【土曜時代ドラマ】立花登青春手控え3(3)「白い骨」[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

【土曜時代ドラマ】立花登青春手控え3(3)「白い骨」[解][字]

登(溝端淳平)はもうすぐ釈放になる囚人・辰平の病状が心配で、別れた女房との間を取り持ってやり、二人はよりを戻した。しかし放免後すぐに辰平は殺されてしまう。

番組内容
登(溝端淳平)はもうすぐ釈放になる囚人・辰平(きたろう)の病状が心配で、別れた女房のおむら(渡辺梓)を訪ねて、会ってやって欲しいと頼み込んだ。放免になった辰平は、登のお節介のおかげで女房とよりを戻す決心をした。だが一月も経たないうちに辰平は殺されてしまう。辰平は入牢(ろう)中のある男から牢外の仲間への伝言を頼まれ、危ない仕事と知りながら五両欲しさに引き受けたらしい。怒りに燃えた登は犯人を追いつめる
出演者
【出演】溝端淳平,平祐奈,宮崎美子,マキタスポーツ,正名僕蔵,波岡一喜,渡辺佑太朗,きたろう,渡辺梓,小林隆,鷲尾真知子,石黒賢,古谷一行,【語り】篠田三郎
原作・脚本
【原作】藤沢周平,【脚本】小林政広
監督・演出
【演出】服部大二
音楽
【音楽】羽岡佳

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – 時代劇

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キーワード出現数ベスト20

  1. 辰平
  2. 先生
  3. 富蔵
  4. 忠助
  5. 女房
  6. 一人
  7. 人組
  8. 着物
  9. 亭主
  10. 万年町
  11. 立花
  12. フフフフ
  13. 一緒
  14. 元気
  15. 叔父上
  16. 仲間
  17. 本当
  18. 弥次郎
  19. 立花先生
  20. お出かけ

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大丈夫か? ほら。

♬~

世間に言わせりゃ

ばかな野郎だってこってしょうがね
先生。

世間様と てめえの思ってることは
ちと違うね。

どう違うんだ?

世間様は 我慢を強いるが

俺が大っ嫌いなのは
その我慢だからね。

ほう。

勝手気ままに生きてきたからよ。

おまけに 誰にも迷惑かけちゃいねえ。

ここにいるのは こそ泥をしたからだろう。

それが 人様に迷惑だということが
分からんのか。

いてっ…。

いてえや そこ…。

ちょっと着物を脱いで
背中を見せるか。

ここは どうだ?
いっ… いてっ!

先生 そこも いてえや…。

どこが悪いのかね 先生…。

この間から病んでるのは 胃の腑の病だ。

心配は要らんが
肝の臓も ちょっとやられておる。

寝てても くたびれるというのは
そのせいかもしれんな。

よし いいぞ。

はい。 うう…。

お前さんは
近く牢から出されるそうだが

長生きしたければ 酒を慎むことだ。

薬 頂けますか?
後で届ける。

先生 俺 ほんとは

嬶も子どもも いるんだ。

おい 本当か?

身寄りはないって
言ってたんじゃないのか?

随分前に別れちまったからね
辺りには そう言ってんのさ。

それが本当なら 家に帰ることだ。

フッ… まさか。

「おい 今 帰ったぜ」ってわけには
いかねえよ 先生。

<辰平は

古手屋の店先から つるしの袷を一枚
手元に手繰り込んで捕まった

けちな かっ払いである>

♬~

うん…。

これは結構なもんだ。
ああ。 うまい! うん。

平塚さんは 甘いものも いける口ですな。
目がないんですよ。 うん。

どうぞ どうぞ お茶を。
かたじけない。

では 私も。

平塚さん。

おお。

土橋先生に 茶に誘われましてな
油売ってたところでさ。

(桂順)立花さんも いかがです?

では 頂きましょう。
はい。

西の大牢にいる辰平なんですが…。

ああ あのじいさん。

診たところ
相当 悪いように見えるんですが…。

私の見立ても同様です。
牢の中でも ほとんど寝てますからな。

実はね 辰平には
女房がいるみたいなんですよ。

そうらしいですね。

十何年も帰っていないようですから
今更 どうなのか。

あれ… ご存じでしたか?
ええ。

あっ ハハハ!

あのじいさん
ここだけの話って言いながら

結構 周りに しゃべってますよ。

あ~ ハハ…。
フフフフ。

ちなみに その女房っていうのは
どこに住んでるんですか?

え~… ええ 諏訪町裏の
福富町二丁目とか聞きました。

いや そんなこと言われてもな
私は これから出かけるところだ。

頼みますよ 先生!

体中 火のように熱いんですから!

火のように熱い?

うん… 困ったな。

このとおりです。
診てやってください!

お願いします! 先生!

ああ お帰りなさいまし。

叔父上が 表で話し込んでるようだけど…。

往診の迎えなんですよ。

先生 約束があるようで
出かける間際に訪ねてきたもんだから。

ああ… そういうことか。

はあ… 風邪に違いないんだ。
わざわざ出向いて 診るまでもない。

ちょいと 薬 渡せば
それで済むことなんだが…。

叔父上。
おおっ!

登… 何だ お前 帰ってきてたのか。

往診ですか?

大した病人じゃないんだ。

子どもが熱を出してると言うが
恐らく 風邪だな。

ああ… どこです? 病人は。
天王町だそうだ。

だったら 福富町に近いですね。
ああ。 んっ?

私が診ましょうか。

そうか お前 行ってくれるか。
いや~ 助かる!

そうか そうか
いやいや ハハッ 助かった!

ハハハハ!

はあ… 吉川先生のところだな。

また お酒。

叔母上は?
お嬢様と一緒に出かけてるんですよ。

鬼の居ぬ間に何とやらか。
フフッ。

いいんですか? 請け合って。

ちょっと近くに用事があってね。
ついでに 診てくるよ。

行ってらっしゃいまし。

大したことはない。

一晩 寝れば 熱も下がる。

薬を調合するから 後で取りに来なさい。

(父 母)ありがとうございます!

ああ… よかった…!

(戸をたたく音)
ごめんください。

立花と申します。

ご亭主の辰平のことで話が。

あ… はあ…。

それで… あの人
今 どこにいるんでしょう?

ご亭主は 今 牢の中ですよ。

私は 牢医者です。

あの人ったら…。

いや 罪は大したことないんです。
間もなく ご赦免になるところですしね。

ただ 体が弱っていて…。

それで ご相談に来たのです。

あの人は 若い時から 怠け者で

働くのが嫌いだから
このうちを飛び出していった人なんです。

17年ですよ…。

17年 何の音沙汰もなかったんですから…。

今… あの人 牢の中ですって?

そうです。

何やってんだか…
いつまでも いい年して。

立花先生 そろそろ お茶にしませんか。

いいですね。

新しい味を手に入れました!
おお…!

≪先生!

立花先生!

辰平って じいさんが
先生に話があるって言ってんですが…。

そうか…。
それが すごい剣幕で…。

来たな!

うまい!
でしょ! フフフフ!

女房が 着物なんか届けてきやがった!

これってのは 先生の差し金かい?

えっ? あ… いや。

私は お前の女房に話しに行っただけだ。

余計なこと しやがってよう!

しかし うれしいんだろう?
うれしい時は 素直に喜べばいいんだ。

ふん! うれしくなんかあるもんかい!
そんなことはなかろう。 顔に書いてある。

ばか言っちゃいけねえよ 先生。

なあ 辰平。

一度 会ってみてはどうだ?

あの人も 着物を届けに来たぐらいだ。
まんざらでもないってことだろうしな。

ああ 面白くねえ。

今更 嬶のお恵みなんか…。

そう 粋がってもおられまい。

体のことも考えろ。
お前も そろそろ年だ。

若い者のようなことを言っても
しかたがなかろう。

はあ…。

会う 会わないは お前さんしだいだが

会いたいと言うなら
段取りはつけてやる。

おかみは 会うにしても
家には来てほしくないと言っている。

外がいいそうだ。

ふん かっこつけやがって…。

どうする?

♬~

<数日後 辰平は
軽い敲きの刑を終えて牢を出た>

その着物 似合うじゃないか。

痩せちまったからね 少し でかいが
まあ 勘弁してやろうかね。

また 憎まれ口をたたく。
ヘヘヘヘ。

(鳥の鳴き声)

先生 やっぱ しゃばの空気は うめえや。

そうか。
しゃば しゃば しゃば しゃば~。

辰平 そっちじゃない! こっちだ。

ああ ごちそうさま。
ありがとうございました。

こらこら こらこらこら!
辰平 行ってこい!

腰は どう?
大丈夫。 先生 あめ食べない? どうぞ。

頂きますね。

大事にね。
ありがとうございます。

(辰平)先生。

どうだった?

帰ることになりました。

そうか… よかったな!

ありがとうございます!

♬~

はい 頂きます。
ああ。

はい。
はい。

はい どうぞ。
うん。

あの人は まだ帰ってないんですか?

遅くなるんじゃ
ないんでしょうか?

そんなこと 聞いてませんよ。

ここのところ 毎日じゃありませんか!

もうすぐ帰ってくるわよ。

吉川さんのところだけなら
たかが知れてるんだけど

このごろは どうも
そうじゃないらしいの。

どういうことです?

曾村何とかっていう
お金持ちの医者を見つけて

仲間に引き込んだらしいのよ。

資金もなんとか
おさおさ怠りなくとかって

酔った勢いで白状してたわ!

それじゃ 吉川先生のところで飲むのは

ほんの下地ごしらえってわけですか。

そのあと 浅草広小路の方へ繰り込むのが
癖のようになってるって…!

(一同)はあ…。

それじゃ どうします?
旦那様のお膳 用意してあるんですが。

片づけてちょうだい。

遅くに帰ってきて
お茶漬けとか言っても

出すんじゃありませんよ!

頂きます。

夫婦というのは 分からんもんだな。

17年も家を空けていた亭主を
あっさりと受け入れる。

このうちだって そうだ。

あんな厳しいことを言っておきながら

叔父上が帰ってきたら
茶漬けを用意するんだからな。

私は そんなの嫌だ。

許さない。 離縁しちゃう!

(からすの鳴き声)

アハハハハ…。
フフフフ。

ハハハハハハ!

<辰平が赦免になって
二十日ばかりが経った

ある日のことである>

ねえ 長園寺に行ってみない?
お祭りやってるみたいよ。

ああ そうだな。

ウフフ!

先生!

立花先生じゃありませんか?
ああ…。

どなたかな?

あ… 弥次郎ですよ。 牢でお世話になった。

…ああ! お前か。

いつ出たんだ?
もう ひとつきになります。

また悪いことを
やってるんじゃあるまいな。

ご冗談を!

まっとうに暮らしてまさあ。

もう あんなところに入るのは
こりごりでさあ。

登さん。
ああ。

じゃあ。

ああ… ところで 先生。

辰平のじいさんが死んだの
ご存じですか?

何だって!?

病気か…。

そうじゃねえんですよ。
どういうことだ?

あのじいさん 殺されたんですよ…。

すまんが 所用が出来た。

何なの? あの人。
訳は 後で話す。

祭りには 一人で行ってくれ。
嫌よ! 一人で行くなんて!

すまん。

登!

♬~

ふん! つまんない…。

≪おちえさん。

立花さんと ご一緒ですか?

あれっ? 立花さんは?

元気ないっすね。

ふん!

おちえさん。
(うちわでたたく音)

元気 出して。

嫌な男!

さあ 詳しく話せ。

い… いろいろ
差し障りのある話だからな。

では なぜ 私に話しかけた?

俺と辰平じいさんは
こそ泥同士 何か気が合ってよ。

(藤吉)…で その弥次郎ってのは

何を話したんです?

10日ほど前の晩

辰平は 竪川の川岸で
全身水浸しで死んでいた。

死因に 何ら不審な点は
なかったらしいですよ。

酔っ払って 川に落ちて
死んじまったと。

しかし それには 裏があると
弥次郎は言うんだ。

裏?

殺されたらしいと。

大牢に 富蔵というやつがいるのを
ご存じですか?

やつは 横網町の小間物屋を脅したなんて
けちなことで 牢に入ってきたんだが

あいつは そんな小物じゃねえ。

3年前に 深川の万年町で

2百両近い盗みを働いた
4人組ってのがいるんだけどよ

富蔵が その中の一人だってことは
牢の中で 専らの評判でしたぜ。

脅しで捕まったのは 富蔵のしくじりで

富蔵は しきりと 外とつなぎを
つけたがっていたというんだ。

辰平じいさんは 牢を出る時
そいつを引き受けた。

…で 用が済んだところで
殺されたに違えねえ。

どうして そんなふうに言えるのだ?

だって 俺も牢を出る ちょっと前に

富蔵のやつに
あるところに伝言を頼まれたからさ。

やつは うまく言づてしてくれたら
5両出すって言ってたぜ。

無論 言づて先の払いだけどよ。

頼まれたのは 俺ばっかりじゃねえぜ。
ほかにもいるんだ。

だが 誰も引き受けなかった。

なぜって 中身を聞くまでもなく

やべえ言づてだってことは
分かってたからな。

辰平は 欲に釣られて引き受けたと
そう言いたいのか?

じいさんだって分かってたはずだよ。

でも…
辰平じいさんの死骸のあったのが

二の橋と三の橋の間

林町の四丁目のところだったんだ。

富蔵の言づて先というのは
その四丁目に住んでる男なんだ。

何という名前の男だ?

忠助というやつさ。

その忠助って男は ひところ 万年町の
4人組の一人じゃねえかと疑われて

だいぶ
お調べを受けたことがある男なのさ。

証拠がねえとかで 今でも のうのうと
町を歩いてるけどよ…。

その言づてというのは
どういう言づてなのだ?

俺の勘じゃ 2百両の分け前取りってのが
まだ済んでいねえね。

言づてってのは それだな。

富蔵は今 牢にいる。

分け前取りは 牢から出てからにしろとか
何とか…。

危ねえ言づてさ。

一旦 引き受けたら

言っても言わなくても
命は ねえっていう

怖え言づてさ。

(直蔵)忠助って名前には覚えがありやす。

4人組の一人だということか?

ん~… 何でも 盗みがあった時刻に

万年町の辺りを
うろついてたらしいんでさ。

…で しょっ引いて 問い詰めた。

いろいろと調べもしたらしいんですが
何にも出てこなかったと。

しかし 何だって 先生は
そんなに血道を上げてるんですかい?

辰平の無念さを晴らしてやりたい。

17年ぶりに 女房のところへ戻った。

言づての駄賃の5両は

辰平の 女房への
せめてもの罪滅ぼしだったと思う。

命を懸けての…。

♬~

やはり 納得がいかないんだ。

先生 ちょっと待ってください!
あっ ああ…。

何のお話で?

忠助という男を知ってるな?

辰平を使って お前
忠助に言づてを頼んだろう。

さあ 何のことか
あっしには分かりませんが。

辰平は… 死んだぞ。

へえ~ あのじい様が。

気の毒に。

<登は 富蔵からは
何も聞き出せなかったのである>

あの日… あの人は 何だか朝から
思案に暮れてるような顔でした。

それで 日が暮れる頃になって

やぼ用を思いついたとか言って

本所まで行ってくるって
出ていったんです。

ちょっとした金が手に入る
当てがあるのよ。

金?

おめえにも ちったあ楽をさせてやるぜ。

ちょ… あんた!

あんた!

♬~

調子いいことばっかり言って

あの人の本性は
何も変わってなかったってことですよ。

どこかの博打場で
有り金 みんな巻き上げられて

やけ酒 飲んだあげく
川に落ちちまうなんて…。

ばかなんですよ あの人。

ほんとに…
どうしようもない ばかなんですよ。

おめえも こっち来て 飲めや。

(おむら)あたしゃ いいよ。

いいから 飲めや。

ハハハ…。

あ~ うめえ…。

はあ… ハハハハ!

ようやく 2人で…

2人っきりで
やっていこうって言った時に…。

♬~

[ 回想 ]
先生 やっぱ しゃばの空気は うめえや。

帰ることになりました。

そうか…!

(辰平)ありがとうございます!

♬~

忠助の家は?

<登は 出直そうと思った。

その時である>

誰だい おめえ。

お前さんが 忠助か。

それが どうした?

辰平を覚えているか?

聞いたことに答えろ。

そんなじじいは知らねえぜ。

私は じじいとは言っていない。

♬~

うっ! ううっ!

♬~

ううっ! う…。

辰平を殺したんだな。

…やった。

うう…。
お前一人の仕事か?

仲間と一緒だ。

万年町の4人組だな。

そうだ。

その晩のことを話してみろ。

じじいには 金をやって
川岸まで送って出たところで

無理やり 酒飲ませてよ

そのあと 水につけたんだ。

あっ… うっ…。

ああっ!
ううっ…!

仲間のところに案内しろ。

ばか野郎!
そんなことしたら 俺まで殺されちまう!

ふん!
ううっ!

ああっ!
うう…。

先生!

この男が 全部 吐いたぞ。
吐いた?

辰平は… 殺されたんだ。

うっ…。
先生 どちらへ?

(戸をたたく音)

誰だ?
≪俺だ 忠助だ。

ちっ… ああっ!

ああ…。

(女たちの悲鳴)
ばれたぞ! 逃げろ!

きゃ~!

ううっ!
てめえ 何者だ!?

♬~

観念しやがれ!

ああ~!

う… うわっ! ううっ! ああ~!

死ね~!
きゃ~!

♬~

先生! 死んじまう!

♬~

<こうして
辰平殺しの犯人は 自身番に運ばれた。

牢の中の富蔵を含む4人組には
間もなく お裁きが下るだろう>

<今 登は
少しだけ苦い気分になっている。

しかし 辰平殺しをうやむやにすることは
できなかったのである>

何をされてるんですか!?

ああ ああ… ちょっとな。

お出かけになられるんですか?

お出かけ… いやいや
帰ってきたところなんだが

どうも 入りにくくてな。 ハハ…。

朝帰りですか…。
そう はっきり言うな。

では。
おい 登。 のぼ…。

ああっ…!

♬~

すまん。
もう…。

どうぞ。 頂戴!
ありがとう!

ありがとう!
ありがとう!

どうぞ。
ありがとう。

元気だねえ。

先生 あの節は…。

お骨かね。
ええ…。

辰平の生まれは 武州川越だったな。

先生 ひょっとして あたしんところへ?

いや… いいんだ。
別に 用というわけじゃない。

早く お寺に
納めなきゃいけなかったんですけど

少しでも長く
うちに置いてあげようと思って…。

本当は 体が かなり参っていて

長い命じゃなかった。

ほっておけば
行き倒れというところだっただろう。

おかみの手で始末してもらって
ご亭主も 本望なんじゃないかな。

勝手な人でしたよ…。

17年も姿を見せないと思ったら

死ぬ間際に
ひょっこり戻ってくるなんて…。

「何 言ってやがんだい」って

あの世の辰平の声が聞こえてきそうだ。

ほんとに。

♬~

人殺し…!

おちせちゃん!
いない?

おちせは
ほかに行く当てがあるって言って

すぐに出てっちまったっていうんだ…。

私が隠す? どうして そんなことを。

一刻も早く捜し出さねば

おちせの身が危うい。

♬~