【BS時代劇】赤ひげ3(5)「津川の縁談」医師の津川(前田公輝)は最近疲れ気味。赤ひげ(船越英一郎)はそんな津川に…

出典:EPGの番組情報

【BS時代劇】赤ひげ3(5)「津川の縁談」[解][字]

医師の津川は最近疲れ気味。赤ひげはそんな津川に外出を許す。ひょんなことから両替商の喜兵衛に気に入られた津川は娘の婿にと迫られる。はたして津川は養生所を去るのか?

詳細情報
番組内容
医師の津川(前田公輝)は最近疲れ気味。赤ひげ(船越英一郎)はそんな津川に外出を許す。羽を伸ばしに出かけた居酒屋で、津川はひょんなことから両替商の喜兵衛(村田雄浩)に気に入られてしまい、娘・おみつ(北香那)の婿にと迫られる。その後、養生所に足繁く通ってくるおみつと津川の距離は縮まっていく。はたして津川は医師をやめて養生所を去るのか?しかし、おみつが養生所に通う本当の目的は、実は別のところにあった。
出演者
【出演】船越英一郎,中村蒼,優希美青,前田公輝,鈴木康介,奈緒,山野海,久保田磨希,真凛,山崎裕太,河相我聞,井上祐貴,北香那,村田雄浩
原作・脚本
【原作】山本周五郎,【脚本】尾崎将也
監督・演出
【演出】猪原達三

ジャンル :
ドラマ – 時代劇
ドラマ – 国内ドラマ
ドキュメンタリー/教養 – 文学・文芸

テキストマイニング結果

ワードクラウド

キーワード出現数ベスト20

  1. 津川先生
  2. 太一
  3. 津川
  4. お前
  5. 先生
  6. 医者
  7. 仕事
  8. 本当
  9. 両替屋
  10. 養生所
  11. 常盤屋
  12. 恋煩
  13. 一緒
  14. 喜兵衛
  15. 自分
  16. 失礼
  17. お願い
  18. お話
  19. フフッ
  20. 今日

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

全て無料!民放各局の動画視聴ができるTVer(ティーバー)!まずはココから → 民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」

他にも、無料お試し期間のあるVODサービスが増えてますので、以下バナーから各社のラインナップを調べてみるのもいいかもしれませんね。





ABEMA



NHK
created by Rinker
¥1,320 (2021/06/24 20:08:27時点 Amazon調べ-詳細)

(多聞)「我が子 生まれ申し候。
つぐみと名付け申し候」。

(新出)お前は 間違いなく多聞の娘だ。

(つぐみ)あなたと 父と母との間に
何があったんですか!

♬~

(戸をたたく音)
≪先生! 大変なんだよ!

(津川)どうした。
見てくれ。

荷物の下敷きになって 骨が折れてる。
(津川)運べ! お雪 湯を沸かせ!

(お雪)はい!
急げ!

よ~し つなぐぞ。
はい。

引っ張れ。
(田山 津川)せ~の!

(叫び声)
よ~し そのまま。 辛抱しろ。

辛抱して!
(叫び声)

おとなしくしてろ!

続けるぞ。
(叫び声)

(お常)ほら 急いでよ。
(お雪)は~い。

はい。
はい。

薬だ。 きちんと飲むんだぞ。
はい。 ありがとうございました。

今のお話ですが そんなにお忙しいなら
養生所の先生方も倒れちまいますね。

まあ そうだな。
それに引き換え

保本先生は こうして外に出られるだけ
お気が紛れてようございましょう。

いや これはこれで
大変なんだ。

(せきこみ)
これは とんだ失礼を。

おい! お支払いを。
はい。

朝っぱらから けが人とは。

あ~
今日も忙しくなりそうだ。

(田山)今頃 保本先生は
のんびりと道草でも食ってるのかな。

そんなことを言うと
保本先生が怒りますよ。

(くしゃみ)
あ~。

今日は たった4件でしょう。
どう見ても楽です。

それに 外を歩くと
気晴らしになりますからね。

(つぐみ)愚痴を言うと
かえって疲れますよ。

愚痴ではない。
意見を言っているのだ。

あっ そうですか。

その言い方に どうも険があるな。
俺に何か含むところでもあるのか。

いや 別に。
ほら! その言い方だ。

黙って食え!

すいません。

では お先に。

♬~

おい。 はあ~。

口を開けろ。

このままじゃ見えぬ。

あっ あっ…。

(うめき声)

葛根を九十匁。

甘草を五十匁。 麻黄を五十匁。

先生。
ああ 何だ?

私は本来 いいかげんな人間です。
ふんっ 自分で言うな。

そのような者が このような…

きちんとした仕事をするのは
向いてないんじゃないかと。

お前は まだそんなことを…。

そんな仕事が向いている人間は
そうはいない それは 先日伺いました。

じゃあ 何が言いたいんだ。

この日常の先に何があるのだろうと。

これを毎日繰り返すことで
得られるものは 何でしょうか?

どうした。 津川らしくもない。

私らしいとは 何ですか。

先のことなど 誰にも分からん。

それが 人生だ。

あ~。

疲れてるな…。

少し休め。

いいんですか。
医者が倒れては 元も子もない。

<津川先生の心の中の小さなさざ波が

やっかいな事件を
引き起こすことになるのだった>

♬~

あらららら? 先生 どちらへ?

赤ひげに 少し休めと
お許しを頂いたんだ。

♬~

あら 津川先生 お久しぶりね。
ここで先生は やめてくれよ。

いつもの。
はい。

生き返るねえ。
(喜兵衛)あんたも大変だったな。

ええ。 お上の気まぐれのせいで
とんだ目に遭ったよ。

おっ! この甘露煮は わかさぎかい?

そうですよ。
うん うまい。

いいんですか?
お仕事中じゃないんですか。

休みをもらったんだよ。

何だか お疲れの様子ですねえ。
うん…。

俺の暮らしは何だろうって
近頃思うんだよ。

病人は いくら手当てしても
次から次へとやって来る。

赤ひげに こき使われ 文句を言われ…。

そこいくと お前さんの商売は
うまくいってるようじゃないか。

(喜兵衛)まあねえ。
あとは 跡取りだけだ。

フフッ どこかに
おみつに似合いの婿はいないもんかねえ。

おみつさんというのは
あんたの一人娘だね?

そう。 当人が なかなか
その気にならなくてねえ。

いいお婿さんがいたら
紹介してくださいよ。 いいお婿ね。

赤ひげは
無知と貧困と闘うなんて言うが…。

(笑い声)
おっと そろそろ刻限だ。 失礼するよ。

ごちそうさん。 私も。
毎度ありがとうございます。

ありがとうございました。

いつも その赤ひげさんの文句ばかり。
よほど嫌いなのね。

いや 好きとか嫌いとかね
そういう あっさりした話じゃないんだよ。

お前には そういう趣が分からないんだ。

ああ そうですか。
ああ そうですよ。

はあ。 さてと 帰るとするか。
勘定頼むよ。

はい。

うん? おい 忘れもんだ。

あら さっきのお客さん。
忘れたのに気付いたら 取りに来るだろう。

はい。 あの方は 確か常盤屋さん…。
常盤屋といえば神田の両替屋か。

酔い覚ましがてら 届けてやろう。

いいんですか?
ああ。

♬~

御免。

いらっしゃいませ。

はっ…。

財布を届けただけだ。
用事は済んだ。 帰りますよ。

いえ! あるじが ひと言ご挨拶をしたいと
申しておりますので

もう少しお待ちください。

じゃあ 今度の寄り合いの日取り
お前さんが決めといてくれ。

はい かしこまりました。

これはこれは。
お待たせいたしました。

いや 年ですかなあ
こんな大事なものを忘れるなんて。

わざわざ ありがとうございました。

いえ 酔い覚ましがてら
届けただけですので。 では。

ちょっとお待ちください。
礼などお気遣いなく。

礼?

いや… どうも…。

何ですか?

大変申し上げにくいのですが

実は この財布には
二分と一朱入っておりました。

しかしながら 今 見せていただいたところ
どうも 一分程 足りませんようで…。

えっ? まさか 私が盗んだとでも?

そうは申しません。 申しませんが…
中身が足りないのは 本当でございまして。

盗んだと言ってるのと
同じじゃないですか。

では 盗んでいないと。
当たり前です。 失敬な!

失礼ですが… お仕事は?

小石川養生所に勤める医者です。

ほほっ お医者様でしたか。
これで 分かっていただけましたか。

お医者様は盗みはしませんか。

確かに 医者だから盗みをしないとは
言えません。

養生所は 資金繰り厳しいとも
伺っております。

随分 お給金も少ないのでしょうね。

ええ 少ないですよ。

だから私が
金を盗まないといけないのですか?

気分が悪い。

だったら これは
拾った場所に戻しておきます。

おや お逃げになる。

何ですと。

元の所に返したところで
盗んでいない証しには なりませんよ。

それは一理ある。

チッ。

足りないのは 一分でしたね。

何をしてらっしゃいます。

はい これで元どおりです。
いや 私は こんなことをしろとは…。

しがない医者ですがね…

泥棒と言われて
黙っていられぬ気概と

一分くらいの金なら
持っているんです。

では。

ああ ちょっと!

昨日は よく眠れたか。

(太一)はい
おかげさまで よく眠れました。

やはり働き過ぎだな。
はい すみません。

では 口を開けろ。
へらを取ってくれ。

ご自分で どうぞ。

それが先輩に対する物言いか。

えっ。
「えっ」じゃない。

お前は それで通ると思ってるんだろうが
世の中は そういうもんじゃない。

津川先生 薬屋さんの今月の注文書き
早いとこ出してくださいね。

あっ しまった 忘れてた。
お願いしますよ 全く。

何でもかんでも俺ばかり…。

少しは ねぎらえってんだ…!

津川先生 どうしたんですか?
何がだ。

何やら 機嫌が悪い。
俺だって そういうことはある。

私です。
何が。

津川先生は 私が倒れて担ぎ込まれた時に
おっしゃいました。

倒れるまで働くからだって。

先生は 私のことを
ずっと怒ってらっしゃるんでしょ?

そんなことはない。
すみません。

だから 違うと言ってるだろ!
すみません。

(達吉)ああ 先生 先生ね 先生ね

こいつはね いつも
「すいやせん すいやせん」っつって

お天道様が沈むのも
自分のせいみたいに言うんですよ。

だから 勘弁してやってください。 ねっ。
すいません。

だから 謝んじゃねえっつうんだよ。

はあ~。

何があったんだ?
さあ?

(つぐみ)津川先生!
何だ。

あの 太一という病人のことですが…。

うん? 太一の病が どうした。

いや 私は そんなわけがあるかと
言ったのです。 しかし こいつが…。

だから 何だ。
はい…。

つぐみの話では
太一は 恋煩いではないかと。

恋煩いだ?
なぜ そんなことが分かる。

お前から話せ。 あの人は いつも
遠くを見ては ため息をついて

憂鬱な顔をしています。
それは 病だからだろう。

ただの病で ああいうふうにはなりません。
恋煩いです。

ほう~。 お前には それが分かるのか。

女には分かります。

お前の見立ては?
ただの働き過ぎでしょう。

私は 働き過ぎではないと
言っているのではありません。

恋煩いもあるのではと
申しているのです。

だから どうしろと?
話を聞いてやれば…。

バカバカしい お前…。
津川。

あの病人は お前に任せたんだ。

こんなことで
いちいち わしに相談に来るな!

お前が妙なこと言いだすから
先生の不興を買った。

では 太一のことは
お願いします。

えっ お前が言いだしたんだ
お前が なんとかしろ。

太一は もともと津川先生の受け持ちです。
それに こういうことは男同士でしょう。

御免!

えっ!

どうかしました?
シッ!

はい…。
津川先生は おいでになりますか。

はい。 ちょっとお待ちください。

わっ。 あっ 津川先生 お客様ですよ。

いないと言ってくれ。
えっ もういるって言っちゃいました。

何の用だ。

これはこれは。

まだ何か ご用ですか。 金なら もう…。
まことに!

申し訳ありませんでした。

私 うっかりしておりまして

一分を その前に使ったのを
すっかり忘れておりました。

それを あなた様のせいにしてしまい…

とんでもない失礼なことを…。
平に… 平に!

≪(津川)いえ そういうことなら もう。

お許しいただけますか。

許すとかではなく…。

お許しいただけなくとも
それは しかたがありませんが…。

いいですいいです。 許します。

フフフフフ…。

フッフッフッフッ…。

うん! 気に入った!

ええっ。

先日の 足りない金を自分で足す潔さ

そして 本日の その寛大なお答えぶり…

すばらしい。

ただ面倒なだけですが。

その奥ゆかしさがいい。

決めました。
是非 嫌とは言わせませんぞ。

一体 何の話です?

うちの 婿になっていただきたい。

ええっ!

えっ!

一人娘のおみつは 今年18になります。

是非 おみつと一緒に…

お願いいたします。
し… しかし…。

フフフフ…。

ええっ! お婿に?

いえ 断りましたので。
断ったんですか!?

そりゃ 断るだろう
いきなり婿になれと言われて。

でも常盤屋といえば大店でしょう。
そうですよ! いい話じゃないですか。

人ごとだと思って
いいかげんなことを。

いや これは決して
人ごとではありませんよ。

えっ どこが。
私たちに大いに関わりのあることです。

津川先生が金持ちの娘を嫁にもらえば

養生所をいくらかでも
助けてもらえるのではないですか?

なるほど!
(津川)なるほどじゃないだろう。

もし常盤屋の婿になった場合
医者を辞めて 店の仕事をするんですか。

婿になるとは そういうことだろう。
何で俺が両替屋をやらなきゃいかんのだ。

津川。 お前は 医者であることに
迷いを覚えていたんじゃないか。

えっ… いや…。

いい機会かもしれんぞ。

では 私に婿になって
両替屋を継げとおっしゃるんですか。

お前の好きにすればいいということだ。

ええっ!
おいおいおい 津川先生が婿に!?

そうなんだよ。
全く降って湧いたような話でさ。 ハハッ。

まあ でも
津川先生は 見た目も頭も悪くねえ。

婿に うってつけじゃねえか。 なあ。
で どこの店だい。

常盤屋さんよ。
(むせこみ)

おい どうした。
あっ いや 別に…。

結構な大店だ。
あやかりたいね。

(達吉)でも その娘っていうのは
一体 どういう子なんだい。

大店の娘なのに
婿が見つからずに困ってるってのは

相当な訳ありかもしんねえぞ。
そうだねえ。

(太一)ううっ…。
うん?

すいません。 すいません… ああっ…。

(まさを)おめでとう。
ありがとうございます。

よかったな。 ご亭主と仲よくするんだぞ。

はい。

およしちゃんもお嫁に行く年頃なのね。

うん。

そういえば 養生所にも縁談があってな。

えっ どなたの?
津川先生だ。

急に婿入りの話が持ち上がったんだ。
へえ~。

津川先生も 婿に行くお年頃だ。
どんなお話ですの?

フッ いや 冗談のような話だ。
誰も本気になどしていない。

そうなんですか。 フフフフフッ。

あの~
夫婦の心得を何か教えていただけますか。

そうねえ…。

まず 妻は
何があっても夫を立てること。

はい。
ほう。

でも 腹が立つことがあれば
その日のうちに…

遅くとも 次の日には ちゃんと言うこと。

腹にためておくのが一番よくないんです。

まさをが口うるさいのは そういうことか。
そうですよ。

ハハハッ。
ええ? フフッ。

仲のおよろしいこと。

(笑い声)

待てよ…。
何か?

俺も初めは まさか まさをと
一緒になるとは思いもしなかった。

それは 私も…。

しかし 今は
こうして うまくやっている。

相手によっては 津川先生も…。

(おみつ)ごめんください。
≪(お雪)はい。

(津川)何でしょう。
(おみつ)昨日 常盤屋の喜兵衛が

あなた様を
一人娘の婿にしたいと申したそうで…。

(津川)はあ… あなたは…?

私が その娘です。 みつと申します。

えっ…。
え~。

父が妙なことを申しまして
まことに 申し訳ございません。

いえ あなたが謝ることでは。

私も昨夜 父から そのことを聞いて
驚きました。

さぞかし
ご迷惑をおかけしたことと思い…。

いえ それほどのことでは
どうぞ 頭をお上げください。

(おみつ)では お怒りではないのですか?
(津川)ええ ちっとも…。

心の広いお方ですのね。
あっ いや そういうことでは…。

養生所のお医者様は お忙しそうですね。
いえ それほどでも。

(笑い声)

お医者様は 人を助ける尊いお仕事です。
はあ…。

それに引き換え
うちの稼業の両替屋など

父は いつもお金の勘定ばかり…。

私は 子どもの頃から
うちの稼業が嫌いでした。

両替屋は 人の体に血が流れるように
お金を世の中に回すのが仕事です。

これは これで
人々の役に立っている仕事なんです。

本当ですか?

ええ。 医者が両替屋より
尊いなどということはありません。

私のためを思って そのようなことを?
お優しいのですね。

両替屋も さぞかし忙しいでしょう。
私のような素人にできるものでは…。

いえ うちの仕事は
番頭が取りしきっております。

父は とにかく人柄がよく
立派な方をと…。

そうなんですか…。

あっ だからといって 津川先生に
婿になってくださいなどとは… ハハッ。

(せきこみ)

大丈夫ですか。

すみません。

(津川)せきに効く薬です。
ありがとうございます。

失礼いたします。

(笑い声)

はあ!

(せきばらい)

<それから おみつは 養生所に足しげく来るようになった>

その後 せきは どうですか。
あっ はい。 すっかりよくなりました。

本当に ありがとうございました。
ああ よかったです。

うん おいしい。

ここで暮らしてると こういう甘いものに
ありつくことがないので

ありがたいです。
フフフッ よかったです。

ここのお店
干菓子も おいしいんです。

今度持ってきます。
ありがとうございます。

フフフフフフッ…。

歴史を知るとは
人を知るということです。

昔の出来事には
考えさせられることが多いですよ。

そうなのですね。

こんなに毎日のように来て
変なやつだとお思いでしょう?

いえ そんなことは…。

自分でも変だと思ってます。

あの…。

実は 私…。

津川先生。

療治を始める時分だな。
では 私は これで。

お邪魔いたしました。

回想 うちの仕事は
番頭が取りしきっております。

父は とにかく人柄がよく
立派な方をと…。

♬~

足。
はい。

すいやせんねえ
いいところ お邪魔して。

何の話だ。 とぼけなさんな。
おみつさん来てたんでしょ。

津川先生も 両替屋の若旦那か。
いいかげんにしろ。

医者に未練はありませんってことですか。
(笑い声)

本当ですか?
えっ?

本当に医者に未練はないんですか。
ふん。 どうかな。

≪ずっと このままなんて嫌よ。

≪そんなこと言っても
どうしようもないじゃないか。

(おみつ)おとっつぁんは
私に婿を取ろうとしているのよ。

(太一)知ってる 津川先生だろ。
いい人じゃないか。

私には 太一さんしかいないのよ。

おみっちゃん…。
(物音)

あっ! ああっ…。

こんなところで 何をしてるんだ。
先生…。 こちらの 大先生だ。

そうだったか…

この太一と…。

私が足しげく この養生所に通うのは
この人と会うためです。

では 津川は…。
申し訳ありません。

津川先生と会うのは 隠れみのでした。

う~ん。

しかし なぜ隠れて…。

父が 私と太一さんのことを
許そうとしないからです。

でも 私たちは
どうしても添い遂げたいと…。

はあ~ 恋煩いは 本当だったか。

えっ?
ああ いや。

元はと言えば 私が悪いんです。
いえ 太一さんは 何も…。

いや 私の稼ぎが少ないばかりに
この人のお父様から反対されて…。

お前の仕事は
確か 荷方船の商いだったな。

はい。 でも まだ ほんの小商いで…。

許さん!

私は この人が好きなの。

本当にいい人なのよ。

いい人で 飯が食えるか。

こんな半人前の男。

ろくな稼ぎもないくせに
おみつに色目使いおって。

お許しください!

悔しかったら
わしが驚くぐらい稼いでみろ!

ここ。

私は 認められたい一心で働きました。

しかし せっかく ためた銭も
使用人に持ち逃げされちまって…

無理して働きました。 そしたら
体が思うように動かなくなっちまって…。

それで ここに担ぎ込まれたわけか。
はい。

私は 太一さんのことを
諦めることができず…。

父は それを察して
早く婿を取ろうとしていたのです。

相手は誰でもよかったのです。
誰でも?

あっ いえ
津川先生は とてもすばらしいお方です。

でも 私は…。

(ため息)

これ以上 津川先生に嘘はつけません。
本当のことを…。

あっ いや ちょっと待て。

どうしてですか。
う~ん… どうしたもんか…。

うっ… ううっ… ううっ。

どうした。
太一さん? おい。

こらえずに吐き出せ。

よ~し。 ここは もういいぞ。
帰りなさい。

いや でも…。
心配するな。 後は任せておけ。

さあ 上を向くぞ。
よ~し ゆっくりでいいぞ。

あれ まだいらしたんですか。

≪つぐみ 冷やすぞ。
≪はい。

何をしてる 早く太一を診ろ。
はい。

急に腹の痛みを訴えて吐いた。
えっ!

熱い…。

吐血…。

お前の見立ては 働き過ぎだったな。

私が見落としたんです。
申し訳ありません。 いいから。

早く見立て直しをしろ。
はい!

うっ ううっ…。

脈が落ち着いた。
本当ですか。 ああ。

よかった…。

恋煩いなどと
余計なことを言ったせいで。

気にするな。
でも…! 私の気が緩んでいたんだ。

毎日
同じことの繰り返しのような気がして…。

一人一人の病人を気遣う気持ちが
おろそかになっていた…。

♬~

きっと いいお話に違いない。 うん。
フフフフフッ。

御免!

これはこれは。 フフフッ。
まあ 座れ。 はあ。

今日は きっと いいお話に違いないと
思って やって参りました。

フフフッ 何しろ 新出先生じきじきの
お呼び出しですからな。

先生が?

婿入りは 承知ということですな?
えっ…。

フッ 聞くところによれば
おみつは 毎日のように津川先生を訪ね

津川先生も
喜んでくださっているとのこと。

これは もう決まったも同然と思って
よろしいのですな?

どうなんだ。 承知なのか?

ご無理なさらないでください。
私が勝手に押しかけただけですから。

お前は 黙ってなさい。

どうなのですか。

私は…。

私はですね。
(戸が開く音)

おみつさんを下さい。 お願いします!

お前は…! こ… これは どういうことだ。

すいません あの…。

お願いします!
太一さんと一緒にさせてください!

お願いします!

はあ!?

私は この人のことが好きなんです。

申し訳ありません。

私が 何度も ここに来たのは
この人に会うためでした。

えっ…?

お… お前たちは まだそんなことを。

津川。 そういうことだ。

あ~ あ~ はあ…。

この2人のことを許さないそうだな。

ええ 許しませんよ。
こんな頼りのない男。

半人前で 稼ぎもないくせに…。

フフッ フハハハハハッ…。

ハハハハハッ… ハハハハハッ…。

ハハハハハッ…。

自慢じゃありませんが

この男は 私のような男より
よほど ましですよ。

私なんてね いいかげんで ふらふらして

それに引き換え この男は
おみつさんだけを思って…

おみつさんと一緒になりたくて
仕事に根を詰めすぎて病に。

私には とても まねできない。

でも こんな私でも

医者だけは続けたいと思っています。

ですから 両替屋の婿にはなれません。

おみつさんとは 一緒になれないんです。

はあ!?

喜兵衛。

太一は お前に言われて懸命に働いた。

お前に認めてもらいたい一心でな。

そして おみつは
そんな太一を必死に支えようとしてる。

見ろ。 この2人のまっすぐな目を。

少しは この目を
信じてやったら どうだ。

♬~

しかたない。

考えてみましょう。

フッフッフッフッ…。

(津川の笑い声)

♬~

何が どうなったんだい。
さあ。

お父さんも きっと許してくれるわ。

ああ…。 津川先生のおかげだ。

うん。

(田山の笑い声)

あの 煎じ詰めると
津川先生は振られたということですね。

煎じ詰めなくても そうだ!
これは… フフフ…。

それは どうかな。

津川 お前 喜兵衛に婿入りを迫られた時に
なんと返事をしようとしていたんだ。

断るつもりだったんじゃないのか。

さあ 忘れました。

フフッ つくづく食えない男だ。

まあ いずれにせよ 所帯は やはり
ほれた女と持ちたいものですね。

フッフッフッフッ。

あっ そうだ。 保本先生に

夫婦仲よく暮らすコツを
伝授してもらえばいいんじゃないですか。

結構です!
さっさと食え。 今日も忙しくなるぞ。

(田山 津川)はい。 お代わり。

<養生所に前と変わりない日々が戻った>

へらを取ってくれ。

熱は下がったが まだ腫れてるな。

ここは どうだ。
イテテテテテッ。

では ここは?
まだ痛みは続きますが 我慢してください。

子どもが急に熱出したって。

私が行こう。 つぐみ 頼んだぞ。

はい。

<忙しいことに変わりはない。

しかし そのことで
愚痴を言うものはいなくなったという>

寺の境内に 血ぃ流して倒れていて!

これ お食べ。
ありがとう。

俺が… およねさんを… 刺した。

何があった。

およねさんは
なぜ 定吉をかばうんですか。

愚かなまねをするな!

分からないんだ。
なぜ あの子が あんなことをしたのか。