相棒 season 20 元日スペシャル #11[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

相棒 season 20 元日スペシャル #11[解][字]

元日スペシャル「二人」
失われた記憶を探せ!!
盗撮動画で始まる連続殺人!?
巨大権力に挑む特命係の大きな賭けとは…!?

◇番組内容
落としたスマホを探していた少年が、大人が言い争う姿を目撃。それに気づいた男に、落としたスマホを持ち去られてしまう。翌日、年末年始の当番勤務にあたっていた亘は「紹介したい人がいる」と右京を連れ出す。そこにいたのは亘の姉・由梨。保護した記憶喪失の男性の身元を調べてほしいと依頼する。しかし“湊健雄”という名前以外、手掛かりなし。同じ頃、少年のスマホを手にした男が身分を偽り、少年のすぐそばまで迫っていた。
◇出演者
水谷豊、反町隆史、森口瑤子、川原和久、山中崇史、篠原ゆき子、山西惇、浅利陽介、田中隆三、小野了、片桐竜次、仲間由紀恵、石坂浩二 ほか
【ゲスト】イッセー尾形、片岡孝太郎、飯島直子 ほか
◇スタッフ
【脚本】太田愛
【監督】権野元
◇音楽
池頼広
◇おしらせ
☆最新情報はツイッターでも!
【番組HP】https://www.tv-asahi.co.jp/aibou/
【Twitter】https://twitter.com/aibouNow
【Instagram】https://www.instagram.com/aibougram_official

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

テキストマイニング結果

ワードクラウド

キーワード出現数ベスト20

  1. 結城
  2. 遠藤
  3. スマホ
  4. 由梨
  5. マメ
  6. 袴田
  7. 大丈夫
  8. 動画
  9. 福田
  10. 若槻判事
  11. 仕事
  12. 袴田代議士
  13. 湊健雄
  14. デイリーハピネス
  15. 一人
  16. 携帯電話
  17. 一緒
  18. 公園
  19. 杉下
  20. 伊丹

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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<もう 今年も言うぞ

このバカチンが>

(フランス語)
(フランス語)

(フランス語)
(フランス語)

(フロア係)お下げして
よろしいでしょうか?

(甲斐峯秋)どうぞ。

♬~(店内の音楽)

(冠城 亘)いやあ 美味しい!
とっても美味しい。

はあ… 美味しいです。

(甲斐)当たり前じゃないか。
私が会員の店なんだからね。

あっ… すいません。

別にね
仕事納めの日だからといって

「こてまり」じゃなきゃいけない
って事はないんだよ。

店は たくさんあるんだからね。

(杉下右京)おっしゃるとおりです。

少し 予約するのが
遅かっただけです。

(小出茉梨)早いお時間は
もう ご予約のお客様で

いっぱいなんですよ。
ええ ごめんなさい。

はい。 ええ そうですねえ。

年の瀬って 慌ただしいですね。
オホホホホ…。

商売繁盛
実に喜ばしいじゃないか。

フンッ…。

何度も言うようだけどね
私が贔屓にしているからって

特別扱いしてもらいたいわけじゃ
ないんだよ!

ええ 何度も伺いました。

まあまあ まあまあ…!
そんなプンプンしないでください。

失礼だね。 私は
プンプンなんかしてないよ!

君…。
はい。

プンプンしてる人に
プンプンしてると言ったら

余計にプンプンするだけですよ。

僕が うかつでした…。
うん。

何を コソコソ 話してるんだ?
いえいえ…。

(携帯電話の振動音)

小手鞠さんからです。 失礼。

えっ…?

ええ それは助かりました。

(ドアの開く音)
それでは。

(フロア係)今年も
ありがとうございました。

(袴田茂昭)来年も
お世話になりますよ。

(袴田)
あっ どうも どうも どうも。

(藤原信宏)
先生 ご無沙汰致しております。

(袴田)藤原さん
いつも すいませんね。

ありがとう。
ありがとうございます。 どうぞ。

失礼。

小手鞠さん なんて言ってました?

もう少ししたら
お席がご用意できますから

ぜひ いらしてください
との事でした。

えっ? はあ… そりゃ困ったねえ。

ご心配なく。 VIP御用達の店で
時間を潰していたと

我々から ちゃんと
小手鞠さんにお伝えしますから。

フッ… 何を言ってるんだ。

VIP 来てるんですか?

先ほど 個室のほうに…。

経友連事務総長の藤原信宏氏と

与党政調会長 袴田茂昭代議士が。

袴田代議士といえば
先日 超党派の議員で

子供の貧困をなくす会を
立ち上げたばかりだね。

お連れが
経友連の事務総長という事は

財界から
援助を引き出すつもりですかね?

まあ なんにせよ

子供たちのためなら
頑張ってほしいね。

サービスプレートが
3枚 置いてありましたから

お食事には もう一人いらっしゃる
ご予定のようですねぇ。

(社 美彌子)最初から
人数は5人と決まっている。

だから
3人を押さえてしまえば決まり。

そう考えてるんでしょうね。

(石川大輔)官邸のほうは

この件に関して
もう触れるなと…。

石川くん。

起こっている出来事を
知らないでいる人間と

知っていて 黙っている人間と

どちらが価値があると思う?

(結城 宏)待ってくださいよ!
ちょっと待ってくださいって!

待ってください!
少し落ち着いて話しませんか?

この手は なんだ?
聞いとらんのだよ そんな話は!

ちょっと…
ちょっと待ってって!

な… 何をするんだ!? 離せ!
絶対 離しません!

離せと言ってるんだ!
離しません!

離せ! この馬鹿!

あっ 馬鹿…!

(頭を打つ音)

♬~

(梢のざわめき)

♬~

(呼び出し音)

もしもし 結城ですが…。

(早瀬 新)あっ…。

(峰岸 聡)どうしたの?

スマホがない。
えっ!?

マジやばい!
どこで落としたんだろ?

あっ… きっと 昼間 遊んだ
こがらし公園だよ。

(新)聡のスマホさ
端末捜索アプリ入れてる?

うん。
行こう。

(風の音)

(口論する声)

何!?

おい… 何 撮ってるんだ!?

♬~

あっ…!

♬~

(携帯電話の着信音)

(シャッター音)

(早瀬君枝)
「新かい? ばあちゃんだよ」

「すまないけど
明日 みかんと一緒に

お茶のティーバッグも
買ってきてくれるかい?」

「新? 聞こえてるの?
おばあちゃんだよ」

「ん? ねえ?」

♬~

(ノック)

(猫の鳴き声)
(遠藤佑人)はい。

(遠藤)おお… 新。
(新)どうも…。

(遠藤)どうしたんだ?

入れよ。

「(風の音)」

「おい… 何 撮ってるんだ!?」

(遠藤)こいつらが 新のスマホを
持っていったってわけか。

うん。

なんか 穏やかそうじゃないね。

フフフ…。

しっかし 聡は なんでもかんでも
動画に撮りたがるくせに

全然うまくならない。

っていうか 下手だよなあ!
ハハッ…。

(新)マメさん。
(遠藤)ん?

俺のスマホ 大事な写真が
たくさん入ってるんだ。

ああ。 学校の先生にも

新のばあちゃんにも
聡のお母さんにも

見せられないやつな。
(鳴き声)

大丈夫だよ! 新のスマホ

すげえ長いパスワードと
指紋認証かけてあるんだから

誰も開けられないって!

マメさん
こいつら 突き止めてくれない?

うーん…。

顔は駄目だなあ。

でも 音声は なんとかなるかも?

まあ やれるだけ やってみるわ。

(新)マメさん よろしくね!
(遠藤)おう!

(結城の声)
「確かに ここにあったんです」

「ここに…」

♬~

(女性)フフッ… いいねえ!

うわあ~!

♬~

(電話)

(アナウンス)
「ただ今 留守にしております」

「ピーッと鳴りましたら

お名前とご用件を
お話しください」

(発信音)

(遠藤)「マメだけど。
新 ばあちゃんが入院して

クリスマスプレゼント
なかったろ?」

俺が 新のスマホ 取り返して
新しいスケボー買ってやるから

楽しみにしてな。

(遠藤)留守番 頼むぞ。
(鳴き声)

♬~

アチッ! ハハッ…。

よし!

(角田六郎)おお…。

これは…
こんなに嬉しいものですかね?

フフフフ…。 どうぞ。

(角田)よっ! ああ…。

しかし まあ そろいもそろって

年末年始の当番勤務に
当たっちまうとはなあ。

(携帯電話の着信音)

(青木年男)新年を迎える喜び

感じない 感じない。

日常…。
(携帯電話の振動音)

(携帯電話の振動音)

内村刑事部長も 正義のために
登庁しているそう…。

(携帯電話の振動音)

(せき払い)

中園参事官が 泣きながら
付き合ってるようです。

(電話)

はい 特命…。

はい。

はい…。

ええ。 ああ…。

女性の声です。
しかも きれい系の。

この親密さだと
フィアンセだったりしたりして。

フフフ…。

右京さん…。

折り入って
紹介したい人がいます。

…はい。

♬~

これから お会いするのが
どういう方なのか

その辺りを なんとなくでも
こう… サラッと…。

ですから それは
本人に確認して頂ければ…。

あっ… ありました ありました!
あちらです。

(鐘)

♬~

杉下右京さんですね?

わーくんが
いつも お世話になっております。

わーくん。
うっ…。

はじめまして。
冠城由梨と申します。

わーくんのお姉さんです。

…あっ お姉様?

ピアノ教師をしながら

この教会で ボランティアを
してるんですけど…。

わーくん! 話してなかったの?

いや…
そういうプライベートな事は…。

それから 年齢的にも
「わーくん」は やめてください。

昔から ちょっと
照れ屋さんなんです。 フフフ…。

フフッ… そうですか そうですか。

姉さん 本題。

(由梨)ああ…。

今日は 折り入って
お願いがありまして。

お願い? …といいますと?

湊健雄さんを

おうちに
帰して差し上げたいんです。

(舌を鳴らす音)

(舌を鳴らす音)

(舌を鳴らす音)

(舌を鳴らす音)

あの方が 湊健雄さんですか?

ええ。 昨晩遅くにいらして。

牧師様と相談して
泊まって頂いて

今朝 病院で
診てもらったんですけど

脳振盪の衝撃による
逆行性健忘とかで。

いわゆる 記憶喪失ですねぇ。

(由梨)ええ。 覚えているのは
湊健雄という お名前だけで…。

行方不明者届は?

さっき 一緒に
交番に行ってみたんだけど…。

(扉の開閉音)
(福田浩介)お疲れさまでした!

(由梨)あっ 福ちゃん!

こちら 警視庁の杉下右京さんと
弟の わーくん。

湊さんの事で 来て頂いたの。

どうも どうも 福田です。

そうですか 警視庁の…。
フフフフ…。

あっ いやね 私も一緒に
交番に行ったんですけどね

お巡りさんが

「湊健雄という方の行方不明者届は
出てませんね」って言ったら

怒るんですよ あの人。

「君! きちんと調べたまえ!」
とかってね。 フフフフ…。

「たまえ」ですか?
ええ ええ…。

なんていうんですかね?

自分が重要な人物だと
信じて疑わない高齢男性

っていう あれみたいですね。
ああ いますよね そういう人。

いえいえ いえいえ…!
(由梨)お昼は どうしても

おそばを召し上がりたいと
おっしゃるので 出前を。

(そば湯を噴き出す音)

(湊 健雄)ぬるいんだよ そば湯が。

誰に言ってるんでしょうねぇ?

なんかに
なりきってるんじゃないですか?

あの いでたちから
想像すると…。

(由梨)すいません。 あれは
教会で差し上げた服なんです。

眼鏡も 前の牧師様のもので。
ああ…。

♬~

(由梨)これなんですけど…。

シャツとネクタイは

汚れが ひどかったので
処分したんですけど

これは 洗えば
また穿けるかと思って。

上質なツイードですねぇ。
靴も 教会のほうで?

(由梨)いえ 靴は 最初から

あれを履かれていました。

湊さん あちら
警察の方なんだけど

名前以外に
なんか覚えてる事ないですか?

ない。
どんな事でも構わないんですよ。

お店とか 何かの看板とか。

♬~

デ…。
(福田)デ?

イタタタタ…。
(福田)大丈夫ですか?

デ… デイリー… いやいや…。

デイリー… ハピネス…。

デイリーハピネス。

デイリーハピネスって
言いましたよ。

ええ デイリーハピネス。

よりによって
デイリーハピネスなんて…。

デイリーハピネス…
これは困りましたねぇ。

姉さん 湊さんは
どうやって ここに?

最初は 子供たちが
知らせに来てくれたの。

子供たち?

(新)これ。
(聡)ありがとう。

(新)マメさんが
動画は消しておいたって。

なんで?

なんか
穏やかそうじゃないからって。

ふーん…。
で マメさん なんて?

なんか 留守電で
でっかい事 言ってたけど

大丈夫かな?

(聡)ええーっ!?
スケボー買ってもらえるの?

すごいじゃん! いいなあ。
(新)でも なんかなあ…。

(聡)えっ… いいじゃん!

失礼ですが 新くんと聡くんでは
ありませんか?

あんたたち 誰?

警視庁特命係の杉下です。
冠城です。

警察手帳なんて
レプリカなら ネットで買えるし

特命係なんて 聞いた事ない。

少し地味な部署ですが
一応 国家公務員なんですよ。

(新)聡 スマホ。
(聡)うん…。

じゃあ 国家公務員法96条
言ってみて。

えっ…?

「すべて職員は
国民全体の奉仕者として

公共の利益のために勤務し
且つ 職務の遂行に当っては

全力を挙げてこれに専念」…。
(新)もういい。

(拍手)
ブラボー!

あっ ちなみに 俺は
冠城由梨の弟。

会った事ねえし。
えっ…?

あの… 僕たちに 何か用ですか?

君たちが ゆうべ
湊健雄さんを見つけた時の事を

話してもらえますか?

大丈夫ですか?

(聡の声)家に帰ろうとしてたら
おじいさんが座り込んでて…。

どこだ? ここは。 あ…?

(湊)ここは どこだね!? 私は…?

ここは どこだね!?
えっ… なんか 怒ってる。

(湊)私は ここだ!

♬~(福田)
「戻れなくても もういいの」

(聡)福ちゃん!
(福田)おお どうした?

(聡)なんか
困ってる人がいるんだけど。

(福田)困ってる人?
(新)っていうか 困った人。

2人とも
由梨さんとマメを呼んできな。

今なら 教会にいるから。

(聡)わかった。
(新)うん。

(福田)気ぃつけてな!

(由梨)はい 熱々ですよ。 はい。

(新)由梨さん 大変だよ!

怪我した 変なおじさんがいて…。

(遠藤)はあ?
(新)マメさん 早く!

(新の声)それで
由梨さんとマメさんが来てくれて。

で マメさんは?

(新)遠藤佑人さん。

教会のボランティアを助けたり
たまに 助けられたりしてる人。

いい人だよ。

(聡)システムエンジニアでね

ここんとこに
無限大のタトゥーとかしてるの。

なるほど そうですか。

ちなみに 湊さんに会うまで
君たちは何をしていたのですか?

聡は塾に行って その帰りで…。

俺は コンビニに行く途中で…。
たまたま会って。

うん そう。

(峰岸瑛子)聡?

あっ お母さん。
じゃあな!

(聡)お母さん。

(瑛子)何? あの人たち。
(聡)関係ないから大丈夫だよ。

湊さんの服が泥だらけだったのは

記憶を失った状態で
やぶの中

やみくもに歩き回ってたせい
じゃないですか?

ゆうべ この こがらし公園で
湊さんの身に何かが起こった。

それも 聡くんの言ってた
何か恐ろしい出来事が。

仮に そうであったとすれば
この公園に来た時点では

湊さんは あの仕立ての良い
スラックスに合ったものを

身につけていた可能性が高い。

例えば 高価な腕時計やカフス
上着やコートも。

年の瀬っていうのは

ツケの支払いや何かで
物入りですからね。

今も昔も 物騒な事件が多い。

ええ。
こういう時は あの方ですね。

(角田)えっ…?
俺が故買屋をあたるの?

ええ。
今 お話ししたような品々を

ゆうべ以降
まとめて売りに来た者はいないか。

課長ほどの方になられると

そちら方面にも
電話一本で顔が利くのではと。

まあ 利くけどね。

ああ そうですか。
それでは。

(角田)「ちょっと待て」

その記憶喪失の老人の名前
もう一回 言ってくれ。

ああ… 湊健雄さんですか。

その名前 どこかで
聞いた覚えがあるんだよな。

ひょっとして ご近所さんとか?

いや 仕事のにおいがする。

課長は 会ってないから
わからないと思いますけど

あの老人 どう考えても

暴力団とか覚醒剤とか…。
拳銃とか。

そういう関係とは
別世界の人物だと思いますけどね。

(角田)いや 遠い昔

確かに 組関係のどこかで
遭遇したような気がするんだよ。

(高田久志)ちょっと すいません!

電話するなら
他でやってもらえますか?

音 入っちゃうんで!
では のちほど。

我々 警視庁特命係の者ですが
あなたは?

はっ! 巡回警備員の高田です。

あっ 今は休憩中です。

すいません。 この公園
結構 人 来るんですか?

はっ! ここ 割と映えますんで。

ひょっとして
高田さんもSNSを?

巡回してると いいスポットを
見つけちゃったりしますんで…。

ボンバー高田って名前で 少々。

ボンバー高田。
はい。

あっ ご覧になります?

あっ いやいや… 結構。
あっ そうですか。

高田さんは
夜も巡回されてるんですか?

はい。

ゆうべの巡回の折に

何か いつもと違うものを
見かけませんでしたか?

ああ… そういえば 男の子が2人
うろついてましたね。

(高田の声)
一人がスマホの画面を見ながら

もう一人が
何かを捜してるようでしたね。

(杉下の声)
何かを捜しているようだった…。

お仕事中 どうも。
あっ… 休憩中ですけどね。

ああ…。
ハハハ… 失礼します。

2人が捜していたのは
新くんのスマホじゃないですかね。

ええ。 そして
それは 今も見つかっていない。

だとしても 捜索アプリ使えば
普通 見つかりますよね。

そうですね。 誰かが電源を切って
故意に持ち去ったりしなければ。

じゃあ なんで 2人は…
隠してた?

2人でいた事を知られたくない。

恐らく
何か事情があるのでしょうねぇ。

♬~

(新)お茶のティーバッグ
ごめんな。

明日には買ってくるから。

(君枝)いいんだよ 急がないから。

あのさ ちょっと
スマホの調子が悪いんで

お使いがある時は
家の電話にメッセージ入れて。

ああ それで
昨日 途中で切れちゃったんだね。

でも 壊れたんなら
すぐ直さなきゃ。

いいよ 毎日 来るんだから。

それより
今日 なんか検査したんだろ?

悪いところ あった?

ないよ。
足の骨に ひびが入っているだけ。

でも なんもなきゃ
検査なんてしないだろ?

大丈夫。 子供は
そんな心配しないでいいんだよ。

大丈夫? 重くない?
重くない。 大丈夫だよ。

♬~

湊さん 何やってんの?

うん…
刺激のない町 何も思い出せない。

あのさ… 一応 言っておくけど

今朝 喫茶店から取った
卵サンドとコーヒー

それから 昼のざるそば

あれ 全部
由梨さんの自腹だからね。

そんなに食べたか?
うん。

うーん 記憶にないな。
食べたよ。

いずれ
お礼を添えて お返しするよ。

まさかとは思うけどさ…。
うん。

今夜も教会に泊めてもらって

晩ご飯には うな重なんて
取ってもらおうなんて

考えてないよね?

うな重? とんでもない!

考えた事もない!
断じてない!

うな重? なんだよ それは!
それは何?

じゃあ
これから どうするつもり?

あのさ
ちょっとした仕事があるんだけど

それ やってくれるなら
今晩 俺んちに泊まってもいいよ。

…仕事?

うん 仕事。

湊さん。
ん? うん。

ここは いわゆる 団地かな?

知らないよ。
(湊)知らないのか?

行こう。
君は 知らないで… 知らないで…。

あっ 危ない 危ない。

(新)なんでもいいって。
(湊)ちょっと待て。

これ エレベーターはないのか?
(新)ないよ。

(湊)何階 行くんだ?
(新)2階。

(湊)あっ じゃあ なんとかなる。
(新)いいから 早く。

あんたには
これを着て仕事をしてもらう。

喪服だ これ。

(新)死んだじいちゃんの形見。
ふーん…。

えっ… 着るんだ?

(新)まあ 着ないよりはマシか。

(湊)えっ?

謹んで… ご冥福だ。

うんうん うんうん…。

(湊)ご家族は お仕事かね?

(新)俺は
ばあちゃんと二人暮らしで

ばあちゃんは今 入院中。

(湊)じゃあ
一人で暮らしてるのか?

(新)そうだよ。
ほう…。

ランドセルがあるじゃないか。

(新)だから 小6。

来年で中学。
えっ!?

(湊)おい 何するんだ。

(新)ばあちゃんは
定年退職したあと

清掃員とビラ配りの仕事を
してたんだけど

自転車にぶつかって
怪我したんだ。

(湊)大変だ。

おばあさんは 定年になる前は
何やってたんだ?

(新)うーん… 俺が生まれる前から
デイリーハピネスで働いてた。

(湊)ああ デイリーハピネス…。

ん…?

♬~

右京さん デイリーハピネスって
都内に何店舗あると思いますか?

さあ…
首都圏に3つの路線を持つ

キャピタル鉄道の
駅売店ですからねぇ。

まあ 立ち食いそばほどでは
ないですけど

かなりの数ですよ。

すみません。
(浦野芳子)はい なんでしょう?

ちょっと お尋ねしたいのですが。
はい。

この老人に見覚えありませんか?

ああ… うちのお客さんの顔は
大抵 覚えてるけど

この人は見た事ないわね。

っていうか
大丈夫なんですか? この人。

ええ まあ…。
お一人では大変ですね。

うちはね どこもワンオペなのよ。

もう 食事も休憩も
あったもんじゃない。

手洗いにも立てないから
水分も あんまり取らないの。

おかげで しわが増えて
困っちゃう。 アハハハ…!

すいません。
あっ はーい!

ありがとうございました。

思うのですが
湊さんのような人は

この種の店舗で 日常的に
何かを購入していたというよりも

むしろ かつて勤めていたと
考えたほうが

妥当ではありませんかねぇ。
君 どう思います?

ええ…。
あっ 本社勤務って事ですかね?

あっ ちょちょ ちょちょ…。

(種村栄一)いつ 誰が勤めていた
というような事は

お答えしかねますね。
個人情報でもありますし。

恐らく 以前は 高い地位に
就かれていたと思うのですが…。

(種村)今は 微妙な時期ですし

役員人事に関しては
親会社のほうにお尋ねください。

(種村)すいません 忙しいもので。

(ため息)

デイリーハピネスの親会社って
キャピタル鉄道ですよね。

ええ。 しかし
「微妙な時期」というのは

なんでしょうね。
気になりますねぇ。

ギャフンと
言わせてやるんだからね!

おー!
(一同)おー!

あんたら 社員?

それとも キャピタル鉄道の人?

そう見えます? 我々 ちょっと
用があって来たんですけどもね。

こんな年末に…。

皆さんのほうこそ この年末に
なかなか 物々しいご様子ですが。

物々しくもなりますよ そりゃ!

(女性)これ どうぞ!

おたくら 知ってます?

デイリーハピネスの
劣悪な労働環境!

ああ… ワンオペで大変だとか。

そうなんですよ!

人を機械かなんかだと
思ってるんじゃないか

って扱いで…!
それにね

その店で働いてる半数以上は
非正規の社員なんです。

非正規ですか…。

そう! 店の正規社員と
同じ仕事をしてるのに

基本給は安いわ 上がらないわ
退職金に至っては

15年以上働いたって
なんと ゼロですよ! ゼロ!

(男性)だから
非正規社員の店員さんたちが

待遇に不合理な差があるとして
裁判に訴える事にしたんです。

ほう 裁判に…。

(女性)ここまできたら
徹底的にやってやろうって!

(一同)そうだ!
(女性)あんな奴らに

私たちの苦しさなんて
わかるわけないんです!

(一同)そうだ!

シュプレヒコール!

「格差をなくせ!」
(一同)格差をなくせ!

「デイリーハピネスは
賃金格差をなくせ!」

(一同)賃金格差をなくせ!

(警備員)お帰りください!

近隣の方のご迷惑になりますので
お帰りください!

「退職金を払えー!」
(一同)退職金を払えー!

(女性)「格差をなくそう!」

随分 恨んでるようですね。
役員たちを「あんな奴ら」って。

しかし もし

湊さんが デイリーハピネスに
いたのだとしたら

やはり その「あんな奴ら」のほう
だったのでしょうかねぇ。

まあ ここは キャピタル鉄道に
問い合わせるしかないですね。

(携帯電話の振動音)

はい。

(結城)もしもし
新くんのおばあ様ですか?

私 学年主任の者ですが…。

まあ…
新がお世話になっております。

先ほど 繁華街の
見回りをしていましたら

新くんが
若い男性と一緒だったのですが

ご親戚か何かですか?

ああ… それは きっと
聖マティス教会の方です。

あっ… そうですか。
それなら 心配ないですね。

はい 失礼致します。

聖マティス教会…。

♬~

あの…?

(結城)あっ すいません。

区の児童福祉課の者ですが
ちょっと伺っていいですか?

はいはい なんでしょう?

こちらに 新くんという少年が
よく来ているそうですが…。

今日は見かけてませんね。 フフ…。

どこかに写ってましたよね?

これ これ。 この子ですよ。

おばあさんの話だと
この男性と親しいそうですね。

えっと
お名前 なんていいましたっけ?

ああ マメさんね。
マメさん。

あだ名でね。 遠藤佑人っていって
新とは 家が近所なんですよ。

あっ そうですか。
ええ。

あっ これね。
これ… このサンタ。 これです。

シチュー
たくさんできちゃったから

お裾分け。

(新)由梨さん 俺 本当
飯とか 一人で大丈夫だから。

そうだ 新くん
湊さん知らない?

昼過ぎから姿が見えなくて
捜してるんだけど。

ああ… なんかね
仕事が見つかったって。

仕事?
うん。

今日は そっちに泊まるって。
どこに?

わかんない。

(新)あっ うーん… でもね

明日には 教会のほうに
あいさつ行くって言ってたよ。

(由梨)湊さんにできる仕事って
何かしら? 不安だわ…。

軽作業じゃないかな。

軽作業?
うん。

♬~

じゃあ シチュー温めて食べてね。

うん ありがとう。
(由梨)はい。

(新)俺 嘘はついてないでしょ。
(湊)まあ そうだな。

湊さん それ 食べてていいよ。
俺 ちょっと 出かけてくるから。

食べるったって
中途半端な時間だぞ。

(ノック)
マメさん!

(ノック)
マメさん! 新だけど!

♬~

(角田)で キャピタル鉄道にも
いなかったんだろ? 湊健雄。

過去にも現在にも
そういう社員はいないそうです。

だから 言っただろ?

俺は 昔 捜査のどこかで
湊健雄って奴に遭遇してるんだよ。

この老人です。

うーん… 俺が遭遇したのは
かなり昔のはずなんだ。

こいつの若い頃の写真ないか?

ご自宅へ行けば あるのでしょうが
それがどこなのか…。

ああ 記憶喪失だったな。

例の件
故買屋から連絡ありました?

ああ もちのろんよ。

買い取った品物の写真
そっちに転送しておいた。

(マウスのクリック音)

財布

時計

眼鏡…。

あっ このジャケット

教会で見たスラックスと
そろいですね。

湊さんが身につけたものに
間違いないですね。

(キーボードを打つ音)

「♬~(動画の音楽)」

課長 これを故買屋に送って
確かめてもらえますか?

…また!?

(電話)

はい。

間違いありません。 この男です。

こいつが 腕時計とか
まとめて売りに来たんですよ。

だけど 右京さん

なんで ボンバー高田さんって
わかったんです?

半分は山勘ですが
こがらし公園で

彼が 自撮りの写真を
見せようとした時…。

はっ! 巡回警備員の高田です。

(杉下の声)あの端末は
最新モデルで

10万近くするものです。

加えて ディスプレーには
まだ買ったばかりかのように

保護シートが貼られていました。

それで 何か 直近に

臨時収入でもあったのではないか
と思いましてね。

細かいねえ。
あっ 課長… のおかげ。

おっ おっ…? おお…。

ああ… おかげ。
おっと…。

♬~

話しても 絶対に
信じてもらえないと思います。

では 試しに
話してみてはいかがでしょう?

実は…
置いてあったんですよ ここに。

(高田の声)
ここのベンチとベンチの間に

まとめてあったんです。

財布にクレジットカードは…。
ありませんでした。

現金は?

現金は?

10万円ほど…。

そして それは?

拝借しました!

でも… でもね 信じてください。

あそこに置いてあったのは
本当なんです!

コートとジャケット
その上に 腕時計やら財布やらが

こう… 並んでましてね。

私たちを持っていってください
って言ってたんです!

「私たち」というのは…。

腕時計たちです!

(益子桑栄)
で 腕時計たちをまとめて

持っていた ごみ袋に入れて
持ち去ったと。

もし 嘘をつくつもりなら
もっとマシな嘘を

考えるのではないかと
思いましてね。

益子さんのプロの目で
確かめて頂きたいと。

ハッ! 休みに呼び出しておいて
おだてるんじゃないよ。

ほら ほら… あった! 血痕だよ。

しかも 新しめ。 毛髪付きだ。

さすが。
おやおや…。

湊さんが頭を強打したのは

このベンチで
間違いなさそうですね。

ええ。 ここで
なんらかのトラブルがあった。

高田さんの話では
腕時計たちを発見したのは

午後7時40分頃。

その時 すでに 湊さんは
ここにはおらず

記憶を失った状態で やみくもに
やぶの中を歩き回っていた…。

けど その バンブー…。
ボンバー。

ボンバー高田が横領した
拾得物の中には

身元を示すものは
何もなかったんだろ?

まあ 普通
何か身につけてるものですよね。

つまり
ボンバーの話が事実なら

ボンバーが来る前に
何者かが上着を脱がせ

一度は高価な腕時計なんかを
持ち去ったと…。

ところが なぜか気が変わり

それらの中から
身元を示すものだけを抜き取り

あとは全て置いていった
という事になりますねぇ。

どうして そんな
おかしなまねをしたのか…。

さっぱり 訳わかんねえな…。

ただ 他にも2つ

同じ晩に 公園から
持ち去られたものがあります。

あのコートとジャケットを
着ていた湊さんが

初めから
ズック靴だったはずがない。

湊さんの革靴がなくなっている。
ええ。

もう一つは?

新くんのスマートフォンですよ。

お待たせしました。

夜分にすみません。

いいんですよ。 一人ですし。

わーくんが家を出てから

実家に誰かを連れて来るなんて
初めてね。 フフフ…。

ちょっと
姉さんに聞きたい事あって。

うん。
差し支えなければ

新くんと聡くんの事を 少し…。

実は… 新くんと聡くんは

一緒に遊ばない約束を
させられているんです。

一緒に遊ばない約束… ですか。

2人で遊んでいる時に…。

(新)気をつけろよ。
(聡)うん。

(聡)1 2 3 4 5! あっ…!

(衝撃音)

(由梨の声)聡くんが
遊具から落ちて怪我をしたんです。

(新)聡 大丈夫?

(瑛子)聡!? ちょっと…。

だから遊ばないって
言ったでしょ!

この貧乏人が!!

(瑛子)ああ 聡!
今 救急車呼ぶからね。

(由梨の声)
でも それは 表向きの口実で…。

(新)ごめんなさい…。

聡くんのお母さんは

新くんが
おばあさんと二人暮らしの

貧しい家の子供だっていう事が
気に入らないようで

付き合わせたくないみたいで…。

新くんの両親は?

早くに離婚して…。

初めは お母さんと
おばあさんと 新くんの

3人で
暮らしてたそうなんだけど

お母さんが病気で亡くなって。

それで 2年くらい前に
引っ越してきたの。

でも 今度は

おばあさんが怪我をして
入院してしまって…。

それは大変ですねぇ。

ここは広いし 新くんには

「おばあさんが退院するまで
うちに来ない?」って

何度も言ったんですけど

「女の人が 一人で暮らしてる家に
来るなんて できない」って。

断る時まで 気ぃ使ってんだな。
ええ。

人の助けを借りるのは

迷惑をかける事だって
思ってるみたい。

では 新くんは 今は一人で?

ええ。

でも 今日は
一人じゃないんですよ。

さっき
シチューを持って行った時…。

湊さんにできる仕事って
何かしら? 不安だわ。

軽作業じゃないかな?

軽作業?

(新)うん。

(由梨)別に 隠れなくても
いいと思うんですけど。

フフフ…。

夜分遅くまで
ありがとうございました。

いいえ。

わーくん。

たまには 自分の部屋に
泊まっていったらどう?

うん…。

では。

(ドアの開閉音)

♬~

わーくんが ちょうど
新くんたちくらいの頃だったわね。

(由梨)和也くんが
よく遊びに来てたの…。

和也!

(和也)亘は邪魔なんだよ!
もう ついてくんな。

♬~

押すな!

(ドアの閉まる音)
(施錠音)

さあ 行こうか。
眼鏡!

ん? どうした?

ダサいから。
ダサいって…。

仕事の手順
ちゃんとわかってるね?

任せなさいよ。
あれやって これ… うん。

いつもどおり 偉そうな態度でね。
おい いつも…?

おい… 偉そうって…。

知り合いの葬式に上京してきた
地方の親戚です。

ああ… そうですか…。

まあまあ まあまあまあ…
楽にしたまえよ。

えっ? あっ いやいや…
どうぞ お座りください。

うん。
はい 座って。

せっかく
上京したのであるからな

ああ… 君枝の病状を
聞いておこうと思ってな。

ああ…。
新から聞いたら

昨日 何やら検査したらしいな。
ええ はい…。

足を骨折しただけじゃなく

なんか 深刻な病でもあるのかね?
ああ?

ああ いやいや…。
正直に言えよ。

いやいや あの…
食欲がないようなので

念のために検査をしたんです。

先々の事を いろいろ
心配しておられたからでしょう。

まあ これからは
足の治療に専念しましょうと

昨日も
お話ししたところなんですよ。

深刻な病気は
何もありませんでした。

本当ですか?
(医師)本当ですよ。

何を聞かされてもいいんだよ。
私たちには覚悟があるのだよ。

(医師)ああ… ハハ…。

(湊の声)悪い病気なくて
よかったじゃねえか。 なっ。

(湊)たった一人の肉親だもの。

心配で心細かったよね。

記憶なくした湊さんのほうが
心細いと思う。

フフフ… 確かにな。

記憶戻っても
湊さん 友達少なそうだし。

ええ 私も そう思うよ…。
放っといてくれるか?

(2人の笑い声)

さあさあ おばあさんの
お見舞いしたいからさ

案内してくれよ。
うん。

♬~

(新)ばあちゃん!

新! アハハ…。

(湊)あっ どうも。

あっ…。

ご不幸がおありになったようで
どうも…。

えっ?

(新)教会で知り合った友達の
湊健雄さん。

友達?
(新)うん。

新くんから伺いましたが

以前に デイリーハピネスで
お勤めだったとか。

はい。

私を覚えてませんかね?
えっ…?

湊さん 記憶喪失なんだ。

ええっ?

えっ…。

(君枝)あっ…。

すいません お力になれなくて。

いいえ…。
(君枝)ああ…。

あの… そう!
おみかんでも食べませんか?

ありがとうございます…。

はい!
はい ありがとうございます。

フフフ… ほら 新も。
うん。

どうぞ。
ありがとうございます。

お座りになってください。
いやあ なんか こう

突然やって来て すいません。

なんか 話ね
盛り上がればいいんですけど

私は 話す事が何もないんで…。
いえいえ…。

できれば
あなたのお話を伺いたいな。

えっ 私の?
はい。

ちっちゃい頃は どうでしたか
とかいう…。

(君枝)そうね…。
なんか のろい子でね…。

なんて呼ばれてました? あだ名。
(君枝)えっ?

あだ名。
(君枝)ええっ?

「きーちゃん」って。

「きーちゃん」か。
機敏そうですね。

ううん もう 全然のろくて。

のろいの?
そう。

(湊)かけっこかなんか… のろい?
(君枝)みんなに追い越されて。

(湊)運動会 駄目?
(君枝)そう。

それで もう 速く走れないのよね。
恥ずかしい…。

(パトカーのサイレン)
(ヘリコプターの飛行音)

(伊丹憲一)おう。
(芹沢慶二)おはようございます。

(出雲麗音)身元を示すものは
何も身につけてません。

(伊丹)名無しの死体ってわけか。

(芹沢)昨日から
年末休みに入っていて

忘れ物を取りに来た作業員が
偶然 発見したそうです。

(益子)頭頂部を棒状のもので一撃。

こりゃ即死だな。

入れ墨… 数字の8か…。

(麗音)無限大の記号です。

なんだ? それ。
だから 無限大の記号です。

お前と話しても
らち明かねえな。

お互いさまですよ。

おい… 死亡推定時刻は?

昨日の深夜…
まあ 午前1時前後ってとこだろ。

それから ストーブの中から
こんなもんが見つかってる。

(芹沢)ICレコーダーですかね?
(伊丹)ああ。

でも まあ そいつは駄目だな。

もう一人 身元不明者ですか。

そっちは死体ですけど。

一課は 歯型と
こんな小さな入れ墨から

身元を割るしかないって
嘆いてましたよ。

小さな入れ墨…。

何度も言わせるな 冠城亘。

伊丹さんの話じゃ
数字の8だってさ。

ここんとこに
無限大のタトゥーとかしてるの。

(呼び出し音)

あっ 姉さん。

遠藤佑人さんの写真を
俺のスマホに。

理由は あとで説明する。

(アナウンサー)「江南区西島の現場です」

「今朝 こちらの埠頭で…

身元不明の男性の遺体が
発見されました」

「男性の頭部には
鈍器で殴られたような痕があり

警察は 殺人事件の可能性も…」

ありがとうございます。
またね お願いしますよ。

頼みますよ。
先生…。

ああ よく来てくれた!
嬉しいね!

またね 来年もお願い致します。
お願いします。

(事務員)こがらし公園の事で
話したいという方が

いらっしゃるんですけれど
どうします?

(袴田)来年もね
必ず お願い致しますよ。

出るよ。
はい。

(男性)お忙しいところ
ありがとうございます。

(袴田)いや こちらこそ…。
(保留音)

お電話 代わりました。
結城ですが…。

(遠藤)ああ 結城さん?

(小銭を入れる音)

公園のベンチの
じいさんの死体ね

あれ 運んで始末したの
この俺なんですよ。

(袴田)お願いしますよ。

なんの話か 私には…。

またまた。
死体がなくなってて

死ぬほど
泡食ってたじゃないですか。

あんたと袴田先生のやり取り
今 聞かせますね。

(袴田の声)「なんなんだ? 結城」

(結城の声)「いや…
確かに ここにあったんです」

「ここに 死体を置いたんです」

(袴田)死体だと!?
どういう事だ 結城!

お前 どうして こんな所に
私を連れてきたんだ!

そうでもしなければ

あなたは 知らぬ存ぜぬで
押し通しますからね。

(結城)元はといえば 袴田先生

あなたが 是が非でも
あの人を連れてこいと

言ったからですよ。
何!?

(遠藤)
「ちょっとした技術があればね

動画から きれいに
音声を拾えるんですよ」

俺ね 死んだじいさんの正体も
知ってるんです。

でね 死体を始末した代金を
払ってもらいたいんです。

(袴田)政治家なんて
そんなもんですよ。

(一同の笑い声)

♬~

(足音)

(袴田)ニュースは見たようだな。

ええ…。

(足音)

その男は 確かに

死体を工事現場に沈めたと
言ったんだな?

(結城の声)指をさして
教えてくれましたよ。

(遠藤)あんたが殺しちまった
じいさんは

俺が その辺に沈めときました。

まったく…
一人でやるのは大変でしたよ。

さぶっ!

本当に見つかる事はないんだな?

年明けには
護岸工事で埋め立てられます。

だから 電話でも言いましたけど

俺が 死体を始末した代金を
要求するのは

この一回きりです。

1000万
持ってきてくれましたよね?

(結城)音声の録音データは?

ハハッ…。

(操作音)

(結城の声)
「ここに 死体を置いたんです」

(袴田の声)「死体だと!?
どういう事だ 結城!」

「お前 どうして こんな所に
私を連れてきたんだ!」

(結城の声)「そうでもしなければ
あなたは 知らぬ存ぜぬ…」

(遠藤)これで消滅です。

お金。

ああ それから
拾ったスマホは返してくださいね。

大事な写真が入ってるんです。

ああ… いいとも。

(遠藤)おお…! ヘヘヘヘ…!

おお~… ハハハ…。

♬~

うわああーーっ!!

(殴る音)

♬~

(うめき声)

♬~

(袴田の声)マルクスの金言の
逆だな この場合。

一度目は喜劇として
二度目は悲劇として…。

「仕事」というのはな
「仕える事」と書くんだ。

結城。
お前は 誰に仕えているんだ?

袴田先生です…。

♬~

いいか? 三度目で幕にするんだ。

その子供さえ いなくなれば
全て なかった事にできる。

いずれ お前が 代議士として
独り立ちする時には

私が後ろ盾だ。

そのスマホは
さっさと処分しておけ。

わかりました。

♬~

(有村)<この星と未来のために
今できることって なんだろう>

<東芝は インフラとデジタルの技術で

サステナブルな未来を実現します>

<人と、 地球の、 明日のために。 東芝>

(舌打ち)

(新)湊さん 結構やるじゃん。
(湊)ん? ハハハハ…。

おばあさんは すぐ退院するよ。

だよね。
うん。

ばあちゃんと
結構 話 合うんじゃない?

話し込んじゃったね。
(新)フフフ…。

おばあさん 若い頃 水泳でさ
瀬戸内海を渡ったって言ってたよ。

(新)せつないかい?

(湊)せつないかい…
せつないかいじゃないよ!

ハハハハハハ…!
面白い事 言うなあ。

どういう事だ…?

(由梨)新くんに 何か?

いや あの…。

新くんと一緒にいた
ご老人は…?

湊さんをご存じなんですか?

(結城)湊?
湊健雄さん。

記憶喪失で
お名前しか覚えてなくて…。

あっ 湊さんの事
ご存じなら ぜひ…。

(結城)いえ 私は何も知りません。

由梨さん なんか用?

(由梨)あっ 新くん。
マメさん知らない?

どうして?
わーくんから

マメさんの写真を
送るように言われて…。

由梨さん!
(由梨)あっ 聡くん!

何してるの?
いや わーくんからね…。

あっ ちょっと…。
新…。

えっ? ちょっ…。

(ドアをたたく音)
(新)マメさん! マメさん!

(ドアをたたく音)

(パトカーのサイレン)

♬~

伊丹さん。

あの子供たち… 新くんと聡くんは
遠藤さんと親しかったんです。

遠藤さんが亡くなった事は

いずれ
落ち着いたタイミングで…。

わかりました。

マメさんが…?

聡くんと新くんには
ここでは…。

♬~

いいか?

おととい
こがらし公園で撮った動画は

俺のスマホで撮った事にする。
いいな? 約束だぞ。

でも どうして?
どうしても!

それから あと…
もう 俺んちに遊びに来んな。

なんで? どうして
遊びに行っちゃいけないの…?

うっとうしいんだよ!

(瑛子)新くん 何してるの!?

(由梨)今は よしてください!

一緒に遊ばないって
約束したじゃない!

約束したわよね? 新くん!

(新)ごめんなさい…。

(瑛子)ああ 痛かったでしょ?
かわいそうに。

もう 本当に あの子は…!
何されたの?

新くん… 新くん!

マメさんに
なんか悪い事があったんだろ?

聡のおばさんが言ってたよ。

貧乏人といると
一緒に恐ろしい目に遭うか

恐ろしい事をする羽目になるか
どっちかだって…。

俺と聡は
一緒にいないほうがいいんだよ。

聡くんは なんとも思ってない。

中学に行けば
新しい友達だってできるし

すぐ忘れるよ。

俺と聡は
元々 全然違うんだから。

何が違うっていうんだ?

うちには ばあちゃんしかいないし
塾とかにも行けないし

あと 住民税が免除されてるし…。

そんなの 君の責任じゃない!

じゃあ 誰の責任だよ!

世の中 みんな 自己責任なんだよ。

俺たちみたいなのは
どこまでいっても

努力が足りないんだよ。

♬~

(伊丹)はあ~ こりゃまた
荒らされてるなあ…。

遠藤佑人さんは

クラウドソーシングで
仕事を受注していた

システムエンジニア
だったようですね。

(伊丹)IT絡みの事件か…。
(芹沢)そうですね。

伊丹さん 提案があります。

(伊丹のせき払い)
(息を吸う音)

断る前に…。

俺の姉は 被害者の親しい友人で
いわば 事件の関係者です。

何?
こちらで得た情報は 全て

一課の皆さんと共有する
という事を条件に…。

(伊丹)
直ちに 私に知らせる約束で。

ええ その約束で 出雲さんを
お借りできないでしょうか?

出雲 来い。
(麗音)はい。

(携帯電話の振動音)
今 送った住所に

早瀬新という
12歳の少年がいる。

湊さんという記憶喪失の老人と
一緒にいるはずだが

その新くんから
目を離さないでほしい。

その子 危険なんですか?
一応 用心のためです。

わかりました。

失礼します。

よし IT関係 全部 運び出すぞ。
(芹沢)了解。

窓も戸も こじ開けられた形跡
ないようですね。

恐らく
遠藤さんを殺害後に 犯人は

遠藤さんの鍵で
部屋に侵入したのでしょうねぇ。

♬~

免許証 スマホ

クレジットカード…。

遠藤さんは

身元のわかるものは あらかじめ
家に置いていったようですねぇ。

という事は

会いに行く時点で 相手は
遠藤さんの事を知らなかった。

であるとすれば 連絡を取ったのは
遠藤さんのほうからでしょう。

当然 自分のスマホは
使わなかったはずです。

この近辺の防犯カメラ
あたれば

公衆電話を使ってる
遠藤さんの姿が残ってるかも。

そっちは俺が…。

♬~

♬~

♬~

♬~

♬~

<あらゆる人に 自分らしい人生を。>

<SOMPOホールディングス>

どうしたの?

何かをこしらえてね
力になろうと思ったんだよ。

鍋 焦がしただけだよ…。

仕方ないよ。 湊さん
名前しか覚えてないんでしょ?

このザマだよ。
この鍋はね 私ですよ。

大丈夫だよ。 思い出したら
なんでもできるよ。

フフフフ…。

俺 なんか買ってくるね。
うん。

思い出したらな
「希望の光」って書いてるよ。

(鳴き声)

大丈夫ですか?

なんだか まだ信じられなくて…。

由梨さん。

遠藤さんと最後に会った時
遠藤さん どんな感じでした?

おとといの夜

湊さんをお迎えしたあと
だったんですけど…。

(遠藤)おいおい おいおい!

まったく…
しょうがないな 福ちゃんは!

(ため息)

おい… おい!
ハハハハッ!

(遠藤)うい!
おおっ やり返した…。

(福田)ハハハハ…!
(遠藤)ちゃんとしてよ。

(杉下の声)遠藤さんが
福田さんを叱っていた?

福ちゃんのほうが
ずっと年上なのに

逆に いつも マメさんのほうが
お兄さんみたいな感じで…。

福ちゃんが
競馬で すったりすると

マメさんに諭されたりして…。

(携帯電話の振動音)

ちょっと失礼。

(携帯電話の振動音)

杉下です。

(角田)「思い出したよ 湊健雄!」

俺が駆け出しの頃 組のガサ入れで
押収したやつだった!

押収したやつ?

ああ。 今 写真 送った!

(携帯電話の振動音)

「『瀬戸内なみだ橋』」

「『おひかえなすって』」

「湊健雄」

ちょいと ヤンチャしてた若い頃

歌がうまいと
組の幹部に褒められて

なんなら デビューしてみるかと
CDを作った過去が…。

そんな事を
聞いてるのではありません。

なぜ 記憶喪失の老人に
湊健雄と思い込ませたのですか?

いや あの日は 競馬で大負けして
くさくさしてて…。

そしたら
上等な服着た じいさんが

ベンチで
寝てるじゃありませんか。

てっきり 酔っ払って寝てるんだと
思って…。

いい気なもんだって
ちょ… ちょっと腹が立って…。

(福田の声)いや つっついてもね
全然 目ぇ覚まさないんで…。

で つい あの…

新品のいい靴だなあって…。

偶然 サイズも ぴったりで。
ハハハハッ…。

♬~

(杉下の声)それで コートや上着
腕時計等を取ったわけですね?

(福田の声)はい…。

で 上着から財布を出そうとしたら
名刺入れが出てきて…。

嘘!?

(福田の声)それ見て 仰天して
まずい まずいって焦ってたら…。

♬~

(福田の声)
いつの間にか 目ぇ覚まして

やぶのほうに歩き出して…。

じいさん 薄着だし
心配で追いかけたんですけど

ねえ… どう声をかけていいか
わからなくて…。

考えてるうちに… ハハハハッ!
追い越しちゃって。

あなたより先に
聡くんと新くんが声をかけた。

(聡)あの… 大丈夫ですか?

どこだ? ここは。 えっ…?

ここは どこだ!?

♬~(福田)「山が燃える」
ここは どこだ?

記憶を失ってるんだなって事が
わかって…。

そして 子供たちを教会に行かせて
2人きりになった隙に…。

刑事さん
私の身にもなってくださいよ!

とても そんな気には
なれませんよ。

そうですよね。

あの… ちょっとだけ

いろんな事を忘れててほしいなあ
って思って…。

いや その時にね あの…

若い頃 一度は夢をかけた名前を
思い出して。 ハハハハッ…。

あっ…。
(福田)大丈夫ですか? 大丈夫…?

キュッとね キュッ キュッ…。

アイタタ…!
(福田)ああ ごめんなさい…!

これでね もう大丈夫ですからね
湊さん。

えっ? 何…?

湊さん。
み… みなと…?

湊健雄さん。

私が? みなとたけお?

や… やだなあ! さっき 自分で
そうおっしゃったじゃないですか。

湊… 頭 大丈夫ですか?
湊健雄さん。

みなと…
私は みなとたけおなんだ…。

あんたは?
(福田)私ね… 福田っていいます。

ああ そうですか。
私 みなとたけおです…。

ああ…?
(福田)ハハハハ…。

その晩 あなたは
湊さんと靴を取り換えた事を

遠藤さんに気づかれて
叱られたのではありませんか?

はい。 問い詰められて
マメには 何もかも話しました。

いつか返そうと思って

隠してました。

「最高裁判所判事 若槻正隆」…。

♬~

えっ!? 湊さんが
最高裁の若槻判事だった?

殺害された遠藤さんも

福田さんから聞いて
その事を知っていたようです。

僕は 今から
新くんのお宅を回って

若槻判事を保護します。
で そちらは?

遠藤さんが公衆電話をかけてる
防犯カメラ映像が見つかりました。

公衆電話の通話先は?

今 青木さんが
調べてくださっています。

先輩! 先輩 先輩 先輩 先輩…!
(伊丹)なんだ… なんだ?

湊さんっていう記憶喪失の老人

最高裁の 若槻っていう
判事だったそうですよ!

なんだと!?
出雲が近くにいるんですから

先に保護させたほうが…。
あ… ああ…。

俺 判事の家のほうに行きます。

ああ…。
(携帯電話の操作音)

(チャイム)

(チャイム)
(若槻正隆)はい!

ああ もう…!

はーい。

(解錠音)

(若槻)どなただね? 君は。

こんにちは。

…若槻先生。

若槻じゃない 僕…。

若槻…?

(若槻の声)車を止めたまえ。

止めたまえ! 車を。
(結城)はい…。

(結城)ちょっと待ってくださいよ
若槻先生!

帰りたまえ!

(結城)若槻先生…。
(若槻)帰れ!

君は 袴田代議士の…!

若槻先生 私…

あなたのおかげで
人を殺してしまいましたよ。

えっ…?

ああっ…!

♬~

聞いて驚け 冠城亘!

遠藤さんが
公衆電話からかけた先は

袴田代議士。

与党政調会長の事務所だ。

袴田茂昭…。

♬~

♬~

(駆け込んでくる音)

(ドアの開く音)

杉下さん…。

君 どうして ここに?

伊丹さんから
若槻判事を保護するようにと…。

(字幕)
ハーブの多くは荒地に自生していた。

草食動物から身を護るためか。

昆虫を誘うためか。

彼らはその遺伝子に強い個性をもった。

いつものサラダにハーブの葉を

ちぎって散らす。

不意に野生の風が吹く。

(事務員)ええ。 おとといの
夜11時頃に電話がありました。

後援会の役員の方々と
納会の最中で…。

先方が こがらし公園の事で

秘書の結城さんと話したいと
おっしゃるので

お尋ねしたところ
お出になるという事でしたので…。

結城さんは 今 どちらに?
それが

昼前に お出かけになってから
全く連絡がつかないんです。

スマホも
電源を切っているみたいで…。

♬~

早瀬新くん。

あっ 俺のスマホ…。

(新)うっ…!

♬~

(車のドアの開閉音)
新…。

♬~

さらわれた!?

僕 車のナンバー 覚えてる!

(青木)ナンバーは
結城秘書の車のものです。

若槻判事が連れ去られた
団地の近くでも

同じ車種の車が
目撃されています。

2人は結城さんに連れ去られた
と考えて

まず間違いないでしょう。

私が 新くんから離れなければ…。

俺の指示だ。
お前のミスじゃない。

Nシステムで
結城の車を捜索していますが

今のところ まだ…。

わかった。 ありがとう。

姉が 昼前に 新くんを訪ねた時
結城と出くわしたそうです。

写真を送って
確認してもらいました。

下見に来てたのかも。

それが
結城は真っ青な顔をしてて…。

あの… 新くんと一緒にいた
ご老人は?

(冠城の声)若槻判事の事を
尋ねたそうです。

記憶喪失で
お名前しか覚えてなくて…。

私は 何も知りません。

(冠城の声)記憶喪失と聞いて
逃げるように立ち去ったらしい。

なるほど。

ところで 土師くん…。

遠藤さんのパソコンのほうは
どうでしたか?

(土師 太)ログによると

あのPCで行った最後の作業が
動画のクリーンアップでした。

動画データのほうは
削除されて残っていません。

それから 現場で見つかった
このレコーダーは

遠藤さんが持っているものと
同じ型です。

遠藤さんは 動画の音声を使って
何かしらの形で

結城さんを
恐喝したのでしょうねぇ。

じゃあ 遠藤さんを殺したのは
秘書の結城?

ええ。 僕は そう考えています。

結城は 「こがらし公園の事で」
と言われて 電話に出ています。

という事は
恐喝に使われた音声は

あの夜 持ち去られた
新くんのスマホと

関係してる可能性が高い。

しかし 若槻判事は
どう関わってるんです?

こがらし公園で
一連の事件が起こった夜

僕は たまたま
袴田代議士を見かけたのですが

個室には サービスプレートが
3枚 置かれていました。

つまり 袴田代議士は

経友連事務総長の藤原氏と一緒に
3人目の誰かを待っていた。

その3人目が
若槻判事だったとしたら…。

(美彌子)「相変わらず ご明察ね」

♬~

「杉下さんのお察しのとおりよ」

(青木)社内閣情報官…!

「でも これは ご存じかしら?」

「経友連の藤原さんは
近く 勇退して

キャピタル鉄道の会長に
就任する事が決まっている」

(伊丹)これはまた
随分なご登場で…。

若槻判事は
記憶を失っても

キャピタル鉄道の子会社
デイリーハピネスの事は

覚えていた。

もしかしたら 若槻判事は
デイリーハピネス裁判の

担当裁判官なのでは
ありませんか?

「ええ」

「小法廷5人の裁判官のうちの
一人よ」

その裁判って 与党政調会長の
袴田代議士が動くほど

重要なんですか?

2020年4月
同一労働同一賃金を掲げた

パートタイム・有期雇用労働法が
施行されました。

今後は 多くの訴訟がなされ
その判例の積み重ねが

これからの社会の規範を
作っていくわけです。

袴田代議士は 5人の判事のうち
3人を懐柔すれば

経営者側に有利な判決を
確約できると考えてる。

あの夜 袴田代議士は

次期キャピタル鉄道会長
藤原氏に

若槻判事を引き会わせるつもりで
結城さんを迎えに行かせた。

ところが 若槻判事は
結構 骨のある人物で

担当裁判の利害関係者が
来ると知って 会う事を拒んだ。

言っておくけど 仮に
秘書が全てを自白したとしても

検察は 袴田を起訴しない。

「全部 秘書が勝手にやりました」で
終わりよ。

そうなるでしょうねぇ。

しかし 社さん

どうして その話を
わざわざ 我々に?

「袴田代議士ね

官邸に あれこれ
ありがたくもない助言をするのよ」

「例えば 内調には
この案件に触れないよう

釘を刺しておいたほうがいい
とか…」

なるほど。 つまり…。

「ええ」

「あの人がいると
風通しが悪くなるのよ」

「あとは よろしく」

♬~

どう 手 打ちますか?

ひとつ 方法があります。

ただ その前に
確かめたい事が…。

(ドアの開閉音)

杉下さん 冠城さん
新を助けて!

聡は塾の時間なんですよ。

あんな子のために
なんで うちの聡…。

少し黙ってください。

新くんを助けるためには
君の協力が必要なんです。

僕 なんでもするよ。

向こうで話しましょう。

おとといの夜 こがらし公園で
動画を撮りましたね。

はい。

君のスマホで… ですね?

新くんのスマホで
撮った事にしよう

そう 新くんが
言ったのではありませんか?

新くんは 君を守るために
そう言ったんです。

新くんを助けるために
本当の事を話してください。

男の人たちが言い争ってるのを
僕のスマホで撮ってたんです。

見つかって 逃げてる時に
新のスマホが鳴って

男の人が
それを持っていって…。

君のスマホの動画は?

マメさんが消しちゃいました。

新くんのスマホを
持っていったのは

この人だよね?

うん。 そうです。 この人です!

どうもありがとう。

(中園照生)袴田代議士を
警視庁に呼びつける!?

あの方は
おじい様の代からの議員一族で

与党の政調会長だぞ!?

♬~

袴田代議士は いざとなれば

秘書の結城さんが
全て 勝手にやった事にする。

それを 結城さんは
わかっているのでしょう。

ですから 保険として

新くんのスマホを破棄せず
持っているはずです。

しかし その子のスマホには
動画は入ってないんだろ?

ええ。 どんなに新くんが

聡くんの身代わりに
なろうとしても

ないものはないと言うしかない。

しかし 問題は 結城さんが
それを どう思うかです。

ないと言われて
結城が信じると思いますか?

そりゃ信じないだろうな。

もし 参事官が
結城さんの立場だったとしたら

どうなさるでしょう?
当然 スマホを開けて

中に動画があるかどうか
確かめるな。

だとしても スマホの電源を
入れなければならない。

その瞬間 この僕が
GPSでスマホの在りか

つまり
結城秘書の居場所を特定し…。

直ちに 我々が現場へ向かいます。

(青木の声)今も モニター中です!

しかし スマホを開ければ

動画が入ってない事は
すぐにバレるだろう。

そうなれば すでに
1人を殺している結城は

2人を道連れに
何をするか わからんぞ!

そうさせないために

新くんのスマホの電源が
入った瞬間に

袴田代議士から 新くんのスマホに
電話をかけてもらいます。

はあ!?
結城さんは驚いて

必ず 電話に出るはずです。

「勝手に暴走した秘書を
説得してもらいたい」。

そう頼めば
人命が懸かっています

袴田代議士は 絶対に断れない。

その通話の過程で
袴田代議士の関与を立証します。

しかし… 仮に 結城が
遠藤殺しを自白したとしても

袴田代議士が知らないと言えば
全て おしまいだぞ!?

わかっています。

(内村完爾)やってみろ。
(中園)えっ!?

(内村)人の命が懸かっている。

しかも 一人は
友達をかばった12歳の少年だ。

正義のために 思う存分にやれ。

ありがとうございます。

(若槻)新くん! 新! おい!

新 おい! コラッ!

おい!

湊さん…。
ああ… 気づいたか。

大丈夫。 すぐに助けが来る!
なあ。

♬~

この度は ご足労頂きまして…。

うちの結城が
とんでもない事を…。

こちらです。

新くん

私ね 記憶が戻ったんだよ。

えっ…?

私はね 私なんだよ。

ハハハ… 大丈夫さ。
君 言ったじゃないか。

記憶が戻れば
なんだって できるって。

あっ…!

(荒い息)

できない事もあるね…。

大体な 君は関係ないんだ。

私のせいでね
巻き込まれたんだよ。

申し訳ない。

こうなったらね 君の事はね
命を懸けてね 守るよ。

(新)湊さん… 違うんだ…。

(ドアの閉まる音)

(足音)

結城くん
新くんを解放しなさい!

お前が余計な事するから…。

自業自得だ。

あんたもですよ 若槻先生!

♬~

こうなりゃ

地獄まで付き合ってもらいますよ。

♬~

特命係の杉下です。

秘書の結城さんは
自分が勝手にした事で

袴田先生に迷惑がかかるのを
恐れているはずです。

彼が自暴自棄にならないよう
警察にいる事は内密に。

わかりました。

結城は このところ
ずっと様子がおかしくて

恐らく
尋常な精神状態でないでしょう。

何を口走っても
真に受けないでください。

もちろんです。

捜査のために 一応
会話を録音したいのですが

よろしいでしょうか?
無論 構いません。

♬~

こちらのボタンを押しますと
電話が繋がって

向こうに先生のスマホの番号が
表示されます。

マイクは
こちらをお使いください。

♬~

(パトカーのサイレン)

♬~

先生。

♬~

(青木)電源が入りました。
場所は台京区付近。

そこを左だ。
はい。

(青木)「台京区中原5の3の1」

♬~

袴田先生 お願いします。

♬~

(携帯電話の着信音)

袴田先生…。

(携帯電話の着信音)

(袴田)「私だ」

いいか 結城。 よく聞くんだ。

早まったまねはよせ。
子供を解放するんだ。

今さら…。

お前が子供を連れ去るのが
目撃されているんだ。

どうして そんな事を
先生が知ってるんです?

先生は
警察に協力してるんですね?

警視庁特命係の杉下です。

「結城さん」

そのスマホに
あの夜の動画は入っていません。

動画を撮ったのは
新くんではないんです。

つまり そこに

袴田さんの関与を証明する音声は
入っていないという事です。

結城さん 今 電話を切れば

袴田さんは 殺人も誘拐も
全てを あなたに押しつけて

事を終わらせてしまいますよ!

(袴田)こちらは また随分と
豊かな想像力をお持ちのようだ。

結城さん あなたは

今日の昼に事務所を出て以来
袴田さんと連絡を取っていない。

動画を持っていなければ
切り捨てられると

わかっていたからですよ。

しかし おとといの晩に
何が起こったのか

あなたには もう
わかっているはずです。

違いますか?

♬~

あなたの役目は 若槻判事を

袴田さんと 経友連の藤原さんの
待つ店に連れて行く事だった。

だが 目的を果たせず

あの夜の動画を手に入れた
遠藤さんに…。

「脅されたんですね? そして…」

袴田さんに命じられて
あなたは 遠藤さんを殺した。

♬~

そうです… そのとおりです。

(机をたたく音)

そんな事を信じるほど
世間は おめでたくないよ!

そもそも 私も藤原さんも

若槻判事に会う約束など
なかったんです。

藤原さんに
お聞きになってみるといい。

殺人犯の言葉と
経友連事務総長の言葉と

世間は
何を信用するでしょうかね?

そういう事でしたら ぜひ

若槻判事にも
聞いてみる必要がありますねぇ。

僕が 昨日 お会いした時には

元気に
おそばを召し上がっていました。

でたらめも そこまでいくと
傑作だな。

死人に そばは食えないよ。

今 なんとおっしゃいましたか?

だから 死んだ若槻判事が

そばなど
食えるわけないだろうが!

フフフフ…。

若槻判事が死んだなどという事は

新聞でもテレビでも
報じられていません。

そして それは事実でもない。

なんだと…!?

しかし
おとといから今日までの間

若槻判事が死んだと
思い込んでいた人物が

2人だけいます。
遠藤さんに だまされた2人です。

そして その2人が
遠藤さん殺害を企てた。

結城さん その2人とは誰ですか?

私と…

袴田です。

もう おわかりですね 袴田さん。

あなたは たった今
一連の事件への当初からの関与を

ご自分の言葉で証明したんですよ。

何か誤解があったようだな。

私は 若槻判事が死んだなどと
言った覚えはない。

お忘れですか?

この会話は あなたの許可を得て
録音されています。

♬~

♬~

(パトカーのサイレン)

(扉の開く音)

もう大丈夫だ。

♬~

結城宏

遠藤佑人さん殺害 及び

早瀬新くん 若槻正隆さん
略取誘拐容疑で逮捕する。

湊さん!
(若槻)おっ…!

おお… 危ない 危ない
危ない 危ない…。

まずは 縄 ほどこうか。

(新)あっ ごめん…。

おっ ありがとう。

2人 無事に保護しました。

ご苦労。 よくやった。

袴田代議士 取調室のほうへ
お越し頂けますか?

フッ…
警察官ごときに 何がわかる。

この国の経済を動かすには

低賃金で働く労働者が
不可欠なんだ。

国の経済…。

僕には あなたと

あなたのお友達の経済にしか
思えませんがね。

国力を高め 国を豊かにするために
必要なものを確保する。

それが為政者の仕事だ。

なるほど。 あなた方にとって

低賃金で働く労働者は
国民ではなく

「もの」というわけですか。

確かに 彼らは

あなた方のように 何かあれば

すぐに病院の特別室に
入れるわけではない。

しかし そんな人々にも
大事な家族や生活がある。

どんな人にも 守りたいと願う

それぞれの幸せがあるんですよ!
(袴田)それこそ

自分で どうにかしたら
いいんじゃないのか?

そうでしょうか?

12歳の少年が
何もかも受け入れて 諦めて

この世は 自己責任だという。

困った時に 助けを求める事すら

恥ずかしい事だと
思い込まされている。

それが 豊かな国と
言えるでしょうか?

公正な社会と言えるでしょうか?

袴田さん あなたのように

自分たちの利益しか考えない
愚かな権力者たちが

このような ゆがんだ社会を
つくったんですよ。

杉下とか言ったな…。

お前とは いずれ

決着をつけなければ
いけないようだ。

望むところです。

♬~

♬~

この写真のためにね…。

俺が 聡と友達でいられるの
今しかないから。

新!

(新)泣くなよ。
(聡)よかった…。

(新)大丈夫だって。
(聡)ごめん…。

(聡の泣き声)

(新)近いよ…。

(聡)よかった…。

(新)ほら 怪我もしてないし。

(聡の泣き声)

(聡)ごめん…。

右京さん 俺にも
新くんみたいな友達がいたんです。

和也っつって…。

似たようなとこあって

和也
俺の事 遠ざけようとしてて…。

俺 嫌われたと思ったんです。

で そのあと
すぐに転校する事になって…。

和也 行くよ。

(冠城の声)「ずっと友達」

そう伝えて
はがきを渡したかったんです。

はがきで
新しい住所を送ってもらったら

手紙だって書けるし
休みの日に 遊びにだって行ける。

亘!

(冠城の声)でも あの頃の僕には
渡せなかったんです。

それを 今でも後悔してて…。

子供の頃の事は
忘れられませんよねぇ。

でも 彼らは きっと…。

よかった…。

聡。

なんだよ。 フフッ…。

♬~

どうぞ。

新!

ばあちゃん!
(君枝)ああ よかったねえ…。

すみませんでした。
私が間違っていました。

(君枝)いいんですよ。
もう 済んだ事です。

(瑛子)新くん ごめんね。
(新)ううん。

(瑛子)これからも仲良くしてね。
(新)うん。

杉下さん 冠城さん。

いやいや…
どうもありがとうございました。

この数日間は
大変な経験をされましたね。

いやあ… 今回の事で
私は 勉強になりましたね。

そう伺えて 何よりです。

姉さん こちら
最高裁判所判事 若槻正隆さん。

へえ~。

…ええっ!?

わーくん どうしよう!
判事最高裁判所!?

まあ 落ち着いて…。 それから
「わーくん」は やめてください。

(若槻)由梨さん
どうもお世話になりました。

あっ いえいえ…。
大して お構いもできませんで…。

(若槻)とんでもないですよ。
おそばとか飲食代ね…。

こういう時だな…

警察官になって
よかったと思うのは。

我ながら いい仕事をした。

(中園)そうですね。

細かい…。 どうした?

湊さん 今度 ばあちゃんと
デート行ってくれない?

何を言い出すんだ!
(君枝)何 言ってるの…。

なんだ?
今 思いついたのか? それ。

前から思ってたのか? お前。
(新)うん。

おばあちゃん…
おばあちゃん どうですか?

私は…。 ちょっと 助けて。

♬~「天城…」

♬~「チャッ チャカ チャカ」

♬~「越え」

歌 お上手ですね。

ハハッ… どうも…
ありがとうございます。

(高田)失礼します。

はい どうぞ。

♬~

動画 お好きですか?

動画?
動画です。

ああ 動画ね…。

どうぞ。

(甲斐)元日の夜から悪いねえ。
しかも 貸し切りなんて。

年の瀬は
不義理しちゃいましたから。

君も古い話をするね。
あれは もう 去年の事だよ。

(甲斐と茉梨の笑い声)

まあまあ まあまあ…。
(茉梨)ありがとうございます。

はい。
じゃあね… はい。

しかし あの日 小手鞠さんが
断ってくれなかったら

事件は解決できなかったかも
しれませんねぇ。

あら? じゃあ 私
大活躍って事かしら。 フフフ…。

知らないうちに
誰かの役に立って…。

知らないうちに
誰かに助けられている。

へえ~。

まったく 君たち2人というのは

全然違うようでいて
ねえ 妙に気が合ってるね。

ハハハ…。
フフフ…。

じゃあ 乾杯しましょうか。
おっ…。

では 今年が
良い年になりますように。

乾杯!
乾杯。

♬~

君 今日は
日本酒もいきませんか?

あっ… はい。
ありがとうございます。

♬~

この番組は