岸辺露伴は動かない(5)「背中の正面」[解][字] …のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

岸辺露伴は動かない(5)「背中の正面」[解][字]

「ジョジョの奇妙な冒険」からスピンオフした荒木飛呂彦の同名漫画の映像化第2弾!高橋一生演じる漫画家の岸辺露伴が、遭遇する奇妙な事件にヘブンズ・ドアーを使って挑む

番組内容
露伴の家にリゾート開発を請け負う会社に勤める男、乙雅三が尋ねてきた。家の中に招き入れると、男はなぜか背中を壁につけたまま、ずりずりと不自然なかっこうで入ってくる。靴を脱ぐときも、椅子に座るときも、紅茶を飲むときも、愛想笑いをしながら、男は決して露伴に背中を見せようとしない。その奇妙な行動に猛烈に好奇心をかきたてられた露伴は策を弄して無理やり男の背中を見てしまう。すると背中を見られた男を異変が襲う
出演者
【出演】高橋一生,飯豊まりえ,市川猿之助,栄信,渡辺翔
原作・脚本
【原作】荒木飛呂彦,【脚本】小林靖子
音楽
【音楽】菊地成孔

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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キーワード出現数ベスト20

  1. ハァ
  2. 背中
  3. 六壁坂
  4. 先生
  5. 絶対
  6. 露伴先生
  7. お前
  8. 雅三
  9. ハッ
  10. 境目
  11. 坂道
  12. 平坂
  13. タブー
  14. ドアー
  15. ヘブンズ
  16. 救急隊員
  17. 取材
  18. 漫画
  19. アレ
  20. ネタ

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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♬~(「通りゃんせ」)

[ 回想 ]
(岸辺露伴)「場所」というのは 重要だ。

よく 幽霊は「人」に憑くというが
妖怪は「場所」に憑くというだろ。

「坂」というのは そういう「場所」の一つだ。

気をつけた方がいい。

(泉 京香)「六壁坂」…。

「坂」かぁ…。

「平坂」。
ここだ。

あれっ? 坂じゃない。

≪(犬の鳴き声)
(シャッター音)

ふぅ~ん…。

≪(猫の鳴き声)

「『平坂』の怖い話。

決して振り返ってはいけない!

振り返ると 戻れない。

『かごめかごめ』が聞こえる時」。

「かごめかごめ」?

♬~(「通りゃんせ」)

はっ…。

あ… これ「通りゃんせ」だ。

っていうか 振り返っちゃったし。

ここも ハズレかな~。

♬~(「通りゃんせ」)

♬~(「かごめかごめ」)

はっ…。
(風の音)

えっと… なんか…。

♬~(「かごめかごめ」)

ん?

≪(犬の鳴き声) はい もしもし。
あっ 会議の議事録!

ああ~ すいません! すぐやります。
はい!

ヤバイ! 忘れてた~!
≪(犬の鳴き声)

♬~

≪こんにちは~。 泉で~す。

≪(扉の開閉音)

(息をのむ音)
先生ッ!
まさか 夜逃げですか…?

破産しちゃったから…。

大丈夫です。 前借りの件は
編集長から 経理に頼んでありますし

漫画のネタも
私 いろいろ集めてますから

どんどん描いて この家 守りましょッ!

ありがたいね
僕の家のことを そんなに心配してくれて。

当然ですよォ。 私 ここ好きですもん。

なんか 落ちつくっていうか
ホッとするんですよねェー。

泉くん ここは
君のカフェじゃあないんだぞ。

とにかく 夜逃げは
やめましょう 先生。 違う 取材だッ。

ああ~!
えっ いつからですかぁ?

あしたから。
そうだな… 2~3日くらいで戻る。

次の号の締め切り あさってですけど。
いつもどおり あしたには上がるよ。

さっすが 先生。

でも 取材って 「六壁坂」ですか?

どこから その名前が出てきた?
フフン 調べたんです。

先生が話してた
「危ないランニング男」のこと。

先生が言ってたとおり
大事件には なってなかったですけどォ

記事の中に 「六壁坂村」って出てきて。

ほら 先生 「坂には気をつけろ」とか
言ってたじゃないですかぁー。

だから 妖怪伝説のために買い占めた
「場所」って そこなのかなーって。

ちょっと思っていたんだが
君 案外 カンがいいな。

フフン いや~ 担当編集として

作家さんのことは
いろいろ知っておかないと。

(小声で)特に露伴先生は。
なんだッ。

あ おいしいケーキ買ってきました~。
だから ここは君のカフェじゃあない!

でもォ~ 六壁坂は
あんまり期待できないと思いますよ?

どうして。
全然 情報がないんです 妖怪伝説の。

「伝説があったらしい」っていうだけで
具体的なことが出てこないっていうか。

普通 「こういう現象がー」とか

「こんな不思議なことがー」とか
あるじゃないですかぁ。

そういうのがないんですよねー。

ああ。 だから信憑性がある。
えっ?

書くことも 話すことも
絶対に「タブー」ってことだ。

今みたいに簡単に
情報が発信できない頃なら

そのまま忘れられて
「あった」という事実だけが残る。

ああ~ そぉーゆーのも
あるかもしれませんよねェー。

でも やっぱり
分かりやすい方がいいと思うんですよ。

で これ。

都市伝説とか そういう系の話を
「坂道」で厳選したリストです。

いかにも
ネットで集めたようなネタだなァー。

でも 行けるところは行って確認してます。

「坂」って書いてあっても 実は
「平らな道」だったとかもあったりして。

別に傾斜してるかどうかは
重要じゃない。
えっ…。

でも 平らだったら 坂じゃないですよォ。

「坂」というのは 「境目」だという説がある。

「境目」?

「あるもの」と 「あるもの」を区切る…

境界線。

「あっち」と 「こっち」。

踏み込んではいけない
関わってはならない線引きだ。

よくあるだろう。

絶対に見てはいけないものを見てしまう
「見るなのタブー」。

あ~ 「鶴の恩返し」とか?

「覗くな」 「開けるな」
あるいは…

「振り返るな」。

世界中にあるし 日本神話にも まさに
「境目」である「坂道」の話もあるしな。

へぇ~。

僕が今 興味を持っているのも
そういう「坂」だ。

そして…。

そのタブーを超えた先…。

そこに ネタがある。

もちろん 簡単に超えていいものじゃない。

分かりました。
で どこから取材します? あのなぁ…。

ここ いいと思うんですよねー。

転ぶと なんと 10年以内に死んでしまう
という呪いの坂道。

10年もあれば 死ぬヤツも出るだろうな。

君 いいから帰れ。 僕は描き始めたいんだ。

いや でもォ。
あしたまでに 原稿を上げるんだからな。

いや そうですけど…。
え~い いいからァ!

ちょっと 足踏みましたよォ。
何ィ!?

いや… いやだ… ぐぐぐ
あっ! ハァ ハァ…。

どうぞ。
要らないッ。

も~…。

もォ~!

ハッ! ケーキ!

ハァ… せっかく調べたのに。

[ 回想 ] 「坂」というのは
「境目」だという説がある。

絶対に見てはいけないものを見てしまう
「見るなのタブー」。

「覗くな」 「開けるな」
あるいは…。

「振り返るな」…?

あ そっか。

「あそこ」
「坂道」じゃないから ボツにしたんだ。

でも…。

よしッ…!

(ノック)
≪(乙 雅三)ごめんください。

岸辺露伴先生 ご在宅でしょうか。

≪突然 すいません。

私 株式会社エムエスリゾートの
乙と申しまして

あのォ… ちょっと ご相談がありまして
そのォ~…

「六壁坂村」のことで…。

≪お忙しいところ 大変 すみませんが
お話だけでも聞いて頂けると。

あの~… 六壁坂につい…。

はい。

あ… 岸辺… 露伴先生ですよね。

突然にすいません。
はじめまして。 ヘヘ…。

あの~ 株式会社エムエスリゾート企画
営業部の…。

ヘブンズ・ドアー。

(へたり込む音)

いきなりですまないが 六壁坂がらみは
ちょっと前例があるんでね

名刺代わりに読ませてもらう。

「乙 雅三 1980年生まれ。
出身は…」。

いや 生い立ちはいいな。
もっと最近の…。

「六壁坂村プロジェクト。

初めてのプロジェクトリーダーになる」。

「交渉が難航している地主に
また あいさつに行ったら

岸辺露伴という漫画家に
全部売ってしまったという。

ありえない!

当然 土産の高級メロンは取り返したが
帰り道には迷うし 最悪。

腹立って メロンは投げ捨てた」。
ハッ…。

「部長も怒って
土地を買い取って来いと言う。

確かに 漫画家が持っていても
しょうがない土地だ。

うまくいけば 地主と交渉するよりも
楽で安いかもしれない」。

なるほど… 悪いが 売る気はないよ。

とにかく 問題はないようだが
一応 書いておくか。

「岸辺露伴には 危害は加えない」。

「私は 人に背中を見られるのが嫌だ」。

♬~

「他人に背中を見られてはいけない。
絶対にダメだ。

理由はない。
だが 背中を見られるのは絶対に嫌だ!」。

人は みな 本人にしか分からない
悩みや恐怖を持っているな。

(本が閉じる音)
あれ…?

あ… 今 私 何…。

あっ そうだ 名刺だ。
いや もういいよ …分かったから。

「六壁坂村の山を買いたい」
というんだろう。 えっ!?

あ… うう… まあ そうなんですけど…
どうして それを?

やっぱり その… 漫画家さんって こう

観察眼とか いろいろ…
アレですか。

あの~… いかがでしょうか?
ご検討頂く余地とか あったりしますか?

いや…
悪いが 六壁坂は…。

六壁坂は… 何でしょう?

そうだな… まあ…
立ち話もなんだから 中で。

どうぞ。

いや… どーぞ!

後から ついていきます。

アハッ…。

どうぞ。
あ はい。

いや もう今 こう…
入りかけてますから

そんなに お気になさらずに
どーぞ!

ウフフフ…。

[ 心の声 ] この男…
僕の家まで ずっと こうやって来たのか?

(扉が閉じる音)

よしッ!

それで… アレですか。

先生が 六壁坂村の山林を購入されたのは
何か投資とか そういう…?

いや 仕事に必要でね。

でも 確か
お仕事は「漫画家」…。
そうだよ。

あ あ… 漫画に その 必要なんですか?

山2つ 3つの… 土地が?

必要だねぇ。

ああ… 最近は 漫画もねぇ
そういう… アレですかねぇ?

そういう アレだね。
ハハッ… へぇ~…。

(ティーカップを置く音)

どうぞ。

恐れ入ります。

冷めないうちに。

アッハ…
紅茶ですね エヘヘ。

♬~

いただきます…。

(紅茶を飲む音)

乙くん… だったか。

好奇心から尋ねたいんだが…
いいかな?

何でしょう?

「背中」に何か…
見られると 困ることでも?

さあ…? 見られたこと ないんで。

[ 心の声 ]
ちょっと待て。 何だ あれは…。

おもしろすぎる…ッ!

♬~

おかしいな。

どうされました?
ああ…。

一応 土地の権利書を確認しておこうと
思ったんだが 見当たらない。

ええっ!?

いや… それちょっと…
いや すごく マズいですよ。

うん 困ったな。

金庫もバッグも探したんだが…。

ハッ!
もしかすると 2階の書庫かもしれない。

君… 悪いが
手伝ってもらえると助かるんだが。

あ… は はい。

書庫の鍵。

(鍵を落とす音)
おおっと 慌てすぎだな 失礼。

どーぞ。

…どうも。

書庫 2階でしたよね。
お先に どーぞ。

…はい。

♬~

うっ… ううっ…
ハァ ハァ ハァ…。

うう… うっ… う う…。
ハァ。

うっ ううっ… うっ。
ハァ。

♬~

(鍵を開ける音)

何か…。

背中が…。
え?

背中が… 何か?

かゆいッ。

ああ… 何だ これェ~。

ちょっと たまらないなぁ。

ああ~ッ もうちょっと… くっ!

ぐあッ! くっそォ…。

ぐうっ… くくっ… うっ…。

君… ものすごく
失礼な頼みなんだが…。

かき… ますか。
お願いできるかなあ~っ。

いいですよ…。

おっ… うっ!

この先の この… く~ッ。
うああ… あっ。

(背中をかく音)
あっあ…。

ここですか。
そう!

そうそうそうそう…。

そこだッ!

何だ…
別に どうって事…。

おい…?

終わった…。

もう 終わりだ…。

しっかりしろ。
悪かったよ…!

好奇心をおさえられなくてね。
あやまる…。

でも 背中には
何も問題ないようだが…。

ダメだァァァァァッ!

何だか わからないが… 見られたら
絶対にもう「終わり」なんだよーッ。

おおお… 終わりなんだよォォォォーっ!!

おい… 落ちつけ…。

うわああああーッ!
ああ ああ…。

ああ… ぐぐぐ…。

あああーッ!!

ああッ! 何かが… 剥がれる…。

ああッ! おっ… ああーッ!

待って!
何が…。

待ってッ! ああッ!
うっ…。

あ… ああ… 待っ…!

ぐ… ぐうっ…。

(剥がれる音)

「六壁坂」… ハァ ハァ ハァ…。

関わるんじゃ… なかった…。

ああッ…。

おい…。

おいッ!

(救急隊員の女)ここから段差があります。
(救急隊員の男)はい。

(救急隊員の男)気をつけてね。
(救急隊員の女)下りま~す。

(救急隊員の男)ゆっくりでいいよ
ゆっくり…。

[ 心の声 ]
結局… 背中には 傷一つなかった…。

一体 あれは…。

≪露伴先生… 返してッ。

露伴先生…。

うッ…。

どうして…。
今 救急車で…。

♬~

露伴先生 六壁坂… 返してッ。

ヘブンズ・ドアー!

何…?

ねっ… 聞こえてます?

今の何?
「ヘブンズ・ドアー」?

♬~

[ 心の声 ]
こいつは… 「乙 雅三」じゃあない。

恐らく 彼に取り憑いていた「何か」…。

それが 彼の「背中」を見た僕に…ッ。

う… ああ。 ハァ…。

ねぇ 返してよッ。

うっ… うう…。

六壁坂… 返してください。

お前… 何なんだ 「返す」って。

お前にか。

「六壁坂は 六壁坂に」。

は…?

いいか もし よくある「すみかを奪われた」
というやつなら勘違いだ。

僕は むしろ
お前たちのために買ったんだからな。

それも 全財産をはたいてッ!

感謝してほしいくらいだねッ。

ふーん…。

でも 返してよッ。

お前…。

(風で窓が揺れる音)

(風で窓が揺れる音)

はっ…。

そうそう
気をつけないとねぇ… せ・な・か。

すごいなあ~ッ。

これに 六壁坂 出てくるんですかッ?

いいなあ~ッ その「背中」 いい…。

黙ってろ。

ねぇ うるさい?

耳栓してあげましょうか?

ということは
無駄なんだろうな。

あ~ 誰か
覗いてるッ!

やっぱり 怖いは怖いのか。

よかった。

(時計の鐘の音)

よいしょ…。

あれ? 珍しいな…。

(ノック)

露伴先生 泉で~す。

原稿 受け取りに来ました。
こんにちは。

(ノック)

あっ… 先生 よかった。
あの~ 原稿を受け取り…。

あっ…
ありがとうございます。

ああッ!
ちょちょちょちょちょちょちょ…。

先生 あの これ 昨日の取材リストには
入れてなかったんですけど

あの~ やっぱり
要らないと
気になって…。
言ったろう。

君… しばらく
来なくていいからな。

えっ…。
ちょっとォ! 露伴先生!?

先生!

も~ ホントに しばらく来ませんよー。

フゥ…。

なんか ちょっと
つかれてたっぽい…?

フゥ…。

ハァー…。

お疲れですねぇ。

背中 見せれば 楽になれたのに~ッ。

で… 今度は泉くんが

僕の姿をした お前を
背負うわけか。

ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ ハァ…。

ハァ ハァ…。

ハァ…。

返して。

六壁坂… 返して…。

ハァ ハァ…。

絶対に嫌だね。

あ お仕事終わったから
じゃあ 六壁坂 返します?

だからッ!

[ 心の声 ] 落ちつけ。
こいつに 「人」の理屈は通じない。

[ 心の声 ]
六壁坂に よそ者が手をつけた。

あるのは それだけだ。

乙 雅三に くっついたのも
たまたまなのかもしれない。

♬~

(風の音)

♬~

[ 心の声 ] 確かなのは
こいつは納得しないかぎり

僕の背中からは 離れない。

そして いつかは背中を見られて 僕は…。

(ノック)
≪(配達員)こんにちは お届けもので~す。

しまった… 鍵ッ!

(ドアノブが回る音)

(扉が開く音)

あ… どうも…。

…言っても
無理だろうが

気にしないでくれ。

ああ… これ お荷物です…。

そこに…
置いといてくれ。

ご苦労さま。

どうも。

あっ これ
そこに落ちてましたよ。

ハァ…。

≪危なかったねぇ。

≪ダメですよお~ 気をつけないとッ。

≪ん? なになに?

≪ハッハ…
昨日 徹夜で頑張ったもんねぇ。

お疲れさまッ。

ああ…。

漫画を描くために徹夜したのは 初めてだ。

あんなに じゃまされたこともな…。

へぇ…。

つまり お前は この岸辺露伴の…

いや…

漫画と読者を侮辱したッ。

あれ? お出かけ?

外 危ないですよ。

お前を 六壁坂に返す。

いや…

捨てる。

え?

無理無理無理無理無理無理無理無理。

エヘヘヘヘ…。

♬~

≪ああ 危ない危ない。
こっちが ひやひやしちゃうよお~ッ。

行けッ! ハァ…。

うっ…。

う~ん…
ハァ ハァ…。

ハァー…。
なに? 誰か 助けでも呼ぶ?

ああ。 人じゃなくて タクシーだがな。

座席に座っていれば
背中を見られずに移動ができる。

ふ~ん。 でも 乗るの難しいと思うよ?

車道まで行けるかなぁ。

もっと狭い道だったら
よかったんですけどね。

おしいッ!

ああッ!

うっ… ハァ ああ… ハァ ハァ ハァ。

ハァッ ハァッ…。

ああッ! ああ… ハァーッ。

あ~あ 無理だな。
詰んじゃったよ。

詰みだ 詰みだ!

こんなとこ歩いたら 絶対に
背中を見られちゃうなあ~ッ! ハハッ。

ハッ。 乙 雅三は
僕の家まで来た。

ここを通って
来たんだろ?

方法はある。

≪(足音)

(笑い声)

ハァ ハァ…。

こんなことします? 恥ずかしいなあ~ッ。
ハハハ…。

でもね 露伴先生 一つ 忘れてますよ。

「乙 雅三」の時は…
オレが じゃましなかったってこと。

おい そこのバカ!
あぁ?

それとも おめェ
マヌケか? おい。
何だァ!?

ぐっ…。
う うっ!

ハァ ハァ…。
ううう~ッ!

うぐッ! ぐ ぐ ぐッ…。
ぬうッ…。 ああ…。

うおあああああ…。

ううっ… ぐっ うう…。

ぐうっ…。 くっ… うっ…。

うぐっ… ううっ うっ!
(剥がれていく音)

ぐ…! ううッ!

ヘブンズ・ドアー…!
(ページがめくれる音)

(書き込む音)

「振り返らない
歩きスマホをしない」。

おい!
今 オレのこと言ったのか! ああッ!?

残念だったな…。

僕には 乙 雅三が持っていなかった
「ギフト」があるッ。

うっ…。

4時間で 3キロほどか…。

ハッ 無理ですね。

六壁坂 行くなんて
絶対に無理だッ。

そうだな…。
≪(足音)

もう諦めて 背中見せちゃいましょうよォ。

ねぇ 見せましょうよ。 楽になれるからッ。

≪(足音)

≪先生?

どうしたんですか?
そんなとこ 座り込んで。

具合 悪いんですか?
来るな 泉くん!

えっ?
大丈夫だ。

でも… 顔色 良くないですよ。

何でもないから
それ以上 近づかないでくれッ!

先生!
「背中」 どうかしましたか?

いや…。
でも 変ですよ。
後ろに何かあるんですか?

いや いいから来るなッ。
ハハハ。

露伴先生 見せちゃいましょうよッ。

どうせ もう限界でしょう。
黙れッ!

先生 やっぱり変ですって!

ほ~ら 見たがってる。 フフ…。

見せましょうよォ~っ。

…ハッ。

フフッ…。

フハハハハハハハハハハハハ…。

ハハハハハーハハハハ…!
先生?

ハハッ… フッフ…。
いやぁ~。

泉くん
「見るなのタブー」の話 覚えてるか。

もちろんですよォ。

「覗くな」 「開けるな」
あと 「振り返るな」。

最初 ボツにしちゃったネタで
似た感じのがあったのを思い出して

で 資料の新バージョン
作ったんですけどォ 「ここ」の。

「平坂」の。
ああ… よくできてた。

そうですかぁ? いやぁ~!

「平坂で 『かごめかごめ』が聞こえる時
振り返ってはいけない。

振り返った者は 『神隠し』にあう」。

非常に おもしろいッ。

ちゃんと読んでくれたんですねー!

急に 「取材したい」ってメール来たから
びっくりしましたよ。

この 「振り返ってはいけない」話は

聖書にもあるし ギリシア神話にもある。

日本の神話にも
似た話があってね

その中で
「坂道」が出てくる。

名前は…

「黄泉比良坂」。

あっ それも調べました。
黄泉の国につながってる坂道で。

♬~

「平坂」。

ヨミ ヨモツ…
ひら坂。

「黄泉比良坂」!

字は違うけど そっか…!

もちろん ここだけが
「比良坂」じゃあないんだろうが

ここも… 「あの世」に
通じているッ!

♬~(「通りゃんせ」)
そう思わせる何かがあるに違いないッ!

へぇー なるほど!

フン
それが何の…。 ハァ…。

♬~(「かごめかごめ」)

あ… 変わった?

♬~
(「かごめかごめ」)

泉くん!
はい!

僕の「背中」が どうかしたかと
言っていたな。

確かめてみてくれ。

なんだぁ
結局 押しつけちゃうんだッ。

♬~(「かごめかごめ」)

お前…
振り返ったな。

(ページがめくれる音)

(風の音)

♬~

「平坂で 『かごめかごめ』が聞こえる時…」。
やめろ…。

「振り返ってはいけない。

振り返った者は
『神隠し』にあう」。 あああ…。

岸辺… 露伴ッ!

何か見えるかァ!?
あああ お前 最初からあーッ!

いやぁ 別の手を考えてはいたよ。

ヘブンズ・ドアーで
僕自身に「お前を忘れる」と書き込むとか。

お前たちみたいな存在は
伝説と同じで

忘れられたら
消えるんじゃあないか!?

まあ やったことはない
…が!

その前に こっちの伝説を
試す価値はあるッ。

お前… お前だって どうなるか…!

そうかもしれないな!

だが… 余裕たっぷりのヤツが
慌てる姿は おもしろい!

まったく…
顔を見れないのが残念だよーッ!

うっ… うあ…
やめろォ! あっ。

ああっ! ああ…
ああーッ!

ああああああ…。

うわああああああああああああああああ。

やめろおおおおーッ!

≪(犬の鳴き声)
んっ…。

≪(犬の鳴き声)
あれっ?

えっ 何で?

どうかしたか?
えっ… いや…。

今 「かごめかごめ」が
聞こえてませんでした?

あれは 「通りゃんせ」だ。
え? そうでしたか?

う~ん… でも やっぱり ここ「境目」かも。

さっき 「変な感じ」もしたし。

ここ 昔から
「不思議なこと」があったらしくて…。

泉くん 「境目」は
むやみに踏み込むものじゃあない。

帰る。 取材は終わった。

えっ 見ただけじゃないですかぁ。

十分だッ。
え~?

それにしても… 君は あれだな

「カンがいい」というより
「あたりやすい」タイプだな。

あたりやすいって 何にですか?
ある意味… 感心するよ。

おっ!
≪(犬のほえる声)

「ある意味」だ。 褒めてないよ。
えっ。

♬~

(滴が落ちる音)

♬~

皆さん こんばんは。