相棒 season 20 #4[解][字]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
相棒 season 20 #4[解][字]
第4話「贈る言葉」
特命係“第三の男”が再び動き出す!
陣川の親友が殺人事件の容疑者に!?
天才ゲームクリエイターが隠す秘密とは…◇番組内容
第4話『贈る言葉』
陣川は、高校時代からの友人でゲームクリエイターの鴫野大輔から結婚式のスピーチを依頼されるが、あまりの出来の悪さにスピーチライターの宮森由佳を紹介され訪ねた。しかし鴫野から連絡が入り、殺人容疑がかかったと聞く。殺されたのは鴫野の元部下で鴫野に恨みを持っていたと思われるが、本人は容疑を否認。それを信じた陣川は特命係と捜査を開始。ところが、鴫野犯人説を裏づける決定的な証拠が発見され!?
◇出演者
水谷豊、反町隆史、森口瑤子、川原和久、山中崇史、篠原ゆき子、山西惇 ほか
【ゲスト】原田龍二、瀬戸カトリーヌ ほか
◇スタッフ
【脚本】神森万里江
【監督】橋本一
◇音楽
池頼広
◇おしらせ
☆最新情報はツイッターでも!
【番組HP】https://www.tv-asahi.co.jp/aibou/
【Twitter】https://twitter.com/aibouNow
【Instagram】https://www.instagram.com/aibougram_officialジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
福祉 – 音声解説
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キーワード出現数ベスト20
- 鴫野
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- デッドウォーリア
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- 由佳
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- ゲーム
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- 鴫野大輔
- 犯人
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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
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(宮森由佳)「本日は
新作発表会においで頂き
どうも ありがとうございます」
「(唇を鳴らす音)」
「(ハウリング)」
「反響が良くない」
(スタッフ)すぐ調整します!
「照明は もっと明るく。
これじゃ 原稿が読めない」
「違う!
客席は暗いままでいいのよ」
「お客さんの顔が見えると
緊張するでしょ」
♬~
(鴫野大輔)これ 合ってます?
ビジネスマンではなく
クリエイターですから。
遊び心があるぐらいで
ちょうどいいんです。
出だし 言ってみましょうか。
♬~
「ゲームクリエイターの
鴫野大輔です」
目線は2階席で。
「本日は 新作発表会においで頂き
どうも ありがとうございます」
「今作の『デッドウォーリア』は
今までにない…」
「展開と結末を」。
原稿は見ないように心がけて。
「今までにない展開と結末を
全ての皆様にお約束します」
「テーマは
“未来は予測するものではなく
作り出すもの"」
(陣川公平)えー 結婚生活には
3本の薔薇が
大事という事でございます。
1本目の薔薇は
バランスの取れた生活。
仕事と家庭の両立が大事
という事であります。 ねっ。
2本目の薔薇は
バラエティーに富んだ生活。
毎日 同じ事の
こう… 繰り返しではなく
時には 食事に行ったり
旅行に行ったりしてみてください。
ねっ。 3本目が
これが バラバラの生活!
夫婦といえども それぞれが
自分の時間を持つという事が
家庭に きれいな薔薇を
フワッと こう
咲かせ続ける秘訣であります。
という事でありまして
本日は ご結婚
誠に おめでとうございます!
という事で
どうでした? これ。
(杉下右京)非常に独創的で
印象的ですねぇ。
でしょ? これね
もう 練りに練りましたから。
さらに練り直す事を
おすすめします。
(冠城 亘)でも お祝いの席で
バラバラは ちょっと…。
(小出茉梨)陣川さんって
張り切ると
空回っちゃうタイプなんですね。
そんな 女将さんまで
ちょっと…。
いや 鴫野にもね
確かに 同じような事
言われたんですけど…。
結婚する本人にも
伝えたんですか?
うん。 そうしたらね
俺の世話になってるスピーチライター
紹介してやるって。
必要ないっちゅうの!
だって 大事なのは
ここですよ! ここ!
かぶちゃんだったら
わかるでしょ? わかるはずだ。
教えて頂いたほうが
いいと思いますよ。
よければ 僕も付き合いますよ。
うーん… まあ
すぎさんが そこまで言うなら。
それにしても
カリスマゲームクリエイターともなると
そうしたブレーンが
ついているものなんですねぇ。
うん。 なんでも
門倉首相の選挙演説。
あんなのを書いた人だとか。
ほう。 野党が政権を取った時の。
すごいですね!
そりゃ もう 鴫野は
私の自慢の友人ですから。
「シギノ ベイベー!」っつって。
ところで その鴫野さんって
なんのゲーム
作った人なんですか?
はあ!?
「(銃声)」
「(銃声)」
(角田六郎)暇か?
…って 聞くまでもねえな。
おお!
『デッドウォーリア』じゃん。
課長 知ってるんですか?
当然だろ。
あんだけ売れたんだから。
世界中 知ってるよ。
これ でも 面白いですね。
プレーヤーの行動を
選択するたびに
どんどん展開が変わっていって。
そりゃね
「未来は予測するものではなく
作り出すもの」って
銘打ってるぐらいだからね。
また延期だって?
何がです?
『デッドウォーリア』の4だよ。
これで三度目。
去年 発売する予定だったのが
延び延びになって来年の春だって。
息子が予約してるんだけど
「もう またかよ!」って
騒いでたよ。
延期って どうして?
さあ? 作ってる鴫野って奴が
変わり者って話だけどね。
(ストップウォッチの操作音)
(ストップウォッチの操作音)
はい ストップ。
なんなんですか? これ。
スピーチのコツを
教えてもらいに来たんですけど…。
これが コツ その1です。
(陣川)はっ?
今のルートは10メートル。
陣川さんは
12秒間で往復していました。
披露宴の席は ここ。
という事は
スタンドマイクまで 7.2秒。
はあ…。
スピーチは
マイクの前に立ってから
始まるのではありません。
どんな人が何を話すのだろうと
一番注目されているのは
むしろ 席を立ってからの
3秒から5秒間なんです。
その間に聴衆を味方につけ
期待を抱かせる空気感を
作らなければなりません。
なるほど。
呼ばれると
焦って出てしまうものですが…。
ゆっくりと
周囲のテーブルに会釈しながら
最後は 新郎新婦に一礼して。
…と こんな感じでしょうか。
(拍手)
そこまでして
作られるものなんですねぇ。
実に興味深い。
原稿を書くのだけが仕事かと。
ええ。 よく言われます。
相手に どういう印象を与え
どのように心を動かすのか。
そのための脚本 演出 演技を
考えるのが私の仕事です。
そんなに?
もっと脚光を浴びて
いいんじゃないですか?
(由佳)いえ 目立たず控えめに。
影として働くのが
スピーチライターの基本ですから。
あの… よろしければ
何か原稿を見せて頂けませんか?
これは?
(由佳)先日 鴫野さんが
『デッドウォーリア4』の
意気込みを
語っていた時のものです。
ところで陣川さん。
はい。
頂いていた
スピーチ原稿なんですが
もう一度
考え直してみてくださいますか?
考え直すって…。
宮森さんが かっこいいスピーチ
考えてくれるんじゃ
ないんですか?
私は 何もないところから
言葉を
作っているんじゃありません。
その人の胸の心にあるものを
言葉にしているだけなんです。
ですから まずは あなたの思いを
私に教えてくださらないと。
僕の思いを あなたに…。
そんな… 照れちゃうな。
陣川くん。
君 何か勘違いしてますよ。
(携帯電話の着信音)
あっ 失礼。
んっ? 誰だ? これ。
はい。
ああ… 公平? 俺。
ああ 鴫野。
おお どうした?
えっ!? さ… 殺人容疑!?
♬~
(伊丹憲一)あのですね
人が殺されてるんですよ。
(鴫野)かわいそうだとは思うけど
俺 なんも知らないし。
(江口 稔)おい 鴫野…。
(芹沢慶二)昨夜
被害者が最後に連絡したのは
鴫野さん
あなたのスマホなんです。
でも 俺 スマホ持ってないから。
(伊丹)持ってない?
うん。
昨日 どっかでなくしちゃって。
夕方には なかった。
だから 連絡来たのも知らないし。
じゃあ スマホも持たずに
昨夜は どちらに?
うーん…。 それが
考え事しながら
ほっつき歩いてて
どこ歩いてたか
覚えてないんだよね。
(陣川)鴫野! 何があった?
(鴫野)あっ やっと来た。
遅いよ。
(伊丹)こりゃ また
皆さん おそろいで。
厄介なの 一人増えてるし…。
(出雲麗音)どなたなんですか?
(芹沢)元特命。 第三の男。
(麗音)えっ!?
言うほど
うちには いませんでしたがね。
しつこく絡まれて困ってるんだ。
なんとかしてくんない?
殺人の疑いって
どういう事なんですか?
何があったんですか?
(芹沢)はあ…。
今朝
チネルコーポレーション元社員の
相島潤平さんという男性が
他殺体で見つかったの。
最後に送ったメールは
鴫野さん宛て。
脅迫文とも取れる内容で
その直後 相島さんの携帯に
折り返し電話が入ってる。
番号は この会社。
(麗音)メールを見て あなたが
折り返したんですよね?
だから 知らないって。
ちょっと待ってください。
「絶対に許さない」って
鴫野が
一体 何したっていうんですか?
あなた 相島さんを
自分のチームから追い出し
この会社を辞めさせましたよね?
いやいや 鴫野に
そんな権限はありません。
確かに
クリエイティブチームからは外しましたが
会社を辞めたのは
相島自身の決断です。
そこまで
追い詰めたって事でしょ?
他の社員さんから聞きましたよ。
相島さんが
『デッドウォーリア4』の
グラフィックデザインを
何度 出し直しても
「はい 次。 はい 駄目」って
全然 オーケー
出さなかったそうじゃないですか。
いいもん出すのが
彼の仕事でしょ?
どこを どう直せって指示もなく
やり直しばかり。
そりゃ 辞めますし
恨みますよ。
俺が向き合ってるのは彼じゃない。
この作品なんだよ!
世界中のファンが期待して
待っててくれてんのに
妥協できる? できないでしょ?
どちらにせよ 本人が
知らないと言っている以上
何かしらの証拠を見つけなければ
ただの言いがかりですよ。
では また 進展がありましたら
ご連絡致します。
名刺 頂いても?
(鴫野)はいよ。
(伊丹)はい どうも。
(芹沢)どうも。
(鴫野)どうも。
(鴫野)はあ… やっと行った。
伊丹さんたち
意地でも証拠探すでしょうね。
ええ。 鴫野さん
本当に
何も ご存じないのですか?
(鴫野)あれ? 公平の仲間だよね?
俺の事 疑ってんの?
事件を解決したいだけですよ。
心配すんな。
もう ちゃちゃっと
俺が犯人捕まえてやるから。
任せとけって。
鴫野は大丈夫なんですよね?
これ以上の作業の遅れは
許されません。
株価にも影響が…。
確か 発売延期を
繰り返してる…?
もう 三度も。
さすがに もう 次はありません。
鴫野には なんとしても
『デッドウォーリア4』を
完成してもらわないと…。
作業が遅れているのは
妥協を許さない鴫野さんの
こだわりが原因ですか?
それに尽きます。
これまでの作品も
何度か発売延期に?
いえ。 今回が初めてで…。
ほう。 初めて?
今まで以上に
気合が入ってまして。
いやあ… いつの間にか
すごい人になっちゃったんだなあ。
僕の知ってる鴫野は
いわゆる オタクっていうか
一人で ずっと
ゲームやってるような奴だったのに。
ハハッ…。 時間を忘れて集中し
今までにないアイデアを
ひねり出す。
それが鴫野の才能です。
じっとしてると
ひらめかないといって
よく歩きに出るんですが
6時間も7時間も
ずっと歩き考えてるんです。
あっという間に靴がすり減って
よく買い替えてますよ。
ああ! それで…。
♬~
(由佳)話は聞いています。
こういう時は
余計な事を言わないのが
最上の策ですから。
大丈夫。
俺 なんもしてないし…。
(中村亜里沙)
どうして こんな事になるの?
ごめん…。
本当 大丈夫… だよね?
もちろん。
そんな事より
招待客のリストをね 整理しよう。
行こう。
(陣川)相島さんは
鴫野に憧れてたんですね。
(江口)ここに来る連中は
みんな そうです。
特に 相島は人一倍
憧れが強かったかもしれません。
(相島潤平)あの…
今度 入った 相島です。
一緒に働けて光栄です。
『デッドウォーリア』は
僕のバイブルです。 最高です!
(江口)だから たとえ短い間でも
鴫野と一緒に働けた事を喜んでて。
自慢だとまで言っていました。
それが 退社から3カ月で
突然 脅迫するほど
恨むようになってしまったと。
不思議ですねぇ。
本当にいいの?
怖い先輩方に怒られるよ。
いいんです いいんです。
もう 事件の解明が一番ですから。
それに 興味湧いちゃって。
特命係 第三の男に。
興味!? それって…。
いや そういう意味じゃないと
思いますよ。
(麗音)相島の死亡時刻は
昨夜 10時から12時の間。
鉄パイプで
頭を殴打された事が致命傷。
頭頂部を真上から直撃でした。
あっ! あと
遺体のそばに
イヤフォンが片方落ちてました。
イヤフォン?
(麗音)ワイヤレスの。
誰のか
鑑識で調べてるところです。
鴫野さんのデスクに イヤフォンが
たくさん置いてありましたねぇ。
いやいや いやいや…
まさか あいつが
ここに落とした
って言うんじゃないですよね?
あいつ もう 昔から
あちこちに忘れ物するんですよ。
没頭しちゃうと 周りが
見えなくなっちゃうタイプなんで。
困ったもんです 本当に…。
(陣川)うわあ~!
すごいコレクション。
憧れや尊敬が憎しみに変わる事は
よくあるけど
相島の場合は 再就職
うまくいかなかった事で
逆恨みでもしたんですかね。
だとしても 何を公にするつもり
だったのでしょうねぇ。
例の チームを外された話
確かに いきすぎた点は
あるかもしれませんが
クリエイターというのは
そういうものだという
妙な納得感がありました。
公にしたところで
さほど ダメージを与えられるとも
思えませんがねぇ。
じゃあ メールにあった
「全てを公にして」っていうのは…。
ええ。 何か別の事だと思いますよ。
あれ? 杉下さん これ。
おや。
相島さんは
再就職がうまくいかず
あなたに
相談をされていたようですねぇ。
ええ。 面接だと
緊張して
うまく話せなかったみたいで。
会社を辞めたのには 鴫野さんも
関わっていたようですし
気になって引き受けたんです。
相島さんは あなたに
鴫野への不満や恨みなどを
漏らしたりはしませんでしたか?
いえ そんな事は一度も。
鴫野さんの事は
尊敬されてました。
では 何か聞かれた事は?
聞かれる?
鴫野さんの事で 何か…。
どういう事ですか?
相島さんは
鴫野さんを脅迫していました。
急に恨みを抱くようになったのは
もしかすると 何か
思いがけない情報を
知ったからなのではないかと。
ああ…。
思いがけない情報というのは?
脅迫に至るような何かです。
誰にだって
人に知られたくない事の
一つや二つ あるでしょ。
鴫野さんの個人的な事は
何も知りません。
仕事の話しかしませんので。
仕事にこそ
あるんじゃないですか?
世間には
隠しておきたいような事が。
それは 鴫野さんが
仕事で 何か不正行為でも
しているのではないか。
そう おっしゃりたいんですか?
ちょっと 何を言い出すんですか!
鴫野は そんな事するような奴じゃ
ありませんよ!
陣川くん 君の知らない一面だって
あるかもしれませんよ。
♬~
あなたに頂いた名刺から
指紋を採取しましてね。
殺害現場に落ちていた
イヤフォンの指紋と
完全に一致しました。
これ あなたのですよね?
殺害現場に落ちてた?
そんなとこ 行ってないけど。
(麗音)でも
ここに証拠があります。
(芹沢)素直に認めたら
どうですか?
(麗音)あっ! ちょっと…。
すいません。
話 させてもらえませんか?
(麗音)取り調べ中ですので
出て行ってください!
一瞬でいいんです。
お願いします!
我々からも お願いします。
(伊丹)一瞬ですよ?
おい 鴫野 大丈夫か?
全然。
聞きたい事がある。
うん。
お前 俺に
まだ言ってない事ないか?
んっ?
隠し事があるなら言ってくれ。
それ どういう意味です?
相島が脅迫したのは
クリエイティブチームから
外された事じゃなくて
別の理由があるんじゃないかと。
その事に お前
何か心当たりあるんじゃないか?
(鴫野)ないよ。
ひとつ よろしいですか?
『デッドウォーリア4』の作業が
遅れているのは
なぜなのでしょう?
言ったでしょ。
妥協したくないから。
本当に
それだけが理由でしょうか?
他に 何が…。
妙に気になりましてね。
なぜ 4だけが
何度も発売延期になるのか。
なぜ 相島さんが
急に あなたに
恨みを抱くようになったのか。
この2つには 何かしらの関係が
あるのではないかと。
俺が犯人だって疑ってるんだ。
鴫野。
でも 俺は やってない。
わかってる。
俺は お前を信じる。
だから お前も信じろ。
絶対に助ける。
変わらないな。
俺は 何も隠してない。
…うん。
俺は
あいつの言った事を信じます。
男の友情は永遠でしょ。
逆に こういう時に信じないで
いつ 信じるんですか。
まあ それが
君のいいところではありますがね。
ああっ! もう いいです!
お二人には
何を言っても通じませんね。
鴫野の身の潔白は
俺が晴らします!
いいんですか? 放っておいて。
僕は 他に行きたい所があります。
心配なら 君がどうぞ。
いいお写真ですねぇ。
これは いつ頃の?
半年前です。
一緒に旅行に行った時に。
そうですか。
結婚式は予定どおりに?
ああ… わかります。
このような状況では
悩ましいでしょうねぇ。
本当に彼がやったんですか?
状況から言えば
非常に疑わしいと
言わざるを得ません。
ですが 鴫野さんは
「やっていない」の一点張りで…。
このままでは
実際には違っていても
本当に犯人にされかねません。
鴫野さんが 何を隠しているのか
心当たりはありませんか?
度重なる 『デッドウォーリア4』の
発売延期は
鴫野さんが隠している事に
関係しているのではないかと
思いましてね。
やはり そうなんですね。
彼は…
独立しようとしてたんです。
なんか いいよなあ…。
何が?
全部 自分一人でやれるって。
フッ…。
一人って 大変なのよ。
でもさ… 自由だろ。
(亜里沙の声)彼は その事を
社長の江口さんに
話したらしいんです。
(江口)独立!?
(鴫野)俺
「『デッドウォーリア』の人」で
終わりたくないんだよ。
ハハハハッ…!
別に 他のゲームも どんどん
作ってくれていいんだぞ。
おお… むしろ 大いにやってくれ。
なあ!
(鴫野)どこに
そんな時間あるんだよ。
ここにいる限り 新しいゲームは
無理だ。 今すぐ辞めたい。
じゃあ 『デッドウォーリア4』は
どうするんだ?
もう 切羽詰まってるんだぞ。
放り出す気か!?
(鴫野)他にも
優秀なクリエイターは いるよ。
(江口)わかってないな…。
鴫野大輔じゃない
『デッドウォーリア』なんて
ファンが納得すると思うのか?
お前じゃなきゃ駄目なんだ!
しかし 鴫野さんの気持ちは
もう 『デッドウォーリア』から
離れてしまっていた。
その事は 一緒に働くスタッフや
楽しみに待ってくれている
ファンには
知られたくなかったようです…。
そういう事でしたか。
♬~
何をしようっていうんです?
(陣川)鴫野のアリバイ
立証します。
考え事してて どこ歩いたのかも
覚えてないんじゃ無理ですよ。
スマホをなくしたのが
事実だとわかれば…。
スマホは 夕方には見当たらなかった
と言ってるんです。
あの日 鴫野は 夕方まで
会社を一歩も出ていません。
手掛かりは
絶対に ここにあります。
社員全員 手当たり次第
聞きましょう。
信じてるんですか?
あんな都合のいい話。
信じてます!
♬~
(陣川)お仕事中 すいません。
ちょっと お聞きしたい事が
あるんですけど いいですか?
独立ですか?
ええ。 あなたは
ご存じだったのではないかと。
チネルコーポレーションを辞めた
相島さんにとって
鴫野さんの情報を得られる接点は
ここしかありませんからねぇ。
実際に聞いたわけではなく
最近の鴫野さんの言動から
察していただけです。
その事を相島さんに?
クライアントの秘密を
他に漏らすわけがありません。
ちなみに 原稿を書く前に
メモなどを取ったりしますか?
もちろんです!
クライアントの全てを知らないと
原稿は書けませんから。
近況や今後の目標…
現状の分析など
メモに残しています。
…なるほど。
恐らく 相島さんは
これを見たのでしょう。
鴫野さんを崇拝している
彼にとって
そのパソコンの中は 宝の山です。
あなたが席を外している間に
興味本位で のぞいてしまった。
そして
独立の件を知った相島さんは
なぜ 『デッドウォーリア4』が
延期を繰り返しているのか
その理由に気づいたんです。
鴫野さんの
こだわりからなどではなく
実際は
情熱を失っていたからなのだと。
それは 相島さんにとって
許しがたい裏切り行為に
感じたのでしょう。
だから 脅迫メールを送った。
では やっぱり 犯人は
鴫野さんなんですか?
さあ… それは どうでしょうねぇ。
(高井戸)鴫野大輔は
任意の同行ですよね。
警察は こういう事をするから
困る。
すぐに解放してください。
重要参考人です。
今は まだ できません。
(高井戸)彼の社会的立場を
考えて頂きたい。
マスコミにでも嗅ぎつけられたら
大騒ぎになります。
殺害現場に落ちていた
遺留品から
鴫野さんの指紋が出てるんです。
(江口)鴫野は スマホですら
なくすような奴です。
イヤフォンなんて
頻繁になくしてますよ。
不当な拘束です。
今すぐ解放を。
(机をたたく音)
おや 帰った?
ええ。
ひと足違いでしたね。
(麗音)偉そうな弁護士の先生まで
来たんです。
そうですか…。 鴫野さんに
伺いたい事があったのですが
出直します。
まさか…
特命係じゃないでしょうね?
はい?
イヤフォンの事です。
…イヤフォン?
♬~
(携帯電話の着信音)
杉下さん つかみましたよ!
鴫野は やってません!
スマホ?
(陣川)ええ。
ああ~! 確かに
トイレに置き忘れてありました。
(陣川)えっ… それ見つけて
どうしたんですか?
持ち主を知ってるという方が
いたので お渡ししました。
その人って…。
江口社長ですね。
えっ… なんで
わかったんですか?
陣川くん 鴫野さんは
もう 会社に戻りましたか?
戻る? えっ… なんで?
行方を捜してください。
(江口)いつ マスコミが嗅ぎつけて
騒ぎになるかわからない。
容疑が晴れるまで
しばらく ここで じっとしてろ。
わかったよ。
機材は そろってる。
仕事に集中しろ。
(江口)はあ…。
で どうなんだ?
(鴫野)ん?
(江口)相島を殺した犯人
見たんだろ?
見てないよ。 なんで?
(江口)現場に
お前のイヤフォンが落ちてたって。
不思議だねえ。
(江口)本当に… 犯人を知らない?
(鴫野)うん。
取引のつもりか?
えっ?
♬~
うああーっ!
(陣川)おい 鴫野!
何やってんだ!? お前…!
(江口)おおーっ!
(陣川)ああっ!
ああっ…!
(陣川)おい 鴫野… 大丈夫か?
(荒い息)
(江口)どうして!?
鴫野さんが解放されてから
家にも会社にも戻っていない事が
引っかかりましてね。
もしかしたらと 亜里沙さんから
行き先の心当たりを伺いました。
ここは お前がよく
缶詰めになってる別荘なんだろ?
(鴫野)あっ… えっ どういう事?
江口さん。
相島さんを殺害したのは
あなたですね?
あの夜 鴫野さんの
なくしたスマホを見つけた
清掃員から預かっていたのが
あなたでした。
(携帯電話の着信音)
(相島の声)「お前を絶対許さない。
全てを公にして謝罪しろ」
(冠城の声)すぐに
独立の話の事だと
わかったんですね。
あなたは
相島さんに会いに行った。
何度 「発売延期」でごまかせば
気が済むんだ!?
これって 今か今かと待ち続けてる
ファンに対しての裏切りだよ!
だから 話を聞け…。
いいから!
鴫野大輔をここに連れてこいよ!
今すぐ!
全てを公にして 謝罪してもらう。
じゃなきゃ 全てを
公表してやってもいいんだ!
おい ちょっと待て 相島。
待てよ!
♬~
ああーっ!
♬~
ああっ…!
(金属音)
うわあーっ!
(殴る音)
ですが 犯人として疑われたのは
鴫野さんでした。
現場に 鴫野さんのイヤフォンが
落ちていた事を知った あなたは
犯行を
目撃されていたのではないかと
怖くなったんですね。
(陣川)だから 急いで解放させた。
鴫野の口を封じるために!!
あっ!
♬~
うあぁーーーーっ…!
ああ…!
見てたはずの鴫野が
なぜ 警察に話さないのか
不気味で…。
俺は 何も見てない。
(江口)はあ?
じゃあ あのイヤフォンは…?
そのイヤフォンの事ですが
一体 誰から聞いたのですか?
警察は 捜査情報を
当事者以外 伝えません。
「遺留品」としか
口にしてないはずです。
(江口)メールが… 届いたんです。
♬~
(ドアの開く音)
(由佳)どうされました?
気になってるかと思いまして。
自分の計画したとおり
事が運んでいるか。
(由佳)なんの事ですか?
ひとつ あなたに
謝らなければならない事が
あります。
なんでしょう?
先日 僕は
相島さんは あなたのパソコンを
盗み見たのではないかと
推測しましたが
あれは間違いでした。
よかったです。 私の信用問題に
関わるところでした。
実際は あなた自ら
独立の事を話したのですから。
はい?
意図的に
相島さんをたきつけたんですよ。
(由佳)なぜ 会社を
辞める事になったんですか?
(相島)クリエイティブチームを
外されて…。
(由佳)鴫野さん… ですよね。
彼は特別な人です。
だから わがままも許される。
たとえ
『デッドウォーリア』を捨てても。
(相島)えっ?
言葉で人の心を動かすのが
スピーチライターの仕事。
鴫野さんを崇拝する相島さんを
恨みに駆り立てる事など
造作もない事だったでしょう。
スピーチは
催眠術じゃありません。
そんな事できるわけないでしょ。
いえいえ… それどころか
スピーチの力で
国民を戦争に向かわせる事だって
できますよ。
歴史が証明しているように。
だとしても なぜ 私が
そんな事をする必要が?
鴫野さんが 独立を言い出したのは
亜里沙さんと出会ってからです。
縛られる事なく 自由に働く姿に
刺激を受けたと言ってました。
それ以来 鴫野さんは
あなたのスピーチ原稿を
素直に読んでいませんよね。
(鴫野)
「“未来は予測するものではなく
作り出すもの"」
「このテーマのとおり
今作は今までよりも もっと自由に
楽しめるような作品になります」
初めて ここを訪ねた時
鴫野さんの原稿を
見せて頂きました。
それで 原稿と実際のスピーチが
違う事に気づいたんです。
アドリブが増えて
あるワードが頻繁に
出てくるようになっています。
「もっと自由に」…。
「次回作 『デッドウォーリア4』は
ゲーム世界とリアルが繋がる
予測を超えた
もっと自由な作品になります」
鴫野は 自分を縛っている
会社だけではなく
あなたからも
独立したがっていたんだ。
だから あなたは 相島を利用して
離れていこうとする鴫野を
おとしめようとした。
恐らく あの夜
脅迫メールを送らせるところまで
あなたが相島をたきつけた。
ところが…
来たのは 江口社長でした。
(杉下の声)様子を見ていた
あなたは
その状況を逆に利用し…
手元にあった 鴫野さんの
イヤフォンを持ち出して
現場に捨てた…。
臆測で話を進めないでください。
このビルの管理事務所に
確認したら
2週間前
イヤフォンの落とし物があったと
記録がありました。
現場にあったものと同型です。
受領印に あなたのサインがある。
ええ。 受け取って
鴫野さんに お渡ししました。
いや 鴫野は 受け取った記憶は
ないと言ってますよ。
(由佳)はあ…
政治家の答弁みたいですね。
私は 記憶にありますよ。
あり得ません。
どうしてです?
江口社長に「イヤフォンが落ちていた」と
メールを送ったのは
あなただからですよ。
送信者は すでに特定済みです。
警察以外に イヤフォンの事を
知っているのは
それを置いた人物しか いません。
あなたは 僕が独立の事を知り
真相に近づいているのを感じて
江口社長にメールを送った。
不安をあおって 鴫野さんを
殺すように仕向けたんですよ。
犯人と目されていた鴫野さんを
自殺に見せかけて
殺す事ができれば
事件の幕引きを図れますからねぇ。
何か… 反論は?
こういう場合は
多少 相手に
弁解の余地を残しておく事が
素直な自供を引き出すコツですよ。
なるほど。 参考になります。
でも なんで そこまでして
鴫野を…?
(由佳のため息)
面白くなかったからよ。
(由佳)どのような思いで
ゲームを作られているんですか?
(由佳の声)初めて会った時
鴫野さんは
自分の思いすら まともに
言葉にできないような人でした。
ええー… 本日… ええ…。
あっ 「ええー」とか「あー」は
不要です。
スピーチだからと硬くならずに
普段と同じように。
私のあとに続いて
しゃべってみてください。
(由佳の声)それを私が
話す内容も話し方も
表情も服装も…
全てにおいて教えてきたんです。
亜里沙さんに出会うまでは。
はあ…。 彼女に出会ってから
鴫野さんは変わりました。
私より亜里沙さんの意見を
聞くようになった。
勝手に
独立まで考えるようになって…。
許せなかった…
この私を蔑ろにするなんて!
だって 鴫野大輔を作ったのは
私なんです!
世界中に熱狂的なファンを持つ
カリスマゲームクリエイターを
私が作り上げたの!
私が… この私が!!
なのに 彼は 自分一人で
成功したと勘違いしてる。
もっと自由に? 一人で?
馬鹿じゃないの!?
私がいなきゃ
なんにもできないくせに!
(杉下の拍手)
その辺りにしましょうか。
まあ プロにしては
聞くに値しない
スピーチでしたがね。
鴫野大輔という才能
それなくして
スピーチライターという影は
存在し得ない。
自分一人で作り上げたなど
思い上がりも甚だしい。
残念な方ですねぇ あなたは。
行きましょう。
はあ…。
(ドアの開く音)
(陣川)事件は解決したけど
チネルコーポレーションも
『デッドウォーリア』も
大変な事になっちゃったな。
ごめん。
(鴫野)ハハッ…
なんで 公平が謝るんだよ。
このままじゃ 発売もなくなるって
聞きました。
(鴫野)まあ しょうがないよね。
ホッとしてますか?
(鴫野)えっ?
ひとつだけ
お聞きしたい事があります。
あなたは 事件の夜
本当は どこにいたのですか?
あの独立話は
人目をごまかすための
カムフラージュ。
本当は ゲームクリエイターを
辞めたいと思っていたのでは
ありませんか?
また 何を言い出すんですか?
杉下さん。
どうして そう?
亜里沙さんのお店に
写真が飾ってありました。
半年前に撮ったものだとか。
その靴 写真でも履いていました。
今も 靴底が
すり減っていませんねぇ。
『デッドウォーリア4』の作業は
行き詰まっていました。
…にもかかわらず あなたは
アイデアをひねり出すための
歩く事をやめてしまった。
なぜでしょう?
「もう作れない」とだけは
口が裂けても
言えなかったのでしょうかねぇ。
クリエイターのプライドとして。
だから
「独立」などという言葉を使って
この苦境から逃げ出したかった。
…と 僕には思えるのですが
いかがでしょう?
そうなのか?
(鴫野)シリーズも
4作目になったら
画期的なアイデアなんて
なかなかなくて…。
天才とかカリスマとか
言われてるのに
もうアイデアが
出なくなったなんて… ヘヘッ
ダセエだろ そんなの。
はあ…。
馬鹿だなあ お前は。
なんか壁にぶつかった時にはさ
逃げる逃げないだけじゃない
選択肢は
もっと他に たくさんある。
勝手に悲観的になって
諦めんなよ。
だって お前の作ってるゲームは
そういうゲームだろ。
「未来は予測するものではなく
作り出すもの」。
フフッ…。
相変わらずだなあ。
(陣川)うん?
お前は 全然変わらないよ…。
(陣川)何やってんだよ
いつも一人で。
なあ 鴫野 たまには
教室で みんなと飯食おうぜ。
ほらっ!
(陣川)あっ…。
ああ~ 落としちゃったよ。
もったいない。 ハハハッ…。
まあ 思いどおりにいかないから
楽しいんだよ。
公平… ありがとう。
ああ。
♬~
おい。
(陣川)行けよ… 早く!
♬~
♬~
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(伊丹)中から施錠されてた…。
(麗音)この亀だけは
一部始終を見ていたはずです。
亀?
亀…。
(三宅富士子)
あの子を逮捕すりゃいいだろ!
様々な事が起きていました。
隣人は 何を思ったでしょうねぇ。