「教場Ⅱ」後編【主演・木村拓哉 生き残るのは、誰だ。必死のサバイバル決着!】[字][デ]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
「教場Ⅱ」後編【主演・木村拓哉 生き残るのは、誰だ。必死のサバイバル決着!】[字][デ]
珠玉の警察学校ミステリー実写化第二弾!過酷な訓練を乗り越えて生き残れるのは誰?必死のサバイバルがついに決着!
番組内容
ここで生き残った者だけが、警察官になれる。
警察学校という密室…そこで、何が起きたのか。必死のサバイバルが始まる-“教場”と呼ばれる警察学校の教室。冷徹無比な教官・風間公親(かざま・きみちか/木村拓哉)が務める初任科第200期短期課程の教場では、生徒たちが日々、早朝6時起床から激しいトレーニングにさらされている。何より厳しいのがルール厳守。
番組内容2
その行動は、常に監視体制に置かれ、誰かのミスは連帯で責任を負う。携帯電話も没収され、外出するためには許可が必要。そんな辛苦ともいえる究極の試練が待ち受ける警察学校には、さまざまな背景を持つ生徒たちがさまざまな動機で集まってきている。また、警察学校という閉塞(へいそく)した極限状態で生徒たちが抱える葛藤もさまざま。「警察学校とは適性のない人間をふるい落とす場である」と考える教官・風間は、
番組内容3
生徒がトラブルを抱えた途端、退校届を突きつける非情な男だ。
また、いつも生徒たちに突然理解しがたい指令だけを告げ、その場を立ち去ってしまう。次々とふるいにかけられる“教場”という名のサバイバルゲームを生き抜くため、生徒たちの秘密と思惑が渦巻き、いろいろな事件が巻き起こっていく…。果たして、最後までふるい落とされずに生き残り、何人の生徒が卒業証書を手にすることができるのか!?
出演者
木村拓哉
・
濱田岳
上白石萌歌
福原遥
矢本悠馬
杉野遥亮
目黒蓮
眞栄田郷敦
岡崎紗絵
戸塚純貴
高月彩良
樋口日奈
・
重岡大毅
三浦貴大
佐久間由衣
嘉島陸
・
工藤阿須加
川口春奈
葵わかな
富田望生
味方良介
村井良大
・
大島優子
三浦翔平
・
佐藤仁美
和田正人
高橋ひとみ
・
松本まりか
小日向文世他
スタッフ
【原作】
長岡弘樹『教場』シリーズ(小学館)
【脚本】
君塚良一
【音楽】
佐藤直紀
【演出】
中江功
【プロデュース】
中江功、渡辺恒也、宋ハナ、遠藤光貴(SWITCH)
【制作協力】
SWITCH
【制作著作】
フジテレビ
ご案内
★『教場Ⅱ』番組HP
https://www.fujitv.co.jp/kyojo2/
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@kazamakyojo
★公式Instagram
kazamakyojoジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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- 史穂
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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
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『教場Ⅱ』で]
(鳥羽)[警察学校の教室は
教場と呼ばれる]
[僕たちは 警察官を目指し
風間教官のもとに集まった]
(風間)風間 公親だ。
[日々 体を鍛え 法律を習い
犯罪者を検挙する技術を
学んでいった]
[風間教官は
容赦ないやり方で
僕たちが抱える 心の闇や秘密を
白日の下に さらし
警察官としての適性を欠いた者を
ふるいにかけ 追い出していった]
今期の生徒だ。
遅刻しそうになったところを
宮坂が通してやった。
そこで 車に はねられた。
今朝 病院で 息を引き取った。
(日下部)宮坂が どんな思いで
警察官になったか!
職務で 弔え!!
[生き残りをかけたサバイバルは
あつく厳しい夏を迎えた]
(生徒たち)1 1 1・2…。
(須賀)しっかり 声出せ!
(生徒たち)はい!
1 1 1・2 1 1 1・2
1 1 1・2 1 1…。
(須賀)手帳!
納め!
(須賀)警笛!
(須賀)どうした 比嘉!
(比嘉)申し訳ございません。
(須賀)ぼーっとしてんじゃねえ!
第1列 吹け!
(笛の音)
(愛子)お疲れさまです。
(愛子)失礼します。
よろしいですか?
入れ。
どうした?
生徒から学校への注意報告書です。
チェックしたので
ご確認 お願いします。
(生徒)「女子寮の廊下の壁に
亀裂があるので
補修してほしいです」
(生徒)「談話室の時計が 直しても
すぐに ずれてしまいます」
(生徒)「水道の蛇口の水圧が低くて
みんなで使うと出が悪くなります」
フッ… そんなのもありました。
髪は 長髪でも
いいんじゃないかって。
まあ 注意報告書というより
学校への要望ですね。
週末の外出禁止には
反対が多いな。
ええ。 不評を買ってますね。
私も そう思います。
一カ所に閉じ込められてると
息が詰まります。
休日にストレスを解消した方が
心身の健康を保てますから。
君も そうか。
ええ ですから 今 私の…。
違う。 君自身も 週末は
学校に いたくないのかと
聞いている。
週末でも
学校に残ってる生徒はいるが
君のことを見かけたことはない。
父が 入院をしていて
お見舞いに行っています。
行ってあげた方がいい。
喜ぶだろう。
お父さんは 入院して
どのぐらいになる?
2カ月です。
ハァ… 時々 自分自身のことが
嫌になる。
片目を失った代わりに
様々な感覚が鋭くなって
さえていく一方だ。
失礼します。
一通 抜いたのか?
教場で 生徒から受け取って
君に渡したはずだが。
はい。 そっくりそのまま
お返ししました。
そうか。 何通 入ってた?
五通です。
なら… 私の間違いか。
君に渡す前と 重さが違う。
失礼します。
♬~
♬~
≪(気合)
(気合)
左利きに矯正されたのか?
はい。 小さいとき 祖父に
柔道を教えてもらい そこで。
剣道は 左利きが有利とは
かぎらないが。
そのときの癖で。
体調は どうだ?
君は
大胆な足の踏み込みが武器だ。
(足を踏み込む音)
今日は
まったく使えてなかったが。
問題ないです。
失礼します。
♬~
(めぐみ)失礼します。
何だ?
余計なことかもしれませんが
彼の様子が おかしいんです。
比嘉君の。
授業で ミスばかり繰り返して。
うらやましいほど完璧だったのに。
君の見立ては?
睡眠不足だ。
今の息遣いにも揺らぎがあった。
話してみたら
付き合ってる子がいるって
言ってました。
交際のことで 悩んでるみたいで。
告げ口したわけじゃありません。
苦しんでるとこ見てられなくて。
分かった。
失礼しました。
忍野。
はい。
休みの日は 何をしている?
走ってます。
真矢と約束したので。
他にも 君みたいに
体力のない生徒は いるか?
はい。
私ほどじゃないですが 何人か。
なら 励まして
トレーニングに誘ってやれ。
君が 教わったことは
君だけのものではない。
はい!
(ドアの閉まる音)
(比嘉)あっ! うう…。
ハァ ハァ ハァ… フウ…。
はっきり言うが
君たちの国語力は 危機的状況だ。
警察官にとって
書類の作成は 大事な仕事だ。
書類には 普段 使わないような
漢字も使う。
今日は それを覚えてもらいたい。
これが 分かる者は?
鳥羽。
(鳥羽)はい。
「だいおんせい」では…。
「だいおんじょう」と読む。
大きな声や音という意味だ。
これは どうだ。 分かるか?
杣。
(杣)はい。
読めないか?
(杣)「じんじふせい」
意味は?
意識がなくて もうろうとした
状態です。
次は これだ。
分かる者。
(漆原)はい。
漆原。
(漆原)「ぞうひん」
犯罪によって手に入れた物という。
そうだ。 よく勉強してるな。
では この文字は どうだ?
比嘉。
はい。
読み方と意味は?
下に 「る」を付けて
「なぶる」ではないでしょうか?
そうだ。 意味は?
この漢字は 男が女を
困らせることを表している。
じゃあ…。
これは どうだ?
ホントに そういう字が
あるんでしょうか?
いいかげんな文字だと
疑ってんのか?
(陶子)はい。
伊佐木。
その字も 「る」を付けて
「なぶる」です。
そうだ。
読み方は 同じで
成り立ちは 反対。
女は 男を困らせることを
表している。
男からなのか 女からなのか。
その違いだ。
比嘉 きょうだいは?
(比嘉)はい。
姉が 二人います。
なら 君は こっちだな。
(吉村)あれ? ということは?
女に甘えちゃうタイプかな?
吉村。
はい。
この読み方と意味は?
「じじん」ですか?
意味は?
疲れている… 疲れ果てている…。
自殺という意味だ。
君たちは 飛び降り自殺を
見たことが あるか?
高い所から 人が地面に
たたきつけられたとき
どんな音がするか 知ってるか。
マンションの5階から
砂場に 人が落ちたとき。
プシュッと
水枕が つぶれるような音がする。
10階から アスファルトの路上に
落ちたときには
パシンと
布団を たたくような音がする。
(たたく音)
こんな感じだ。
君たちも 警察官をやっていたら
いずれ 自分の耳で
聞くことになるかもしれない。
心しておくように。
(めぐみ)史穂ってさ
意外と 怖がり?
さっき 手が震えてたから。
(史穂)ああ いや 大丈夫。
(吉村)自殺の音ってさ
誰でも 震えるよ。
教官って 悪趣味だよね。
(めぐみ)変態かも。
俺も 変態かも。
俺も 変態だったりして。
あ痛 あ痛… え?
あれ? 怒ってる?
(服部)事件現場に臨場した際に
初動捜査として
現場の保存
目撃者からの聞き込み
被害者から話を聞くことが
大事です。
今日は
事件の被害者 目撃者から
犯人の特徴を聞き出すテクニックを
覚えてもらいます。
大事なのは
犯人の身長を特定することです。
坂根。
(千亜季)はい。
(服部)前へ。
(千亜季)はい。
あなたは 犯人を目撃し
身長が 170cmに見えたとします。
分かりました。
え~ 坂根さん。
逃げた男の身長は 何cmでした?
170cmくらいでした。
ちなみに 私の身長は 何cmです?
160cm… でしょうか?
私は 157cmです。
彼女は 3cm高く見えた
ということです。
つまり 犯人の正しい身長は
証言から 3cm引いた 167cm。
こうやって 近似値を出します。
戻って。
(千亜季)はい。
だが 私の経験上
身長に関する証言には
間違いが 多い。
毎日 会ってる人でも
実は 正確には分かってない。
田澤 前に。
はい。
はい。
比嘉 こっちに来てくれ。
はい。
できれば 副教官を見ずに
答えてほしい。
何cmだと思う?
168か 169。
8か9 どっちだ?
9だと思います。
戻っていい。
全員に課題だ。
自分以外 生徒全員の身長を
想像して 書いて 提出しろ。
(生徒たち)はい。
ああ 副教官の身長もだ。
(生徒たち)はい。
(服部)今から その紙を配ります。
(愛子)全員 できました。
解答用紙です。
警察学校は 刑事の仕事より
面白いか?
そうは思えないが。
こっちの方が楽だから 来たのか?
もし 君が ホントに
そう考えているのなら
君に 見どころはない。
教えがいもない。
現場の仕事に疲れてしまって…。
比嘉は
君のことを慕ってるようだ。
身長 何cmだ?
160です。
比嘉は 9cmも高く答えてる。
それほど 君が
大きく見えてるということだ。
他の生徒は そこまで差がない。
比嘉だけが
異様に 君を高く言った。
特別な相手は
大きく見えるからな。
敬礼に関する礼式は
覚えているな。
はい。
上官が 二名以上の場合は?
階級が上の者に対してだけすれば。
身長を答えて戻るとき
比嘉は 君に向かっても敬礼した。
黙って抜いた 注意報告書は
比嘉のものだな。
本人は 出したと言ってる。
教官に ご心配かけてはと…。
(比嘉)「愛子副教官のことばかり
考えて 眠れません」
「僕と 付き合ってください」
「明日の消灯後
第3教場で 待ってます」
彼の真意を確かめるために
夜中の教場で会いました。
何度も 何度も 誘われて…。
週末外出でも
二人きりで 会いました。
先週 きっぱりと断りましたが。
このことが知れたら 風間教官が
クビになると 脅されて…。
申し訳ありませんでした。
こんな生徒が警察官になるなんて
世も末です。
やめさせるべきです!
そうか。
なら 私から言い渡そう。
♬~
(ノック)
お久しぶりです。
(隊員)いきます。
(隊長)いいか 火災現場では
被災者は 動揺し混乱する。
(隊長)特に ビルの上階に
取り残された 被災者は
パニックに陥る。
恐怖に 気持ちが
支配されてしまうからだ。
分かるか?
(隊長)分からないのか!?
(生徒たち)はい。
(隊長)
なら 気持ちを味わってみろ。
第1列の者は
救助役をやってもらう。
ここに残れ。
(生徒たち)はい。
(隊長)第2列の者は…。
お前らなら
あの高さでも平気だな。
4階に行け!
(生徒たち)はい。
(倉)いきます。
(愛子)次 吉村君。
(愛子)吉村君。
(吉村)はい!
(愛子)早く。
≪準備よし。
(吉村)まだです!
まだじゃない。
(吉村)ごめんなさい。
いきます!
危ない 危ない!
ごめんなさい 無理でした。
ゴー!
(吉村)ゴー ゴー!
(吉村)あ~!
全然 大丈夫だわ。
次 坂根さん。
はい。
時間に猶予はないぞ!
怖がる被災者には
声を出して 励ませ。
(生徒たち)はい。
(生徒たちの励ます声)
いきます。
みんな 怖がりなのね。
最後 比嘉君。
(比嘉)はい。
実際の火災現場は
こんなものではない。
被災者は 炎と煙に巻かれて
ベランダの外に しがみつく。
勝手に飛び降りる者だっている。
風間教官?
火災現場は 修羅場だ。
田澤。
はい。
私と同じように ここに立て。
えっ?
言われたとおりにしろ。
はい。
比嘉。
はい。
副教官の腕をつかめ。
はい。
しっかり押さえろ。
(比嘉)はい。
(めぐみ)副教官?
エアマットの空気を抜け。
えっ?
(隊員)危険です。
構わん。 やれ。
教官。
(吉村)あれ? 中止?
(鳥羽)落ちたら ヤバいぞ。
何する気だ?
史穂?
教官! あっ! ああっ!
(生徒たち)ああっ!
(愛子)ああっ! あっ…。
彼女を傷つけたくなかったら
引き上げろ。
(愛子)比嘉君 上げて。 早く!
(愛子)教官 無理です。
上げてください。
教官!
私を甘く見るな。
比嘉の注意報告書を偽造したな。
横棒が 左利き特有の押しで
書かれてる。
確かに 比嘉の調査票には
左利きとあるが
矯正されたもので
書くときは 右手だ。
君が書いたな。
知りません。 助けてください。
君のデスクの引き出しにあった
本物だ。
比嘉は 君から言い寄られて
拒絶してた。
誘うのは やめてほしい。
僕たちのことは 間違ってると。
君の身長を高く答えたのも
好意からではない。
《8か9》
《8か9 どっちだ?》
自分から見て 脅威を感じる相手が
大きく見えただけだ。
君を慕っていたのではない。
怖がっていた。
脅してたのは 君の方だ。
(愛子)違います 違います。
一年前にも 問題を起こしてるな。
なぜ そこまで ゆがんだ!
(愛子)教官! 教官!!
比嘉君 比嘉君 お願い。
お願い 助けて。
助けてください。
お願い… 比嘉君 お願い!
上げて。
早く 上げなさい! 早く!
(愛子)助けて。 お願い 助けて。
(愛子)比嘉君! お願い。
(愛子の叫び声)
《君は 耳をやられてるようだな》
《君には ここを辞めてもらう。
サインして 持ってこい》
(稲辺)《瞬間接着剤》
(鳥羽)《うわあああ~!!》
(鳥羽)ああっ! ハァ ハァ…。
(チャイム)
(須賀)
訓練非常招集 訓練非常招集
学生は 制服着用後 ただちに
グラウンドに整列すること。
繰り返す
訓練非常招集 訓練非常招集…。
(生徒)当直教官に注目。
(生徒)なおれ。
(須賀)揃ったな。
お前らに聞きたいことがある。
教場棟 1階の倉庫から
ポリタンク 殺虫剤
携帯酸素などが なくなった。
誰かが 無断で
持ち出したと思われる。
心当たりのあるやつ!
今すぐ 申告しろ!
(須賀)そうか いないか。
なら 思い出してもらおうか。
全員 グラウンド20周!
(教官)足上げて 足上げて!
もっと しっかり しっかり!
(須賀)もう10周 増やすぞ!
はい インコース 失礼します。
(史穂)伊佐木さん? 伊佐木さん!
大丈夫?
伊佐木さん!
(須賀)そこ 止まってないで走れ!
(杣)医務室に運びます。
(須賀)誰か同室の者 一緒に行け。
(千亜季)はい。
よし 行こう。
(杣)当直教官に報告してくる。
(千亜季)私が 行ってくる。
お願い。
(杣)ありがとう。
(杣)脈 測るね。
(陶子)授業で習ったとおりね。
(杣)脱水症状かもしれない。
水 持ってくる。
聞いてほしいことがあるの。
授業で習わなかったこと。
(教官)撃ち方 用意。
(教官)どうした? 鳥羽。
鳥羽!
(鳥羽)はい!
何でもありません!
(教官)的に集中しろ!
(教官)撃ち方 始め!
(銃声)
よし。
(銃声)
一本。
(銃声)
ああ もう…。
(銃声)
すご…。
ねえ 後で 教えてね。
聞こえてないか。
(銃声)
(銃声)
イエス。
(銃声)
(教官)撃ち方 やめ!
わかれ。
今月は 君が
倉庫の管理担当だったな。
(杣)はい。
備品の紛失に気が付いたのは
副教官だった。
できれば
君に報告してもらいたかった。
(杣)申し訳ありません。
捜査実習での 勘は いいが
拳銃操法は 論外。
あれでは 失格だ。
君にだけ 特別に教えよう。
射撃が うまくなるコツだ。
知りたいか?
はい。
簡単だ。
頭の中で 的に重ね合わせて
想像するだけでいい。
憎んでる相手の顔を。
誰を思い描いた?
そうですね。
親ですかね。
♬~
(ドアの閉まる音)
♬~
教場当番の 比嘉 太偉智です。
入れ。
失礼します。
風間教官 第3教場にて
1限目の授業 お願いいたします。
あっ あの…。
副教官は 何で 私を?
成績上位で 術科がトップ。
私が 特別に目をかけていると
勘違いしたんだろう。
教官。
教官!
自分がしたことは
退校処分に値します。
なら これを持っておけ。
田澤副教官は
自分が 総代に選ばれたと
言ってたんだな。
はい。
彼女は 成績トップでも
総代でもなかった。
入学して 4カ月が過ぎ
卒業まで 2カ月を切った。
だが 私から見れば
このまま
卒業させてもいいという生徒は
まだ 一人もいない。
そろそろ 次の就職先を
考えた方がいい。
これは
冗談で言っているのではない。
ここの入学試験を受ける前の
君たちには あったはずだ。
やりたかった仕事。
なりたかった職業。
いや そうではない。
自分は 警察官 一本やりで
ここに来たという者は手をあげろ。
今から配る紙に
やりたかった職業を書いてくれ。
次の就職先をアドバイスする
参考にさせてもらう。
♬~
伊佐木。
(陶子)はい。
来てくれ。
はい。
上がれ。
(陶子)はい。
非常点呼のとき 倒れたそうだな。
(陶子)貧血でしたが治りました。
ご心配 おかけしました。
最近 成績が下がってるな。
以前は トップ争いをしていたのに
最近では 最下位に近い。
この体たらくでは
真剣に 次の就職先を
考えてもらうことになるが。
全員の前で言われるのが 屈辱か?
負けを認めたくないなら
今から少しテストをさせてもらう。
前2列の生徒は 立て。
(生徒たち)はい。
今 立った 生徒全員が
凶悪犯だと思え。
君に危害を加えるために
今にも 襲いかかろうとしている。
逃げるためには どうすればいい?
手近なものを投げつけるとか。
何を どう投げる?
やっても いいですか?
構わん。
♬~
♬~
(杣)お疲れさまです。
ここに来る前に
なりたかった職業というアンケートに
「会社員」と書いたな。
他に思い付かなかったので。
そうか。
ところで 倉庫から
備品が盗まれてる件に対して
どう思う?
どうと言いますと。
危険な感じがする。
そう思わないか?
そうでしょうか。
袋から 買ってきたものを出せ。
この2つを部屋の机の上に
置いておいたとする。
目を離した隙に 誰かに盗まれたら
大変なことになる。
なぜなら。
誰かの頭めがけて
振り下ろしたら 大ケガだ。
下手すれば 死亡する。
つまり 人を傷つける
武器になるということだ。
何か言いたいことは あるか?
ないか?
♬~
♬~
(陶子)もしもし 陶子です。
聞いてほしいことがあります。
(陶子)はい。
(陶子)はい。
すいません。
はい そうじゃないです。
(陶子)頑張ってます。
頑張ってます。
けど…。
♬~
♬~
♬~
♬~
んなわけないよね。
休んでいる間
ご迷惑を おかけしました。
お大事に。
♬~
(小野)よく そのケガだけで
済みましたね。
(愛子の叫び声)
《準備!》
(小野)あなた 生徒をなぶったの?
「女 男 女」 なぶる。
(小野)あっ 忘れてた。
学校長が お呼びです。
(ノック)
(四方田)どうぞ。
(愛子)失礼します。
(四方田)どうですか? ケガは。
折れてなくて よかったですね。
(四方田)訓戒書です。
これからは 注意するように。
学校長。
風間教官から聞きました。
前の警察署で
理不尽な目に遭ったそうですね。
前の上司に裏切られた。
だから 今の上司に復讐しようと。
風間教官を おとしめるのが
目的だったんですね。
純情そうな生徒に声を掛け
副教官の地位を利用して
従わせた。
彼の成績が良かったのも
気に入らなかった。
風間教官が言ってました。
前の職場で 屈辱を受けて
気持ちが
ねじ曲がってしまったんだろうと。
彼の右目のことは?
聞いています。
あのことがあったから 生徒にも
君にだって厳しいんです。
覚悟して
職務に当たってください。
気を休める時間などありませんよ。
(教場長)教官に注目。
なおれ。
よろしくお願いします。
(生徒たち)よろしくお願いします。
これから 私が何をやるか
分かった者は 答えろ。
(生徒たち)はい。
当ててやる。
(吉村)俺も。
(スプレーを噴射する音)
はい。
酸素ボンベを作っているのでは?
違う。
(めぐみ)やった。
(スプレーを噴射する音)
(めぐみ)はい。
中に入っている虫を
殺しているんでしょうか?
それも違う。
はい。
カイロ 大型。
湯たんぽのようなものですかね。
これは 海外のテロリストの
手口の一つだ。
横隊に集まれ。
(生徒たち)はい。
(ボタンを押す音)
(生徒たち)うわっ!
もし 今 あの中に
ボルトや くぎを入れておいたら
今 ここにいる全員は
死んでいる。
組み合わせしだいだが
どんなものを何に使うかは
分からない。
年々 爆発物の通報は増えている。
君たちも 不審物のある現場に
臨場することがあるだろう。
自分の命を守るためにも
理系の知識は 必要だ。
しっかりと勉強しておくように。
(生徒たち)はい。
爆弾の材料を見て
何か 気付いた者は?
分からないか?
あの爆弾は…。
倉庫から紛失した備品と
同じものを使った。
♬~
(愛子)不審な動きをした生徒は
見当たりません。
(愛子)ご存じだったんですか?
私が 先輩の刑事にされたことを。
どうやら 君は警察に
恨みを持ってるようだな。
ええ。
先輩が 事件の証拠品を
紛失したにもかかわらず
私に預けたと
嘘の報告をあげたんです。
他に知ってる人もいたのに
私に責任を押し付けました。
私も警察には 恨みだらけだ。
命を捨ててでも
この組織に報復したいほどな。
この報告書に 目を通しておけ。
はい。
(服部)本日 特別試験を行う。
本校に侵入した不審者が
逃亡する際
不意に ガラス窓に手を触れた。
そこから 鮮明な指紋が
検出された。
(須賀)配れ。
(生徒)ありがとうございます。
(服部)
指紋の持ち主を突き止めなさい。
学校関係者ではありますが
学生とは かぎらない。
いいですか? これは
物から指紋を採取する試験です。
人の指から採るのは 禁止。
聞き込みも 禁止。
物に残された指紋のみで
勝負してもらいます。
午後2時までに犯人を特定し
第3教場にて 提出しろ。
(生徒たち)はい。
一番早く正解した者には
成績優秀賞を出す。
成績に 大きく加点されるぞ。
つまり 総代に選ばれる可能性が
高くなる。
それって 同期の中で一番だと
認められるってことですね。
現場に出てから
昇進に有利になることもある。
出世コースが開けるかもね。
お前ら 今やらなくて
いつやるんだ!
始め。
(生徒たち)はい。
♬~
私 すごく疑われてる?
♬~
んっ! お疲れさまです。
違うんです。
違くないですけど すいません!
(陶子)やらないの?
(杣)総代とか 興味ない。
やっぱ そうだった。
だろ?
♬~
ねえ。
小さいとき 親に連れられて
パーティーとか行ったことある?
えっ?
(陶子)ううん。
(めぐみ)あっ 史穂。
(史穂)ああ。
(生徒)お疲れさま。
(めぐみ)お疲れさま。
どう? 分かった?
(史穂)難しいね なかなか。
(めぐみ)そうだよね。
や… やらないんですか?
あと 1時間しか。
(めぐみ)もう ギブアップかも。
いったい 誰なんだよ。
(めぐみ)生徒と教官
何人いると思ってんだろ。
風間教官ってさ
時々 変なゲームみたいなこと
開催するよね。
意味 分かんない。
(史穂)何か探ってるんだと思う。
やっぱ そっか。
まあ 私じゃないってことは 確か。
もう すでに
退校届もらっちゃってるし。
あっ 鳥羽さん
分かりました?
こんなの 見つけられるやつ
いんの?
これ 去年も やった?
(史穂)あ いえ 去年は…。
ねえ 何で 戻ってきたの?
警察官になりたいからだろ?
ねえ こないだのアンケート
何て書いた?
ここに来なかったら
何に なりたかったかって。
私は 「バイト」って書いた。
どうしても 生活安全課で
働きたいから。
他に やりたいことないし。
ああ なのに何やってんだ 私は。
(漆原)風間教官と
何かあったらしいですね。
(めぐみ)うん。
今は
首の皮一枚つながってるだけ。
なれます。
め… めぐみさんなら なれます。
目に見えて 強くなりました。
ありがとう。
絶対 卒業してみせるから。
漆原君は? 何て書いたの?
僕は 「ニート」って。
やりたい仕事ないし
時間に ルーズだし。
社会人になれないと
思ってましたから。
(比嘉)いや お前は変わったよ。
遅刻魔だったのに 最近は
集合時間の10分前に来てるもんな。
成績も上がってきたし
絶対 警察官になれるよ。
(めぐみ)うん。
(漆原)ならなきゃいけないんです。
(漆原)あっ! あの 僕 別の場所で
捜してきます。
失礼します。
俺は 「体育の教師」って書いた。
剣道 続けられるし。
でも ここで
自分の甘さを思い知らされた。
そそのかされて 簡単に流されて…
自分を見失った。
もっと 死ぬ気で
剣道に打ち込まないと。
(比嘉)鳥羽さんは? バイク関係?
(鳥羽)「バイク便のドライバー」
警察官になりたいわけじゃ
ないんですもんね。
だって
白バイ隊員に なりたいんじゃ?
(めぐみ)嘘 嘘。
小さいとき
そう思ってただけだって。
ここへ来ても
適当な気持ちで やってた。
ぶん殴りますよ。
(鳥羽)いや 今は本気でやってるよ。
退校届もらって
火がついたっていうか。
今まで 親にも 先生にも
全否定なんてされたことが
なかったから。
(鳥羽)でも 俺は 稲辺のことを
裏切った。
俺は 警察官になる資格なんか
あんのか…。
卒業して 警察官になる。
それが 償いになるんじゃ?
(めぐみ)史穂は? 何て書いたの?
私は 何も。
何も 書かなかったの?
ホントは 「警察官」って
書きたかったけど
大学のとき 友達に誘われて
警察学校の見学会 行ったの。
行進訓練や点検教練 見て
自然に背筋が伸びた。
私 ぼーっとしてて
前向きじゃなかったから
だから
自分を変えられると思って。
変えられた?
分からないけど
ここが しっくりきた。
気の合う仲間できたし
毎日 充実してた。
風間教官に聞いたことがあるの。
警察官にとって 一番大切なことは
何ですか? って。
教官は 「見て見ぬふりをしない
人間になることだ」って。
そういう警察官になりたいの。
じゃあ 何で 白紙で出した?
♬~
♬~
(服部)
それでは 正解を発表します。
指紋は 学校長のものです。
正解した人は いましたか?
(生徒たち)はい。
一番早く正解を出したのは
伊佐木。
はい。
(須賀)前へ。
はい。
おめでとう。
(陶子)ありがとうございます。
どうして 私に目を付けたのかな?
仲間からのアドバイスです。
この教場から
一番遠い人じゃないかと。
(四方田)それは いけませんね。
時々 顔を出すようにしましょう。
(須賀)気を付け!
敬礼。
(須賀)休め。
おめでとう 陶子。
(生徒)やっぱり すごいね。
総代に近づいたんじゃない?
ねえ。
ああ おめでとう。
何で もっと 喜ばないんだろう?
(鳥羽)ん?
全然 うれしそうじゃない。
何でだ?
(杣)えっ さあ?
(吉村)そういえばさ
最近 愛子副教官 全然 来ないね。
うわっ 来た。 お前 駄目だよ。
今日は 俺が ここ… あっ。
あっ いいんだ。
そういえばさ 救助訓練のとき
風間教官と
上で 三人で話してたろ。
女子たちが 噂してたぞ。
お前と 愛子副教官って
何か あったんちゃうか言うて。
愛子副教官が落ちちゃったのは…。
びっくりした。
マジ?
耳たぶ 赤くなってる。
えっ 耳たぶ? どういうこと?
あれ? 全然 食べてなくない?
そう?
(史穂)朝も 牛乳だけだったよね。
気にしないで。
ごちそうさまでした。
♬~
お疲れさまです。
あの…。
何だ?
伊佐木さんが…。
失礼します。
石上。
はい。
杣と伊佐木に 伝えてくれ。
はい。
♬~
(杣)お疲れさまです。
(陶子)お疲れさまです。
座れ。
(陶子・杣)はい。
二人を呼んだのは…。
最初の授業 覚えてるか?
(手をたたく音)
生徒の中に 最後まで
みんなと同調しない者がいた。
君たち 二人だ。
杣。
はい。
指紋テストの解答用紙を
提出しなかったな。
はい。
なぜだ?
問題に矛盾があったので。
説明しろ。
はい。
そもそも 問題が間違っています。
五本指の指紋を正面から
一度に採ることは できません。
不意に 窓ガラスに
手をついた場合
親指だけは どうしても
横向きになりますから。
私の望んだ答えだ。
君は 人が見落とすものを
見抜く頭脳を持っている。
しかし その優れた頭脳は
時に理性を超えてしまうか。
昨日の授業
悪いが とらせてもらった。
(爆発音)
(生徒たち)うわっ!
(巻き戻す音)
爆発の ほんのわずか前
君だけが
体を前に乗り出している。
もっと よく見るためだ。
爆発すること知っているからな。
2カ月前の新聞記事だ。
警察官が 手製の爆弾を造って
書類送検された。
この記事を読んだな。
♬~
君は 爆弾を造る計画を練ってた。
倉庫にあった備品を盗んだのは
君だな。
どこに隠した?
杣 どこだ?
男子寮の使っていないロッカーに。
君を失うのは 残念だ。
伊佐木。
(陶子)はい。
暴漢から身を守る方法の
テストを行ったが
君の答えは 見事だった。
《やっても いいですか?》
《構わん》
相手は 複数だ。
逃げる隙をつくるためにも
多くの目線を他に引き付ける。
それ以上の方法はない。
君は 警察が欲しい人材だ。
失うのは 惜しい。
ここに 「警察を辞めた方がいい
警察を辞めない方がいい」と書け。
そして その下に
それぞれの理由を書いていけ。
二人の思い付くままにだ。
(史穂)お疲れさまです。
何だ?
(史穂)
二人を辞めさせるんですか?
違う。
二人は 辞めたがってる。
(史穂)あの どういうことですか?
杣の母親は 県警の幹部。
本人は 警察官になりたくないのに
強制的に ここに入れられた。
辞めたいとは 言いだせず
爆弾を造って 騒ぎを起こし
クビになろうとした。
伊佐木は アンケートに
「書籍の仕事に就きたい」
と書いたが それは かなわない。
警察一家の子女だからだ。
父親も 叔父も県警の幹部。
それに 男きょうだいのいない
一人娘だ。
ああ そういえば…。
まだ 理由を聞いてなかったな。
君は
なぜ また ここに帰ってきた?
体調が良くなったので。
卒業して 警察官になりたいのか?
はい。
(杣)教官は 全部 見抜いてるな。
(陶子)そうね たぶん。
(杣)いい?
(杣)現場が…。
(杣)不安。
(陶子)危険。
(杣)辞めない方がいい理由か…。
貸して。
警察官の仕事に…。
まだ 興味がある。
あった。
風間教官に褒められた。
ああ 私も。
風間教官に褒められて
うれしかった。
母が 喜ぶ。
父が 喜ぶ。
お父さんが県警本部にいるって
聞いて 驚いた。
こっちも。
(杣)俺みたいのが
他にもいるんだって。
(陶子)食堂だったっけ。
うまかった。
あんときの チーズハンバーグ。
だから チーズインハンバーグ。
(杣)中が とろとろの。
《中 とろとろでしょ?》
《ホントだ。 カフェか!
カフェなのかな? ここは》
《ホントだ》
《これ 昔からある
定番メニューらしいです》
《何で 知ってるの?》
♬~
《お父さんが?》
《ええ 叔父も そうなんです》
《警察官なんだ》
《あの…》
《今度の週末 予定ありますか?》
《え?》
そっちは お父さんだろ?
きついな。
辞めたいって電話したら
「甘ったれんな」って。
《頑張ってます》
小さいとき 警察のパーティー
連れていかれるの 嫌だった。
いつも そこで
「お前は 大きくなったら
警察官になるんだ」って言われた。
(杣)俺も よく言われた。
≪(四方田)《杣君》
《はい》
《お母さまが
様子を見にいらしたよ》
《失礼します》
(杣)教官は 君のこと…。
(陶子)気付いてると思う。
(杣)あの人は 見逃さないな。
憧れてるみたいな言い方。
いや…。
週末外出で 行ってきた。
経過は 順調だって。
よかった。
ちょっとだけ 膨らんできた。
触ってみる?
(杣)えっ?
《聞いてほしいことがあるの。
授業で習わなかったこと》
(杣)《ん? 何?》
《妊娠しました》
♬~
♬~
(杣)学校を続けられる?
無理かも。
こないだみたいな
ランニングは 怖い。
そうだな。
辞めるのは 望んでたことだし。
(陶子)史穂?
(史穂)続けたい気持ちも
あるんでしょ。
(陶子)え?
そう見える。 二人とも。
分かんないけど。
でも 無理よ。
こういうのも ある。
休校届。
休学して 赤ちゃんを産んで
それから 戻れば…。
史穂。
♬~
もう一つ あった。
僕たちのことだ。
♬~
♬~
♬~
♬~
ありがとう。
さよなら。
♬~
♬~
≪何だ その へっぴり腰は!
そんなんで 大切なやつ
守れんのか!? おい!
♬~
♬~
♬~
(愛子)教えていただけますか?
この花の世話をしていた生徒は。
風間教官は 警察に恨みがあると
言っていました。
あの人の根っこの部分なんです。
生徒たちには この子のように
なってほしくないという思いが…。
(四方田)後悔しています。
体力がなく
肝も据わっていないのに
成績がいいからと卒業させ
あの人に預けました。
私にも 責任があるんです。
♬~
♬~
お疲れさまです。
(比嘉)副教官!
(比嘉)救助訓練で
手を離してしまい
申し訳ありませんでした。
(比嘉)もっと 鍛えて
二度と あのような失態を
さらさないようにします。
失礼します!
♬~
♬~
≪第1列 6歩 第2列 3歩
前へ 進め。
(服部)
次に 憲法第28条の条文を…。
勤労者の団結する権利
および 団体交渉
その他の 団体行動をする権利は
これを 保障する。
(服部)労働基本権としての
3つの権利。
(生徒)団結権 団体交渉権
団体行動権です。
(服部)われわれ 警察官は
勤労者ですが
この労働三権は
認められていません。
その理由を答えられる人。
(生徒)警察官が ストライキを…。
(教官)用意 始め。
(銃声)
(生徒)史穂。
(生徒)史穂 早く来て!
(史穂)何?
♬~
(チャイム)
連絡します。
風間教場 石上 史穂は
制服着用の上
至急 第3教場に来ること。
繰り返します。
風間教場 石上 史穂は
制服着用の上
至急 第3教場に来ること。
繰り返します。
風間教場 石上 史穂は
制服着用の上
至急 第3教場に来ること。
繰り返します。
風間教場 石上 史穂は
制服着用の上
至急 第3教場に来ること。
繰り返します
風間教場 石上 史穂は
制服着用の上
至急 第3教場に来ること。
(史穂)石上 史穂 入ります。
座れ。
失礼します。
杣と伊佐木の
力になってくれたそうだな。
どうだ?
ここに戻ってきてからは。
(史穂)みんなに遅れないよう
努力しています。
「努力しています」 か。
どうして呼ばれたか 分かるか?
あしたから
卒業検定の試験が始まる。
その前に伝えておくことがある。
君を このまま
卒業させるわけにはいかない。
警察官として
現場に 送り出すことは
できないということだ。
一年前
ここで起きた事故のことだが。
事故の後 県警の監察官室が
関係者に聞き取り調査をして
まとめたものがある。
読んでくれ。
(愛子)はい。
「8月17日 午後2時半ごろ
警察学校の実習用倉庫で
行われた 交通取締りの授業
指導は 風間教官 および
須賀副教官 本田副教官の
3名で行われていた」
《始め》
(笛の音)
(笛の音)
《車を止めろ!》
(須賀)《お前ら動くな 落ち着け》
《救急に連絡》
(愛子)
「警察官役の生徒 浦美巡査が
右腕 および 右足を骨折した」
《出馬 降ろすな》
(須賀)《はい》
《おい 下がれ。 下がれ!》
(須賀)
《大丈夫か? 何があった?》
(出馬)《蜂が 車の中に
入ってきて…》
(愛子)「運転していた生徒の
出馬巡査は 車内に蜂が侵入し
それを振り払おうとして
ハンドル操作を誤ったと
証言した」
「事故のあった翌日
8月18日 午後9時ごろ
出馬巡査が
寮の屋上から飛び降り
腰の骨を折るなどして
重傷を負った」
「はねられた 浦美巡査は
治療後 復学して 卒業」
「屋上から飛び降りた 出馬巡査は
足に障害が残り 自主退校した」
「事件の数日後 同期生の
石上巡査も休校届を出した」
「理由は 体調不良」
問題なのは ここに
戻ってきてからの 君の行動だ。
授業中 君は ささいなことに
過敏に反応した。
(衝撃音)
(須賀)《大丈夫か?》
大きな音で 取り乱し
「自殺」という言葉に
異常に反応したな。
救助訓練でも 爆発実験のときも
君は 手が震えていた。
何かのきっかけで 強い恐怖を感じ
感情が 不安定になる。
つらい記憶が
蘇ってくるからだろう。
君は…。
心に 傷を負ってるな。
もう 大丈夫です。
本当に そうか。
治りました。
君は 見て見ぬふりをしてないか?
いいえ。
そうか。
廊下に生徒がいるようだ。
入れろ。
はい。
(めぐみたち)お疲れさまです。
史穂のことが 心配で。
入りなさい。
♬~
もう大丈夫 治ったというなら
全員に話せるな。
一年前 ここで 何があったのかを。
♬~どちらかと言えば嫌いなやつ
♬~本当ならば仲良くならない
♬~なのに なのに
♬~なのに なのに
♬~デコとボコがハマれば
♬~楽しくて
<ひとのときを、想う。 JT>
出馬君と浦美君のことです。
二人は 総代を クラスのトップを
争っていました。
あれは 佐久野さんが
学校を辞めたころでした。
(佐久野)《家庭の事情で
実家に戻ることに決めました》
《4月から みんなと一緒に
勉強したことは
一生の思い出です》
《特に 史穂。
バカな私を見捨てないで
勉強 教えてくれたよね》
《出馬と浦美。
ホント 二人って すごいよ》
《宿命のライバルって
あんたたちのこと》
《どっちが 総代に選ばれんのか
この目で 見たかった》
(小嘉)《佐久野 俺は?》
(佐久野)《ごめん 全然…》
《1mmも思い浮かばなかった》
《シカト? ちょっと待って…》
《完全に スルーされたよね》
《交番勤務では 地域の住民との
信頼関係を結ぶことが 大切だ》
《これから 巡回連絡の際の
やりとりを練習してもらう》
《出馬》
(出馬)《はい》
《君は アパートの住人だ。
警察には あまりいい印象がない》
《幼い子がいるという設定だ》
《はい》
《浦美》
(浦美)《はい》
《君は 訪問する警察官だ。
二人とも 前に》
(浦美・出馬)《はい》
《始め》
《こんにちは。
巡回連絡に伺いました》
《何か 変わったことは
ありませんか?》
《お巡りさんさ 巡回って
何のために やってんの?》
《これ 強制なの?》
《うちは 警察のお世話に
なることなんか
一つもないんですけど》
《ええ ですが…》
《そっちの上に
苦情の電話かけんぞ》
《おい 帰れよ。 帰れ!》
《うまいな。 どうする? 浦美》
《このまま おとなしく
交番に戻るか?》
《分かりました。
強制はしません》
《ただ お子さんが道に迷って
交番に 保護されたときに
すぐに 連絡がつくかと
思いまして》
《それに最近 不審者の目撃情報も
ありましたから》
《あっ そうなの》
《そこまで。
二人とも 戻っていい》
《はい》
《浦美》
(浦美)《はい》
《悪くない》
《ありがとうございます》
(史穂)二人は どの科目でも上位で
本当に いいライバルでした。
(出馬)《制圧!》
(須賀)《そこまで》
(出馬)《制圧!》
(須賀)《そこまで!》
《出馬! やり過ぎだ!》
(出馬)《はい》
《だが お前の闘志は
捨てがたいものがある》
(出馬)
《ありがとうございます!》
♬~
(史穂)《刑事手続きについて
定めた 日本の法律は?》
(浦美)《刑事訴訟法》
(史穂)《正解 じゃあ刑訴法では
警察官を どう呼ぶ?》
(出馬)《司法警察員!》
(史穂)《正解 じゃあ
司法警察員が有する 権限に…》
(出馬)《逮捕状 および
捜索令状を請求できる》
(史穂)《それから?》
(浦美)《被疑者を送検できる》
《それから? それから…》
《あと 何だ?》
《検視が できる》
《正解》
《危ないってば…》
《次!》
《地域の子供を守るため
注意すべきことは 何か?》
《不審者情報を
つねに チェックする》
《一人で登下校する子供に
声掛けする》
(史穂)《あとは?
はい 5 4 3 2 1…》
《降参? 保護者に防犯グッズを
持たせるよう指導する》
(史穂)私は 二人には
決して 追い付くことは
できませんでしたけど
だからなのか 一緒に勉強したり
同じ時間を過ごすことも
多くなりました。
二人のどちらが 総代になるのか。
私も
楽しみになってきていました。
でも…。
《車を止めろ!》
(須賀)《お前ら動くな 落ち着け》
(須賀)《大丈夫か?》
《蜂が 車の中に入ってきて…》
(めぐみ)史穂。
続けろ。
事故のことは ショックでした。
それだけか?
はい。
違うはずだ。
あの日 君が屋上へ向かう姿を見た
職員がいた。
続けろ。
続けるんだ。
屋上に行きました。
(史穂)出馬君が いました。
《何だよ》
(史穂)《事故のことは あんまり
気にしない方がいいって》
《退校届 出してきた》
《えっ?》
《今夜中に 学校 出てけって》
《何で?》
《県警の お偉いさんに
呼ばれて…》
《ねちねち聞かれて
バレちまった》
《バレたって?》
《車の中に 蜂がいたって
嘘ついたこと》
《仕方ねえだろ。
だって 負けたくなかったし》
《じゃ わざと やったの?》
《カッコ悪いよな》
《俺…》
《どの面さげて
家に帰れば いいんだ》
《やったことは 仕方ないよ》
《警察官には なれないけど
また 別の目標に向かって
頑張れば いいじゃない》
《ねえ つらいことは忘れて
やり直そう》
♬~
《そうだね》
(史穂)《うん》
(史穂)《ねえ 出馬君》
《ねえ 出馬君 危ないよ》
(史穂)《ねえ》
《出馬君!》
《同情かよ》
《お前 冷てえな》
(史穂)《あっ! 出馬君!》
(激突音)
君は 何を思った?
自分を責めてるな。
私のせいです。
私が 余計なことを言ったから。
頑張れとか 忘れろとか。
彼の気持ちを考えないで。
君が苦しんでるのは その感情だ。
自分が口にした
軽率な言葉のせいだと思ってる。
私が 悪いんです。
そのとおりだ。
君のせいで 彼は 飛び降りた。
悪いのは 君だ。
教官。
(めぐみ)これ以上史穂を責めて…。
黙っていてくれないか。
なぜ また ここに帰ってきた?
なぜだ?
それでも…。
「それでも」 何だ?
何だ?
警察官になりたい。
警察官になりたいんです。
ここを 卒業したら
君は 市民の命を
背負うことになる。
分かってるな。
はい。
立て。
はい。
言ってみろ。
ここを卒業したら
私は 市民の命を
背負うことになります。
もう一度。
ここを卒業したら
私は 市民の命を
背負うことになります。
もう一度!
(史穂)ここを卒業したら
私は 市民の命を
背負うことになります。
もう一度。
(史穂)ここを卒業したら
私は 市民の命を
背負うことになります。
もう一度 言ってみろ!
(史穂)ここを卒業したら
私は 市民の命を
背負うことになります。
もう一度だ。
(史穂)ここを卒業したら
私は 市民の命を
背負うことになります。
もう一度!
(史穂)ここを卒業したら
私は 市民の命を
背負うことになります。
君は もう
出馬のことを背負ってる。
それを 忘れるな。
はい。
あしたから
卒業検定の試験が始まる。
背負った仲間のためにも
必ず 合格しろ。
全力で挑め。
はい!
返事は?
(史穂たち)はい!
(比嘉)敬礼!
(愛子)彼女は 変わることが
できるんでしょうか?
あとは 本人の問題だ。
話は それだけか?
教官が厳しい理由が分かりました。
あれだけ教えて 送り出しても
それでも まだ 命を落とすことが。
あの子たちは
自分と向き合いました。
ちゃんと向き合って
前へ 進もうとしてる。
私は…。
私は…。
生徒以下です。
過ちを犯した者に
一番ふさわしい仕事は
何だと思う?
君がしている仕事だ。
警察官だよ。
(教官)第1列 6歩 第2列 3歩
前へ 進め!
(教官)手帳。
(教官)納め。
(教官)警棒。
(教官)伸ばせ。
(教官)納め。
(宮坂)《最初から
できるやつなんて いない》
(宮坂)《俺も そうだった。
全然 駄目でさ》
《でも 卒業できたんだから
お前も 頑張れ》
(教官)納め。
♬~
≪次の方 準備をしてください。
≪始め!
(気合)
(教官)用意 始め!
(銃声)
♬~
(医師)始めますね。
音が出たら
ボタンを押してください。
♬~
≪(店員)いらっしゃいませ。
≪(男性)待ち合わせなんですけど。
(店員)はい お待ち合わせで。
(浦美)いました いました。
(車の走行音)
車の音が 聞こえるな。
はい。
時速何キロだ。
時速20キロです。
治ったようだな。
(服部)初任科短期課程
第200期 風間教場。
雨沢 光。
(雨沢)はい。
(服部)石上 史穂。
(史穂)はい!
(服部)イブキ シュンタロウ。
(イブキ)はい。
(服部)入江 アキヒロ。
(入江)はい。
漆原 透介。 忍野めぐみ。
甲斐マサト
クロヤマ ヨウ。 小泉マナ。
坂根 千亜季。
(千亜季)はい!
(服部)椎名シュウジ。
シダ カケル。
杣 利希斗。
(杣)はい!
(服部)鳥羽 暢照。
比嘉 太偉智。
吉村 健太。 以上 28名。
(四方田)おめでとう。
(雨沢)ありがとうございます。
石上 史穂。
(史穂)はい。
(四方田)おめでとう。
(史穂)ありがとうございます。
漆原 透介。
おめでとう。
(漆原)ありがとうございます!
(服部)忍野めぐみ。
(四方田)おめでとう。
ありがとうございます!
(服部)坂根 千亜季。
(四方田)おめでとう。
(千亜季)ありがとうございます!
(服部)杣 利希斗。
(四方田)おめでとう。
(杣)ありがとうございます!
♬~
♬~
(男性)《一番 はじっこの 僕
ちょっと 顔上げてくれるかな》
《はい じゃあ 撮ります》
《3 2 1…》
(シャッター音)
♬~
♬~
(服部)鳥羽 暢照。
(四方田)おめでとう。
(鳥羽)ありがとうございます!
(服部)比嘉 太偉智。
ありがとうございます!
(服部)吉村 健太。
(四方田)おめでとう。
(吉村)ありがとうございます!
(杣)答辞 卒業生を代表して
お礼と決意の言葉を
述べさせていただきます。
この半年間 私たちに
警察官としての教養 心得を
教えていただき
ありがとうございました。
学校生活の中で 私が 一番
印象に残った出来事は
最後の授業です。
人は 誰も 過ちを犯します。
その過去から逃げるのか。
背負って生きていくかで
人生は 変わる!
教官は
そう教えてくださいました。
警察官としての 自覚と気力。
体力を身につけるとともに
同期生との強い絆は
今後の警察人生の
大きな支えになると
確信しています。
音楽は 続けるといい。
はい。 頑張ります。
♬~
犯人を見つけたら どうする。
警察に通報せず
自分が 捕まえます。
♬~
剣道に打ち込んだ者の手だ。
警察の大会で 優勝を目指します。
♬~
目が きつくなったと言われます。
私のせいか?
いいえ。
人は 変われます。
♬~
迷いは ないな。
はい。
母が喜ぶと思うと 悔しいですが。
♬~
分かってるな。
宮坂先輩は 僕の中で生きてます。
♬~
♬~
もう 平気です。
出馬君と会いました。
(史穂)体が治ったら もう一度
警察官に挑戦するそうです。
面白い。
待ってると伝えてくれ。
はい。
♬~
小さいころの夢を思い出せ。
はい。
私の右目のことで 覚えがあるな。
(教場長)教官に注目!
(教場長)なおれ。
半年間 ありがとうございました!
(生徒たち)
ありがとうございました!
♬~
風間教官。
汀沢署に 配属が決まりました。
でも 私は ここで
もっと 学ぶことが…。
現場に戻れ。
♬~
♬~
♬~
≪頭… 右!
≪なおれ。
♬~
交代します。
(子供)ありがとう!
(子供たち)
お巡りさん ありがとう。
(鳥羽)は~い 気を付けてね。
(子供たち)さようなら。
(鳥羽)はい さようなら。
バイバイ。
♬~
♬~
(佑奈)すみません わざわざ。
いや 月命日やから。
ありがとうございます。
お茶でも どうですか?
そうか ほんなら 一杯だけな。
(めぐみ)それは 駄目です。
(巡査部長)何が?
あっ そうか そうか。
ありがとうございました。
(巡査部長)はい すんません。
あっ そうや! そしたら あの
さっき いただいた あの…。
おまんじゅうのお値段。
(めぐみ)食べたんですか!?
食べた。 いや… いやいや
それ とってもらわな
あかん仕事やから。 なんぼ?
じゃあ 120円で。
(巡査部長)120円? 安いな。
つけとって。
(佑奈)ずこっ!
下手やな 女将。
いつになったら うまなるの?
はい。
(巡査部長)キレるって…。
大阪の人 みんな やるよ。
そんなことは。 なあ!
おいおい こら こら こら…!
どこ行く… わしの自転車や。
どこ行くねん!
いずこへ?
(巡査部長)うまい。 いや 違う。
言うてる場合じゃ… おい!
待て こら こら!
♬~
♬~
♬~
♬~
(教場長)気を付け!
(生徒)よろしくお願いします。
(教場長)敬礼!
(教場長)よろしくお願いします!
(生徒たち)
よろしくお願いします!
休め。
(教場長)休め。
風間 公親だ。
♬~
♬~
(遠野)あっ すいません。
(遠野)来ました。
よし 行こうか。
(遠野)はい。
(遠野)何してる!
ほっとけ。
(遠野)そのナイフをはなしなさい。
勝手に持ち場を離れるな!
遠野!
(遠野)大丈夫です!
(遠野)
すいません 見失いました。
(遠野)ああっ…。
♬~
♬~
風間だ! 遠野が やられた。
至急 応援と救急に連絡!
現場は…。
♬~
♬~
♬~
♬~
♬~
♬~
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遠野。
遠野 死ぬな。 遠野!!
♬~
遠野。
遠野 死ぬな。
遠野!!
♬~