イチケイのカラス #09【自由な裁判員たちにタジタジ…裁判員裁判スタート】[字][解][デ]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
イチケイのカラス #09【自由な裁判員たちにタジタジ…裁判員裁判スタート】[字][解][デ]
自由奔放な裁判員たちに振り回されて困り果てるイチケイメンバー…一体どうなる!?裁判員裁判スタート!▽型破り裁判官×堅物エリート裁判官のリーガルドラマ!
番組内容
入間みちお(竹野内豊)や坂間千鶴(黒木華)たち“イチケイ”が扱うことになった「世田谷家政婦殺人事件」が、裁判員裁判で審理されることになった。書記官の川添博司(中村梅雀)を中心にさっそく裁判員の選任手続きが行われ、その結果、塾講師の大前正一(山崎銀之丞)、結婚相談所勤務の落合清美(池津祥子)ら6名が選ばれる。補充裁判員として選ばれたのは、派遣社員の新村早苗(行平あい佳)、「みちおを見守る会」
番組内容2
会長でもある自由業の富樫浩二(明樂哲典)だった。事件の被告人は高見梓(春木みさよ)、被害者は桐島優香(八木さおり)。梓は家政婦として桐島家で働いていたが、ある時、柵が破損していることを知りながら3階のバルコニーで優香と争い、突き飛ばして転落させたという。梓は、転落後もまだ息があった優香をそのまま放置。たまたまやってきて異変に気づいた配達員が救急車を呼んだが、優香は命を落としていた。
番組内容3
また優香は、梓に多額の遺産を残すことを1年前に弁護士に書面で伝えていたという。優香の娘・希美(松風理咲)も見守る中で行われた第1回公判で、梓は、自分は殺していない、あれは事故だと主張。遺産の件も知らないと証言する。実は梓は、5年前に火災事故で夫と娘を亡くし、譲り受けた夫の会社を売却して多額の資産を得ており…。
出演者
【レギュラー出演】
竹野内豊、黒木華、新田真剣佑、山崎育三郎、桜井ユキ、水谷果穂、中村梅雀、升毅、草刈民代、小日向文世【ゲスト出演】
松風理咲
スタッフ
【原作】
浅見理都『イチケイのカラス』(講談社モーニングKC刊)
【脚本】
浜田秀哉
【音楽】
服部隆之
【裁判所監修】
水野智幸(法政大学法科大学院)
【プロデュース】
後藤博幸、有賀聡(ケイファクトリー)、橋爪駿輝
【編成企画】
高田雄貴
【演出】
田中亮、星野和成、森脇智延、並木道子
【制作協力】
ケイファクトリー
【制作・著作】
フジテレビ第一制作室ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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- 被告人
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(激突音)
(足音)
♬~
♬~
♬~
(絵真)
「『入間みちお取扱説明書』?」
(叫び声)
(石倉)あなたですね!
付きまとってるのは!
(富樫)えっ?
千鶴さんをつけ回してますね?
石倉さん…。
つけられている気がすると
言っただけで…。
見てください! みちおさんから
千鶴さんに乗り換えてるんです!
(富樫)そこに「千鶴も」って
書いてるでしょ。
(石倉)こんなとこまで入ってきて。
だから 違いますって。 あれ。
(辰巳)あ~ 井出検察官。
よろしくお願いいたします。
弁護人の辰巳です。
いや ご心配なく。
以前のように
裁判中に居眠りなどしませんよ。
もう 全身全霊…。
分かりやすいですね。
(辰巳)はい?
裁判員裁判は
普通の国選より弁護料が高い。
結果を出して 弁護士会から
推薦が欲しいってとこですかね。
負ける気がしません。
痛っ…。
「わくわく」
んっ?
「どんな裁判員と
あれこれ議論することになるのか
楽しみで仕方ない。 フハハ」
フハハ。
どうかと思うな。
そうやって 人の心を読むのは。
はぁ?
デリカシーに欠けるよ。
あなたに言われたくありません。
始めますよ。
(川添)裁判員候補者の皆さん
おはようございます。
(一同)おはようございます。
(川添)書記官の川添です。
まず お配りしました
この当日質問票に
記入していただきます。
(駒沢)
今回の審理は 殺人事件です。
被告人は 高見 梓。
被害者 桐島 優香。
6名の裁判員と補充裁判員2名で
審理に当たります。
(川添)
抽選の結果が出ましたので
発表いたします。
裁判員に選ばれたのは
2番の方。
5番。
7番。
11番。 14番。
22番。 以上 6名の方です。
そして 補充裁判員2名は
9番。
24番の方です。
(駒沢)
皆さん 宣誓をお願いします。
(一同)法令に従い 公平 誠実に
職務を行うことを誓います。
(駒沢)
皆さんは 法廷で審理した後
この評議室で どんな判決にするか
話し合っていただきます。
これから 審理に関わる上で
法廷で見聞きしたことは
ご家族 ご友人に
お話ししていただいて構いません。
ただし 評議の内容は
秘密にしていただく必要が
あります。
(駒沢)これは 皆さんが遠慮せずに
話せる環境をつくるために
必要なことなので
必ず お守りください。
ネットに 感想とか
書いてもいいですよね?
裁判員としての
体験や感想を語るのは
守秘義務の対象外となりますので
大丈夫です。
(富樫)入間裁判官と坂間裁判官を
見守る会を
ネットでやってるんです。 ほら。
よかったら
皆さんも見てくださいね。
あの 私を見守る会は?
ないんですね。
フハハ。
皆さん 裁判員に選ばれるのは
1, 000人に1人です。
プレッシャーもあるでしょうが
一つのチームとして
みんなで頑張っていきましょう。
はい。
皆さん どうぞ こちらに。
はい。
皆さん 頑張りますよ!
はい!
(一同)はい。
さあ 皆さん いきましょう。
(石倉)起立。
♬~
では 開廷します。
お名前を どうぞ。
高見 梓です。
検察官は
起訴内容の朗読をお願いします。
被告人は 令和3年3月16日
午後1時30分ごろ
東京都 世田谷区 あやめ町
桐島 優香方3階バルコニーにおいて
殺意を持って 桐島 優香を
破損している柵方向に
突き飛ばして 転落させ
同人を死亡させたものである。
罪名および罰条
殺人 刑法第199条。
検察の述べた起訴事実に
間違いはありませんか。
私は 殺してはいません。
あれは 事故です。
(石倉)
裁判員裁判で 否認事件って…。
こりゃ 荒れるぞ~。
♬~
♬~
皆さん お疲れさまでした。
(一同)お疲れさまでした。
(川添)
お昼 用意しましたので どうぞ。
書記官の石倉くんの うちは
そば屋なんですよ。
(駒沢)
これは 特上海鮮天ざるそばです。
みちおさんがオーダーしました。
皆さんに頑張ってもらわないと。
ごちそうになります。
裁判員の食事は 経費で落ちない。
自腹なんですよ。
(清美)あら。
(一同)ありがとうございます。
(石倉)部長 請求書…。
私たちも払いますよ 入間さん。
あっ 財布 落とした。
若干の間。 虚偽の発言ですね。
フハッ。
(理沙子)あの…。
私 降りたいんですけど。
気分 悪くなって…。
(田部)ああ あれだ あれ。
検察側の証拠。
ホームセキュリティーの映像だ。
(清美)生々しくて夢に出てきそう。
われわれに見せたのは
検察側の…。
検察側のアピールでしょうね。
(富樫)詳しいですね。
塾の講師をやってるんですが
昔は
弁護士を目指してたんですよ。
(渚)一生に一度
経験できるかどうかですよ。
降りるなんて
もったいないですよ。
取りあえず 皆さん 食べましょう。
で 検察側の提示した証拠について
いま一度 検証しましょう。
被告人は 家政婦として
被害者宅で働いていました。
事件が起きたとき
2人しかいなかった。
(城島)それでは ここで 皆さんに
ご覧いただきたいものがあります。
ホームセキュリティーカメラに
偶然 写り込んでいた
事件現場の映像です。
(井出)3階のバルコニーの柵は
破損していました。
さらに もみ合った痕跡も
残されていました。
転落した被害者は
即死ではなく 生きていた。
そして 約5分間 被告人は
このまま放置し続けた。
配達員が 救急車を呼び
被害者は 緊急搬送されたものの
命を落としました。
1分1秒を争う外傷だった。
すぐに 救急車を呼んだら
助かったかもしれないんです。
被害者は 多額の遺産を
被告人に残すことを
1年前に
弁護士に書面で伝えていました。
被告人は そのことを
知らなかったと主張しましたね。
争点は 計画殺人か 事故か。
いや クロだよ クロ。
あれは 悪女だよ。
相手の懐に入り込み
遺産を残すように仕向けたんだよ。
動機は金。 悪女の鉄板だよ。
事実は
小説より奇じゃなかった。
推理小説 書いて
投稿してるんです。
(西園寺)まあ クロなのは
間違いないでしょうね。
彼女の過去からしてもね。
過去?
そんなの 誰か言ってたか?
ネットニュースに
なってるんですよ。
高見 梓は 5年前に火災事故で
夫と娘を亡くしている。
離婚の話をしているときに
彼女の過失で
火災事故が起きたんですよ。
見た見た それ。
旦那の会社を譲り受けて
売却して すごいお金を
受け取ったんでしょ。
娘を助けようとしたらしいとは
書かれていますが
気になりますよね。
原則をお伝えしておきます。
裁判は 提出された証拠のみで
判断しなければなりません。
えっ?
(富樫)だから 被告人が…。
被告人が悪女だとしても
今回の判決に関して
考慮に入れてはいけない。
う~ん 悪女なのかな?
いいんですか?
その点について言及しても。
過去があるから今がある。
駒沢部長
そう おっしゃってましたね。
議論するぐらい
いいんじゃないでしょうか。
ええ
皆さんが気になっているなら。
過去にも 金がらみで
人が死んでんなら
もう 正真正銘
金にとりつかれた悪女だよ。
悪女 悪女って… 女性に
お金をだまし取られたことでも
あるんですか?
(田部)どう考えても
おかしいじゃないか。
何で 金があるのに 被告人は
被害者の家で家政婦やってんだよ。
(田部)つまり もっと 金をって
思ったはずだよ。
どうでしょう それ。
(田部)はぁ?
お金があっても
家政婦の仕事してる人いますよ。
うちにいる家政婦さんも
そうだし。
家政婦さん いらっしゃるのね。
(渚)子供のころから ずっと。
(田部)か… こういうこと
平気で言うから
金持ちは嫌いだな。
(西園寺)お金持ちの人
僕は好きだな。
証券会社で働いてるんですが
お金持ちの人ほど 確固たる意志を
持っている人が多いですよ。
(清美)金銭感覚の不一致は
離婚の大きな原因ですよ。
私 結婚相談所の
アドバイザーなんです。
あっ ちなみに
入間裁判長 ご結婚は?
ど… 独身です。
お付き合いしている方は?
ノーコメント。
何ですか?
その 芸能人みたいなコメントは。
話が脱線してますね。
えっと 先ほど おっしゃってた
お金があっても
家政婦の仕事をしている話
どうぞ。
(渚)プロの家政婦さんって
ヘルパーとか 食育インストラクターの資格
持ってる人もいる。
お金目的じゃなく
仕事に誇りを持っている人
多いですよ。
(富樫)でも 被告人の主張は
説得力に欠けると思いませんか?
桐島さんは バルコニーの柵が
壊れているのを
知らなかったんです。
危ないと思って
止めようとしただけです。
救急車を呼ばなかったのは?
(梓)助からないと思って
ぼうぜんとして
動けなかったんです。
(清美)嘘なら よく 堂々と
ああいうこと言えますよね。
じゃあ 被告人がやったと思う人。
やっぱり
助けもせず見てたっていうのが
あり得ないと思うんですよね。
決まりじゃないですか。
(駒沢)
判決を下す際の規則があります。
全員一致の意見が
得られないときは
多数決になります。
ただし 裁判員だけによる意見で
被告人に不利な判断をすることは
できません。
裁判官1名が 多数意見に
賛成していることが必要です。
皆さん。 裁判は
まだ始まったばかりですよ。
(石倉)誰かに恨まれてるんじゃ
ないですか 千鶴さん。
坂間さんね 今朝
駅のエスカレーター降りようとしたら
誰かがドンって ぶつかってきて
落ちそうになったんだって。
偶然だと思うんですが…。
(石倉)でも 千鶴も見守る会で
千鶴さんの説諭 全てに
かみついてくる人がいるんですよ。
同じ官舎ですし 入間君
送り迎えしてあげたら
どうですか?
やろうか? 僕。
僕が やります。
さあ どっちにしますか?
大丈夫です。
えっ…。
これ あげる。
福岡県の ふるさと納税でもらった
からす天狗のカーカー君。
カー!
カーカー鳴くカラスと
からす天狗は
関連性がないと思いますが。
カー!
やめてください。
フハハ。
はい。
はい。
あげる。
(駒沢)さて 今日は
検察側 弁護側からの
証人尋問でした。
まずは 検察側の証人の検証から。
(井出)あなたは
桐島 優香さんが
血だらけで倒れているのを見て
慌てて 駆け寄った。
はい。
(井出)被害者が 途切れがちに
繰り返していた言葉を
聞いたそうですね。
何と言っていました?
「お願い 助けて 許して」と
言ってました。
「お願い 助けて 許して」などと
被害者は言っていない。
そう
被告人は供述していましたね。
言った 言わないだよな。
(城島)
被害者が亡くなったと伝えたとき
被告人は
どうでしたか。
安堵しているようでした。
(辰巳)
異議あり。 根拠のない臆測です。
(城島)生と死の最前線で働く
救命医だからこそ
感じる感覚があるそうです。
異議を却下します。
続けてください。
寝たきりの老人が
誤飲で運ばれてきて
生死をさまようようなとき
助かると
介護で疲れ切った家族は落胆する。
(救命医)
亡くなると ホッとする。
個人的な感覚ですが
被告人の方は
ホッとしているように
私には感じました。
(清美)犯行の目的って
本当に お金?
だって 被告人は家政婦として
5年もの間 働いていたんでしょ。
(理沙子)確かに 5年もいれば
絆が生まれる。
(西園寺)それは どうかな。
関係が悪化して
殺意が芽生えることも
あるでしょう。
(田部)
俺 被告人 殺してないと思うな。
(一同)えっ!?
(渚)いやいや あなたが
間違いない 悪女だって
言ってたじゃないですか。
そうですよ
真逆のことを言っている。
主張を変えるのは
恥ずかしいことじゃないですよ。
(駒沢)弁護側の証人尋問で
そう思われたんですか。
はい。
(駒沢)では 証言を検証しましょう。
(辰巳)6番さん 起きてください。
えっ?
あっ いや 起きていますけど
老眼なので
文字が見えづらくて。
あっ… でしたら 大丈夫です。
大事な証言ですので…。
(大前)はい。
(辰巳)被害者の娘
桐島 希美さんです。
≪「被害者の娘が 被告人を弁護!?」
(辰巳)被告人が 家政婦として
働き始めたときのことを
話していただけますか。
子供のころ
私は ずっと 病院が家でした。
心臓疾患を抱えてたんです。
でも 11歳のとき
小児心臓移植を受けて
少しずつ 普通の生活を
送れるようになりました。
(希美)自宅に
戻れるようになったころに
高見さんが うちで働き
母と私を支えてくれたんです。
あなたのお母さん
そして あなたと被告人は
どんな関係でしたか。
幼いころに 両親は離婚して
父親の記憶がありません。
母と私は 2人で家族でした。
でも 高見さんが うちに来てから
もう1人 家族が増えたような…。
(希美)母と高見さんは
まるで 姉と妹みたいで
私にとって
叔母さんのような存在でした。
(辰巳)深い絆があったと。
私 思い切り走ったことが
なかったんです。
でも 中学の運動会で
走れるようになった。
そのとき 母は泣いていました。
そして 高見さんも。
私は 高見さんのことを
信じています。
被告人は
家族を失い
家政婦の仕事は
辞めていたんですよね。
どうして 一緒に
死ねなかったんだろうって
高見さん 言ってました。
でも 家政婦の仕事を
もう一度 やり始めて
生きる気力を得たように
見えました。
高見さん 言ってました。
自分が 桐島さんたちを
支えたんじゃない
自分が支えられてたんだって。
弁護人が集めた
被告人の人となりの証言
みんな
いいこと言っていますよね。
い… 印象操作の可能性
ありますよ。
私 やっぱり 降りたいんですけど。
ここまで来たんだし
もう少し頑張りましょう。
(田部)ああ もう
訳分かんなくなってきた。
被告人は やってると思う人?
(田部)人の人生を
左右してしまうなんてこと
どうすりゃいいんだよ。
俺は もう みんなに合わせる。
きつ過ぎます。
もし 判決を間違えたりしたら
どうするんですか。
(西園寺)そ… そもそも
素人を裁判に参加させるのは
どうなんでしょうね。
(田部)そうだよ。
裁判所の正門の所に
裁判員制度反対の人たちが
もう いっぱいいて 「素人が
裁けるものじゃないだろう」
みたいなこと言ってた。
(大前)本当のところ
裁判官だって どうかと
思ってるんじゃないですか?
素人に
一から説明しなければならない。
苦労して 説明したとしても
全てを理解してくれるとは
かぎらない。
それでも やる意味は?
(富樫)いいですか 皆さん。
国民の司法への参加のために
裁判員裁判はあるんです。
立法 行政は
選挙という形で国民が参加。
司法も そうあるべきですよ!
(西園寺)建前だよな。
えっ。
(渚)私も同感。
裁判官だけで やるべきですよね。
あのさ…。
皆さん 今から
突拍子もない発言をしますが
取りあえず聞いてください。
入間みちおのおいっ子トークです。
うちの めいっ子がさ…。
めいっ子!?
「意味が全く正反対の
ことわざって
どっちが正しいの」って
言うんだよ。
三度目の正直。
二度あることは三度ある。
善は急げ。
急がば回れとか。
どっちが正しいと思う?
あの 何の話ですか?
育ちも環境も違う人間
だからこその
正しさってあるでしょ。
どれも
その立場ならではの正しさって。
皆さんが思う
いろんな正しさから
真実を見極めることが
裁判員裁判だと思うな。
(駒沢)判例に縛られ
形だけで 刑を決めがちな
刑事裁判において
柔軟に判決を下すためですね。
単独審のとき 僕は脳内で
一人裁判員裁判をやってるよ。
「しんどい きつい」
それは きっと 被告人の心に
触れたからじゃないでしょうか。
人は 矛盾している。
割り切れない。
善人にも悪意がある。
悪人の中にも善意がある。
決して 一色には染まらない。
被告人の気持ち
知りたいと思いませんか?
知りたい 私。
(田部)俺も。
(西園寺)僕も。
(渚)でも 今ある証言や証拠だけで
判断がつかないとき
どうするんですか?
(駒沢)そういうときは…。
(駒沢・入間・坂間)職権発動。
きたー! ハモって 職権発動!
職権って?
(富樫)裁判所主導で
あらためて 捜査を行うんです。
今回は 裁判員裁判です。
議論して必要だと思った捜査を
検察官 弁護人に依頼しましょう。
俺は もっと
被告人のことが知りたいな。
それをいうなら 被害者の方も。
(理沙子)やっぱり
何で 赤の他人に遺産を残そうと
思ったのか 気になります。
(渚)そもそも
被告人と被害者の接点って
偶然 家政婦として
働き始めたことだけなのかな。
(大前)私が引っ掛かるのは
ホームセキュリティーの映像です。
被告人が 被害者を
突き落とす瞬間が写っていない。
状況証拠じゃない
確証が欲しいですよね。
(早苗)最大のミステリーは
被害者が死にかけているのに
被告人は
なぜ 助けようとしなかったのか。
そうだよ。 普通 やっぱり
助けようと思うはずだよ。
じゃあ それらも
全部 調べ直してもらおう。
相当な むちゃぶりだと
思いますが。
むちゃぶりしようよ。
えいっ! とね。
(川添)もう 大炎上ですよ。
ただでさえ 裁判員裁判は大人数で
日程 組むの 大変なのに
超絶パズル組まないと
一向に 公判が進まない。
そこはさ 川添さんの ここで。
乗せても駄目。
(駒沢)頼りにしてますよ。
乗せても駄目ですって。
あ~ もう ストレス半端ない。
石倉さん そろそろ 自主的な
私の送り迎え 大丈夫ですよ。
えっ?
もう 誰かに
つきまとわれてる感じも
ないですし。
油断大敵です。 やりますよ。
あっ すいません。
むちゃぶりして
色々 見えてきましたね。
検察は
ホームセキュリティーの映像
ありとあらゆる鑑定を
やり直したそうですよ。
では 検察が
鑑定し直した証拠の検証から。
(井出)
ホームセキュリティーの映像に残っていた
事件直前の音声を聞いてください。
(梓)許さない!
(優香)やめて! 離して!
(井出)「許さない」と
言っているのは 被告人。
「やめて 離して」と叫んでいるのは
被害者です。
(井出)
被害者が転落する際のことを
話していただけますか。
答えたくありません。
(井出)それは
黙秘するということですか。
はい。
(西園寺)潔く自供すれば
罪は軽くなるのに。
それ分かっていて
黙秘してるんじゃ…。
有罪になっても
守りたいもんがあるってことだ。
(理沙子)弁護人が言っていた
被害者の事件前の異変
気になりませんでしたか?
(辰巳)今からの話は
裁判所主導の捜査で見えてきた
真実への一筋の光だと
思っています。
われわれは 同じ船に乗り
真実に向かい…。
(駒沢)弁護人 尋問を。
はい。
事件が起きる1カ月前 あなたは
被害者と一緒に
食事をしていたそうですね。
そのときのことを
話していただけますか。
はい。
テレビで あるニュースを見て
桐島さん 急に過呼吸になって。
(辰巳)そのニュースとは?
(女性)長野県の山林で
土砂崩れが起きたニュースです。
そこから 身元不明の男性の遺体が
発見されたっていう。
(辰巳)頭蓋骨が陥没しており
事故ではなく
殺人の疑いがあるそうです。
さらに 皆さん
奇妙なことがあるんです。
被害者が亡くなる1週間前
ある女性が訪問していたことが
分かりました。
クラブを経営する女性です。
身元不明の男性の所持品には
そのクラブの記念品のライターが
あったそうです。
(駒沢)身元不明の遺体が
所持していた記念品のライター。
警察は当然 クラブの女性に
話を聞きに行った。
その直後に クラブの女性は
今回の被害者 桐島 優香さんに
会いに行った
ということでしょうね。
≪(ノック)
≪(浜谷)失礼します。
(浜谷)被害者と被告人について
みっちり調べ上げた年表です。
関係者に あれこれ聞いて
調べ尽くしました。
♬~
あれ?
どうしました?
んっ?
この点と
この点。
これは偶然? それとも必然?
すぐに調べてもらいます。
あっ もう 5時ですよ。
あっ すいません。
お先に失礼します。
失礼します。
(浜谷)お疲れさまです。
皆さん 今日のところは
帰っていただいて結構ですよ。
(田部)いや 何か分かるなら
もう少しいます。
(清美)私も大丈夫です。
(渚)あの…。
私 降りてもいいですか? 裁判員。
(裁判員一同)はっ!?
裁判員から外してください。
何だよ 急に!
(理沙子)降りたい 降りたいって
言ってた私を止めてくれたのは
あなたじゃないですか!
(清美)もうすぐ
真実が分かるかもしれないのよ。
何か 訳でもあるんですか?
理解できないな。
(駒沢)裁判で
被告人の人生に触れると
他人事とは思えなくなります。
しかし いかなる事情があろうと
真実を持って
裁かなければいけない。
残酷な真実もありますよね。
ええ 時として
事件関係者に
恨まれることもありますよ。
裁判員の意見は
裁判官と同じ重みを持ちます。
その重みを
背負えなくなってもいいんですよ。
すみません。
覚悟を持って
裁くことができません。
分かりました。
よければ
傍聴席で見守っていてください。
途中で抜けて ごめんなさい。
補充裁判員1番の方が
加わることになります。
はい。
覚悟…。
確かに 必要なんだろうな。
考えれば考えるほど
人が人を裁くって
大変なことだな。
(大前)あの 後悔したこととか
ないんですか。
ありますよ。
取り返しのつかない後悔が。
だから 今も続けています。
続けないといけない。
それに 自分が経験した後悔を
伝えることができる。
さて 次の公判のプラン
考えておきましょう。
う~ん 皆さんは
被告人と どう向き合ったら
いいと思いますか?
裁判所主導の捜査で
見えてきたもの
それを 法廷で明らかにしても
被告人は
黙秘を続けるかもしれない。
被告人の心の鍵を開けるには
どうしたらいいか。
どの鍵を差し込めば
心は開くのか。
被害者の… 娘さん。
じゃ もう一度
被害者の娘さんを法廷に。
桐島 希美さん
事前に
お話ししたように
あえて この場で
お話ししますが
あなたの心臓は
被告人の亡くなった娘
高見 沙耶さんの心臓でした。
(ざわめき)
臓器移植において
ドナーとレシピエントは
個人情報保護の観点から
素性は知らせない。
ただ 希美さん
移植で救われたことに感謝して
新聞に投稿しましたね。
それを被告人は見たんです。
小児心臓移植は多くない。
時期的に 被告人は
わが子の心臓は
希美さんに移植されたと気付いた。
そして あなたのお母さんに頼んで
会いに来たそうです。
あなたは この事実を知って
どう思いましたか。
驚きはありませんでした。
高見さんは 私に
亡くなった娘さんのことを
重ね合わせている気が
していたので。
高見さんが黙っていたのは
ドナーとレシピエントの接触が
禁じられていることもあると
思います。
でも きっと
娘さんの身代わりで
私に近づいたと
思われたくないからだと思います。
私は それでも 高見さんを
家族のように思っています。
検察官 事件1カ月前
長野県の山林で見つかった
身元不明の男性の件
話してください。
はい。
歯型が一致したことから
男性は 桐島 重利。
被害者の元夫であり
桐島 希美さんの父親でした。
(ざわめき)
私は どんな真実も受け止めます。
黙秘を続けますか。
それとも あなたの口から
真実を話しますか。
臆測で
ねじ曲げられたくありません。
桐島 優香さんの思いを。
あの日 私は予定より早く
桐島さんのうちに行きました。
(梓)《優香さん?》
《聞いたことは あなたの胸に
しまっておいてほしい》
《希美の
もう一人のお母さんとして》
(優香)《あなたが
希美を わが子のように愛し
希美も また
あなたを慕ってる》
《あなたになら
託すことができる》
《あなたに遺産を残してる》
《いったい
何を言ってるんですか?》
《桐島 重利》
《えっ?》
《希美の父親よ》
《世間知らずだった私は
あの男にだまされて 結婚した》
《気付いたら
勝手に会社をつくって
勝手に借金して
さらに お金を必要としてた》
《今から13年前
長野の別荘に呼ばれて
彼から渡されたものを口にして
私は殺されかけた》
(梓)そこには 分からないように
小麦が使われていて
彼女が重度の
小麦アレルギーだと知ってて
事故に見せ掛けて
殺そうとしたそうです。
(ざわめき)
(梓)まだ幼く
心臓の弱い希美ちゃんのことも
彼にとっては好都合だった。
優香さんと希美ちゃんが死ねば
全てのお金を
自分のものにできる。
(梓)優香さんは
希美ちゃんのことを思って
隙を見て 相手を殴りつけて
別荘を飛び出たそうです。
でも 途中で気を失った。
道端で倒れている優香さんを
偶然 見かけた人が
病院に連れていき
助かったそうです。
数時間後 彼女が別荘に戻ったら
桐島 重利は倒れたままだった。
でも まだ 息があった。
《そのまま放置した》
《彼が息を引き取るまで》
《そして 遠くの山林に埋めて
失踪したように見せかけた》
《捕まるわけにはいかない。
私には 希美がいる》
《そう言い聞かせて 生きてきた》
《でも もう逃げ切れない》
《遺体が発見されたの》
《まだ 身元は分かってないけど
時間の問題》
《当時 夫が交際してた
クラブの女性が訪ねてきたの》
《その店のライターが
遺体のポケットにあった》
《それで 警察が来たって》
《その女性 お金を要求してきた》
《自首… しましょう》
《私の願いは
前を向いて生きようとしてる
希美を苦しめたくない》
《あの子の笑顔を守りたい》
《自分の父親を 母親が殺した》
《殺人者の娘にも
なってしまう》
《でも 今なら 真相は やぶの中》
《えっ…》
《希美を お願い》
(梓)自殺だと疑われる。
だから 事故を装って
優香さんは 壊れているバルコニーに
向かったんです。
(梓)《死ぬなんて 許さない!》
(優香)《やめて! 離して!》
(激突音)
《す… すぐ 救急車を…》
《やめて! お願い…》
(優香)《お願い…》
(配達員)《桐島さん》
《こんにちは》
《どうしたんですか?》
《大丈夫ですか!?》
《希美を… お願い…》
《助けて… 許して…》
あなたは 桐島 優香さんの
最後の願いを受け入れた。
そして あなたも また
希美ちゃんに 真実を
知らせたくなかったんですね。
もう一人のお母さんとして。
♬~
最後に お聞きします。
助けを呼ぶべきだったと
思いますか。
それとも そのまま死なせてあげて
よかったと思いますか。
♬~
分かりません。
私は…。
どうすべきでしたか?
教えてください。
♬~
判決を言い渡す前に
裁判員から
被告人に話しておきたいことは
ありますか。
どうぞ。
私は それでも
助けを呼ぶべきだったと思います。
私も そう思います。
俺は あなたと同じ立場なら
同じ行動を取った。
私も 同感です。
僕は 分からない。
私も どちらが正しかったのか
答えが出せません。
正しかったのか
間違っていたのか
それは これから あなたが自ら
見つけていくことだと思います。
では 真実を持って
判決を言い渡します。
主文 被告人を懲役1年に処する。
この裁判が確定した日から
3年間
その刑の全部の執行を猶予する。
理由ですが
被告人の行為は殺人ではなく
自殺ほう助だと判断しました。
では 皆さん
記念品を取ってきます。
評議室で お待ちください。
(駒沢)判決によって 被告人が
前を向いて生きてくれたらと
願っていますが
必ずしも そうなるとは限らない。
何年やっても
人を裁くことは難しいですよ。
入間君 何か気になってますか?
いや やけに
坂間さんのこと じっと見てる
傍聴人がいたんですよ。
ファンじゃないですか?
どっちかっていうと
恨みがましい目で じっと。
ちょっと 気になるんだよな。
どっかで見た気が…。
あっ 眼鏡だ。
千鶴も見守る会
坂間さんの説諭に
誹謗中傷の書き込みしてた人
いたでしょ。
それで 気になって
坂間さんが単独で扱った
公判資料 見たんだけど
傍聴席で見てたの
集団カンニング事件の被告人だ。
眼鏡 掛けてたから
気付かなかった。
誰かが
坂間さんに付きまとっていた。
誰かと接触して
エスカレーターから落ちそうになった。
でも その後 石倉君が
ボディーガードをしていて
手を出せなかったとしたら…。
三度目の正直。
だから 法廷まで来た。
あなたは…。
偉そうに説教しやがって!
何さまだよ!
カー! カー!
カー!
エリートだからって
上から目線で…。
(叫び声)
あっ!
カー!
あっ…。
入間さん?
(薮下)努力したって
できないものは できないんだよ!
(警備員)おい!
入間さん!
入間さん しっかりしてください!
入間さん!
カー!
カー!
みちおさん お医者さんは何て?
大丈夫。 まあ もう
でっかいたんこぶできたけど。
裁判員の方 心配してたから
無事だと連絡しておきます。
あっ ありがとう。
犯人は 警察に引き渡しました。
集団カンニングは
貧しい家庭環境で育った
子供たちが
今ある現状から抜け出したくて
やったことだそうです。
「努力しても突破できないことは
ある」って わめいてました。
完全な逆恨みだよね。 怖い怖い。
とにかく
皆さん ご心配お掛けしました。
(川添)よかった よかった。
じゃ お先です。
(一同)お疲れさまでした。
フゥ。
ホントにありがとうございました。
人を裁くって 難しいよな。
でも だからいい。
簡単じゃないからね。
何ですか?
心配してくれているんですか?
こんなことぐらいで
私は ひよったりしません。
裁判官の仕事は
恨まれることもある。
覚悟しています。
いや…
あらためて 覚悟ができました。
なら よかった。
坂間さんが どんな裁判官に
なっていくのか 楽しみだから。
フハハ。
(石倉)千鶴さん。
次 何かあったら
必ず 僕が 千鶴さんを。
ありがとうございます。
失礼します。
お疲れさまでした。
お疲れさま。
(バイブレーターの音)
坂間さん。
はい?
ご飯 一緒に行く?
んっ?
ご飯 食べに行こうよ。
はい。
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