遺留捜査 #9/美女と遺体と!?山小屋の奇妙な一夜!殺意を秘めたキャンドルの謎[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

遺留捜査 #9/美女と遺体と!?山小屋の奇妙な一夜!殺意を秘めたキャンドルの謎[解][字]

糸村と村木が山中で遭難…山小屋で発見したのは、父の仇を胸に誓った男の遺体で…!?遺留品のアロマキャンドルが照らした真相とは?そして、村木が絶体絶命のピンチに…!?

◇番組内容
山中で遭難しかけた糸村と村木は、辿り着いた避難小屋で瀬川彰(橋本淳)の遺体を発見する。所持品には、緑色のアロマキャンドルが…。その後、貴子(青山倫子)と名乗る女性も避難してきて、遺体とともに奇妙な一夜を過ごす。捜査により、瀬川の父が15年前、強盗に刺殺されていたことが判明。瀬川はその復讐を胸に誓っていたようで…!?また、瀬川は死の当日、恋人の並木優香(野村麻純)と登山する予定だったことも分かり…!?
◇出演者
上川隆也、戸塚純貴、宮﨑香蓮、甲本雅裕
【ゲスト】野村麻純、青山倫子、橋本淳、野添義弘、中山祐一朗 ほか
◇脚本
大石哲也
◇演出
長谷川康
◇音楽
吉川清之
◇主題歌
小田和正『風を待って』(ソニー・ミュージックレーベルズ)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】三輪祐見子(テレビ朝日)
【チーフプロデューサー】佐藤凉一(テレビ朝日)
【プロデューサー】藤崎絵三(テレビ朝日)、丸山真哉(東映)、谷中寿成(東映)
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.tv-asahi.co.jp/iryu_2021/
☆Twitter
 https://twitter.com/iryusousa_tva

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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確かに 西村さんは やりそうだわ。
(一同 笑い)

(カメラのシャッター音)
(村木 繁)いや~!

いい眺めですね!

(糸村 聡)村木さん
ウェア選ぶの 手伝って頂いて

ありがとうございました。

だってさ スーツじゃ無理でしょ。

こーんな山だよ!

この山 野生動物も
結構 生息してるみたいですね。

(村木)そうでしょうね!

(シャッター音)
んっ?

村木さん。
んっ?

あそこ 木が折れてますね。

うん。
熊でも通ったんでしょうか?

熊さん まだ冬眠中!

あなたが そろそろ帰りましょう
って ひと声かけてくれれば

こんなに焦る事
なかったんですよ!

だって 村木さんが
あんまり楽しそうに

シャッター切ってるものですから。
いや でも…。

(鳥が羽ばたく音)
えっ… 何? うわあっ!

何? 何? 何…? 何!?
もうすぐ日も暮れますし

これ以上 山の中 移動するのは
危険ですね。

すぐ近くに
避難小屋があるみたいですから

今夜は そこで過ごしましょう。

(村木)もう~ 何が「近く」よ。
30分以上 歩いたよ。

あっ ランタンありますね。
今 明かりつけます。

(村木)早くつけてよ もう。

えっ 何? スーツ着てたの?
もちろん。

う~ん!

い… 糸村さん…。

はい?

あっ!
すみません お休みのところ。

(村木)いやいや… 違うと思う…。

村木さん ちょっといいですか。

♬~

亡くなってます。
えっ…!

もしかして
山から滑落したとか…。

傷の状態から見て

懸命に ここまで たどり着いて
力尽きたように見えます。

そうです。 御伏山の避難小屋です。

免許証 ありました。

えー… お名前は瀬川彰さん。

さんづくりの「彰」です。

年齢は33歳。
ご住所は京都市内みたいですね。

それから…

輸入食品の会社に
勤めているみたいです。

わかりました。
では こちらで待機しています。

はい。

(村木)はあ…
薪ストーブ ついたよ。

あっ ご苦労さまです。

糸村さん?
はい。

何してるの?
いえ 所持品をちょっと…。

ん~…。

食料も食器も 2人分ありますね。

もしかして
同行者がいたんでしょうか?

ちょっとさ…
勝手に触ると怒られちゃうよ。

これは…?

ろうそくみたいですね。

(ドアの開く音)
(村木)えっ!? うわっ!

(風の音)

♬~

どうも…。

どうも…。

(女性)その人…。

山から滑落したみたいで…。

瀬川彰さんという方なんですが
もしかして お知り合いですか?

いえ… 知らない人です。

♬~

失礼ですが お名前は?

貴子といいます。

あっ 私は村木。 こちらは糸村。
2人合わせて 糸村木です。

糸村木?

あっ あの…
それ お手伝い致しましょうか?

じゃあ… お願いします。

豆をひく時は
ゆっくりひいてください。

ゆっくりですね。
はい。

コーヒーって 熱を加えると
味が落ちるんです。

だから 美味しく入れるには

豆をゆっくりひくのが
コツなんです。

ああ そうなんですね!

ゆっくり…。

♬~

あっ 美味しいです。

香りもいいですね!

これ
パナマゲイシャっていうんです。

アロマとか
トロピカルフルーツのような

甘い香りがしませんか?

確かに。

これ まるで
お店で頂くコーヒーみたいですね。

あっ…。
何?

大丈夫。 ランタンのオイルが
切れたんでしょう。

えっ… じゃあ
朝までずっと このまま?

できれば このままで…。

窮すれば変ず 変ずれば通ず
通ずれば久し。

…って 誰かが言ってました。
(舌打ち)

状況が状況ですから

このキャンドル
使わせてもらいましょう。

♬~

ん~? んっ?

なんか いいにおいする。

(においを嗅ぐ音)
うん…。

これ アロマキャンドルなんじゃ
ありません?

んっ?

ああ…。 なんの香りでしょう?

♬~

(村木)…どこ?

ここですか…。

(村木)糸村さーん!

おはようございます。
貴子さんは?

仕事があるからって
朝早く下山しましたよ。

なんで 起こしてくれなかったの!

だって 村木さん

あまりにも気持ち良さそうに
寝てたものですから

起こしたら悪いかなと思いまして。

その気遣いは仕事で使え!

あのさ もちろんさ
連絡先は聞いてるよね?

聞いてませんよ。

おい おい おい おい!

なんでだよ!
せっかくのご縁だぞ!

そんな事より 村木さん
これ見てください。

どうやら 瀬川さん
あの辺りから滑落したようですね。

おーい!

(石川 保)
山科北署の石川だ。

あんたたちか
昨晩 電話くれたのは。

はい。 京都府警の糸村と…。

村木です。

(カメラのシャッター音)

(石川)状況から見て
滑落事故の可能性が高いな。

(村木)でも…

事故に見せかけた殺人って事も
あり得ます。

ああ?
あっ… ほら あの

後頭部に
大きな裂傷がありますよね。

恐らく これは 滑落の際に負った
傷だと思いますが

念のために
司法解剖をおすすめします。

で 他に何か気になった事は?
はい。 あの…

被害者は アロマキャンドルを
所持していました。

うん?

山登りに なぜ
アロマキャンドルを持参したのか

気になりませんか?
いや。

そうですか。

で そのアロマキャンドルは?

ゆうべ
ランタンが消えてしまいまして

急きょ 使ってしまいました。
なるほど…。

ええっ!? 使っちゃったの!?
はい。

(石川)
始末書 書いてもらうからね!

(2人)すみません…。

私は 先に下山しますよ。

僕は残って 所轄に行ってきます。
あっ!

貴子さんの連絡先 わかったら
すぐに知らせてくださいね!

あっ 村木さん ちょっと…。
えっ?

これ 鑑定お願いできますか?
(村木)なんで!?

これは そもそも
ご遺族にお渡しするべきものです。

それを勝手に使ったわけですから

我々には
弁済する義務があります。

つまり 同じものを探して
返したいと?

そういう事です。

♬~

(吉井寿樹)間違いありません。
うちで働いてる瀬川彰くんです。

(石川)あなたが 瀬川さんの
身元引受人だと伺ったんですが

彼のご両親は?

2人とも すでに他界してます。

私は 大学時代

彰くんのお父さんと同じ
山岳部に所属してまして

彼の事は
息子のように思ってました。

瀬川さんのお父さん 亡くなったと
今 おっしゃられましたけど

ご病気か何かでしょうか?

いえ…。
コンビニ強盗犯に殺されました。

殺された?

今から15年前
彰くんが高校3年生の時です。

泥棒!

(吉井の声)
彰くんのお父さん 橋部は

少年鑑別所の法務教官をやってて
とても正義感の強い男でした。

(刺す音)

(吉井の声)でも それが
あだとなってしまって…。

(橋部亮介)ううっ…!

(吉井の声)そのあと
犯人は すぐ捕まりましたが

事件後 奥さんは
事件のショックと生活苦から

彰くんを残して
自殺を図りました。

(吉井の声)
両親を亡くした彰くんは

自分の人生を悲嘆し

父親の敵が出所したら
自分の手で復讐してやるんだと

かたくなに思い込んでたんです…。

(吉井の声)そんな彼を
なんとか立ち直らせたいと思い

私の会社に誘ったんです。

ところで…

このキャンドルに
見覚えはありませんか?

さあ…。

そうですか…。

(沖田 悟)いた…!
糸村さん お疲れさまです。

あれ? 沖田くん
どうかしたんですか?

佐倉さんに 糸村さんのサポートを
頼まれました。

というか 余計な事をしないように
見張っとけって。

余計な事って なんでしょう?
なんでしょう?

おお! 沖田か!

(沖田)石川さん!

ご無沙汰してます!
(石川)おう おう おう おう…。

糸村さん
ご迷惑おかけしてませんでした?

あ~ 迷惑っつうか…
変わった人だよな。

ハハハハ…。
ハハハハ…。 ですよね~。

ここからは僕が しっかり
捜査のお手伝いしますから。

ああ 助かるわ。

ああ ちょうどな
スマホの解析が上がったところだ。

ありがとうございます。

あれ? 瀬川さん やっぱり
同行者がいたみたいですね。

並木優香さん。

でも 当日
ドタキャンしてるみたいですね。

ほら ここ。

「ごめん。 体調が悪いので
今日はやめときます」

(並木優香)彰さんが…?

(沖田)事故か他殺か
まだわかりませんが。

瀬川さんとは
どういう関係ですか?

1年ほど前に知り合って
お付き合いさせてもらってました。

瀬川さんのスマホを
見たんですけど

並木さん 昨日
一緒に山に登る予定でしたよね?

はい。

でも 朝 急に体調が悪くなって…。

では 昨日は ずっと ご自宅に?
(優香)はい。

それを証明できる方って
いらっしゃいます?

いえ… 一人暮らしなので。

すみません。

これ 瀬川さんのリュックの中に
入っていたものなんですが

見覚えありませんか?

いえ 見た事ありません。

そうですか…。

(沖田の声)
彼女 なんか怪しくありません?

恋人が死んだっていうのに
悲しむそぶりも見せないなんて。

では 僕は やる事がありますので
あと お願いします。

えっ? あっ…。

あ~ どうせ
アロマキャンドルですよね?

どうして わかったんですか?

(携帯電話の振動音)

はい 糸村です。

糸村さん 今から言う場所に
来てもらえますか?

caf ridge。

カフェ リッジ?

(ドアベル)

いらっしゃいませ。

あっ…。

(村木)どうも。

昨夜のコーヒーの味が
忘れられなくて

ネットで探してたら
偶然 この店を見つけちゃって。

そんなに喜んで頂けたなんて…。

どうぞ。

それでは
パナマゲイシャを2つ。

かしこまりました。

それにしても いいお店ですね。

全部 夫がしつらえてくたんです。

へえ~。 夫…。

ハハ…。
優しいご主人なんですね。

まあ…。

村木さん
アロマキャンドルの鑑定は?

戻ったら すぐやる。

そもそも なんで 僕は
呼び出されたんですか?

だって 1人じゃ緊張するでしょ。

あっ 確かに
村木さん好みの美人ですから…。

フフ…。

早く飲んで 仕事に戻りましょう。

嫌だ。 ゆっくり飲みたい。

(携帯電話の振動音)
すみません。 ちょっと失礼します。

あっ 糸村さん。

並木優香の事で
少し気になる事が出てきました。

星あかりの会?

加害者家族の支援団体です。

(沖田)こちらの団体は
そういった加害者家族の

支援をされてるんですよね?

(杉山明彦)はい。
並木優香さんの場合

父親が殺人事件を起こし
殺人犯の娘と ののしられて

苦しい生活を強いられてきました。

(客)お前の親父
殺人犯なんだってな。

(杉山の声)優香さんは

幼い頃に亡くなったお母さんの
旧姓に変えています。

でも どこへ行っても
父親の事が知れて

また新しいところへ…。

ずっと その繰り返しでした。

今みたいに なんとか まともに
暮らせるようになったのは

ほんの数年前からです。

あの… 優香さんのお父さんは?

5年前 服役中に亡くなりました。

どうして 殺人なんか…。

コンビニ強盗を働いて

逃走中に止めようとした人を
ナイフで刺してしまったんです。

15年前の事です。

(刺す音)

その被害者のお名前
おわかりになりますか?

橋部亮介さんという方です。

瀬川さんのお父さんです。
…えっ!?

瀬川さんも 事件のあと
お母さんの名前に変えてるんです。

えっ… あっ ちょっと…。

すいません。

えっ… っていう事は

一つの殺人事件の
加害者と被害者の子供同士で

付き合ってたって事ですか?

そういう事になりますね。
そんな偶然 あります?

♬~

(優香)彰さんが 父が殺した方の
息子さんだという事は

知ってました。

その事を知った上で
お付き合いを?

いえ。

この手紙が店に届いて それで…。

失礼します。

(沖田)これ 登山に行く前の日じゃ
ないですか。

拝見します。

「瀬川彰の実の父親は橋部亮介」

「あなたの父親に殺された
被害者だ」

(沖田)瀬川さんは

あなたの素性を知った上で
近づいたって事ですか?

そうだと思います…。

私…
全然 そんな事に気づかなくて

一人で浮かれてたんです。

優しくしてくれたのも
好きだって言ってくれたのも

全部 嘘だったんです。

じゃあ
一緒に山に行かなかったのは…。

彼の口から

本当の事を突きつけられるのが
怖かったから…。

♬~

彼 私を山に誘って
どうするつもりだったんだろう…。

もしかしたら

私を殺すつもりだったのかも
しれませんね。

(二宮)
服のニオイ気にしていろんなもの使ってない?

はい 古い~

今やニオイ専用これ一本で

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(濱田)ちょっとー!
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(村木)はい。

鑑定 終わりました。
ありがとうございます。

瀬川さんのキャンドルには

珍しいアロマオイルが
配合されておりました。

ふきのとうです。

ふきのとうって あの
天ぷらにして食べるやつですか?

そう!
春の使者と言われる山菜です。

その ふきのとうの独特の香りが

そのキャンドルには
含まれておりました。

はい。

同じ成分で再現しておきました。

これ 村木さんが?
ウイ。

火 つけてもいいですか?
あっ どうぞ。

♬~

ああ… 確かに この香りでしたね。

ただ!
村木スペシャルリサーチレーダーによると

ふきのとうのアロマを使用した
キャンドルは

市販されておりませんでした。

では 僕らが
山小屋で ともしてしまった

このキャンドルは…。

瀬川さん もしくは 他の誰かが
個人的に作ったものでしょうね。

(滝沢綾子)あれ?
アロマキャンドルですか?

はい。 どこの誰が作ったのか
捜索中です。

だったら… エステサロンとか

当たってみました?
えっ?

最近 オリジナルアロマを
売りにしてる店 結構ありますよ。

本当ですか?
ほら アロマって

気分を
リラックスさせてくれますし。

滝沢さん…
ありがとうございます!

石川さん。
(石川)おう。

瀬川さんのな
司法解剖の鑑定結果だ。

後頭部の傷は

鈍器のようなもので殴られて
できたものらしい。

(沖田)コーヒーの粉末…?

(石川)ああ。 微量だがな。

これは
鈍器に付着していたもの…。

すぐに調べてきます。

ああ それからな

ちょっと
気になる噂話があってな。

噂話?
(石川)ああ。

吉井社長の女房
喫茶店のオーナーでな。

吉井貴子さんですよね?

その貴子と瀬川さんが
デキてるんじゃないかって

噂になってたらしいんだよ。
えっ…?

♬~

こちらでは アロマキャンドルって
取り扱ってらっしゃいますか?

はい。 こちらでございます。
ああ…。

ありがとうございます。

♬~

どうもありがとうございました。

♬~

(嗅ぐ音)

同じにおいだ…。

♬~

これだ!

(篠原玲子)すいません お客様。
うちは女性専用のサロンでして…。

あの このアロマキャンドル

もしかして ふきのとうが
使われてはいませんか?

ああ…。
ええ よく気づかれましたね。

私 京都府警の糸村といいます。

このキャンドル… えーっと

篠原さんが
お作りになったんでしょうか?

あっ… いえ。 大阪で
アロマショップをやっている

私の弟です。

弟さんが?
はい。

♬~

ん…? どうしました?

あれ? パナマゲイシャって

この間 村木さん
ネットで調べてませんでした?

んっ? そうだっけか…?

(ドアベル)

村木さん…。

どうも。

京都府警の沖田です。

吉井貴子さんですね?
…はい。

あなた おとといの夜
村木さんたちと一緒に

御伏山の避難小屋で
ひと晩 過ごされたそうですね。

(沖田)そこには その夜

瀬川彰さんという男性の
遺体があった。

彼は

あなたのご主人が経営している
貿易会社の社員であり

面識があったはずです。

なぜ その事を
隠していたんですか?

あの時は
よく 顔がわからなくて…。

瀬川さんの後頭部の傷に

コーヒーの粉末が
付着していました。

恐らく 何かで殴られた時に
付着したものと考えられます。

(貴子)その人…。
知らない人です。

鑑定の結果 その粉末は…

パナマゲイシャ。

あの夜 あなたが私たちに
入れてくれたコーヒーです。

う~ん 香りもいいですね!

パナマゲイシャっていうんです。

瀬川さんの同僚の間では

あなた方は親密な関係にあると
噂されてましたが…。

違います!

では なぜ 瀬川さんとの関係を
隠そうとしたんですか?

それは…。

夫に知られるのが怖くて…。

ご主人に?

♬~

夫は嫉妬深くて…。

他の男性との関係を疑っては
暴力を…。

(沖田)やはり 瀬川さんとは
そういう関係だったんですね。

それは…!
君 そういう言い方は失礼でしょ!

(沖田)村木さんは
黙っててください。

(貴子)それは違います。

私が 一方的に 瀬川くんを
頼っていただけなんです。

(貴子の声)最初は同情でした。

でも そのうち

私のほうが 夫の事で
相談に乗ってもらったり

話を聞いてもらうように
なったんです。

じゃあ 瀬川さんが亡くなった日
山に登ったのは?

あの日は
夫に些細な事で たたかれて…。

(たたく音)

どうしても 瀬川くんに
聞いてもらいたくなって…。

(村木)沖田くん…。

もう それくらいでいいですか?
えっ?

私は これで失礼します。

あっ ちょっと…。

ちょっと 村木さん!

彼女の証言が 本当か嘘か
私が確かめます。

♬~

すみません。
いらっしゃいませ。

こちらに
結城さん いらっしゃいますか?

はい。 社長!

お客さんですよ!

(結城達郎)
このアロマキャンドル

俺が少年鑑別所に入ってた頃の
思い出の品なんです。

少年鑑別所?

俺 10代の頃
かなり ヤンチャやってて

鑑別 出たり入ったり
繰り返してたんですよ。

教官らも 俺に失望して
そのうち だんだん見放されて…。

(結城の声)でも 1人だけ

いっつも 声かけてくれる人
おったんですよ。

それ もしかして
橋部亮介さんではありませんか?

はい…。
なんで 知ってはるんですか?

♬~

♬~

ああっ…!

下 見ちゃ駄目…
下 見ちゃ駄目…!

♬~

うっ! ああっ… ああっ…!

あっ…!

糸村さん!!
大丈夫ですか?

村木さん
この場所 見覚えありませんか?

あっ 糸村さんと来た…。
はい。

瀬川さんは 恐らく この場所から
滑落したんだと思われます。

だから あの時 木が折れてた。

ああ…。

あっ そうだ 糸村さん。

これ あの…

瀬川さんの殺害に使われた
凶器だと思われます。

村木さん さすがです!

いや そ… そんな…。

えっ… でも
なんで 糸村さんは ここに?

やっとわかったんです。

あの日 瀬川さんが
なぜ この山に登ったのか…。

♬~

(綾子)沖田さんが提出した
この指紋と

手紙に付着した指紋が
一致しました。

手紙を出したのは
間違いなく この人ですね。

凶器を見つけました。

吉井貴子さん

このコーヒーミルに
見覚えはありませんか?

瀬川さんが
滑落した場所から

このコーヒーミルが
発見されました。

これは あなたのものですよね?

さあ。 知りません。

(沖田)とぼけても無駄ですよ。

このコーヒーミルから
あなたの指紋が検出されています。

あなたが 登山時に
愛用しているという事も

奥さんから証言を得ています。

貴子から…?
それと…

ここから
瀬川さんの血痕と

後頭部からは コーヒーの粉末が
検出されています。

あなたは これで
瀬川さんを殴りつけ

滑落させた。

吉井さん
言い逃れはできませんよ。

あの日の朝
些細な事で つい 手がね…。

(吉井)待ちなさい!
(たたく音)

離して…。 離してください!

(吉井の声)
あいつは家を出て行った。

瀬川に会いに行くと思った。

(瀬川 彰)
社長? なんで こんな所に…。

お前 貴子と
ここで待ち合わせてんだろ?

なんの話ですか?

ハハハハハ…!
とぼけんなよ。

お前が貴子とデキてる事は
わかってるんだよ!

毎週 毎週 コーヒー豆 届けて
あいつと密会してたんだろ!?

そんな事してません!
誤解です!

2人して
俺の事 馬鹿にしやがって…!

(瀬川)待ってください!

俺も言わせてもらいます。

貴子さんと
別れてあげてください。

貴子さんの気持ちは
もう… 社長から離れてます。

もう これ以上
暴力で縛りつけるのは

やめてあげてください!

お前… 俺に説教する気か!?

貴子さんを本当に愛してるなら
別れてあげてください。

お願いします!

ふざけんな!!
(殴る音)

ああっ…。

(瀬川)うわあーっ…!!
(滑落する音)

(沖田)この手紙は
吉井貴子さんが出したものでした。

彼女は
お二人の事情を知っていました。

瀬川くん?

どうしたの?

昨日…
親父の敵の娘に会いました。

…えっ?

(瀬川の声)街中で苦しそうに
うずくまってる女がいて

気になって 声をかけたんです。

病院まで付き添ったんですけど

名前 聞いて…
「並木優香」だって。

改名した事ぐらい
こっちは知ってるっつーの!

瀬川くん…。
(ため息)

すいません…。

瀬川くん…。
(瀬川)フフッ…。

あの女と付き合って

人並みの幸せを
味わわせてやりますよ。

で 向こうが
その気になったら

俺の素性を明かして
どん底に突き落としてやる…!

えっ…?

これは 親父のための復讐です!

(沖田)吉井貴子さんは 瀬川さんが
あなたを山に誘ったと聞いて

慌てて
この手紙を出したそうです。

じゃあ やっぱり 彰さんは…。

(足音)

失礼します。

優香さん 瀬川彰さんについて
お話ししたい事があります。

もう結構です…。

3分でいいんです。
僕に時間を頂けませんか?

あの 糸村さん
一体 どこまで行くつもりですか?

ここは 瀬川さんが
山の所有者から許可を得て

亡くなったお父さんの遺骨を
散骨した場所だそうです。

(糸村の声)瀬川さんのお父さん
橋部亮介さんは

ここからの眺めが
とても好きでした。

瀬川さんは あの日 優香さんを

ここに連れてくるつもり
だったんじゃないでしょうか?

お父さんの目の前で 私に

自分の素性 明かすつもりだった
って事ですか?

恐らく。

もう これ以上
聞きたくありません…!

橋部亮介さんは 少年鑑別所の
法務教官をしていました。

知ってますよ そんな事!

法務教官というのは なかなか
報われない仕事なんだそうです。

罪を犯した少年たちを
一生懸命 更生させようとしても

残念ながら

再び戻ってきてしまう少年も
少なくありません。

それでも橋部さんは
少年たちをゆるし

更生の希望を
持ち続けていました。

橋部さんは
少年たちを指導する際

ご自分で作った
このアロマキャンドルを

よく たいていたそうです。

(糸村の声)少年たちの気持ちを
解きほぐし

本音を聞く事ができるからと。

そんな少年の一人が成人し 大阪で
アロマショップを開きました。

その 更生を果たした少年
結城さんは

今から3カ月前
瀬川さんを訪ねていました。

これ 俺が作った
アロマキャンドルです。

お父さんに聞いた作り方
参考にしました。

親父の…?

鑑別所で面談する時

お父さん いつも
このアロマ たいてくれて…。

このにおい嗅いだら すごい
前向きになれるっていうか…。

こんな くそみたいな俺でも
絶対 やり直せるって

そんな気になれたんすよ。

ちょっと
つけてみてもいいですか?

ハハッ… ぜひ。

このにおい…。

ふきのとうです。

(橋部)このにおいを嗅ぐと
春の訪れを感じるんだよなあ。

♬~

(糸村の声)
そして 事件の1週間前

瀬川さんは
結城さんの店を自ら訪れて

こう言ったそうです。

(瀬川)僕の大切な人に

父のアロマキャンドルを
贈りたいんです。

僕も 父のように
生きたくなりました。

瀬川さんは 確かに

復讐の目的で 優香さんに
近づいたのかもしれません。

けれど 同じ時間を過ごし
重ねていくうちに

優香さんの優しさや人柄に

惹かれていったんじゃ
ないでしょうか?

彼が 私に…?

はい。

瀬川さんと優香さん
互いの立場は対極にありました。

けれど お互い求めていたものは
同じだったのではありませんか?

求めているもの…?

孤独や 心の傷や痛みを
分かち合い

たとえ小さくても
本当の幸せを重ね合える

そんな相手を。

本当の幸せを重ね合える人…。

瀬川さんは この場所で
優香さんとの愛を誓い

共に生きていく事を
ここに眠るお父さんに

報告するつもりだったんじゃ
ないかと 僕は思います。

♬~

(泣き声)

♬~

♬~

♬~

♬~

彰さん…。

ごめんなさい…!

♬~

(村木)お店 畳むそうですね。

(貴子)…はい。

じゃあ 最後に一杯

パナマゲイシャを
飲ませて頂けますか?

喜んで。

♬~

村木さん。

♬~

ほら!

ふきのとう。
たくさん 芽 出してました。

天ぷらにしましょうか。

いいですね!

♬~

もうすぐ 春ですね。
そうですね。

(佐倉路花)家出人捜し専門?

(西野伸太郎)返金はできません。
(福井常之)あの人は詐欺師です。

(大山容子)環奈がいないんです!
どこにいるんですか?

江戸時代の人の骨…。

3分で結構です。
僕に時間を頂けませんか?

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