!

あんたみたいなのと
一緒になってくれるんだからさ

奥さんの事
絶対に幸せにしなさいよ!

うっす。
(エンジンをかける音)

あっ あの… 実は…。

なあに? まだ なんかあるの?

もうすぐ
ガキも生まれるんすよ。

えっ…!?

ガキが ガキ作るなんて
すんません!

ああ…
あんたが お父さんにねえ…。

おめでとう。

じゃあ 今度 あれだ

結婚祝いと出産祝い
もう バーッとお祝いしよう!

ありがとうございます!
それじゃあ。

(エンジンを吹かす音)

気をつけるのよ!

女将さん。

♬~

今夜って宣言してるって事は
もう 大沼は柚木を…。

恐らく。

失礼します。 柚木ですが
自宅マンションの防犯カメラに

出て行く姿が映っていました。

ただ 帰宅した様子はありません。

すでに拉致されてる。

柚木の携帯を
サイバーで調べてるんですけど

どうやら
何台も所持してるようで。

お前ら 柚木竜一を捜してるのか?

ええ。
いや そいつこそ

この間から追ってる
特殊詐欺グループの

リーダーと目されている男だ。
(冠城・麗音)えっ?

少年院で知り合った連中と
組んでるらしいんだが

とにかく
尻尾をつかませねえから

こっちも
なかなか手出しできなくてよ。

(大沼浩司)教育では
どうにもならない奴も大勢います。

ろくでなしは ろくでなしのまま
社会に放たれる事になる。

引き続き 柚木の携帯を調べます。

右京さんの知恵袋に
頼んでみますか。

そうしましょう。

(携帯電話の着信音)

先に行っててもらえますか。

(携帯電話の着信音)

杉下です。

小手鞠さん どうかしましたか?

(大沼)「仁江浜です」

いや もう 僕の本当の名前に
お気づきですね。

大沼直樹くんのお父さん
浩司さんですね。

どうして
あなたが小手鞠さんの携帯を?

こうでもしないと お一人では
来て頂けないだろうと思いまして。

無事なんですね?

女将さんには
危害を加えたくはありません。

わかりました。 どちらに伺えば?

(小型船の警戒音)

♬~

(弾の装填音)

♬~

約束どおり
1人でお越し頂いたようですね。

ええ。

すみません。 どうしても
あなたに付き合ってほしくて。

♬~

(呼び出し音)

(電子音)
(青木)あれ?

この番号
なんだか怪しげな場所にいるな。

(麗音)柚木は ここに?
(青木)だろうな。

(呼び出し音)

伊丹さんたちに連絡します。
うん。

(アナウンス)「ただ今
電話に出る事ができません」

杉下さんは? 冠城亘。

右京さんの居場所 わかるか?

スマホの電源が入っていれば。
おい 土師。

(舌打ち)
今 やってるよ。

(電子音)

(土師)あれ? 杉下さんの携帯
柚木のと同じ場所に。

♬~

♬~

こっちです。

♬~

よし!

♬~

クソ…。 別の場所に
連れて行かれたって事かよ。

どこだ? 一体。

♬~

お… おい。 冠城!

(発電機の操作音)

(操作音)

(操作音)

(作動音)

杉下さん…。

あなたまで巻き込んでしまって
申し訳ない。

僕が来たんです。 彼女の役目は
もう終わったでしょう。

解放してあげてください。

もうしばらく
辛抱して頂きます。

覚えていますか? この男。

あなたが助けてやった 元少年。

柚木竜一…。

ええ。

今や 特殊詐欺グループを率いて
数億円を荒稼ぎしています。

しかし この男が ずる賢いのか
警察が だらしないのか

いまだに捕まっていない。

(大沼)この男は 12年前…

私の息子を殺しました。

ここで… この場所で。

俺は殺してねえよ!

お前が殺したようなもんだ…!

(絞めつける音)
(叫び声)

(柚木)ハア ハア…。 ああ…。

(荒い息遣い)

(大沼)こいつは少年院に入って
矯正教育とやらを受けたが

なんにも変わっちゃいない。

更生する事は一生ない!

社会に
害を及ぼし続けるだけです!

だから 僕が この手で…

処刑します。

うっ…。 うう…!

やめなさい!

すぐには殺しません。

♬~

青木 大至急 頼む。

♬~

瀬川利光は 最期に

「空しい… 全て 空しい」
そう言い残して

身を投げたそうです。

山根朱美さん

あなたは 長谷部を殺して
満足しましたか?

たとえ 復讐を遂げても

空しさ以外は何も残らない。

そうじゃありませんか?

(大沼)そんな事は
3人とも 最初から承知ですよ。

僕たちも
事が終われば 死ぬつもりです。

空しさを抱えながらね。

杉下さん

あなたがおっしゃる事は
いつも正しい。

僕も 昔は そうでした。

命は いかに大切か
罪を憎んで人を憎まず

人は必ず変わる事ができる。

新聞記者時代 そんな記事を
よく書いたものです。

息子にも 小さい頃から
そう教え込みました。

直樹の話 聞いてもらえますか?

僕の妻は 直樹を産んで すぐに

予期せぬ出血が原因で
亡くなりました。

(大沼の声)
絶望から救ってくれたのは

直樹でした。

えっ? 直樹 ほら 行こう。
保育園…。

(大沼)僕は
記者としてのキャリアを捨てて

事務職に移りました。

(大沼の声)直樹を育てる事が
生活の中心になったんです。

食べて 食べて。

じゃあ お父さんのソーセージ
あげよう。 はい どうぞ。

ハハハハハ…。

ここ。

随分 難しいの やってんな。
いやいや やってたでしょ?

毎日 毎日
目が回るほどに忙しくて

時間は あっという間に
過ぎていきました。

(大沼の声)
母親がいないにもかかわらず

幸い 直樹は
素直に育ってくれました。

お父さん 僕さ…。
ん?

将来
新聞記者になりたいんだけど。

えっ?

困ってる人とかさ

そういう人を助けるような記事
書きたいんだ。

大変だぞ。
いっぱい勉強しないと。

わかってるよ。

お父さんも いつか復帰してさ
親子で記者やるって よくない?

♬~

これ 使うか?

えっ いいの?

(大沼の声)正義感が強くて
リーダーシップがあって

親バカと
笑われるかもしれませんが

自慢の息子でした。

でも その性格が…。

仇になったのかもしれない…。

お父さん…。

どうした?

クラスで
いじめやってるグループがいてさ

それ 注意したら
そいつらに にらまれてさ…。

おい 大丈夫か?

お父さんが
先生に相談に行くか?

親の出る幕じゃないよ。

大丈夫 負けないから。

だって
こっちのほうが正しいんだもん。

そうか。

直樹
お前が正しいと信じる事を貫け。

うん。

(大沼の声)なんで あんな
きれい事を言ってしまったのか…。

じゃあ いってきます。

♬~

あの日から
何度も そう考えました。

何度も 何度も…。

俺は悪くない…。

(柚木)ああ? ハハハ。

なんだ? このきったねえカメラ。

触るなよ!

ああ~… アハハッ!

ああ うっぜえ!!

本当 うっぜえ奴!

じゃあ 殺しちゃお。

♬~

おもちゃだと思ってんだろ。

悪いけど 本物だから。
フフフ…。

知らねえの?

うちの親父 ヤクザだし。

(銃声)

うおーっ!
ハハハハハハ…!

本物…! ハハハハハ…!

♬~

土下座しろーっ!!

本当に殺すぞ。

♬~

俺は悪くない…。

♬~

じゃあ 殺そ。

(撃鉄を起こす音)

ヘヘッ。

(銃声)
(爆発音)

(刑事)
これ 直樹くんのものですよね?

(刑事)あれは誰だ?

(刑事)本庁の杉下警部だよ。

偶然 現場に居合わせた。

(刑事)あれがか…。

(刑事)しかし なんで
リンチの首謀者のほうを

助けちゃうかね…。

(刑事)大体
中学生が チャカで脅すって

どういう事だよ。

(刑事)助けるほう 間違えたな。

♬~

どうして 直樹じゃなくて

こんな奴を助けたんですか?

直樹くんを
助けられなかった事は

悔やんでも悔やみきれません。

しかし あの時点で

救える命から救うという判断は

間違っていなかったと
思っています。

やっぱり 杉下右京だ。

あなたは完全無欠
いつも正しい。

僕が あなたを恨む事は
お門違いだって事は

重々承知しています。

でもね…

頭じゃ わかっていても

ここが…

言う事を聞かないんですよ…。

ここが…。

直樹を見捨てて

こんな奴を助けた あんたの事も
許さないって言うんですよ!

ここが… ここが! ここが!

ここが! ここが! ここが!

ここが! ここが!!

そろそろ 本題に入りましょう。

わざわざ
杉下さんに来てもらったのは…

もう一度 選んでもらうためです。

どちらを助けるのか。

(大沼)「どちらも」って答えは
なしですよ。

その場合 2人とも死ぬ事になる。

大沼さん…。

当初の計画では
女将さんは もちろん

杉下さんを巻き込むつもりも
なかった。

でも 話してるうちに
気が変わったんです。

あなたにも
責任を取ってもらいたくなった。

(大沼)当然 女将さんを救うと
おっしゃるでしょう。

それでいい。

そうすれば すぐに
お二人を解放します。

さあ 答えてください。

どちらを助けますか?

簡単な事じゃないですか。

女将さんを助けて

この男を見殺しにすれば
いいだけです。

(柚木)助けてくれ!
なんでも言う事 聞く。

俺を… 俺を助けてくれ!

(銃声)

僕は本気ですよ。

(大沼)答えてください。

(柚木)おい…! 助けてくれよ!

頼む! おっさん…!

大沼さん!

答えろ!

こいつを見殺しにすると言え!

撃ちなさい。

撃つのなら 僕を撃ちなさい!

(足音)

(大沼)ああ…!

(銃声)
(柚木)うっ!

(大沼)あっ… ううっ…!

(叫び声)

(柚木)うう…。

(芹沢)あっ…! 動くな!

警部 大丈夫ですか?

僕より 柚木と小手鞠さんを。
(伊丹)あっ…。

♬~

(サイレン)

(柚木)ああっ…!

痛い…! 痛い! ああ…!

ううっ…。

♬~

(麗音)ご無事で何よりです。

♬~

(茉梨)大沼さん!

♬~

僕には…

こうするしかなかった…。

♬~

許してください。

♬~

私ね 答えない杉下さんを見て

改めて 強い人だなって
思いました。

僕は
強い人間などではありませんよ。

すぐに私を助けようとしてたら
杉下右京に幻滅したかも。

(茉梨)フフッ。

フフッ。 ハハハハ…。

あっ… お話し中 すいません!

あの… 小手鞠さん助けたの
僕ですから

まず 僕に
感謝の気持ちがあっても…。

ありがとうございました。
どういたしまして。

よく ここに気づきましたねぇ。

大沼が
最後に選ぶ場所となると…。

君にしては冴えてましたねぇ。
おお… 「君にしては」…。

あっ 冠城くん。
はい。

小手鞠さんを
送ってあげてください。

はい。

♬~

(甲斐)しかし
君まで巻き込んでしまうとは

本当に申し訳ない。

私からも お詫びするよ。

いいえ。 何事も経験ですから。

いい人生勉強になりました。

人生勉強ねえ…。
さすが 肝が据わってるね。

それに あれから 毎晩
杉下さんが お見えになるので

売り上げも 随分上がりましたし。

毎晩…?

迷惑料という事で。

ちなみに 僕は
命の恩人という事で 割引価格で。

ほう 毎晩ねえ…。

雨降って地固まるって事も
あるからね。

フフフフフ…。

何 一人で笑ってるんですか?
気持ち悪い…!

(携帯電話の着信音)

あっ 生まれた!

杉下さん
達郎くん お父さんに!

おや そうですか。

「女将さん 俺 半端もんだけど
頑張りますから!」

「絶対頑張って 一人前になって
こいつ 幸せにしますから!」

当たり前だ 馬鹿野郎!

フフッ。

この人ね 昔 少年院に入ってて
すごいワルだったんです。

でも こうやって更生して
お父さんに…。

おめでとう…。

(除夜の鐘)

あっ カウントダウンしないまま
年越しちゃいましたね。

あっ… アハハ。

ハッピーニューイヤー!

(3人)ハッピーニューイヤー!

(除夜の鐘)

ああ!
今日は とことん飲むぞ!

シャンパン
入れちゃいましょうかね。

おっ いいですね。
いただきます。

初詣どころじゃなさそうだね。

甲斐さん あんまりしつこいと
嫌われますよ。

(2人)ハハハハハ…。

今年は
いい年にしたいもんですね。

ええ 今年こそは…。

♬~