東日本大震災10年 特集ドラマ「あなたのそばで明日が笑う」[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

東日本大震災10年 特集ドラマ「あなたのそばで明日が笑う」[解][字]

主演・綾瀬はるか×池松壮亮、主題歌・RADWIMPSで贈る!宮城県石巻市を舞台に行方不明の夫を待つ女性が震災を知らない建築士と出会い、心を通わせていく愛の物語。

番組内容
主演・綾瀬はるか×池松壮亮、主題歌・RADWIMPS×音楽・菅野よう子で贈る!宮城県石巻市を舞台に行方不明の夫を待ち続ける女性が震災を知らない建築士と出会い、心を通わせていく。ふたりの想い、願い、それを見守る人々の優しい心に包まれて、前を向き、歩み始める愛の物語。過去と現在のふたつの時間を生きる女性が居場所を求めて移住して来た建築士と出会い、もう一度、笑顔を取り戻すまでの心温まる物語をお届けする。
出演者
【出演】綾瀬はるか,池松壮亮,土村芳,二宮慶多,阿川佐和子,高良健吾
原作・脚本
【作】三浦直之
音楽
【音楽】菅野よう子

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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  1. 高臣
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(波の音)

♬~

(六太)恋の話が読みたいんだよね?

お父さんも ちゃんと探してよ。
(真城高臣)う~ん これ… いや… これ。

(六太)優柔不断なやつだなあ。

俺は優柔不断の優しさと
柔らかさを大事にしてんだよ。

(真城 蒼)<高臣くん>

あっ。
(六太)決まった?

あれにしよう。 「100万回生きたねこ」。

「100万回生きたねこ」?
ちょっと待っててね。

ここら辺になかった?
いや~ ここら辺に…。

確か 前に この辺で…。 あっ。

あっ…。
あっ ごめん。

≪(鳥の鳴き声)

<2020年10月2日。

BOOKS草原で
あなたと六太と本を探したよ>

<高臣くん 覚えてる?

「100万回生きたねこ」を
私にプレゼントしてくれて

好きなセリフを
無理やり 読み聞かせてきたよね。

高臣くんは 覚えてるかな>

「100万回生きたねこ」…
「100万回生きたねこ」。

あれ?

あれ? 買い直したはずなんだけど。

♬~

(遥)はあ…。
あっ 遥ちゃん おはよう。

おはよう 蒼さん。

今日 夢で久しぶりに
高臣くんに会えたんだよね。

お兄ちゃんに? あ~ だから
機嫌よさそうだったんだ。

うん。 それで高臣くんが…。
(ドアが開く音)

(遥)おはよう。 おはよう。
おはよう。

(遥 蒼)いただきます。

何 これ。
好きでしょ? マーボー豆腐。

蒼さんさ
夢って どんなのだったの?

(六太)何 夢って。
いや 変な夢見て。

ふ~ん。

ごちそうさま。

ちゃんと食べていきなさい。
(六太)いってきます。

あっ ちょっと 寝癖。
寝癖じゃない。

あっ そうなの?

高臣くんは 朝ごはんに
マーボー豆腐出すと

大喜びだったんだけどね。

何で六太には話さないの?
えっ?

(遥)夢の話。

あんまり高臣くんの話
聞きたがらないから。

そんなことないと思うけど。

BOOKS草原で本を探す夢だった。

お兄ちゃんさ 応援するために
夢に出てきたんじゃない?

何を?
蒼さんが 10年ぶりに本屋始めること。

蒼さん 今日15時から暖炉カフェで
建築士と待ち合わせだからね。

分かった。
あっ 遅刻しちゃ駄目だよ。

私 別の打ち合わせしてから
合流するから

最初 2人になっちゃうけど ごめんね。
うん。

(エンジン音)
じゃあ いってきま~す。

いってらっしゃい。

♬~

(克彦)よいしょっと。 よっ。

お疲れさまでした!

(克彦)おお 蒼 蒼! 帰るのか?

蒼 いやいやいやいや
やっと始めんだべ? 本屋。
うん。

ああ~。 早いもんだなや。
高臣亡くなって 10年たつんだもんなあ。

克彦さん。
ん?

亡くなってないよ。

そだな。 うん 本当だ。

まだ 何にも見つかってねぇもんな。

うん。

♬~

あっ 千枝ちゃん。 こんにちは。

(千枝)蒼ちゃん こんにちは。

モスクワ~。

♬~

ギリギリセーフだよね。

(マサ)いらっしゃい。

あっ あの… 葉山瑛希さんですか?

はい。
お待たせしました。

真城 蒼です。
今日は よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

遥ちゃん もう少ししたら
来ると思うんですけど。 はい。

あっ マサくん ブレンドお願い。
(マサ)は~い。

あっ じゃあ いちごミルクを。
はい。

葉山さんも注文まだでした?
あっ いや 4杯目です。

あっ そう…。

遥ちゃんと葉山さんって
どういったお知り合いなんですか?

遥くんとは
東京の大学が同じだったんです。

僕が東京から離れて いろんな場所を
転々としてるタイミングで

遥くんが声をかけてくれて。

いろんなところを
転々とされてたんですか? はい。

あの~ 山形とか青森で
リノベーションの仕事をやっていて。

お待たせしました。
こちら ブレンドになりますね。

はい どうぞ。
ありがとう。

はい いちごミルクになります。
ごゆっくり。

(せきばらい)
あの~。

はい。
謝ってもらっていいですか?

えっ?
いや あの… 遅刻したこと。

あっ… あれ 私 謝ってなかったですか?
ないですね。

別にいいんですけど
ず~っと気になっちゃって。

でも 僕もう 1時間半 待ってるんで。
既に4杯飲んじゃってるんで。

待ち合わせって
15時からで合ってますよね?

いや 合ってますけど
僕 1時間前行動なんで。

既に4杯飲んじゃってるんで。
1時間半 じっと こうして待ってたんで。

あっ… すいません 本当に。
はい はい。 まあ 大丈夫ですけど。

でも 1時間半で4杯って
多くないですか? えっ?

いや さっきから
ずっと気になってたんですけど

ちょっと飲み過ぎかと。
えっ…。

何で初対面の人に

僕の飲むペースについて
言われなくちゃいけないんですか?

いや さっきから4杯飲んだこと
すごい誇らしげに語ってらっしゃるので。

別に語ってないですよ。
全然 誇らしくないですし。

(ドアベル)

2人とも お待たせ。

遥 レモネードでいいよね?
いや アイスコーヒー。

だよね。 ハハッ。

あれ? 2人とも どうかした?

ここです。

失礼します。

古本屋ですよね?

利益のことを考えると
古本がメインになるかなとは思うけど

新刊のスペースも できれば作りたくて。

こういうイメージとかってありますか?
う~ん。

とにかく 本でいっぱいにしたいんです。
本でギュウギュウになるくらい。

そういう本屋が好きだから。
なるほど。

それは やめた方がいいですね。
えっ?

それだと本買う人しか来なくないですか?

本屋だから本買う人が来て当然ですよ。
そうだよね?

私も 本だけっていうのは
難しいんじゃないかなって思うよ。

古本の売り上げだけで経営していくのって
今のご時世 難しいと思いますけど。

私 やっていけるかな あの人と。

あ~ 瑛希くん
何でも はっきり言うからね。

大学の頃も 結構それで
人間関係 苦労してた。

さっき言ってた 本でいっぱいの書店って
BOOKS草原みたいな感じ?

そうそう。 高臣くんとやってた店を
できるだけ再現したくて…。

でも なかなか難しそうだね。

じゃあね。 また泊まり行くね。
分かった。 じゃあ。

♬~

[ 回想 ] 蒼 ごめん! 待たせちゃって。

ごちそうさまでした。
(浅子)ありがとうございます。

ごめんね 待たせちゃって。
浅子さん。

あれ? 六太は?
今日は連れてきてなくて。

ああ そう。 はあ~ よっこらしょっと。

浅子さんに報告があって。
えっ?

私 本屋を始めようと思ってるんです。

いつから?
早ければ年明けには。

いつか始めたいって ず~っと思ってて。
ようやく資金もできたので。

すんごく うれしい。

はあ~。 もうすぐ10年になるのが。

早いんだか遅いんだか 分かんねえな。

私はね いつか天国で待ってる高臣に
再会できた時

恥ずかしくない姿で会いたいって
そう思って 毎日生きてんだ。

蒼ちゃんが本屋始めるって
高臣 きっと喜んでるよ。 なあ?

フフフ。
はい…。 はあ~。

(浅子)蒼ちゃん まだ考えてないの?
えっ?

再婚。
あっ いや… 考えたこともないです。

私はね 蒼ちゃん 自分の人生
大切にしてほしいの。

こんにちは。
こんにちは。

昔の本屋の写真は残ってないんですか?
ないんです。 全部 流されたから。

じゃあ 今度 真城さんの家に
お邪魔させてもらうことはできますか?

えっ?
あの~ どんな本棚使ってるとか

好みが分かると 僕も もっと
イメージできるかと思いまして。

分かりました。

この町の人たちに 気軽に
来てもらえる場所にしたいんですけどね。

僕は 外の人たちにも もっと
アプローチしていくべきだと思います。

何でですか?
僕は 石巻の魅力って

震災で生き残ったからこそ
何でもやろうっていう

そのチャレンジ精神の空気だと
思うんです。

だから 今まで どこにもなかったような
石巻ならではの新しい…。

葉山さんって 石巻に来て半年ですよね?
はい。

日和山の桜は見たことありますか?
そこで お花見したことありますか?

いえ。

駅前の道が昔
アーケード街だったって知ってますか?

この町のこと
知ってるみたいに話さないで下さい。

♬~

六太 お風呂入って。

うん。

何 台本?
ちょっと 勝手に見ないでよ。

ラブストーリーだよね。
えっ?

あ~ 遥ちゃんが企画した
映画祭のイベントか。

そうそう。 今度の石巻の映画祭は

町の人が石巻題材にして撮った短編作品も
何本か上映しようと思ってて。

六太 そういうの面倒くさがりそうなのに。

えっと…。
いろいろあって 気が変わったんだよね。

風花ちゃんだっけ?
ちょっ…。

ごめん ごめん。
何?

何でもないよ。

(すすり泣き)

はい。
うん。

「あなたに 私の気持ちなんて
分かるわけないわよ!」。

ドラマで このセリフ よく聞くよね。
あ~ 確かに。

この場合の返しって
大体 2パターンだよね。

「分かんねえよ」って
言い返すパターンか…。

「分かるよ。 俺も お前と一緒だったから」。

このパターンか。

私 何か どっちのパターンも
しっくりこないんだよね。

えっ 何で?
う~ん。

人の気持ちって 分かるか
分からないかしかないのかなあって。

♬~

(シャッター音)

♬~

(シャッター音)

♬~

(シャッター音)

♬~

(着信音)

(六太)セリフ覚えた?

(風花)最初の方だけ。

(六太)じゃあ そこの階段から
ゆっくり下りながら セリフ言ってみて。

(風花)本当に これを撮るの?
試しに撮ってみるから。

何やってんの?
撮影です。

(風花)「あんたに私の気持ちなんて
分かるか~」。

(六太)「分からないけど 分かるよ」。

カメラアングル 完璧ですね。
ヘヘヘ。

小津安二郎 意識して
低めのカメラ位置にしたからね。

(六太)誰か知らないけど すごいです。

納得いかなかった?
あっ… いえ。

「この町の風景」っていうテーマで

短い映画を
撮ることになってるんですけど。

だから この町をテーマにした
ラブストーリー。

私は この町にしかない物語を
撮ってみたいんです。

でも私 この町のこと
全然知らないから…。

僕も知らないんだ。

震災前は この先に
たくさん人が住んでたんだよね?

どんな景色だったんだろう。

(六太)風花ちゃん
今年の夏休みに引っ越してきたんだ。

あっ じゃあ 僕と一緒だ。
えっ?

学校の友達とは
昔のこととか話さないの?

震災のことは みんな話さないんだよね。
親からも聞かないように言われてて。

3歳だったから あんまり覚えてないし。

私は もっと
みんなのことを知りたいんだけど。

そっか…。

あれ? お母さん!

六太?

(六太)散歩?
うん。

えっ… 何で?

どうも。

(六太)お母さんと友達?

いや 友達ではないけど。

真城さん あの~ こないだは…。

葉山さん。
はい。

今から見てもらえますか?
えっ?

うちの本棚。

どうぞ。
お邪魔しま~す。

♬~

ここです。
あ~。

ふ~ん。

もともと本が好きだったんですか?
全然。

ここにある本は 高臣が好きだった本を
買い直しただけで。

あっ 高臣って…。

ああ… 遥くんから聞きました。

高臣と結婚して
私も本屋を手伝うようになって。

津波で そのお店も流されちゃったけど
私 大好きな場所だったんです。

ずっと いつか再開したいと思ってて…。
やっと ここまで来ました。

あっ そうだ。
本屋って どの辺にあったんですか?

えっと…。
これ ちょっと見てもらっていいですかね。

ちょっと…。

これ 葉山さんが?
そうです。

まだ作ってる途中ですけど。

こうやって模型を作りながら
想像してるんです。

この町のこととか
この町で暮らす人のこととか。

あっ 本屋はね この辺りにあったんです。

そうなんですか。
うん。

(ピンが落ちる音)
あっ。 あれ?

あっ。

あっ この本。

僕 佐野洋子 大好きなんですよ。

えっ?
何ですか?

葉山さん 佐野洋子さん好きなんですか?
ええ。

全く そんなイメージなかったです。

えっ 僕が「100万回生きたねこ」好きなの
イメージにピッタリだと思うんですけど。

主人公の猫が
白い猫と出会うシーンが好きなんです。

誰かと一緒にいたい瞬間って
こういう時に訪れるんだろうなって。

この間は ごめんなさい。

「石巻のこと 何も知らないでしょ」って
言ってしまって。

いえ そのことに関しては
本当に そのとおりなので。

こちらこそ すみませんでした。

分かると分からないって
どうやったら超えられるんでしょうね。

真城さん。
はい。

この町のことを案内してもらえませんか?

真城さんが眺めてきた この町のことを
教えて下さい。

はい。

♬~

(シャッター音)

この辺りに本屋があったんです。

♬~

入っていいですか?
うん。

高臣さんとは
どういうふうに出会ったんですか?

え~っと… 私 高臣と出会った日のこと
全然覚えてなくて。

えっ?

何で つきあうことになったかも
よく思い出せないんですよね。

いつ 好きになったんだろう。

ドラマチックとは 程遠かった。

♬~

ここに映画館があったんです。

♬~

上映中 彼を見ると
スクリーンの端の方ばっかり見てて。

あとから気付いたのが
彼 ずっとエキストラを見てたんです。

えっ?

画面の隅に映り込んでる男女とか。

「そういう人たちの物語を妄想するのが
好きなんだ」って。

主役じゃない人たちの物語。

僕は その人とは映画見に行けないですね。

♬~

ふう~。

ここに避難したんです。
えっ?

地震があった日。

高臣と六太と 高臣のお母さんと。

雪が降ってた。

高臣 私たちを車で日和山に送ってから
「防寒着 取りに帰る」って言って

一人で家に戻っていった。

私たちには 「待ってろ」って言って。

何で あの時…
引き止めなかったんだろう。

プロポーズの時
ここに呼び出されたんです。

でも 約束の時間になっても
高臣は全然現れなくて。

1時間くらい待ったかな。

連絡ないし 帰ろうかと思ったら…。

あそこに テトラポッドがあるでしょ?
はい。

そこに 絶対 高臣だって感じの
シルエットが見えて…。

♬~

ちょっと! 連絡返してよ。

えっ? 何で泣いてるの?

ごめん。 今日
プロポーズしようと思ってたんだけど…。

高臣くん プロポーズの前に
「プロポーズしようと思う」って言う人は

あんまりいないと思うけど。

指輪 渡そうと思ってたんだけど
俺 落としちゃってぇ…。

ぐだぐだなプロポーズだった。

あれ どんな感じだったかな…。

その指輪は見つかったんですか?

だから まだあるんです あそこに。

たまに 高臣が別の姿になって

私に会いに来てくれるように
感じることがある。

私 今も高臣を待ってるんです。

高臣は 遺体も何にも見つかってないから。

10年たったって
頭では分かってるんですけど

でも どうしても… 待っちゃうんです。

捜しちゃうんです。

朝起きる度に 今日 目の前に
ふらっと現れるかもって…

思っちゃうんです。

だけど 私も そろそろ
区切りをつけないと。

だから 本屋を始めるんです。

♬~

高臣を待ってるって
初めて人に話しました。

♬~

本屋 どうしましょうね。

私 未来に向かう本屋を作りたいです。
未来?

六太とか子どもたちが

10年後 20年後も
訪れたくなるような本屋を。

いいですね。

あっ カフェスペースも作ろう。

放課後 気軽に立ち寄って
本読んだり話せたりするように。

となると となると となると…。

ここを…。

あっ ちょっと 葉山さん。

落ち着いて 落ち着いて!
落ち着いて下さい!

あ~っ! 大丈夫です 大丈夫です。

僕 ちっちゃい頃 転校が多かったから
全然 友達ができなかったんです。

引っ越すたんびに
一人で秘密基地作って過ごしてました。

でも 近所の子たちが
その秘密基地に集まるようになって

そのうちの一人が
「ここ 居心地いいね」って言ってくれて

何か… それが すごくうれしくて。

それが建築士になろうと思った
きっかけなんですか?

う~ん 最初のきっかけは。

だから僕は
そういう場所を作りたいんです。

まあ 自分の居場所すら
見つけられてないですけど。

ここは?
ん?

この町は居場所になってませんか?

私は 瑛希さんの居心地のいい場所に
なってほしいなって思ってるんですけど。

まあ… 居心地 悪くはないですね。

お父さんのお墓参り 初めて来た。
お母さんもでしょ?

うん。

(浅子)高臣のお骨はないけどね。

(六太)おばあちゃん
毎年 お墓参りしてるの? んだよ。

蒼ちゃんと六太が来てくれて うれしいね。

ごめんなさい。 ずっと来られなくて。

何にも。 私ね 進む速度は
人それぞれと思うの。

(浅子)蒼ちゃんが
10年かけて ここに来てくれたこと

私 本当にうれしいのよ。

お母さん?
蒼ちゃん? 大丈夫?

ごめんなさい…。

♬~

(着信音)
高臣くん? どこにいるの?

♬~

(着信音)

あっ 高臣くん?

(波の音)

もしもし? 高臣くん? どこにいるの?

(波の音)

ねえ どこ? 高臣くん! どこにいるの?

本とカフェスペースで完全に区切って
で レジスペースが ここですね。

模型で言うと ここなんですけど。

お客さんの動線は
そっから入ってきて…。

♬~

何かイメージ 違いますか?

いえ そんなことないです。
うん すごくすてきだよ。

ここは カフェスペースで
多分 2つぐらいは並ぶ…。

♬~

[ 回想 ]
指輪 渡そうと思ってたんだけど

俺 落としちゃってぇ…。

♬~

(波の音)

(足音)

やっぱり ここだったか。

遥ちゃん。

何か 今日 蒼さん
サゲって感じだったからさ。

本屋 このまま始めていいのかな。

大丈夫だよ!
絶対いいお店になる! 確信してるよ。

ここで 高臣くんに プロポーズされたの。

高臣くん
その時 どんな表情してたんだっけ。

えっ?

どんなふうに
2人で話したんだっけ… 私。

♬~

お待たせ。 行こう。
うん。

六太くんはさ
小さい頃の記憶って 何かないの?

う~ん… よく お父さんとお母さんと
海に行ってた気がするんだけど

何か めっちゃ砂浜掘ってた記憶がある。

何それ。 怖い話?

ううん。

でも 幸せな空気だったっていうのは
何となく覚えてる。

でも それぐらいだな。

お母さんとも
全然お父さんの話 しないし。

最近 無理して笑ってる気がするんだよ
お母さん。

俺 その表情見るのが すごい嫌でさ。

俺のお母さん 素直に笑う時が
一番きれいなんだ。

じゃあさ この映画で
素直に笑わせてやろう。

うん。

♬~

あれ? どうしました?

まだ仕事してたんですね。
ああ…。

いや この前 蒼さんが
納得いってなさそうだったので

何が気に入らないのか
ずっと考えてて。

瑛希さん。
はい。

本屋… やめようと思います。

えっ?

ごめんなさい。
いやいや いやいや。

ここまでやって やらないって
ありえないと思うんですけど。

このお店始めたら
高臣は もう帰ってこない気がする…。

高臣のこと 忘れていっちゃう気がする。

いなくなっちゃう気がする。

いなくならないですよ。

蒼さん 高臣さんの話
僕にしてくれたじゃないですか。

その時 僕
高臣さんに出会えた気がしたんですよ。

蒼さんがやれないなら
どうしようもないので

工事は いったん中止にしましょう。

ただいま。
おかえり。

お母さん。
ん?

ちょっと聞きたいことがあるんだけど。

明日でもいい?
今日 ちょっと疲れちゃって。

(六太)お父さんが亡くなる前のことを
聞きたくて。

お母さん 遥ちゃんとは
お父さんの話するけど

俺には 全然話してくれないでしょ。

亡くなってないよ。

まだ 何も見つかってないんだから。

じゃあさ… いつ会えるの?

♬~

<2011年3月30日。

今日 やっと あなたに会えた。

私と六太とあなたは3人で
日和山の階段を上ってた>

<あなたが振り返って…>
お~い。

<「お~い」と私たちを呼ぶから
追いつこうって走るんだけど

あなたは
一段飛ばしで階段を駆け上がって

私と六太は どんどん離されていった>

<あなたの声は どんどん遠くなっていった>

<あなたは どこにいるの?>

(六太)あっ 瑛希さん?

おっ 六太。

ここって昔 うちの本屋だったんだよね。

そうだよ。 何しに来たの?
そっちこそ。

タイムスリップできないかなあと思って。

蒼さんとは ここに来たりしないの?

ない。 お母さん
全然お父さんの話 してくれないし。

映画はできた?

まだ台本ができてなくて。
まだ台本? ずっと書いてんじゃん。

全くですよ。

♬~

六太。 緊張してる?

してるだろうね。

そういう時は
自分より緊張してる人 見るといいよ。

あの人とか。

(六太)そっか。
マサさんも撮ったんだもんね。

♬~

「間もなく上映が始まります。
席に座ってお待ち下さい。

間もなく上映が始まります。
席に座ってお待ち下さい」。

緊張する…。

♬~

「どこだ?」。
「おい お前ら あっち捜せ」。

「分かった」。

♬~

(猫の鳴き声)

(コジマ)な~んか よく分かんなくね?
うん。

な~んだか これ 失敗作だな これ。

どうやら俺は ポン・ジュノじゃ
なかったみたいですね。

ん? 誰だ そいづ。
まあ…。

次だよ 六太。 うん。
うん。

♬~

(風花)「大学を卒業した年の春

私は つきあって2年になる彼氏に
突然 浜辺に呼び出された」。

♬~

何で…。

(風花)「ちょっと! 連絡返してよ」。

(六太)「ごめん」。
(風花)「何で泣いてるの?」。

(六太)「今日
プロポーズしようと思ってたんだけど…」。

「六太くん プロポーズの前に
『プロポーズしようと思う』って言う人

あんまりいないと思うけど」。
「うわ~ 本当じゃん」。

(笑い声)

(風花)「とりあえず落ち着こう。
それで?」。

(六太)「指輪 渡そうと思ってたんだけど

俺 落としちゃってぇ…」。

[ 回想 ]
指輪 渡そうと思ってたんだけど

俺 落としちゃってぇ…。

♬~

[ 回想 ] ここら辺に落としたので
間違いないの?

[ 回想 ] 多分…。

あっ。
あった?

(笑い声)

全然違ったね。 アハハハ…。

♬~

あ~。

♬~

あ~。

絶望的に見つかんないね。
フフ… だね。

あのさ。
ん?

あの… 指輪 全然ないんだけどさ

あの…。

結婚してくれない?

(笑い声)

そうなるよね~。
なるね~。

♬~

今日はさ 見つかんなかったけどさ
また捜しに来よう。

ちょっと面倒くさいかも。

面倒くせえか~。

アハハハ… ごめんごめん。
うん また捜そう。

私 高臣くんと過ごす こういう
たわいない時間が 一番楽しいな。

そうだ。 あと 結婚しよう。

♬~

何で知ってたの?
瑛希さんが教えてくれた。

「自分が知ってる中で
一番のラブストーリーだ」って言って

カメラマンまでやってくれた。

お母さん 瑛希さんと喧嘩したの?

喧嘩っていうか…。
仲直りしなよ。

はい。

俺が生まれてからも
お父さんとお母さんって 指輪捜したの?

うん 捜したよ。
やっぱり!

俺さ 何か ぼんやり覚えてるんだよね。
2人が砂浜で穴掘ってるところ。

えっ? まだ 1~2歳じゃない?

あれは指輪捜してたのか。

お母さん。
ん?

俺 もっと お父さんの話が聞きたい。

♬~

蒼さん。
来た。

お待たせしました。
待ってました。

蒼さんに待たれるなんて不本意ですね。

六太に 勝手に話したんですね。

僕の知る限り
一番のラブストーリーだったので。

ありがとう。

高臣が行方不明になってからも
毎日 一人で捜してたんです。

全然見つからないんだけど。

でも 見つからなくて
ホッとしてる自分もいるんです。

今日 見つからないなら
明日 見つかるかもしれないでしょ?

そう思うと 少し希望が持てるんです。

後ろを向くことで
前に進んでいっちゃ駄目かなあ。

えっ?

フフッ。

僕 ちっちゃい頃
卒業式とか 何か苦手で。
えっ?

区切りをつけられてるような感じがして。

区切りなんて
つけなくていいんじゃないですかね。

どっちが前で どっちが後ろかなんて
誰にも分からないですよ。

♬~

瑛希さん。
はい。

私…。

♬~

何ですか?

ごめんなさい。 何でもないです。

♬~

蒼さん。
はい。

僕 本屋が完成したら
石巻を離れることになるかもしれません。

えっ?

熊本の被災地の古民家を

リノベーションする仕事の依頼を
もらってて。

いつ出ていくんですか?

完成したら 割とすぐ出ていかなくちゃ
いけなくなると思います。

すぐですね。

はい。

あっ 見送りとかやめて下さいね。
僕 そういうの すぐ泣くので。

アハハ… うそだ。
そういう時 絶対 無の表情ですよね。

いや~ 意外とね
そういうところがあるんですよ。

アハハ…。

そっか。

じゃあ 絶対いい本屋にしなくちゃ。

はい。 絶対に。

♬~

これは どこ?
それも隣に置いて下さい。

♬~

(遥)懐かしい。

よく こんな写真見つけたね。

♬~

この本棚
昔のBOOKS草原の本棚にそっくり。

作ったんですよ わざわざ。

ありがとう。

最後の1冊ですね。

よし。

おっ…。

ん? ああ… はい。

あ~ アハハ…。

蒼ちゃ~ん おはよう。

いらっしゃいませ。
はい。

浅子さん 中へどうぞ。
はい。

お母さん いらっしゃい。

きれいな場所だごど。

浅子さん。
ん?

ここ…。

これ 何て読むんですか?
ん? これ?

「まあちゃんを たすけてくれる」。

はあ~。

♬~

蒼ちゃんは
ここで高臣を待つことにしたんだね。

はい。

私はね いっつも高臣が
そばで見守ってくれてる気がしてんの。

今も。

私も 夢… 見るんです。

高臣さんとの夢。

一緒に本を探したり
石巻を歩いたり。

そうだったの…。

んで 今度 蒼ちゃんが見てきた夢の話
聞かせてちょうだい。

ぜひ。

おう 千枝さん。
マサ。 久しぶりじゃん。

こんにちは。
いらっしゃい。

(マサ)どうも。
(遥)あ~ いらっしゃい。 おう。

(六太と風花の話し声)

六太 風花 こっち向いて。 ピース。

(シャッター音)
いいね。

ありがとうございました。
(遥)ありがとうございました。

蒼さん 「浜辺にいます」って。
えっ?

蒼さんに伝えてくれって 瑛希くんが。

何で直接言わないの あの人。
「待ってます」だってよ。

♬~

はあ…。 ああ…。 あ~ 見つからない。

久しぶりに こんなに真剣に捜した。
ありがとう。

蒼さん。
何?

そばにいてもいいですか?

えっ?

僕 石巻に残ることにしました。

僕は…。

高臣さんにはなれないけど
それでも一緒に待つことならできます。

蒼さんが知ってる僕の知らないこと
これからも たくさん聞きたいです。

あなたが思い出すことを
僕も思い浮かべたい。

うれしい。

でも… 私は

瑛希さんに受けてほしいな
熊本の仕事。

近くにいることが
そばにいることじゃない。

遠くにいても
寄り添うことってできると思う。

瑛希さん。

離れていても
私のそばにいてくれますか?

はい。

ありがとう。

♬~

千枝ちゃん モスクワ~。

蒼ちゃ~ん。

♬~

えっ?

♬~

(クラッカーの音)
わっ。

(浅子 遥)お誕生日おめでとう~。
(六太)おめでとう~。

アハハハ ありがとう。

ただいま。

♬~

お母さん 火 消して。

すいません 遅くなりました。

誕生日 おめでとうございます。
ありがとう。

♬~

じゃあ… はい。

♬~