科捜研の女 #2 マリコのハロウィン大作戦!? 悪魔コスプレの遺体が見つかった…犯人は特技を売買する…
出典:EPGの番組情報
科捜研の女 #2[解][字]
マリコのハロウィン大作戦!?
悪魔コスプレの遺体が見つかった…犯人は特技を売買する<スキルマーケット>を駆使して犯行を!?
マリコが意外なスキルを発揮し、真実に迫る!詳細情報
◇番組内容
廃墟に置かれた棺から、悪魔のコスプレをした男の遺体が見つかる。鑑定の結果、犯人が別の場所で感電死させた後、棺ごと廃墟に遺棄したと思われた。付近の防犯カメラに棺を運ぶ人物が映っており、捜査の結果、被害者の同僚・迫田茂夫(村田雄浩)と判明。しかし、迫田は棺の運搬は認めたものの、スキルマーケットを通して依頼を受けただけと主張する。その後、科捜研メンバーは、それぞれ意外なスキルを駆使して捜査に挑むが…!?
◇出演者
沢口靖子、内藤剛志、若村麻由美、風間トオル、斉藤暁、渡部秀、山本ひかる、石井一彰
【ゲスト】村田雄浩、宍戸美和公、清水昭博、行澤孝、奥田ワレタ、小出優子、笠松祐介、大脇あかね、三浦康彦 ほか
◇脚本
李正姫
◇監督
西片友樹
◇音楽
川井憲次
◇主題歌
藤川千愛『ありのままで』(日本コロムビア)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】関拓也(テレビ朝日)
【プロデューサー】藤崎絵三(テレビ朝日)、中尾亜由子(東映)、谷中寿成(東映)
◇おしらせ
☆番組HP
https://www.tv-asahi.co.jp/kasouken20/
☆Twitter
https://twitter.com/kasouken_womenジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
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- 被害者
- 迫田
- ハロウィーン
- 田部井
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すごい これ!
(作業員)ほな 早速
中 見てみましょうか。
♬~
(作業員)なんや? これ。
ちょっと 向こう回って。
ちょっと 開けよ。
せーの…。
♬~
(榊 マリコ)この ご遺体は…
悪魔?
(涌田亜美)もしかして
もうすぐ
ハロウィーンだからでしょうか?
(蒲原勇樹)ああ…。
で その斧が凶器。
(カメラのシャッター音)
(カメラのシャッター音)
いいえ 人間の血液じゃないわ。
(蒲原)えっ?
見て。
ルミノール液に反応していない。
つまり…。
おもちゃ…。
これは…。
名刺?
(亜美)「普通の中年」… って
この人が?
普通の中年…。
♬~
風丘先生。
見てください ここ。
(風丘早月)中央部に陥凹。
もしかして…。
やっぱり…。
ここ 電流斑。
左肩の陥凹部位が電気の流入部。
足の裏が流出部。
つまり 被害者の死因は…。
感電死でした。
左肩から入った電流が…。
左足へ抜けた。
このルートには…。
心臓。
ええ。
被害者は 心室細動を起こして
死亡したんです。
(橋口呂太)それじゃ
この棺の中で感電したのかも。
よっ…。
(呂太)このランプだけ
改造されてて
このスイッチを入れると
外に電流が漏れる
仕組みになってた。
ちょうど 被害者の左肩の辺りね。
ただ これだけで
確実に感電死するかは
微妙なとこだけどね。
(宇佐見裕也)
体が濡れた状態だったら
感電死する可能性は
高まりますよね。
被害者の衣服を調べたところ
川に生息するプランクトン類が
付着していました。
どこかの川の水で
濡れていた可能性があるのね?
(日野和正)待って。
感電するためには
電源がないと駄目だよね。
でも 遺体発見現場は廃虚で
電気は通ってなかったでしょ?
犯人は どこか別の場所で
被害者を感電させたあと
棺ごと 廃虚に
遺棄したんじゃないでしょうか。
これ 遺体発見現場の近くの
防犯カメラの映像なんですが…。
(呂太)あれ?
これって この棺だよね?
それじゃあ この人物が犯人…!?
(宇佐見)
でも 顔が見えませんね…。
そもそも 被害者の身元も
まだ わかってないんだよな?
ええ。 唯一の手がかりは
この 「普通の中年」。
(亜美)その名刺のURL
スキルマーケットのサイトでした。
(呂太)インターネット上で
スキル つまり 特技を
売り買いするサイトの事。
(亜美)これが
そのサイトなんですけど…。
(日野)「あなただけの
オリジナルイラスト描きます」
「結婚式の
オープニングムービーなら
お任せください」
(亜美)
そういうスキルを持った人たちが
こうやって
プロフィルを登録して
自分のスキルを
売りに出すんです。
(日野)じゃあ そのスキルを
買うには どうしたらいいの?
まずは…
サイトに会員登録。
それから 頼みたい人を選んで
メッセージ機能を使って
詳しい内容や値段なんかを
交渉するの。
(日野)なるほど。
ああ… こっちの人は
「人生相談受付けます」だって。
(宇佐見)この人って…
被害者じゃありませんか?
(呂太)あっ 本当だ!
でも 「普通の中年」じゃなくて
「ダンディー部長」ってなってるよ。
それじゃあ この名刺は
被害者のダンディー部長が
普通の中年って人から
もらったもの。
普通の中年ってユーザー名で
登録してる人は…。
いました!
(呂太)「悩み相談から
暇つぶしのお相手
重たい家具の移動まで
何でもやります!」だって。
あれ? この人って…。
え~… 今度は どうしたの?
いや 似てませんか?
さっきの防犯カメラの人物に。
同じ人物なのかどうか
確かめる必要があるわね。
(店員)いらっしゃいませ。
(蒲原)いましたね。 普通の中年。
本名 迫田茂夫ですね。
(男性)だから 毎日
やる気が出ないっていうか。
(迫田茂夫)いや わかるわ それ…。
(男性)
もう 会社 辞めちゃおうかな。
(迫田)いやいやいや
ちょ… ちょっと待って。
やっぱ 辞めないほうがいいすか?
うーん… それは どうだろう?
んっ?
んっ?
あっ いや…。
普通の中年
全然人気ないみたいですよ。
「ただの つまらない
おっさんだった」とか
「スキルなし」とか
口コミも散々です。
(男性)何か ビシッとくる
アドバイスしてくださいよ。
あっ いや…。
とりあえず
栄養をたくさん取ると
ええよう… なんて!
(男性)はあ!?
「栄養をたくさん取ると
ええよう」って?
「栄養」と「ええよ」をかけた
ダジャレです。
(男性)なんか すいません 逆に。
もう大丈夫なので。 失礼します。
あっ いや あの…
まだ 時間 残ってますけど。
あの…。
あっ…。
普通の中年さんですか?
えっ? あっ… えっ?
♬~
ご協力ありがとうございました。
ありがとうございます。
ああ…。
すいません。
それにしても
変わった依頼だなあ…。
迫田茂夫さん
この棺を運んでいるのは
あなたですよね?
知りません。
先ほど撮影した
あなたの歩き方と
一致しているんですよ。
この棺に この人の遺体を入れて
運んだんですよね?
♬~
(土門 薫)
被害者の名前は田部井亘さん。
アパレルメーカー
Preminoで
あなたとは
同期入社だったんですね。
はい…。
田部井とは
ずっと同じ営業部でした。
だが 田部井さんは営業部長。
あなたは その部下だった。
(田部井 亘)
対前年比28パーセントダウン。
このままだと
四つ葉百貨店からも撤退だぞ!
どうしたら 改善できると思う?
何 黙ってんだよ!
迫田!
は… はい…。
(田部井)どう思う?
いや あの…。
はあ… カレーライス…。
カレーライス?
どういう事だ?
ちょっと 詳しく説明してみろ。
あっ いや 別に…。
あの百貨店の
社員食堂のカレーライス
めちゃくちゃおいしいんですよね。
いや 撤退したら
食べられなくなっちゃうし
なんとか ここは
ふ… 踏ん張らないとね。
えっと…。
みんなで
華麗に乗り越えていきましょう。
カレーだけに。 なーんて…。
ったく お前って奴は…
本当 しょうもねえな。
迫田さん。
…はい。
田部井とは お互い
切磋琢磨っていうんですか?
そんな感じで
うまくやってましたよ。
だが 1年前に
あなたは会社を退職している。
まあ 短い人生
自由に生きてみたくなった
っていうか…。
それで スキルマーケットを
始めたんです。
退職後も田部井さんとは
交流があったんですか?
いいえ。
それじゃあ この名刺は?
(迫田)それは… 田部井が副業で
スキルマーケットに登録したって
連絡があって
それで この間 渡したんです。
(蒲原)そこで
なんらかのトラブルになって
田部井さんを殺害し
遺体を
あの廃虚に運んだんですか?
いや ちょっと待ってください!
私は頼まれただけで…。
頼まれた?
はい。 あの…
スキルマーケットで
にこにこハロウィーンって人から
ハロウィーン用の棺を運んでくれ
って依頼があって…。
いや 私は
なんにも知らなかったんです。
いや そんな…
殺しただなんて とんでもない。
(蒲原)こちらが
普通の中年こと迫田茂夫と
依頼者 にこにこハロウィーンの
メッセージのやりとりです。
(亜美)「ハロウィーンイベントの
お手伝いをお願いします」
(蒲原)これによると
にこにこハロウィーンは迫田に対し
事件当日の午後5時10分に
竹宮倉庫から
ハロウィーンで使う棺を運び出し
イベント会場である廃虚まで
棺を運んでほしい
そう依頼していました。
迫田の証言とも一致しています。
じゃあ 真犯人は
この にこにこハロウィーン?
(蒲原)
この にこにこハロウィーン
登録されていた名前も住所も
でたらめで
今 サイバー課が調べています。
じゃあ 私たちは
竹宮倉庫を調べてみましょう。
そうか! 迫田さんが
竹宮倉庫から棺を運び出した時
被害者は すでに棺の中で
感電死してたって事になるよね。
ええ。 犯行現場は
竹宮倉庫の可能性が高い。
ここです。
ここに棺があったんです。
棺を持ち上げた時
重かったでしょ?
おかしいと
思わなかったんですか?
まさか 人が入ってるなんて
思わなかったですし…。
人って…。
あなたと同期の
田部井さんだったんですよ。
そりゃあ ショックですよ…。
(日野)土門刑事。
はい。
残ってましたよ
被害者と迫田茂夫さんのゲソ痕。
(呂太)ねえねえねえ!
こっち こっち こっち!
ここ 100ミリアンペア以上の
交流電流 来てる。
ここから電源を取れば
水に濡れた人を
感電死させる事できるね。
それじゃあ やはり…。
被害者は竹宮倉庫で殺害された。
(亜美)でも 犯人は被害者を
どうやって
棺に入らせたんでしょう?
現場に争った跡はなかったし…。
ご遺体には
外傷も薬物の痕跡もなかった。
(早月)まいど!
(日野)あっ いらっしゃい。
今日はカボチャのようかん。
(呂太)やったー!
(日野)いつも すいません。
いただきまーす!
そして マリコさんには
解剖鑑定書。
ありがとうございます。
それから…
ご遺体の口の中から見つかった
微物。
何かの魚の幼生だと思う。
魚…。
被害者は川の水で濡れていた。
その川を特定する
手がかりになるかもしれませんね。
今回は スキルマーケットが
事件に関係してるんだ。
(日野)さすが 風丘先生。
ご存じでしたか
スキルマーケット。
誰にでも得意なものはある。
登録するだけで それが仕事になる
チャンスができるなんて
いい時代になったよね。
あっ じゃあ じゃあ じゃあさ
先生だったら
どんなスキル出品する?
私? そうね…。
10分でおかず4品作れます!
おお すごっ!
さすが ベテラン主婦!
宇佐見くんなら
「おいしいお茶の淹れ方
教えます」だよね。
ハハッ…
あっ じゃあ マリコさんは?
10分で内臓切片のプレパラート
20個作れます。
(日野)ああ…。
で 亜美くんは?
外付けハードディスクの
作り方を…。
って 私もマリコさんと同じで
唯一のスキルを
仕事にしちゃってるタイプですね。
そんな涌田さんにお仕事です。
(早月)まいど!
これを。
(亜美)あっ はい。
にこにこハロウィーンが
迫田だけではなく
ダンディー部長
つまり 被害者にも
依頼をしていた事が
わかったんです。
そのメッセージのやりとりが…。
(亜美)出します。
(宇佐見)「ハロウィーンイベントで
棺の中から飛び出して
参加者を驚かせるお仕事です」
「悪魔の衣装を着て
午後5時までに竹宮倉庫に行き
棺のプラグを
コンセントに繋いでから
棺の中に隠れて
電飾のスイッチを入れてください」
♬~
じゃあ 被害者は
自分が殺されるとも知らずに
棺の中に入ったって事?
そして にこにこハロウィーンは
殺人のスイッチを
被害者本人に入れさせた…。
(蒲原)にこにこハロウィーンは
この殺人を成立させるために
他にも スキルマーケットを通じて
依頼をしていました。
(菱沼圭太)「昔はプロの家具職人に
なりたかったんだけど
諦めて 今は…」
IT企業で
サラリーマンやってます。
でも 副業で スキルマーケット
やり出したおかげで
ある意味 夢がかなっちゃって。
それで
今回は棺の制作を頼まれた?
ええ。
ハロウィーン用の電飾を送るから
指示どおりに飾ってほしいって
依頼されました。
(蒲原)にこにこハロウィーンに
直接 会った事は?
メッセージのやりとりだけですね。
完成した棺も
あとで取りに行くから
竹宮倉庫に置いといてくれって。
(山崎梨乃)「私 保育士なんだけど
コスプレが趣味で」
自分が着るやつも
基本 手作りだけど
誰かに作ってあげるのも
好きなんですよね!
にこにこハロウィーンには
悪魔の衣装を用意してほしいと
頼まれたんですね?
そう。 身長180センチくらいの
男の人が着るからって。
(梨乃の声)あとは
肩に刺さってるみたいに見える
斧のおもちゃも
用意してほしいって。
それで あの日
待ち合わせに指定された
カラオケボックスに行ったら
ダンディー系のおじさんが来て…。
あの…。
よろしくね。
はい。 どうぞ。
(梨乃)あっ ちょっと!
(田部井)はい?
忘れ物。
ハハハッ…。
(梨乃の声)着替えるのに
10分もかからなかったから
多分 4時45分には
出て行ったと思う。
(大竹千鶴)
なんでも先延ばしにして
それ 良くない事よ!
(蒲原)いましたね。
最後は大竹千鶴さん。
専業主婦です。
スキルマーケットでは
説教マシンガンを名乗って
活動しています。
説教マシンガン?
(千鶴)「いい?
“明日やろうは馬鹿野郎"だよ!」
今日できる事は
今日中に必死で頑張らないと!
はい ありがとうございます!
頑張れ! 頑張れ!
失礼します!
あの…。
何?
あんたも お説教してほしいの?
いえ ちょっと お話伺えますか?
にこにこハロウィーンさんからね
いい年して 悪魔の格好で
ハロウィーンイベントに行く
息子に
説教してほしいって
頼まれたのよ。
それで あの日
指定された場所で待ってたら…
言われたとおり 4時50分に
本当に
悪魔の格好をした男が来て…。
(千鶴)ちょっと あんた
ここに座って!
えっ?
ここに座って!
(千鶴の声)必ずベンチに座らせて
とことん説教してくれって
頼まれたのよね。
いい年して 何やってんの!
働きもしないで 親泣かせて…。
何がハロウィーンよ!
(千鶴の声)そしたら
カボチャのマスクをした人が
近づいてきて…。
(千鶴の声)斧のおもちゃ取って
どっか行っちゃったのよ。
(田部井)ちょっと!
(千鶴の声)で その悪魔の男
追いかけてったまま
戻ってこなかったのよね。
まったく どうなってんだか…。
改造された電飾を送ってきた
箱や伝票だけども
犯人の痕跡は出なかったよ。
伝票の差出人住所も
でたらめでした。
それにしても…。
棺に衣装… 殺人の準備は全部
遠隔操作で
第三者にやらせてたってわけか。
(亜美)でも 説教マシンガンは
なんの意味があったんでしょう?
それに 被害者を 川の水で
濡らした人が入ってないよ。
ええ その事なんだけど…。
その悪魔の格好をした男性
髪の毛や服が
濡れてませんでしたか?
えっ なんで?
ふざけた格好してたけど
さすがに それはなかったわね。
お説教の時に
濡れてなかったとすると
この斧泥棒を追いかけたあと
棺のある竹宮倉庫へ
着くまでの間に
濡れたって事になりますよね。
ねえねえねえ その斧泥棒も
グルなんじゃない?
(千鶴の声)必ずベンチに座らせて
とことん説教してくれって
頼まれたのよね。
もしかして…。
♬~
被害者の身長は180センチ。
自転車に乗ったまま斧を奪うには
ちょっと背が高すぎる。
でも 被害者が
ベンチに座っていれば
斧を奪いやすくなる。
説教マシンガンは
そのために依頼されたのかも。
ちょっと待って。
おもちゃの斧でしょ?
なんで そこまでして
泥棒する必要があるの?
それは 被害者に
斧泥棒を追いかけさせるため。
被害者は ハロウィーンイベントに
登場する約束だったんだもんね。
大事な小道具の斧を取られたら
追いかける。
それで この斧泥棒が
川の水のある場所まで
被害者を誘導して
濡れさせたんじゃないかしら。
その斧泥棒も スキルマーケットで
依頼されたのかな?
でも にこにこハロウィーンの
名前で依頼があったのは
被害者を含めて
この5人だけなのよね。
それに スキルマーケットでは
人に迷惑のかかる行為の依頼は
禁止されているから
「斧のおもちゃを奪え」っていう
依頼はできなかったはずです。
という事は…。
この斧泥棒こそが
にこにこハロウィーン
本人だったのかもしれない…。
(相川洋平)社長の相川です。
亡くなった田部井部長の
同期の
迫田茂夫さんという方が
以前 こちらに
勤めてらっしゃいましたね。
はい。
退職した理由は
なんだったんですか?
…いいですか?
実は あの…
田部井が
教えてくれたんですけど…。
社長。
迫田が会社の金に
手をつけていた証拠です。
迫田さんが
横領をしていたというんですか?
(携帯電話の振動音)
ちょっと すいません。
やっと電話くれた。
いや… ヒロトに会わせてくれよ。
えっ? なんで…。 えっ…?
(電話が切れる音)
(相川)あっ…。
(不通音)
あの…。
あっ… もう あの
お話しする事 ありませんので…。
社長…。
相川さん?
社長 離婚したばっかりで
息子さんと会いたくて
それで頭がいっぱいやからね。
ああ… そうだったんですか。
皆さん
いろいろと事情通のようですね。
事情通…。
あの…
亡くなった田部井部長の事で
何か ここだけの話
ありませんか?
(澤崎菜月)ねえ 杏子さん。
あの話
刑事さんに教えてあげたら?
(野元杏子)そうね。
実は とっておきのが
あるんだけど…。
おお…。
厄介な事は全部 私に押しつけて
手柄だけ持っていく後輩が
今度 私の上司ですよ!
なんとか ぎゃふんと言わせる方法
ないですかね?
ああ… いや…。 あっ…。
そんな奴は もう ホットケーキ
って事でね…。
ハハッ…。
(ドアの開く音)
聞きましたよ。
あなたが退職した 本当の理由。
死んだ田部井部長に
横領の罪を着せられたそうですね。
実は 私 見ちゃったんですよね。
田部井部長が 請求書関係の書類を
捏造してるところ。
♬~
(杏子の声)部長 その書類に
迫田さんの印鑑
勝手に押してたの。
横領してたのは部長のほうで
迫田さんはハメられたのよ。
そうですよ。
私は 横領なんてしてません…。
それなら なぜ あなたは
無実を訴えようと
思わなかったんですか?
私が いくら否定したって
社長は 聞く耳なんて
持ってくれなかった。
私みたいな
なんのスキルもない駄目社員より
ちゃんと稼いでくれる
田部井を信じたんです。
♬~
田部井からしたら
私みたいな人間
罪をかぶせてもいいって
思ったのかもしれないけど…。
それじゃあ
にこにこハロウィーンの正体は
迫田茂夫さんかもしれない
って事?
迫田には
被害者を殺害する動機がある。
つまり 迫田さんは
自転車に乗って 斧を奪い
追いかけてきた被害者を
川の水で濡れさせたあと
竹宮倉庫で被害者が感電するのを
見届けてから
棺を運び出した。
全然 普通の中年じゃないね。
うん…。
この位置関係なら
迫田に犯行は可能かもしれません。
だが 証拠がない。
榊なら そう言うだろう?
ええ。 せめて 被害者を濡れさせた
場所がわかれば
そこに犯人の証拠が
残っているかもしれないけど…。
その水の
手がかりになるかと思って
調べていたんですが…。
被害者の口の中から見つかった
魚の幼生ね。
ブゼンタナゴという魚でした。
(日野)ブゼンタナゴ?
九州北西部と壱岐島のみに
自然分布する淡水魚です。
もっと近い所には
いないんですか?
岡山県の旭川水系で
人為的に移植された個体群は
あるようなんですが…。
(亜美)それでも離れすぎですね。
(呂太)うーん…。
そもそも 斧を取られてから
倉庫で感電するまで
長くても20分でしょ?
歩いて20分で行き来できる範囲に
川自体ないよ。
だったら 捜してみましょう。
(呂太)えっ!?
地図に載っていない水が
あるかもしれない。
ここね。
手分けして捜しましょう。
はい。
呂太くん。
(呂太)うん。
♬~
(亜美・宇佐見)
ありがとうございました。
ないね 魚いそうな場所。
どうだった?
淡水魚を販売している
ペットショップがあったので
話を聞いたんですが
ブゼンタナゴは扱っていないと。
トンボ…。
(呂太)珍しいね
こんな街中にトンボなんて。
もしかして…!
ああっ マリコさん!
(呂太)ちょっと…!
♬~
(亜美)「京都光葉大学
都市環境研究所」
(呂太)うわあ! 何? これ。
ビオトープね。
人が手を加えて
生き物が生息しやすい環境を
作っているのよ。
♬~
マリコさん!
いましたよ ブゼンタナゴ。
(亜美)それじゃあ
被害者は ここの水で…?
呂太くん 採取。
うん!
あっ コラコラ!
そうか あんたたちか!
この間 あそこに
バケツ掛けていっただろ!
バケツ?
困るんだよね
そういう事されると。
それに…。
そのバケツ どんなふうに
掛かってたんですか?
えっ?
あそこにバケツが掛かってたの!
今 どこにありますか?
そのバケツ。
犯人は これを使って
被害者に水をかけたんですかね。
♬~
(亜美)マリコさーん!
(呂太)お~い!
いくよ!
(宇佐見)よし。
呂太くん!
その紐 引っ張ってみて!
いきまーす! よっ!
うわあっ…!
きっと 犯人は
こうやって水をかけたのね。
(携帯電話の振動音)
迫田茂夫が姿を消した。
まさか…!
最近 迫田さんが
訪ねてきたりしてませんか?
ありませんよ。 会社辞めた人間が
なんで訪ねてくるんです?
(携帯電話の着信音)
やったー!
どうしたんですか?
別れた妻が
息子に会わせてくれるって。
今度の土曜日
ハロウィーン・パーティー来てって。
ハロウィーン・パーティー?
悪魔の衣装を用意するから
着替えて来てって。
相川さん ちょっといいですか?
(相川)えっ?
いや ちょっと ちょっと…!
これは…。
(鳥の鳴き声)
♬~
ん? マリコさん!
これ 皮膚片かしら?
(日野)「パーティー会場に着いたら
棺に入って スイッチを入れてね」
これ にこにこハロウィーンが
被害者に送った依頼と
同じ内容じゃないですか。
ちなみに このメアド
ヘッダーが偽装されていました。
元奥さんから送られてきた
メールじゃありません。
ええっ? それじゃあ 今度は
相川社長を殺害しようとして
犯人が送ってきたって事?
バケツに巻かれていた紐から
斧のおもちゃに付いていたのと
同じ血のりの成分が出たわ。
つまり 犯人が使ったバケツに
間違いないという事か。
ええ。
紐に付着していた皮膚片を
鑑定したところ
恐らく これが犯人のDNA。
相川社長に連絡する。
ちょっと待って。
私に ひとつ考えがある。
みんなのスキルを貸してほしいの。
♬~
♬~
(梨乃)よし 完璧!
♬~
ちょっと そこのあなた!
ちょっと ここに座って。
ちょっと ここに座って。
(相川)でも あの… 行かなくちゃ。
いいから。
あなた 仕事のためなら
いくらでも
人の事をこき使っていいと
思ってるでしょ?
後先考えず突っ走ったら
周りが迷惑するんだよ。
はあ…。
人に ものを頼む時は
相手の都合を考えてから頼むのが
筋ってもんでしょ?
なんか… すみません。
♬~
♬~
あっ! 待ってくれよ! 斧…!
ちょっと! おい!
♬~
うわーっ!
♬~
♬~
ご依頼頂きました
強面の兄貴です。
あちらを運べばいいですね?
あなたでしたか。
迫田さんの元同僚の野元杏子さん。
(物音)
どうして…!?
(ドアの開く音)
私が イケオジ家具職人です。
そのランプには 完璧な絶縁加工を
施させて頂きました。
(足音)
あんた… お説教マダム…。
あなたは 斧のおもちゃを奪って
相川社長を誘導し
水をかけて
感電死させようとしたんですね?
しょ… 証拠はあるの?
先ほど 斧を奪った人物のDNAを
採取しました。
これを鑑定すれば
あなたのDNA型と
一致するはずです。
田部井亘さんを殺害したのも
あなたですね。
ここに付着していた皮膚片と…
あなたのDNA型を
照合してみますか?
安いと思って頼んだら
まさか警察だったなんて…。
架空の請求書を使って
横領していたのは
迫田さんでも
殺された田部井部長でもなく
お前だったんだな。
(杏子)そうよ。
でも 相川社長が
横領に気づいちゃって
犯人捜しが始まっちゃったの。
それで 迫田さんが横領したように
証拠を捏造して
田部井部長に渡したのか?
正解!
で その証拠を
田部井部長が社長に渡して
迫田さんはクビ。
でもね そのあと
部長が気づいちゃったの。
(田部井)君が でっち上げた
証拠だったんだな。
それなのに
俺は まんまとだまされて…。
(田部井)迫田の事を…。
申し訳ございません…!
早く 自分で名乗り出なさい!
(杏子の声)
このままじゃ 仕事もお金も
なくなっちゃうでしょ?
だったら 部長と社長を
殺したほうがいいかなって。
で そんな時に
部長が スキルマーケットを
やってるって話を聞いたの。
それで にこにこハロウィーン
という名前で
田部井部長たちに依頼を出した…。
棺を運んでもらうのは
部長が殺されて 一番疑われそうな
迫田さんにしたの。
でも 水をかけるパートだけは
誰にも頼めなかった。
だから 自分で
やるしかないって思って
部長が説教されてる間に
斧を取って…。
(杏子の声)
ビルの前まで おびき寄せて
前もって仕掛けておいた
バケツの紐を引っ張ったの。
(田部井)うわっ…!
(杏子の声)自分でも
びっくりするくらい
うまくいったわ。
でも バケツを片付けに
ビルに戻ったら…。
ん? あっ…。
誰だよ? こんな事したの!
(杏子の声)まさか そのバケツから
証拠が出ちゃうなんてね。
昔から 計画とか立てるの
得意だったはずなのになあ。
(蹴る音)
自分が 何やったか
わかってんのか?
コラッ!
蒲原。
自分の特技を何かに生かしたい。
誰かの役に立ちたい。
そう思って スキルマーケットに
登録した人たちに…
お前は
人を殺す手助けをさせたんだ。
こんな所にいたんですか?
あっ いや あの…
ちがっ… 違うんです 違うんです。
あの… 田部井を殺した真犯人
み… 見つけようと思って。
あっ…
犯人なら もう逮捕しました。
はあ!?
田部井の事 説教してた人が
怪しいんじゃないかって
思ったんだけどな…。
疑ったりして
悪い事しちゃったな。
私は 本当に
何をやっても駄目で…。
「普通の中年」じゃなくて
もう 「最低最悪の中年」です。
「迫田の どこが普通なんだよ」。
…えっ?
田部井さんが
そう言ってたそうですよ。
田部井部長に聞かれたのよね。
どうして
迫田に罪を着せたんだって。
部長も
いつも言ってるじゃないですか。
本当 しょうもない奴だって。
うーん それは…。
あんな超普通で
なんの取りえもない人
いなくなっても
なんの問題もないでしょ?
迫田の どこが普通なんだよ。
えっ?
あいつの しょうもないところ
あれはあれで 立派なスキルだよ。
みんなで
華麗に乗り越えていきましょう。
カレーだけに。 なーんて…。
ったく お前って奴は…
本当 しょうもねえな。
あの… トイレ…。
(ドアの開閉音)
♬~
まあ じゃあ
しょうもないついでに
俺の しょうもないアイデアを。
店頭のスタッフ全員に
ハロウィーンのコスプレ
っていうのは どうだ?
ハハハ…。
いや 部長
さすがに それはちょっと…。
あっ… ただ
ディスプレー方面から攻める
って手はありますね。
(菜月)あの… 思い切って
アイテムごとの陳列をやめて
全アイテム 色別にレイアウトする
っていうのは どうでしょう?
(一同)おおーっ…。
(田部井の声)アイデアってさ
リラックスしないと
出てこないんだよなあ。
それわかってても 俺なんか
つい みんなを追い詰めてしまう。
でも あいつは…。
いつも
空気を変えるきっかけをくれる。
少なくとも…
俺のチームには
あいつは必要だったんだよ。
だったら… もっと ちゃんと
わかるように言ってくれよ。
…ですよね?
(携帯電話の着信音)
♬~
依頼が来ました。
「また お願いします」って。
「なんか わかんないけど
元気になったから」って。
よかったですね。
「普通の中年」さん。
ハハッ… あっ じゃあ。
あっ あの…。
どうしました?
あっ いやいや あの…。
刑事さんも 科捜研さんも
お仕事 お忙しいでしょうから
体に気をつけて。
特に あの…
胃と肝臓は 大事にしないと
いかんぞう。
なーんて…。
えっ?
フフフフフ…。
いかんぞう。
あっ… もう大丈夫です。
じゃあ 失礼します。
自分では気づかなかった力が
時に人を救う事もあるんだな。
普通の人… なんて
どこにもいないのかも
しれないわね。
(亜美)世界一辛いと
ギネス認定されていた唐辛子です。
旨辛コンテストの参加者を
あたってみましょう。
辛いわね。
はい お口 開けて~。
(亜美)ワサビは どっちでしょう?
では… 調べてみましょうね。
これまでの『科捜研の女』を
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