「教場」後編 スペシャル編集版【主演・木村拓哉「教場Ⅱ」新春二夜連続放送】[字][解][デ]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
「教場」後編 スペシャル編集版【主演・木村拓哉「教場Ⅱ」新春二夜連続放送】[字][解][デ]
珠玉の警察ミステリーを待望の初映像化!警察学校の極限状態の中で教官・風間にふるい落とされず卒業できるのは果たして誰だ?続編『教場Ⅱ』スペシャル予告も!
番組内容
今年の新春に二夜連続で放送した『教場』のSP編集版。警察小説の新境地としてベストセラーとなり、多くのファンから映像化が待ち望まれてきた作品。2021年の新春(1月3日、4日)には『教場Ⅱ』をよる9時より二夜連続でお届け!“教場”と呼ばれる警察学校の教室。冷徹無比な教官・風間公親(かざま・きみちか/木村拓哉)が務める初任科第198期短期課程の教場では、生徒たちが日々、
番組内容2
激しいトレーニングにさらされている。何より厳しいのがルール厳守。その行動は、常に監視体制に置かれ、誰かのミスは連帯で責任を負う。「警察学校とは適性のない人間をふるい落とす場である」と考える教官・風間は、生徒がトラブルを抱えた途端、退校届を突きつける非情な男だ。また、いつも生徒たちに突然理解しがたい指令だけを告げて、その場を立ち去ってしまう。
番組内容3
次々とふるいにかけられる“教場”という名のサバイバルゲームを生き抜くため、生徒たちの秘密と思惑が渦巻き、いろいろな事件が巻き起こっていく…。はたして最後までふるい落とされずに生き残り、何人の生徒が卒業証書を手にすることができるのか?さらに風間は、生徒たちが起こす事件の複雑に絡み合った真相を解決していくことはできるのか?そして、生徒たちに非常識ともいえる謎の試練を与え続ける風間の真の狙いとは…?
出演者
木村拓哉工藤阿須加
川口春奈
林遣都
葵わかな井之脇海
西畑大吾(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)
富田望生
味方良介
村井良大佐藤仁美
和田正人
石田明(NON STYLE)
高橋ひとみ筧利夫
光石研(友情出演)大島優子
三浦翔平小日向文世
他
スタッフ
【原作】
長岡弘樹『教場』シリーズ(小学館)
【脚本】
君塚良一
【演出】
中江功
【プロデュース】
中江功 西坂瑞城 髙石明彦(The icon)
【制作協力】
The icon
【制作著作】
フジテレビ
ご案内
★『教場』番組HP
https://www.fujitv.co.jp/kyojo/
★公式Twitter
@kazamakyojo
★公式Instagram
kazamakyojo
★『教場Ⅱ』番組HP
https://www.fujitv.co.jp/kyojo2/ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
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(定)[警察学校の教室は
教場と呼ばれる]
[学校では 警察官になるため
体を鍛え 法律を習い
犯罪者を検挙する技術を学ぶ]
[僕たちの前に 風間という
教官が やって来た]
[教官は 僕たちの弱さや
嘘や
隠し事を 次々と暴いていった]
[この学校は 愛情をもって
生徒を育てる場ではなかった]
[警察官としての適性を欠いた
生徒を見つけだし
容赦なく追い出す場所なのだ]
[それは 生き残りをかけた
厳しいサバイバルの現場だった]
(ノック)
(定)南原 手紙 預かってきたよ。
♬~
(定)何だ これ?
(殴られる音)
(定)ああ!
(南原)本物だよ。
(須賀)横 しっかり揃えろ!
(一同)1 1 1・2!
(須賀)内山 しっかり合わせろ!
(内山)はい!
(一同)1・2!
(須賀)第2列 3歩前へ… 進め!
手帳!
(須賀)納め!
(須賀)警棒!
(須賀)伸ばせ!
≪(須賀)納め!
≪(須賀)手錠!
≪(ドアの開閉音)
(風間)どうだ? 具合は。
寝ていろ。
はい。
頭を打ったと聞いたが。
昨日 風呂場の脱衣室で
目まいを起こして。
でも だいぶ よくなりましたから。
午後から
授業に出たいと思います。
無理はするな。
はい。
宮坂。
はい。
入浴したのは 705号室の南原に
手紙を届けた後か?
はい…。
(ドアの開閉音)
(南原)《誰にも言うなよ》
《おいおい… 動くなよ》
《撃っちゃうよ》
(ノック)
(しのぶ)
教場当番の楠本しのぶです。
入れ。
失礼します。
これより 第3教場にて
教官に 3限目の授業を
お願いいたします。
(しのぶ)治療していた足が
回復しました。
もう大丈夫です。
≪(足音)
≪(ドアの開く音)
(ノック)
(教場長)気を付け!
(しのぶ)よろしくお願いします。
(教場長)敬礼!
(教場長)よろしくお願いします!
(一同)よろしくお願いします!
休め。
(教場長)休め。
君たちの現場での第一歩は
交番勤務から始まる。
今日は 住民から情報を聞き出す
テクニックを覚えてもらう。
次のような状況を想像してくれ。
住宅街で 空き巣の被害があった。
住民が 何か知ってるらしい。
しかし 警察に協力したいが
事件には関わるのは嫌だ。
この場合 どうする?
(羽津希)はい。
菱沼。
(羽津希)「伝聞のテクニック」を
使えばいいと思います。
何があったかと聞かないで
「もしかして 誰かから
何か聞いていませんか?」と
質問します。
つまり 他人の知っている
情報が知りたいと。
はい。
それなら 自分が知っている
情報ではないように
聞こえるので 責任を感じません。
うまい方法だ。
フフ…。
今度は 2人がかりで
情報を聞き出す場合だ。
宮坂 こっちに。
はい。
南原。 手伝ってくれ。
はい。
手帳を出して。
(南原)はい。
これは 宝石だ。
君は ある家から
宝石を盗んできたという設定だ。
隠して。
この男は 盗んできたものを
持っているが
頑として認めない。
宮坂 この場合 この容疑者から
情報を引き出すには
どんな方法が効果的だ?
私が相棒だ。 うまく使え。
はい。
始め。
おい!
盗んだもの どこに隠した!?
言え この野郎!
まあまあ。 あなたは
宝石なんか盗んでませんよね?
ということか?
はい。
片方が 怒鳴って脅し
片方が なだめ役になります。
そう教わったかもしれないが
今は やらない。
携帯で撮られたら問題になる。
では 片方が尋問してる間に
私が…。
ささやくふりを。
それも習ったことだ。
ここに来て 何カ月だ?
3カ月です。
なら自分なりにアレンジしろ。
他にないのか?
少し時間を頂けませんか?
今日中に答えを見つけておけ。
2人とも戻っていい。
(定・南原)はい。
南原。
手が汚れてるぞ。
警察官は 身だしなみも大切だ。
はい。
北乃 手帳を出せ。
(北乃)はい。
石山。 情報を引き出せ。
(石山)はい。
(石山)すいません
この近くで空き巣…。
(須賀)落ち着いて!
体の力 抜いて。
私に体を預けて!
大丈夫ですよ。
(須賀)これが水難救助の基本だ。
簡単そうだが
実際は こうはならん。
溺れている者が パニックになって
しがみついてくる。
そうなると
こっちも溺れる危険がある。
近づくときは 注意が必要だ。
(生徒たち)はい。
よし 二人一組になれ。
(生徒たち)はい。
(須賀)救助 始め!
(生徒たち)おう!
(須賀)おい そこ!
バーン。
(須賀)おいおい… マジか!?
誰か 救助しろ! 救助!
助けろ!
≪落ち着けって!
≪助けて!
いって…。
ケガをしたそうだな。
はい。 週末に
キャンプ 行ったんですけど
友達と ふざけて ナイフで…。
どこのキャンプ場だ?
実家の近くです。
どこだ?
青葉沼キャンプ場です。
≪助けて! ああ…!
≪大丈夫か!?
あそこは いい所だ。
森が深いから
今ごろ 風が気持ちいいだろう。
ええ とても。
病院には
ちゃんと行ったんだよな?
はい。 近くの。
(須賀)着衣での動きづらさが
分かっただろう。
よーく覚えとけ。
(生徒たち)はい。
(須賀)よーし 終わるぞ。 上がれ。
(生徒たち)はい。
何か隠してる顔。
授業で習ったよね?
不自然な まばたきと
意味ない視線移動。 バレバレ。
(教場長)よし みんな
素早く片付けてこう。
(生徒たち)はい。
(気合)
(しのぶ)失礼します。
フゥー。
足のことか?
足のことは
私個人の問題ですから。
宮坂さんのことです。
何か苦しんでるようで。
余計なことでした。
失礼します。
私も気に掛けてる。
そのことについてだが
南原について 知っていることが
あれば教えてほしい。
南原さんですか?
よく知りませんけど…。
あっ 一度
サバゲーに誘われました。
サバイバルゲームってやつです。
もちろん断りました。
そっか。 分かった。
教場で
他にも悩んでいる生徒がいたら
声を掛けて相談に乗ってやれ。
人を傷つけたことがある者は
人を守ることができる。
私の経験からするとな。
すみません。
君を褒めてるんだ。
≪(足音)
(都築)お疲れさまです。
県警本部捜査一課の事件記録だな。
はい。
少しは 私のことが分かったか?
ここに来るまでは 強行犯の刑事。
怪物じみた切れ者と呼ばれていた。
その他には?
教官のような観察力を持っていれば
次々に 犯人を捕まえ…。
この目については?
♬~
♬~
《君には ここを辞めてもらう。
サインして持ってこい》
《いつにする?
あしたか あさってか》
《何なら 今でもいい》
(チャイム)
起床。 起床。
おはようございます。
本日の点呼は 通常点呼です。
繰り返します。
本日の点呼は 通常点呼です。
(生徒)連絡します。
風間教場 宮坂巡査。
制服 制帽 帯革着用の上
至急 第3教場に来てください。
(定)えっ…。
≪番号!
(点呼を取る声)
2欠!
(教場長)列外1。
欠員の1名は 点呼免除。
その他 異常ありません!
≪当直教官に… 注目!
(黒板消しクリーナーの音)
(ノック)
(定)失礼します。
宮坂 定 参りました。
昨日の点検教練を休んだな。
みんなから後れを取る。
心配だろう。
はあ…。
なら 補習をしておこう。
失礼します。
着帽。
服装点検。
通せ。
はい。
休め。
気を付け!
敬礼!
癖が直ってない。
君のは 肘が前に出てる。
肘と胸は 平行。
肩と同じ高さに。
直れ。 警棒。
伸ばせ。
納め!
手錠!
納め!
警笛。
吹け!
(笛の音)
納め。
休め。 楽に休め。
宿題は? できたか?
できました。
2人で尋問する場合
一人が聞き
もう一人が
その質問自体を否定します。
例えば 私が 「夜の8時に
どこにいた?」と聞きます。
それを もう一人が否定します。
「そんなことを聞いても無駄だ」
こんな感じか?
そうです。
「宝石を持ってるな?
どこに隠した?」
「こいつは持ってない。 もう
すでに どこかに売り飛ばしてる」
そうすると 容疑者の心理として
自分から情報を
しゃべりたくなるのでは?
なるほど。
「いい警官と悪い警官」を
自分なりにアレンジしたのか。
いいだろう。 補習は終わりだ。
ありがとうございます。
宮坂。
はい。
一番重要な点検だ。
手帳。
どうした?
持ってません。
なくしたということか?
はい…。
(四方田)《警察手帳ほど
犯罪に悪用されやすいものは
ありません》
《万が一にも紛失した場合
どんな理由があろうと その日に
ここを辞めてもらいます》
気付いてらっしゃったんですね。
左胸のポケットに厚みがない。
昨日の朝からだ。
バレるのが怖くて
点検を休んだな。
医務室に寝ていたのも
そのためか?
そこにいるのは?
(南原)失礼します。 南原です。
忘れ物を。
失礼しました。
警官に命を救ってもらったから。
この学校に入った理由は
そうだったな?
はい。
その前は 小学校の教師を。
2年やっていました。
どうして いったん
教師になる道を選択した?
親を説得するのに
時間がかかりました。
父も教師だったので。
教師になったことは
この先 役に立ちそうか?
はい。 地域警察官は
真っ先に事件現場に駆け付けます。
ケガをした子供や
現場に残された子供。
何かを目撃した子供を
保護する機会も多いと思います。
小学校で 子供に寄り添う方法を
学びました。
役に立たないはずがありません。
君に見どころがあるのは確かだ。
しかし 手帳を…。
警察学校とは 何だ?
適性のない生徒を辞めさせるため
ふるいにかける場です。
♬~
(黒板消しクリーナーの音)
(教官)人間の体にできる創傷。
つまり傷には
様々な種類があります。 今日は
それを覚えてもらいます。
じゃあ 教科書 開いて。
66ページです。
刺創とは 先端がとがった
硬い凶器で刺して生じた
創のことをいいます。 原則的には
創口の大きさに比べて
創洞が細長く深いのが特徴です。
創口・創洞とは
創の各部分につけられた
法医学上の名称です。
それぞれ 創角・創縁・創口・
創縁角・創洞面・創洞・創底
といわれています。
創を正しく観察… あっ。
今のとこメモしました? ああ…
重要なので もう一回 言いますね。
(日下部)捜査報告書?
(日下部)
教官のこと本気で調べてんのか?
若い刑事の教育係を
やってたらしいです。
やめとけ
そんな刑事みたいなこと。
教官と変わんねえぞ。
元気ないよ。 何かあった?
えっ? ご飯 超少ないじゃん。
(佑奈)実家から連絡があって
お兄ちゃんが倒れて入院したの。
えっ? そうなの?
宮坂さんは?
(石山)あれ? いない?
そういえば
朝の点検もいなかったよね。
(羽津希)何してんの?
えっ? さっきの復習。
今日中に 頭 入れとかないと。
これが
ナイフで刺したときの刺創。
で こう刺したのが刺切創。
で これが 挫裂創。
(日下部)鈍器による圧力が
皮膚に加わり
挫創と裂創が
同時に生じたものだ。
ただし これが銃創の場合もある。
つまり 拳銃を撃ったとき
銃身が肌に触れて
やけどを伴う場合だ。
うん こんな感じだな。
(日下部)何? 食べるけど。
(教官)撃ち方 用意!
腕が震えてるぞ。
弾をのんでる銃は 重いからな。
撃ち方 始め!
(銃声)
(銃声)
ゲーセンより簡単。
(銃声)
佑奈 怖い…。
(石山)おお… 肩凝るな これ。
(銃声)
投げた方が当たんじゃねえか?
(銃声)
(しのぶ)くそ…。
(銃声)
≪(都築)タックス…。
(銃声)
(都築)タックス…。
タックス…。
何 ぶつぶつ言ってんの?
タックス。
(銃声)
(須賀)はい 始めてます。
(銃声)
(教官)撃ち方 やめ!
(教官)最後まで 安全に扱え。
(生徒たち)はい。
(教官)各自 銃の手入れ。
(生徒たち)はい。
(教官)わかれ。
宮坂 南原 2人は残れ。
はい。
(定)はい。
授業を見学させてもらったが
宮坂 君は集中できてない。
構えも まるでなってない。
反対に 南原の撃ち方は
見事だった。
今日は 特別に講義してほしい。
銃の撃ち方について話してくれ。
僕で よければ…。
よく聞いておけ。
はい。
(南原)そうですね…。
怖さをなくすっていうか。
銃は 怖いものだろ。
手が震えちゃうじゃないですか
怖いと。
なるほど。
おもちゃくらいに思って
こいつと付き合えばいいんです。
うまい説明だ。
それと SWの有効射程は
40mだけど
まず当たんないんだよな。
弾って真っすぐ飛ばないわけ。
だから
これの癖を見つけること。
あと これ 引き金 引くとき
いきなり指に 力入れると
銃身下がって
ガクビキになっちゃう。
バカは
これが分かってないんだよなぁ。
それと 一番大事なのは…。
銃が好きなんだな。
えっ?
宮坂が何か紛失したらしいが
君は 何か知ってるか?
いえ…。
宮坂が なくしたものを
君は 何か分かるか?
いいえ。
君は 誰かに見られて
困るものを持ってるか?
何のことか…。
≪(ドアの開く音)
(須賀)
男子寮の捜索 終わりました。
2階 トイレのタンクの中から
これが。
(服部)
ハンドメイドの密造銃のようです。
指紋は?
(須賀)採取済みです。
南原。
これ 君のか?
(南原)知りません。
実家に帰ったときに
これを作ってたんじゃないのか?
(南原)僕がですか?
その手の汚れだ。
それは 金属のさび止め用の油が
こびりついたものだ。
金属加工に携わる
職人の手の汚れだ。
これを作るときにも
同じように汚れる。
キャンプ場近くの病院を当たって
君の診断書を取り寄せた。
皮膚に強い圧力がかかった
挫裂創と診断されていた。
そして やけどを伴うと。
残念なことに
医者は 見抜けなかったんだろう。
その傷は 銃の暴発によって
受けたものだ。
法医学の授業で習ったな。
(においを嗅ぐ音)
(銃声)
(南原)《うわっ!》
《ああーっ! うわー!》
これは 君が作ったものだ。
週末だけでは我慢できず
寮に持ち込んだか。
おもちゃです。
弾が込められてるが。
(南原)弾も おもちゃです。
撃つことなんて できないです。
そうか。
なら 人に向けて
引き金を引いてもいいわけだな。
宮坂は なぜ
大事なものを奪われたのか。
君の秘密を知ったからだ。
その口止めのためだろう。
そして 宮坂を辞めさせたかった。
(南原)《本物だよ》
《誰にも言うなよ》
《おいおい… 動くなよ》
《撃っちゃうよ》
《あった》
《人質はもらった》
《お前が不審な動きをしたら
教官室の前に
これを捨てる》
《そんで 俺も お前も クビ》
《いいな?》
不良品だったら
撃つと銃が破裂しますよ。
腕が 吹っ飛びますよ!
構わん。
すでに 右目は失ってる。
宮坂の手帳は どこだ?
(引き金に指をかける音)
どこだ?
(南原)あっ… ああー! ああ!
どこだ!
(南原)音楽室です!
ロッカーと壁の隙間に…。
教官…。
(南原)ハァ ハァ ハァ…。
(南原)ハァ… ああっ ああ!
あっ あっ…。
い… 嫌だ… やだ…。
ごめんなさい! ごめんなさい…。
ごめんなさい…。
嫌だ…。 あっ あっ…。
(銃声)
これが おもちゃか?
(南原)ハァ ハァ ハァ…。
(石山)あれ?
あれ 南ちゃんじゃない?
南ちゃんだよ ほら ほら。
何? 捕まるってこと?
(生徒たち)連れてかれてる。
えっ? 何? 聞いてないの?
(石山)何にも聞いてない…。
何か聞いてる?
あの…
小野さん 小野さん 小野さん。
あいつ 何かしたんですか?
(小野)自習してろと
言われましたよね?
席に戻りなさい。
(石山)はい…。
じゃあ 自習で。
(教場長)おい みんな 自習 自習。
拳銃を持ってたの?
(定)しっ。
南原さんが?
(定)うん。
教官は それで
南原を撃とうとしたんだ。
もう少しのとこで 俺も…。
理由があったんでしょ?
宮坂さん 何したのよ。
手帳を取られたのに
報告しなかった。
クビになるの怖くて…。
スパイ失格ね。
(セミの鳴き声)
(石山)菱沼。
菱沼。 菱沼。 楠本。 菱沼。
以上でーす。 おお。
では 来週のテレビ局の
インタビューは
菱沼さんに やってもらいます。
拍手~!
(拍手)
解散。 バイバ~イ。
飯! 飯!
卒業文集委員から連絡です!
卒業文集に載せる原稿を
書いてもらいます。
詳細は 掲示板を見てください。
締め切り厳守で。
(生徒たち)はい。
(日下部)しのぶちゃん。
(しのぶ)ん?
締め切り いつまでだっけ?
(しのぶ)829。
てか 何で
あたし 2票だけなのよ。
1票は 俺が入れてやった。
あとの1票は 入れてくれたやつに
感謝すんだな。
あとの1票は 私よ。
佑奈。
顔色よくないね。
お兄ちゃんのこと…。
入院したって。
働き過ぎ。
実家の旅館を継いだんだけど
それから
ずっと休みなしだったの。
モチベーション上げる
いい方法 あるよ。
来て 来て 来て。
(羽津希)はい はい はい…。
教えてほしかったら
質問に答えて。
(佑奈)えっ?
(羽津希)インタビュー いくよ。
は… はい。
(羽津希)あなたが警察官を
志した動機を聞かせてください。
はい。 えっと…。
私は 学生時代に
レスリングを やっていたので
体力を生かした仕事をしたいと
考えていました。
先輩が 警察官として
活躍してると聞き
お会いしたところ
とっても輝いていて
それで 私も 警察官に…。
駄目 駄目 駄目
そんな しかめっ面じゃ。
見てごらん。
表情が死んでるでしょ?
自分の魅力を出せてないの。
(佑奈)そうなの?
佑奈 いる? 好きな人。
(佑奈)えっ…。
想像してみて。 私の後ろに
その人が立ってるって。
(羽津希)あっ!
今 その人を思い浮かべたでしょ。
その人が あなたに ほほ笑んでる。
(羽津希)フフ…。
好きな人の前では
魅力的になるの。
レスリングの他に 特技は?
手話ができます。
実家が旅館なので 宿泊される
お客さまのために覚えました。
うん。 じゃあ これを伝えて。
ここは 日々 自分に
磨きをかける場所だと思います。
ここは 日々 自分に
磨きをかける 場所だと思います。
「尊敬してる」は どうするの?
こう?
(佑奈)親指が
尊敬している人を意味するの。
だったら 「好き」は?
ラブの好き。
分かりやすすぎ。 他にない?
えーと…。
あっ これも。
うん それがいい。 合格。
ん?
《警察官を志した
本当の理由は?》
♬~
(しのぶ)もうすぐで卒業だよ。
悩んでても しょうがない。
(定)しのぶさんは
何で 警察官になりたいの?
私?
(定)うん。
(しのぶ)犯人を捕まえるため。
私から 大切な人を奪った犯人を。
冗談?
≪(ドアの開く音)
(しのぶ)都築さんも
よく ここに来るの?
答えたくないね。
教官のスパイどもには。
何とでも言え。
(定)聞きたいんだけど。
都築さんは
警察官になりたくないの?
警察が嫌いなの?
なら 何で勉強してんの?
嫌いなものに興味湧かないか?
それだけの理由で?
そうだよ。
特に あの教官に興味あるね。
生徒を もてあそぶようなやつに。
どんな人か知らないくせに。
警察を恨んでるって。
教官が?
(都築)だから調べてる。
昔 何があったのか。
(しのぶ)分かったの?
若い刑事が好物だったみたい。
指導という名の いじめ。
今のあいつ見てりゃ分かんだろ。
ちゃんと答えてよ。
何で この学校に?
しつこいよ。
(定)言えない理由でもあるの?
教官に命令されたのか?
俺を追い出しにかかれと。
はあ? 言われてない。
(都築)なら聞くけど 宮坂さん
あんたは?
何で ここに?
俺は 警察官に助けられて
それで憧れて。
憧れて?
(定)そうだよ。
(都築)そんな ぬるい気持ちだから
また やらかしたんだろ。
よく クビにならないよな。
♬~
♬~
(教官)横 意識。 横。
早いぞ。 早いぞ ペース。
(服部)取り調べにおいて
被疑者が自己に対する
犯罪の嫌疑を承認する供述を
自白といいます。
そして 憲法第38条は
自白を巡る諸原則について
定めています。
誰か 第一項の条文を
読んでくれる人。
(生徒たち)はい。
(服部)新実。
(新実)はい。 「何人も 自己に
不利益な供述を強要されない」
(服部)はい では その問題点は?
(新実)はい。 これを
被疑者被告人の側から見ると…。
(しのぶ)だからなのね。
お母さんが。
(羽津希)県警の幹部。
だから クビになる心配
ないんだよね~。
(しのぶ)あんた
どこまで恵まれてんのよ。
あっ そのポーチ 取って。
これ?
(羽津希)うん それ。
ありがとう。
(しのぶ)佑奈にも
メークしてあげたら?
一緒に出るんでしょ?
(羽津希)いいの。
私の引き立て役だから。
(羽津希)はい 分かりました。
あっ お待たせしました。
質問の順番 入れ替わったんで
確認してもらってもいいですか?
(佑奈)はい。
教官 一緒に
インタビュー 受けませんか?
遠慮しておく。
私 今日 奇麗ですか?
自信があるなら
聞く必要ないだろう。
フフフ。
(ディレクター)菱沼さん お願いします。
(羽津希)はい。
(ディレクター)よろしくお願いします。
あっ 菱沼さん
ご自身の半歩右ですかね。
はい。
(ディレクター)ありがとうございます。
では インタビュー
始めたいと思います。
よろしくお願いします。
(羽津希・佑奈)お願いします。
(ディレクター)まず 初めに
警察学校は どんな所でしょう?
(羽津希)ここは 日々 自分に
磨きをかける場所だと思います。
(ディレクター)毎日の生活で
心掛けていることはありますか?
そうですね…。
仲間を思いやることを
忘れないことです。
(ディレクター)次に 担任の教官が
大変 厳しいと聞いてますが。
経験を重ねたベテランで
教わることが多いです。
(ディレクター)でも 怖いんでしょ?
いえ そんなことないです。
(ディレクター)
正直な気持ちが聞きたいなぁ。
尊敬しています。
(生徒たち)おお! 始まった。
警察学校 潜入。
何か 不思議な感じだな
こういうのな。
あっ 校長!
(奈緒)いないね。
えっ どれ?
(奈緒)パパ いないね。
(カズ)3番目。
(奈緒)3番目にいた? 本当?
教わることが多いです。
(一同)おお~。
慣れてるな~。 広報誌のモデルも
羽津希で決まりだね。
ですよね。
(羽津希)しのぶだって。
ですよね~。
しのぶ 次は 君だ。
(生徒)あるかもよ~。
(生徒)佑奈さん かわいかったよね。
佑奈さん 超かわいかったよ!
なあ?
(生徒)ホント それ。
手話できるとか ホントすごいわ。
今度さ 教えてよ。
(生徒)佑奈さんって意外とカワイイ。
意外とって 失礼だな。
(生徒)確かに。
今度… 教える。
(生徒)おお。
でも 結果 羽津希さんが
一番 奇麗だったよ~。
芸能人 出てきたんじゃ
ないかなって思ったもん。
(しのぶ)あっ ちょっと みんな
卒業文集の原稿 早く書いてよ。
パパ 映ってた?
全然 分からなかったんだけど。
(日下部)えっ? 年食ってるから
目立つと思ったのに…。
卒業まで あと2カ月でしょ。
最後まで頑張れる?
☎(日下部)うん… 何とか。
うん。 応援してる。
一人じゃないからね。
(日下部)《だから 今度は…
今度こそは!》
《落ちるわけには
いかないんだよ!》
☎(奈緒)カズ君 パパだよ。
パパ~。
☎(カズ)パパ~。
☎(奈緒)元気?って。
☎(カズ)元気~?
まだ ダウンしてねえ。
(佑奈)ちょっと待って…。
ちょっと待ってよ…。
(キレイママ)日本全国売上ナンバーワン? (横山)キレイキレイは!
♬~ (母&息子)我が家は! (夫婦)毎日!
(父&息子)殺菌ケア! (孫&祖母)キレイキレイ!
(全員)キレイが一番!
♬~「キレイキレイ」 《しよ!》
<手洗いを大切に 殺菌プラス うるおいタイプも!>
<TIME IN A BOX>
(高畑)
<いつもの時間も好きな瞬間も
もっと もっと もっと 私らしく>
<生理痛・頭痛に>
<「バファリンルナi」 眠くなりにくい>
痛みに負けルナー。
(ノック)
(羽津希)失礼します。
教場当番の菱沼 羽津希です。
風間教官をお迎えに参りました。
(小野)風間教官なら
もう出られたわよ。
視聴覚教室に寄るそうです。
(四方田)警察官の育成を
目指して 警察指導をしています。
(羽津希)
教場当番の菱沼 羽津希です。
風間教官をお迎えに参りました。
(映像の音声)
5カ月で ずいぶん みんな
顔つきが変わったな。
別人のようだ。
だが 変わってない者もいる。
教わることが多いです。
枝元から手話を教わったのか?
少しですけど。
なら 教えてほしい。
「尊敬してる」は どうやる?
こうです。
そうか。
尊敬しています。
おかしいな。
(ボタンを押す音)
(羽津希)尊敬しています。
今 教わったのとは 違うが。
(巻き戻す音)
(羽津希)尊敬しています。
これは どういう意味だ?
教えてくれ。
好き… という意味です。
枝元が 勝手にやったことか?
いいえ。
教官なら
気付いてくれると思いました。
私の気持ちです。
これを持っておけ。
君の問題点を3つ挙げる。
一つ 行動が身勝手で
謙虚さに欠ける。
二つ 容姿や外見ばかりに
気を取られている。
三つ 仲間を尊敬できていない。
これから 君の言動を
よく観察しよう。
このままでは
ここにいてもらっては困る。
そう判断した場合には
それを提出してもらう。
自分で判断して
提出しても構わない。
いつにする?
あしたか あさってか。
ママが知ったら
警察にいられなくなりますよ。
構わん。
何なら 今でもいい。
♬~
家宅捜索。
いわゆる ガサ入れだ。
拳銃や覚醒剤を隠した容疑者に
「隠した場所を吐け」と聞いても
簡単には自供しない。
そんなとき 捜索する側にとって
大事なことは何だろうか。
敬われる人間になることだ。
相手が尊敬に値する人物だと
分かれば
容疑者も
自供しようという気になる。
ここは 私の家のリビングだ。
どこかに覚醒剤を隠してる。
これから ガサ入れを受ける。
来てくれ 菱沼。
返事もできない君だが
捜索する側の責任者という設定だ。
部下の捜査員が探しているとき
責任者の君は どう動く?
やってみろ。
始め。
これが答えです。
何もしません。
捜査員が探してる間
あなたが どこに視線を向けるのか
観察します。
いいだろう。 大事なものを
かばおうという心理が働いて
バレたらまずい方に
体を動かしてしまう。
それが 人の行動パターンだ。
辞める必要ないですね。
次に 信頼できる情報屋から
ソファの隙間に隠してるという
タレコミがあった場合 どうする?
すぐに ソファを探しだして
問題ありません。
すぐに?
違うと思います。
枝元。
私なら まず
ここを探します。
それから ここ。
次に その辺りを。
つまり タレコミがあった場所
以外の遠い所から探します。
情報屋は 信頼できると
言ったはずだ。
信頼できるからこそです。
すぐに見つけてしまったら
情報屋が容疑者から疑われます。
情報屋を守るために こうします。
枝元のやり方が正しい。 戻れ。
なぜだと思う?
今 枝元が言ったとおり
情報屋は 守る必要がある。
むしろ 情報屋の存在を
発覚させてはいけない。 まずは…。
集まれ!
(生徒たち)はい。
(須賀)今日は 緊急時を想定した
逮捕術を学んでもらう。
犯人を検挙する場合
人員に余裕があるなら
複数人で捕まえる。
しかし 状況によっては
単独で捕まえなければいけない
場合もある。
犯人を背後から追った場面を
想定しろ。
捕まえるとき
どんな動作を取るか。
誰か やってみろ!
(生徒たち)はい。
(須賀)他に いないか!?
≪菱沼。
やってみたら どうだ。
(羽津希)はい。
相手をします。
(須賀)
よし 向こうの壁から始めろ。
枝元は 早足で逃げろ。
菱沼 追え。
はい。
(羽津希)はい。
(須賀)座れ。
(生徒たち)失礼します。
(羽津希)真ん中辺りで
追い付くから倒れて。
始め!
(須賀)そこまで。
もう一度! 役を入れ替えて。
(佑奈)はい。
どうしちゃったの? あれ。
あんな仲良かったのに。
始め!
うっ!
(生徒たち)おお~。
(須賀)よし 悪くない。
後ろへ引こうとするのは
愚かな やり方だ。
何か 恨みでもあんの?
(須賀)覚えておけ。
(生徒たち)はい。
(須賀)よし 次!
(生徒)はい。
(須賀)木村。 中田。
(生徒たち)はい。
(石山)菱沼。
菱沼。
菱沼。
楠本。 書かなくていいよ。
枝元。 菱沼。
菱沼。 枝元。 菱沼。 枝元。
以上です。
おお~ 意外。
では 広報誌の表紙を飾る
ミス警察学校は
枝元 佑奈さんに
決まりました~! 拍手!
(拍手)
(石山)よっ! よっ。
えっ? ちょっ…。
投票用紙を配り直せ。
(石山)えっ…。
もう一度 投票してもらう。
残念だが
枝元は 代表にはなれない。
どうしてですか?
広報誌のモデルは
在校生というのが決まりだ。
枝元は 今週で ここを辞める。
(生徒たち)えっ…。
実家で働いていた お兄さんが
入院した。
治療には 時間がかかるそうだ。
枝元は 実家に戻って
旅館を引き継ぐことになった。
本当なんですか!?
どうして黙ってたの?
早く 配り直せ。
(石山)はい。
じゃあ 新しいのにして。
卒業文集の原稿
今日が締め切りよ。
出してくれなきゃ
あたしが怒られるんだからね。
(生徒たち)はい。
(しのぶ)間に合わなかった人は
ここを辞めてもらいますから。
(日下部)お前が言うな。
(羽津希)ねえ 佑奈は?
ああ… 校長室。
退校の手続きしてるって。
(日下部)ついに
目つけられたらしいな。
退校届 もらったんだって?
(羽津希)まあ…。
いつかは来る。
君に来たように 俺にも。
都築さんは 成績トップだし
来ないと思う。
(都築)来るよ。
誰かが思うとおりの
警察官に染まってないからね。
誰かさんは それが気に入らない。
また 風間教官のこと?
そのうち分かるよ。
あいつの身に起きたことを知れば。
(定)そんなことするために
ここに来たのか?
警察官になっても
そんなこと続けるのか?
だったら 何だ?
警官に憧れてるやつしか
警官になれないのか?
ほっといてほしいな。
(定)おい!
(生徒たち)おいおい…。
(定)何なんだよ お前。
警察が嫌いだ
教官が気に入らないって…。
そんなん よそでやれよ!
嫌なら出てけ。 出てけよ!
出てけって!
(日下部)やめろって!
(しのぶ)はいはいはい…
卒業文集の原稿。
早く書いて。 書いて。 ほら。
(羽津希)菱沼 羽津希です。
風間教官に 面会に参りました。
入れ。
失礼します。
ギブアップしたか。
せっかく また
ここの顔に選ばれたというのに。
やり直しの投票で
表紙モデルに決まっただろ。
どうして 佑奈が辞めることを
言わずに投票させたんですか?
私をバカにするために?
授業で こっぴどく やられました。
佑奈に やれって命じたんですか?
枝元の意思だ。
佑奈は 自分から
あんなことするような子じゃ
ありません。
この名前は 無効だと
言ったはずなのに
また しつこく
書いてよこした者がいた。
どちらも 同じ筆跡に見えるが?
正直に話してみろ。
彼女に負けたことを
認めたんだな?
佑奈は 優秀です。
よく勉強してるし
あの体力は
武器になると思います。
私じゃない。
警察官になるべきは
佑奈の方です。
♬~
君の問題点のうち
仲間を尊敬できていない
という点は
解消できたようだ。
♬~
♬~
≪(ドアの開く音)
(小野)えっと 枝元 佑奈の席は…。
(羽津希)ここです。
(羽津希)待ってください!
もう少しだけ待ってください。
きっと 佑奈は…。
(巻き戻す音)
(ナレーション)警察学校で学ぶ
初任科生に お話を伺いました。
警察学校とは
どういうところでしょうか?
(佑奈)羽津希…。
もう一度 見たくて。
私も何度も見ちゃった。
じっくりとね。
(佑奈)羽津希 奇麗だね。
(羽津希)佑奈の方がカワイイ。
みんなも言ってたでしょ。
佑奈の方が輝いてる。
正直な気持ちを
お聞かせいただけないですか?
(ボタンを押す音)
ごめんね きつく当たって。
佑奈 私のために…。
だから 厳しくしたのね。
警察官になる夢は
かなわないから。
だから…。
私の気持ちを
一緒に連れていってほしいの。
羽津希は できる人なのに。
だから
もっと真剣になってほしい。
約束よ。
まだ 聞いてなかった。
モチベーション上げる方法。
どうやればいいの?
人に褒められたら
そのことを細かく日記に書くの。
褒められたことだけだよ。
褒められ日記を作るの。
分かった。
旅館の業務日誌で やってみる。
(佑奈)初めて会ったときは
仲良くなれるなんて
思ってなかった。
私のことなんて
興味ないと思ってた。
(佑奈)
食堂で 声かけてくれたよね。
「食べっぷりがいいね」って。
(羽津希)ホント そうだったもん。
(佑奈)変な人だなって…。
(羽津希)自覚してます。
もっと一緒にいたかった。
私も。
警察官に… なりたかった…。
さよなら。
(佑奈の泣き声)
ありがとう。
♬~
♬~
(ボタンを押す音)
尊敬しています。
(ナレーション)では 何か
つらかった授業はありますか?
(巻き戻す音)
尊敬しています。
(ナレーション)では 何か
つらかった授業はありますか?
(巻き戻す音)
尊敬しています。
(ナレーション)では 何かつらかった…。
(ボタンを押す音)
(ボタンを押す音)
(ボタンを押す音)
(ボタンを押す音)
(ボタンを押す音)
(ボタンを押す音)
♬~
何で 佑奈が輝いてたのか
分かった。
♬~
(しのぶ)楠本 入ります。
(しのぶ)卒業文集の原稿
全員分 集まりました。
チェックして 製本所に回す。
私も ちょっと
読んでしまいました。
印象に残ったのは あったか?
都築さんのです。
≪縦隊 進め!
(服部)星野 答えなさい。
(星野)はい。
人は 顔の右側より 左側の方…。
(生徒たち)はい。
人は 想像して話を作るときに
右脳を使うので…。
(服部)このように
供述が真実かどうかを
見極める方法は
いくつかあります。
前へ 進め!
手帳。
(須賀)手帳の開きの角度まで意識。
(生徒たち)はい!
(須賀)警棒。
(須賀)伸ばせ。
納め。
(須賀)手錠。 高さ 揃えろ。
(生徒たち)はい。
(須賀)第3列 6歩 前へ… 進め!
(須賀)回れ 右!
6歩前へ… 進め!
(須賀)回れ 右!
(教官)撃ち方 用意。
撃ち方 始め!
(銃声)
(服部)本日から二日間
風間教官の指示で
特別授業を行います。
あと1週間で
あなたたちは 卒業です。
これは 卒業検定でもあります。
合格は 必須です。
(生徒たち)はい。
4つのグループに分ける。
1班は 日下部 楠本
都築 菱沼 宮坂。
輸送車 1号車に乗れ。
(生徒たち)はい。
(須賀)2班は…。
(日下部)このグループって
問題児ばっかだな。
退校届 預かってる5人か。
都築さんは 違うよ。
もらってない。
なら お目付役ってことね。
よろしく。
校長 他の班の人たちは?
(四方田)それぞれの場所へ。
海とか 洞窟とか 墓地に。
校長 このかばんは…。
開ければ分かります。
県警の実習施設です。
この道を あの赤い目印を
たどっていってください。
何かあるんですか?
(四方田)行けば分かります。
(しのぶ)ああ…。
ハァ ハァ ハァ…。
あっ 教官。
(定)気を付け!
教官に 注目!
(定)直れ。
この県は
面積の39%が山林だ。
このように
人が立ち入らないような場所で
事件が起こる可能性も
少なくない。
宮坂。
(定)はい。
あそこのカバーを外せ。
はい。
被害者が ここで発見されたという
想定で現場を再現した。
死因は 頭部を鈍器のようなもので
強打されたことによる脳挫傷。
ここから どれだけの情報を
読み取れるか。
それが 私からの課題だ。
(一同)はい。
一つの死体から二つの人物像。
犯人と被害者を推理しろ。
殺人事件の捜査ですね?
そうだ。
被害者は
所持品を いくつか持ってる。
自由に調べるといい。
徹底的に考え抜け。
(一同)はい。
リーダーは
都築 君だ。
はい。
私のことを調べてるんだったら
ぴんとこないか?
教官が刑事になって 最初の事件が
山奥の死体遺棄事件。
丸裸にされそうだ。
では 始めてくれ。
現場に臨場するときの注意点を
忘れるな。
どんな事件でも
被害者は 常に苦しんでる。
遺族になったつもりで
捜査に当たってほしい。
明日の正午 迎えに来たときに
捜査結果を発表してもらう。
以上。
(定)えっ?
(しのぶ)教官!?
ここで野宿?
(羽津希)夜は 冷え込むって…。
信じらんない!
ご苦労さま。
あの子たちは
卒業すれば交番勤務です。
すぐ刑事にはなれません。
殺人の捜査は 早くないですかね?
みんな
勉強は しっかりやってます。
しかし まだ 足りないものが。
(しのぶ)あっ 鑑識セットだ。
(日下部)キャンプ道具。
(羽津希)何これ? 非常食?
(定)緊急用?
(都築)始めるか。
(しのぶ)遺留品は?
(日下部)ない。
(羽津希)こっちも見つからない。
(定)凶器は 何なんだろう。
(しのぶ)ここで殺されたのかな?
(日下部)血痕がない。
(しのぶ)
でも もし 雨で流されてたら?
(日下部)名前は 警察 一郎。
気分出ない…。 こういうところ
手ぇ抜かないでほしいよね。
ん?
(しのぶ)何か入ってる?
(日下部)たばことライター。
(しのぶ)喫煙者。
(日下部)花の模様が彫ってある。
(都築)指紋を採取しよう。
これ。
(都築)馬券か…。
(羽津希)2万6, 000円。
カードとかは なし。
(しのぶ)時計は 高級品じゃない。
(日下部)分かったのは
被害者が右利きってことだけか。
いや 違う。 利き腕にかかわらず
左に時計をはめる人はいる。
俺の推理に ケチつける気か?
(しのぶ)私も聞いたことある。
だいたい みんな 左にはめるよ。
靴のひもを。
(しのぶ)はい。
(しのぶ)右手で結んでる。
右利きで間違いない。
ほれ みろ~。
(都築)他に所持品はなし。
(しのぶ)犯人は 行きずりかな?
顔見知りなら
被害者の顔 つぶしたりするって。
(都築)そうじゃない場合もある。
決め付けられない。
ケチばっかつけやがって。
菱沼さん さっき お札を鼻に。
ああ… 友達が銀行で働いてるの。
通帳や お札のにおいから
持ってきた人の情報が分かるって。
においがした?
(羽津希)食用油のにおい。
つまり 被害者は…。
分かった。
ライターに彫ってある模様。
草花のサイトにあったよ。
アベリアって花。
花言葉は 強運。
馬券!
(しのぶ)つながった。
(都築)いったん整理しよう。
(定)被害者は 普段から
競馬場に出入りしてた。
(羽津希)職業は 飲食店の調理師。
お札のにおいからして
その可能性が高い。
真面目にやってんじゃねえか。
(羽津希)約束したんだもん。
(しのぶ)犯人の方は?
何か分かった?
(羽津希)手掛かりなし。
(定)これだけの証拠から
犯人 捜せって言われても…。
犯人のイメージ 湧かねえなぁ。
気になるの?
(四方田)
校長を やっていますとね
ああいう生徒たちと会えるのが
生きがいでして。
どうしても 甘やかしてしまう。
いけません。
(四方田)私を恨んでいますね。
生徒に厳しいのは
やはり この子のことが…。
(日下部)今 考えてたんだけどさぁ
犯人は何者だ? 何で殺した?
分っかんねえ…。
まだ痛むの?
(しのぶ)あっ 無意識に。
考え込むと こうしちゃう。
何でだろう。
忘れさせてくれないの。
あのときのこと。
駐車場で死にかけたらしいな。
入院までしたんだもんね。
(しのぶ)ごめん。 もう治ったから。
治ったし…。
治ったし 変わった。
この半年で。
人を傷つけて
傷つけられもしたじゃない?
どっちも痛かった。
すごく痛かった。
やっても やられても
どっちも痛かった。
この気持ちを忘れない。
警察官になったら
きっと役に立つ。
(日下部)変わったとか
難しいことは
よく分かんねえけど
俺も この半年間で
自分のことが分かった。
俺は 人から
点数を手に入れた男だ。
ひきょうだし 弱っちい。
「お前は クビだ」って言われて
何かが はじけたよ。
闘う相手は 自分なんだって。
弱い自分なんだって。
それほどじゃねえか。
偉そうに 何言ってんだかな。
(羽津希)
自分があるだけいいじゃない。
私なんか 知ってる?
親にも叱られたことないのによ。
めちゃくちゃ言われて。
プライド ズタズタ。
しまいには
学校から出てけだもん。
ここじゃ何も通用しなかった。
今の私 空っぽ。
(日下部)そんなことねえよ。
(羽津希)そんなことあるの。
でもね これから 一つ一つ
積み上げてくのも
悪くないかなって。
辞めるわけにはいかない。
佑奈のためにも。
(日下部)何があったんだ?
2人だけの秘密。
都築さんは?
(都築)別に何も。
君らほど
人に影響されないんでね。
(日下部)お前は そうだろうな。
(羽津希)ねえ 風間教官のこと
調べてるんでしょ?
何で 警察学校に来たの?
教官が刑事のときに
部下の刑事が重傷を負った。
教官の目も そのときに。
♬~
♬~
♬~
(定)被害者についての報告は
以上です。
それで?
以上です。
私が 札に油を付けておいた。
競馬場へ出入りしていたことと
厨房で働いていたことは 正解だ。
次に 犯人像については どうだ?
都築さん。
犯人は 被害者と
顔見知りと思われます。
なぜなら…。
これが
被害者のものではないから。
これが 右手で持ったとき。
これが 左で持ったとき。
(都築)どちらも
花の模様を手前にしました。
ライターの彫刻は 手に持ったとき
自分が見える面に彫ります。
右手に持つと模様が隠れてしまう。
使っていたのは 左利きの人です。
靴ひもの結び方から 被害者は
右利きとみるのが妥当です。
つまり これは 犯人のものです。
しかし それが
どうして顔見知りと結びつく?
ギャンブル場での 物の貸し借りは
嫌がられると 知人に聞きました。
運を貸す つきを借りる。
賭け事では 忌み嫌われます。
それでも ライターの貸し借りが
あったんですから。
犯人は 競馬場での顔見知り。
顔見知りだから
わざわざ 山奥に捨てたんです。
被害者の交友関係を調べれば
犯人の手掛かりをつかめます。
正解だ。
それで?
以上です。
それで終わりか?
(一同)はい。
卒業検定は 失格だ。
全員 今日中に
退校届を出すように。 以上。
(日下部)えっ!?
あ… 何で 失格なんですか!?
(チャイム)
連絡します。
風間教場 卒検1班の生徒は
所定の書類を持って
第3教場に集合してください。
風間教官が お待ちです。
繰り返します。
風間教場 卒検1班の生徒は
所定の書類を持って
第3教場に集合してください。
風間教官が お待ちです。
繰り返します。
風間教場 卒検1班の生徒は
所定の書類を持って
第3教場に集合してください。
風間教官が お待ちです。
揃ったな。
他の3つの班は
課題をクリアして合格した。
不合格だったのは
私が担当した この1班だけだ。
捜査の件で
新たに報告することは?
忘れていたことはないか?
出てこないか。
このまま 君たちを卒業させて
現場に送り出すと
大変 困った立場に
立たされる者が出てくる。
それは 誰だと思う?
日下部。
地域の住人ですか?
違うな。 菱沼。
交番で一緒になる先輩ですか?
それも違う。
ここの仲間ですか?
友情など教えたつもりはない。
教官が困りますか?
そうだ。
私が迷惑する。
あの間抜けは どこの教場出身だ。
そんな突き上げを
私が食らうはめになる。
申し訳ありません…。
本気で悪いと思ってるなら
退校届を さっさと出せ。
私も そこまで暇ではない。
(都築)出すことない。
自分の行き先を
人に決めさせるのか?
自分の行き先?
この班のリーダーは
都築 君だったな。
成績トップの君がいて
何をしていた?
君は 私のことを調べてたな。
なぜ ここに来たか。
過去に何があったのか。
そんなこと調べても
何の役にも立たないというのに
無駄な事案に時間を割いて
この体たらくか。
君には 失望した。
半年間 教えていたのに
悲しいよ。
君は リーダー失格だ。
何か言うことあるか?
(日下部)全員の責任です。
(羽津希)そうです 都築さんだけの
せいじゃありません。
都築。
君のお父さんも
会社のリーダーだったみたいだな。
卒業文集の原稿を読んだ。
お父さんは 工場の社長だった。
君も読んだな? 楠本。
はい。 読ませてもらいました。
お父さん 二言目には
税金が高いって 文句 言ってて
小さいときから
そんな不満を聞かされてたって。
だから 拳銃 撃つとき
「タックス タックス」って。
「弾丸は タダではない。
税金で賄われたものだ」
「県民の血税を
無駄遣いするわけにはいかない」
「弾丸は 税金」
「ならば 撃つときは
一発必中でなければならない」
それが何ですか?
感心したから
皆の前で読ませてもらった。
正しい考えだ。
君は 立派だよ。
だが お父さんは
ずいぶんユニークな人だ。
父は 関係ないでしょ。
お父さんの会社は
経営が苦しくなり
税金も払えなくなって
ついには 工場をつぶした。
なのに 今は 年金で
競艇場に入り浸ってるのか。
調べたんですか?
調査は 私の方が上手なようだ。
あんた 何が言いたいんだ?
お父さんもリーダー失格だと言ってる。
出来が悪いのは 父親似だ。
親子揃って クズだと知れ。
言い過ぎです。
いくら教官でも…。
黙っていてくれるか?
お父さん 関係ないじゃないですか。
聞こえないのか
黙れと言ってる!
行こう 都築さん。
辞めよう こんなとこ。
(日下部)ちょっと待て。
(しのぶ)宮坂さん 私たち
利用されてただけなのよ!
(日下部)落ち着けって。
何言われてもいいけど
親の悪口を
言われる筋合いはありません。
警察官を殴っていたとしてもか?
適当なこと言うなよ。
記録に残ってる。
不起訴だが 逮捕記録が。
彼の父親は 税務署の職員ともめて
止めに入った警察官を…。
待てよ。
困った人だ。
かっとなったら 人を殴る。
人を ただ 気に入らないから殴る。
君が警察官を嫌いな理由も
その程度だろ。
どっかで注意されて ムカついた。
それから 何となく気に入らない。
自分のしたことは忘れて
相手に文句ばかり言う。
君の手錠は 君のためのものだ。
かっとなって人を殴ったら
その手錠を自分の手首にうて。
ふざけんなよ!
何なんだよ お前。
親が親なら 子も子だな。
あんたに関係ないだろ!
(都築)適当なことばっか
言いやがって。
見てないんだろ?
何も知らないくせに…。
あんたは 親父の何知ってんだ!
親父は!
うちは… 工場は小さいけど
従業員もいて
自動車の部品を作ってた。
親父は 休みなく働いた。
油にまみれて 何年も。
遊んでもらった記憶なんかない。
小さいときに覚えてるのは
首に巻いたタオルが
油くさかったことだけ。
それでも 自慢の親父だった!
(都築)でも… 不況が続いて
色々 うまくいかなくなって
税金を払えなくなって
高利貸から
金を借りるようになった。
その利子も払えなくなって
税務署の役人が来て
税金を払えないなら 工場の機械を
差し押さえると言った。
親父は 必ず払うから
待ってくれと頭を下げた。
俺の前で土下座までしたんだ!
俺は そんな みっともないまねは
やめてくれって言った。
いいんだ お前は
家に入ってなさいと親父は言った。
家には 高利貸が
金を返せと上がり込んでた。
うちが先だって わめき散らして
役人と もみ合いになった。
親父は それを止めたんだ!
パトカーが来た。
警官は 何も聞かずに
親父をパトカーに乗せて
連れていった。
そいつは こう言った。
騒ぎを起こすな。
役人に逆らうなって。
(都築)機械が運ばれていった。
金貸しは うちにあった金を
奪っていった。
それで 全てを失った。
親父は 手を出していない!
親父は 悪くない!
それで 警察官を
恨むようになったのか。
ああ そうだよ。
君は 嘘つきだ。
ホントに 警察官を憎んでるのか?
そうだよ。
なら なぜ警察学校に入った?
言っただろ。
警察は 何もしてくれなかった!
嘘をつくな。
嘘じゃない!
知りたいのは 本当のことだ。
だから
警察が嫌いだって言ってんだろ!
違う!
何がだよ!
本当は 何を思った?
何 言ってる…。
何を思ったか聞いてる!
親父は
パトカーに乗せられるとき
俺に叫んだ。
何だ?
こんなことがあっていいのか?
誰か 助けてくれ!
親父は そう叫んだ。
それを聞いて 君は どう思った?
どう思った!?
俺は!
何だ?
警察は 何で 助けてくれない…。
何で 味方になってくれない…。
何でだ!
だから?
だから 俺は…。
何だ 言え!
ああ 言うよ!
俺は 苦しむ人の…。
苦しむ人の…。
苦しむ人の何だ?
苦しむ人のそばに立つような
そういう警察官に…。
そういう警察官になりたいんだ…。
♬~
♬~
君のような警察官を
待っている人が たくさんいる。
♬~
♬~
(羽津希)
教官 昨日 言いましたよね。
どんな事件でも
被害者は 苦しんでいる。
遺族になったつもりで
捜査に当たれって。
もし あの被害者が
ホントに 人間だったら
何十年も生きてきたし
家族も友人もいた。
(しのぶ)被害者の苦しみを
忘れていました。
言葉が足りなかった。
教官。
私たちは 捜査報告の最後に
こう言うべきでした。
被害者は さぞ
無念だったでしょうと。
決して 忘れるな。
苦しんでいる人の声に
耳を傾けること。
それが 警察官の仕事だ。
返事は?
返事は。
(生徒たち)はい!
全員 合格だ。
卒業を認める。
(日下部)気を付け!
敬礼!
(ドアの閉まる音)
(定)どうして
僕を辞めさせなかったんですか?
山に泊まったときに
みんなで話したんです。
みんなは ここに来て
自分が変わったって言ってました。
都築さんだって
あんなに強い気持ちを持ってた。
けど 僕は
ただ 憧れて入っただけで…。
今は どうだ?
ここに来て
色々なことがあって。
胃が縮むくらい追い込まれて
死ぬかもしれない
ギリギリの状況に立たされて。
警察官に
甘えなんか通用しないと…。
それでいい。
それが分かっていればいい。
その花は…。
この子は
学校長が ここから送り出して
私と組んで捜査してた。
まだ若かった。
♬~
♬~
(服部)風間教場。
青島 恭平。
(青島)はい。
(服部)東 太郎。
(東)はい。
(服部)石山 広平。
(石山)はい。
(服部)内山 航海。
(内山)はい。
(服部)太田 豊。
(太田)はい。
(服部)岸田 征史。
(岸田)はい。
(服部)北乃あかり。
(北乃)はい。
(服部)木村 明。
(木村)はい。
日下部 准。
(日下部)はい。
(服部)楠本しのぶ。
(しのぶ)はい。
(服部)佐野みく。
(佐野)はい。
(服部)管 裕輔。
(管)はい。
(服部)竹内 志乃。
(竹内)はい。
(服部)都築 耀太。
(都築)はい。
(服部)寺川 空。
(寺川)はい。
(服部)中田 明彦。
(中田)はい。
(服部)新実 芹菜。
(新実)はい。
(服部)芳賀 龍二。
(芳賀)はい。
(服部)橋口 遼。
(橋口)はい。
(服部)蓮田 練。
(蓮田)はい。
(服部)菱沼 羽津希。
(羽津希)はい。
(服部)平岡 仁。
(平岡)はい。
(服部)星野 礼。
(星野)はい。
宮坂 定。
(定)はい。
(服部)山崎 優莉菜。
(山崎)はい。
(服部)以上 25名。
(四方田)おめでとう。
(日下部)ありがとうございます。
(服部)楠本しのぶ。
(しのぶ)はい。
(四方田)おめでとう。
(しのぶ)ありがとうございます。
(服部)都築 耀太。
(都築)はい。
(四方田)おめでとう。
(都築)ありがとうございます。
(服部)菱沼 羽津希。
(羽津希)はい。
(四方田)おめでとう。
(羽津希)ありがとうございます。
(服部)宮坂 定。
(定)はい。
(四方田)おめでとう。
(定)ありがとうございます。
(服部)山崎 優莉菜。
(山崎)はい。
(石山)ありがとうございました。
君は 明るさが取りえだ。
忘れるな。
はい!
あれは 破ってもいいですか?
しまっておけ。
あしたから交番勤務だ。
適性がないと判断されたら
私の所に持ってこい。
渡すことはないと思います。
お守りにします。
♬~
♬~
次 ダウンしても
立ち上がれるな?
負ける気がしません。
♬~
分かってるな? 君は 2人分だ。
はい。
佑奈のために…。
佑奈が好きだった人のためにも。
♬~
すまなかった。
お父さんについての発言は
全て 撤回する。
分かっています。
自分の意志を言葉にできました。
行け。
♬~
♬~
死ぬなよ。
♬~
♬~
(教場長)教官に 注目!
直れ。
半年間 ありがとうございました!
(一同)ありがとうございました!
≪頭… 右!
直れ!
♬~
(教場長)頭… 右!
直れ!
♬~
♬~
≪(自転車の走行音)
♬~
♬~
(都築)大丈夫ですか?
あっ ありがとう。
(都築)ゆっくり行きましょう。
(女性)優しいわ。
(都築)いいえ。
信号 変わるけど大丈夫ですよ。
ゆっくり ゆっくり。
段差 持ちますね。
はい よいしょ。
(女性)ホント 助かりました。
じゃあ お仕事 頑張ってね。
(男性)こんにちは。
(都築)こんにちは。
異常ありません。
(警察官)お疲れ。
(男性)こんにちは。
(都築)こんにちは。
いつも ご苦労さま。
(都築)ありがとうございます。
(男性)頑張ってね。
(都築)ありがとうございます。
(日下部)おお こうちゃん 元気か。
(子供)元気。
元気~。
いつでしたっけ?
(女性)12月です。
(日下部)じゃあ うちと一緒ですね。
(日下部)お気を付けて。
(女性)ありがとうございます。
(日下部)こうちゃん バイバイ。
おう 交代だ。
(日下部)はい。
おれさま?
フッ…。
♬~
お疲れさま。
フフフ…。
いただきます。
♬~
♬~
♬~
(シャッター音)
♬~
(羽津希)山手北 3-4-1。
了解しました。 失礼します。
起きてください。
寝ないですよ。
(男性)お巡りさん! お巡りさん
ちょ… 聞きたいことあんだよね。
(羽津希)はい はい はい…
どうしました? どうしました?
俺とさ…。
(羽津希)お兄さん 大丈夫?
ねえ ちょっと聞いて。
俺とこいつとさ
どっちが髪の毛 多い?
(外国人)エクスキューズミー。
(外国人の英語)
(羽津希)ん?
(女性)ねえ お巡りさん
ここって 南交番?
南交番 あっちです。
はい はい どうしました?
大丈夫か?
(羽津希)あっちの介抱
お願いします。
(女性)お巡りさん!
あっちで
ケンカしてるんだってば。
大丈夫 すぐ行きます。
あっ こら。 駄目ですよ。
手ぇ出しませんよ。
(外国人)スシ!
(羽津希)すし?
ご苦労さまでした。
だいぶ 板についてきたなぁ。
(佑奈)いいえ まだまだです。
かまぼこ 超えたで。
(佑奈・警察官)ハハハハ。
小田原だけに。
最初のころは
かたかったからやなぁ。
笑顔も様になって。
(佑奈)ありがとうございます。
(警察官)ちょっと笑うてみ。
(佑奈)もう笑ってます。
それ 笑うてんの?
(佑奈)はい。
あっ そう。 ハハハハ!
じゃあ また。
(佑奈)お気を付けて。
(警察官)あいよ。
♬~
お出掛けですか?
ちょっと散歩に。
今日は 天気が良くて
よかったですね。
(佑奈)滝を見に行くんですね。
では…。
こちらを
お持ちになってください。
行き方が書いてあります。
(男性)ありがとうございます。
(佑奈)それでは お気を付けて
いってらっしゃいませ。
(男性)いってきます。
(佑奈)はい。
♬~
♬~
沙織ちゃん。 沙織ちゃん。
(沙織)あっ…。
(男性)もう入っていいですか?
(沙織)はい どうぞ。
いらっしゃいませ。
♬~
(子供たち)お巡りさ~ん!
(定)おかえり。
おっ ユウト 漢字 書けたか?
(ユウト)書けた!
(定)書けたか。
(子供)僕は 磁石の勉強したんだ。
磁石?
俺が言ったとおりだったろ。
あした 社会科見学なんだ。
(定)どこ行くの?
星 見に行くの。
(定)星? 星か。
(子供)今日 サッカーでね
ゴール 決めた。
ゴール 決めた!? やったな!
♬~
♬~
≪(足音)
気を付け!
よろしくお願いします!
(教場長)敬礼!
(教場長)よろしくお願いします。
(生徒たち)よろしくお願いします。
休め。
(教場長)休め!
(紙を整える音)
風間 公親だ。
♬~
♬~
敬礼!
風間 公親だ。
手取り足取り
教えるつもりはない。
自分から考えて 行動しろ。
訓練を怠ると
現場で 命を落とすことになる。
字の間違いだけで 腕立て20回って
どんな学校なんですか。
分かってんだったら
最初から言え!
全員 グラウンド 20周!
≪こんな授業が ずっと続くんだ。
彼の右目のことは?
≪警察に恨みがあると
言っていました。
危険な感じがする。
何か探ってるんだと思う。
≪わなを かけるんですね。
バレたら ヤベえぞ。
即行 クビだ。
風間教官と
何かあったらしいです。
聞いてほしいことがあります。
覚悟はいいか。
告げ口した訳じゃありません。
君たちは 警察官 失格だな。
たとえ教官でも
失礼だと思います。
教官って悪趣味だよね。
≪俺は 教官の奴隷じゃない。
風間教官に聞いたことがあるの。
警察官にとって 一番大切なことは
何ですか? って。
なぜ また ここに帰ってきた?
警察官になりたいからだろ。
≪ならなきゃいけないんです。
みんな真剣に
警察官 目指してるんですよ。
警察官になる資格なんか
あんのか?
学校にいる資格ありません。
警察官になりたい
理由も 全部 嘘か。
一年前
ここで起きた事故のことだが。
あの生徒が気になるか?
はい。
あの生徒のことかな?
≪お前か。
このことが知れたら
風間教官が クビになる。
私にも 責任があるんです。
全部 嘘なんだな。
教官は たった10分で
僕らを支配したんだ。
私を甘く見るな。
♬~
君には ここを辞めてもらう。