ドラマ カンパニー~逆転のスワン~ [新](1)「人生最悪の日」[字]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
ドラマ カンパニー~逆転のスワン~ [新](1)「人生最悪の日」[字]
左遷と同日に妻子に捨てられた会社員・青柳(井ノ原快彦)と夢と名声を一瞬に失った同僚社員・由衣(倉科カナ)。リストラ候補の二人に下った社命はバレエ団の再生だった。
詳細情報
番組内容
入社以来総務一筋の勤勉なサラリーマン青柳(井ノ原快彦)はある日突然、“リストラ待合室”と呼ばれる部署への左遷を告げられる。しかも与えられた社命は資金援助先のバレエ団を再生せよとの無理難題。さらに追い打ちをかけるように同じ日になぜか妻子も家を出ていきマイホームはもぬけの殻に。翌日、左遷先へ出勤した青柳は、そこで同じ社命を受けたもう一人のリストラ候補者・由衣(倉科カナ)と出会い無謀な挑戦が幕を開ける。
出演者
【出演】井ノ原快彦,倉科カナ,宮尾俊太郎,織田梨沙,小林美奈,松尾龍,栗山廉,尾花貴絵,大谷玲凪,藤谷理子,田畑志真,若月佑美,岩松了,坂井真紀,小西真奈美,西村まさ彦,黒木瞳
原作・脚本
【原作】伊吹有喜,【脚本】梅田みかジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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♬~
(拍手)
♬~
(青柳)ああ なあ うちの会社で協賛してる
敷島バレエ団の公演チケット
3枚もらったんだよ。
今度の土曜日 3人で一緒に見に行くか。
(悦子)バレエ?
うん。
まあ バレエなんて 全然分からなくて
退屈だとは思うけどさ
ほら 終わったら
何か うまいもんでも食おうよ。 なあ?
ごめんなさい その日は予定があって…。
私もパス。
はあ?
おいおいおい…
ちょっと待って 待って 待って…
このチケット高いんだぞ。
パパの昼飯 60回分だ 60回分。
ごめん 邪魔。
おいおいおい。
無駄にしたら もったいないだろ?
行ってきます。
行ってらっしゃい。
(拍手)
「今回の有明製薬と
ラナヘルツの合併には
伝統と革新の融合による 新たな可能性
新たなる未来が広がっています」。
「共に盛り上げましょう」。
おはようございます。
おはようございます。
(佐藤)青柳さん 先ほど 脇坂取締役から
連絡がありまして
課長が出社されたら
すぐ部屋に来るようにと。
(木村)もしかして 内示じゃないですか?
えっ 内示?
取締役から じきじきの内示なんて
絶対 昇進ですよ!
そ… そんな…。
行ってくる。 フフフ。
(佐藤 木村)行ってらっしゃい。
(ノック)
≪(脇坂)はい。
失礼します。
悪いね 朝から呼びつけて。
いえ そんな とんでもないです。
どうだった? バレエは。
はっ? ああ… はい
いや~ 感動しましたよ。
バレエなんて 見るの
初めてだったんですけど
いや~ やっぱり 芸術っていうのは
いいもんですよね。
そりゃよかった。 これから君は
バレエと長いつきあいになるんだからな。
えっ?
異動!?
総務部総務課長の任を解き
キャリア創造支援室への異動を命ずる。
キャリソウ…。
何だ?
いや… 社員たちの間で
そう呼ばれてるんです。
キャリソウに配属されるということは
戦力外通告に等しいって…。
人聞きが悪いな。 その名のとおり
新しいキャリアを創造する部署だ。
えっ 私は何を…。
土曜日に君が見た 敷島バレエ団を
うちが ずっと協賛してるのは
知ってるね。 はい。
社長の娘さんが所属してる
バレエ団ですよね。
いつも社員に公演チケットが配られる…。
年明けに開かれる公演は
有明ヘルツ 合併告知キャンペーンの
最後を飾る 大イベントだ。
これを成功させること。
それが君のミッションだ。
えっ バレエの公演を成功させるって…?
単純なことだよ。 この5回の公演全て
会場を満杯にすればいいんだ。
でも 私は バレエのことなんて
何も分かりませんが…。
なに いつも満席なんだから大丈夫さ。
君は いてくれるだけでいいんだ。
公演成功の暁には 俺が 必ず
経営戦略室へ引っ張ってやる。
本当ですか!?
じゃあ そういうことだから
早速 カンパニーに挨拶してきてくれ。
はい…。
あっ カンパニーっていうのは
どこの会社でしょうか?
関係者は バレエ団を
カンパニーと言うらしい。
カンパニー…。
今日は 日本マラソン界の期待の星
有明ヘルツの鈴木 舞選手に
お話を伺っております。
いよいよ 世界大会を目前に控えて
着実にタイムを上げてきていますよね。
はい。 今 とっても調子もいいので
ワクワクしてます。
そして お隣は 鈴木選手の
専属トレーナーの瀬川由衣さんです。
鈴木 舞選手は
マイマイの愛称で人気ですが
瀬川さんも 美人トレーナー
ユイユイとして 話題になってますよ~。
エヘヘ… そんな とんでもないです。
私は あくまで 一トレーナーですから。
マイマイにとって ユイユイは
どんな存在ですか?
何でも話し合える
お姉さんみたいな存在です。
(笑い声)
ユイユイがいなかったら
今の私はいない…
もう感謝しかないです!
あっ… 私は マイマイに
王者の才能があると確信してます。
必ず私が
彼女を世界女王にしてみせます!
マスコミ対応 疲れたでしょ。
今 マッサージするね。
ユイユイ。
私 ちょっと話がある。
♬~
ここか…。
あの~… こんにちは。
あの~… こんにちは!
えっ? わっ…。
(子供たち)こんにちは!
ああ… こんにちは。
(乃亜)みんな ほら 早く着替えてね。
ほらほらほら!
はいはいはい!
あの~ 私 有明ヘルツの青柳と申します。
この度 敷島バレエ団のですね…。
あっ 有明製薬さんね。
どうも。
あっ いや あの…
3か月前に社名が変更になりまして
有明製薬じゃなくてですね 有明ヘルツ…。
♬~
へえ~。
バレエスタジオは初めて?
はい。
(瑞穂)あ~ 軸ぶれてるよ~。
あの方は?
そうそう 瑞穂先生。
♬~
もっと余韻残して。
(乃亜)あれが プリンシパルの有明紗良。
はい。
うちの社長の娘さんですよね。
プリンシパルって何ですか?
そんなことも知らないの?
カンパニーのトップに立つ
ダンサーのことよ。
蒼太 ちょっと近すぎる。
あれじゃあ うまく回れないでしょ。
♬~
女性は優雅だけど
男性は結構 重労働なんだなあ…。
そんなに強く回さないでよ!
こっちが下手に見えちゃうじゃない。
(蒼太)すいません。
怖っ!
(乃亜)ちょっと…。
ちょっと… ちょっと待って
状況が よくのみ込めない…。
だから…
私 妊娠したの。
だって この前の月例チェックだって
生理きちんときてるって言ってたよね!?
それは… 心配かけたくないから
うそついた。
いつもの生理不順だと思ってたし…。
ねえ ここに赤ちゃんがいるんだよ?
信じられる?
それで? どうするつもり?
えっ どうするって…
まさかユイユイ おろせって言ってる?
そんな… そんなこと言ってない!
いや… けど… この3年間
世界大会のメダル目指して
2人で頑張ってきたじゃん!
メダルって 人の命より重いのかな?
メダリストには
私じゃなくても誰かがなれる。
でも この子のママには 私しかなれない。
私 この子を産む。
この子を育てるために 引退する!
い… 引退!?
有明製薬さんには 10年来
うちのカンパニーの公演を
協賛していただいてきました。
おかげさまで 年明けには
「白鳥の湖」
全幕を上演することに決まりました。
「白鳥の湖」有名ですよね
聞いたことあります。
青柳さん?
あなた バレエのこと少しは分かってる?
あっ はい。 あの~ 先週のですね
こちらの公演 拝見させていただきました。
いや もう 本当に すばらしかったです。
どんなところが?
はい… あの そう…
何か こう クルクル回るところとか
高く跳んでらっしゃったじゃないですか。
そういったところ…。
それだけ?
すいません。 いや あの~…
バレエって セリフもないし
全くよく分からないんですよね…。
バレエには セリフがないからこそ
国境の壁もない。
だから どんな国のバレエでも
世界中の劇場で楽しむことができる。
はあ… なるほど!
勉強になります!
(ため息)
はあ… 先日 社長に伺いました。
会社が合併したことで
今回の公演からは チケットを
買い上げていただけなくなったと。
えっ チケット買い上げ…?
ご存じない?
その援助がなくなれば
うちのカンパニーは 赤字確実。
赤字確実!?
あなた 本当に何にも知らないのね。
赤字の事態を避けるために
優秀な人材を送るって聞いたのに
全然 話が違うじゃない。
もし 今回の公演が失敗したら
有明さんは 今後の協賛は打ち切ると。
そうなったら
うちは もうやっていけない。
私たち カンパニーは
見捨てられたということね。
♬~
どういうことですか!
今まで売れ残ったチケットを
全部うちが買い上げていたなんて
聞いてませんよ!
あっ 君に言ってなかったっけ? アハハ。
敷島バレエ団が
自力で販売してるチケットだって
半分にも満たない
っていうじゃないですか。
それで 会場を満杯にしろなんて
奇跡を起こせって
言われてるようなもんですよ!
もう… 話が違いますよ。
新体制では
無駄な経費は削減するという方針だ。
どうして 私が その削減事案の担当に?
来年 新社屋に引っ越したら
2つの総務部が 1つになるんだ。
余った人材が異動するのは 当然だろう!
余った人材…?
脇坂さん 私は 今まで 言われた仕事は
きっちりと こなしてきたつもりです。
20年間 ずっと 会社に貢献してきた!
なのに どうして…。
(ため息)
だから お前は 駄目なんだよ。
いいか 青柳君。
君は ずっと 言われたことしか
やってこなかった。
上から言われた仕事だけを
こなしているようでは
今の時代は 駄目なんだよ!
今度の公演
失敗したら どうなるんですか?
成果を出さない者に 戻る場所はない。
ああ… じゃあ 私を
リストラするつもりなんですね…。
君 高野 悠というダンサーを知ってるか?
いえ…。
世界的に人気の高いダンサーで
彼は今 ロンドンの有名なバレエ団に
在籍している。
彼は昔 敷島バレエ団に
在籍していたそうで
社長のお嬢さんが
是非 彼と踊りたいと言ってるそうだ。
はあ…。
こんな大スターを連れてこられれば…
奇跡を起こせるかもしれんぞ。
リストラなんて… 言いにくいなあ…。
あれ?
ただいま。
えっ!?
行ってきます。
行ってらっしゃい。
な… 何これ…。
何これ ど… ど… ど…
どうなってんの?
えっ…。
え~っ!
大バカ野郎!
マイマイのバカ!
バカ バカ バカ バカ バカ バカ バカ!
バカ~ッ!
もう うんと幸せになっちゃえ。
(呼び出し音)
「留守番電話に接続します」。
どこ行っちゃったんだよ…。
(ため息)
ああ! ユイユイ?
瀬川です!
その呼び方 二度としないでください。
すいません。 でも どうして?
ニュース見てないんですか?
ああ… なるほど…。
会社に大きな損害 与えたんだから
飛ばされて当然です。
でも… でもですよ
よりにもよって リストラ待機室の
キャリソウなんかに飛ばします!?
いやいやいや… そんな大きな声で
飛ばすとか言わなくたって…。
ここで ちゃんと結果を出せば
見てる人は 見ててくれるはずです。
マジで言ってます?
ん?
年上の方に
こんなこと言うのもあれですけど
相当おめでたいですね。
ハハハハ…。
あの 青柳誠一って人について
敷島バレエ団を担当するようにって
言われたんですけど
青柳さんって どの人ですかね?
ヘヘヘ。
ああ…。
この高野って人なんですけど…。
こんな有名人
キャスティングしろってことですか?
無理でしょ さすがに。
いや でも できなかったら
僕たち リストラですよ。
僕たち? ちょっと…
私まで 道連れにしないでください。
それで どうするつもりなんですか?
うん…。
どうしましょう。
♬~
高野さん 本当に ここに来るの?
今夜 ここで フランス大使館主催の
パーティーに参加するそうです。
いや だからってさ 有名人に
いきなり声かけるわけにいかないでしょ。
所属事務所もないし
マネージャーもいないんだから
直接会うしか
手だてがないじゃないですか!
いくら何でも 社会人として失礼だよ。
事前にアポ取らないと…。
よく そんなのんびりしたこと
言ってられますね。 えっ?
高野さんを口説けなかったら
あなた リストラなんでしょ!?
それは あなたも同じでしょ。
あっ! 青柳さん あれ!
高野 悠ですよ!
ど… どうしよう…。
どうしよう…。
ど… どうしよう。
行っちゃいますよ!
でも… どうしようかな…。
お~ お~ お~!
すいません!
高野さん 初めまして!
私 有明ヘルツの青柳と申します!
うわ~っ!
こんなところで いきなり すいません!
是非 お話ししたいことが…。
何だよ 何だよ…。
お願いします!
どうか 私の話を聞いてください!
敷島バレエ団の公演のことで…。
(フランス語で)
えっ? 何?
アンファス 足変えて タンジュ 4th
アンデターン。
終わって 左いきます。
5番 クロワゼから。 エン!
♬~
え~ このカンパニーを
担当させていただくことになりました
有明ヘルツの青柳と申します。
(優希)紗良さんちの会社の人ね?
そう パパの部下。
どうぞよろしくお願いします。
こちら 瀬川由衣さん。
彼女は トレーナーなので
皆さん 体の不調などありましたら
何なりとお申しつけください。
(小声で)何 余計なこと言ってる…。
あれ? ユイユイじゃない?
実物の方が かわいいねえ。
え~ そうかな? 思ってたより
ぽっちゃりしてはると思うけど…。
(乃亜)ほら そこ うるさい!
で 有明君は 何してくれんの?
ああ 有明じゃなくて 青柳なんですけど
まあ いいか…。
えっと… 何でもします。
カンパニーの皆さんを 全面的に
サポートさせていただきますので
何かお困りのことがありましたら
何でも言ってください!
そりゃあ 何でもしますとは
言ったけどっと…。
よし。
≪(乃亜)有明さ~ん! 終わった?
はい~!
(ネジが落ちる音)
ああ 張ってますね…。
主役しか踊らない紗良さんと違って
便利にいろんな役で こき使われてるんで。
あの人が社長の…。
実力だったら りさ子の方が ねっ。
私のお父さんも
社長さんやったらなあ。
よいしょ…。 重っ。
よいしょ。 はあ… はあ…。
あれ? これは何すか?
(乃亜)「白鳥の湖」の衣装
サイズ直ししないといけないから。
はあ…。
こっちはね 王子 ジークフリートの衣装。
男性の衣装も 結構 豪華なんですね。
あっ 下は白タイツ…。
フフ 抵抗ある?
いや まあ… ちょっと…。
ああ でも 高野さんだったら
似合うんだろうなあ…。
高野さんって 高野 悠のこと?
はい 昨日 会いに行ってきたんですよ。
何で?
いや… 次の公演に
出演していただこうと思って。
へえ… 高野 悠が
うちのバレエ団の公演にねえ…。
いや~ 今日は よく働いた!
何か やりきった感出してますけど
ただの雑用係ですよね。
最初は しょうがないよ。
まずは カンパニーの人たちに
顔を覚えてもらわないと。
あっ 瀬川さん 大人気だったね。
さすが ユイユイ。
それ 禁句って言いましたよね。
私は ずっと 世界の頂点を目指す
一線のアスリートを
サポートしてきたんです。
こんなところで 評価されても
何もうれしくありません。
お疲れさまでした。
ああ お疲れさま。
はあ… 俺だって…。
悦子!
帰ってきてくれたのかよ。
お帰りなさい。
何だよ。 いきなり出ていったと思ったら
今度は 離婚届かよ。
なあ 悦子。 お前 急にどうしたの?
あなたって
本当に何にも分かってないのね。
いや… 分からなくて当たり前だろ?
何で もっと ちゃんと
話してくれないんだよ。
話しても無駄だから。
無駄?
あのさ 俺は今まで 言われたらさ
ゴミ出しだって 買い出しだって
風呂掃除だって
何でも文句言わずにやってきたじゃない。
俺がさ やれって言われて
やらなかったことあるか?
ない。
だろう?
何も悪いことしてないじゃん。
そういうところよ。
えっ?
私 やり直したいの。
だから… やり直そうって なあ。
自分の人生をやり直したい。
私が求めてたのは こんな人生じゃないの。
もう 俺… 悦子が何考えてるのか
さっぱり分かんねえよ。
分からないでしょうね。
分かろうともしない。
毎日 家でごはんを食べたら
ミニ四駆でしょ。
それは 悪かったよ。
いや… もう これから気を付ける。
ミニ四駆やんないから。
いいの。
思う存分やって。
私は私で 好きに生きるから。
そんなこと言うなって。
このまま あなたと生活してたら
私 毎日 少しずつ腐っていくみたい…。
そう思った。
何だよ それ。
俺といると 腐るっていうのかよ。
離婚届 私の判は押してあるから
よろしくお願いします。
出ていく理由も知らないのに
こんなとこに判押せるかよ。
もともと あなた 私のことなんか
何も知らないじゃない。
ふだん 私が何してるかなんて
考えたこともなかったでしょ?
本日 伺ったのは
以前 オファーいただいた
松尾美穂選手のトレーナー契約の件…。
(川原)悪いけど 断らせてもらうよ。
え?
専属の選手 一人
管理できてないようなトレーナーに
うちの大事な選手
任せるわけにいかないからね。
ああ… あの!
みんな言ってるよ。
マイマイ ユイユイとか言われて
調子に乗ってるからだって。
♬~
いいなあ…。
あっ 痛っ!
痛っ! いてててて…。
切った。
あら 救急箱… 救急箱…。
ああ あった。
よいしょ。
♬~
悦子… バレエ習ってたのか?
習ってたよ 2年ぐらい前から。
(シャッター音)
はい パパの分。
そうだったのか…。
本当 知らなかったの?
一緒に住んでたくせに
夫婦の会話 どれだけなかったの?
本当だよな。
でも まあ ほとぼりが冷めるまで
ほっといたら?
何か引っ越して ママ 生き生きしてるし。
えっ 生き生きって?
何か 毎日のように 夕飯
オシャレなフレンチとか作って
「こういう料理 パパ苦手だったから
今まで作れなかったの」とか言って。
これで太ったら パパのせいだからね。
何か パパがいなくても… っていうか
パパがいない方が 楽しそうだな。
あっ でも パパ安心して。
ん?
今のとこ ママに 新しい男いないから。
うん そうか。 まあ それは安心だな。
あっ ごめん。 うん。
あっ すいません。
はい 青柳です。
えっ?
高野さん!?
本当に高野 悠が
会ってくれるって言ったんですか?
青柳さんの勘違いだったりして!
いや そんなことないよ。
直接 高野さんから 電話もらって
確かに11時に ここのラウンジって
約束したんだから。
だとしたら 相当 上から目線ですよね。
呼びつけておいて
2時間も待たせるだなんて。
いや お願いしてるのは
こっちだからさ…。
それに高野さんに出てもらわなかったら
リストラされちゃうんだよ。
でも ちょっと非常識すぎませんか?
そんな人に
ペコペコするしかないだなんて。
高野さん!
あっ…。
(高野)社交辞令もペコペコも要らない。
さっさと用件を話してくれ。
あっ はい!
え~っと…
今回のお願いと申しますのは
こちら 来年の1月に行われます
敷島バレエ団の
「白鳥の湖」の公演にですね
是非 高野さんに ゲスト出演
していただきたいということなんです。
それは 敷島瑞穂さん じきじきの
オファーだと受け取っていいのかな?
ああ… 実はですね 瑞穂先生には まだ
高野さんのお名前は
お出ししてないんですよ。
弊社からのご依頼ということになります。
それってさ 僕は単に スポンサーが
興行を成功させるために考えた
客寄せパンダってこと?
パンダ?
あっ いや パンダっていうか その…。
そんなことは決してありません。
そう… あの~…
高野さんのすばらしい踊り
これをですね
日本のバレエファンにお届けしたい。
そういうふうに思ってるんです。
ああ… あの…
今回 その 高野さんを
お迎えするにあたりまして
弊社も 万全な準備をしております。
ねっ 瀬川さん。
えっ!?
彼女はですね
一流のスポーツトレーナーでして
これは もう 高野さんを
全面的にサポートするっていうことで…。
はい。 今まで 世界の頂点を目指す
トップアスリートの体を
メンテナンスしてきました。
必ず高野さんのお力になれる…。
アスリートの体と
ダンサーの体は 全く違う。
そんなことも分からない素人に
自分の大切な体を触られたくない。
あなた。
はい。
本気で僕に
この公演に出てほしいと思ってる?
はい… はい!
それは もう… もちろんです! うそだ。
会社から言われて
しかたなく頼みに来てるだけ。
そんなガキの使いみたいな
バレエに対しても ダンサーに対しても
何のリスペクトもない素人と
僕が話す価値 ある?
いや… 確かに 高野さんのお名前は
会社の人間から聞きました。
…が リスペクトはしてます!
えっと… 先日 初めてバレエの稽古を
見させていただいた時に思ったんです。
男性ダンサーって 大変なんだなって…。
バレリーナを高く上げたり回したり
縁の下の力持ちみたいなところって
あるじゃないですか。
そこは 我々の仕事も似てるっていうか
舞台に立つ皆さんを
陰で支えるっていうか
そういった部分では
お互い共感しあえるんじゃないかな
って思ったり…。
お前と一緒にするな!
僕は あなたのような
無能な人間が大嫌いなんだ。
無能…。
ちょっと… いいかげんにしなさいよ!
そんな言い方ないでしょ!?
いやいや いやいや…。
今回の件は お断りします。
何が高野さんの気に障ったんだろう?
縁の下の力持ちって
悪いことじゃないですよね?
ちょっと 高野君に そんなこと言ったの?
はい。
そりゃ怒るわ。
え~…。
だって 昔から
口癖のように言ってたんだから。
「男性ダンサーが
引き立て役に思われるような
クラシックバレエに
革命を起こしてやる!」って。
革命?
そう。 そして 高野 悠は
圧倒的な技術と芸術性で
世界で注目される
本物のスターダンサーになりました。
君たち 一体 何をしてくれたんだよ!
高野 悠から
クレームの電話が入ったんだ。
青柳誠一という男の顔は
二度と見たくない。
今後 我が社と 一切
関わりを持ちたくないと。
何をしてくれたんだよ!
すいませんでした!
今すぐ謝りに行ってきます!
駄目だ。 君が出ていったって
火に油を注ぐだけだ。
じゃあ 何をすれば?
何もしなくていい。
えっ?
何もしなくていい。
社長も大層ご立腹で
君たちを カンパニーの担当から
外すとおっしゃっている。
そんな…。
リストラ決定だな~。
青柳さんが
縁の下の力持ちなんて言うからですよ。
いや あれは瀬川さんが
いきなりキレたからでしょ?
あれは 青柳さんが
言われっぱなしだったから
私が 代わりに…。
それで このあと どうしますか?
どうしようもないよ。
何もするなって言われたんだから。
えっ?
俺が何したっていうんだよ。
何も悪いことしてないのに
何で俺ばっかり こんな目に遭うんだよ。
だから 青柳さんは 駄目なんですよ。
え?
青柳さんみたいな人って
言われたことだけやって
自分からは 何もしない。
それで 何かが起きたら
何で俺ばっかりって。
結局 上っ面だけですよね。
本気で何かをやりたいとか
思ったことないんでしょ?
私は いつも本気です。
誰よりも がむしゃらに
やってるつもりです。
なのに いつも かなう寸前で
夢は砕けてく…。
だからって 人のせいなんかにしない。
私は 青柳さんみたいな人には
腹が立ちます!
すいません。
はい!
青柳さんは
何のために働いてるんですか?
何のためにって…
家族のために決まってるじゃないか。
家族のためですか…。
お幸せですね 奥様は。
♬~
今までの俺の人生は 何だったんだ…。
♬~
(悦子)「友達に誘われて
バレエの公演を見に行った。
久しぶりに見たバレエの舞台は
華やかで輝いていて
現実を忘れさせてくれる
夢みるような時間だった。
どうして あんなに美しいんだろう。
どうして あんなに高く跳べるんだろう。
きっとダンサーの人たちは
背中に翼があるんだ」。
(悦子)「そう思って
バレエを始めることにした。
私も 人生に一度だけでも
あんなふうに跳んでみたい」。
あっ 青柳さん!
ああ 今 このスタジオの中で
高野さんがCMの撮影してる。
広報部の知り合いに掛け合って
見学の許可もらった。
行こう!
えっ 青柳さん。
だって 二度と顔見せるなって
言われたのに。
一度でいいから
あの人のバレエ 見てみたいんだよ。
じゃあ 全体の流れ説明します。
まずは ここなんですけど
ここは もっと
ダイナミックなイメージで…。
そのあと… そのあとなんですけども
ここは もっと あの 繊細で…。
そんな指図は受けたくない。
一度しか踊らない。
いやいや いやいや…。
それだとカット割りが ちょっと…。
一度で十分だ。
それができないなら帰る。
さすがに あれはないですよね。
音楽かけて。
準備しろ。 カメラ回すぞ。
♬~
背中に翼がある…。
♬~
(拍手)
高野さん!
あなたの顔は
二度と見たくないと言ったはずだ。
はい すいません。
でも どうしても
高野さんの踊りが見たかったんです。
僕は そんなこと頼んでない。
あなた バレエのことも 僕のことも
何も分かってない。
はい おっしゃるとおりです。
でも それは 高野さんだって 同じです。
私のことなんて 何も分かるわけがない。
20年間 無遅刻無欠勤で
地道に働いてきました。
言われたことには 文句も言わずに
ちゃんと こなしてきた。
なのに だから お前は駄目なんだ
なんて言われて…
今になって 与えられた仕事をやるだけの
人材なんて 要らないなんて言われて
家のローンだって まだ残ってるし
この年で転職なんかできるわけないし
だから…
会社にすがりつくしかないんですよ。
そんな話 僕には関係ない。
16年間 連れ添った妻が
娘を連れて 出ていったんです。
あなたは 何にもしなかったって言われた。
でも その妻が バレエを習ってたんです。
2年前から
週に何度もレッスンに通っていたのに
一緒に暮らしていた私は
全く気付かなかった。
あなたの言うように 私は無能な人間です。
でも そんな私でも 高野さん
あなたの踊りに感動したんですよ!
もっともっと見ていたいと思った。
だから… どうしても 今度の舞台
あなたに踊ってほしいんです!
敷島バレエ団の公演に
出演してほしいんです!
いや 僕も
何でかよく分からないんですけどね
人生に たった一度だけでも
あなたのように跳んでみたいんです!
♬~
この間も言ったはずだ
お前と一緒にするな。
ちょっと… 今の話 聞いてたでしょ!
瀬川さん!
♬~
あなたのように跳びたいって
言われてもねえ…。
ハハハハ… だよねえ…。
まあ いいんじゃないですか?
あれだけ言い切って
リストラになるんだったら本望ですよ。
そうかなあ…。
あっ 瀬川さんも
何か 道連れにしちゃって悪かったね。
いや… ない。 いや 私はない!
ちょっと… そっちこそ めでたいよ。
☎
はい キャリア創造支援室…。
あっ はい。
脇坂さんが すぐ来るようにって…
青柳さんだけ。
ああ そっか…。
青柳君 よくやった!
え?
高野 悠が 敷島バレエ団の公演の出演を
承諾してくれたんだよ!
はあ!? 高野さんが!?
社長に今朝 連絡があったんだ。
社長も大喜びでね
君によろしくとのことだ。
ああ はい。
それでね 青柳君。 高野 悠を
うちのイメージキャラクターにする方向で
考えてくれないか?
イメージキャラクターですか!?
鈴木 舞 引退後
新たな広告塔の人選に苦労していたんだ。
彼なら まさに適任だ。
君が せっかく太いパイプを
作ってくれたんだ。
それを使わない手はないだろう なっ?
ええ~…。
(小銭が落ちる音)
(美波)す… すみません!
何やってんだよ。
すみません。
ああ いえ。
ああ… ありがとうございます。
しっかし 高野さん
どうして 引き受けてくれたんだろう?
分かりませんよ 変人の考えることは。
ただ… あの人は
王者の才能を持ってる気がします。
高野君が うちの公演に出るって
言ったの!?
はい 高野さんは
知名度も人気も抜群です。
チケット完売 間違いなしです。
また一歩 公演の成功に近づきましたね!
私は…
反対です。
えっ?
高野 悠が うちのカンパニーの
舞台に上がることは
私が許しません。
(高野)
出るか出ないかを決めるのは 僕の方だ。
私の舞台に
あなたを立たせるつもりはありません。
2人の間に何があったんですか?
高野さんが 瑞穂先生を
裏切ったんですよね?
もしできなければ… 分かってるな。
君たちのことは 信用できない。
瑞穂先生! 高野さん止めてください!
♬「歩くほどに踊るほどに」