東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ 准教授・高槻彰良の推察 #07[字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ 准教授・高槻彰良の推察 #07[字]

“四時四十四分の呪い”に揺れる県警記者クラブ。調査する高槻(伊野尾慧)の前に現れる謎の男。そして尚哉(神宮寺勇太)の秘密も…。最終話直前、急展開するストーリー!

番組内容
“呪い”で記者がケガをした?千葉県警記者クラブ所属の記者・畑中(森永悠希)、村田(西村直人)、林(大水洋介(ラバーガール))、大野(大朏岳優)らが息抜きで行った“四時四十四分の呪い”のせいで次々に災難に遭っているという。畑中の先輩である佐々倉(吉沢悠)から相談を受けた高槻(伊野尾慧)と尚哉(神宮寺勇太)。だが、県警広報官・遠山宏孝(今井朋彦)との出会いが尚哉の運命を大きく揺り動かすことに。
番組内容2
「君は嘘が分かるんじゃないか?」尚哉の秘密を知る男の登場で、事態は思わぬ方向へ動き出し―――
出演者
伊野尾慧(Hey! Say! JUMP) 
神宮寺勇太(King & Prince) 
岡田結実 
須賀健太 
吉沢悠

<七話ゲスト>
今井朋彦 

森永悠希 
西村直人 
大水洋介(ラバーガール) 
大朏岳優
スタッフ
【原作】
澤村御影『准教授・高槻彰良の推察シリーズ』(角川文庫 刊)

【脚本】
藤井清美

【音楽】
信澤宣明

【主題歌】
Hey! Say! JUMP「群青ランナウェイ」(ジェイ・ストーム)

【監督】
室井岳人

【チーフプロデューサー】
市野直親(東海テレビ) 
青木泰憲(WOWOW)
スタッフ2
【プロデューサー】
松本圭右(東海テレビ) 
遠山圭介(東海テレビ) 
高江洲義貴(WOWOW) 
黒沢淳(テレパック) 
近見哲平(テレパック)

【制作協力】
テレパック

【製作】
東海テレビ/WOWOW
ご案内
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【公式サイト】
https://www.junkyoju-takatsuki.com/

【公式ツイッター】
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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ポニーキャニオン

(秒針の音)

(村田)どうだ?

(村田)あ痛てて…。

(畑中)林さん…。

大丈夫 気を付けるから。

≪(大きな物音)

何の音だ?
(畑中)いや…。

≪(足音)

村田さん 大変です! 林さんが…。

(警察官)大丈夫ですか!?
(林)いや すいません。

(警察官)勘弁してくださいよ。
(林)大丈夫なんですけど

動けなくて。

(大野)林さん!?
すいません 失礼します。

(林)ちょっと引っ張ってください。

(警察官たち)引っ張ります。
せーの! よいしょ よいしょ…。

足 気を付けてくださいね。
大丈夫ですか?

(村田)林 大丈夫か?
(林)いやいやいや…。

(村田)ケガは?
(畑中)やっぱり呪いだ。

≪呪い?

いえ…。

(高槻)来月から夏休みだから

楽しいことを考えるのは
いいことだ。 でも その前に

やらなきゃいけないことが
あるよね。

(学生たち)うわっ やな予感。 何?
これはやだ。

そう 試験だ。

(学生たち)うーわ きた。 はい~?

民俗学Ⅱでは レポート提出を
課題にしたいと思っています。

《先生… その目の色…》

《見られてしまったね》

《これを説明するには

色々
話さなきゃいけないことがある》

《あまり楽しい話じゃないから

できれば 今はしたくない》

《構わない?》

《やっぱり 深町君は優しいね》

《戻りましょう。
みんな待ってます》

♬~

今日の授業は ここまで。

みんなのレポート
楽しみにしてるよ。

≪深町君。

この後 ちょっと
研究室 来てもらえるかな?

あっ… また 隣のハナシに
何か来たんですか?

今回は 違う方面からなんだよね。

♬~

健ちゃんが 深町君に
お願いがあるんだってよ。

俺にですか?
お前の力を貸してほしい。

嫌なら断ってもらっていい。

あっ… 俺の力って
嘘を見抜くことですか?

役に立つなら… はい。

何をすればいい…。
アキラ先生 聞いてください!

あら 皆さん お揃いで
ちょうどよかった。

見てください。
生協のプリンが

手に入ったんですよ~
イェ~イ。

限定30個の かためプリン。

いつもは
すっごーく並んでるんですけど

今日は たまたま
何と 8人しか並んでなくて。

あっ…
思わず買っちゃったんですけど。

何か
大事なお話だったみたいで…。

またにします。

(ドアの開く音)
ああ…。

(ドアの閉まる音)
(健司)悪いことしたな。

でも 深町君の耳のことは
秘密だから 仕方ないよ。

で 本題だ。

これから 俺の母校の高校の
剣道部の後輩が来る。

はあ。
そいつが

大学を出て新聞社に入った。
今 千葉県警の記者クラブにいる。

畑中は その記者クラブで
おかしな体験をしてるらしいんだ。

簡単に言うと
怪異じゃないかって。

それなら
高槻先生に相談でいいですよね。

畑中は
俺のこと信用してくれてる。

なのに…。

今回は嘘をついてる気がするんだ。
刑事の勘だけどな。

その人が 何の嘘をついてるか
聞き分ければいいんですよね。

あっ… 分かりました。

(難波)俺 金曜 試験3つだわ。
どうしよう。

(愛美)語学 落としたら
来年きついって。

(難波)だよね。
あれ? 語学2つあるよ。

何やってるの?

(難波)何で こんな
スケジュールなんだろうね。

悩める学生たちよ プリン食べる?

いいんですか?

どうぞ。
(愛美)いただきまーす。

(難波)えっ これ限定のやつだ!
食べよ 食べよ。

いいねぇ 学部生たちは。
青春って感じで。

院生に未来はあるのかね~。

どうぞ。
どうも。

いいから話せ。
こいつら 笑わないから。

始まりは 雑談だったんです。

ちょうど 大きな事件の記事を
書き終えて

みんな リラックスしていて。

たまたま
小学生のときの話になりました。

そのとき
村田という私の先輩が…。

《村田さん 何してたんですか?》
(村田)《あ~ 俺は

怖い話とか大好きだったな》

4時44分に何かが起こる怪談が
はやったなって。

学校の怪談で語られる怪異ですね。

「四」という漢字を 「し」と読むと

生死に関わるの「死」に
つながることに加え

「4」は「4次元」を
連想させることから

たくさんの怪異が語られています。

ある少年が 4時44分44秒に

理科室で
光っていた鏡に触ったところ

鏡に吸い込まれて

半年後に 床下から
体半分が白骨化された状態で

見つかった… とかね。

そうしたら 話を聞いていた
別の会社の林さんという記者が…。

《全然聞いたことないな》

(村田)《おっ。
もうすぐ 4時44分じゃないか》

《じゃあ 俺が知ってる
4時44分の呪い やってみるか?》

(村田)《ここに

4時44分ちょうどに
4人の左手を入れる》

(林)《そうしたら?》

《4次元の扉が開いて
中に引きずり込まれる》

(大野)《フッ。 俺の小学校では
呪いにかかるって話でしたよ》

《フフ…》
(村田)《ほら 時間だ》

《みんな いくぞ》

(村田)《5 4 3 2 1》

(畑中)何が起きるわけでも
なかったので

みんなで笑って
その日は終わりました。

そうしたら 次の日

4時44分に
4人全員にメールが届いたんです。

(畑中)《「4444」?》

≪(足音)

≪(大野・林)《村田さん!》

全員に「4444」と?

いえ。

(畑中)村田先輩にだけ
4が3つでした。

その日の帰り 村田先輩が
マンションの脇を通っていると

れんがが落ちてきて
足に当たってケガをしたんです。

(畑中)
それから数日後の4時44分

今度は 村田先輩を除いた
3人にメールが来ました。

今度は 2人に「444」で

1人に「44」ですか?

はい。

「44」が来たのは
林さんでした。

それで
林さんが資料室にいるときに

書棚が倒れてきたんです。

素晴らし…。

ケガは?

ぎりぎりのところで無事でした。

素晴らしい。

(健司)一応確認するが

メールを送ってくる
アドレスには

4人とも
心当たりがないんだよな?

はい。
フリーのメールアドレスですから

誰にでも つくれます。

もちろん 開示請求をすれば
情報は分かるんでしょうが

村田先輩が
騒ぐのは体裁が悪いからって。

(健司)先にケガをした
村田と林って記者は

どういう人間なんだ?

村田先輩は いつも いいネタを
見つけてくる すごい人で

林さんは 去年
少年犯罪のスクープを書いた

記者クラブのエースなんです。

(健司)2人に 誰かに襲われる
理由はあると思うか?

「考えられません」

最後の「考えられません」だけ
嘘でした。

つまり 襲われる理由に

何か思い当たることが
あるってことだね。

解決したがってるのに
なぜ嘘をつくんだ?

って言っても
分かるはずないな。

助かった。
あとは こっちで探ってみる。

待ってよ 健ちゃん。

怪異の調査も続けるよ。

怪異だと思うのか?

その可能性も捨ててないよ。

ねっ?

はあ…。

どうも。
こんにちは。

どうぞ どうぞ。
失礼します。

うちの後輩が すいません。
気になさらないでください。

とても楽し…。
先生。

とても興味深いお話でしたし

皆さんの不安を拭う
お手伝いができるなら幸いです。

最初にケガをされたのが
村田さんなんですよね?

ああ これです。

林さんの方は
棚が倒れてきたとか。

順番に 詳しくお伺いできますか?

(遠山)村田さん 林さん
こちらでしたか。

遠山広報官。

そちらの方は
何かの事件の関係者ですか?

ええ まあ。

(遠山)お二人とも
すぐに戻っていただいた方が

いいでしょうね。

今の人 遠山さんといって
広報の責任者なんです。

あんな感じで
突然 機嫌が悪くなることがあって。

申し訳ありませんが

経緯は後ほど
メールでお知らせします。

あの人が責任者になって
がらっと雰囲気変わりました。

前任者は 演歌好きの
おじさんだったんですけど。

(ドアの開く音)

聞いてこなかったよね。

何をですか?

さっきの遠山さん

僕たちのことを
誰かって聞いたくせに

結局 誰か確認しなかった。

確かに。

気になる人だね。

村田記者は
一杯飲んで帰る途中

あるマンションの前を
通り掛かったら

れんがが落ちてきて
足にケガをした。

本人のメールにも
そう書いてあった。

すぐに管理人が調べてくれたけど
住人は みんな何も知らないって。

嘘をついてる住人がいる
とも考えられますよね。

そのとおりだ。
畑中が

2人が襲われる理由が
あると思ってる以上

俺は 誰かが故意に
れんがを落としたと思う。

でも 棚が倒れた方は?

林さんを襲おうって人が
いたとしても

警察署の中は選ばないでしょ。

他に もっと襲いやすい場所が
あるんだから。

怪異だと思うのか?
じゃあ 畑中は なぜ嘘ついてる?

分からない。

でも 怪異の方がいいよね。

誰かが誰かを襲うってことは
そこに悪意があるんだから。

それは悲しいよ。

あっ あの…。

遠山って人
何か 怖かったですね。

遠山って言ったか?

ええ。
あ… 何て役職でしたっけ?

広報官。
知ってる人ですか?

千葉県警の合同捜査で
会ったことがある。

取り調べで
犯人を何人も自白に追い込んだ

すご腕だって評判だった。

なのに 刑事としては
現場を退いたんだね。

色々 問題のある人だからな。

急に態度が変わって
上司に食ってかかったり

部下を怒鳴ったりするんだと。

急変すると

黒遠山が取りついたって
陰口たたくやつも いたらしい。

管理人さんと話したんですけど

村田さんの件以外で
事故でも いたずらでも

物が落ちてきたことは
ないそうです。

ちょっと。

先生?
振り向かないで。 見られてる。

誰にですか?
さっき話した遠山広報官。

この人のこと
ちょっと調べてもらえる?

分かりました。

(畑中)これが 4時44分の呪いに
使ったホワイトボードです。

では 書棚が倒れてきたという
部屋も案内していただけますか?

ドアの前までなら。

(畑中)私たち記者は
廊下は自由に行き来できますが

記者クラブ以外の部屋に
入ることはできないんです。

(畑中)こちらです。

広報課別室…。

(畑中)まあ 資料室ですね。
捜査資料なんかが入ってます。

この部屋にも
私たちは入れません。

でも 棚が倒れてきて

林さんは 巻き込まれそうに
なったんですよね?

たまたま 林さんは

ファイルを運ぶのを
手伝っていたんです。

(林)《たばこ吸ってくるわ》
(大野)《あっ 俺も行きます》

《ああ 鈴木さん 手伝いますよ》

《えっ ありがとうございます》
(大野)《僕も手伝いますよ》

《助かります。 すいません》

では 畑中さんは
中に入ったことはないんですか?

基本的には。

ただ…。

棚が倒れてきたときに
林さんの靴が脱げてしまって。

靴を捜すのに まず棚を戻そう
って話になって みんなで…。

倒れた棚だけでも
見せてもらえませんか?

いや…。

≪(遠山)畑中さん。

どうしました?

ご挨拶し損ねてばかりですね。
青和大の高槻と申します。

(畑中)こちら 大学の先生で

先日倒れた棚を
ご覧になりたいそうなんです。

ただの普通の棚ですが。

僕は大学で不思議なことを
研究しているものですから

興味があるんですよ。
突然 倒れたのは

妖怪や幽霊の
仕業かもしれませんからね。

大学の先生は おかしなことに
興味をお持ちですね。

いいでしょう。
少しだけ お目にかけます。

(解錠音)

あの棚ですよ。

林さんと警察官の方は どこに?

(畑中)警察官は
奥で資料をしまっていて

林さんは
棚の手前に立っていたそうです。

もういいでしょう。
お引き取りください。

先生 調べてきました。

遠山 宏孝さん 交番勤務時代は
とても評判が良かったみたいです。

交番を去るときは
子供から お年寄りまで

近所の人が お別れに集まった。

それは相当だね。

その後 少年課に配属になって

たくさんの子供たちの更生に
手を貸したそうです。

うーん
すごくいい警察官に聞こえるけど。

うん… あっ
今日 わんこ君いないんですか?

試験準備ですか?

わんこ君?

ああ~ 大仏君から

わんこ君になったんだね。

試験の後は夏休み。
いいなぁ 学部生は気楽で。

そうだ そうだ。
2人だから 食べちゃおっか。

ほら この間 生協のプリン
持ってきてくれたでしょ。

食べ損なっちゃったから
おわびに自家製のプリン。

先生 私が相談したいんだって
気付いてらしたんですね。

何か 自分の研究のことで
行き詰まっちゃって。

私よりも優秀な研究者は
たくさんいて

もう本だって
こんなにたくさん出てるのに…。

私にできることなんて
何かあるのかな… って思っちゃって。

焦っちゃ駄目だよ。

じーっと
その対象と向き合ってると

いつか 底が抜けたみたいに
見えてくるものがあるから。

ねっ。

はい。

どうした? 食え。

ハァ… 今度は お前ってことか。

はい。 俺 どうすれば…。

俺に言いたいことが
あるんじゃないのか?

実は 遠山広報官は着任早々

村田先輩 林さん 大野さんが

何か不正をしていると
思い込んだようでした。

それで 俺に…。

(遠山)《村田さん 林さん
大野さんの3人は

私の前任者と
何か特別な関係だったのかな?》

《分かりません》

《では お手数ですが
その辺りを調べてください》

(畑中)
3人のことを探って教えろと。

でも スパイみたいなことするの
やだったので…。

遠山広報官は
言うことを聞かなかった お前や

疑っている村田たちを
罰しようとしてる。

身内の恥なんで
お話しせず すみません。

この話 彰良にしていいな?

はい。

少し お話しできますか?

4時44分の呪いに
あなたは関わっているんですか?

(遠山)いませんよ。 記者クラブで
そんな遊びをやっていたなんて

今 知りました。
先日

僕たちが事件の関係者じゃないか
気にしておられましたよね。

あれは なぜですか?

「理由なんかありません」

あぁ…。

ハァ ハァ ハァ ハァ…。

あっ…。

村田さん 林さん 大野さんの
不正を疑っているんですか?

「そんなわけないじゃないですか」

そこまで お聞きになりたいなら
ご説明しましょう。

私は 村田記者を
清廉潔白な人物だと

「信じてますよ」
うっ!

林記者が 「独自に」
事件関係者を見つけてくる

手腕は 「見事です」
大野記者は ずるいことは

「一切しない真面目な性格だ」
あっ…。

私の前任者とも
「いい関係だったと聞いています」

ううっ!
深町君!

ハァ ハァ ハァ…。

君は 嘘が分かるのか?

嘘を聞くと
声が ゆがむんじゃないのか?

そして 先生も
そのことをご存じだ。

隠す必要はない。

青い提灯の祭りに
行ってしまったんじゃないのか?

私もだ。

えっ?

(遠山)嘘が分かるから
村田 林 大野の3人が

私の前任者を抱き込んで

謝礼と引き換えに
捜査情報を手にしていたと

気付いたんだよ。

だから 畑中さんに

3人を調べてもらうよう
頼んだんですね。

ともかく この件に
首を突っ込むのはやめて

私に任せてもらいたい。

そういうわけにはいきません。

畑中さんに
警告メールが届いています。

今の話を聞くと
大変なことが起こる。

(呼び出し音)

もしもし? 健ちゃん。
畑中さん 無事?

(健司)あいつなら
急な取材で呼び出されたぞ。

村田記者も一緒だから大丈夫だ
って言うから行かせた。

えっ!?

村田先輩?

(畑中)先輩?

いい感じ いい感じ。
少しケガさせりゃいいんだから。

(林)でも しばらく
休んでもらわないと困るからな。

分かりました。
(村田)おい 行け。

行ってきます。

♬~

(大野)うっ! ぐっ…。
(畑中)えっ!?

(大野のせき)

(畑中)お… 大野さん!?

俺のカワイイ後輩に
手ぇ出そうってんだから

覚悟できてんだろうな。

あぁ!?

村田さんたちは
遠山さんに疑われていることに

気付いていたんですね。

すぐに不正の証拠を
隠さねばと考えた。

そこで 思い付いたのが
4時44分の呪いでした。

呪いは自作自演ってことですか?
(健司)ああ。

現場を見せてもらったときに
二つ分かったんです。

一つは 通常 あの部屋には
入れないということ。

もう一つは
倒れた棚に入っていたファイルは

何だったのか。

昨年度 つまり
遠山さんの前任者が

広報の責任者だったときの
捜査記録のファイルでした。

(健司)
昨年度の千葉県警といえば

未成年が犯人の殺人事件で
大騒ぎだったよな。

はい。
そして

畑中さん自身が言っていた。

《林さんは 去年
少年犯罪のスクープを書いた

記者クラブのエースなんです》

どうぞ。

遠山広報官…。

倒れた棚にあったファイルを
全て見直しました。

高槻先生の予想どおり
供述調書が一部なくなっていた。

これです。

犯人の隣人の調書…。

でも この供述が 直接
逮捕につながったわけじゃない。

どうして
これが重要だったんですか?

日付を見てください。
昨年の6月3日の調書です。

警察は その供述を聞いて

初めて犯人の少年を
怪しいと思い始めた。

にもかかわらず
林記者は 同じ日に

少年の関係者を取材して
記事にしています。

遠山さんの前任者が
情報を流したんでしょう。

その供述調書の日付が証拠になる。

大野記者が勤めているテレビ局は
やはり同じ日

たまたま 犯人の少年に
インタビューしています。

その映像は スクープとして

その後 何度も
放映されることになった。

それも
情報を流してもらってたんですね。

(遠山)村田記者も
昨年は いいネタを

たくさんつかんで記事にしている。

確認したところ 村田記者は

君の会社主催の演歌公演のチケットを
ホテルや食事付きで

私の前任者に提供していたらしい。

林さんは その供述調書を
処分しようとして

警察官を手伝うふりをして
あの部屋に入った。

そして 先に靴を片方脱いで…。

警察官の目を盗んで
書類棚を倒したんです。

そこへ 村田さんと大野さんが
駆け付ける。

(大野)《林さん!?》
まず 書棚を立て

靴を捜そうということになった
隙を見て

目的の書類を抜き取ったんです。

畑中さんを襲おうとしたのは
しばらく休ませるためでしょう。

その間に
畑中さんの職場のパソコンを調べ

遠山さんに
何か報告をしていないか

確認をしたかった。

でも 下手に襲えば
警察が動くことになります。

だから 畑中さんに
4時44分の呪いを信じ込ませた。

畑中さん 呪いを信じた上で
ケガをした事情を聴かれたら

何て答えてましたか?

呪いのせいです
とは言いづらいですから

自分の不注意ですとか
曖昧な証言をしていたと思います。

それでは捜査が始まりません。

だから 自分たちは安泰だと
考えたんです。

村田先輩たちのこと
尊敬してたのに…。

今日は 飲もう! なっ?

君 警察の仕事に興味はないか?

俺… ですか?

想像はつくと思うが

私たちの能力は
警察官として とても役に立つ。

千葉県警に入ってくれれば
私も何かと気に掛けてやれる。

私なら
君が抱えている悩みも苦しみも

理解できるからね。

こうなったのは何歳のときだ?

10歳です。

私も そのくらいだった。

初めは自分に何が起きたか
分からなかった。

嘘だけが ゆがんで聞こえるのだと
気付いて親に話したら

笑われたよ。

むきになって証明してみせたら
今度は嫌な顔をされた。

それ以来
親との距離が縮まったことはない。

親でさえ そうなんだ。
友人は つくらないことにした。

君 恋人は?

いません。

その方がいい。

本気で好きになった相手が
嘘つきだと知って苦しむのは君だ。

全ての人との間に線を引いて
踏み込まないこと。

それが一番だよ。

でも 私には君が分かる。

他の誰よりも。

飲み物を用意しましょう。

選択肢は ココアか コーヒーか
紅茶か ほうじ茶。

紅茶か ほうじ茶は
ティーバッグ使用。

ちなみに ココアは
初めてココアパウダーを作った国

オランダ産です。

それ以上 踏み込んだ話をするなら
落ち着いた方がいいでしょう。

年下の人間を動揺させて
決断を迫るなんて

いただけないですよ。

彼は1年生です。
就職以前に

民俗学を専攻しないかと
誘おうとしていたところなんです。

横入りは困ります。

深町君の人生は
深町君が決めることです。

さあ 何飲みます?

今日は失礼しますよ。

♬~

深町君
今日はココアにしてみない?

甘い物を飲むと
気持ちが落ち着くよ。

あ~ でも
深町君は甘い物苦手だから

マシュマロは抜きにしようか。

すいません。

俺…。

(ドアの開閉音)

遠山さん!

遠山さん!

あの… あの…。

遠山さん 教えてください。

どうすれば 周りの人の嘘に
耐えられますか?

完全に耐えられるようには
ならない。

私は今でも 嘘をつかれると
怒りが表に出てしまうことがある。

そのせいで

黒遠山が取りついた
って言う人もいる。

結局は この能力と
向き合っていくしかないんだ。

(遠山)私は 交番勤務時代

とても充実していた。

(遠山)大丈夫 学校は楽しい
と答える小学生が

実は いじめられてることを
見抜いて相談に乗った。

少年課にいたときも

素直じゃない子供たちの気持ちを
くみ取ってやれた。

天職だと思った。

あるいは 運命かな。

あのとき
あの祭りに迷い込んだのは

この人たちを
救うためだったんじゃないかって。

それなら 俺もこの力を使って
役に立てる生き方を

見つけることが
できるんじゃないでしょうか。

先に言っておく。

年を重ねれば ましになるなんて
期待しないことだ。

えっ?

君は まだ若いから
友人に嘘をつかれて傷ついている。

でも 社会に出たら

偉くなったら

君が向き合う嘘は

今までとは
比べものにならないくらい

悪質になる。

例えば 今回の件。

記者たちは異動させられるが
私の前任者に処分はない。

上はスキャンダルになって
世間にたたかれるより

もみ消すことを選ぶ。

嘘だと分かっていても

力のある人間の言葉は
のみ込まなきゃいけない。

真実を見逃さないと
生きていけなくなる。

生きるために
諦めることを覚えるしかない。

♬~

(ドアの開く音)

よかった 戻ってきてくれて。

深町君と遠山さんは
違うんだから

同じ人生が待っているとは
かぎらないよ。

先生には分からないですよ!
俺の気持ちなんか。

そうだね
分からないかもしれない。

でも 特別な体験をして

それを背負って生きるつらさは
知っているつもりだよ。

僕はね

12歳のときに誘拐された。

自分でも
何が起きたか覚えていない。

自宅の2階で寝ていたはずが
急に いなくなったらしい。

うちは裕福なのに
身代金の要求もなかったから

犯人の目的は お金じゃなかった。

発見されたのは1カ月後。

世田谷の家から遠く離れた
京都の鞍馬だった。

新聞記事には
無事保護って書いてあるだろ?

でもね 何も変わってない
わけじゃなかったんだ。

僕は 1カ月間の間
記憶をなくしていた。

そして
完全記憶能力を手に入れた。

君が見た 目が青くなる症状

それから 鳥が苦手になったのも
全部 無事保護の後からだよ。

現実的な考え方の父は

誘拐犯が
何か薬物を飲ませたことで

記憶をなくして目が青くなり

僕が過酷な状況を
必死に生き抜こうとしたせいで

完全記憶能力が
芽生えたと解釈した。

母親の方は

自分の息子が恐ろしい犯罪に
巻き込まれたなんて

受け入れられなかった。

だから 思い込もうとしたんだ。

天狗にさらわれたって。

天狗?
発見されたのが鞍馬だったからね。

鞍馬には…。
天狗の伝説がある。

そう。

それと
もう一つ大きな理由がある。

母は これを

天狗が 僕を人間の世界に
戻したときに

翼を切り取った痕だと
考えたんだよ。

12歳の少年を誘拐して

背中に これだけの傷をつけて

道に放り出すような人間が
この世にいるのか。

この世の中に

それだけの悪意を持った
人間がいるのか。

それとも

天狗の気まぐれなのか。

僕は知りたいと思っている。

《君との出会いは 事件だよ》

《僕は
自分で怪異を体験してみたくて

たまらないんだ。
呪われるなら本望だよ》

《怪異の方がいいよね》

《誰かが誰かを襲うってことは
そこに悪意があるんだから》

《それは悲しいよ》

でもね

残念だけど

本物の怪異とは
そう簡単に出合えないんだ。

ただ 深町君に会えた。

君が本物の怪異を
体験したのなら

僕が こんなふうになった原因も
怪異かもしれないだろ?

深町君。

もし君が 自分に起きたことと
向き合いたいなら

僕は付き合うよ。

とことんね。

《俺の決意は
まだ決まっていなかった》

《でも 先生と出会った
あの日に感謝していた》

《たとえ この先

2人で恐ろしい経験をすることに
なったとしても》

[このドラマの…]