金曜ドラマ「俺の家の話」最終回「最後に皆さん、家族を大切に!ぜあ!」※15分拡大…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
金曜ドラマ「俺の家の話」最終回「最後に皆さん、家族を大切に!ぜあ!」※15分拡大
[終][字][デ] 金曜ドラマ「俺の家の話」 主演・長瀬智也×脚本・宮藤官九郎の最強タッグでお届けする濃すぎる家族が織りなす、笑いと涙の王道ホームドラマ!
番組内容
グループホームを抜け出し観山家にやってきた寿三郎(西田敏行)は、3度目の脳梗塞で危篤に・・・。多くの門弟や家族たちに囲まれ、最後の時を迎えようとしていた寿三郎の前に、いままで正体を隠してきた寿一(長瀬智也)がスーパー世阿弥マシンとして現れる。そして「肝っ玉!しこたま!さんたま!」の掛け声で、奇跡的に寿三郎は一命を取り留める。そして寿一は新春能楽会で舞う予定の「隅田川」の稽古に励んでいた―
出演者
長瀬智也、戸田恵梨香、永山絢斗、江口のりこ
荒川良々、三宅弘城、平岩紙、秋山竜次 / 桐谷健太、西田敏行
井之脇海、道枝駿佑(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)、羽村仁成(ジャニーズJr.)、長州力、前原滉脚本
宮藤官九郎(NHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」、「タイガー&ドラゴン」、「池袋ウエストゲートパーク」)スタッフ
演出:山室大輔
チーフプロデューサー:磯山晶
プロデューサー:勝野逸未
公式ページ
◇番組HP
https://www.tbs.co.jp/oreie_tbs/
@oreie2021
https://twitter.com/oreie2021
おことわり
番組の内容と放送時間は変更になる場合があります。ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – その他
福祉 – 文字(字幕)
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(寿一)いただきます!
(一同)いただきます!
うめえ これ
メシ すっげえ すすむわ
最高 うん
(寿三郎)
さくらちゃん じゅじゅにもね
松前漬け ここにかけてください
(さくら)は~い
(舞)ちょっとね
魚卵は高血圧の敵なんだからね
へ~い
あっ でっけえ数の子
発見しました
あれ これ 夢の一本食い
いっちゃっていいかな?
いいよね? 長男だもんね
寿一
お前 無理して
はしゃがなくていいんだぞ
えっ 何で?
「何で?」って お前
みんなな お前のこと気い使って
黙ってるのが分かんないのかよ
えっ? ああ
あっ 何か ごめん
ほら
(O.S.D)セイ 沈黙 沈黙 イエ
羊たちの沈黙 イエ セイ めーえ
めーえ?
めーえって鳴くのは
どっちかっつうと ヤギ?
ヤギね
まあ 無理もないわな
さんざんだったもんな
あの引退試合な
うるせえな それなりに
盛り上げたじゃねえかよ
ホセだか ハゼだか
分かんないけどよ
返せただろう
あんな へなちょこバックドロップ
じゃ 一回 食らってみろよ
マジ死ぬから
(踊介)それより父さんさ
どうなの? 「隅田川」
ああ いいよな 寿限無な
全然なってないよ
(寿限無)すいません
まだまだ お稽古が足りず
ちょっとぐらい褒めろよ
(ユカ)ごめんくださ~い
(大州)あっ 秀生だ
寿一
能は 年とってからでも
できると思ってんだったら甘いぞ
若い時にダメなやつはね
年とってもダメだからね
親父 しゃべってんだったら
シャケ食っちゃうよ
とんなよ お前 あとで ゆっくり
さくらちゃんに
食べさせてもらうんだから
ベラベラしゃべってっから
しゃべってねえだろうが
(秀生)おじいちゃん おはよう
おはよう
ユカさん ご飯どうする?
(ユカ)おおきに でも時間ないねん
<おかげさまで 別れた妻が>
<気軽に立ち寄るようになった>
(ユカ)旦那が育休とって
私が働いて
何で旦那ばっか褒められんねん
じゃ よろしくお願いします
秀生 いい子にしててな
(秀生)うん バイバイ
バイバイ 行ってきま~す
(一同)行ってらっしゃい
♬~南無…
<奇跡的に回復した親父は>
<新春能楽会で>
<3年ぶりに 舞台に上がることになった>
(寿一・寿限無)♬~隅田河原の
♬~波…
踊介さん これ
こんなところにあっちゃ
まずいですよね
ああ そうね
(舞)ちょっと
ああ ごめんごめん
こっちじゃないか
捨てたの? 捨てたね?
捨てるんだ 捨てるの
捨てないの どっち?
捨… てます 捨てるよ
捨てますってか
捨てますってか
てことは ゴミだね
おいおいおいおい
何よ
ゴミも見ちゃいけないの?
あんた秘密警察?
いや だから
開けたら無効になるんだって
どっちにしろ無効でしょ
生きてりゃ書き換えるんだし
見たいのよ 姉さん ものすごく
私 うっかり見ちゃいましょうか?
もう さくらさんも?
舞さんほどじゃないですけど
見たいです
うっかりよ あたかも
うっかり八兵衛のように
ちょっと ちょ ちょっと
やだ 自然
たまんないぜ
「観山家の資産分与については」
「寿一 舞 踊介
寿限無に対し 均等に…」
均等に4等分? どうやって?
面は? 4つに割れってか!
「分配については
遺言執行人の踊介を中心に」
「適宜 話し合い決定すること」
「尚 志田さくらに対する謝礼は
以下の口座に振り込むこと」
(写真を撮る)
「尚 私の後継者…」
そこよ そこそこ! 私 うるさい?
「すなわち 観山流二十八世宗家は」
見る? やめる?
見る
見る
(踊介)「観山…」
♬~南無阿弥
寿一
ああ 悪い 悪い
足をかけないから
軸がブレるんだよ
だよな だよな
寿一 本番は
お前一人なんだぞ
分かってるよ
ええ?
寿限無 あの 悪いけど
もうちょっと端っこへ
ちょっと寄ってくれるか?
はい
ああ
じゃあ振り返りから
うん? どの振り返り?
しかし すげえよな
グループホーム脱走して
勝手に死にかけて
まだ生きてんだもんな
ヘヘッ まあな
褒めてねえよ
これに懲りて
おとなしくしてろっつってんだよ
やだね せっかく神様がくれた
人生の延長戦だ
こうなったら もう
煩悩の赴くまま
さくらちゃんと Go To トラベル
Go To イート
いいね
さくら ハワイでロコモコ食べたい
あ~ じゅじゅも
ていうか お前
何でここにいんの? お前
いや チンチン洗ってやるよ
いいよ ノーサンキューだよ
何でだよ
だって お前のチンチン洗い
痛いんだもん
痛い? 優しくしてやるよ
みんなで
父さん囲んだ時さ
ホント言うと
内心 ちょっと
ホッとしなかった?
(寿限無・踊介)あ~
《天国で母さんに会って
謝ろうなんて》
《虫のいいこと
考えてるかもしんないけど》
《あんた行くの地獄だからね》
ホッとしてる自分が許せなくて
言っちゃいけないこと言って
さらに自己嫌悪っていうね
これで解放されるっていうのは
確かにあったかも
介護からね
言うほどやってないけど
(寿限無)実は俺も
悲しんでる自分を
ホッとしてる自分が
俯瞰で見てるみたいな
変な感覚
それ 何ていうか知ってるか?
離見の見 マルC 世阿弥
親父 もうちょっとで
風呂上がるって
泣きながら頭の片隅で
死んだら終わるって思ってた
でも 兄貴は
そんなことなかったんだろうな
命の恩人だもんね
寿一っちゃん
《肝っ玉 しこったま》
《さん た…》
で まあ 結局 続くわけだけど介護
どうする?
どうするって
やるしかないでしょ
やるけど 何かこうさ
時々 言っちゃいけないこともさ
吐き出しながら やれるといいよね
賛成 無理が一番よくないし
言いたいこと言い合って
乗り切ろう
うん
兄貴もね
何? ごめん 聞いてなかった
アイス食べたい さくらちゃん
あっ アイス食べる人~
(寿限無・舞・踊介)は~い
食べる はいはい はい はいはい
よ~し はい じゅじゅ
はい ありがとう
はい どうぞ~
やった~
アイス アイス はいはい はいはい
あっ ちょうど終わった
あれ? ちょっと…
あ~ 久しぶり
♬~隅田…
俺
さくらさんと
結婚しようと思う
俺
さくらさんと
結婚しようと思う
♬~名にし負はば
おい 消すなよ
寿一っちゃん
明日よろしくね
おやすみ
(舞)
それでは ご宗家 お願いします
(拍手)
門弟諸氏
協会の皆様
改めて 新年のご挨拶を
申し上げます
さくらちゃんがね
本日も お着物です
(舞)はい 見ましょう
さくらを見る会の
さくらを見る時間
ようやく
この日を迎えることができました
脳梗塞で 3度
死のふちをさまよい
さんずの川で 3回ターンをして
今 ここ
3年ぶりの 復帰舞台です
まあ 地謡として
今回は参加いたします
まあ 長い長い闘病生活で
能楽師 観山寿三郎を
奮い立たせてくれたのは
何と ほかならぬ
世阿弥でした
《立て 世阿弥マシン 立て!》
世阿弥の教えで
初心に帰ることができました
《(一同)
肝っ玉 しこったま さんたま~!》
そこで私はね
固く誓いました
必ず もう一度
シテ方として
舞台で舞う
まあ 今回の「隅田川」は
私の長男 寿一が
初めて舞います
(ざわつく)
おっ どうした? 寿一は
あ… まだ 来てません
あっ そうか ヘヘヘヘヘヘッ
寿一のことだから
緊張してんじゃないのか ハハハ…
なあ 寿限無
弟子の連中がさ みんな
「ご愁傷さまです」
って言うんだけど
何だよな 誰か死んだか?
宗家
うん?
お手洗いは
行った
OMTも はいてっから
ったくな~
新年早々 縁起でもねえ
なあ 寿一
どうしたんだよ
ていうか 寿限無
何で お前
シテの装束 着けてんの?
何? どうかした?
寿一がいねえんだよ
大丈夫 いるから
見守ってくれてますよ
きっと どこかで
どこかでじゃ困るんだよ
お前達さ ちょっと寿一
捜してこいよ
いい加減にして おじいちゃん
大州っ
だって秀生が かわいそうだよ
おっ どうした? 秀生
あれ? 泣いてんのか? 何で?
何で泣いてんの?
泣いてないよ おじいちゃん
僕 平気
父さん 出番だよ つかまって
ごまかすんじゃないよ
お前達 何か隠してるだろ ええ?
よし行くよ
何 言ってんだよ 私がね
認知症だからって
バカ扱いするんじゃないよ
答えなさいよ
踊介 舞!
寿限無!
寿一は? どうしたんだ?
亡くなったの
うん?
亡くなったのよ
《(多摩)気をつけて ブリさん》
《ホセのやつ
プロレス愛がねえし》
《キレるとヤバいから》
《お前じゃねえから大丈夫だよ》
《じゃあ 行ってきます》
《ぜあっ!》
《(一同)ぜあっ!》
《(コタツ)大丈夫か?》
《(長州)何やってんだ》
《(コタツ)しっかりしろ》
<大晦日の年越しプロレス>
<スーパー世阿弥マシンは>
<試合中の事故で>
<意識もうろうとなり>
<そのまま>
<救急搬送された病院で>
《寿一さん…》
《そん…》
《フッ》
《えっ…》
《えっ もうダメなんですか?》
<観山寿一>
<享年 42歳>
<だが 俺も親父も>
<そのことを 受け入れられなかった>
♬~
(寿限無)♬~げにや人の
♬~親の心は
♬~闇にあらねども
♬~子を思う道に迷うとは
《兄貴 すごいよな》
《ねっ 全部 自分で用意してった》
《あの鏡板の前に祭壇を飾って》
《(鬼塚)ええ あそこに》
《で 右に能面 左に装束》
《(鬼塚)能面》
<遺影は 例の家族旅行の写真を 引き伸ばして>
<戒名は 長州さんからいただいた>
<「吹雪院親不孝革命居士」>
<うん?>
《(長州)戒名は変えた》
《革命居士は
できすぎだろ》
《(コタツ)すねかじりのほうがね
寿らしいですよ》
《ちょっと あんた不謹慎だな》
《(末広)だって見てよ この顔》
《さすが お義兄さん》
《めっちゃ笑ってる》
《ええ試合やったもんね》
《うん かっこよかった》
<お通夜には 大勢の人が来てくれた>
<花も たくさん届いた>
《親父》
《あんたがボケる前に》
《どうしても
言っておきたいことがある》
《あんたも忘れっぽいし
俺も何度も言いたくねえから》
《こういう形で残さしてくれ》
《あんたには》
《感謝しかねえよ》
《産んでくれて ありがとう》
《あっ 産んでねえか》
《ごめん》
《それでは弔辞を》
《二十七世宗家 観山寿三郎様から》
<親父は まだ理解してなかった>
《(鬼塚)観山寿三郎さん?》
《じゅじゅ》
<隅田川を渡る船の上で 母親は>
<船頭から非業の死を遂げた>
<ある子供の話を聞かされる>
(寿限無)♬~さて その
♬~稚児の歳は
(ワキ)♬~十二歳
♬~主の名は
♬~梅若丸
<生き別れた息子 梅若丸が>
<すでに死んでいることを知り>
<母親は嘆き悲しむ>
<という場面>
<ところが親父は…>
<まだ ピンときてなかった>
《(コタツ)どのように焼きますか
って聞かれて お前》
《一生懸命 焼いてくださいって》
《もうバカが もう》
《ホントにいいやつでさ》
<弔辞は しゃべりたい人が>
<しゃべりたいことをしゃべる というフリースタイル状態になり>
<収拾がつかなかった>
《一時期 お前
長州さんの運転手やっててな》
《何回も ぶつけたよな 車》
《長州さん 気づいてねえんだもん》
《形 変わってんのにさ》
《お義兄さん》
《あんた 結局 一回しか
ラーメン食いに来なかったな》
《けど お義兄さん ヘイ》
《俺達の絆 バリカタ》
《それが そいつのやり方》
《囃子方 シテ方》
《俺 O.S.D レペゼン博多》
《(早川)♬~明日、 今日よりも
好きになれる》
《何 勝手に乗っかってきてんだよ》
《俺もいいかな》
《えっ?》
《マジっすか? はい》
《寿》
《俺 お前に
言いたかったことがあるんだよ》
《俺 絶対音感あるよな?》
《パワーホールって知ってるか?》
《(原)もちろんです
長州さんの入場曲》
《♬~テケテケ テーレ レレー》
《♬~テレレ レレレレ》
《あれさ 何かに似てるんだよな》
《こないだ俺 中央線に乗ったらさ》
《阿佐ケ谷》
《次は荻窪って
アナウンスが流れてさ》
《♬~阿佐ケ谷 次は荻窪》
《似てるんだよ》
《それ 絶対音感じゃない》
《ブリさん
その道を行けば どうなるものか》
《何を言ってるか分かんねえ》
《長州さんに
言われたくないっすよ》
《♬~阿佐ケ谷 次は荻窪》
《♬~阿佐ケ谷 次は荻窪》
《♬~阿佐ケ谷 次は荻窪》
《荻窪》
《♬~阿佐ケ谷 次は荻窪》
《♬~阿佐ケ谷 次は荻窪》
《(踊介)
長くない? いくらなんでも》
《(寿限無)
せいぜい1時間って言ってたよね》
《あと2時間かかるって》
《(踊介・寿限無)えっ?》
《何か 量がすごいんだって》
《デカッ うちのスープ煮込む
鍋よりデカいわ》
《でも いいね このデカさ》
《いかにも兄貴って感じがする》
《秀生》
(鈴の音)
《寿一っちゃん おかえり》
《寿一》
《これ 柔軟剤 変えて もう飽きた》
《だから おじいちゃん
寿一は もういないんだって》
《フフッ いるよ そこに ほら》
《親父》
《うん?》
《風呂入るぞ》
《はい えへへ》
《よろしくお願いします》
《ゴリゴリ 嫌なんだよ》
《つぶれちゃうんだよ チンチン》
《袋が つぶれちゃう ハハハ》
《嫌だよ~》
《ハハハハッ》
《いや~》
《はい 風呂 風呂 風呂》
《そのうち理解するよね》
《さくらちゃん》
《うん?》
《じゅじゅにもね このご飯の上に
松前漬け かけてください》
《は~い》
《ちょっとね》
《魚卵は 高血圧の敵なんだからね》
《ヘヘッ》
《はい どうぞ~》
《寿一》
《お前 無理して はしゃがなくても
いいんだぞ お前》
《「何で?」って お前
みんな お前のこと気い使って》
《黙ってんのが分かんないのかよ》
《ほら》
《セイ 沈黙 沈黙 イエ》
《羊たちの沈黙 イエ》
《セイ めーえ》
《めーえって鳴くのは
どっちかっつうとヤギ?》
《まあ 無理もねえわな》
《さんざんだったもんな
あの引退試合》
《ホセだか ハゼだか
分かんないけどよ》
《返せただろう あんな
へなちょこバックドロップ》
《それより父さんさ
どうなの? 「隅田川」》
《全然なってないよ》
《すいません
まだまだ お稽古が足りず》
《(ユカ)ごめんくださ~い》
《あっ 秀生だ》
《おはよう》
《ユカさん ご飯どうする?》
《おおきに でも時間ないねん》
♬~南無
《♬~阿弥》
《寿一 足をかけないから
軸がブレるんだよ》
《寿一 本番は
お前一人なんだよ ええ?》
《寿限無 あの 悪いけど》
《もうちょっと端っこへ
ちょっと寄ってくれるか?》
《はい》
《ああ》
《じゃあ振り返りから》
《(寿限無)はい》
♬~
(寿限無)♬~名に…
《俺》
《さくらさんと
結婚しようと思う》
(寿限無)♬~負はば
♬~都鳥も
《(寿限無)寿一っちゃん
明日よろしくね》
(寿限無)♬~音をそえて
(寿三郎・秀生)♬~な~む~
(秀生)♬~あ~み~
♬~だ~
親父!
(寿限無)
♬~なうなう今の 念佛の中に
♬~正しく我が子の聲の
♬~聞え候
♬~この塚の内にて
♬~ありげに候よ
じゅじゅ
お父さん よそ見しないで
父さん 集中して
寿一?
寿一?
お前
何で そんな格好で
そんなとこへ
立ってんだよ
早く着替えてらっしゃい
泡が たれちゃうよ
滑って転んだら どうするんだ?
(寿限無)♬~今一聲こそ
♬~聞かまほしけれ
本番中なんだよ
(秀生)♬~な~む~
♬~あ~み~
♬~だ~ぶ~つ~
おいおい
何で こっち来ちゃうんだよ
親父 チンチン洗ってやるよ
いいよ
第一 今じゃないだろ
遠慮すんなよ
いいよ いいよ
いいから優しくしてやるから ほら
いいって いいって
今日はな 協会のお偉い方とか
うるさいやつらが もうみんな
見に来てんだよ だから
あのな
さくらちゃんがな
お前が 死んだって言うんだよ
(秀生)♬~な~
いるだろ?
ここに
お父さん
はっきり見えるもん
これ
どういうことなんだろうね
そういえば
前に 稽古場で
話 したな
そうだ
ちょうど これと同じ場面だ
《対岸の墓で
南無阿弥陀仏を唱えるだろ?》
《そこで》
《死んだ息子の亡霊を》
《出すべきか 出さざるべきか》
《世阿弥と元雅の間で
論争があったらしいんだ》
《俺が息子だったら出てくるよ》
《だって会いてえもん》
会いたいから
出てきちゃったのか?
寿一
じゃ お前
ホントに
死んじまったのか?
やっぱりそうか
何か 変だと思ったんだよな
私もだよ
(踊介)父さん
父さん 父さんの番だよ
あっ
♬~聲の
♬~中より
♬~幻に見え…
じっとしてたんや 秀生
すごない?
1時間 ずっと あん中おったん
なあ すごない?
シッ
(寿限無)♬~あれは我が子か
秀生
ダメだよ そんな格好で!
せめて着替えてらっしゃい!
はい 着替えたね あっ
でもダメなんだ
ダメなんだよ 寿一
お前はね
舞台に上がっちゃダメなんだよ
分かるよ
親子で舞いたいよな
半年間も一生懸命
稽古したんだもんな
でも 寿一
ダメなんだよ
そこで見てなさい
♬~母…
ちゃんと前見て
寿一さんじゃないですか
また?
どうして成仏できないのかしら
やめてよ さくらさんまで
セックスシンスじゃあるまいし
ごめんな 寿一
死んじゃったか
俺のせいかもしれんな
そういえば
思い当たる節がある
月命日に
母さんの墓参り行ったろ?
墓参り
《見てた?》
《何やってんだよ お前》
《何やってんだ 踊介は》
《俺がいない間 観山家は
父子家庭だったんだよな》
《ハッ 兄貴がいたって
父子家庭だよ》
《あ… えっ 一度も母さん
ほしいと思わなかったのか?》
《もう高校生だったし》
《母さんの役目が 母さんだけじゃ
ないことも知ってたしね》
《やだ なまなましい》
《ピーヤ ピーヤ》
《ピッピヤ ピー》
《ピピピ ピピピ…》
《父さんもな》
《歴代の彼女 どうしても なぜか》
《家に連れてくる気には
なれなかったもんな》
《さくらちゃんが初めてだよ》
《連れてきたら引くわ》
《ハハハハ そうか》
《踊介は?》
《うん?》
《まだ 毛も生えてなかったろ》
《寂しくなかったのかよ》
《全然 父さん一人で
トゥーマッチだったし》
《ヘヘッ》
《寿限無は?》
《あ~ 母さんいるか》
《何だよ 寿一っちゃん 急に》
《あっ いや》
《何か 親父 すげえなと思って》
《何で?》
《いや 片親なのに》
《子供達 何の不満もないって》
《不満がないとは言ってない
家のこと何にもやんないし》
《そらそうだよ》
《父さんは人間国宝じゃ》
《ハハッ》
《そっか》
《母さんが すごいのか》
《あんなのと
夫婦だったんだもんな》
《兄貴が父さんの介護しながら
能 続けてるって》
《母さん知ったら
ビックリするだろうね》
《しかも母親の役
やるんだもんね》
《あ~ 母さんに見したかったな》
《俺の「隅田川」 ハハッ》
って言ってた お前が
見に来てくれた ということは
母さんも
どこかで見てくれてるんだろうな
いや 探さなくていいよ
問題は そのあとなんだから
あの日 踊介と舞は仕事に向かって
寿限無は
スーパーに行くからって別れて
で 二人で歩いて帰ったろ?
《おお… おい
また青だよ ホントに》
《ハハハ また青だ》
《ハハッ また青に変わった》
《あれ? 渡んないの?》
《いや~ さすがに不安になるわ》
《だって連続7回だぞ 青信号》
《こっちへ変えよう》
《何だよ それ》
《考えすぎだろ》
《どうした? 親父》
《寿一》
《うん?》
《父さん 今日 死んじゃうのかな》
《何で?》
《≪にこるんですか?》
《(藤田)そうです》
《写真撮ってもいいですか?》
《(藤田)いいよ もちろん》
《誰?》
《にこるんだよ にこるん》
《藤田ニコル》
《藤田さん! 藤田さん》
《寿一 寿一》
《藤田さん》
《はい》
《あの プライベートのところ
申し訳ないんですけど》
《藤田さんですよね?》
《そうです》
《ねっ あの あそこにいるの
うちの親父なんですけど》
《あ~》
《一応 人間国宝》
《え~っ》
《一応ね 一応》
《で これ あの
エンディングノートなんだけど》
《自分の葬式に 誰に弔辞
読んでほしい? って聞いたら》
《タモリ 吉永小百合
藤田ニコルって答えたんです》
《なあ? なあ?》
《やめなさいよ やめなさいよ》
《ニコルさん 困ってらっしゃる
でしょうに ホントにもう》
《でね で あの いずれ弔辞を
読んでほしいなと思ってまして》
《連絡先を教えていただけない…》
《あの~ ニコルの話も
聞いてもらっていいですか?》
《おっと》
《ニコルね ここのパン大好きなの》
《でも 品切れで
次の焼き上がり4時なんだって》
《でも ニコル
現場に戻んなきゃいけないの》
《じゃあ代わりに
買っときましょうか?》
《ありがとう 優しい おじいちゃん
じゃあお願いします》
《おっと 35番だ》
《整理券? 35番ね》
《ただいま》
《ただいま》
《遅かったね パン?》
《にこるんが
買ってくれたんだって》
《にこるん?》
《あと これも》
《これ サインしてもらった》
《(寿限無)誰だか分かんない》
《さくらちゃんに内緒な》
《あっ》
《松前漬けじゃん》
《(寿限無)お歳暮》
《函館のお弟子さんが
毎年送ってくれるの》
《あ~ 函館の関か?》
《(寿限無)関さん》
《親父 やったじゃん
夢の一本食いのチャンスじゃん》
《エンディングノートに書いてあったろ》
《うん 書いたけど》
《でも お前 食え》
《えっ いいの? 何で?》
《だってよ》
《信号 一個も
引っかかんなくてよ》
《それで お前
にこるん待ってる間にさ》
《スクラッチ買ったら
5万円 当たってよ》
《マジ?》
《ああ で うまいパンと》
《このサインもらってさ》
《なんて日だよ
今日は なんて日なんだよ》
《できすぎだろ
俺 確実に死ぬだろ 俺》
《じゃ 俺 食っていいの?》
《いいよ》
《やったぜ》
《不死身のお前だ 食え》
《よいしょ~》
《うまそう》
《秀生 数の子って》
《何の卵か知ってる?》
《ニシンでしょ》
《お~》
《おっ 知ってんだ》
《じゃあさ 秀生》
《そのニシン
漢字で書くと どう書く?》
《漢字?》
《うん》
《え~ 分かんない》
《あのな 祝い事ではな》
《二人 二人 二つな》
《二人の》
《(秀生)二人の》
《親 親って書くんだぞ》
《へえ~》
《つまり数の子はな》
《両親が健在で
めでたいって意味があんだよ》
《まっ 離婚したけどな》
《いただきやす》
《はい いただきます》
《いただきます》
《よっしゃ》
《えーい》
《うん うまっ》
《おお いい音だな カリカリカリカリ》
《もう死んでもいいわ》
俺が
数の子 食べればよかったんだよな
代わってくれたんだよな あの日
お前の代わりに
俺
生かされてるんだよな
すまなかった
まあ 俺もすぐ行くから
母さんと 待っててくれな
分かったよ
なあ 親父
うん?
そろそろ 人間国宝の謡
聞かしてくれよ
よ~く見とけ
♬~互に
♬~手に手を
♬~取り交はせば
♬~また
♬~消え消えと
♬~なり行けば
(囃子方)いよ~っ
いよっ 人間国宝!
寿一!
分かってるよ
一回だけ
やってみたかったんだよ
(地謡)♬~いよいよ
(囃子方)いよ~っ
寿一 お前は大したもんだよ
えっ?
よくやったよ 寿一
みんなのことを
笑顔にしてくれてさ
奮い立たせてくれてさ
ひと様の分まで戦って
舞って
ケガして
笑って
そんなやつ いないよ
まあ
国の宝には
なれなかったけど
家の宝には なれたな
家宝には なれたな
お前は
観山家の
人間家宝だよ
いよっ
人間家宝 観山寿一
褒められちゃった
何だよ
嬉しくねえのか?
嬉しいよ
嬉しい
でも
褒められちゃったら 俺…
そうだよな
今まで俺が
お前を褒めなかったのはな
褒めたら
終わっちゃうから
しょうがないよ
そういうもんだから
これからはな 寿一
みんなが
お前の代わりに
笑ったり
泣いたりしてくからな
(地謡)♬~見え…
(鼓の音)
♬~隠れつ
♬~する程に
♬~東雲の
♬~空も…
(囃子方)いよ~っ
(鼓の音)
何かタイミング
逃しちゃったって感じ
何の?
だから 兄貴の死をちゃんと悲しむ
やだ 「兄貴の死」だって 嘘くさい
確かに
結局 泣いてないもんな
泣かないと
先進めないよね うちら
ホントに
今日 来てたのかな
だから
セックスシンスじゃあるまいし
セックス?
シックスセンスよ わざとよ
結局さ
何だったんだろうね あの人
勝手に出てって 勝手に帰ってきて
勝手に死んでさ
兄貴は兄貴よ
(寿限無)うん
寿一っちゃんは 寿一っちゃんだよ
(踊介)ティッシュ
「尚 私の後継者」
「すなわち 観山流二十八世宗家は」
「観山寿一を指名する」
見て ちゃんと書いてます
じゅじゅ すぐ忘れちゃうけど
私 ちゃんと覚えてますから
あっ 嫌
ぜあっ!
寿一さん おろして おろして
ぜあ?
うん
さくらさん
寿一さん
どうして?
会いたくて
あっ とります
あっ とらないで
とらなくていい
あっ…
私 後悔してるんです
この間 ひどいこと言っちゃって
一人の人間として見たら
そこまで好きじゃないって
あれ 嘘
本当は 大好き
親父が死ぬまで
そばにいてやってください
本当にないんですね
うん? ない?
自分
ああ…
そうっすね
ホントに?
ホントに これでいいの?
はい
俺は 俺の家が大丈夫なら
大丈夫なんで
さくらさん
俺の家を 頼みます
はい
<1年後 どういうわけか>
<さくらは 踊介と結婚する>
<なぜだ>
<俺の言い方が悪かったのか?>
<俺の家を頼むとは言ったが>
<弟と くっつけとは言ってない>
ヤーッ
遅いんだよ バカ!
下手くそ
(寿限無)あと糸 投げる時
ヤーッて言うな
ヤーッ
スパイダーマンか てめえは!
バカタレが
でも踊介さんって
近くで見ても 遠くで見ても
変わらないですよね
えっ?
それは何? どういう意味?
いい意味です ちょうどいい
アハン
<納得がいかない!>
♬~御願…
<観山流二十七世宗家>
<観山寿三郎は>
<死ぬギリギリまで地謡として>
<舞台に立ち続けた>
<親父の死後 二十八世宗家は>
<寿限無が継承し>
<45歳で>
<芸術祭優秀賞を受賞する>
遅くなりました
<ゆくゆくは 秀生が二十九世宗家を>
<継ぐことになる>
秀生君 お稽古の前にこっち
はい
父さんもね
<公立の中学に進んだ>
<秀生の勉強を見るために>
<舞は 学習支援サポーターの 資格を取得した>
読める漢字が30個
書ける漢字が13個
やるじゃん
うん
<おかげで どうにか授業に ついていけているようだ>
<親父も 週末は>
<グループホームで 楽しく過ごしている>
じゃあ今日は
フルーツの名前にしましょうか
えっ 野菜でいいじゃん
何で いちいち変えるの
フルーツで
<介護認定は>
<要介護2と3を 行ったり来たりだが>
バナナ パイナポー
はい はい
キウイ
えっ?
キウイ
(藤田)おいしい
にこるんだ
かわいい
(末広・舞)立った
<たまに 1になった>
♬~あら物々しや
(寿限無)原君 体幹だよ 体幹
腰 もっとつり上げて
すいません
<プリティ原の話は 後にしよう>
<大州は 俺が死んだあと>
<波乱の人生を送ることになる>
<女にモテたくて 能の世界に見切りをつけ>
<一念発起し 大学へ進むが>
<サークルの新歓コンパで 逆ナンされ>
<そのままデキ婚 しかも双子>
<舞と長田君は>
<いきなり二人の孫を持つ>
<おじいちゃん おばあちゃんになる>
私だけのための
ラップ作ってくれるって…
<生活のために 夜の街でホストとして働きながら>
<8年かかって 大学を卒業した大州は>
<2代目O.S.Dを襲名して>
<イケメン イクメン>
<ラーメン系 YouTuberとして>
<人気を博すことになるが>
<まだ本人は 知る由もない>
♬~空行くもまた
お父さん よろしくお願いします
♬~撃ち合い刺し違ふる
♬~船戦の駆け引き
<余談だが さんたまプロレスが>
<俺の追悼興行を打ってくれた>
(ゴング)
(ゴング)
(ゴング)
(ゴング)
(ゴング)
(ゴング)
(ゴングが2回鳴る)
<そして 2代目が お披露目された>
(原)ぜあっ!
キタ~
世阿弥の遺伝子を
ほとんど引き継ぐ男
スーパー世阿弥マシン2号!
ぜあっ!
(ゴング)
すげえな 2号
体幹なら寿より上だぞ
ぜあっ!
はい 皆さん おはよう
おはようございます
毎朝すいません お義父さん
生活費 切り詰めないと
大州のコレが
コレでコレいるんです
イエ~
イエ~じゃねえよ バカ
真面目に将来 考えろ
はい
あっ 秀生 お父さんのご飯
あっ
<つまり 25年ぶりに実家に帰った長男が>
<1年間だけ家族とともに暮らし>
<引っかき回し>
<いなくなったあとは>
<それぞれが 収まるべきところに収まった>
<それだけの話>
揃ったね
さっ 食べよう食べよう せーの
いただきます!
ちょっと待って
待ちなさいよ ホント
こればっかりは 兄貴じゃないとね
いいか 寿限無
いくぞ 親父 いただきます!
(一同)いただきます!
ハハハ 今日も納豆がうまそうだね
うん うまい
どうだ 親父 うまいか?
うまいに決まってるよ
<これが 俺のいない>
<俺の家の話だ>
ぜあっ!
ワン ツー…
あっ おい 寿 何やってんだよ
寿?
ぜあっ! 起きろ ぜあっ!
長州さん
寿は年越しプロレスで…
いるだろ 寿 そこに
いや いませんけど
来てるよ
何しに来たんだ 寿
ああ さーせん
何か出たくて
またぐなよ
てめえ またぐんじゃねえぞ
ヤーッ
ぜあっ!
この野郎 てめえ!
のいてろ!
ちょちょちょちょ… 長州さん!
ぜあっ!
あ~ あ~っ
寿!
長州!
イーヤッ
ぜあっ!