相棒 season 20 #6[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

相棒 season 20 #6[解][字]

第6話「マイルール」
ベストセラー作家の突然死…
鍵となるのは小説に隠された“マイルール”
特命係が失われた真実をあぶりだす!!

◇番組内容
ベストセラー作家・福山光一郎が刺殺された。右京は現場から新作の最終回原稿が消えていることに疑問を抱く。その小説は、少女殺害事件の捜査にあたる刑事が犯人を追い詰めていく物語らしいのだが…。福山は自著で『小説が完結した時、失われた真実があぶりだされるだろう』という謎めいた一文を書いていた。そして、かつてある重大事件に巻き込まれていたことが判明。右京はその事件と小説に共通点が存在していることに気づく…。
◇出演者
水谷豊、反町隆史、森口瑤子、川原和久、山中崇史、篠原ゆき子、山西惇 ほか
【ゲスト】菅原大吉 ほか
◇スタッフ
【脚本】森下直
【監督】橋本一
◇音楽
池頼広
◇おしらせ
☆最新情報はツイッターでも!
【番組HP】https://www.tv-asahi.co.jp/aibou/
【Twitter】https://twitter.com/aibouNow
【Instagram】https://www.instagram.com/aibougram_official

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
福祉 – 音声解説

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キーワード出現数ベスト20

  1. 福山
  2. 名前
  3. 運命
  4. アンノウン
  5. 福山光一郎
  6. 小説
  7. 最終回
  8. マイルール
  9. 伊丹
  10. 年前
  11. 三上
  12. 村上
  13. 登場人物
  14. ペン
  15. 原稿
  16. 主人
  17. 連載
  18. 冠城
  19. 殺害
  20. 自分

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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(パトカーのサイレン)

♬~

(伊丹憲一)腹部をナイフで一刺し。

これが致命傷か。

(芹沢慶二)死亡推定時刻は

昨夜の10時から
午前0時の間だそうです。

被害者の福山光一郎さん。

この間も テレビで

「財布の中には
いつも100万円は入ってる」って

豪語してましたよ。

(芹沢の声)
「自分は現金主義だ」って。

(福山)まあ 財布には いつも
100万ぐらいは入れてますね。

(伊丹)財布は?
見当たりません。

(一同)せーの…。

(出雲麗音)財布が見つかりました。

庭の植え込みの陰に
捨ててありました。

(伊丹)中身は?

空です。

(久本さつき)あっ はい。
福山先生の お財布です。

(伊丹)家政婦さんは
住み込みですか? 通いですか?

(久本)通いです。
(伊丹)それで?

今朝 伺った時
玄関の鍵は開いていて。

福山先生は 執筆に集中されると

食べる事も 寝る事も お風呂も
戸締まりも おろそかで…。

私 「危ないですから」って
ご注意してたんです。

でも そのたびに 先生は…。

(久本)旦那様 あの…。
ああっ! うるさいっ!!

執筆中なのがわからんのか お前!

今度しゃべったら… 殺すぞ!!

私 もう 怖くて怖くて…。

(ため息)

警部殿…。

(杉下右京)どうも。
(冠城 亘)どうも。

(伊丹)特命係に
わざわざ お越し頂かなくても

もう 目星は つきましたけどね。
ほう。

(伊丹)金目当ての強盗。

少なくとも 現金100万円が
奪われていたようです。

戸締まりも
いい加減だったようで。

おい 聞き込み行くぞ。
(麗音・芹沢)はい。

(芹沢)どうも。
(麗音)どうも。

なるほど。

しかし 一体 結末は
どうなっているのか…。

結末… ですか?

『運命の来たる日』の結末ですよ。
えっ… えっ?

(久本)あの…。

福山先生は お手書きで

書き上げられた原稿は

いつも こちらに
しまっておられましたが…。

失礼。

何もありません。
(久本)でも 昨日は まだ

私が帰る時にも
お書きになっておられましたが…。

なんの原稿なんです?

近来まれに見る とびっきりの
波乱に富んだミステリーですよ。

タイトルは『運命の来たる日』。

その結末が書かれているはずの
最終回の原稿が

持ち去られています。

犯人が お金と一緒に
原稿までも持ち去った。

ええ。 そうとしか思えませんね。

♬~

(杉下の声)
殺害された福山光一郎さんは

月刊誌『ジャパン・ミステリー』に

『運命の来たる日』を
1年にわたって連載中でした。

14歳の少女がコンビニの帰り道
何者かに殺害され

その犯人を名乗る人物
アンノウンから

警察に挑戦状が届きます。

(冠城の声)アンノウン…
氏名不詳ですか。

(杉下の声)そうです。
主人公は 捜査一課の老刑事。

正義感に燃え
執念の捜査を続けるのですが

同じ手口で連続殺人が起こり

アンノウンの魔の手は
老刑事の仲間や身内にまで及び

彼を苦境に立たせます。

やがて 老刑事は
心身に傷を負いながらも

アンノウンの潜む
カルト集団を突き止め

単身 乗り込み
ある人物を指さし 叫びます。

「アンノウンは お前だ!」

最終回へ続く。

まあ
よくある手っちゃ手ですけどね。

その最終回の掲載号 発売前に
こんな事に…。

右京さんなら
犯人のアンノウンが誰かぐらい

推理できそうですね。

それは買いかぶりですよ。

第一
ミステリーの味わい方として

犯人捜しに終始するのは
間違っています。

『運命の来たる日』は
人間の業をえぐり出す

文学小説でもあるのですからねぇ。

(エレベーターの到着音)

人間 業の究極は 殺しですからね。

(森川 誠)お待たせしました。

『ジャパン・ミステリー』編集部
福山光一郎先生の担当の

森川と申します。

(森川)福山光一郎先生は

ご存じのように
ミステリー界の第一人者です。

この20年 ヒットを連発している
大御所で…

極めて扱いにくい作家として
出版界では有名でもあります。

馬鹿もん!!
(布田房江)あっ…!

申し訳ありません!

(房江)あれは ひどい屈辱でした。

屈辱とは?

『運命の来たる日』は
早元出版社ではなく

うちの川波出版で
連載するはずだったんです。

編集者ごときが 無礼だ!!

申し訳ありません!
(福山)礼儀がわからないのか!!

(房江)申し訳ありません!
(福山)帰れ!

ほら。

君は 確か 早元出版の…。
はい。

月刊『ジャパン・ミステリー』の
森川です。

よし。 『運命の来たる日』の連載は

君のところでしよう。
(森川)本当ですか!?

ちょっと待ってください 先生!

今さら…。
うるさい!!

ひょっとして 福山光一郎さんの
逆鱗に触れた原因は

川上さんでは?

そうです! 川上さんです!

誰ですか? それ。

『運命の来たる日』の
登場人物ですよ。

あれは 傑作ミステリーです。

しかし いかんせん
登場人物が多すぎます。

普通なら コンビニの店員
と表記すればいい端役にも

名前が付けられています。

あれでは
混乱する読者もいるでしょう。

その上 川上という名前の人物が
途中 2人も出てきますからねぇ。

ええ ええ。

だけど それ
小説の中の話でしょう?

(房江)だから問題なんです。

事件には なんの関係もない
川上さんが

しかも 2人も出てくるんですよ。

絶対に
福山先生のケアレスミスです。

もう いいですか?
忙しいんで。

♬~

(角田六郎)暇か?

んっ? おお~。 福山光一郎。

今日は 一日 世間は
この事件で大騒ぎだけど

あんたも その口か。
ええ。

実は 福山さんの作品を読んだのは
『運命の来たる日』が初めてで

今さらですが
他の作品を勉強中です。

やっぱり暇だね。

面白いか?
そこそこ。

ハハッ…。 ファンは みんな

最終回が読めなくて
地団太 踏んでるんだろうね。

出版社も頭を抱えてるだろうよ。

それは どうでしょうねぇ。

非業の最期を遂げた
ミステリー作家の過去の作品を

復刻 再版するという動きも
あるようですよ。

えっ? じゃあ 会社は
ウハウハじゃないの。

不況にあえぐ出版界には
救いの殺しになったってか?

おや 課長は 出版界の誰かが
福山光一郎を殺害したとでも?

アハハ… 冗談だよ。
小説じゃあるまいし

現実の殺しには もっと こう…

ドロドロした何かが
あると思うよ。

確かに。

「次回作『運命の来たる日』は

事実を元にした
完全なフィクションを書く」

「しかし

この完全なフィクションが
完結した時

失われた事実が
あぶり出されるだろう」

なんだ? それ。

福山光一郎が最近 寄稿した
エッセーの一文です。

おお…。
「フィクションが完結した時」…?

「失われた事実が
あぶり出されるだろう」…。

どういう意味でしょうね?

(小出茉梨)もう 10年以上前に

福山先生のお座敷には
何度か呼ばれた事がありました。

福山さんは 花柳界でも
相当 浮名を流されたようですね。

ええ。 でも わざと
そんなふうに装ってたのかもって。

なぜ そう思われるのですか?

先生のペンだこの
硬さと大きさです。

そのお方が どういうお方かは
手を見ればわかる。

それが私の信条。

先生は ああ見えて
すごい堅いお方で…。

でも それが面白くないと
思われたのか

福山光一郎という
女好きで 豪傑で

ちょっと困った物書き像を
演出してたのかなあって。

…あっ。 アハハ…。

私ったら 要らぬおしゃべり。
忘れてくださいね。

福山さんは 大学在籍中に
文壇デビューしましたが

当初は 純文学で

極めて難解なものを
書かれていました。

そうなんですね。

小説は売れず
結婚と就職を機に筆を折り

20代 30代は
ごく普通のサラリーマン生活で

窒息しかけていたと
ご本人が 随分前のエッセーに。

そんな事 書かれたら
奥様 立場がありませんね。

で 君のほうは
調べはつきましたか?

ええ。 にらんだとおり

福山さんがサラリーマン時代に
とんでもない事件が。

今から22年前
福山さんが44歳の時

一人娘の しおりさん 当時14歳が
殺害されました。

しおり…。

(冠城の声)夜 自宅近くの
コンビニの帰り道で。

(冠城の声)犯人は
17歳の少年でした。

金目当てで襲い 騒がれて
慌てて口をふさぎ 窒息死させた。

逮捕当時
少年も 相当 後悔したようで

素直に犯行を自供。

彼は親にネグレクトされ

裁判では 情状酌量が認められ
少年院に入院。

当時の少年法により

少年Aの名前も住所も
一切 公表される事なく

2年後 福山さん夫婦は離婚。

『運命の来たる日』で
最初に殺害されるのも

14歳の少女です。

名前は しおり。

えっ?
亡くなった娘さんと同じ名前…。

福山さんの奥さん…
いや 元奥さんは 今 どちらに?

亡くなっていました。 病死です。
それより…。

気になるのは
しおりという名前です。

福山光一郎さんの著作を
読んでみましたが

見えてきたものがあります。
マイルールです。

マイルール…?

冠城くん。 人は 一生のうちに

何度
他者に名前を付けますかねぇ。

はい。 子供 ペット 孫。

ええ。 いわゆる 数えるほどです。

しかし 小説家は
何十 何百 何千という名前を

登場人物に付けます。

たかが名前 されど名前です。

名前は それだけで

その人物のキャラクターを
方向付ける事もあり

実に頭の痛い作業です。

中には 締め切り破りの口実に
「いい名前が思いつかない!」

などと言い出す小説家も
いるそうですよ。 ええ。

あの… じらさないでください。
福山光一郎さんのマイルール。

登場人物の
名前の付け方のルールです。

例えば これ。

福山光一郎 初のミリオンセラー

『死神のアルゴリズム』の
登場人物の名字は 全て

関ヶ原の合戦の
西軍の武将でした。

おお 戦国時代の武将。
ええ。

こちら
『殺しの甘く芳しい香り』は

銀座の高級クラブの
ホステスさんたちの名前で構成。

で この 『薔薇の棘と毒』は

登場人物が 全て
早元出版の社員名簿でした。

ちょっと いい加減すぎません?

まあ でも
そういうルール決めとけば

名前付けるの
悩まずに済みますね。

はい そのとおり。
でも 右京さん

よく そんなマイルール
見つけましたね。

これも
読書の ひそかな楽しみです。

福山光一郎さんご自身も 出版後
エッセーやインタビューで

マイルールを明かしたりも
していました。 ちなみに この

『消えた殺人者とカナリア』の
マイルールは

長野県の地方都市の
町名と駅名です。

乗り鉄 喜びそうですね。

事実 マイルールが明かされて

ファンが聖地巡礼で
この地に押しかけ

新聞にも載ったようですよ。

小説家っていうより
もはや イベンター?

ファンたちの間では

次なるマイルールは何かを
推理するサイトまで

立ち上がっていましてね。

ミステリー好きの人たちって
なんでも推理するんですね。

問題は 『運命の来たる日』の
マイルールは何か。

手掛かりは…。

2人出てくる 川上さん。

お見事。

現実でも 小説でも
14歳の少女が殺害され

被害者の名前は
どちらも しおり。

犯人は 少年Aとアンノウン。
どちらも氏名不詳。

この小説は 22年前の事件に
基づいて 書かれてる。

(杉下の声)ええ。
「事実を元にした

完全なフィクションが完結した時

失われた事実が
あぶり出されるだろう」。

(三上 彰)福山光一郎…。

ああっ 昨日から
ニュースで持ちきりの…。

ああ その捜査ですか。

しかし なんで少年院に?

ニュースでは 金目当ての強盗だと
言ってたようですが。

ええ その線もあるのですが

我々は 22年前の
福山さんの一人娘の殺害事件が

深く関係しているのではないかと
考えています。

当時 14歳の福山しおりさんを
殺害した

17歳の少年Aこと 野間口健一は
逮捕後に 裁判を経て

こちらの少年院に
入院しましたよね?

(三上)どこから そんな事を?

実は 私 元法務省の役人でして

そこまで
調べはついているんですが…。

法務省の元役人なら
少年法の趣旨は ご存じでしょう。

少年院は
非行少年を罰する場所ではない。

彼らを保護し 再教育して
更生を助ける場所だ。

重々 承知してます。

その上で
野間口くんは 今 どこに?

彼は順調に更生し
周囲の協力も得て

今は
立派に社会復帰をしています。

教えるわけには いきませんよ。

(村上由梨)健ちゃん!
こんなの読んじゃ駄目!

(村上健一)由梨… もう駄目だ…。
おしまいだ…。

なんでよ…。
しっかりして 健ちゃん!

忘れるの! 全部 忘れて!

(由梨のすすり泣き)

最後に ひとつだけ。

福山光一郎さんが

こちらに来られた事は
ありませんか?

あるんですね?

ベストセラー作家の財力と
20年以上の時間があれば

あらゆる手段を尽くし
ここに たどり着く事も

不可能ではないと思いましてね。

2年前に来られましたよ。

すさまじい執念で
「裏を取りたい」と。

待ってください!

あの うちの娘…
うちの娘を殺したのは…

少年Aの名前は…
ここに入院していた…。

目 見てください。

野間口健一… ですよね?

福山さん…。
野間口 今 どこにいるんですか?

ねえ 教えてください!
お願いします!

(三上の声)
テレビで見る偉そうな作家とは

全然 違ってました。

(三上)お答えする事は
できないんですよ!

法務教官の反応から
福山光一郎さんは

少年Aの名前が野間口健一だと
確信したと考えられます。

野間口健一の今の居所を

どうしても
知りたいのですがねぇ…。

お願いです。

ここは
伊丹さんを頼るしかないと…。

ああ~… もうっ! 特命係!

個人的興味で 捜査一課を
便利使いしないで頂きたい!

大体 原稿目当てに人殺しなんて
あるわけないでしょう。

あれは 金を狙った
強盗の仕業なんですから。

そこまで断言されるという事は

何か新しい進展でも?

いえ…。
目撃情報も 聞き込みも

今のところ 成果なしです。

もしかしたら 内部の人間…。
通いの家政婦の犯行…。

馬鹿! お前 黙ってろ!

大体ねえ…。
馬鹿! いや… 馬鹿じゃ…。

大体 その 野間口健一っていう
少年Aが

福山さん殺しの犯人なら
動機は なんです?

22年前の復讐が動機なら

殺すのは福山さんで
殺されるのは少年Aでしょ?

逆でしょうが 逆!

なるほど。
(麗音・芹沢)「なるほど」?

なるほど。
えっ?

少年Aこと野間口健一は
少年院を退院後

料理店の皿洗いから始めて
フレンチの料理人に。

10年前 結婚して

名字を野間口から
妻の姓の村上に変えました。

今の住民票の住所は この先です。

まさか 伊丹さんたちが
協力してくれるとは

思いませんでした。
よく言いますよ。

気になるように暗示をかけたのは
右京さんのほうでしょ。

冠城くん。

川上さんです。
えっ?

♬~

ここにも 川上さん。

元少年Aの村上さんの住む町に
2人の川上。

最初の川上さんが登場する前

その直前の登場人物の名字は…

豊田さんです。
豊田…。

あっ! ありました。 豊田。

豊田さんの前に出てくる
登場人物は

南浦さん。
はい。

ありました。 南浦。
右京さん もしかして…。

これが マイルール。

もしも
我々の推理が正しいなら…。

冠城くん ここから
『運命の来たる日』をさかのぼって

登場人物の名前と表札を
確認してください。

僕は ここから先を確認します。
はい。

♬~

(福山の声)
次回作『運命の来たる日』は

事実を元にした
完全なフィクションを書く。

しかし この完全なフィクションが
完成した時

失われた事実が
あぶり出されるだろう。

アンノウンは…。

♬~

全ての名字がたどれました。
真っすぐ北へ。

今 井の頭線の
西永福駅に着きました。

僕のほうも 全て たどれました。

真っすぐ南へ。

そして 今
アンノウンの表札の前に…

村上健一さんの家の前に。

村上健一さんですね?

『運命の来たる日』について
お尋ねしたい事が。

(荒い息)

(伊丹)なんで逃げたのか
話して頂けませんか? 村上さん。

(芹沢)だんまりですか 村上さん。

では 僕から。

(伊丹)はっ?

『運命の来たる日』の
登場人物名のマイルール。

それは 西永福駅の住宅街の
家の表札でした。

小説の中で
一番最初に登場する人物は

14歳の少女の遺体を発見する
コンビニの店員。

名前は戸倉。

そして 西永福駅南側の
ターミナル広場で

最初に目に飛び込んでくるのは
戸倉クリニックの看板。

全ての名字がたどれました。
真っすぐ北へ。

今 井の頭線の
西永福駅に着きました。

これは 一体 何を意味するのか。

以降 登場人物の名前は 登場順に
戸倉クリニックから南へ

表札をたどって
付けられていました。

まるで 読者を
ある場所へいざなうように。

そして 最終回

小説の冒頭に出てくるはずの
犯人 アンノウンの名前は

そのルールにのっとると…。

村上健一さん
あなたの家の表札です。

このマイルールの
恐ろしいところ。 それは

今のあなたの名前だけでなく

今いる場所も
暴露している事です。

ただでさえ 彼のファンには

マイルールを推理して
楽しむ読者が多い。

福山さんが
最終回を書き上げたあと

もし このマイルールを
世間が知れば

聖地巡礼よろしく
あなたの住む町に押しかけ

多くのファンが
あなたの家にたどり着く。

その頃合いを見計らい

小説に登場する被害者の
しおりという名前は

22年前 実際に殺害された
一人娘のしおりさんの名前だと

福山さんが言及すれば…。

(麗音)そんな…。

彼の意図は
確実に読者に伝わるでしょう。

この小説は 福山さんの
あなたへの復讐です。 それは

あなたが22年間 積み上げてきた
今の生活と

ここから先の未来を
破滅させる事を意味します。

だから 福山さんを殺して
強盗の仕業に見せかけて…。

自分の名前の出てくる
最終回の原稿を奪った。

村上健一さん あなたは

『運命の来たる日』の連載を
読んでいましたか?

いえ… 読んでいません…。

(伊丹)本当ですか?
読んでいません!

♬~

あなたの家の近くの
防犯カメラ映像です。

毎月25日前後のものを集めました。

25日?
25日は

月刊『ジャパン・ミステリー』の
発売日です。

これは
福山光一郎さんご本人です。

ご本人が 『運命の来たる日』を
あなたの目に留まるように…。

いや どうやっても
目を背けられないように

仕組んだんですよ。

村上さん。

読んで… いました…。

(冠城の声)作家は かつて
自分が手にかけた少女の父親。

(杉下の声)そして あなたは
1年にわたる連載の途中から

登場人物の名前の全てが
近所の表札である事に気づいた。

(由梨)あっ 健ちゃん!

(冠城の声)それが 真っすぐ

自分の家に近づいてくるのに
気づいた。

福山さんは
ペンであなたをいたぶり続けた。

(伊丹)そして 連載は

あなたの名前が出てくる
最終回を残すのみとなった。

あなたは
極限まで追い詰められて

福山光一郎さんの自宅に押しかけ

彼と争い 殺し

最終回の原稿を奪った。

(村上)はい… それで…。

(芹沢)「それで」って なんだよ。

(麗音)福山光一郎さんの殺害を
認めるんですね?

はい… 認めます…。

最終回の原稿は どうしましたか?

(村上)どこかに捨てました。

自分の名前が出るのを
阻むための犯行なのに

肝心の原稿は どこかに捨てた。

そんな中途半端な隠滅の仕方が
ありますかねぇ。

その事が少し気になりましてね。

奥さんは ご主人のアリバイ
主張されているとか。

はい。 事件の日
主人は ずっと家にいました。

あの小説のせいで体調を崩して

お店も開けられず
閉じこもっていて…。

気分転換に連れ出そうとしたら
あなたが。

なるほど。

しかし 近親者の証言は
アリバイにはならない。

ちなみに 奥さんは

ご主人の過去の犯罪
ご存じでした?

はい。 結婚する時に
打ち明けられました。

主人は
少年院で生まれ変わったんです。

真面目に更生したんです。

しかし 村上さんは
福山さん殺しを認めた。

なぜ?

きっと…

22年前の報いだと
諦めたんだと思います。

少年院を出て
社会復帰を果たしても

ご遺族の怒りや憎しみは
少しも変わらない事を

あの日 思い知って…。

「あの日」とは?

でも 主人は潔白なんです!

なのに
自分を潔白だと抵抗する力すら

あの小説が
主人から奪ってしまったんです。

待ってください。 「あの日」とは?

1カ月くらい前

福山光一郎さんが店に来ました。

最終回を残すばかりの
そのタイミングで?

はい。

♬~

うまい店だ。

今度 私の小説に出してやろう。

「ペンは剣より強し」というが

実際のところ
ペンで人を殺せると思うか?

♬~

私は 殺せると思う。

次は いよいよ… 最終回だ。

♬~

お代は結構です。
どうか お帰りください。

由梨…。

今 弁護士さんを探しています。

あの小説の連載を
差し止められないか

相談しています。

すまない…。

先に殺したのは こいつだ!

22年前 謝罪の手紙に

お前…
名前も住所も書かなかった!

それは…
弁護士に止められて…。

名前も書かずに謝罪になるか!

裁判を有利にするために…
違うか!?

すみません…。
申し訳ございません!

(由梨)私からも謝ります。

本当に申し訳ありません!

(由梨)主人が犯した過ちは

絶対に
取り返しのつかない過ちです。

そうだ…。

そのとおりだ。

だから この人の罪を

私も一緒に 一生 背負います!

どうか…。

どうか お帰りください…。

(由梨の声)その夜 主人は

福山さんと私に申し訳がない

私と離婚して
死ぬしかないと漏らして…。

それで 私
主人から目を離さずにいました。

福山さんが殺された日
主人は家にいたんです。

信じてください。

そこで気づいたんです。

村上健一さん以外にも
『運命の来たる日』の連載完結で

破滅する危険に
おびえていた人物が

もう一人いた事に。

僕らは 福山さんが
長い年月 執念で情報を集め

少年Aにたどり着いたと
考えていました。

でも 実際 それは不可能じゃない。
ショートカットの手もあった。

少年院で彼を指導し 退院させ

立派に社会復帰した事を
知っていた

三上さん あなたですよ。

そんな… 言いがかりですよ。
何を根拠に。

『運命の来たる日』執筆にあたり

福山さんが
最初にコンタクトを取ったのは

川波出版でした。

(房江)『運命の来たる日』は
早元出版社ではなく

うちの川波出版で
連載するはずだったんです。

つまり 福山光一郎さんが

少年Aの名前と居所を
突き止めたのは 2年前。

福山さんが あなたを訪ねたのも
2年前です。

2年前に来られましたよ。

すさまじい執念で
「裏を取りたい」と。

20年以上も消えない
被害者家族の思いに ほだされて

あなたは服務規程に違反して

村上健一さんの情報を
福山さんに教えてしまった。

いや 違う!

私は…
名前も住所も教えちゃいない。

結婚して 奥さんの名字になって

小さな料理店を
開いているとだけ…。

捜し出すには それで十分ですよ。

小さな料理店のオーナーシェフ。
年齢は17歳プラス22年。

旧姓は野間口。
結婚して名字が変わった男。

そして 福山さんは
復讐の連載を始めた。

小説に出てくる被害者の
名前は しおり。 年齢は14。

あなた
あの連載を読んでましたよね?

あなたは すぐ気づいた。

福山さんが
何か恐ろしい事を始めている。

自分は もうすぐ定年だ。

定年を前に

少年の個人情報を漏らした事が
明るみに出たら

法務教官として
長年 勤め上げてきた

自分の人生が台無しになる。

連載が進むたびに
あなたは不安にさいなまれて…。

怖かった…。

アンノウンの名前は
村上くんかもしれない…。

いや 居ても立ってもいられず…。

こんな事は許されない。

…談判に行ったんだ。

お願いします!

心配要らんよ 三上さん。

私は彼を殺そうというんじゃない。

ただ小説を書いただけだ。

完全なフィクションだ。

私が持っているのは

ナイフでも 拳銃でも
毒薬でもない。

(福山)ただのペンだ。

そのペンが人を殺すんです。

村上くんの人生を殺すんです!
村上くんの…!

三上さん 三上さん。

離しなさい。

あんたが心配してるのは…

彼の事じゃなくて 自分の事かな?

本当に心配要らんよ 三上さん。

(三上)うああ~!

離せ!

(福山)やめろ!

(福山)やめろ!

(刺す音)

(福山のうめき声)

♬~

最後の最後に… なんで…!

奪った原稿は どうしましたか?

やはり 燃やしましたか?

家に…。

押し入れの奥に隠してあります。

なぜです?
犯行の動かぬ証拠になるのに。

家に帰って こっそり読んだら…。

これは 燃やしちゃいけない…。

どうしても 私は… 燃やせずに…。

燃やせずに…。

(嗚咽)

(三上の嗚咽)

(銃声)

アンノウンは… お前だ!

♬~

どこだ? どこだ?

あっ… ああっ…。

ああっ! あっ…!

ああーっ!

嘘だ!

(叫び声)

(叫び声)

♬~

♬~

しおり…。

しおり…。

しおり…。

しおり!

♬~

(杉下の声)ええ。 供述どおり

『運命の来たる日』の
最終回の原稿が押収され

もちろん 拝読しました。

で? やっぱ あれか?

アンノウンは村上健一だったか?

いいえ。 アンノウンは最後まで
アンノウンと表記されていました。

えっ!?

アンノウンは全ての罪を認め
カルト集団の本部に火を放ち

その火に飛び込み

そして 主人公の老刑事もまた

アンノウンの犯した
全ての罪と一緒に

自らも燃え尽き 死んでいく。
…というラストでした。

はあ?

ミステリーというより 最終回は
途方もない文芸作品でした。

あっ 読みます? 今月号の
月刊『ジャパン・ミステリー』。

結末わかってる小説読むほど
暇じゃねえからな。

でも 福山さんは なんで

アンノウンをアンノウンのままで
終わらせたんでしょう。

ペンで人を殺すために書き始め
書き進めるうちに

ペンで人を殺してはならない
という思いに

至ったのかもしれませんねぇ。

「ペンは剣より強し」というが

実際のところ
ペンで人を殺せると思うか?

私は 殺せると思う。

22年という歳月で
少年Aは更生を果たし

彼には
彼を守りたい家族までいた。

この人の罪を
私も一緒に 一生 背負います!

(杉下の声)福山さんの憎しみは
小説『運命の来たる日』を生み

長い葛藤と執筆の末

小説は
その憎しみすら飲み込んで

やがて 別次元に昇華させた。

だから 福山さんは 最後の最後に

憎しみよりも もっと強いもの…。

そう 安寧の祈りを
最終回に込めたのだと

僕は思いますよ。

♬~

(辻浦千夏)悠太!
(辻浦百花)川男に

引っ張られたんだよ!
川男?

(茉梨)川にすむ妖怪の事ですか?
(女性)あの子

ちょっと変わってるの。
(和久井倫世)4カ月前にも

1人 亡くなったしね。
トラブルが続きますねぇ。

(百花)おじさん 妖怪ハンター?
似たような仕事ですよ。