相棒 season 20 #2[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

相棒 season 20 #2[解][字]

相棒シリーズ20作目!第2話拡大SP
止まらない死の連鎖…
反撃の切り札は殺されたIT長者!
特命係の逆襲が始まる!!

◇番組内容
『復活~死者の反撃』
元・内調職員・柾庸子が自殺。元弁護士・中郷都々子の遺体発見。その矢先、甲斐峯秋をターゲットにした記事が掲載される。右京は、すべて内閣官房長官・鶴田翁助が仕掛けたものだと直感。そのやり口に憤りつつも加西周明が遺した“鍵”に注目。都々子が言っていたとおり鶴田の“弱点”なのかー特命係は反撃するべく鍵の謎を探ろうとするが、またしても新たな遺体が。事件はさらに深い闇に包まれていく…!
◇出演者
水谷豊 反町隆史
森口瑤子、川原和久、山中崇史、篠原ゆき子、山西惇、浅利陽介、田中隆三、神保悟志、小野了、片桐竜次、杉本哲太、仲間由紀恵、石坂浩二 ほか
【ゲスト】相島一之、織田梨沙、石丸幹二 ほか
◇スタッフ
【脚本】輿水泰弘
【監督】橋本一
◇音楽
池頼広
◇おしらせ
☆最新情報はツイッターでも!
【番組HP】https://www.tv-asahi.co.jp/aibou/
【Twitter】https://twitter.com/aibouNow
【Instagram】https://www.instagram.com/aibougram_official

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
福祉 – 音声解説

テキストマイニング結果

ワードクラウド

キーワード出現数ベスト20

  1. 自殺
  2. 中郷都
  3. 甲斐
  4. 伊丹
  5. 栗橋内閣情報官
  6. 犯人
  7. 部屋
  8. 本当
  9. 遺体
  10. 鍵泥棒
  11. 鶴田
  12. 加西周明
  13. 芹沢
  14. 身元
  15. 杉下
  16. 青木
  17. 鶴田翁助
  18. 彼女
  19. 病院
  20. 柾庸子

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気の配信サービスで見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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(カメラのシャッター音)

(益子桑栄)手首切ったか…。

(芹沢慶二)これで スパッと。

(出雲麗音)自殺…?

(益子)一見すると そうだが…。

戸締まりは
してなかったんだよな?

(冠城 亘)ええ。
玄関は開いてましたよ。

(伊丹憲一)警部殿
余計な事してないで

いい加減 なんで
こんな場面に遭遇したのか

納得できる説明
お願いできますかね?

(杉下右京)どこから話せばいいか
あれこれ迷っていたのですが

かいつまんで申し上げると

彼女 鍵泥棒の真犯人なんですよ。

(中園照生の声)
鍵泥棒の真犯人だと?

特命係は そう言ってます。

しかも 自殺じゃないって。

自殺する理由がないどころか
中郷都々子は このままじゃ

死んでも死にきれない
状況だったって。

確かに冷房が気になりますよね。
(芹沢)うん。

季節外れの冷房。
それも最低温度設定。

自殺じゃなく他殺だとするなら

犯人が犯行時刻を
ごまかすためにしたと

考えられなくもない。

(伊丹)だが 本当に
鍵泥棒の真犯人だというのならば

それがバレたのを気に病んで
自殺したとも考えられるけどな。

結局 自殺で処理。

俺らの話 聞いてましたか?

(益子)あんたらの話
信ずる根拠がないからな。

手首見ただろ?

しっかり ためらい傷もあったし。

自殺って見立てが妥当だろう。

多少 気の利いた犯人ならば

ためらい傷の工作ぐらい
しますがねぇ。

…が ためらい傷までこしらえて

自殺に見せかけようって
犯人がだよ

玄関の戸締まりもせずに
現場去るとは思えないね。

探して 合鍵でも手に入れれば
密室にできるんだから。

確かに 玄関の鍵が
かかっていなかったのが

中途半端ですし

つけっぱなしの冷房も
そうです。

犯行時刻を
ごまかすためではないかと

疑問が湧く時点で ペケ。

すんなり
自殺で処理されるところが

不可解な冷房のせいで

他殺を疑われるきっかけに
なりますからね。

(衣笠藤治)
『帝都』の飛ばし記事かな?

(社 美彌子)いいえ。 『帝都新聞』は
今 最も政府寄りですから

官邸からのリークで書いたと
考えるのが妥当かと。

(甲斐峯秋)こっちでもね

今回の件には直接関係のない
せがれの事件を詳細に報じてる。

悪意の塊のような記事だよ。

『週刊自由画報』の記事と連動して
甲斐さんを潰しにかかってます。

後追いの記事も
出るかもしれませんね。

(衣笠)あなたの事を
知ってる人間ならば

検察を動かす力など
これっぽっちもない事は百も承知。

しかし
世間一般は記事を信じます。

ましてや
全国紙『帝都』の記事となれば。

あなたが不当な圧力をもって
部下の起訴を阻止したと思う。

許しがたき不正義が
警察官僚によって行われたと。

我々 警察にとっては いい迷惑。

承知しているよ。

無論 迷惑をかける事も
本意ではない。

ああ 言われなくとも
我々は甲斐さんの味方です。

全力で守りますが

世論というやつは
想像以上に手ごわい。

あるいは
力及ばずという事も…。

君に鍵泥棒の罪を
なすりつけておいて

早々と不起訴にした理由とは
こういう事でしたか。

これ以上 エスカレートすれば
甲斐さんの立場 本当に危うい。

まさか 俺らを止めに?

止めて 止まるとは思っていない。

でも これだけは覚えておいて。

もしも 二者択一に
追い込まれるような事があれば

私は迷わず 甲斐さんを選ぶわ。

(大河内春樹)度重なる
メディアの甲斐さん攻撃が

実は2人への牽制。

間違いありません。

冠城くんの鍵泥棒容疑も
下された不起訴処分も

全て仕組まれたものです。

(内村完爾)
誰に仕掛けられたというんだ?

内閣官房長官 鶴田翁助ですよ。

軽々しく めったな事を
言うもんじゃありませんよ!

動かぬ証拠ってのも

彼の仕掛けた
ディープフェイクです。

(中園)映像は間違いなく本物だと
報告を受けている。

いいえ フェイク。

当の本人に覚えがないのですから。

鍵泥棒の真犯人は

昨日 自宅で自殺体で見つかった
弁護士の中郷都々子だそうだな?

ええ 彼女です。

自殺というのには
疑問がありますが。

(大河内)つまり あなたは
鍵泥棒の真犯人を知っていながら

黙っていたというんですか。

何しろ 捜査一課は

冠城くんを犯人と
決めつけていましたからねぇ。

その方針に
僕ごときが逆らう事など…。

なっ… どの口が言うか!

(大河内)
お前も犯人を知っていたのか?

ええ。

(内村)由々しき事態だな…。
おっしゃるとおり。

貴様だ!

犯人を知ってたくせに
犯行を認めたわけだな。

警察を愚弄する行為 不正義は
断じて許さん。

この俺が罰を下す。

過去の蛮行を含めて
懲戒処分は免れん。

場合によっては 免職だ。

め… 免職!?

嘘の自白 強要したの
右京さんですからね。

そうでしたかねぇ?

俺 クビかもしれませんね。
今の部長 侮れません。

♬~

(泣き声)

ご連絡差し上げました 杉下です。

この度は 無理言って上京願い
恐縮です。

(柾 七平)いんや。
まさか 都々子まで…。

あれの父親に付き添ってやるの
やぶさかじゃなかったしね。

母親は知らせ聞いて
ぶっ倒れちまったから 余計ね。

お母さん 大丈夫ですか?

ショックで
貧血起こしただけだから。

それより あたしに なんの用?

実は 少し前に都々子さんから

あなたに会ったと
聞いていたものですからね。

ああ…。

庸子が自殺した時

会いたいって
郷里に帰って来たもんでさ。

都々子さんによれば あなたは
今日のように上京なさって

庸子さんの遺体を
確認なさったとか。

(七平の声)確認した。

想像してたより
安らかな死に顔だったんで

ちょっと ホッとした。

(杉下の声)
遺体と対面なさった場所は

覚えておいでですか?

病院の霊安室みたいなとこ
だったかな…。

病院? 拘置所ではなく?

迎えの人に案内されるまま
ついて行っただけだから。

案内した法務省の職員から
名刺とか受け取りました?

いや もらってない。

身分証
チラッと見せてくれただけ。

三十前の若い人。

佐野って言ってたかな?

下の名前は?

さあ?

それより 庸子は自殺じゃないって
本当かい?

都々子が
そんな事 言ってたからさ。

(伊丹)特命係~。

(芹沢)また何か悪巧みですか。

柾七平さん。
柾…。

(七平)柾庸子の叔父ですわ。

中郷都々子のお父さんに
付き添って。

それより 3人おそろいで
どうしたんです?

遺体を解剖する事になりました。

部長の追加指令。

わずかでも
自殺に疑義があるなら

そっちのほうも
徹底的に捜査しろって。

(伊丹)どっちにしても
首洗って待っとけ。

佐野って職員は1名。 定年間近。

ああ… 別人ですね。

どうやら 法務省職員を騙って

何者かが 柾七平さんを
案内したようですねぇ。

(青木年男)やられた。
サイバーテロだ。

我がサイバーセキュリティ対策本部が
アタックを受けた。

のんきに こんなとこ来てて
いいのか?

まあ 大した被害じゃないし
犯人のめぼしはついてる。

誰の仕業なんです?

多分 内調です。

こいつの盗っ人行為の
動かぬ証拠映像

すっかり消去されました。

他は大した被害じゃない。
明らかに目的は あの映像の消去。

用済みの品
回収ってとこですかね。

残ってたら
いろいろ都合悪いから。

内調の事だ。 そもそも
そんなもの渡してないって

すっとぼける気さ。

内密に提供されたというのが
ミソですねぇ。

人ごとみたいに!

2人が妙な事してるから
あちこち飛び火して

みんな 迷惑被ってるんですよ。
猛省を促しに来ました。

わかったか?
のんきに来たわけじゃないぞ

馬鹿たれ。

こんな非生産的な事に
付き合わされるのは

金輪際御免です。 以上!

法務省職員を騙った案内人も

内調の仕込みでは
ありませんかねぇ。

俺も 今 そう思いました。

柾庸子の件でも
中郷都々子の件でも

内調が暗躍してる気配
ありますね。

そして その背後には
鶴田翁助がいる。

(鶴田翁助)
君んとこにしては珍しく

時間がかかってるじゃないか。

加西周明が何を残したのか
拝みたくて

毎日 うずうずしているんだ。

奴は 「切り札」って
言ってたらしいからね。

(中園)テトロドトキシンだと!?

(伊丹)遺体から出ました。
(芹沢)通常 考えられません。

(麗音)これは もう
自殺を疑ってかかるべきかと。

(小出茉梨)
あら いらっしゃいませ。

お珍しい。

(封筒をたたきつける音)

(甲斐)ビールもらおうかな。
(茉梨)かしこまりました。

(甲斐)のどが渇いた。

(甲斐)明日発売の週刊誌のゲラだ。

『週刊トピック』ですか…。

(茉梨)『週刊トピック』なら

数日前に 電話で
問い合わせがありましたよ。

ああ。 君が「全くの事実無根だ」と
コメントしたと載ってるよ。

ちゃんと当事者に取材したという
エクスキューズだね。

全くのデタラメ記事ですが

ところどころ
事実が混ざってますねぇ。

ああ。 内容に
いくつか事実があればね

読者は全てが真実だと思いがちだ。

実際 僕が この物件を
小手鞠に紹介したのは

事実だけどね。

でも お金に関しては
全て私の貯金。

甲斐さんからは 一銭たりとも
受け取っておりません。

それが週刊誌にかかると

開店資金も 物件を紹介した
甲斐さんが調達した事になる。

あっ…。

「元赤坂芸者 小手鞠さんは

資金援助については
否定したものの

愛人関係は否定しなかった」…!?

そう そう…。 そう それだよ。

その点についての

君の申し開きを
聞きたいと思ってね。

そんな怖いお顔
なさらないでくださいな。

ちゃんと否定しましたよ。

甲斐峯秋さんの
愛人呼ばわりされるなんて

光栄ですって。

そんなふうに言ったのか。

だって あんまりにも
馬鹿馬鹿しいんですもの。

私もよろしい?

ご覧のとおりの集中砲火だよ。

我々が原因である事は重々承知。

忸怩たるものを感じています。

僕だけならまだしも

こうして
小手鞠にまで飛び火した。

卑怯者 ここに極まれりですね。

このままでは 本当に
僕は潰れてしまうかもしれない。

いや 僕だけじゃない。

周りの
なんの関係もない人物もだ。

わかってます。

わかってますけど…
止まりませんよ 俺たち。

決着つくまで。

誰が止まれと言った?
えっ?

たたき潰せ 鶴田翁助を…!

完膚なきまでにだ!

(角田六郎)そりゃあ
テトロドトキシンが検出されたとなりゃあ

自殺でございと ほっかむり
ってわけにもいかんだろ。

犯人は テトロドトキシンの
筋弛緩作用を利用して

中郷都々子の手首を切った
って事ですかね?

ああ 多分。

わざわざ ためらい傷まで
こさえてな。

さぞかし無念だったでしょうねぇ。

(杉下の声)
真相が何もわからずじまいで。

(切る音)

(中郷都々子の荒い息)

(荒い息)

(杉下の声)僕はね 冠城くん

彼女の直感に賭けてみようと
思っています。

直感に賭ける?

「切り札」ですよ。

例の加西周明の鍵ですか。

彼女は 鶴田翁助の弱点に
違いないと考えていました。

聞きましたけど…。 鍵は もう
返却されちゃってますからね。

賭けるったって
もはや調べようが…。

君の留守中
僕が遊んでいたとでも?

救い出しました。

悪の手に落ちる前に
鑑識の棚から。

♬~

いや… それって
鍵泥棒じゃないですか?

いいえ レスキューです。

先方は
保管を依頼されていただけ。

形状など詳細については
認知していなかったようで

案の定 今もってクレームなし。

戻った鍵を本物と信じて
疑っていないようですねぇ。

ああ…。

見ざる 言わざる 聞かざるだ。

俺を巻き込むな。

それが切り札…

本当に
鶴田を追い詰める鍵だとしたら

図らずも 俺ら 加西周明の
敵を取る事にもなりますよね。

ええ。 彼には せめて

地獄への花道を
作ってやりましょう。

中郷都々子同様
彼も 今のままじゃ

死んでも
死にきれないでしょうから。

…想像を絶する悪党どもだな。

この鍵
正体を確かめたくありませんか?

盗っ人猛々しいにも程がある!

本音は 確かめたいだろう?

言いつけたりしないのは
せめてもの武士の情けだ。

自分たちだけで処理しろ。

のぞき見るだけ。

のぞき見る…?

ええ 正体をこっそり。

見るだけ?

それならば
それほど罪は重くないでしょう。

♬~

(キーボードを打つ音)

場所は足立区。 幽霊ビルだ。

(青木)この鍵だよ。

まさか もう調べついてる?

(青木)この俺が 鍵を預かったまま
ボーッとしてたとでも思ったか?

どうして黙ってた?

(青木)鍵が返却されちまえば
場所突き止めてたとこで

意味ないだろ 馬鹿たれ。

(パトカーのサイレン)

♬~

幽霊ビルってのは もちろん通称。

ずっと使われず
放置されっぱなしで

夜なんか明かり一つなくて
不気味だから

いつしか 近所の人が。

加西周明が一棟買いした
数ある物件の中でも

最初期の物件で

のちの大躍進の
拠点となった所らしい。

なので
手放さずにいたんでしょう。

メモリアルってとこだな。

加西の所持物件のどこかと
当たりをつけましたが

何より鍵が古いタイプだし

それに見合う物件といったら
ここしか残ってなかったので

特定するのは簡単でした。

♬~

ここの鍵ってとこですかね…。

♬~

♬~

(ドアノブを動かす音)

(ドアノブを動かす音)

♬~

(ドアノブを動かす音)

(ドアノブを動かす音)

♬~

(糸 以蔵)申し上げましたように

港区の白洲臨海パークで
絞殺体として発見されました。

(糸)しかし
身元が皆目わからんのです。

おや…。

鍵なしで開いたの
この部屋だけですけども

ここに何か…。

ありました。

手分けして
片っ端から開けていきますか?

いえ…
この部屋だけ鍵がありません。

むしろ 気になりますねぇ。

(糸)どうして あなたに
身元確認のお願いがいったか

気になりませんか?

これなんですよ。

遺体の所持品で いわゆる
飛ばしの携帯なんですが

なんと ここに登録されてる番号は
たった一つ

あなたの携帯番号だけなんです。

調べたら
通話記録もありますしね。

ご存じないはずはないんですよ。
栗橋さん!

あっ この部屋です。

やっぱり
他の部屋を片っ端から。

案外 ここだったりして。

鍵の在りかとしては
定番ですから。

フフフフッ… こんなとこあれば
苦労しませんよ。

ほら。
おやおや…。

♬~

(キーを打つ音)

♬~

(携帯電話の着信音)

失礼。

杉下です。

♬~

「失礼しました」

どうしたの? 大丈夫ですか?

大丈夫です。 それより
ご用件はなんでしょう?

(杉下の声)栗橋内閣情報官が?

(美彌子の声)
遺体の身元確認のために

呼ばれたらしいの。

君 何者?

のぞいてないで
出てくりゃいいだろ。

「君子危うきに近寄らず」。

どんな権限で俺を拘束してる?

君 立派な建造物侵入罪。
わかってる?

そっちは どうなんだ?
偉そうに言える立場か?

いろいろ
事情を知ってるみたいだな。

まあ 当然か。 こんなところ
偶然 居合わせるわけないもんな。

よーし 決めた。

君を 建造物侵入で
現行犯逮捕する。

(糸)殺害は
昨夜の深夜と思われますが

公共の場所のベンチで
殺されていたにもかかわらず

発見が遅れたのは
ホームレスが寝ていると思われて

誰も 死んでる事に
気づかなかったからです。

♬~

ご存じですか?

袖振り合うも多生の縁
といったところでしょうか。

♬~

これが その栗橋内閣情報官の
ホットラインですか?

そうです。

これは なんでしょう?

さあ わかりませんなあ。

何かのおまけでしょうか?

♬~

見ても?
あっ どうぞ。

恐縮です。

♬~

これは豪華メニューですねぇ。

(糸)ガイシャ
料理人なんでしょうかね?

鍵ですか…。

自宅の鍵ですかな。

家の鍵を
このように裸で持ち歩くのも

珍しいですねぇ。

たとえ1本でも
キーホルダーを使うなり

チャームを付けるなり
しそうなものですがね。

あの入り口を入ると留置場。

どうせ 身元バレちゃうんだから
とっとと吐いちまえ。

身元確認できれば
特別に解放してやる。

これがラストチャンス。

ハハッ…。

進退ここに窮まったか。

現行犯で
すぐに逮捕してみたものの

あんたに
逮捕状なんか取れっこない。

つまらないまね やめて
解放しろ。

本当に
俺を留置場に連れて行ったら

ややこしい事になるだけだろ。

さすがに事情通 全てお見通し。
どこの誰かしら?

よし じゃあ
お茶でも飲みながら考えよう。

さあ ごちそうしてやるから来い。

冷たいので我慢してくれ。
ほら ストロー必要だろ?

いい加減 手錠外せ!

訴えるなら どうぞ。

ただし 名無しの権兵衛じゃ
受理されないと思うけどね。

何?

大丈夫か?

破れかぶれだったら
もう やめとけ。

大丈夫。

(携帯電話の着信音)
ほら。

電話 出ていいぞ。

あっ… ああ 出れないのか。

おい よせ! やめろ!

人の親切 無駄にするな。

(携帯電話の着信音)

もしもし。

ああ 俺です。

あの若者の正体 わかりました。

「法務省の佐野」です。

「柾七平さんを案内したという
人物ですか?」

ええ。 本当の身元は
依然 不明ですが…。

詳しく話してください。

「あのあと ちょっとむちゃして
青年を連行しました」

「建造物侵入の現行犯」

もちろん ブラフだって事は

はなっから
見抜かれてましたけど

狙いは時間稼ぎ。

彼が単独で行動してるはず
ありませんからね。

「連絡 途絶えれば
きっと何か反応あると思って」

なるほど。 そして あった?

しびれ切らしたのか 電話が…。

(携帯電話の着信音)
おい よせ! やめろ!

人の親切 無駄にするな。

(冠城の声)スマホに
「栗橋」って表示されてたんで

瞬間 やっぱりって思いました。

栗橋内閣情報官からでしたか。

「間違いありません…」

あの声。

(栗橋東一郎)「俺だ。
なぜ 連絡よこさない?」

「もしもし? もしもし?」

はい 私です。

申し訳ありません
今 取り込んでますので

のちほど かけます。

あの若者は 栗橋内閣情報官の
差し金だったわけですね。

「実は もしも 身柄解放まで

身元の特定に役立つような情報を
得られなかったとしても

せめて 顔写真ぐらい
撮っておきたいと思ったんでね…」

まあ 普通じゃ拒否られて

まともに
撮れっこありませんからね

ちょっと
青木と ひと芝居打って…。

(青木)貸せ!

代わりました 青木です。

冠城亘が全て自分の手柄のように
言ってますが 正確を期すと

顔写真ぐらい撮っておこうと
提案したのは僕です。

撮ったのも僕!

ああ こいつね

見てくればっか気にしてるから
中身スカスカ。

(シャッター音)
お前…!

おい すぐ消去しろ!

そうやって とにかく
顔写真 確保したんですけど

彼が栗橋内閣情報官の差し金と
わかった時

これはと思って…。

柾七平さんに
面通しはしましたか?

早速 写真送って
確認してもらいました。

そっちは どうです?

中郷都々子殺害の犯人が
わかりました。

本当ですか?

戻ったら詳しく。
「あっ ちょっと… もしもし?」

合いました。

(杉下の声)今頃 伊丹さんたちが
検証している頃ですが

恐らく 合鍵でしょう。
なぜならば

中郷都々子の部屋にあった
鍵のうちの一本と

同型でしたから。

もしも 右京さんと中郷都々子の
デート現場で目撃した女が

彼女の部屋の鍵を
所持していたとなれば

そりゃもう 怪しすぎますよね。

僕は 中郷都々子殺害犯と
にらんでいます。

ところが
そいつも遺体で発見された…。

(杉下の声)自称 佐野同様
その殺された身元不明の女性

両者とも
栗橋内閣情報官の差し金でしょう。

(栗橋)奴ら なめたまねを…。

早晩 顔認証で
身元がバレるだろう。

(携帯電話の振動音)

♬~

どこまで
突っ込んでいいんですか?

いやあ
内閣情報官絡みだからな…。

何が絡んでいようと

殺人の有力な被疑者が
浮上したんですから

とことん
突っ込むべきじゃありませんか?

まあまあまあ 落ち着こう。

(麗音)落ち着いてる場合じゃ
ありませんよ!

その有力な被疑者も
殺されてるんですよ。

大事件じゃないですか?

(伊丹)大事件の様相を
呈しているからこそ

むしろ 慎重にだ。

(麗音)そんなの詭弁です!

あっ…!

♬~

殺人の被疑者とおぼしき女が
他殺体で発見されたと聞いた。

これは大事件だ。

大事件だから
むしろ 慎重にいこうと

今 話してました。

慎重さにとらわれて
動きが鈍くなると本末転倒。

慎重かつ大胆に。

恐れるな。
我々には正義という盾がある。

わかりました!

それから どこまで
突っ込んでいいかというのも

議題に上がって…。
(芹澤)おい お前…!

捜査なんだ お前

どこまでも突っ込んでいいに
決まってるだろ!

ハハッ… 少しばかり
捜一の仕事に慣れたからって

やたら理屈言うんで困ってます。

やっと言葉を発するようになった
赤ん坊。

慎め!

この件 内閣情報官が
絡んでいるからって

臆病風に吹かれた参事官が…。

内閣情報官が絡んでいると知って
臆病風に吹かれた芹澤を

私 中園が
叱咤激励しておりました。

恐れるな!

部長がおっしゃるとおり

我々には
正義という盾があるんだ。

実は 俺も
内閣情報官の件で来た。

栗橋東一郎を連行しろ。

任意に応じなければ
逮捕も視野に。

リークが功を奏すると
いいんですけどね。

今の部長ならば 号令一下
捜一を動かしてくれますよ。

正義の使者ですからね。
月光仮面も真っ青。

(伊丹)「栗橋内閣情報官」

「専用のスマホでやり取りしといて
“相手が何者か知らない"は

いくらなんでも通りませんよね」

(芹沢)「今 これの持ち主の女に
殺人の容疑がかかってるんです」

「身元の特定が
急がれてるんですよ」

(麗音)
「その女性も殺害されてます」

「加害者であり被害者なんです」

(麗音)一刻も早い
事件解明のためにも!

(鶴田の声)泣いて馬謖を斬る。

(鶴田)やむを得ないが
そういう事になると思う。

(鶴田)…といって
絶望する事はないよ。

僕が朱雀武比古先生にしてきた事
君も知っているだろ?

ずっと力になる。

(鶴田)それと
恐らく 君の一番の心配

奥さんとお子さんたちの事…。

全く心配いらないよ。

一生 何不自由なく暮らせる…

いや 不自由なくどころか
贅沢に暮らせるだけのものを

すぐに送るから。

(伊丹)栗橋内閣情報官!

身元は わからない。

(芹沢)はあ…。
そんなの通りませんよ!

本当なんだ。

連絡は取り合っていたが
身元は わからない。

知る必要がないからだ。

いうなれば 彼女は消去装置だ。

(机をたたく音)

かっこつけないでください…!

つまり
人殺し雇ってたって事ですよね!?

(芹沢)おい!

あなたの依頼で

中郷弁護士は殺された
という理解でよろしいですね?

ならば 聞きます。

なぜ 中郷都々子を
消去したんですか?

(ドアの開く音)

(芹沢のため息)

当然 理由がある。

代わりに 俺が答えましょうか?

鍵泥棒した中郷都々子が

よりにもよって
俺らと結託したからです。

それが 誰かさんの逆鱗に触れた。

個人的恨みとかで 中郷都々子を
殺したりしないでしょうからね。

当然 指示あっての事。

まあ 汚れ仕事ってやつ。

「誰かさん」ってのは
言わずもがなでしょ?

甘いな。

…うん?

(栗橋)我々は 指示などなくても
必要な事はやる。

つまり 仕える相手の望みを
確実に察知して

速やかに行動に移す。

そういう事でしょうかねぇ?

(栗橋)
中郷都々子が 君らを頼った事

相当不快だったと思うよ。

だからといって

僕に消去を指示したりなど
しないがね。

(麗音)鶴田翁助を
かばってるんですか?

かばったりなどしない。
事実を言っている。

なるほど。
まあ それは さておくとして。

どうやら 正体は殺し屋と判明した
あの身元不明の女

加西周明も殺しているようですよ。

遺留品の一つです。

中身の献立表
メニュー内容もさる事ながら

我々が注目したのは
その日付です。

3月7日から14日までの
献立なんですけど

その期間 加西周明が
出張料理人を雇っていた期間と

見事 一致するんです。

ひょっとして あの女

加西周明殺しで手配中の
出張料理人

藤原久美子を名乗っていた
女ではないかと思いましてね

調べてみました。
(伊丹)いや

藤原久美子とは風貌が全然…。

整形と肉体改造の結果です。

加西の部屋から採取されていた
指紋の一つと

あの女の指紋が
一致しました。

同一人物で間違いありません。

いわく
彼女が消去装置であるならば

肉体改造も2人殺害も
驚くほどの事ではありません。

むしろ 我々が気になっているのは
別のところです。

別のところって?

殺しのプロが なぜ

犯行の手掛かりとなるような
ものを所持していたかです。

加西周明殺し 中郷都々子殺しを

わざわざ
教えてくれてるみたいですね。

まさに! そして それこそが

重大な疑惑を解きほぐす
ヒントになりました。

重大な疑惑を解きほぐすヒント?

中郷都々子の部屋が
強烈に冷やされていたのは

犯行時刻をごまかすためでも
なんでもなかったんですよ。

(鶴田)警察にとっては
身内のようなものでもあるし

できるだけ穏便に。

国家のため 粉骨砕身
尽くしてくれていたんだし。

僕はね 罪は憎むが
人は憎まないんだ。

(衣笠)それは
素晴らしいお心掛けかと。

(鶴田)「あとね

それとは別件なんだが
ちょっと相談がね…」

(衣笠)なんでしょう?

もう一人
連行されているようなんだが…。

(中園の声)鷲見三乘 年齢26歳。

なんと 元刑事で

目白北警察署の捜査二係に
いたようです。

一昨年 突如
一身上の都合により退職し

調査会社を開設。

その後は 内調からの仕事の依頼を
受けていたと思われます。

内調に一本釣りされてからの
退職か…。

(中園)恐らく。
わかった。 ご苦労。

それから…

栗橋内閣情報官の逮捕状
本当に よろしいんでしょうか?

殺人教唆を認めたんだろう?

被疑者の逮捕送検が
我々の仕事だ。

♬~

(鶴田の声)身元が特定されるのも
時間の問題。

逃げても らちが明かんから
素直に 同行に応じるがいい。

大丈夫だ。
少しの辛抱だ。

何も お話し頂けませんか。

(ドアの開く音)

(大河内)切り上げてください。

ちょっと来い。

(ドアの閉まる音)

もう 全て白状した。

僕は 唆されて
加担してしまっただけだ

という事も包み隠さず。

つまり 鍵泥棒の犯人は
あなただったというのが

このストーリーの
オチでしょうか?

言い訳は一切聞かんぞ。

許し難き暴挙。
責任を取ってもらう。

ただし お前らにじゃない
甲斐峯秋にだ。

元々 息子の
とんでもない不祥事があって

辛うじて 首の皮一枚で
繋がっていたようなもの。

今回の
直属の部下の不祥事があれば

木っ端みじんだろう。

今度こそ 依願退職に
追い込まれるでしょう。

(衣笠)場合によっては
懲戒免職だ。

(美彌子)そうはさせないわ。

実は 彼女が甲斐さんの延命に
一役買ってね。

この件 穏便に済ませられるよう
先方と交渉してきたそうだ。

見上げたもんだよ。

(美彌子)この件を
不問に付すための条件は「返却」。

鍵ですが…

幽霊ビルの入り口と部屋の鍵
2本預かってますが。

それと 鷲見三乘も。

なるほど。

先方というのは
鶴田翁助でしたか。

今回の一連が

彼のコントロール下にある事は
わかってるでしょう?

もちろん
あなた方を助けるためじゃない。

甲斐さんを助けるためには
こうするしかないの。

決定事項。
あなた方の意向は一切関係ない。

(青木)もう 鍵は提出しました。

選択の余地なんか
ないだろ!

お前たちにも
選択の余地のない事は

今 社くんの言ったとおりだ。

ただちに 鍵と鷲見三乘を返す。

さもなくば 穏便に済まず
警察が傷つく。

正直 お前らも甲斐さんも
どうでもいい。

警察の威信だ 俺が守りたいのは。

(ため息)

出口は あっち!

彼の事は
元々 むちゃな連行ですよ。

部長をたぶらかすのも
結構だけどさ…。

建造物侵入は 3年以下の懲役
または 10万円以下の罰金。

微罪じゃありません。
連行にも根拠ないわけじゃない。

自分ら 棚に上げてなきゃな。

我々
大いに反省しているところです。

先ほど 逮捕された事を受け

栗橋内閣情報官の辞任届を
受理致しました。

(ざわめき)

(記者)内閣情報官は
連行前に辞任届を?

司直の手が伸びている事を知り
自らの出処進退を

明らかにしておこうと
考えたのでしょう。

なお 田崎次長が
臨時に内閣情報官を務めますが

日を置かず 新たな内閣情報官を
任命する所存です。

結局 何も聞けませんでしたけど
はっきりした事が一つ。

鷲見三乘は 鶴田翁助にとって

ぜひとも
奪還しなければならなかった

いわば キーパーソン。

僕も これで確信しました。

柾庸子の件は
全て フェイクだったと。

自殺などではありませんよ。

(階 真)お先に。

(ため息)

面会は断ったはずですが?

しぶとくて ずうずうしいのが
身上なので。

(ため息)

一つだけと言っていましたね。
なんですか?

柾庸子を拘置所から移送するには

担当検事の あなたの許可が
必要ですよねぇ。

どこへ移すという事でした?

許可は出していません。
はい?

急を要する事態だったと あとで
担当者から謝罪がありましたが

手続きを蔑ろにされて
不愉快この上なかったです。

要するに 事後承諾?

承諾も何も…。 腹立ったので
途中で電話切ってやりました。

どこへ移したと言ってましたか?
近くのERとか言ってましたけど

詳しく聞く気も
ありませんでしたね。

ああ… ちなみに

その担当者の名前は?

法務省の… 「さの」だったかな…。

(栗橋)「あまり気は進まないが
官房長官のご命令だ」

(鷲見三乘)
柾庸子を殺すんですね。

♬~

近くのER…
つまり 拘置所近所の

救命救急のある病院に
移送したって事か。

(芹沢)けれど
救命措置のかいなく

柾庸子は死亡した
って事になるよな。

(麗音)でも なんか
おかしくありません?

(伊丹)ああ ストンと落ちない。
なぜだ?

多分… 自殺を企てて

死にかけている人への
救命措置って

そんな 専門性が必要か
ってとこじゃありません?

(麗音)それですよ!
いや 町医者に担ぎ込まれて

うちの手に余るっていうなら
まだ わかりますけど

拘置所の病院ですよね。

(伊丹)総合病院だからな。

確かに 移送する理由が曖昧だな。

…でしょう?

同時に
もう一つ 腑に落ちないところが。

叔父の七平さんが
柾庸子の遺体と対面したのは

病院の霊安室のように
おっしゃっていましたが…。

病院の霊安室みたいなとこ
だったかな…。

息を引き取る前

あるいは 引き取ってから
それほど時間が経たないうちに

駆けつけたならば いざ知らず

七平さんが到着した時に
病院の霊安室で対面するなど

通常は
あり得ないと思うんですよ。

病院の霊安室は そんな長時間
遺体を置いておきませんからね。

普通ならば 無言の帰宅。

じゃなきゃ 葬儀屋の遺体安置所。

必要ならば 警察の遺体安置所。

まあ そういう所へ
移されるはずですが。

その点については
七平さんの記憶も曖昧で

迎えの人物に従っただけだと
おっしゃっていましたがね…。

迎えの人に案内されるまま
ついて行っただけだから。

その案内人ってのが

鷲見三乘でした。

その一点だけ取っても

柾庸子の件が まともじゃない事は
わかりますよね。

言うまでもなく

栗橋元内閣情報官が
そこに大きく関わっている事も。

おやおや。
あれ?

何やってんの? お前。
(青木)もちろん のぞき防止だ。

いろいろ 邪魔が入って

のぞきそびれちゃったでしょ。
気が治まりませんよ。

「のぞく」って
お前 まさか…。

ファイルサーバーがあったし

あの部屋だけで完結してるものと
思ったが

よく見たら ちゃんと
外のwebサーバーと繋がってた。

つまり 遠隔操作可能って事だ。
ならば…。

バックドア仕込んだのか。

君子は昼寝でもしてたと
思ったか?

♬~

♬~

♬~

♬~

(ノイズ)

よく来たな 加西周明の館へ。

(ノイズ)

この館は 誰も拒まない。

♬~

♬~

♬~

ようこそ お待ちしておりました。

♬~

〈長き闘いが ついに終わる〉

望むところですねぇ。

(加西周明)お前の化けの皮
剥がしてやるよ。

(鶴田)ぶち殺してやる!
杉下右京!

むしずが走る。

〈これまでのお話を振り返るなら
TELASAで〉