おかしな刑事スペシャル[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

おかしな刑事スペシャル[解][字]

伊東四朗&羽田美智子出演!人気シリーズ最新作!リモートお見合い大騒動!!地元名物社長の死…裏の顔!勝ち目ゼロからの法廷大逆転!!

◇番組内容
武井昭一弁護士(正名僕蔵)は今、注目の“オンライン見合い”に臨むことに…。いいムードで見合いが進んでいく中、資産家独居男性殺人事件の知らせが舞い込み、その謎を解くべく、鴨志田(伊東四朗)&真実(羽田美智子)の凸凹父娘コンビが奔走!武井もまた、見合い相手の女性弁護士とタッグを組んで真相究明に乗り出します。
◇出演者
伊東四朗、羽田美智子、真飛聖、正名僕蔵、小倉久寛、田島令子、飯田基祐、真瀬樹里、目黒祐樹
◇スタッフ
【脚本】岡崎由紀子
【音楽】吉川清之
【監督】梶間俊一
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.tv-asahi.co.jp/okashinakeiji

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

テキストマイニング結果

ワードクラウド

キーワード出現数ベスト20

  1. 理佐子
  2. 鴨志田
  3. 三枝
  4. 大崎
  5. 綾見
  6. 被告人
  7. 武井
  8. 被害者
  9. 和田
  10. 坂下
  11. 彼女
  12. 仕事
  13. 拓海
  14. バイト
  15. 事件
  16. 手袋
  17. 半グレ
  18. 武井先生
  19. エニシダ
  20. ワゴン車

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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よいお年を~!
(拍手)

(鴨志田新一)ただいま。

(岡崎真実)おかえりなさい。

なんだ? 何やってるんだ?

これから ここで
オンラインお見合いなの。

お見合い? へえ~。

相変わらず
立ち直りの早い奴だな。

もう… 私じゃないわよ。

お見合いするのは この方~!

(武井昭一)「あっ 鴨志田さん
おかえりなさい」

へえ~。 武井先生が…。

で お相手は?

「それが 聞いてください」

「弁護士の
葉山理佐子さんなんです!」

葉山理佐子?

えっ? 話した事あったでしょ。

私が司法試験に受かった時の
修習同期の友達。

ああ… 最近 テレビによく出てる。
うん。

「実は ひそかにファンでして」

「弱きを助け強きを挫く」

「まさに 彼女こそ
法曹界のマドンナです!」

そんな武井先生の思いを聞いて
私が 一肌脱ぐ事にしたってわけ。

ふーん…。

でも それにしても遅いわね。

あれ? もう 8時過ぎてる。

(武井)「お忙しいんでしょうか?」

忘れられてるんじゃないの?

「やっぱり からかわれてたんだ…」

(通知音)
あっ 来た!

(葉山理佐子)
「あっ 遅れて ごめんなさい!」

理佐子~!

「はじめまして! 武井…」

(理佐子)「えっ…?」

(武井)「はあっ…! 昭一です」

理佐子? どうしたの?

「あっ ああ… ごめんなさい」

「初恋の人に そっくりで…」

ええっ!?

(武井)「私がですか!?」
(理佐子)「ええ…」

♬~

(通知音)

「男と女が出会う時 愛が生まれる」

「叔母様!」

(由紀子)「お見合い それは

人間の生存本能が作り出した
究極の愛の儀式!」

「皆様 こんな時代だからこそ

悔いのないように
愛に生きましょう!」

「愛?」

「それは…」

「雲間から差した 一条の光!」

(理佐子)「愛…」
「それは…」

(武井)「天上から鳴り響く
祝福の鐘の音!」

「それでは 皆様
乾杯致しましょう」

「乾杯!」

(3人)「乾杯!」

「あっ…! やっちゃった…」

「もう 理佐子ったら…」

(理佐子)「だって もう
ドキドキしてるんだもん」

なんだ? この展開は。
ドラマでも見た事ないぞ~。

(チャイム)
(三枝綾見)信さん!

(チャイム)
信さん まだ起きてるんでしょ?

(チャイム)
私よ。 あんたの女房!

もう…!

♬~

ついに 耳まで遠くなったか…。

(アルミサッシを揺らす音)

(解錠音)

♬~

信さん?

♬~

(悲鳴)

ええっ? じゃあ 2人とも

一番好きな映画は
『サウンド・オブ・ミュージック』なの?

「つらい事があると
1人でDVDを見直すの」

「私もです!」

(由紀子)「それは もう お互い
運命のお相手だったという事ね」

「フフッ…」

「もっと早く
紹介すればよかった!」

(由紀子)「急ぐ事はございません」

♬~「会えない時間が」

「愛 育てるんでございますのよ!」

なるほどね~!

あれ? 皆さん まだ
やってらっしゃったんですか?

「あっ! 鴨志田さんも
ご一緒しましょうよ」

いや 私 パソコン苦手なんで。

そんな事 言わないで
座って 座って!

えっ そう? はい…。
はーい 皆さーん。

「鴨志田さんでーす!」
「変な人が出てきた…」

(武井)「フウ~!」
(理佐子)「どうも」

「(携帯電話の着信音)」
「あっ ちょっと失礼」

(携帯電話の着信音)

はい。 ああ 大崎か。 どうした?

(パトカーのサイレン)

(大崎通夫)わかりました。
じゃあ カモさん

署で落ち合いましょう。

(和田一朗)
被害者は この家で一人暮らし。

近所の人の話だと

たまに 個人タクシーの運転手が
買い物を届けに来るだけで

家から一歩も出ずに
生活してたそうだ。

金庫は手つかず。

財布には 20万ほどの現金が
入ってたんだよな…。

おい…。
ん?

ああっ…
素手で触るなよ。

わかってるよ。 フッ…。

♬~

これ。
ん?

あれ? 外に出ないのに
誰が このキャッシング?

10万円?
(和田)ああ…。

(和田)凶器は どう見ても
この花瓶だな。

(大崎)でも 妙だぞ。
(和田)ん?

(大崎)水がこぼれた形跡がない。

(鈴木秀樹)失礼ですが
今のお住まいは どちらですか?

(大崎)あの人は?

(和田)あれが第一発見者。
被害者の3度目の妻だってさ。

3度目…。

別居して 離婚協議中らしい。

どうせ
若い男と浮気でもしたんだろ。

ちょっと そこ!

聞こえてるわよ!

何日も洗濯してないような手袋
しちゃってさ。

(綾見)あんたの家庭こそ
離婚寸前だったりして。

何!?
(和田)おい!

とにかく 私

弁護士 来るまで
なんにも しゃべらないから!

(綾見)あなた方は 私を
泥棒扱いしたいんでしょうけど

私は 半年前まで
あの家に住んでたんです。

(ノック)

失礼します。

弁護士の葉山理佐子です。

先生 遅い~!
(理佐子)ごめんなさい。

あれ?

鴨志田さん?

ああ… そうか。

刑事さんと伺ってましたが
東王子署の…?

あの… ここへは車で?

さっき ワイン飲んでたんじゃ
ありませんか?

ああ…。

ご安心ください。
山ぶどうのジュースです。

あっ… ああ~。

鴨志田くん
被疑者の弁護士が来てるって?

♬~

葉山理佐子です。

早速ですが なんの根拠があって
「被疑者」と言われるのでしょう?

それは… 疑わしいからに
決まってるじゃないですか。

綾見さんは
第一発見者で通報者です。

疑わしい点は 何もありません。

でも あなたね
そもそも この人は 殺人の前に

不法侵入の現行犯ですよ。

不法侵入?
自宅に帰っただけで?

えっ… 自宅?

自宅?

別居中とはいえ
あの家は 綾見さんの家ですから

不法侵入には あたりません。

綾見さんは インターホンにも応じない
三枝さんの危険を察知し

とっさに アルミサッシの鍵を緩ませ
中に入ったのです。

つまり これは
人命救助のための緊急措置です。

ああ… ああ~。

(理佐子)わかって頂けたようで
安心しました。

では 彼女を連れて帰ります。

綾見さん 行きましょう。
(綾見)うん。

鴨志田さん またいつか。

じゃあね~。

お茶 ごちそうさま。

♬~

どこかで見たと思ったら…
そうか テレビのワイドショーか。

大した やり手だ。

(工藤 潔)被害者は
北区西王子5丁目1の15

三枝信介さん 75歳。

数年前まで 都内の繁華街で

バーやキャバクラなど
複数の店を経営していましたが

2年前に経営から引退。

3度目の妻 綾見さんとは

半年前から別居して
離婚協議中でした。

署長 ちなみに
この綾見という女が

第一発見者です。

怪しいじゃないか。
この女のアリバイは?

本人は 自分が経営する
錦糸町のクラブにいたと

証言していますが。

すぐに確認を取りたまえ。
(工藤)はい。

(和田)はい!

死亡推定時刻は
19時から21時の間。

死因は 後頭部を
殴打された事による脳挫傷。

遺体のそばに 割れた花瓶の
ガラスの破片が落ちており

これが凶器と思われます。

凶器に指紋は?

被害者のものしか
付いていませんでした。

花瓶と共に散乱していた
エニシダの花は

現場の庭に咲いていましたから
被害者が自分で生けたんでしょう。

エニシダ?
ミモザじゃなかった?

よくミモザと間違われるんですが
エニシダです。

だけど
どうも気になるんだよな…。

なんだね? 大崎。

ああ いえ… 花瓶が割れて
花が散乱してたのに

周りに 水がこぼれた形跡が
なかったもので。

花瓶の水だけじゃありません。

床には 被害者の血痕も
ほとんどありませんでした。

それってさ

元々 カーペットかなんか
敷いてあったんじゃないのか?

あっ…。

それほど悩む事じゃないだろう。

カーペットか…。

確かに そう考えると
水と血痕の謎は解ける。

じゃあ 誰が
現場から持ち出したんです?

そりゃあ 犯人に決まってる。
犯人?

でも なんのために?

次の報告。

はい。
近所の住民が 昨夜 現場近くで

見慣れぬ紺色のワゴン車が
止まっているのを目撃しています。

紺色のワゴン車?

これから 付近の防犯カメラを
あたってみます。

それより 例のタクシードライバー
見つかったのか?

被害者宅に いつも
買ったものを届けていたという。

女性の個人タクシー
との事でしたので

資料を持参して 隣家の主婦に
確認してもらいました。

この女性です。

(大崎)そのタクシードライバー
あたります。

(工藤)頼む。

(電話)

はい 刑事課。

わかりました。

課長 王子駅前のカフェバーで
空き巣 発生です。

ええっ… また空き巣?

どうするんだね? 坂下くん。
人員が足りないぞ。

ああ…。

もう しょうがない…。 鴨志田くん
君 ちょっと行ってきてくれよ。

いや あいにく 私は

そば屋の空き巣で
取り調べがございまして。

そば屋?

ほれ
1週間前に起きた空き巣ですよ。

昨日 昼間
大捕物だったでしょう?

ああ…。 じゃあ 他に あの…。
あっ 君…。

坂下くん 警察も人手不足だ。

たまには 君も
外に出たらどうだ?

(坂下)いや 署長…。
(星田)それでは 諸君

頑張ってくれたまえ!
(一同)はい!

あれだ。

随分 丁寧に掃除されてますね。

三枝信介さんを
ご存じですね?

(成田 忍)はい。 お得意様です。

最近 よく
自宅を訪ねていたとか。

三枝さん
持病がおありなんですよ。

一人暮らしで
買い物に出られないと言うので

クレジットカードをお借りして

週に2回 食料品や日用品を買って
届けています。

では この10万円のキャッシングも
あなたが?

それは…。

もしかして 無断で
キャッシングしたんですか?

ちょっと失礼しますよ。

三枝さん 昨夜 ご自宅で
何者かに殺害されました。

(忍)ええっ…?

昨日の夜7時から9時の間

あなた どこで何をしていたのか
教えてもらえますか?

都内を… 流してました。

ドライブレコーダーを
見せて頂きますよ。

私 ドラレコは付けてません。
(大崎)えっ?

カーナビも…。

都内の道は
全て 頭の中に入ってますから。

(大崎)その手は?

あっ… さっき 掃除中に怪我を…。

掃除中に?

車の中に
ガラスの破片が落ちてたんです。

お借りします。

「私 竹田泰之は
令和2年5月6日 午後9時頃

北区権現山町2丁目2の3

二八そばの店 飛鳥山本店に
侵入し

現金1万5000円を奪った事に
間違いありません」

(竹田泰之)はい…。

じゃあ ここにサインして。

俺 メールで誘われて
バイトしただけなんすよ!

でも そのメール
残してないんだろ?

いや…
消去しろって言われたから…。

(ノック)

課長…。

鴨志田くん ちょっと…。

はい。

例のカフェバー
行ってきたんだけどもな

うーん… 空き巣かどうか
はっきりしないんだよ。

はっきりしない?
うん。

ビルの管理会社の社員が

見回り中に
発見 通報したんだけども

調べてみると 店内に
物が散乱してるだけなんだよ。

鑑識に見せたらな

鍵が こじ開けられた様子もない
って言うんだよ。

なんか すさんだ感じの店ですね。

不良のたまり場だったらしい。

店のオーナーは
なんと言ってるんです?

それが 連絡が取れないんだよ。
えっ?

休業で収入がなくなって
家賃も滞ってたみたいだから

逃げ回ってるんじゃないのかなあ。

課長。
ん?

それ 夜逃げじゃないですか?

ああ… そうだ。
夜逃げだよ!

課長! 大崎と和田が
犯人の目星を付けました。

(坂下)えっ… もう?

例の
タクシードライバーだそうです。

(和田)成田忍 50歳。

タクシー乗務歴は 25年で

個人タクシーの資格は
5年前に取得してます。

この間 無事故 無違反。

シングルマザーで 一人息子は
この春 大学に入学しました。

住まいは 北区安須川8丁目の
コーポ安須川 205号室です。

息子の入学金や
車のローン返済などで

金に困っていた忍は

被害者から預かったカードで

無断で10万円のキャッシングを
行っていました。

被害者に その事を追及され
犯行に及んだものと思われます。

被害者の隣の家の主婦が

この事で 被害者がもめているのを
目撃しています。

(忍)お願いします。

明日までに払わないと
商売道具の車が…。

(三枝信介)
勝手にキャッシングして…。

俺の目を ごまかせると
思ったのか!?

(大崎)
忍は 右手に怪我をしてました。

車に落ちていた これで切ったと
言ってますが

犯行後 慌てて準備したに
違いありません。

大崎 見せて。
はい。

(和田)しかも 車には

カーナビもドラレコも
付いていませんでした。

今どき
そんなタクシーがあるのかね?

証拠が残らないように
取り外したんですよ きっと。

(ノック)

(木村・諸星)失礼します。

(木村)配って。

タクシーのトランクに

花瓶に生けてあったのと同じ
エニシダの花粉が付いていました。

(坂下)えっ?

つまり 成田忍は
現場に敷いてあったカーペットを

車のトランクに入れて
運んだという事か?

これは もう 間違いないだろう
坂下くん。

はい 署長!
すぐに逮捕状を請求します。

収入がゼロになっても
保険や税金の請求は来ます。

(忍)「息子の大学の入学金に
貯金をはたいたら

車のローンも
払えなくなりました…」

そんな私にとって 三枝さんは

本当に大切な
お客様だったんです!

そんな大切な人を この私が…?

あり得ません…!

じゃあ なんで
花粉が付いてたんだ!

何を隠してる?

何か言えない事でも
あるんじゃないのか?

♬~

(ドアの開く音)
ただいま。

じゃあ 本当に 連中は
活動を休んでるの?

わかった。 それじゃあ 確定次第
パソコンに送っておいて。

仕事か?
うん。

去年から 半グレの動向を
調査してるんだけど

最近 彼らの収入源となっている
特殊詐欺が

激減してるらしいのよ。

特殊詐欺か…。

そういえば あったな。
アポ電強盗。

(大貫礼治)
タンス預金の1000万だよ!

いや そんな金
うちにはありませんよ。

(工藤)手を上げろ!

(鈴木)おい 逃げられないぞ!

よし。 3人とも 午後3時15分
強盗の現行犯で逮捕する!

おお… 鴨志田くん。

あっ これは 課長。
おはようございます。

うん。 明け方 成田忍が落ちたよ。

えっ? 罪を認めたんですか?

うん。 大崎たちの粘り勝ちだな。

(宮本みゆき)すみません。

(坂下)うん?

こちらの方のお母さんが

昨夜から
帰ってこないというんですが。

(坂下)ああ… 捜索願?

(成田拓海)違います。
警察に連れていかれたんです。

名前は 成田忍。
個人タクシーの運転手です。

お願いします!

母さんを…
母さんを帰してください!

♬~

カモさん…。

おはようございます。

成田忍さんですね?

署の玄関に
息子さんが来ています。

拓海が…?

あなた 本当に
これでいいんですか?

やってないんなら やってないと
もっと ちゃんと説明すべきです。

このまんまでは 息子さんだって
納得できないでしょう。

いいんです。 どうせ
帰る家もなくなりますから…。

(忍)息子に伝えてください。

何があっても
あなたは 大学に通いなさいって。

どうか それだけ…。
お願いします!

♬~

武井先生。
おっ… 拓海くん。

行こうか。
はい。

(拓海)母は 元気でしたか?

(武井)ああ。 変わりないよ。

(拓海)裁判への考え方も?

うーん… 変わらないようだ。

本当に それでいいんですね?

何度 聞かれても同じです。

私は 罪を認めます。

(武井)それより お母さんは
君の事を心配していたよ。

授業も再開したようだし

大学に戻ったほうが
いいんじゃないかな?

母をここまで追い詰めたのは
僕です。

自分だけ のうのうと学生生活を
送るなんて… とても…。

じゃあ 僕 バイトがありますので。

♬~

(森 聡子)やっぱり
罪は認める方向でいくんですね。

(ため息)

その上で 弁護士としては
できるだけ量刑が軽くなるよう

努力するしかない。

でも 犯行は認めてるのに

その内容は
一切しゃべらないって…

かなり心証悪いですよ。
わかってるよ。

国選弁護人だから報酬も安いし。
わかってる。

貧乏くじ引かされちゃった
って感じだなあ。

わかってるって!

相手の宮沢とかいう検事も
切れ者って噂ですし!

アハッ… 宮沢検事か…。

(おなかが下る音)
ああっ… ちょっと トイレ…。

まさか 宮沢検事にも
過去のトラウマが?

(電話)

はい 武井昭一法律事務所です。

えっ? 弁護士の葉山理佐子さん?

はい。 えっと あの…。

あっ もしもし?
理佐子さんですか?

はい! 私です 武井です!

実は 三枝さんの遺言書が
見つかったんです。

遺言があったという事ですか?

ええ。 綾見さんの依頼で
前妻との間の息子さんと

遺産分割について
話し合いを進めていたんですけど

その中に
忍さんの名前が出てきました。

成田忍さんの?

「つまり 忍さんが

三枝さんから 前もって
遺産の事を聞いていたとしたら…」

三枝さんを殺す動機が
できるという事。

動機ですか…。

明日からの裁判
かなり分が悪くなりそうですよ。

(宮沢憲一)公訴事実。

被告人は 令和2年5月13日
午後7時から9時の間

北区西王子5丁目1番15号
三枝信介宅において

同氏の後頭部を花瓶で殴り
殺害したものである。

罪名 及び 罰条。

殺人 刑法第199条。

以上の公訴事実について
被告は その内容を認めますか?

認めます。

弁護人の意見は?

被告人と同意見です。

それでは 検察官は
冒頭陳述をしてください。

はい。

被害者である三枝信介氏は

被告人が経済的に
困窮している事に同情し

自分の死後は
住んでいた土地建物を

被告人に残すという遺言書を
作成していました。

遺言書?

そのような恩情を
掛けられていたにもかかわらず

被告人は 被害者の
クレジットカードを無断で使用し

10万円のキャッシングを
行ったのです。

(宮沢)つまり この事件は
キャッシングをした事が知られ

遺言書が書き換えられる事を
恐れた被告人が

計画的に
被害者を殺害したものであり

極めて悪質です。

遺言書って なんですか?

ですから 三枝氏の遺言です。

あなたは知っていたんでしょう?

知らない… そんな事…。

私… 私…

やってません。

(どよめき)
えっ?

さっき言った事を撤回します。

私は 三枝さんを殺してません。

♬~

今さら 何 言ってるんだ!
大崎。

傍聴人は 席に着いてください。

俺たちの前で
やったって言ったじゃねえか!

静かに!

退席させますよ。

座れ。 座れ。

弁護人の意見は?

被告人と… 同意見です。

三枝さん…。

(忍のすすり泣き)

♬~

ああ… ありがとう。

ちょっと
飲みすぎじゃないですか? 薬。

こんな状況で
平然としていられるか。

「弁護人の意見は?」
「被告人と同意見です」。

「弁護人の意見は?」
「被告人と… 同意見です」。

私は法廷で これを2回も

正反対の内容で
やらされたんだぞ!

遺産が転がり込むかもしれない
瀬戸際ですから。

忍さんも そりゃ頑張りますよ。

そこが駄目なんでしょう!

金が入るかもしれないから
犯行を否認しますって まさに

金目当ての犯行と 自分から
認めてるようなもんじゃないか。

フンッ。 ただでさえ
勝ち目のない裁判だったのに…。

こんなのどうやったって
勝てっこないよ。

(ノック)

失礼します。

理佐子さん。

裁判所でお会いするのを
楽しみにしていたのに

先生
さっさとお帰りになるから…。

すみません。 すっかり忘れて…。

今日 傍聴していて
久しぶりに興奮しました!

被告人の生活が
きちんと保障されていたら

こんな事件は起こらなかったはず。

つまり 彼女は 加害者である前に
被害者なんです。

さすが!

この裁判
私に手伝わせてください!

えっ!? でも…。

大丈夫!
報酬は勝った時に頂きます。

ただし 私がやるからには
必ず勝ちますけど。

はあ…。

一緒に頑張りましょう!
武井先生。

はい!
(聡子)あっ あっ はい…!

ああ~!

先生が壊れた。

♬~「今こそ 叫ぼう」

♬~「この愛を」

(田中孝典)実は 最近
妙な噂を聞いた。

ネットの裏バイトだ。

ネットの裏バイト?

SNSなどでバイトを募り
応募してきた人間に

空き巣などの犯罪行為を強要して

盗んだものを
差し出させるという…。

まさか!

ああ…。 君からは この春

半グレの犯罪が減っているという
報告が上がっていたが

連中が本当に
なんの悪さもせずにいたとは

思えなくてねえ。

そういえば この間

警視庁管内では
空き巣が急増しています。

そのほとんどが
休業中の店舗を狙った犯行で

ドアや鍵をたたき壊すという

稚拙かつ暴力的な方法が
取られています。

つまり 常習犯ではなく
素人の犯行という事だな。

自分たちは安全な所にいて

代わりに
バイトに危険な悪事をやらせる。

いかにも 半グレの連中が
考えそうな事です。

半グレの撲滅は警察庁の責務だ。

頼んだぞ 岡崎くん。

お任せください。
必ず 一網打尽にしてみせます。

(店員)お待たせ致しました。
失礼します。

へえ~ バイトを雇って
空き巣か。

うん? そういえば あいつも

空き巣に入った事があるとか
言ってたっけ…。

誰?
うん? そば屋の空き巣。

ライブができなくなって
仕事がなくなったギタリスト。

そば屋の空き巣?

竹田です。

鴨志田さんの紹介なら
なんでも聞いてください。

鴨志田さんとは
連絡取り合ってるの?

あとから
いろいろフォローしてくれて…。

いい人ですよね。
ありがとうございます。

えっ なんで あなたが?
えっ?

えっと… 一応 上司としてお礼を。

あっ ところで

あなたが雇われていた
バイトの事なんだけど…。

ああ… 仕事がねえ 金がねえって
SNSで愚痴ってたら

バイト募集のメッセージが
来たんです。

メッセージ?
あの時は 確か「荷物を運ぶ仕事で

拘束時間は約2時間。
ギャラは5000円」って話でした。

ところが 行ってみたら…。

えっ!? 空き巣!?

(大田尚人)
そこら辺の店 襲ってこい!

き… 聞いてないっすよ
そんな事!

(中村 潔)ぐだぐだ
ぬかしてんじゃねえよ オラッ!

オラッ!
(小林 治)オラッ! 道具。

♬~

(大田)おい! メッセージは
消去しとけって言ったよな?

(カメラのシャッター音)

(星崎 奏)逃げんじゃねえぞ。

これ ばらまくからな。

それで 仕方なく盗みに…。

リーダーは どんな男だったの?

顔は よく見えなかったけど
かなりのナルシストですね。

ナルシスト?

年中 前髪 気にしてましたよ。
こんなふうに…。

(チャイム)

いらっしゃい。

お邪魔します。
あっ これ お土産。

ありがとう!
ウフフフ…。

何? 理佐子
ジョギングでもしてるの?

うん。 最近は 早朝に走りながら
作戦を練るのが日課でね。

へえ~。
あっ 上がって。

お邪魔します。
うん。

それより これ。
頼まれてた半グレの資料。

ありがとう。 助かる。

前髪を気にしてるっていうので
ピンときたの。

リーダーは 星崎奏っていう男よ。

星崎奏…。

3年前

覚せい剤中毒だった風俗嬢が
自殺したんだけど

地方に住んでいた彼女を
言葉巧みに東京に誘い出し

風俗に沈めたのが 多分 こいつ。

ええ~…。

歌舞伎町のスカウト上がりか。

なのに なかなか
尻尾がつかめなくて…。

残されたご両親のためにも

刑事は無理でも なんとか民事で
法廷に引っ張り出したいのよ。

つまり 理佐子の宿敵が
私が追っている男って事ね。

燃えてきたわ!

警察の遺体安置所で

家出した娘の 変わり果てた姿を
見た時のご両親の顔が

今でも忘れられなくて。

相変わらず 正義の味方ね。

おかげで 貧乏暇なしよ。

見て この事務所。

私みたいな仕事してたら

お金なんて
いくらあっても足りないわ。

テレビだって 文化人枠だから
ギャラも安いし。

でも
テレビで名前を売ったおかげで

発信力はアップしたわ。
見て これ。

これ 理佐子が書かせた記事?

三枝は 欲しいと思ったものは

何がなんでも
手に入れる男だったそうよ。

綾見さんと出会った時も
金の力に物を言わせて

かなり強引に口説き落としたって。

さすが やり手弁護士ね。

見てて。 三枝の裏の顔を暴いて

この裁判 ひっくり返してみせる!

♬~<「アロマリッチ」>

(新垣)《いままでの柔軟剤は

選んだ香りが 着るときには変わってた》

<そうなんです>

<選んだ時の香り
変わらず続くのは

ただひとつ?

<そう「アロマリッチ」だけ>

だけ?

<製法が違うから 唯一

あなたを裏切らない香り>

おんなじだ

《「アロマリッチ」》

とんでもない。
三枝さんは 紳士でした。

紳士?

この2年ほど 通院の度に
ご利用頂きましたが

本当に普通に 女性ではなく

一人のタクシー運転手として
ご指名頂いてたんです。

下心なんて感じた事は
一瞬もありません。

でも 三枝氏は ああ見えて

夜の街を
陰で牛耳っていた人なんですよ。

彼にとっては 女性なんて
ただの商品だったはず。

でも 私にとっての三枝さんは…。

(忍)来週は
お花でも買ってきましょうか?

お一人で お家にこもってたら
寂しいでしょう?

無駄な事に金を使う必要はない。

じゃあ せめて

お庭のエニシダでも
生けてみたらどうです?

あんなにきれいに
咲いてるんだもん。

エニシダ? よく知ってるな。
大抵の人間はミモザと間違うが。

知ってますよ。
大好きな花なんです。

昔 幼い息子を抱えて離婚した時

最初に住んだアパートに
大きなエニシダの木があって…。

随分 あの花に慰められました。

私の母も この花が好きだった。

だから お庭に?

あっ ご苦労さん。

金は いつものように
郵便受けに入ってる。

エニシダか…。
三枝さんは 忍さんに

母親を
見ていたのかもしれませんね。

やめてよ あの晩の事なんて。

思い出す度 むかつくんだから。

むかつくと言うと?

(綾見)
一人 感じの悪い刑事がいて

私の事 若い男と浮気したんだろう
なんて陰口言ってたのよ。

(理佐子)感じの悪い刑事?

(綾見)いるでしょ?
四角い顔した 陰険そうな奴。

多分 大崎刑事ですね。

そいつが 汚い手袋してたから
私 言ってやったの。

あんたの家庭こそ
離婚寸前だったりして。

何!?
(和田)おい。

あれ 実は図星だったのかも
フフフ…。

ちょっと待って。
汚い手袋って言った?

そうよ。
何日も洗濯してないような

薄汚れた手袋。

武井先生。
はい。

この裁判 勝てるかもしれません。

えっ?

(宮沢)被告人は
あなた方が会いに行った時

車内の掃除をしていたんですね?

はい。

このままでは 証拠が
消えてしまうのではと思い

すぐに鑑識に出動を要請しました。

この際の鑑識の報告書を
証拠として提出します。

トランクから 犯行に使われた
花瓶に生けてあったのと同じ

エニシダの花粉が
検出されています。

大崎さんは
被告人のトランクの中の状態を

直接 確認されたんですよね?

もちろんです。

その際 トランクは
素手で触ったのですか?

いいえ。 手袋をはめました。

その手袋は 新しいものでしたか?

いえ。 貸与品ですので。

では きれに洗濯されたもの?

はあ?

(理佐子)あなたは 事件当日
被害者の妻から

「何日も洗濯してないような
手袋をして」と言われましたね?

言われましたよね?

はい。

(理佐子)この事件の前に
現場に行かれたのは いつですか?

1週間くらい前だったと思います。

そこは どんな場所でしたか?

そば屋です。

その時 使用したのは
別の手袋ですか?

いいえ。

先ほど 検察が提出した
鑑識の分析結果ですが

ここに 被告人の車のトランクから
検出されたものとして

エニシダの花粉の他に そば粉と
さらに 微量ながら

そば粉の4分の1の分量の
小麦粉の記載があります。

大崎刑事 1週間前に行った
そば屋の店名を覚えていますか?

確か そばの店 飛鳥山。

正確には
二八そばの店 飛鳥山本店です。

二八そばとは そば粉8に対して

小麦粉を2の割合で
混ぜて作るので 二八と言います。

つまり そば粉と小麦粉の比率は
4対1。

この そば粉の成分は

前の週に そば屋に行った
あなたの手袋から

被告人の車のトランクに
付いたものですね?

異議あり! 誤導です。

証拠の信用性を弾劾する
重要な質問です。

誤導ではありません。

異議を却下します。

そうすると この花粉も

洗っていない あなたの手袋から

被告人のトランクに付いた
成分でないと

断言できますか?

できますか?

いえ…。

(理佐子)終わります。

(ため息)

♬~

(携帯電話の着信音)

はい もしもし?

鴨志田さん?
今 裁判が終わったんだけど

大崎さんが大変な事になったわよ。

えっ?

(チャイム)

(大崎)あっ カモさん。
よう。

これ 平塚亭の団子。
裕子ちゃんに。

えっ? ああ… あっ どうぞ…。
うん じゃあ…。

どうぞ 座ってください。
おう。

あっ よかったら どうぞ。

ねえ カモさん
俺 2週間の謹慎ですよ。

聞いたよ。
手袋 使い回ししてたって?

ああ~ 前は裕子が毎朝

必ず洗濯したての手袋を
持たせてくれてたのになあ。

なあ 裕子ちゃん
どうしたんだよ?

出ていきました。
ああ?

家で顔をつき合わせる時間が
長くて

気がついたら喧嘩ばっかり。

ねえ あいつ 俺の事
なんて言ったと思います?

(大崎裕子)嫌… なんか くさい。

ああ もう むかつく! むかつく!
むかつく! むかつく!

もう 鬱陶しいよ あんた!

好きで一緒になった相手に

そこまで言う事
ないじゃないですか。

あの裕子ちゃんがねえ。

女房も仕事も一気に失ったら

この先 俺 なんのために
生きてきゃいいんですかね?

カモさ~ん!

家を出たって聞いたけど
今 どこに?

ご飯を作る条件で
兄のところに居候してます。

大崎のところに戻る気持ちは
ないのかな?

うーん…。

今までは
仕事ですれ違っていたから

うまくいってたんですけど

一緒にいる時間が多くなったら
ストレスがたまってしまって。

ストレスか…。

だって あの人

私が パソコンの向こうにいる
園児たちに

一生懸命
歌ったり 踊ったりしてる時に

ただ お昼ができるのを
じーっと待ってるんですよ!

信じられます?

えっ!? 大崎さんの奥さん
出てっちゃったの?

冗談じゃなく 離婚の危機。

(ため息)

鴨志田さん 手伝ってあげれば?

えっ?

だって 大崎さん このままいけば
仕事も家庭も失っちゃうわよ。

鴨志田さんだって

元々 あの事件には
納得いってないんでしょ?

納得か…。

さっき言った事を撤回します。

私は…
私は 三枝さんを殺していません。

お前 協力してくれるか?

珍しい~!

じゃあ
今日は 鴨志田さんのおごりね。

すいません! お団子 もう一皿。
(店員)はーい!

「というわけで

三枝信介さん殺害事件の再捜査を

鴨志田刑事にやらせてはどうかと
思うのですが…」

はっ!
鴨志田くんでございますか?

「ベテラン刑事の力が
必要かと思いまして」

はあ~ それは もう
ごもっともでございます!

岡崎警視のご指名とあれば
本人も張り切るでしょう!

「では よろしく」
「(マウスのクリック音)」

気になるのは これですね。

当日夜 不審な車の目撃情報が
あったんですが

特定できないまま終わっています。

紺色のワゴン車か…。

それに なんといっても
消えたカーペット。

それさえ見つければ
決定的な証拠になるんですが…。

(ノック)
(和田)失礼します。 カモさん…。

(工藤)なんだ? お前たち。

自分たちにも
何かやらせてください!

(和田)大崎のためにも
じっとしていられないんです。

(4人)お願いします!

まずは 手分けして
付近の防犯カメラのチェックだな。

(4人)はい!
(鈴木)俺 地図 持ってきます。

見てろ!

改めて 完璧な証拠を突きつけて
大崎の敵 取ってやる。

おい 大崎は死んでないぞ。

(理佐子)武井先生は

本当に彼女が無実だと
思われるんですか?

…えっ?

確かに 花粉については
相手のエラーで得点できました。

でも 状況証拠から見れば
やはり…。

(聡子)葉山先生は

忍さんがやったと
お考えなんですね?

私 この裁判は

やったか やらないかを
明らかにするものではなく

彼女を救えるか救えないかが
問われているものだと思うんです。

そうですよね? 武井先生。

ああっ…。

そう… ですね。

♬~

ここ あたってみようか。
(鈴木)はい。

あと この上のお店の映像を
チェックします。

♬~

あっち行こうか。
はい。

駄目でしたね。

次 行くぞ。
はい。

いい知らせがあるといいんだがな。
(和田)ただ今 戻りました。

おっ!
(工藤)どうだった?

すいません。 空振りでした。

(電話)

はい 東王子署 刑事課。

…えっ?

ああ わかりました。
ありがとうございます。

(坂下)鴨志田くん。
なんでしょう? 課長。

(坂下)これから 私と一緒に
奥多摩署に行ってくれるか?

奥多摩署?

(坂下)例の カフェバーの
オーナーが見つかったらしい。

ああ 夜逃げの。
(坂下)うん。

見つかったのは
山林に埋められた遺体だそうだ。

(工藤)遺体?

♬~

(川村玉雄)先日の大雨で
土砂崩れが起きましてね。

それで発見されたんです。

(川村)林道から少し入った所に
埋められておりました。

行方がわからなくなった時には

もう 殺されていたのかも
しれませんね。

頭蓋骨に陥没骨折がありまして
それが致命傷と思われます。

遺体の横に 凶器と思われる
金づちが埋められておりました。

ただ 他にも全身に骨折が…。

全身に?

ああ それから
遺体の右手が これを…。

(坂下)なんなんだ? これは。
ガラスの破片?

待てよ。 こんな破片
どこかで見たような…。

あっ そうだ 課長。 あの時…。

(大崎の声)
忍は 右手に怪我をしてました。

車に落ちていた これで切ったと
言ってますが

犯行後 慌てて準備したに
違いありません。

それが なぜ 遺体の右手に?

ふう ふう ふう…。 ただいま。

おかえり。
鴨志田さん おかえりなさい。

おお! これは先生。
いらしてたんですか。

仕事の相談があって
来て頂いたの。

仕事? 夕飯 作らせるために
呼んだんじゃないのか?

真実さんが

真犯人がわかったかもしれないと
おっしゃるので。

あっ! こちら 今晩は
イワシのエスカベッシュです。

鴨志田さんの分もあります。
どうぞ! ボナペティ。

これは どうも。

で 真犯人って なんの?

三枝殺しに決まってんじゃない!

ああ…。

今日ね 5月に巣鴨のエステ店に
空き巣に入った犯人に

会ってきたの。

彼は地方出身の大学生で

バイトがなくなって
困っているところに

バイト募集のメッセージが来た
って言うんだけど…。

(藤田修一)はい。
車を持ってると

もっと報酬のいいバイトが
あったんです。

車?

俺が採用された前の週なんかは

車 持ってくれば2万円って
メッセージが来て。

バイクならありますって
返事したら

それじゃ駄目だって
断られました。

彼が巣鴨で空き巣を働いたのは
5月20日。

つまり 三枝さんが殺された
翌週の事なのよ。

翌週…。
ねっ? ピンとこない?

つまり 真実さんは

三枝殺しも 半グレの雇った
バイトの仕業じゃないかと

おっしゃるんです。

半グレの雇ったバイト…。

私には 法廷で「やってない」と叫ぶ
忍さんの声は

心からの叫びに聞こえました。

やっぱり 彼女は
犯人じゃなかったんですよ。

鴨志田さん?

そうか。 そういう事か…。

息子である君から見て
お母さんは どんな人ですか?

母は 僕が小学生の時に
父と離婚し

それから ずっと
一人で僕を育ててくれました。

毎日毎晩
タクシーに乗って 働いて…。

でも 朝食と夕食の時だけは
ちゃんと家にいるんです。

母さんは
一体 いつ寝てるんだろうって

いつも不思議でした。

お母さんを助けるために
君もアルバイトをしていましたね。

はい。

しかし バイト先の居酒屋が
休業してしまって

君は自宅待機を余儀なくされた。

これは その頃 SNSで
君がつぶやいていた言葉です。

「母さんが日に日に憔悴していく」

「何でも良いから金が欲しい」

「誰か仕事 恵んでください」

こんな時に
条件のいいバイトの話が来たら

誰だって乗りますよね。

(武井)
これは 事件の翌週 5月20日に

巣鴨のエステサロンに
空き巣に入った大学生が

三枝氏が殺された前日…
つまり 5月12日に

SNSで受け取った
メッセージです。

(武井)「バイト募集します」

「単純作業で報酬二万円」

「ただし 車で来ること」

♬~

(武井)結局 この学生は

車を持っていなかったので
採用されませんでしたが

でも
どうしても仕事が欲しい人間は

親兄弟から車を借りてでも
応募すると思いませんか?

君のところにも
このメッセージが来ましたね?

そして 君は

お母さんのタクシーを借りて
応募した!

異議あり! 弁護人は

証人に 母親をかばうよう
誘導しています。

被告人の車が 本当は
何に使われたかを解き明かす

重要な話です!

このまま続けさせてください。

異議を却下します。

君が呼び出されて行ったのは

王子駅前のカフェバー
バストラップですね?

実は そのカフェバーの
オーナーである垣山亮介さんは

その晩から 行方が
わからなくなっていましたが

先日 奥多摩の山林で
遺体として発見されました。

♬~

君は…。

もういい! もうやめて…!

母さん…。

私がやったんです 最初から全て。

恩人である三枝さんを
私が殺したんです。

忍さん!

事件の翌朝

あなたが洗車中に拾って
怪我をした 鏡の破片

それと同じものを

山林で発見された
この垣山さんの遺体が

握りしめていたんです。

(武井)あなたの車が
垣山さんの遺体遺棄に使われた

という証拠は
すでに出ているんですよ!

♬~

拓海くんは まだ若い。

自ら真実を話す機会を
与えるべきです!

母さん もういいんだ。

拓海…。

全てお話しします。

指定されたのは
5月13日の夜8時。

場所は 王子駅前のカフェバー
バストラップでした。

(拓海の声)でも そこにいたのは
半グレの連中で…。

(大田)オラ 立てよ!

(中村)オラッ!
(殴る音)

(垣山亮介)ああー!
(殴る音)

(垣山)頼む! 助けてくれ!

うるせえ!
組織の金 ネコババしやがって!

家賃 滞納してるんだ!
月40万で 3カ月分の120万。

金が必要なんだよ!
(中村)そんなの 言い訳になるか!

もういい! 立たせてやれ。

ああっ! ああっ…!

(垣山)やめろ! やめろ!
助けてくれ! やめろ!

やめろ! やめろ…!

助けてくれ!
(鏡の割れる音)

(垣山)ああっ! やめろーっ!

(殴る音)
(垣山)ああーっ!

♬~

お前 これ拾え。

えっ…。
(舌打ち)

いいから拾うんだよ!

(蹴る音)
ほれ!

♬~

(シャッター音)

これで… やったのは お前だから。

…えっ?

じゃあ こいつ 埋めてこい。
車 持ってきたんだろ?

(拓海の声)
車の必要なバイトというのは

死体を捨てに行く
仕事だったんです。

オラ! しっかり掘れ!

(拓海の声)僕は 言われるまま

奥多摩の山の中に
男の死体を埋めました。

お母さんには その事を?

言えるわけありません。

でも 母は
車を見て 異変に気がつきました。

死体を… 運んだ!?

すぐに警察に自首しなさい。

あんたは まだ未成年なの。

悪い奴らに脅かされて やったって
ちゃんと説明すれば…。

駄目なんだ。

写真 撮られて…。

写真?

僕が 死体の前で
凶器 持ってるとこ。

連中 しゃべったら
それを拡散するって…。

拓海…!

ごめんなさい…
ごめんなさい 母さん!

拓海…!

母は 僕をかばって

ドライブレコーダーを外し
車を洗い

やってもない犯罪を
「やった」なんて言ったんです。

♬~

本当は 三枝さんの事件には
なんの関係もないのに…。

拓海…。

以上です。

先生 母をよろしくお願いします。

心配いらない。
もう 無罪は確定的だ。

次は あなたを雇った連中を
警察が捕まえる番。

大丈夫。
あなたの証言は無駄にしないわ。

お願いします。

♬~

(ため息)

複雑な気分ですね。

まったく。

三枝氏を殺した犯人が
まだわからないというのに

裁判が終わってしまうというのは
複雑な気分です。

えっ? そっちの話?

私は これで終わらせませんよ。

これが
刑事の性というものでしょうかね。

(夫)僕は 君を守れているんでしょうか?
(妻)何? 急に。

もしや僕は… 弱いのではないかと。

今 気付いた?
だから! 買いました。

防犯グッズ? え?

僕が守ります! ハッ ハーッ! ハッ ハァ!

もう安心だぜ!

フッ… エイッ!
あぁ…。

<代わりに部屋が守ります>

<セキュリティ賃貸住宅 「D-room」>
弱いです…。

知ってるよ。

(小林)イエーイ!

(中村)うまっ! うまっ!

星崎奏さんですね?

あんた 誰?

警察庁の岡崎です。

あなたに

カフェバーのオーナー殺しで
逮捕状が出ています。

(大田)何?

(和田)大田尚人 中村潔 小林治。

お前たちは
殺人幇助 及び 死体遺棄の罪だ。

何を証拠に!?

遺体が握りしめていた
手鏡の破片から

あなたの指紋が検出されたの。

あなたに雇われて
空き巣を行った人たちの

証言も取れてるわ。

もう逃げられないわよ!

♬~

お前の部屋から押収したスマホだ。

ここに

お前たちがやりとりしたメールが
全て残ってた。

垣山殺しと死体遺棄。

4月 5月だけで
十数件の空き巣教唆。

黙秘しても無駄だぞ。

これだけ余罪があれば
取り調べの時間は たっぷりある。

それだけじゃないわ。

あなたは
SNSで知り合った女性を

言葉巧みに誘い出し
風俗で働かせていたわね。

しかも 覚せい剤中毒にして…。

同じ被害に遭った女性は
他にも たくさんいるはずよ。

全て話してもらうわ。

そんなもん…
命令されて やっただけっすよ。

命令?
あなたがリーダーなんでしょ?

上には上がいるんです。
上?

そう。

夜の街の裏も表も知り尽くして
悪知恵の働く御大がね。

フッ…!
俺なんか ただのパシリっすよ。

その御大というのは誰なんだ?

もう死にましたけどね。
死んだ?

ええ。 誰かに殺されて。

はい どうぞ。

聞きましたよ。 みんなで
半グレ捕まえたんですって?

ああ。

だが 三枝殺しのほうは
いまだ手掛かりなし。

あの紺色のワゴン車も見つからん。

でしょ?

コンビニや商店のほうが
空振りだったって聞いて

一般住宅の防犯カメラ
あたってみました。

お前 そんな事やってたのか!

和田たちから 話 聞いて
じっとしていられなくて。

でも 謹慎中だぞ!

カモさんだって
いつもやってるでしょ?

うーん まあ そりゃあそうだが…。

でね 映ってたんですよ。
ん?

事件の夜 紺色のワゴン車が。

えっ?

(大崎)しかも その1時間後

なんと 同じ車が
東王子署近くの駐車場に。

おお!

なあ このナンバー
読めないかな?

ちょっと…。

(大崎)恐らく 「わ」ナンバーかな。

「わ」?

…って事はレンタカーか。
(大崎)はい。

(ドアの閉まる音)
なんだ。 いたのか。

電気もつけずに どうしたんだよ。

ああ おかえり。
ただいま。

なんか 食べるものあったかな…。

ねえ 鴨志田さん。
ん?

今日 半グレのリーダーの星崎の
取り調べがあったんだけど

星崎 殺された三枝さんと
裏で繋がってたの。

三枝さんが半グレと?

家出少女を覚せい剤漬けにして
風俗で働かせたり

だまして AVに出演させたり…。

星崎に それをやらせていたのが
三枝さんだったの。

あの人は バーやクラブを
経営するだけじゃなかったのか…。

理佐子が追ってた黒幕は
こんな近くにいたんだわ。

どうやら 三枝殺しも
ゼロから見直す時が来たようだな。

鴨志田さんも
何か見つけたのね?

ああ ああ。

現場付近で目撃されていた
紺色のワゴン車

レンタカーだったよ。

レンタカー?
うん。

そして 借りた人間の
免許証のコピーが… これ。

三枝綾見って…。

そう。 第一発見者だ。

でも 理佐子の依頼人よ?

だが 妙なんだ。

事件のあった晩
警察に来た彼女は…。

身分を証明する免許証
あるいは 健康保険証は

お持ちですか?
今日は持ってません。

免許証を持っていなかった。

それで どうやってレンタカーを
借りる事ができたのかしら?

だよなあ。

それに 別居中の夫を殺すのに

どうして
車を借りる必要があったの?

しかも 彼女が借りた車は
かなり大きなワゴン車なんだよ。

何か
その車でなければならない訳が

あったと思うんだ。

最初から カーペットを
持ち出すつもりだったとか?

ピンとこないな。

(チャイム)

あら?

「ごきげんよう!」

横浜の叔母様!

どうぞ。
聞きましたわ 真実さん。

半グレ一味を
逮捕なさったんですって?

相変わらずの地獄のお耳で。
アハハハッ。

お祝いに 横浜の点心の詰め合わせ
持って参りましたわ。

ああ こりゃどうも。 ちょうど
おなかがすいてたとこなんです。

あ~ よかった! ウフフフ…。

あら?
んっ?

叔母様 そこ 汚れてますよ。

あら やだ。
さっきの流血騒ぎで汚れたんだわ。

流血騒ぎ?
何をやらかしたんですか?

あっ いえね…。

家で転んで ちょっと…
前歯を折ってしまいましたの。

えーっ?
えっ?

ですから 今の この歯は仮歯。
ウフフフ…。

実は 私 デンタルクリニックの
帰りなんでございますわよ。

え~ 大丈夫なんですか?

あっ 平気 平気。

でも あの時は
パニックでしたわ。

だって あなた…
激痛の上に流血ですもの!

うわっ 痛そう!
えーっ…。

気がつけば
うちのペルシャじゅうたんの上に

血がポタポタ。
血がポタポタ…。

前歯がコロリン!

それだ!

何が 「それ」なんでございますの?
鴨志田さん。

おかげで
この事件 見えてきました。

えっ?

うん。

(裁判長)主文。

被告人は無罪。

はあ~…。

♬~

あとは… 拓海くんですね。

大丈夫。
すぐに2人で暮らせる日が来ます。

遺産も入りますしね。

森くん。
あっ…。

(ノック)
(ドアの開く音)

ごめんください。
鴨志田さん。

皆さん お集まりと聞いたもんで。

(聡子)どうぞ こちらへ。
はい。

(聡子)今 お茶入れますね。
ああ すいません。

ええ~… 今日は 何か?

はい。

実は あなたの依頼人
三枝綾見さんに

確認して頂きたい事が
生じまして

東王子署の方に
来て頂いております。

えっ?

(バッグを開ける音)

綾見さんからの着信記録は
ないと思いますよ。

彼女 あなたに裏切られたと言って
怒ってましたから。

裏切られた? どういう事です?

我々は
事件のあった夜 目撃されていた

紺色のワゴン車は

上野にあるレンタカー店から
借り出されたものであると

突き止めました。

その時
借りた人が提出した免許証が

これです。

(武井)三枝綾見?
あの人が借りたんですか?

でもね おかしいんです。

あの晩 彼女
免許証 持ってなかったんですよ。

さらに おかしい事が もう1つ。

綾見さんが借りたはずの
レンタカー

彼女が東王子署にいる間に

署の近辺の駐車場に
移動していたんです。

彼女が署に移送されてから
あなたが迎えに来るまで

一緒にいたのは この私ですから

別の人間が運転していたのは
明らかです。

じゃあ… 誰が?

あの晩
東王子署にやって来たのは

あなたですね?

葉山理佐子さん。

えっ?

あなたなら
綾見さんのバッグから

鍵 免許証を
こっそり抜き取る事ができます。

何 言ってるんですか!
鴨志田さん。

葉山先生にはアリバイがある!

なんと言っても 私とオンラインで
見合いをしていたんですよ?

それこそが
ワゴン車を借りた最大の理由です。

(武井)えっ?

私も勉強しました。

オンラインの会議では

背景を合成する事が
できるそうですね。

背景を合成…。

私 撮影所に
知り合いがおりましてね。

あなたは ワゴン車の中に
緑色のシートを張り巡らせて

あらかじめ撮っておいた画像に
合成し

あたかも
事務所兼自宅にいるように

偽装したんでしょ?

そして あなたは

犯行現場近くに止めておいた
車の中から

オンライン見合いに
臨んでいたんです。

フッ… まさか…。

武井先生 あなたは
アリバイ作りに利用されたんです。

利用された…?

でも 葉山先生は 私の弁護を
買って出てくれたんです。

犯人だったら そんな事…。

さあ それが
最後まで残った謎でした。

でもね 真実から
あなたの事をいろいろ聞いて

納得しました。

あなたは 無実の人を
放っておけなかったんでしょ?

たとえ
真犯人が あなた自身であっても。

だから リスクを承知で
忍さんを助けようとした。

それで あの時 あんな事を…。

この裁判は

やったか やらないかを
明らかにするものではなく

彼女を救えるか 救えないかが
問われているものだと思うんです。

鴨志田さん…。

なぜ 私だと?

あなたは
オンライン見合いが始まってすぐ

画面を見て驚いてましたよね?

とっさに あなたは
武井先生の事を

初恋の人に よく似ている
などと言って

ごまかしてましたが

本当は
パソコンの画面の中に映っている

自分のブラウスに

染みが付いているのを見て
焦ったんじゃありませんか?

染み?

もしかして その染み
鼻血ですか?

どうして…?

犯人は なぜ 犯行現場から

カーペットを
持ち去ったんでしょうか?

警察は

犯人も怪我をしているはずだ
という先入観で捜査をし

誤認逮捕をしてしまいました。

でも 犯行時

犯人が
鼻血を出したのだとしたら…。

そうか。

カーペットには血痕が残るが…。

本人には… 外傷がない。

あなたは 誰かが
胸の染みに気づく事を恐れ

わざと
ぶどうジュースを胸にこぼして

鼻血の染みを
目立たないようにしたんですね?

あっ! やっ… やっちゃった。

あとは 署の方で。

(坂下)あっ 岡崎警視。

理佐子…。

あなたの部屋から
見つかりました。

三枝邸のカーペットの
切れ端です。

あなたは これを
さらに細かく切り刻んで

毎朝のジョギングのたびに

近所の公園のゴミ箱に
捨てていたんですね?

これが 三枝さんの血痕。

それから こっちに

それとは別人の血痕が
残っていました。

「DNA鑑定に
協力して頂けますね?」

なぜ こんな事を?

私は 三枝に…
弱みを握られていました。

弱み?

人助けだけじゃ
お金にならないんです。

いや 悪いが 俺は
綾見には1円も払わない。

そうはいきません。

婚姻中に形成された財産は
妻にも権利があります。

フフッ…。 あんた

俺が なんにも知らないとでも
思ってるのか?

なんの事でしょう?

♬~

蛇の道は蛇だよ。

ここ3年ほど
先生が関わった土地取引を

調べさせてもらったよ。

被後見人の所有不動産を売却し

売買代金を安く記載した
偽の契約書を作成し

差額を着服する。

正義の味方の先生にしちゃ
随分せこい事やってるじゃないか。

いいか?

綾見には 店だけは くれてやる。

その代わり お前は
一切 手を引け。

二度と
俺の周りを嗅ぎ回るんじゃない。

な… なんの事?

覚せい剤で自殺した風俗嬢だよ。

あの件から 手を引くんだ。

わかってるだろうな?

俺がしゃべれば あんたは
弁護士の資格も剥奪される。

あんたを頼ってる連中も
さぞかし ガッカリするだろうよ。

風俗嬢の自殺は

あなたが 何年もかけて追っている
事件だそうですね。

その黒幕が 三枝だったんです。

私は弁護士としての保身と
三枝への怒りで…。

(理佐子)「自分を見失いました」

「警察が
三枝を挙げてくれないなら…」

「いっそ
この手でやるしかないと」

先生 ちょっと お手洗い
お借りしてもいいですか?

うん どうぞ。

♬~

(理佐子の声)三枝邸の鍵は
免許証と一緒に

綾見さんのバッグから
盗んでおいたものです。

♬~

(解錠音)

♬~

うっ!

(理佐子)うわっ!

あっ…。
(理佐子)ううっ!

うわあ!
うう… ちくしょう!

うっ!

はあ… はあ…。

ああーっ!
あっ…。

(理佐子の声)ところが…

頭を打ったせいで
鼻血が止まらなくなったんです。

♬~

うっ… ああっ!

♬~

はっ…!

(バックドアの閉まる音)

はあ… はあ…。

♬~

よし。 いいかな…。

(キーを打つ音)

あっ 遅れて ごめんなさい!

(武井)「はじめまして! 武井…」

えっ…?

血痕の付いたカーペットを
自宅で小さく切り刻み

ジョギング中に
捨てて回りました。

私には 弁護士として

救わなきゃいけない人たちが
大勢いる。

その人たちのためにも

捕まるわけには
いかなかったんです。

人を救いたいと言いながら
あなたは誰よりも

自分を守りたかったんじゃ
ないんですか?

人の命を奪ってまでも。

♬~

真実…。

馬鹿!
馬鹿 馬鹿… 理佐子の馬鹿!

星崎が話し始めたのよ。

もう少し待ってくれたら
三枝だって逮捕できた!

遺族の無念だって
晴らす事ができたのに…。

もっと
警察を信じてほしかった!

もっと 私を…。

真実…。

(理佐子の泣き声)

♬~

妊娠?

あっ… じゃあ ムカついたのも
においに敏感になったのも?

全部 つわりが原因だったみたい。

へえ~…。

あっ そうだ。

これ… 俺が洗濯して
アイロンかけたんだ。

あなたがアイロンまで?

裕子…。

お願いします。
戻ってきてください。

フフ…。

(由紀子)さあ 今日は
私の歯が治った お祝いよ!

中華街のテイクアウトも
たっぷり用意しましたの。

ジャンジャン召し上がって。
ウフフフフ。

歯の治療なさってたんですか?

ご覧遊ばせ。

1本100万円!

あれ? 今日は 武井先生を
慰める会じゃなかったのか?

慰める? 何故?

今さら 訳を聞きますか?

(聡子)また失恋したんですよ。

失恋?
失恋じゃありません。

恋を失う以前に
その恋すら 幻だった…。

要するに 利用されてたんです。

ああ… かわいそうに!

先生…
愛は 時には 残酷なものよ。

元気をお出しになって。

はあ…。

そんなに落ち込んでるんじゃ
この話は なしね。

なんのお話?

いえね 理佐子が

武井先生に
弁護お願いできないかって

言ってるんですけど…。

えっ?

だまして 利用したんですから
やっぱり あり得ませんよね。

そうですよ…。 ハハッ。

私を なんだと思ってるんだ。
フンッ!

でも 弁護料 取れますよ?

君は 金さえもらえれば
なんでもいいのか!

先生。
はい。

真実の愛 それは

理屈もプライドも捨てたところに
ございますのよ。

はっ?

目を閉じて
己の心に問うてみなさい。

目の前に

一度は あなたが愛した女性が
助けを求め

手を差し出しております。

あなたは その手を取りますか?

はねのけますか~?

♬~

嘘?

理佐子さん…。
えっ?

私は あなたを弁護したい!

あなたに もう一度 会いたい。

やったー!

今こそ この歌声を…。

♬~「あーなーた…」

か… 鴨志田さん…。

やめてください!

だって 気持ち悪いでしょ!

ねえ~!
(聡子・真実・由紀子)ねえ~!

ねえ~!
あんたは いいの!

ねえ~!
(聡子・真実・由紀子)ねえ~!

うっ…。