[新]書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~ #1[字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

[新]書けないッ!?~脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活~ #1[字]

テレビ朝日ドラマ初主演・生田斗真×脚本家・福田靖が紡ぐ凸凹夫婦と家族のマイ・ホームコメディ!新ドラマ枠「オシドラサタデー」初回1時間スペシャル!

◇番組内容
売れない脚本家の吉丸圭佑(生田斗真)は、天才小説家の妻・奈美(吉瀬美智子)、娘の絵里花(山田杏奈)、息子の空(潤浩)と暮らしていた。ある日、テレビ局のプロデューサー・東海林(北村有起哉)から一本の電話が。圭佑に連続ドラマの脚本の依頼が来たのだ!
そして圭佑の生活は一変…。テレビ局や俳優の八神(岡田将生)から様々な無茶ぶりをされ、空の家庭教師・仙川(菊池風磨)までをも巻き込む、ドタバタの毎日が幕を開ける―!
◇出演者
生田斗真、吉瀬美智子、菊池風磨、小池徹平、浜野謙太、岡田将生(友情出演)、長井短、山田杏奈、潤浩、小野武彦、梅沢昌代、北村有起哉
◇脚本
福田靖
◇演出
豊島圭介
◇音楽
井筒昭雄
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】三輪祐見子(テレビ朝日)
【チーフプロデューサー】黒田徹也(テレビ朝日)
【プロデューサー】服部宣之(テレビ朝日)、尾花典子(ジェイ・ストーム)、宮内貴子(角川大映スタジオ)
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.tv-asahi.co.jp/kakenai/
☆Twitter
 https://twitter.com/KakenaiOshidora
☆Instagram
 https://www.instagram.com/kakenai_oshidora/
☆TikTok
 https://www.tiktok.com/amp/tag/書けないッ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

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  20. 時間

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

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♬~

(吉丸圭佑)ああ いい天気。

最高!

〈僕の名前は吉丸圭佑〉

〈職業は脚本家〉

〈テレビドラマや映画の
脚本を書く

あの脚本家だ〉

〈でも 僕は
映画の脚本は書いた事がない〉

〈ネットドラマも
書いた事はない〉

〈僕が住んでいるのは 都内にある
この4LDKのテラスハウス〉

〈家族は…

奥さんの奈美 高校2年生の絵里花
小学3年生の空〉

♬~

〈今日 僕は 仕事の予定はない〉

〈昨日も 仕事をしなかった〉

〈一昨日も 仕事をしなかった〉

♬~

〈実は この3カ月間
ずっと暇だ〉

〈要するに
僕は 売れない脚本家なのです〉

♬~

あっ…
1月クールのドラマ 始まるんだ。

♬~

〈売れない脚本家が どうして
こんな広い家に住んでるのか〉

(ノック)
(吉丸奈美)はーい。

〈実は 僕の奥さんは
小説を書いている〉

〈ペンネームは香坂りり子〉

〈そう あの売れっ子作家だ〉

♬~

圭ちゃん ありがとね。
うん。

〈つまり この家は

香坂りり子の収入で
買ったわけで…〉

〈家族を養ってくれているのは
奥さんの奈美〉

〈その代わり 家事全般を
担当しているのは僕だ〉

(チャイム)

(操作音)
はーい。

(秦野ゆかり)「秦野でーす」
どうぞ。

(ゆかり)「はーい」
(操作音)

(ドアの開閉音)

(ゆかり)圭佑さん こんにちは。
こんにちは。

あっ 今さ お昼ご飯
作ってるとこなんだけど

秦野さん 食べる?
頂きます。 ありがとうございます。

〈彼女は秦野ゆかりさん〉

〈奈美の秘書だ〉

(ノック)
どうぞ。

(ゆかり)失礼しまーす。
お疲れ。

(ゆかり)『文藝手帖』の連載は
引き続き ありまして

先生に
エッセーと対談の依頼が来てます。

エッセーは
スカイエア航空の機内誌で

今までで一番印象的な旅について。
4枚 1600字。

対談は?

『週刊エリア』からで お相手は
脳科学者の西城喜一郎先生。

あら 面白そう。
そうですよね!

(ノック)
どうぞ。

お昼できたよ~。
はーい。

(ゆかり)ありがとうございます。

うーん… おいしい!
おいしいです!

ありがとう。 昨日の夜
飲み残した白ワインがあったから

今日は フンギビアンコだなと。

これ お店で出せますよ!
圭佑さん。

主夫にしておくの もったいない。
そうね。

主夫じゃないから。
一応 脚本家だから。

圭佑さんって
キャリア どのくらいなんですか?

脚本家になって。

ああ 会社辞めたのが32の時だから
もう5年か。

5年で
どのくらい仕事したんですか?

連ドラのピンチヒッターで2話。
ん? 3話か。

ピンチヒッター?
時々あるんだよ。

メインの脚本家が 第5話くらいで
行き詰まっちゃって

やばい 間に合わない! って事が。

それで 誰か空いてる奴に
第6話だけ書かせろ

って事になって 僕 呼ばれたわけ。

『警視総監マリコ』も
何回か書いた。

あれは
大勢の脚本家が書いてるからね。

シーズン8ぐらいまで
やってたから。

あと 『ギャル谷ギャル夫』か。

『ギャル谷ギャル夫』?
深夜の連ドラ。

知らない。
2話ぐらい 書いたよね。

あとは 『占い探偵・茶柱たつ子』。
2時間ドラマ。

以上。
5年で それだけって

少なくありません?
新人には そうそう仕事来ないよ。

新人じゃないでしょ?

自分から 売り込みとか
しないんですか?

ああ そういうの 全然わかんない。

やってんのかな?
他の脚本家さん。

欲ないもんね 圭ちゃん。
フフフッ…。

えっ… でも 脚本家さんだったら

ゴールデンタイムの連ドラとか
書きたいんじゃないですか?

ああ 無理無理!

1話 書くだけで
ヒーヒー言ってるのに

1人で連ドラ書くなんて
無理に決まってるじゃん。

あっ…
でも 連ドラなんて書いてたら

家事が おろそかになっちゃうか。
そうだよ。

奈美が
食事 作らなきゃならなくなるよ。

えっ それは困る。

やっぱり 圭佑さんは
今のままでいいです。

香坂先生には
執筆に専念してもらわなきゃ。

心配しなくても 僕に
そんな仕事 来るわけないって。

(携帯電話の着信音)

もしもし?

(東海林光夫)「吉丸さんのお電話で
よろしいでしょうか?」

はい。

「私ですね
東西テレビの東海林と申します」

「どうもどうも。
はじめましてですよね?」

はい。 と… 東西テレビ?

「吉丸さん
今 何か書かれてますかね?」

「お忙しいですか?」

あっ いや あの…
今は 何も忙しくはないですけど。

「そうですか! いや~ よかった」

「実はですね
連ドラ企画がありまして

で 脚本家さんを
探してるんですよ」

連ドラ?
連ドラ?

(東海林)
「木曜9時枠なんですけど

吉丸さんに
お願いできたりしますかね?」

木曜9時…?
ゴールデン!?

そ… それは… 何話目を?

(東海林)「いえいえ… 初回から。
メインライターですよ」

〈この瞬間 僕の人生は変わった〉

(東海林)
「もしもし?」

「吉丸さん?
もしもし?」

♬~

すみません すみません…。

《僕に連ドラ。
しかも 木曜9時 ゴールデン》

《何かの間違いだよ これは》

《どう考えたって
ありえないもん!》

(東海林)だから
16時がケツなんだからさ

すぐ終わるよ そんな打ち合わせ。
いつも やってんじゃないかよ。

切るよ! 吉丸くん?
あっ はい!

電話した東海林です。

あっ…。
(松尾めぐみ)APの松尾です。

あっ… すみません。
吉丸です。 お願いします。

(角 隆史)どうも 監督の角です。

あっ 吉丸です。 お願いします。

はあ~…。 まあ 座って。
あっ…。

《電話の雰囲気と
全然違うんだけど》

(東海林)監督は 彼 初めて?
(角)ですよね?

あっ はい。
(東海林)4月クールの木曜9時枠

実は 五味さんが
書くはずだったんだけど…。

五味さん 知ってる?
五味譲一さん。

『ノルウェイの森ビル』とか
『刑事ドロンコ』とか書いた…。

知ってます もちろん。

ゴルフで 腰の骨 折って
入院しちゃったんだよ。

なんで ゴルフで
腰の骨 折るかなあ…。

それで 急きょ 脚本家 探せ
って事になったんだけどさあ

でも 売れてる人
みんな 仕事入ってるし。

そうじゃなくても
今 1月じゃない?

4月から始まる連ドラ 今から
書いても間に合うわけないって

みんな びびって
断ってくるわけよ。

(角)他にいないんですよ
空いてる脚本家。

もう 誰でもいいから
連れてこいっつったら

めぐみが
吉丸くんの名前 出したんだよ。

《「誰でもいいから」…》

『ギャル谷ギャル夫』
書いてらっしゃいましたよね?

吉丸さん。
あっ はい。 4話と9話…。

どっちかの回が
結構面白かった記憶があって。

あっ ありがとうございます。

内容は
ちょっと覚えてないんですけど。

(東海林)本来だったら 今の時期
4話ぐらいまで

出来上がってなきゃ
いけないんだけど…。

「うん 大丈夫 大丈夫」。

「僕の頭の中では 全部
イメージ出来上がってるから

大丈夫 大丈夫」とか言って

実は なんにも
考えてなかったんだよ 五味さん!

(角)だから 話の中身どころか

企画も決まってないんですよ。
えっ 企画も!?

タイトルもな。
キャストは決まってますよ。

(東海林)主演は八神隼人ね。
えっ!?

《八神隼人!?》

あと 木下マリアと
段田段三郎さん!

《うっそ~!?》

(角)とりあえず ゴールデンらしい
メンツはそろってるんです。

あっ…
そんな事ってあるんですか?

(東海林)どんな事?

だから その…
そんなにすごいキャストで

木曜9時の連ドラで
3カ月後に放送始まるのに

なんにも決まってないなんて…。

ないよ。

だから
君に来てもらってんじゃないの。

とにかく
大至急 ストーリー考えて

1話を 1週間で
上げてもらいたいわけよ。

(角)やっぱ 刑事ドラマが
いいんじゃないですか?

八神くん 刑事やった事ないよな?
(めぐみ)ないです。

(東海林)ありだな 刑事もの。

(角)男くさくて
女が一人も出てこない的な?

(東海林)ありあり。
『ダーティハリー』的な?

(東海林)
あり おり はべり いまそかり。

『ダーティハリー』って なんですか?
(角)クリント・イーストウッドだよ。

《やっぱり こういう事か》

《結局 事故物件じゃん》

《っていうか
今まで ピンチヒッターか

単発ドラマしかやった事ない僕に
連ドラなんて》

《しかも 時間もないのに

ゼロから
ストーリー考えるなんて…》

とにかく じゃあ 吉丸くん。

明日までに ストーリー案
書いてきてくれる?

《無理だよ!》

(角)それでドラマの方向性 決めて
すぐ 脚本に取りかかってもらう。

ですね?
はい。

《僕には無理だって!》

じゃあ 吉丸くん 頑張って。
マジで時間ないから。

当たって バズればいいから。
じゃあ よろしく!

(めぐみ)ああ もう…
おいおい メールします。

頑張ります…。
(ドアの閉まる音)

《どうしよう… どうしよう!》

すごいじゃない 圭ちゃん。

でも…。
大抜擢じゃない!

だって ゴールデンの連ドラだよ?
でも そういうのって

本当は 半年とか1年ぐらい前から
準備始めると思うんだよね。

話の内容
なんにも決まってないなんて…。

なんにも?

僕が ゼロから
考えなきゃいけないんだよ?

でも 受けちゃったんでしょ?

今日の晩ご飯 どうするの?
受けちゃったんでしょ?

家事は毎日あるんだよ。 洗濯も…。

そんな事 考えなくていい。

圭ちゃん…
大チャンスなのよ これは。

受けたからには
やるしかないでしょ。

余計な事 ゴチャゴチャ考えない。

♬~

《男くさくて
女が一人も出てこない

『ダーティハリー』みたいな
刑事ドラマ》

《『ダーティハリー』…
昔 テレビで見た!》

《でも 覚えてない!》

《クリント・イーストウッドが
でっかいピストル持ってた事以外

内容が全く思い出せない》

見てみよう。

えーっと どこで配信…。

《いやいやいや 悠長に
映画見てる暇なんてないだろ!》

《打ち合わせは明日だぞ》

《ひと晩で ストーリー案
作らなきゃいけないんだから!》

考えろ~ 考えろ~…。

(吉丸絵里花)ただいま。
おかえりなさーい。

何やってんの? お母さん。
えっ?

晩ご飯 作ってんのよ。
見りゃわかるでしょ。

(吉丸 空)お父さんに
仕事 入ったんだって。

仕事?
すごいのよ。

ゴールデンタイムの連続ドラマを
お父さんが 最初っから書くの。

主役は八神隼人だって。

ねえ
人気のある俳優さんなんでしょ?

なんで お父さんが?

プロデューサーからのご指名よ。
ねえ 圭ちゃん?

うーん そうかな。
(絵里花)なんで?

いろいろあって
そういう話が来たの。

だから 今日は
お母さんが 晩ご飯 作るから。

えーっ 出前 取ろうよ。

僕も そう言った。

お母さんが
作っちゃいけないわけ?

おいしくないもん。
僕も そう言った。

カレーは誰が作ったって
おいしいでしょ?

まずいカレー作るほうが
難しいのよ。

(空)もう ムキになってるから
お母さん。

何言ってもダメ。

カレー以外 作んないでよ。
サラダとかも いらないから。

サラダは 野菜 切って

ドレッシング
かければいいだけじゃない。

その言い方が もう まずそう。
絵里花…?

わかる~。
空…。

(チャイム)

(仙川俊也)
「仙川でーす。 こんちは!」

(空)ここが10センチで
ここが2センチだから…。

もう帰ってきてんの?
お姉ちゃん。

うん。

へえ~。
今日 部活なかったんだ。

弓道部だよね 絵里花ちゃん。

羽織袴で 弓だっけ?
あれっ 矢だっけ?

スパーン!

くう~っ!
かっこいいんだろうな…。

袴は はいてるけど
羽織は着てない。

先生 できた。

正解。

縦12センチ 横8センチの
長方形の面積…。

僕 まだ 絵里花ちゃんと

20秒ぐらいしか
話せてないんだよな。

「こんにちは」 「いらっしゃい」と

「さよなら」 「さよなら」が5回。

ハハッ…
もう どうしたらいいの? 空くん。

空く~ん!

やかましい。

ごめん。

すいません。

《何も思い浮かばない》

《打ち合わせまで あと13時間》

《「できませんでした」じゃ
僕は終わる》

《脚本家として終わる》

《書かなきゃ 書かなきゃ
とにかく書くんだよ》

《男くさくて
女が一人も出てこない

『ダーティハリー』みたいな
刑事ドラマなんだよ》

《当たって
バズればいいんだよ!》

「いいんだよ!」じゃない!

そんなに簡単に書けたら
僕は とっくに売れっ子に…。

ヒーッ…! ヒーッ…。

ヒーッ… ハフ ハフ ハフ ハフ…。

ふう…。

《落ち着け…》

《まず 主人公の名前を考えよう》

《神宮寺尊…》

《悪くない。
主人公っぽいじゃん!》

神宮寺尊が…。

あっ…。

《女が出てこないドラマだった》

あれ? 木下マリアも出るって
言ってたよな…。

えっ どうすんの…?

えっ わかんないよ~!
もう全然わかんな~い。

(八神隼人)吉丸圭佑…?
ゴンちゃん 知ってる?

(権藤咲江)知りません。
何 書いた人?

代表作って なんだ?

そういうのは…。
(八神)えっ ないの?

えっ なんで そんな脚本家が
俺のドラマ書くわけ?

大丈夫。
新進気鋭の脚本家だから。 なっ?

(めぐみ)はあ…。
嫌だよ 俺

つまんないホンで芝居すんの。
(東海林)わかってる。

損するのは俺なんだからさあ
東海林さん!

(東海林)
わかってるって。 八神隼人が

めっちゃかっこよく見える
ドラマにするから。 大丈夫。

本当に?

えっ? だって 視聴者は
八神隼人を見たがってるんだよ。

絶対当たるから。 絶対バズるから。

いや だったら いいけどさあ…。

ちくしょう…。 いやいや もう
相変わらずイケメンだな。

いや ちょっと…。
(一同)フフフ…!

そういうの もういいから!
もういいって!

本当の事 言ってるだけだもん。
(八神)東海林さん うまいなあ…。

嘘つき? 俺 嘘つきなの?
(八神)嘘つきじゃないけど…。

頑張っちゃうよ! だから…。

「絶対に当たる」なんて
言っていいんですか?

いいんだよ!
でも…。

じゃあ 「もしかして外すかも」って
言うのか?

役者を気持ち良くしてやるのが
俺たちの仕事だろ!

(めぐみ)はあ…。

脚本家 探しとけ。
(めぐみ)はあ?

あいつ一人で
連ドラ書けるわけないだろ。

今のうちに
二番手 三番手 用意しとけ!

もう脚本家いません。

ド新人でもいいよ!
そこら辺の奴 捕まえてこい!

(蹴る音)
(東海林)でか足…!

(秒針の音)

(ドアの閉まる音)

圭ちゃん…?

どこ行った?

(犬の遠ぼえ)
ええっ…!?

《あそこじゃ書けない》

《女が一人も出てこない
男臭い刑事ドラマ…》

《『ダーティーハリー』みたいな
刑事…》

《…って事は 神宮寺は
当然アウトローだよな》

《平気で むちゃする
非常識な奴なんだよ…》

《どんな むちゃするんだ?》

《僕が神宮寺だとしたら…》

むちゃした事あったっけな?
僕…。

《会社辞めて
脚本家になった事?》

いやいや そんな事じゃない。

《僕がやった非常識な事…》

《そうだ! 燃えるゴミの日に
燃えないゴミを出して

回収されなかった》

《白Tを色物と一緒に洗って
まだらに染めて

奈美を怒らせた》

あとは…。 あっ そうだ。

《晩ご飯で シューマイを具にして
ギョーザにした時は

フッ… もろに非常識って
絵里花がブチギレたぜ》

(舌打ち)
いや もう そんな話じゃない!

ダメだ 思いつかない…。

思いつかないじゃない

書かなきゃいけないんだよ
明日の朝までに。

《そんなの無理!》

無理じゃない。

《僕には書けない!》

うるさい!
うるさいんだよ お前は…!

主人公は…
神宮寺尊は 一匹狼なんだ。

血も涙もない 一匹狼。

そいつが何をする?
何をするんだよっ!?

(女性)
やめて! やめてください!

やめて!
(男)うるせえ…!

(銃声)
ちょっ! あっ…!

えっ…!?

(銃声)

♬~

はっ…! あっ!

(バイクのエンジンを吹かす音)
(タイヤのスキール音)

ハッハッ…!

(銃声)

(空撃ちの音)

(銃声)

(男)ぐっ… うぐぐ…!

ぐうう… うう… ぐっ…!

(倒れる音)

(遠ぼえ)

♬~

(ドアの開閉音)

圭ちゃん?

見えた。
えっ?

ドラマが見えた!!

見えた?

《タイトルは『ウルフ刑事』!》

《いや 『刑事ウルフ』!》

《アウトローのデカが
悪党を片っ端から退治していく

男だらけの
ダーティーハリーなドラマだ!》

《書ける! 書けるぞ~!》

♬~

(絵里花)
まだやってるんだ お父さん。

うん。
徹夜?

心配しないでいいから。
いってらっしゃい。

いってきます。
いってきまーす。

気をつけてね。

はっ!! びっくりした…!

書けた…!

あれ…?
書けたの? ストーリー案…!

今 メールで送った。

やったじゃない 圭ちゃん!

神が降りてきたんだよ 神が…!
こんな事 初めてだよ!

ねえねえ!
ねえ ねえ… どんなお話なの?

あっ いやいや やっぱり聞かない。
小説とは違うもんね。

ドラマなんだから
ちゃんと放送を見なきゃ。

寝てないんでしょ?
圭ちゃん 打ち合わせまで…。

興奮して眠れない!
でも…!

やった…! 書けた!

うん…!
(拍手)

やった! やった…!

これは ないな。
えっ…?

ないっすね。

八神くんがさ
刑事ドラマは嫌なんだって。

はっ?

さっき マネジャーから
電話あったんです。

女性活躍社会にふさわしい
ドラマがいいって。

八神くんが
言ってるんだそうです。

じょ… 女性活躍…?

(東海林)いや もちろん
自分が一番活躍するんだけど

たくさんの女性たちを
生き生きと描いてほしいんだと。

要するに
女の子たちに囲まれたいんだよ。

(めぐみ)ですね。

お… 女の子!?

じゃあ…
学園もので いきましょう。

学園もの! 女子校を舞台にして。
(東海林)ありだな 学園もの。

(角)そこに イケメン教師が
やって来る的な?

(東海林)
ありあり。 あり おり はべり…。

ありませんでしたっけ?
そういうドラマ。

(角)そんな事
言ってる場合じゃないって。

じゃあ 吉丸くん 明日までに
学園ものでストーリー考えてきて。

えっ 明日まで?
(めぐみ)打ち合わせ

いつにします?
(角)午前中がいいな。 10時。

オッケー 10時ね。
じゃあ よろしく。

(角)お願いします。

フフフ… メールするんで。

《この人たちは… 鬼だ!》

♬~

〈子供の頃から テレビドラマが
大好きだった僕は…〉

〈将来は ドラマを作る仕事を
したいと思っていた〉

〈例えば 脚本家とか〉

〈でも テレビ局も映画会社も
全部落ちて

結局 僕は不動産会社に就職した〉

〈1年後 3歳の絵里花と一緒に
部屋を探しに来た

シングルマザーの奈美に
一目惚れ〉

〈僕たちは結婚し 家族になった〉

〈やがて 奈美は空を妊娠〉

〈元々 読書家だった彼女は
産休中に小説を書いた〉

〈それが文芸誌の新人賞をとり

奈美は 香坂りり子のペンネームで
作家デビュー〉

〈子育てしながら
書いた

2作目 3作目も
売れて

奈美は
あっという間に

売れっ子作家に
なってしまった〉

〈その活躍を
見ているうちに

僕の中に かつての気持ちが
よみがえってきた〉

〈僕は 仕事の合間に脚本を書き

シナリオコンクールに
応募し続けたけど

落選ばかり〉

〈32歳の時 ついに佳作をとった〉

〈僕は 会社を辞めて

脚本家になった〉

〈でも
仕事は ほとんど来なかった〉

〈奈美の稼ぎで
僕たち家族は

都内4LDKの

今の家に引っ越し

何不自由ない生活〉

〈僕は たまに脚本を書く主夫〉

〈その事に 僕自身
すっかり慣れてしまっていた〉

〈そんな ある日…

僕は 突然

ゴールデンタイムの連続ドラマの
メインライターに

抜擢されてしまったのだ〉

♬~

でも 書けない!

んん…!

(絵里花)ただいま。

おかえり~。

なあ 絵里花
八神隼人って知ってるよね?

八神隼人?

もし 絵里花の学校の先生に
八神隼人がいたらさ

どうなると思う?

そりゃあ… みんな
キャーキャー言うんじゃない?

うん それで? どうなると思う?
どうなる?

キャーキャー言われるだけじゃ
ドラマにならないだろ。

何が起きると思う?

そんなの知らないよ。
私 八神隼人 興味ないもん。

じゃあ もう
八神隼人じゃなくていい。 ねっ。

絵里花の学校には
イケメンの先生が…。

(絵里花)いない。
協力してくれよ~!

(空)僕の学校には いるよ
イケメンの先生。

小学校のドラマじゃないから。

2組の土屋くんのお母さんと
デキてるんだって。

えっ デキてる?

土屋くん言ってたもん。
「夜 家に来る」って。

えっ…?

土屋くん 時々 学校で先生の事
パパって呼んじゃってるし。

マジで!?
いや 「マジで!?」じゃない。

空… ねえ 小学生が
そんな事に興味持っちゃダメ。

お父さんが悩んでるから…。

そういうドラマじゃないから。

どういうドラマなんだ!?

落ち着け。
打ち合わせは 明日の10時。

って事は 9時までに送ればいい。

あと16時間。

あと16時間しかない…!
ああ~…!

♬~(スピーカー)『交響曲第25番
ト短調 K.183』

(ノック)
はい。

ごめんね 仕事中。

ん? どうしたの?

ごめんね。 あの… 君の小説にさ
女子高校生の話があったよね。

ああ… 『Bダブルス!』?

ちょっと借りてもいい?
うん。

♬~

《悠長に本なんて読んでる暇は
ないんだよ!》

《でも 何かドラマのヒントに
なるものがないと…》

《いけない!》

《じっくり読むと
パクってしまいそうだ》

♬~

《ダメだ…
流し読みすると入ってこない》

《ヒントにならない!》

《それにしても
改めて奈美は すごいよな》

《バドミントンの経験なんて
ないのに…》

《奈美は
取材も ほとんどしないで

想像力だけで
高校バドミントン部を舞台にした

小説を書いちゃうんだから》

どうして書けんだよ…。

《実際に 女子校のイケメン教師に
話を聞いたほうがいい》

《どんなおいしい思いを
しているのか》

《どんな葛藤があるのか》

《本人しか知らない
リアルなドラマがあるはずだ》

行こう!

《どこに行くんだよ!》

《そんな奴 知らないし
そんな事してる時間ないだろ!》

《朝までに ストーリー案
書かなきゃいけないんだぞ!》

考えろ~… 考えろ~!

そうだ イケメン教師には
実は秘密があるんだ。

どんな秘密だ?

《あの絵里花でさえも
夢中になるとしたら…》

(息を吹く音)

ここ 試験に出ちゃうぞ。

《実は 教師が王子様…》

あり得ねえ~! はあ…。

《待てよ?》

見えた!

ド… ドラマが見えた!!

(キーボードを打つ音)

(東海林)イケメン教師は
実は 財閥の御曹司ね…。

…なかったっけ? こういう設定。

生徒が御曹司っていうのは
ありましたけど

教師のパターンは…。

っていうか
財閥って日本にあるんですか?

(角)ベタかもしれないけど…
僕は面白いと思いますよ。

ありがとうございます!
それに これ…

却下して また一から
書き直してもらうのは…。

無理です!
時間的に もうやばいもんな。

この第1話では 神宮寺尊が
聖蘭女学院にやって来る。

この新任教師が
財閥の御曹司だとは

誰も知らない。
はい。

(角)本人もそれを隠しているから
ママチャリで登校してくる。

そうです。
でも イケメンだから

生徒たちが キャーキャー言う。

クールな保健教師 三崎玲子も

実はドキドキしている。
はい。

でも それが面白くない
同僚教師の勅使川原が

神宮寺の自転車のタイヤを
パンクさせる。

それそれ。 せこすぎないか?

これがメインの事件って。
すいません。

(角)そこは脚本にする段階で
膨らませていくんですよね?

そ… そうです!

第1話のクライマックス。

突然ヘリがグラウンドに着陸して
みんな大騒ぎ。

それは ママチャリで
帰れなくなった神宮寺を

迎えに来たヘリだった!

(東海林)操縦しているのは
執事の漆原… フフッ。

(めぐみ)ヘリはお金かかりますよ。

第1話なんだし
派手にやらせてくださいよ

東海林さん。

わかったよ。

このストーリーで進めよう。
ありがとうございます!

(東海林)じゃあ これ
2日でホンにして 吉丸くん。

2日?
(めぐみ)登場人物表も欲しいです。

早くキャスティングしなきゃ。

(東海林)じゃあ 登場人物表とホン
2日でよろしく。

よろしくお願いします。

メールください。

《鬼だ…》

ただいま。

こんなに 干しいも いらないって。

(篠田重幸)おう 圭佑くん。
(篠田芳恵)おかえりなさい。

いらっしゃい
お義父さん お義母さん。

(芳恵)松崎さんから
干しいも もらったから

持ってきてあげたわよ。

これ見て。
圭ちゃん 全部食べていいから。

(篠田)ゴールデンの連ドラマ
書くんだって? 圭佑くん。

(芳恵)すごいじゃない!
いや…。

どうだったの? 打ち合わせ。
いろいろダメ出しされた。

自転車をパンクさせるのは
せこすぎるとか。

パンク?
いいんだよ それは もう…。

ありがとうございます。

東海林さんたちの
言うとおりだから。

とにかく2日でホンにしてくれって。
2日?

東海林さんって 誰?

プロデューサーです。

プロデューサーって なんだ?

一番偉い人。
一番偉いのは社長だろう。

ドラマを作ってる
現場の一番偉い人。

それは監督じゃないの?

監督とは違う。

どう違うんだよ? 圭佑くん。

監督は ドラマを演出する人で

プロデューサーは
企画を立てて予算とか…

とにかく 全体を統括する人です。

よくわからんな。
脚本家は何をするんだ?

脚本書くのよ。

小説家とは違うの?

小説と脚本は 何が違うんだ?

全然違う。

どう違うんだ? 圭佑くん。

小説は…

小説は 想像力で
自由に書けるんでしょうけど

脚本は 予算とかスケジュールとか
俳優は誰とか

いろんな条件があって
好きに書けるわけじゃありません。

プロデューサーが
むちゃ言ってきたり…。

俳優が わがまま言ってきたりして
もう…。

圭ちゃん…。

圭佑くん 大丈夫 大丈夫!

すいません…。

あなたには
わがままな事 言う人いないの?

さすがに編集者は言わないわよ。

奈美は人気作家だからな。

もう そういう事 言わないでよ。

いやいや… 俺は別に圭佑くんを
悪く言うわけじゃないんだぞ。

〈結婚した時 奈美は

3歳の絵里花を抱えて書店で働く
シングルマザーだった〉

〈そんな娘をもらってくれて
本当にありがとう 圭佑くんって

涙ぐんで僕に感謝してくれた
お義父さんだったけど…〉

とにかく 仕事があるからって

家事をおろそかにするなよ
圭佑くん。

お父さん。

〈奈美が
売れっ子作家になってからは

普通に上から目線〉

(涌本彩子)あっ 東海林さーん。

嫌な奴 来たよ。

(めぐみ)おはようございます!
涌本さん。

おはよう。 聞きましたよ。
脚本家 捕まらなくて

聞いた事もない人に
書かせてるんですって?

大丈夫なの?

そいつだけじゃねえよ。

こっちは 有望な新人
3人捕まえてんだから。

アメリカのドラマは
チームで書くんだよ。

意味がわからない。

私の下にいらっしゃいよ
めぐみちゃん。

数字が取れる現場は楽しいわよ。

(東海林)ちくしょう…。

2~3本 当てたからって
いい気になりやがって。

将来有望な脚本家って
誰ですか?

肩で風切って歩けるのも
今のうちだよ。

そんなの
1人もいないじゃないですか。

探せよ じゃあ!
汚いなあ。

(目覚まし時計のアラーム)

5… 5時!?

どうしたの?

ああ~ びっくりした!
朝かと思った…。

フフッ… 寝ぼけてたの?
2時間だけ寝るって ほら

自分でベッドに入ったじゃない。
もう やだ…。

聞きましたよ 圭佑さん。

ゴールデンの連ドラ
書くんですって?

うん…。
先生に負担がかからないように

お願いしますね。
ゆかりちゃん。

ああっ…!
今だって 先生が晩ご飯作るって。

今日は 私が手伝いますけど
いつも来れるわけじゃ…。

大丈夫だよ 秦野さん。

お義父さんからも
くぎ刺されてるから。

(チャイム)

「仙川でーす。 こんちは!」

(空)図のような回路を作ると
電気が流れ

モーターが回りました。 問1。

今日 お姉ちゃんは?

部活。

回路に流れる電気を
なんと言いますか?

そっか…。

見てみたいなあ…
部活やってる絵里花ちゃん。

♬~

ズキューン!

(空)何?
えっ?

今 言ったじゃん。
「ズキューン」って。

言ってないよ。

先生 家庭教師なら
勉強教えてくれなきゃ。

だって 空くん どんどん自分で
問題解いちゃうんだもん。

クビ。

教える 教える。
今日は延長しようか。

7時ぐらいまで。 なっ?
やだよ。

空くんは
ゲームしてればいいから。

お姉ちゃんに会いたいだけでしょ。

違えよ!
違くねえよ。

…すいません。

(東海林)とりあえず これ
ストーリー案ね 八神くん。

ホンになったら
もっと膨らむから。

ねえ 「チャメシゴト」って何?

ん?
ここ。

あ… それね「茶飯事」。
日常茶飯事って言うでしょ?

言わないか 最近…。

ああ そっち!
「そっち」って なんだよ…。

俺が女子校のイケメン教師ねえ…。

そこ否定されると
困っちゃうんだけどな。

最高じゃん!
(東海林)でしょ?

でも 実は財閥の御曹司って
なんか韓流っぽくね?

いやいや でも 今ね
また 韓流きてるから。 なっ?

この先は どんな話になるわけ?
この先 面白いよ。

どんどん どんどん どんどん
進めてるから大丈夫。 なっ?

ホンが遅れるのは勘弁してよ
マジで。

もう 別の脚本家に書かせてるから
大丈夫…。

えっ 誰? 誰? 誰?
内緒 内緒…。

えっ なんで なんで…?

ボーン!
サプラーイズ!

意味わかんないんだけど!
(2人の笑い声)

ああーっ!
何 何 何…。

いい事 思いついちゃった。

(携帯電話の着信音)

びっくりした…。

(携帯電話の着信音)

《嫌な予感がする…》

吉丸です。
(東海林)「八神くんがさ…」

吸血鬼にしてほしいんだって。

は?

女子校のイケメン教師は
財閥の御曹司で

実は B型の血液しか吸わない
吸血鬼。

(東海林)「聞いてる?」

なんで 吸血鬼なんですか?

それぐらいの飛び道具がないとさ
ドラマ はじけないし。

なんで B型の血液しか…。

(東海林)「いや だから そういうの
いちいち説明し始めたらさ

キリないじゃん。
当たって バズればいいんだよ」

それは… えっ?

話の内容が変わってくるんじゃ…。

吸血鬼だって わかるのはね
2話からでいいから。

とりあえず 明日までに
1話と登場人物表 よろしくね。

(電話が切れる音)

(キーボードを打つ音)

なんだよ これ…。

(男)ハズすぞ。

このドラマ 絶対ハズす。

ああーっ!

そもそも お前なんかに

ゴールデンタイムの連ドラの話が
来るなんて おかしいだろ!

お前はな 華やかなステージに
引きずり上げられて

そこで大失敗して この業界から
消えてなくなるのさ。

ハハハハハハッ…!

ああーっ!
ハハハハハハッ…!

ハーッハッハッハッハ…!

ああーっ! あああ…。
圭ちゃん?

やめてくれ! ああ…。

どうしたの?
圭ちゃん どうしたのよ?

あいつは?
あいつ?

ツルツル 頭!
頭ツルツルの男!

ツルツル?
そこにいたんだよ 今!

ええ? 圭ちゃん… 寝てたのよ。
寝てない!

僕は大失敗して
この業界から消えていくって

あいつが…。
じゃあ 妄想。

それは妄想…。
違う!

じゃあ どこにいるのよ
そのツルツルの男。

だから…。

あれ?

ほら いないでしょう?

…妄想?

圭ちゃん 休んだほうがいいって。
ちゃんと睡眠取らなきゃ。

ダメだよ 明日までに
書かなきゃいけないんだから。

そんなんじゃ書けない。

寝てる余裕なんてない。
圭ちゃん!

奈美とは違うんだから 僕は!

奈美みたいに
すらすら書けないんだから。

寝ちゃって 時間がなくなって

間に合わなかったら
どうするんだよ。

僕しかいないんだよ。

「ごめんなさい
間に合いませんでした」なんて

絶対 言えない。
そんなの大変な事になる!

監督とか 東海林さんは
待ってるんだから。

僕が考えたストーリーを
面白いって言ってくれて

ホンが出来上がるの
待ってくれてるんだから。

(ため息)

わかった わかった。

でも「書かなきゃ 書かなきゃ」って
焦っちゃダメ。

こういう時は 落ち着いて
客観的に整理するの。

…客観的に?
うん。

今 何に行き詰まってるの?
圭ちゃんは。

八神隼人が
むちゃ言い出したんだよ。

吸血鬼にしろって。
吸血鬼?

自分の役は
女子校のイケメン教師で

財閥の御曹司で
B型の血液しか吸わない吸血鬼。

なかなか無理のある設定ね…。

でも 僕は
言われたとおりに書くしかない。

じゃあ 一緒に考えよ。

奈美が?
うん。

だって 私 締め切りまで
まだ余裕あるから。

ダメだよ…。
どうして?

奈美のドラマになっちゃう。
ええ?

奈美が どんどんアイデア出して

僕は
そのとおりに書くしかなくて

結局 奈美が考えたドラマに
なっちゃうよ。

そんな出しゃばったりしないって。

絶対そうなるって!

じゃあ 圭ちゃんが考えた事を
しゃべってくれたら

私がパソコンに打つ。
えっ?

口述筆記。

ほら 圭ちゃん
仕事するの久しぶりじゃない?

だから
私が打ったほうが早いって。

ねっ。 やってみよ?

口述筆記?
うん。

1人で考え込んでたら

またツルツル出てくるよ~。

それは嫌だ。

ツルツル…。
嫌っ!

シーン1 学校正門。

シーン1 学校正門。

1行空けて
上から6文字空ける。

1行空けて
上から6文字…。

(キーを打つ音)
はい。

ママチャリに乗って入ってくる
神宮寺 マル。

ママチャリに乗って
入ってくる

神宮寺… マル?

ああ…
あの句読点のマル。

ああ…。

警備員 かぎかっこ。

ちょっとちょっと! テン。

部外者は入っちゃダメだよ!
かぎかっこ閉じる。

ちょっとちょっと…。
改行。

ちょっと早い。

部外者は入っちゃダメだよ…。
ビックリマーク。

ビックリマーク?
うん。

あっ ああ…。
改行。

神宮寺 かぎかっこ。

僕は 今日から
この学校に赴任してきた

神宮寺尊です。

早い!
ああ ごめんごめん…。

この学校に赴任してきた
神宮寺尊です。

かぎかっこ閉じる。
(キーボードを打つ音)

こうやって脚本って
書いていくのね。

(東海林)21歳!?
(めぐみ)大学3年生。

そんな若い奴が
ホン 書けるのかよ。

先月 ニューシネマシナリオコンクールで
最優秀賞。

賞金500万。
マジで?

あの人です。

如月さん。

プロデューサーの東海林です。

プロデューサーの東海林です。

はじめまして。
脚本家の如月翔です。

教壇に立つ神宮寺。

改行。 神宮寺 かぎかっこ。

神宮寺尊です。

自己紹介 4回目。
えっ 4回目?

警備員のおじさんと校長先生と
職員室でもした。

そっか…。 えっ? でもさ

生徒の前で自己紹介ってするよね。

えっ? どうすればいいの?

学校に新しい先生が来た時って
どうするんだっけ?

落ち着いてよ 圭ちゃん。

ああ もう わかんない!

ハハハハハハッ!

ああーっ! ツルツルだーっ!

ハッハッハッハッハ…!

ツルツルなんかいない!

…いない。

続き 考える。

はい。

(東海林)第2話から
彼に入ってもらうから。

(如月)中盤の展開が地味かな。

(八神)出し惜しみしたって
なんにもいい事ないって。

(角)明日までにできますか?
明日まで?

(空)やばいよ お父さん。
(仙川)もう なんて日だ!

これは 圭ちゃんのドラマ。

無料見逃し配信はTVerで。

これまでの放送を見るなら
TELASAで。

せーの…。
(絵里花・空)見てね!