特捜9 season4 #3[解][字]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
特捜9 season4 #3[解][字]
浅輪直樹(井ノ原快彦)率いる特捜班の“最高の日”に起こる予期せぬ事件!?村瀬のポケットから出てきた片方だけのイヤリング。それが遺留品だった可能性に行き当たるが…?
◇番組内容
村瀬健吾(津田寛治)は、古いスーツのポケットから片方だけのイヤリングが出てきたことに戸惑っていた。いつどこで紛れ込んだのか…まったく思い出すことができない。浅輪直樹(井ノ原快彦)ら特捜班のメンバーにも聞くが、皆イヤリングに見覚えはないと言う。そんな中、遺留品がポケットに残っていたのではないかという疑惑にたどり着く。この日、特捜班には出動要請が入らず、何もかもが穏やかに過ぎていくと思われたのだが…?
◇出演者
井ノ原快彦、羽田美智子、津田寛治、吹越満、田口浩正、山田裕貴、宮近海斗(Travis Japan/ジャニーズJr.)、原沙知絵、中村梅雀 ほか
◇脚本
徳永富彦・金丸哲也
◇監督
田村孝蔵
◇音楽
吉川清之
◇主題歌
V6『僕らは まだ』(avex trax)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】大川武宏(テレビ朝日)
【プロデューサー】神田エミイ亜希子(テレビ朝日)、金丸哲也(東映)、丸山真哉(東映)、森田大児(東映)
◇おしらせ
☆番組HP
https://www.tv-asahi.co.jp/tokusou9_04/
☆Twitter
https://twitter.com/5drama9tokusouジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
福祉 – 音声解説
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(村瀬健吾)〈なぜだろうか…
最近 昔の事をよく思い出す〉
〈いや 「思い出させられている」と
言ったほうが
いいのかもしれない〉
〈思えば この仕事も長くなった〉
〈捜査だけではなく
組織人としても 捜査一課9係主任
14係係長まで務めた〉
〈部下の不祥事で
9係に出戻ってからは
ヒラに落とされたが…〉
〈その9係も やがて解散〉
〈所轄の刑事課で
主任を務めていたところ
なんの縁か また同じメンバーが
集まる事になった〉
(浅輪直樹)あれ? 村瀬さん。
おはようございます。
(村瀬)それが警視庁特捜班だ。
はっ?
何 言ってるんですか?
えっ?
ああ いやいや なんでもない。
ああ~!
いやあ
なんか 急に暖かくなりましたね。
ああ…。
ああ そういえば
俺たちが出会ったのも
こんな季節でしたよね。
何?
ん?
本日付で
新宿中央署刑事課から
捜査一課強行犯
捜査第9係に異動になりました
浅輪直樹です。
…まただ これ。
どうかしました?
いや 最近
昔の事をよく思い出すんだ。
昨日は2回
おとついなんか3回だ。
まあ そんな気分の時も
あるんじゃないですかね。
いや 気分じゃないんだよ。
この間だって
いつも通り慣れた道で
12年前の知り合いに
出くわしたんだぞ ばったり。
へえ~ 知り合い? 誰ですか?
あっ… 元カノ?
元カノ…。
いや そこは
別に どうだっていいだろ。
あっ そうだ。 この間もな
昔の服 整理してたら
ポケットから
こんなイヤリング出てきたんだ。
なんすか? これ。
それが
俺も思い出せないんだよな。
いつ どこで ポケットに
こんなのが紛れ込んだのか…。
まあ その服 着てたのが
7~8年前だから
その頃である事は
確かなんだが…。
お前 7~8年前に
このイヤリングに
なんか心当たりないか?
ちょ ちょ… ちょっと。
7~8年前の事なんか
さすがに覚えてないですよ。
それに村瀬さん プライベートの事
全然話してくれないし。
プライベートじゃないんだよ。
仕事着として使ってたスーツの
ポケットから
これが出てきたんだ…。
あっ!
なんだ 思い出したか?
忘れてた…。
今日 あの… 掃除当番なんですよ。
ああ もう 班長の決めたやつか。
そんなの どうだっていいだろ
仕事じゃないんだから。
いやいや…
そういうわけに いかないですよ。
せっかく
心を開いてくれたんですから。
ちょっと 先 行きますね。
♬~
まさか あいつが主任とはな…。
〈特捜班主任
浅輪直樹統括警部補〉
〈9係に入った当初は
青二才を絵に描いて
額に入れたような奴だと思った〉
〈底の浅い正義感で熱くなり
暴走するところは
とても刑事とは思えず
見る度 げんなりしていた〉
おい! 何やってんだ? お前。
だって こいつ
犯人 知ってるんですよ!
目を離したお前が悪いんだろう!
〈就任早々
大失態を犯していた事もあり
いら立ちしかなかった〉
〈性格も
愚鈍な優しさ 過度な実直さ
とても刑事に向いているとは
思えなかった〉
〈コンビを組んでいた係長も
野放しにするだけで
育てようとしていないように
見えて…〉
今日も オヤジと留守番か。
(加納倫太郎)
飯 食いに行くけど 行く?
結構です。
あっそ。
テレビぐらい切ってけよ もう…。
〈つい 俺も 浅輪には
厳しく接していたように思う〉
じゃあ 捜査しないんすか?
しないんじゃなくて
できないんだよ!
くだらん質問するな 浅輪!
〈だが 予想に反して
2人は
次々と事件を解決していく〉
あとは あのカメラですね。
浅輪くん ここにいて。
ここに?
待ってて 待ってて。
えっ?
フラダンスの先生のコース
歩いてみて。
ちょっと 何やってるんですか。
あんただったのか!
早川緑を殺したの…。
〈最初は 係長が 浅輪を
うまく使いこなしているからだと
思っていた〉
係長 どうして?
浅輪くん。
君 9係に来て10年だよ。
なんか引っかかってた…。
すぐ わかるよ。
〈しかし 徐々に
それだけではない事に
気づいていった〉
〈浅輪の真っすぐな優しさが
係長と
化学反応を起こしていたのだ〉
家族にとって 余計な話なんて
ないんじゃないかな。
話さなきゃ 何も伝わらない。
〈時には 事件の参考人が
まるで村の駐在さんに話すように
心を開くのを見て
驚く事もあった〉
死んではいけませんよ。
〈その優しさは
他の刑事たちを変えていき
加納係長さえも
変えたように思う〉
あなた 弱いんじゃない。
優しいんです。
その優しさが すずさんの気持ちに
そのまま伝わった。
〈特捜班の主任になってからは
後輩である浅輪に
みんなが守られているようにすら
感じる時がある〉
いやいや 本当 すいません。
ハハハ…。
(青柳 靖)何 笑ってるんだよ。
ねえ 反省してないでしょ?
いやいや… すみません 本当に。
(矢沢英明)浅輪くん。
今日は 君が当番だよね?
いや そうなんですよね。 本当…。
(青柳)なんで俺らが こんな事
やらされなきゃいけないんだよ!
(矢沢)そうだよ。
本当にね それは…。
おっとっとっと…!
〈もっとも 本人は
気づいてさえもいないだろうが〉
(国木田誠二)
「やらされる」とは なんですか?
いいですか? 警察官の仕事は
捜査だけじゃないんですよ。
事務的な事も
きちきちと できなきゃいけない。
なのに 君らは
そこら辺が どうも緩いんだな。
もう
この部屋を見れば わかりますよ。
ほら!
隅々まで意識を持つという事が
捜査への姿勢にも繋がるんです。
だから 掃除から始めると
言っているんですよ。
捜査の事は ともかく
こういう事には
バシバシ 口出ししますからね。
(新藤 亮)遅れて すみません!
びっくりした…。
いやいや
まだ別に 遅れてはいないだろ。
あれ? 今日 俺が
当番じゃなかったでしたっけ?
いやいや 俺 俺 俺…。
ああ~ マジか!
よかったね。
走って損した。
走っていなければ普通に遅刻です。
(チャイム)
始業時間です。
浅輪主任は先日の事件の報告書を。
はい。
青柳くんと矢沢くんは調書の整理。
各事件ごとに まとめてください。
新藤くんは 返却する証拠品を
車に運び込む事。
(新藤)はい。
(村瀬)あの… 私は?
本来ならば 監察医務院に 資料を
取りに行ってもらうところですが
もう 小宮山くんに
取りに行ってもらっています。
だから あなたは別の資料を…。
あの… 車って
どこに止めてありましたっけ?
(村瀬)ああ… 一緒に行こう。
ちょっと行ってきますわ。
さあ 行こう。 よいしょ… はい!
(新藤)うおっ!
はい。 ほらほらほら 始めて。
♬~
♬~
(新藤)はあ…。
俺も 知らないうちに
特捜班に
染まってきちゃってんのかなあ。
やっぱり 出世するなら
事務能力とか掃除とか
大事なんすか?
(村瀬)別に
掃除は関係ないと思うけどな。
村瀬さん 昔はバリバリで
係長まで のし上がったんでしょ?
その頃の話 聞かせてくださいよ。
昔か…。
いやいや…
今も バリバリっすよ!
フッ… じゃあ 教えてやるよ。
やった! 半分 参考にします。
半分ってなんだよ? お前。
いや 全部。 全部…。
〈新藤亮巡査
新宿中央署刑事課から転属〉
新藤亮です。
よろしくお願いします。
〈新藤は 初めて会った時から
好感が持てた〉
〈浅輪と初めて会った時とは
真逆だ〉
〈同じ新人でも 新藤に対しては
先に いいところが目につく〉
(村瀬)おい 新藤。
(新藤)はい。
お前 上を目指すんだったら
お使いも勉強のうちだぞ。
〈多少 自信過剰だったり
早計なところもあるが
愛嬌で済まされる範囲だろう〉
〈あの若さで
冷静で人徳があったら
気持ちが悪いというものだ〉
〈だが
浅輪の時と違うと感じるのは
俺が
年を取ったからかもしれない〉
その知識量… やっぱ
一度でも係長までなった人は
意識高いんすね。
先輩とは ひと味違う。
浅輪か…。
〈みんなで ずっと
成長を見守ってきた
浅輪直樹が… と思うと
感慨深いものがある〉
わかってますよ!
〈いつも 目の前の事に一生懸命で
余裕がないのは
加納係長と真逆だが
言葉じゃない部分で
教えるところは そっくりだ〉
(村瀬)丁寧にな。
(新藤)はい。 よいしょ。
よし。
ここまでは理論的な話だったが
ここからは実践的な話だ。
あっ じゃあ
ちょっと待ってください。
それは さすがにメモります。
(村瀬)フフッ…。
はい お願いします。
(せき払い)
浅輪を見て学べ。
えっ?
フフッ…。
〈浅輪に任せておけば
大丈夫だと思う〉
(村瀬)ああ そうだ。 お前さ…。
まあ いいか。 考えてみりゃ
お前 まだ 来て4年目だもんな。
4年目でも なかなかやる
4年目じゃないですか?
はあ?
(早瀬川真澄)
ごめんね 忙しくてさ。
(小宮山志保)いいよ
こっちが急に頼んだわけだし。
ここ。
うん。
お邪魔します。
多分 ここのどこかにあると思う。
えっ マジ…?
えっ…。
じゃあ よろしくね。
嘘…! ええっ? うわあ…。
(青柳)えっと 次が殺人事件です。
(矢沢)殺人事件…。
おっ きた 殺人。
これ 死体損壊遺棄事件。
きましたね とうとう。
えっと 渋谷…。
♬~
文脈ミス。
同じ事 繰り返してるし。
あと 確認しないから
数字 間違えるんだよ。
はい。
なあ。 初歩的 初歩的 初歩的…。
(チャイム)
(青柳)おお もう12時じゃん。
飯 食いに行くか。
(矢沢)はい。
(青柳)飯 食いに行こう。
あっ ちょっと 行っていいですよ
俺 残って やりますから。
(青柳)えっ 休まないの?
うん。
(青柳)新藤 ごめん。
お前と浅輪の分の休憩
俺ら 2時間取らせてもらうよ。
(新藤)いやいや 何 言ってんすか。
ちゃんと
1時間で帰ってきてくださいよ。
〈青柳靖警部補〉
〈世の中に 刑事を職業とする
人間は数多くいれど
自分と こんなにも合わない刑事は
彼だけだと思っている〉
村瀬さん 行っていいですよ。
あっ ああ…。
あれ? 小宮山さんは?
(村瀬)いや まだ帰ってこない…。
ああ そうですか。
じゃあ たまには こう
一緒にランチでも どうですか?
(青柳)おいおい おいおい…。
なんで よりによって
村瀬を誘うんだよ!
だって なんか
寂しそうにしてるじゃないですか。
〈独り善がりで子供っぽく
気に入らない事があれば
すぐに怒り
自分より有能な人間に対しては
ひがみこそすれ
決して尊敬する事もなく
全く 人として成長しない〉
〈それで よく警察という組織に
身を置いていられるなと思う〉
よし わかった。
(青柳)あっ 怒った…。
俺も行く。
(矢沢・青柳)えっ?
ええ~…!?
えっ 村瀬 どうした?
おい 大丈夫か?
お前 嫌われてるだろ…。
(矢沢)嫌われてないですよ。
(矢沢)ここです。
(村瀬)えっ すごい店だな。
(青柳)
イタリアンでも行くと思った?
誰が お前に合わせるかよ。
身だしなみなんか整えないで
早く入りましょうよ。
うるせえな。
おばちゃんの夢 壊さないように
頑張ってるんでしょ 俺は。
ハハハ…。
〈もし 万が一 青柳さんの事を
アウトローでかっこいいと
思う者がいるとしたら
そういう人間とさえも
自分は合わない〉
おばちゃん 青柳が来たよ~。
あ~ 青ちゃん いらっしゃい。
今日も男前だね!
おばちゃんのために
日々 努力してるからね。
努力してるのは
おばちゃんのほうですよ。 ねえ?
営業努力って。
そうね。
ああ おばちゃん いい いい。
水 自分でやるから。 大丈夫。
(店員)あら そう?
〈どんな思考で この問題刑事を
かっこいいと思えるのか
わからない〉
えーっと… 今日は なんにする?
えっとね… 俺 いつもの。
あっ ダブルサバ定食か。
うん。
(村瀬)ダブルサバ定食?
(矢沢)サバの塩焼きとサバ味噌
両方です。
まあ
俺の特別メニューなんだよね。
じゃあ 俺は生姜焼き。
生姜ね。 はい。
じゃあ
私は あのハムエッグ定食。
(店員)ハムエッグ。
はいはい わかりましたよ。
ハムエッグって
朝食じゃねえのか?
いや 書いてあるんだから
頼んだっていいでしょ 別に。
〈自分勝手に行動すれば
それで かっこいいのか?〉
〈青柳さんのせいで
どれだけの人間が
迷惑を被っているのか
わかっていて
かっこいいと言っているのか?〉
〈だとしたら 人を気遣って
社会のルールを守り
地道に一生懸命生きている人間は
かっこ悪いのか?〉
ハハハハハ…。
何 人を見下したような目で
見てるんだよ。
いや 別に見下してはいませんよ。
(青柳)じゃあ 尊敬してるんだな?
よーし…。
〈彼の刑事としての能力が
低いとは思っていない〉
〈むしろ 類いまれな捜査センスを
持っていると思っている〉
(店員)はーい
ハムエッグ定食は お兄さんね。
はい お待たせしました。
ハムエッグ…。
本当 カタカナの飯 好きな。
サバがおすすめなのに。
今日は
魚の気分じゃないだけです。
〈ただ 自分とは合わない〉
〈万が一 一緒に
コンビなんか組まされたら
確実に
双方とも潰れてしまうだろう〉
〈本当なら
一緒には働いてはいけない
2人かもしれない〉
〈それなのに もう10年以上
一緒に働いている〉
あんたは そうやって
人の揚げ足 取る事しか
人生の楽しみ ないんですか?
ねえ。
〈彼と
こんなに長く一緒にいるから
自分は満足いくようなポストを
得られていないのかもしれないと
疑心暗鬼になる事もある〉
また それか!
なあ… 捜査なめてんのか?
そんなんだったら
刑事 辞めちまえよ!!
〈もしも 自分の刑事人生に
青柳さんがいなかったらと
想像してみた事もある〉
グダグダ言われるんだったら
主任も刑事も辞めようと思ったよ。
申し訳ない。 辞めたくないんだよ。
〈すると 彼のいない職場は
恐ろしく つまらない事に
気づいた〉
刑事に必要なのは 出世じゃなくて
人徳だよな。 なっ!
公務員が こういうの受け取るの
どうかと思いますよ。
村瀬! ボケッとすんな!
お前らが手錠をかけろ!
(青柳)遅えんだよ! お前ら。
(村瀬)ありがと…。
(青柳)なんだって?
だから! …ありがとう。
そんなに おいしかったですか?
目玉焼きとハム。
いや 普通。
ハハハ… そりゃ そうだよな。
ハムと目玉焼きだもんな。
さてと 飯 食ったし
ビシッと決めてから帰るか。
(矢沢)はい。
(村瀬)「決める」?
トイレに行くだけですから。
(村瀬)青柳さんが
トイレ行ってるうち…。
矢沢
このイヤリング 見覚えないか?
なんすか? これ。
お前がこれに見覚えあるか ないか
確認したくて
わざわざ 飯 付き合ったんだよ。
どうだ?
完璧 女物じゃないですか。
(青柳)なんだよ…
誰か入ってるじゃん。
なんだ? ひそひそ話か?
俺を褒めるんだったら
もっと大きな声で話せ。
おばちゃん ごちそうさま。
(店員)あっ はいはい。
まるで覚えてないんだよ。
覚えてないって…
村瀬さん 乱れてますね。
はあ?
まずいですよ。
小宮山さんに見つかったら
大変な事になりますよ。
馬鹿! そんなんじゃないよ。
…だと思うんだけど。
ごちそうさま。
えっと ハムエッグ定食…。
ああ!
もうね 3人分 頂いてますよ。
(村瀬・矢沢)えっ?
青柳さんから。
珍しい…。 ごちそうさまです。
(村瀬)青柳さん 何やってんすか。
払いますよ 自分の分は。
(矢沢)なんか すいません。
ごちそうさまです。
あっ そういう事?
どうりで高いと思ったんだよ。
おばちゃん 3人分
取っちゃってるんだ。 ハハハ…。
ああ いいよ いいよ。
その代わり 2人とも
今日一日 俺の子分な。
えっ?
何 言ってるんですか…。
〈青柳さんとは
とことん合わないけれど
そういえば
人間性を嫌いになった事は
一度もない〉
(青柳)どうしようかな…。
なんだ? その顔。
俺が奢るの そんなに変?
いや
そういうわけじゃないですけど。
なんか 物足りないなって。
はあ?
ああ そうだ。 僕が奢りますから
もう一軒 行きましょうよ。 ねっ。
〈矢沢英明巡査部長〉
〈青柳さんの陰に隠れて
初めは ほとんど眼中になかった〉
♬~
(矢沢)さあ ここです!
(村瀬)もう一軒って 鯛焼き屋か。
サバの次は鯛?
養殖物じゃなくて 天然物ですよ。
あっ! あちらでお待ちください。
♬~
なんだか でっかい子供だね。
(矢沢)鯛焼き 鯛焼き!
(子供たち)鯛焼き 鯛焼き!
鯛焼き… フゥー!
ありがとうございます!
フゥー!
〈矢沢を見る目が変わったのは
自分が 主任から
ヒラ刑事に転落してからだ〉
〈ヒラ刑事の視点から見ると
矢沢の事が見えてきた〉
そんな事 ひと言も
言ってないじゃないですか。
隠してたわけじゃねえよ!
〈青柳さんが熱くなればなるほど
自分は
意識して冷静になっている事〉
〈9係のメンバーを
常に観察している事〉
〈妻と子供を愛している事〉
(矢沢)青柳さん!
〈そして それ以上に
青柳さんを愛している事〉
ちょっ… 動かさないで!
動かさないで!
(矢沢)どうも。
はい 村瀬さん。 はい 青柳さん。
(青柳)はーい。
ここ おいしいですよ。
ああ そう。
落っことしちゃった…。
あっ。
はい どうぞ。
〈多分 この男は
いつも自分の事を後回しにして
行動している〉
どうぞ。
いいの?
いいのよ。
ありがとう!
〈常に
他人の事を一番に考えている〉
〈それは
被害者や加害者に対しても〉
〈チームの中で一番頼れるのは
矢沢ではないだろうか〉
〈最近 その思いは
確信に近づいてきた〉
(村瀬)ほら。
(青柳)おい。
食わねえから。
あっ… すみません。
できれば
完璧な姿で欲しかったですね。
よいしょ。 はあ…。
ん…?
ああ… 懐かしいな この事件。
あったな。
(新藤)はい どうぞ。
よいしょ。 はい。
はい。
(矢沢)あっ すいません。
「警視庁 証拠物件取り扱い要項
改定について」
ああ… 駄目 駄目。
俺 こういうの
一番集中できないから。
まあまあ コーヒーでも飲んで。
事件がない時は こういうものにも
目を向けましょうね。
「頃来 警視庁全体において
証拠物品の
ずさんな管理及び紛失等が
問題視されて…」
俺たちは そんな事しませんよ。
大事な手掛かりなんですから。
その割には
スプーン どこいったとか
リモコン どこいったとか
しょっちゅう 矢沢くんに
聞いてるじゃないですか。
それとこれとは話が違うでしょ。
そういう人が一番危ないんですよ。
証拠品紛失したら
取り返しつかない。
それこそ 場合によっては
懲戒処分ですよ。
(村瀬)あっ!
大丈夫ですか? 顔色悪いですよ。
どうしたんですか?
いや ちょっと あの…
青柳さんに奢ってもらった
あれが あの…
サバがあたったみたいなので
トイレ行ってきます!
お前が食ったのハムエッグだろ!
ハハハハッ…。
間違いなく証拠品だ これ。
そうとしか考えられん。
っていうか 俺 がっつり素手で
触っちゃってるじゃないか…!
ああ すいません。
(村瀬)ああ! すいません。
うわっ! 最悪だ。
よいしょ…。
よいしょ。
〈この数字を見ると
思い出す人がいる〉
〈元9係係長 加納倫太郎〉
♬~
(加納)あっ みんな!
(青柳)はい。
ありがとう。
(青柳)どういたしまして~。
〈自分にないものを持っていて
自分にあるものが
欠けている人だった〉
〈最初は 係長とは名ばかりの
昼あんどんにしか見えなかった〉
〈こんな人物が警察にいる事自体
どうなんだと…〉
いや 水が… 水が…。
わかりました。
じゃあ 水 入れますよ。
〈しかし 係長の捜査の仕方を
目の当たりにする中で
その考え方は変わっていった〉
〈被害者も加害者も
一人の人間として向き合い
心からの言葉をぶつけていく〉
〈チームメンバーに対するのと
同じように〉
家族守ろうとしたんですよね?
〈俺が思い描いていたものとは
まるで違うが
確かに そこにも正義があった〉
〈もっと深い 父親のような正義〉
〈いつの間にか
自分の中にも入り込んでいた〉
自分以外の誰かが
少しは幸せになれるんじゃ
ないでしょうか…。
そう言ってた。
せめて 僕らくらい
彼の気持ちをわかってあげたい。
〈もしも 言葉で教えられたなら
当時の俺は
きっと反発しただろう〉
〈だが それらは
加納係長の背中を見るうちに
自然に 自分に
入り込んできたものだった〉
〈また 年のせいにするが
今になって こう思えるのは
当時の係長の年齢に
近づいてきたからかもしれない〉
♬~
〈だが それも悪くないと思う〉
(エレベーターの到着音)
♬~
〈望もうと望むまいと
時間は流れ 変わっていく〉
〈9係は解散し 加納係長は転属〉
(エレベーターの到着音)
〈俺たちは特捜班として
再編された〉
〈その班長が宗方朔太郎〉
〈現役を引退していたところを
加納係長の代わりは
君しかいないと
警視総監直々に頼まれたらしい〉
〈元警察庁長官官房人事課
監察官補という
肩書に期待したが
早々に裏切られた〉
〈子供がいると言って
定時で帰ってしまうのだ〉
〈まさか そんな刑事が
この世にいるとは…〉
班長!
〈しかし 時折見せる
何かを背負っているような表情に
触れる度
徐々に
信頼を預けられるようになった〉
(宗方朔太郎)そんな…
そんな顔するなよ。
一時は
同じ釜の飯を食った仲間を
連行しなきゃいけないんだ。
〈加納係長が父親だったとしたら
例えば おじのような…〉
うちの内部捜査って事で
どうかな?
警視庁警務部の者です。
直ちに確認させてもらいます。
よろしいですね?
〈宗方班長の子供が
実は 昔 犠牲にしてしまった
部下の娘である事がわかった時
衝撃を受けると同時に
大きく腹落ちするものを感じた〉
〈やはり そういう事かと〉
〈宗方班長が
特捜班を去っていった時…〉
〈なぜ あんな感情になったのか
わからない〉
〈ただ
「お前らは大丈夫だ」と
そう言われたような
気がした事だけは覚えている〉
〈そして
入れ替わり入ってきたのが
現班長 国木田誠二〉
本日付で特捜班班長に着任した
国木田誠二です。
(一同)えっ!?
先に言っておきますがね
私 一切 捜査はしないので。
(一同)えっ?
(青柳)はあ?
定時になりましたので失礼します。
〈また とんでもない人物が
上司になったもんだと思った〉
〈今度は定時で帰るどころか
捜査をしないという班長〉
〈いよいよ来るところまで来たな
というのが最初の印象だった〉
〈いつまで経っても
徹底して 保身しか
考えていないような行動〉
〈しつこい嫌み〉
〈わざと嫌われるように
立ち振る舞っているのかと
思ったほどだ〉
〈まあ 実際
そうだったわけだが〉
いい加減にしてくださいよ!
〈ついに
俺たちと正面衝突した時
初めて班長の本質を
垣間見た気がした〉
だから 言ってるんだ!
被害者や遺族が苦しんでる。
だから この事件を必ず解決する。
みんなで力を合わせて
必ず犯人を落とす。
そう考えてるんだろ?
♬~
そういう時が一番危ないんです。
〈自分が作ってしまった
冤罪事件に対する 強い後悔〉
〈やはり 彼も
過去を抱え込んでいた〉
〈その秘密が明かされたのを境に
我々の一員になる事を
決意したようだ〉
改めまして
特捜班班長に就任しました
国木田です。
よろしくお願いします。
〈ようやく心を開いてくれたのは
よかったが…〉
よろしくお願いします!
♬~
そこ終わったら
窓もお願いしますよ。
〈前にも増して 気兼ねなく
掃除を命じるようになった〉
〈新藤に言うなら まだしも
なんで俺なんだと
激しく
理不尽さを感じながらも…〉
返事がありませんが。
いや あの… 掃除って
やっぱ 気持ちいいですね。
ハハッ…! あと 窓ですね?
はい。
頑張ります! ハハッ…。
〈上司には逆らえない俺がいる〉
♬~
これが もし
重要事件の証拠品だとしたら
掃除じゃ済まんだろうな…。
うわっ!
(佐久間 朗)はい? 村瀬さん。
ああ… こんにちは。
お疲れさまです。
♬~
照合してみましたけど
該当データはないですね。
えっ?
証拠品じゃない事だけは
間違いないです。
証拠品じゃない?
はあ…。 ありがとう。
はい。
じゃあ これ 一体 なんなんだ?
どう?
あった!
ああ… 見つかった!
よく この量の中から探せたわね。
すっきりした~!
(2人の笑い声)
今日は 久しぶりに一人だから
ご飯でも食べていく?
自分へのご褒美に。
いいね!
でも これ 片付けてからね。
手伝って。
はい 片付けてよ。
えっ? 嘘~!
ちょっと これ 誰がやったの?
なあ。 今日の村瀬
なんか変じゃなかった?
確かに。 だって 一緒に
昼飯 行ってましたもんね。
びっくりしたよ。
ああ それなんですけど
ここだけの話…。
ちょっといいですか?
ちょっといいですか?
あの…。
あっ! あれか。
それ まずくねえか?
小宮山さんが聞いたら
どうするんだよ。
だから 僕は
それを言ったんですよ。
俺なんか聞かれてもないです。
(青柳)まだ子供だからな。
そういえば まだ4年目だからとか
なんとか言ってました。
変わった人じゃないかなと
思ってたけど
変わった人なんですね。
まあ みんな 変わってますけどね。
えっ?
っていうか 全然 ここだけの話に
なってないじゃないですか。
盛大になってるじゃん。
(ドアの開く音)
あっ 村瀬さん。
今って なんか 聞いてました?
何が?
ああ なんでもないです。
はあ…。 どうでもいいけど
小宮山くん
まだ帰ってきてないのかよ。
あっ… 今日は
直帰にしてもらいました。
では 私たちも そろそろ…。
そうですね。 そうしましょう。
これ…。
えっ? なんだよ? これ。
小宮山さんのです。
なんで 俺に渡すの?
(青柳)じゃあ お疲れ。
(矢沢)お疲れさまでした。
(新藤)お疲れさまでした。
お疲れさま。
(新藤)お疲れさまです。
明日は遅刻しないように。
はい。 すいませんでした。
今日は いい日だなあ。
いい日って お前
特別 何もなかっただろ。
いや… 刑事にとって何もない一日
最高じゃないですか。
じゃあ お疲れさまです。
〈何も起きない日こそ 最高の日〉
〈いかにも浅輪らしい〉
〈俺は いつも どこかで
事件を待ち望んでいた〉
〈自分の力を誇示し
上に上がるため〉
(村瀬)いいか!
髪の毛1本 見逃すな!
うわあ! ううっ…!
港に引きつけておいて
自分は空港から高飛びか。
〈刑事になろうと思ったのには
理由がある〉
〈父親が早くに他界し
母親は生活に追われる中
俺は いつも妹と一緒だった〉
(めぐみ)
お兄ちゃん どこ行ってたの?
置いて行っちゃ やだ!
(村瀬)ごめん! ごめん…。
ほら! 見て。
うわあ! ぶどう!
めぐみ 大好き!
おなかすいただろ?
ほら!
♬~
おいしい!
ぶどうって おいしいね。
〈彼女の見本となるために
俺は いつも
正義の味方であろうとした〉
〈守るものと守られるもの〉
〈お互いの関係性をよりどころに
俺たちは毅然と生きていた〉
そういえば
あの時も ぶどうだったな…。
〈その妹を裏切った事がある〉
♬~
はい お兄ちゃん。
何?
食べて。 ぶどうよ。
ぶどう?
おいしい!
でしょ?
見て! あんなに大きなぶどう。
♬~
おいしい!
でも 本当のぶどう
食べたいなあ。
♬~
(村瀬)待ってな。
〈俺が ぶどうを
盗みに行こうとしていたのを
妹はわかってた〉
〈それから まもなくして
妹とは二度と会えなくなった〉
〈後悔した。
今でも後悔している〉
〈本物の正義の味方に
ならなきゃいけないと思った〉
〈そして 刑事になる事を決めた〉
〈二度と迷わない
強い正義の味方になるために
力が欲しかった〉
〈そのために
がむしゃらに上を目指した〉
〈仲間なんか いらなかった〉
〈結婚さえ その道具にしていいと
思ってた〉
〈むしろ孤独でいたほうが
ぶれずに済む〉
〈そんな自分が まさか変わるとは
思ってもみなかった〉
〈何が自分を変えたのか
わかってる〉
〈本当は
年のせいなんかじゃない〉
♬~
〈なあ 俺は…
兄ちゃんは大丈夫か?〉
〈間違ってないか?〉
〈ちゃんと歩けてるか?〉
〈今も
正義の味方でいられてるか?〉
〈もし 妹が生きていれば…〉
〈そう思うと
なぜか いつも思い出す〉
〈彼女は…
どこか似てる〉
そうか…。
これ あの時の…。
わっ!
(カメラのシャッター音)
ハハハハッ! お疲れ。
(2人)なんで ここに?
えっ? 私 早瀬川先生のところに
行ってた帰り。
ああ 俺も 俺も…。 帰り。
じゃあ 途中まで一緒に帰る?
あっ… うん。
うん。
〈小宮山志保〉
あっ! もしかして
私の帰り 待ってた?
…んなわけないだろ!
〈彼女との事は 言葉にできない〉
もう! いい加減にしてよ!
だから
自殺として処理したいって事。
きれいな夕焼け…。
明日も 晴れるね。
♬~
このまま ずっと
刑事 続けろよ。
(村瀬)お前が好きだーっ!
あんた… アホ?
♬~
どうしたの? 黙りこくって。
思い出してた。
何を?
これ 君のだろ?
えっ? やだ! これ
何年も 片方 見当たらなくて。
でも お気に入りだから
捨てられなくって…。
でも なんで
あなたが持ってるの?
あ… あの時… あの時の。
あの時?
うん。
ほら 君が あの…。
ああ! ああ…。
ああ あの時…。
じゃあ 私 こっちだから。
えっ?
じゃあ。 じゃあね。
あっ ああ…。
♬~
小宮山くん!
(荒い息)
あっ… よかったら
一緒に 飯 食って帰らないか?
ああ…。
ごめん。
ついさっき食べちゃったんだよね
早瀬川先生と。
えっ そうなの?
明日にしない?
明日も また会えるわけだし。
ああ… そうだな。
じゃあ。
じゃあね。
〈なぜか もう少し
一緒にいたかった〉
♬~
(ため息)
♬~
〈今日は どうしたんだろうか〉
〈なぜ こんなに
感傷的になってるのか
自分でもわからない〉
(走り寄る足音)
(ぶつかる音)
あっ…!
ああっ…!
うっ! ああっ…。
(足音)
♬~
〈人は死ぬ前
人生が走馬灯のように
よみがえるという〉
〈ここ最近
なぜか昔を思い出していた事〉
〈そして 今日という一日の意味が
わかった気がした〉
〈それは 俺の最期の一日…〉
♬~
小宮山くん…。
きれいな月。
♬~
♬~
小宮山くん…!
♬~
♬~
村瀬さん!?
捜査本部が設置されるそうです。
ただし 俺たちは
参加するなと言われました。
村瀬さんを刺した犯人は
私たちが捕まえなきゃ!
弔い合戦だな。
刺されたのは 大切な仲間なの。
あの夜 何があったのか
教えてくれないかな。
〈これまでの放送を全部見るなら
TELASAで〉