ドラマ カンパニー~逆転のスワン~(5)「新王子の試練」[字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

ドラマ カンパニー~逆転のスワン~(5)「新王子の試練」[字]

青柳(井ノ原快彦)は瑞穂(黒木瞳)も興味を持つ那由多(古川雄大)を王子役として認めるよう高野(宮尾俊太郎)に懇願するが、高野は頑として首を縦に振らない。そして…

詳細情報
番組内容
青柳(井ノ原快彦)は那由多(古川雄大)を王子役として認めるよう高野(宮尾俊太郎)に懇願するが、高野は頑として首を縦に振らない。さらに、瑞穂(黒木瞳)が那由多の潜在力に興味を持ったことを知った高野はすねて姿をくらましてしまう。由衣(倉科カナ)は必死で高野を探し出し、捨て身の説得に乗り出すが、そこで由衣は高野の知られざる一面を垣間見て動揺する。
出演者
【出演】井ノ原快彦,倉科カナ,宮尾俊太郎,織田梨沙,古川雄大,小林美奈,松尾龍,栗山廉,尾花貴絵,大谷玲凪,藤谷理子,田畑志真,中川晴樹,岩松了,坂井真紀,小西真奈美,西村まさ彦,黒木瞳
原作・脚本
【原作】伊吹有喜,【脚本】梅田みか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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(高野)オーディションの結果を発表する。

オデット オディール役は…

有明紗良。
(紗良)ありがとうございます。

第2幕 「二羽の白鳥」
ビッグスワン役の一人に

高崎美波。
(美波)私が…?

(青柳)やった…。

(脇坂)今日は 新たな王子役を
お連れいたしました。

(2人)新たな王子役?
(脇坂)ご紹介しましょう。

皆さん ご存じ バーバリアンJの
ダンサーとして活躍中の

水上那由多君です。
那由多です よろしく。

俺 知ってますよ 世界の高野。

ちっす。

このバカげたキャスティングは
本当に君の発案なのか?

はい…。

いや なかなか 目の付けどころがいいと
私も感心しましてね

アイドルが バレエ王子に。
何しろ話題性がある。

ねえ 皆さん。
申し訳ないが

バレエは そこらのアイドルが

付け焼き刃のレッスンでできるような
甘いものじゃない。

クラシックバレエを なめるな。
フッ。

高野さん ちょっと待ってください。
ちゃんと説明させてください!

その必要はない。 もう 君たちの
茶番につきあうのは 真っ平だ。

高野さん!
あ~ あ~ あ~ あ~!

黙って聞いてりゃ
言いたい放題言ってくれるけど

そんなにお偉いんですか?
バレエの人たちは。

あんた アリーナで踊ったことは?

何万人もの前で 一人で踊って
会場を沸かせたことは?

俺はそれを 連日 体験してる。

なめてんのは どっちだよ。

♬~

すいません もろもろ
行き違いがあったようでして…。

あとは きっちり
こちらで やっておきますから。

何か 俺 歓迎されてないみたいっすけど
大丈夫っすか?

大丈夫です 大丈夫です。

あっ お車 参りました。
あざ~っす。

(脇坂)全く困ったもんだ。
やんちゃなアイドル様だな。

脇坂さん 私は もっと丁寧に
進めたかったんです。

何でご本人呼んだりしたんですか?

バーバリアンJの那由多が
王子をやるってことで

社長は 大乗り気だ。

うちのりん議も通って
制作発表が10日後に決まった。

来週 チケットを売り出す。

10日後!?
そんな急に…。

カンパニーが 那由多を
受け入れないなんてことになったら

どうなるか分かるだろう?

合併で 社長の力も半減してるんだ。

いくら紗良さんが かわいくたって

この公演の協賛を
降りるしかないだろうな。

協賛を降りるって そしたらカンパニーは
どうなるんですか?

消えてなくなるだろうな。

お前たち もろとも。

君ら 本当に 後ないぞ。

あいつが王子なら 僕は降りる。

高野さんが降りて どうするんですか。

これは 高野さんが
舞台で輝くために考えた

キャスティングなんですよ。

これが 新しい解釈の
「白鳥の湖」を上演する

唯一の道なんです!
君が そんなことを言うなんて

失望したよ。

やはり 上の言うことは はいはい
聞いてるだけの無能な人間だったんだな。

そんな言い方…。

とりあえず 彼には
レッスンに参加してもらいましょう。

瑞穂先生。

あんなやつが バレエ踊れるなんて
本気で思ってるんですか?

いいえ。

でも 彼は 随分
自信をお持ちのようでしたから。

(乃亜)お手並み拝見ってわけですね。

一度やってみれば 本人も分かりますよ。

バレエが どんなに難しく
奥の深いものか…。

では 明日の合同レッスンから。
はい。

悠 異存は?

彼が降りないなら 僕が降りるだけです。

どうして
はっきり言わなかったんですか?

那由多さんが出ないと
協賛打ち切られるって。

こうなったのも 自分の責任だし…

高野さんも 那由多君も どっちが降りても
この舞台は成り立たない。

俺は 瑞穂先生の思いが詰まった
新解釈の「白鳥の湖」

どうしても成功させたいんだよ。

そうですね。

ち~っす。 あっ じゃなかった。

おはようございま~す。

おはようございます。

あの… ほかのウエアに
着替えられた方が…。

ああ 気にしなくてオーケーですよ。

動きやすきゃ 何でもいいんで。

ちょっと 来るスタジオ
間違えたんじゃない?

そんな帽子かぶって
バレエを何だと思ってるのよ。

それは それは

バレエ様に 失礼でしたか。

これで満足っすか? お嬢様。

その呼び方 二度としないで。
おお 怖ぇ。

怖ぇ。

あれ? バレエシューズって
右左どっちがどっちだっけ?

そんなことも知らないで
よくバレエ経験者なんて言えたな。

何であんな人がレッスン来るの
瑞穂先生 許したんだろうね。

ねえ 本当に 王子なんか
やれんのかね?

(真帆)かっこいい…。
はっ?

なゆっち うち ファンやねん。

おはようございます。
(一同)おはようございます。

はい レッスン始めます。

お願いします。
(KIKKO)はい。

♬~

無理に脚 高く上げようとしないよ。

低くてもいいから
膝とつま先 きちんと伸ばして。

はあ… これバレエなんだからね。

青柳さん…。
大丈夫だよ…。

♬~

こりゃ… 大変だ…。

だいぶ…。

♬~

やっぱり 高野さんのジャンプは
いつ見ても すばらしいな。

今の…。

♬~

クソッ!

瑞穂先生 今 何て?

ですから 王子 ジークフリートは
水上那由多でいきます。

待ってください。 あのぶざまな踊りで

どうやってジークフリートを
やるっていうんですか?

そうねえ。 従来の振り付けでは
到底 踊れないでしょう。

大幅に 手を加える必要があるわね。

はあ… 僕には 先生が何を考えてるのか
全く分かりません。

あれだけ ジークフリートの振り付けは
変えたくないと おっしゃってたのに…。

瑞穂先生 承諾してくださるのは
うれしいんですけど

どうして 那由多さんでいこうって
思ったんですか?

結構 下手っぴでしたけど…
あっ ごめんなさい。

見てなかった?

彼のジャンプ。
ジャンプ?

悠は 気付いてたよね?

彼は 誰よりも高く跳んでた。

それに 生まれ持った華がある。
確かに!

もちろん 高度なテクニックを
要求するのも無理。

だとしたら
彼が持っている個性を生かして

彼にしかできない
新しいジークフリートを

追求してみたくなったの。

何だか 面白くなってきたじゃない!
はい!

ここかな? ん? 違う。
もっとあるな もっとあるな。

これだ! うん 待って ここ うん。

(リョウ)そんなことしてる暇があったら

バーレッスンから やり直せっつうんだよ。

グラン・バットマンもできないあなたに
王子ができると思ってるの?

そんな 一回で決めつけないでくださいよ。

まあ 今日で 大体 分かったんで
あと2~3日ありゃ 余裕っすよ。

はあ? バレエなめてんのか?

ねえ お嬢様 写真撮ろうよ。

俺たちさ パ・ド・ドゥするんだから
仲よくしようよ。

うわ… 冷たっ 怖い。

あの~ なゆっち 写真 一枚いいですか?

いいよ。
わあ ありがとうございます。

はい チーズ。

(那由多)ねえねえ ねえねえ
俺ので 撮ってもいい?

まださ 動画アップしてなくてさ。
えっ 私で いいんですか?

もちろん もちろん。
はい どうも 那由多です。

今日はね
バレエのスタジオに来ちゃいました。

そして スペシャルゲスト

真帆ちゃ~ん!

あの人 連れてきたのって あなたでしょ?
ああ…。

チャラチャラしやがってよ。
(紗良)神聖なスタジオで動画撮るとか

本当ありえない。
お前 態度悪いんだよ!

稽古場で そういうことすんな。
偉そうに 態度とか言ってっけどさ

あんた フォロワー何人いんの?
俺たち
そういうことで勝負してねえんだよ。

フフフフ…
そんな何の発信力もないじゃん。

どうやってチケット売んの?

ハハハ マジ ウケるわ バレエの人たち。

高野さん 足腰のコンディションは
変わりないですか?

ああ 変わりないよ。

なら いいですけど…。

じゃあ お疲れさま。
はい お疲れさまでした。

お疲れさま?

そんなこと言ってもらったこと
あったっけ?

ああ もう やってらんねえ!

(2人)ああ 那由多むかつく!

なあ 俺らが バレエのために
どれだけ身を削ってるのか…。

なのに あんなやつに
主役 かっさらわれて…。

でも なゆっちも
そんな 根は悪い子やないと思うよ。

そうそうそう 僕も そう思いますよ。

だから 皆さん もうちょっと仲よくね。

でもさ ああいう態度されると
神聖なバレエを汚されるっていうか…。

この気持ち分かる? 有明さん。

じゃなくて 青柳さん
…だけど 分かりますよ。

でも そこを なんとか。

バレエって 本当 レッスンきついし
体形維持も大変だし お金もかかるし…。

でも 何だかんだ 文句言いながらも
続けてるのは

やっぱり バレエが好きだからなんだよ。

そうなんだよね。 そう それ。
そうだね。

(佳奈)このスタジオ パパが担当してる
敷島バレエ団でしょ?

ああ そうだよ。
ほら ここ パパ 映ってる。 えっ!?

え~… お前 よく見つけたな これ。

えっ 何で 那由多が レッスン来てんの?
あっ…。

っていうか 私が 追っかけやってんの
知ってて 何で教えてくんないわけ?

いや そりゃさ
まあ 詳しいことは言えないんだって。

ねえ お願い パパ。
何でもするから レッスン見学させて!

いや 駄目に決まってんだろ
お前 そんな公私混同。

じゃあ 見学じゃなくても いいから!

ちらっと会うだけ! お願い!
いやいや 駄目だって そんなの。

ケチ。

お母さんが この家
出ていきたくなった気持ち分かるな。

ちょ… お前…。

じゃあ 分かった。 見学は無理だけど
公演のチケットは用意するよ。

ほら ママだって
高野 悠のファンなんだから。

それでいいじゃないか
一緒に来いよ ほら。

まあ いっか。

あっ じゃあ 帰るわ。
まあ いっかって お前…。

気を付けろよ。
うん。 なあ。

あっ。 ん?
そうだ。

最近 ママ 好きな人できたみたい。
えっ!

す… 好きな人って お前 誰だよ。
いや 知らない。

あっ でも 毎晩 帰り遅いし

あんな凝ってた料理
一気に手抜きになって

毎日 丼物だよ?
いや… あれは 結構 入れ込んでるね。

入れ込んでる!?

高野さ~ん。

あっ あの… すいません。

ここに泊まってた 高野っていう人は?

よいしょ よいしょ。

ああ 瀬川さん どうしたの?
青柳さん 大変です!

高野さんが いなくなりました。

えっ!? いなくなった!?

きっと ロンドンに
帰っちゃうつもりなんです!

私 成田に向かいます!
えっ 成田!?

ああ ちょっと 瀬川さん!

(乃亜)高野君がいなくなった!?

はい 今 瀬川が捜してます。

もしかして
水上君を王子に起用したから?

全く 変わってないわね

気に入らないことがあると
すぐに雲隠れして。

強引に キャスティングを
押し進めたせいかもしれません。

すいません。
きっと すぐに帰ってきますよ。

20年前は そのまま帰ってこなかったわ。

大丈夫です お任せください。

なんとか高野さん 見つけてみせますから。

はい。
瀬川さん 今どこ?

成田です。 航空券は 自分の
クレジットカードで予約しましたから。

経費で落とせなんて 言いません。

ちょっと待って 違う。
ロンドンじゃなくて 軽井沢。

軽井沢?
今 ホテルに電話したら

高野さんから 軽井沢のロッジを
予約するように頼まれたって。

そうですか。
じゃあ そっちに向かいます。

分かった。 じゃあ 今 ロッジの住所
メールするね。

はい また高野さん捕まえたら
連絡します!

(蒼太)高野さん 来てないな。

誰かさんのせいじゃない?

へえ~ 世界の高野も
俺に恐れをなしたか。 ハハハハ。

お前 いいかげんにしろよ!

ちょっと やめて。

おはようございます。
おはようございます。

おはようございます。
はい リハーサル始めます。

え~ 今日は 高野さんは
ほかの仕事で お休みだそうです。

ですから 今日は 2幕 アダージオから。
ん?

2幕のアダージオって どこのこと?

湖のほとりで 王子が 白鳥 オデットと
出会って 恋に落ちる場面よ。

ああ オーケー。

♬~

やってみて。
は~い。

ちょっと どこ持ってんのよ。

もっと下。

もう一回 いいっすか?

何よ 偉そうにしてるくせに
サポートも ろくにできないじゃない。

そんな焦んないでよ。

こんなん何回かやりゃ 楽勝だって。

えっ どこだ…。

ここだ。

(チャイム)

♬~

何やってんだ? そんな格好で。

何やってんだって…
ほかに言うことありません?

何にも言わないで
勝手に こんなとこ来て!

はあ… 運転手に報告する義務はない。

こっちは ありますよ! 報告が!

8日後に 制作発表の記者会見があります。

瑞穂先生も 那由多さんも出ます。

それまでに あなたが 東京に戻って
そこに出席しなければ

全て パー! 公演はおしまいです!

それを伝えるために わざわざ
ここまで来るなんて バカじゃないのか?

今どき 電話でも メールでも
いくらでも連絡手段はあるだろ。

スマホの電源切ってるじゃないですか!

その分だと メールも見ないだろうし
来た方が早いでしょ!?

あっ 高野さんが
私と一緒に帰るって言うまで

ここを動きません。
入れ。

帰れって言われても 私 帰りません…。

ん?
とりあえず 中入れ。

ああ…。

寒い。

えっ すごい…。

座ったら?
ああ…。

瀬川さん? あ~ よかった。

よろしく頼むよ。
うん 気を付けて。

今 瀬川が 軽井沢のロッジで
無事に高野さんを見つけました。

ああ…。
ほう よかったですね。

え~ でも 何で 軽井沢なんかに?

あの 高野さん。

那由多さんの件は 確かに私たちが

何にも相談せずに
進めていたことがいけないんです。

でも…。
言い訳や説明なら 要らない。

♬~

高野君 早く戻ってくるといいですね。
そうね。

あの 先生?
ん?

先生は どうして 水上君を
抜てきしようと思ったんですか?

え?
彼が ジャンプ力や

生まれ持った華を持ってることは
私にも分かります。

でも それだけじゃないですよね?

そうねえ… それは…。

あっ。

(相馬)悦子さんは
フランス料理はお好きですか?

(悦子)好きです。
悦子。

笑顔になれちゃうそうなんです。
はあ~ すてき!

本当においしいんですよ
そこの鴨のコンフィ。

(悦子)行ってみたいです!

あっ…。
是非 行きましょう。

あいつ…。

おやすみなさい。
おやすみなさい。

ちょっと!
どこから 私のこと尾行してたの?
んっ?

今度こそ 完全にストーカー!?

やめろ やめてよ。
大げさなんだよ お前は。

まあ 確かに 少しは
後を つけたけれども…。

信じられない。

大体 お前 今の何なんだよ!
何よ!

お前 あれか?
あの ボディータッチ先生の

そういう関係なのか? お前は。
だったら どうだっていうの?

私が 誰と何をしようと
もう あなたには 関係ないでしょ。

それが 関係あるんです!
まだ離婚してないんだから。

だから 早く離婚届を出してって
言ってるじゃない!

お前さ… 佳奈だって 心配してたんだよ。

お前は もう 毎晩 帰りが遅いって。

お前はさ 母親なのにさ 娘に
そんな思いさせて それで平気なのかよ。

よく そんなことが言えるわね。

ず~っと子育ても 家のことも
全部 私に 任せっきりだったくせに…。

家族と 真剣に向き合ったこともない
あなたが

自分のことは 棚に上げて 私を責めるの?

いや… 今のは 俺が悪かったよ ごめん。
今のは?

何が ごめんなの?
えっ? また その場限りで

謝れば済むと思ってるんでしょ?

(ため息)
結局 あなたは 何にも変わってない。

高野さん 東京に帰りますか?

それとも しばらく ここで
くすぶってるつもりですか?

(ため息)

正直 私 もう どっちでもいいんです。

もう いつ会社 辞めても
いいと思ってるんで。

でも 青柳さんは違う。

この公演が失敗したら 終わり。

あっ だけど 高野さんが
そんなこと気にすることはないんですよ。

高野さんが嫌なら このまま降板して
ロンドンに帰ればいいんです。

何だ さっきは意地でも連れて帰るって
勢いだったのに。

そのつもりだったんですけど

ここに来たら その気も変わりました。

今は 高野さんに
自分を大事にしてほしいと思ってます。

昨日のレッスンで ジャンプを降りた時

腰をかばってましたよね?

本当は 腰の調子
よくないんじゃないですか?

シラフで話す話題じゃないな。

じゃあ 飲んじゃいます。
近くに宿取るんで。

いらっしゃいませ。

こんばんは。
ああ こんばんは。

この間は リハーサル お疲れさま。

青柳さんも いろいろお疲れさまです。

いや~ なんとか カンパニーの人たちに
那由多君を受け入れてほしいんだけど

なかなかね。 じゃあ。

あの さっき ここに来る前
私 見ちゃったんです。

えっ 見ちゃったって 何を?

ここで ずっと練習してたんですか?

別に練習ってほどのことしてないっすよ。

コンサートツアーのリハに比べたら
あんなレッスンちょろいんで。

あ~あ バレエの人たち
本当 頭かたいっつうか

話 全然 通じなくないっすか?

マジついてけねえよ。

だから 俺は 俺流に
舞台に爪痕残してやりますよ。

あ~。

だから 駄目なんだよ。

そういう考えを改めないと
ず~っと前に進めないよ。

はっ?

カンパニーのみんなは バレエを愛して
バレエに人生懸けてんだよ。

一日24時間
ず~っとバレエのこと考えて

食べることも 寝ることも
全部 バレエのため。

そういう人たちばっかりなの。

だから 一緒に 何かを
やろうと思うんだったら

もっと真剣に向き合って

時には 自分のスタイルも
改める必要だってあるんじゃないの?

いや 俺もさ 自分の努力不足を棚に上げて
人のせいにばっかりしてきたんだよ。

だから 変わりたくて。 変わろうと思って。

でも これが なかなか変われないんだよ。

だけど 変わろうって思い続けて
頑張らないと

いつか大切なものを
失っちゃうんじゃないかな。

そう思わない?

そういう熱いの苦手なんで… じゃあ。

いっ…。
えっ ど… どうした!? どうした!?

足のマメ潰れた!
えっ?

あ~。

そりゃ あんな下手っぴな那由多なんかと
ダブル主演じゃ 屈辱ですよね。

逃げちゃいたくなるのも分かりますよ。

違う。

えっ じゃあ どうして?

あの粗削りなジャンプ。

彼には 未知数の可能性がある。

瑞穂先生は そこに賭けたんだろうな。

多分 怖くなったんだよ。

あの伸び盛りの若者と
舞台で並ぶのかと思うと。

君に見抜かれるぐらいだ。

自分の体の衰えぐらい分かってる。

今の僕は あんな めちゃくちゃな
跳び方をする 素人のあいつより

高く跳べないんだからな。

♬~

全く 何弱っちいこと言ってんのよ。

世界の高野が 聞いてあきれるわ。

あなたには 私にはない
王者の才能があるのに…。

調子悪くて
思いっきり跳べないんだったら

さっさと体を治せばいいじゃない。

私に あなたのケアをさせてください!

フッ はあ…。

そんなに俺の体に触りたいの?

触りたい 触りたいです!

♬~

はあ…。

これで よし。
あざす。

ああ 靴下… あっ ちょっと待って。

フフフ こういうのやだ?

いや… 大丈夫っすけど いいんすか?
ああ いいよ いいよ はいてって。

あざっす。
何にも ないけどさ…。

一杯やる?

家で君と飲んでるなんつって
こんなの娘が見たら 卒倒しちゃうよ

君の大ファンなんだから。
えっ 娘さん いたんすか? いるよ。

えっ 今 一緒に住んでないんすか?

ああ… そうだった。

そう 妻と娘は 出ていっちゃいました。
えっ!

それもさ 総務部リストラされて
バレエ団の担当になった その日にだよ。

うわ きっつ~。

いや~ きついっすよ。

あ~あ… まあ かろうじて 今
離婚は踏みとどまってるけどさ

家庭も 仕事も 崖っぷちで
俺には 後がないの。

今いる この場所を
気に入ろうが 気に入るまいが

もう がむしゃらに頑張るしかないのよ。

まっ 後がないってことなら
俺も一緒っすよ。

ちょ… そんなわけないでしょうよ。

君は トップグループの
バーバリアンJでしょ?

ですね…。

でも 来年のドームツアー終わったら
解散しちゃうんすよ。

えっ!?

いやね 俺 ボーカルじゃないし

グループ内の立ち位置的にも弱いんで

ソロ活動って言われても なかなかね。

だから 俺も 後ないんすよ。

そうだったのか…
いや 全然 分かんなかった。

まあ そんな自分が 唯一 誇れるものが
やっぱ ダンスで

その基盤っつうか もとになってるのは
意外かもしんないけど

やっぱ 小さい頃に習ってた
バレエなんすよ。

バレエ…。

踊る楽しさを初めて知ったのも バレエ。

だから この話 聞いた時 ベタだけど
運命かなって思ったりして…。

この舞台で
自分の新しい道を見つけたいって。

そうだったのか…。

でも やってみたら 思ったより
むずいっすね。

まあ 俺も まあまあ不器用なんで

この年からじゃ 難しいのかなって。

悔しいから コソ練したりしたんすけど
このざまで…。

いや 大丈夫だよ。

運動神経だって いいんだし
娘が言ってたけど

君は ダンスのセンス抜群だって。
いや…。

でも ほら。

これミスって 紗良さん怒らせちゃうし…。

こればっかりは
一人で 練習しようがねえからな…。

あっ…。

あっ。

那由多君 俺に任せろ!

ああ…。

(美波)おはようございます。
おはよう。

悪かったね レッスンが休みの日に。

私なんかで 力になれるなら
うれしいです。

えっと… よろしくお願いします。

あっ…。

おはようございます。

長居はしないんじゃなかったのか。

ゆうべは すいませんでした。

まさかの寝落ちしちゃって…。

別に かまわない。

長い運転で疲れてたんだろう。

私は今日 東京に帰ります。

高野さんが どうするかは お任せします。

でも もし ここに来た理由に
体の不調があるなら…。

一度だけでも
私にケアをさせてもらえませんか?

ちょっと力が入り過ぎてます。

あの 肩の力を抜いて。

はい。

チッ あ~ クッソ。

あっ じゃなくて もう一回 お願いします。

青柳さん ビデオ撮ってもらえますか?

お願いします。
ああ ビデオ。 おお よしよしよし。

オーケー。

♬~

いつでもケアできるように
用意してました。

どうぞ。

失礼します。

足の裏なんか触って 何か分かるのか?

たくさん分かることありますよ。

足の裏のアーチの状態とか
足首や膝の入り方の癖を見たり…。

脚 上げますね。

痛みますか?

膝を曲げると 少し。

ふう… これで何か分かったのか?

後でまとめてお伝えします。

あっ 惜しい。
今のいい感じです。

じゃあ ちょっとさ 見てみようか。
ねっ ねっ。

ほらここ 力で回そうとすると
かえって 回転が遅くなるんです。

回り始めたら 両手は

支えるだけのつもりで
やってみてください。

そうなんだ…。
もう一回 いいっすか?

やろう やろう。 もちろん。
よしよし。

いくよ はい どうぞ。

全体の動きを見ると

やっぱり 腰が悪いのは
膝から来てるんだと思います。

以前 ケガしたことはないですか?

君と同じだよ。
えっ?

左膝のじん帯を切った 4年前に。

そうだったんですか…。

だったら だまされたと思って
これでレッスンしてみてください。

それで また 調整しますから。

本当に だまされてなきゃいいけど。

あの… もし これで
腰に改善が見られたら

これから私に 高野さんのトレーナーを
やらせてください。

必ず 誰よりも 高く跳ばせてみせる。

那由多なんかに負けない
輝く高野 悠にしてみせます!

フッ。

フフッ。

♬~

青柳さん! 大変です!

(紗良)
だから 水上那由多さんとは 踊れません。

紗良 ちょっと落ち着こう。 ねっ。

バレエは あなたが言うように

2~3日で
うまくなるようなものじゃない。

だから 私たちは
毎日 毎日 努力を重ねてるの。

分かったら 早く ここから出てって。

ちょっと… ちょっと待ってください。

確かに彼は
チャラチャラしてるかもしれない。

でも そんな半端な気持ちで
バレエやってるわけじゃないんです。

紗良さん お願いします。

もう一度 彼と 踊ってやってください。

ああ見えて
そんな悪いやつじゃないんですよ。

あの 皆さんも
どうか 分かってやってください。

お願いします!

あっ… 青柳さん。
えっ。

高野さん。

紗良 私たちの 凝り固まった頭じゃ
もう駄目なのよ。

瑞穂先生。

クラシックバレエという
芸術を尊重するあまり

私たちは 変化を恐れている。

このままでは このカンパニーは
時代の波に のみ込まれてしまう。

伝統を継承するだけではなくて

今 私たちに必要なのは 新しい風。

それが…

彼かもしれない。

私は うちの公演を
たくさんの人に見てもらいたい。

バレエファンだけじゃなくて

バレエを見たこともないような人たちにも
劇場に足を運んでほしい。

その新たな挑戦のために…

私は 那由多を抜てきしたの。

俺…。

死ぬ気で頑張ります。

もう一回 やらせてください。

♬~

あっ… すいません。

今のとこ もう一回お願いします。

力で回そうとすると
かえって 回転が遅くなるんです。

回り始めたら 両手は

支えるだけのつもりで
やってみてください。

♬~

おしっ!

サポートの上達 半端ないな…。

さすが なゆっち!

パ・ド・ドゥは 愛する女性を
エスコートするのと同じだ。

相手に思いやりを持って
してほしいことを感じ取れ。

ちゃんと君も それに応えるんだ。

そして お互いの息遣いを感じろ。

何よりも大切なのは
お互いの息が合っていることだ。

それぞれが好き勝手に踊っていては

いつまでたっても
パ・ド・ドゥは成立しない。

2人とも よく覚えておけ。

はい。

私は ここにいる みんなの力を借りて

全く新しい「白鳥の湖」を作り上げたい。

協力していただけますか?

(拍手)

よかった… よかった…。
もう…。

はい。

(司会)ただいまより
敷島バレエ団特別記念公演

「白鳥の湖」の制作発表 記者会見を
始めさせていただきます。

それでは 出演者のご紹介をいたします。

主役 悪魔 ロットバルトを演じる
高野 悠さんです。

(拍手)

(司会)王子 ジークフリートを演じる
水上那由多さんです。

(拍手)

(司会)白鳥 オデット 黒鳥 オディール
2役を演じる 有明紗良さんです。

(拍手)

(有明)まさに 我が有明ヘルツの
新たなる門出を象徴する

最高の舞台をお届けいたします。

バレエファンのみならず

バレエをご覧になったことのない
お客様にも

楽しんでいただける作品に
なっております。

ご期待ください。

(拍手)

高野 悠 水上那由多
2人のスターダンサーを迎えて

誰も見たこともない 全く新しい
「白鳥の湖」が 誕生いたしました。

どうぞ 公演の幕開けを
楽しみにお待ちください。

(拍手)

笑顔でお願いします。

ありがとうございます。

いや 社長! すばらしいご挨拶でした。

いやいや。 おお よくやった。

やればできるじゃないか。
(2人)ありがとうございます。

ダブル主演の力で
チケットは 飛ぶように売れますよ。

失礼します。

何だって?

そんな情報 聞いてないぞ。

(有明)いや~ 君たちも よくやった。
(青柳 由衣)ありがとうございます。

社長 大変なことになりました。
何だ どうした?

ロシアが…。
ロシアがどうしたんだ。

はい。 あの… ロシア国立バレエ団です。

1月の2週目に予定されていた
来日公演が

劇場の都合で 1週間ずれ込んだそうで…。
ずれ込んだから 何なんだ!

その結果 うちと全く同じ日程
3日間 全公演 丸かぶりです。

何だと!?
丸かぶり!?

あの それって バレエファン待望の
来日公演ってやつですか?

そうだ。 チケットは完売
それが そのまま新しい日程に適用される。

えっ じゃあ バレエファンは その3日間
既に

バレエ公演のチケット
持ってるっていうことで…。

うちがチケットを売り込んだところで
見向きもしないってことだよ。

なんてこった…。

じゃあ 肝心のバレエファンは
誰も来ないってことか!?

そんな…。

うちは カンパニーから 一切の手を引く。

世界レベルの作品を作ろうって
約束したじゃないですか!

誰にできるっていうの?
どうなっちゃうんですか? うちの公演。

水上那由多に懸けて
今回の舞台作ってんだよ。

この舞台 降ります。
もう うんざりだ。

これ以上 みんなが バラバラになるのは
嫌なんです!

皆さん こんばんは!