宮城発地域ドラマ「ペペロンチーノ」[字] …のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

宮城発地域ドラマ「ペペロンチーノ」[字]

津波でレストランを失ったシェフ(草彅剛)が震災から10年の3月11日、友人を招き再建した店で特別な宴席を設けた。どん底からはい上がるまでの軌跡を群像劇で描く。

詳細情報
番組内容
津波でレストランを失ったイタリアンシェフ小野寺潔(草彅剛)とその妻灯里(吉田羊)。その後、潔は新しく店を建て直し、震災から10年の3月11日に友人を招きある宴席を企画する。潔は突然の招待に戸惑う友人たちに、その意図を語り始めるー。そして、宴会が進むなか、発災から10年間のそれぞれの秘めた物語が浮かび上がってくる…。苦難があっても前向きに人生を送れるかもしれない。そんな思いになれる極上の群像劇。
出演者
【出演】草彅剛,吉田羊,國村隼,矢田亜希子,富田望生,一色洋平,蒼波純,古川凛,斎藤夢愛
原作・脚本
【作】一色伸幸

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ニュース/報道 – ローカル・地域

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キーワード出現数ベスト20

  1. 今日
  2. 先生
  3. 乾杯
  4. 頑張
  5. 灯里
  6. ヒーター
  7. レストラン
  8. 震災
  9. 友作
  10. ダメ
  11. お願い
  12. 結衣香
  13. 献杯
  14. 仕事
  15. 東京
  16. 約束
  17. 小野寺
  18. 田村
  19. 病院
  20. 母親

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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(潔)うぅ…。

(灯里)うぅ…。 う~。

口 臭いから 待って…。

ねえ 灯里 ちょっと
ヒーター ヒーター ヒーター…。

え~。
ヒーターつけて。 早く。

潔くん… 足 冷たい。 足 冷たい。

よし じゃ 今日も バトルだ。

じゃあね 一生懸命なバッタは なんだ?

う~ん… がんばった!

じゃあ 便秘のバッタは
なんだ?

ふんばった!
(笑い声)

じゃあね… 7月7日は?

え~? なんだ それ?

ヒーター ヒーター…。
待って 待って…。

ヒーター…。
あ~ 分かった 分かった 分かった!

7月7日は たなばった。

(笑い声)

今 遅かったから。
ちょっと これ… ずるい ずるい。

ずるい ずるい。 ずるい…。

♬~

(なたね)静かで… きれいで…

うそみでえだな…。

(友作)10年前の あの海は
映画だったんでねえがなあ。

本当のことどは思えねえ。

よいしょ…。 気を付けて。

(なたね)なんだべ こいづ…?

あの人… 時々 意味 分がんねえがらな。

お~ 凍ってる。 気を付けて。

潰れだ…?

いらっしゃい。 一番乗りだな。

夜逃げでもしたがど思った。
いづもは ランチで にぎやがなのに。

今日はさ 招待した人だけの貸し切りだ。

なんで あたしだちば?
招待って なんの会すか?

あとで話すよ。

(ラジオ)「3月11日 木曜日。
今日で 東日本大震災から 丸10年です。

10年前の あの日 たくさんの大切な命が
犠牲となりました。

今日は その大切な人たちの命日です。

空がら見でくれてますかね?

この10年 本当に
いろんなこと ありましたよね…」。

(より子)…んで すいません
早引きさせてもらいます。

今日は 何? 追悼式さ行ぐの?

…んでねえんだけっども。
お先に失礼します。

どうも。 お疲れさん。
お疲れさま。

(より子)こんにちは。

いらっしゃい。
寒かったでしょう?

海の近くは まだ落ち着かねえ。

蒼ね あとから来るって。
困ったやづだよ 本当に。

仕入れ手伝ってもらってる
友作さんと なたねさん。

こっちは 仮設時代 隣だった より子。

潔さん これ どういう会なの?

うん…。 10年前の今日
みんな どこで 何してた?

なして… そんなこと。
どこで 何をしてた?

私は 思い出したくない。

仙台のネイルサロンで バイトしでだ。
びっくりしたよ あの揺れは。

友達んどご泊まって 携帯 通じねえから
被害の大きさば知ったのは次の朝だった。

不便はあったけど 不幸はなかった。
あたしはね。

♬~

あの日…。

<店は 港の近くにあった>

<「PARADISO」って名前は 灯里が好きな映画から付けた>

(警報音)

(皿が割れる音)

<天国って意味だけど 地獄になった>

♬~

聞きでぐねえんだ… あのころの話は。

10年どが騒ぐのも気に食わね。
時間で 気持ちが切り替わっか?

外の人が たまに思い出す
そのためだけだよ 10年なんて。

町は できた。

でも ここでは
あの日が ずうっと続いでる。

それでも 10年だ。

今日は 震災の打ち上げパーティーを
しないか?

新しい町は できたんじゃない
つくったんだ。

みんな これまで どんな苦労した?
どれだけ怒った?

どれほど つらかった? どれだけ泣いた?

もう そういうの いいよ…。
パーッと飲んで騒ごう。

騒ぐ?

それで…?

約束したんだ…。

約束 よく守ったね。

♬~(テレビから流れる音楽)

♬~

避難所の体育館から 仮設に移ったころ

体から 力が… 心から 感情が消えた。

コンビニ 警備員 かさ上げ工事の作業員。

どの仕事も続かなかった。

時間を埋めるためだけの酒に頼った。

2年間 四六時中 寝る時以外は。

死ぬのが面倒だから 生きていた。

酒のプールに浮かんで。

(クラクションと衝突音)

(救急車のサイレン)

痛い 痛い 痛い…。 痛い…。
(佐々木)痛い?

痛い 痛い 痛い…! 痛い 痛い 痛い!
先生 やめて やめて!

(佐々木)酒臭いな。 ソクペン1A。
(看護師)はい。

先生… 先生 痛い。 先生…。

そりゃ 痛いよ。
脚の ひ骨が折れてんだから。

お願いします…。

(佐々木)この注射 打つと
魔法のように痛みが消える。

先生 お願いします…。

(佐々木)もう スーッと楽になる。

酔っ払って バイク飛ばすより
100倍 気持ちいいよ。

ちょっと… 先生 お願いします。
先生 先生…。

落ち着けよ。
気が向いたら 打つからさ。

あ~ 暑いな それにしても。

今日 群馬では
40度 超えるかもしれないってさ。

どうなってんだろうな 地球は。
(ため息)

先生… 早く!

うん?
ちょっ… ちょっと…。

打つか? 先生 ちょっと…!
ちょっ…。

はい どうされました?

田村さん? 田村さん?
すぐ行きますよ。

田村さん? 田村さん! 頑張って下さい!

≪何をぅ 母に孝を尽くし

兄に忠を励み
そうして身を謹んで生きろとな。

おきゃあがれっ。

烏や鼠じゃあんめぇし
コウのチュウのと笑わせやがら。

手前たち朴念仁に この久次郎様

意見なんぞされると思うていやがるか。

どうで手前たちには
飛びっ切りの酒肴の味も

喰らいつきたくなるような いい女
手込めにする 乙な味も

生涯 知ることはあるめえよ。

(佐々木)患者の家族からだ。
一緒に どうだ?

佐々木先生…。 佐々木先生…。

もう何年も テレビ見てない。

テレビは ほら すぐに
酒とかビールのコマーシャル 映るだろ。

俺 アルコール依存なんだよ。

次 飲んだら 死ぬって言われてる。

酒で 山ほど やらかして
東京の病院にも家にも いづらくなった。

(佐々木)みりんまで飲んだからな。

(佐々木)被災地支援で こっち来て
それから ここにいる。

飲みたくなると 落語を唱える。

人間 五十年。

俺の好きなように 生きてやるのよ。
大べらぼうめぇっ。

お前の血液検査だ。

本来 30以下であるべき
ASTとALTが 529と265。

γGTPは 912。

棺おけに 片足 突っ込んでる。

俺 依存なんかしてません。 大丈夫です。

あっ… なんだ それ?
知らないうちに… なんだ?

俺は お前が嫌いだ。

お前は 何年か前の俺だ。

俺も 依存症の治療で入った病院で
脱脂綿のアルコールを吸った。

お前 俺なんだよ。

警察 呼びたきゃ呼べ。
俺が 俺 殴って 何が悪い。

いちばん お前を殴りたいのは
お前なんじゃないか?

この大べらぼうめぇっ!

♬~

(佐々木)情けねえなあ…。

情けない… 情けないです。

床に たらしてくれたら
俺 な… なめると思います。

2021年に もう一度 会おう。

マラソンは
ゴールがあるから走れるんだ。

♬~

そのバカ医者が言いだしたんだ。

震災から10年 酒を辛抱したら
打ち上げしよう。

医者が 酒ば そそのがしたの?
10年目まで とにかく頑張ろうって。

今日…。
約束…。

それなら 今日は その先生も来んの?

どうかな。
何年か前に 横浜の病院に移ったんだ。

招待状 送ったけど 返事がない。
生きてるのかどうかも…。

(ドアが開く音)

(結衣香)あっ… こんにちは。

いらっしゃい。
いらっしゃい。

もうすぐ… あの時間だ。

始めよう。 結衣香さん ここ座って。

ありがと。

なたねさんは ノンアル。
ああ そうだった そうだった。

そう そう そう。

はい どうぞ。
ありがとうございます。 それは?

テキーラ。
久しぶりの酒は これって決めてた。

飲もう。

んじゃ… 献杯。

乾杯にしよう。

ここにいる俺たちも頑張った。
町の人たちも ずいぶん頑張った。

今日は 亡くなった人たちへの
献杯じゃない。

俺たちに乾杯しよう。 乾杯。

乾杯。

乾杯。

献杯。
献杯。

献杯。

あぁ~ なんだ これ…。
うまいな~ ちきしょう。

(みんなの笑い声)

あの… 皆さんを紹介して頂けますか?

打ち上げの約束は分かったけど
これ どういうメンバーなの?

うん 話すよ。
始まりは 震災から3年後

2014年だった。

やっぱり 仙台か東京で働くの?

ここには ろくな思い出がない。
灯里も出たいだろ?

≪(母親)学校さ行ぐのに
理由なんかねえべ! 子供は行ぐんだ!

≪(少女)離せよ ばばあ!
≪(母親)縛ってでも連れてぐから 学校。

まただ。

≪(母親)殺してえのは こっちだ!
何すんの 蒼! やめで!

≪(ガラスが割れる音)

≪(言い争う声)

≪(母親)やめで!
大丈夫ですか? 入りますよ!

(少女が泣き叫ぶ声)

(少女が泣き叫ぶ声)
やめでってば! 蒼…!

やめでってば…!
やめなさい!

うるさい! うるさい…!
ちょっ… やめ…!

ダメだって! やめなさい!
ダメでしょ こんなことしたら。

(泣き叫ぶ声)
やめなさい! ねっ?

ダメだよ。 ねっ? 分かった?

大丈夫ですか?

潔くん…?

より子…?

なんだ… いつも わめいてたの
おめえだったのか。

やんだ もう!
こいなふうだし ノーメークだし

こいな感じ…
もう 全部 最低だし 見られたぐない。

高校の同級生だよ。

落ち着いたか?

顔色 悪いな お前。 ちゃんと食べてるか?
今日 何食べた?

腹 減ったか?

(より子)潔くん
東京さ行ったって聞いたけど?

田舎 嫌いで 東京へ逃げた。

調理師学校 出て レストラン勤めたけど
修業きつくて 逃げ帰った。

ダメだ そりゃ。

親の金で ちっちゃいレストランやってた。
きれいに流されたけど。

はい できた~。 蒼ちゃん これ

アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ
っていうんだ。

にんにく オリーブオイル とうがらし
スパゲッティ… それだけ。

いちばん簡単で いちばん難しい。

(より子)いい匂~い!

おいしそう。 いただきま~す。

人の手で作っだもの 久しぶりだ。

おいしい。 おいしいよ。

マジか?

これ見りゃ分かるでしょう。

やったね。

♬~

蒼が食べてる顔 見て
訳 分かんないんだけど

また レストランやりたいと思った。

前は 気付かなかった。
おいしいと あんなに うれしいんだ。

おいしいと あんなに幸せなんだ。
蒼が教えてくれた。

♬~

うん! おいしい!

♬~

震災のあと 避難所ば回って
ボランティアで ヘアカットしてやの。

町の人も 支援の人も
みんなが言うんだよ。

より子さん すごいね
より子さん 強いねって。

そう言われると

そう振る舞わなきゃいげねえ気がして
ずっと無理してきた。

強いんじゃない。

強がってやだげなのに。

あれ?

あれ…?

泣いでる わだし…。

あの日から初めて泣いだよ。

わだし… ちゃんと泣げんだ。

(泣き声)

よっ!
(蒼の はしゃぐ声)

よっ!

おっ ありがとう。

じゃ またね。 電話して。
うん OK。

よっしゃ~! 愛してるぞ~!

お~ 久しぶり!
お~!

蒼のおかげで 初めて
やりたいことが見えた。

おなかより 心を満腹にする。
そういうレストランを作りたくなった。

このパーティーには 俺を
今日に連れてきてくれた人たちを呼んだ。

誰が欠けても ここは なかった。

小野寺さん…。

俺を 今日に連れできてくれた人?

おいだぢは なんにも してねえけどな。

二度と行きたくなかった
PARADISOの跡地に通うようになった。

行くたびに
なくしたものを大きく感じた。

♬~(ピアノ)

♬~

(拍手)

これが… 今 僕が贈れる 精いっぱいだ。

ぼ…。

僕と結婚してください。

何? いぎなり…。

あたしたち つきあってないし…
会うのだって 2年ぶりだよ。

なたね…。 もしかして 手ごろなブスだと
思ってんの?

それ 最低だよ。
なたね 聞いでぐれ。

仙台から いきなり呼び出して 乱暴だよ。
絶対 バカにしてる。

あたし… 帰る!

ちょっと… ちょっと待って なたね!

(悲鳴)

すいません! あの… 俺 あの…
そこで レストランやってた者です。

ごめんなさい ごめんなさい。
いや いや… どうしよう。

あの~ なんか
音楽 聞こえたんで それで…。

あ~ ああ… すいません あの…
直します。 弁償します 弁償します。

(なたねの笑い声)

なたね…?

そうだったね。
友作兄ちゃん 怖がりだった。

(なたね)いっつも
あたしが むちゃ言って

海や 山ば 探検して

迷子んなっと その顔んなって
あたしの手ば離さながった。

ほら その顔。

はい。 はい!

思い出した。

兄ちゃんと… 手つないでっと

どんなとこも おっかねぐねかった。

また あたしと 探検さ行ぐ?

えっ…?

あたしと…

結婚してください。

(なたねの笑い声)

頑張ったね~!

友作兄ちゃん よ~ぐ頑張った
よ~ぐ頑張った よ~ぐ頑張った。

もう泣ぐな。 もう泣ぐな!

うぢで ピアノ弾ぐど
じいちゃんが うるせって どなっから

こごが おいのスタジオです。
スタジオ。

ピアニストになられたいとか?

(友作)公務員 目指してました。

そっち持っで。 せ~の。 よいしょ。

はぁ~。

高校 出て 石巻の大学に進みました。

親にさ 安定した仕事に就げって
言わいで…。

あの津波が 天地をひっくり返した。

(友作)安定した仕事って 何や?
安定なんか どこにもね。

いつ どうなっか 分がんねえんだがら
好きなごど いっぺえ してえ。

海 好きなんです。

大学やめて こご戻って
養殖 手伝って いい車… 買って。

小学校ん時 音楽教室で
教えてもらっていたピアノを買いました。

全部 ローンだけど。

あどは…。

さっきのは 8歳の なたねが
きれいだなあって言った曲。

テレビがら流れできたんです。
それで あの曲。

(友作)ずいぶん練習した。
なたねの… そばさ いだぐて…。

あのさ…。

仲間が たくさん死にました。

その人たちの分まで
楽しむ義務があるんです。

おいたちには。

(なたね)お待たせ。

ありがとう。
手 冷たいでしょう?

あ~ すいません。
どうぞ。

あ~。 あったかい。
あぁ~。

いただきます。
(なたね)さ~むい。

寒くなったがらね。

あ~ あったまる。

海の仕事…?

楽しい人たちと知り合ったんだ。
やってみようかと思う。

海の仕事なのね…。

♬~

遠くのほう投げてみて。
たぶん届かない…。

あ~ 届くね。 届くね。

いいよね? なかなかね。

♬~

まあ 飲めや。 あっ すいません
僕 下戸なんです。

えっ?

これ ドンコの肝あえ。
ふわっとした味だがら。

肝ですか。

うん!
最高だ。 最高!

うめえべ? うめえべ?
おいしい。

なんですか? これ。
わかめの茎。

みそ漬けにしたやつだから食べでみで。
みそ漬けなんだ。

うん 最高!

おいしい!

友作さんちで食べる魚は
アジさえ違って見えた。

たくさん教えてもらった。

ホヤ マンボウ もうかの星。

もうかの星って 何?
気仙沼の人が食べんの。

サメの心臓。
レバ刺しみてえで うめんだ。

さっ メインできた。 席 行こう。

はい お待たせ~。
おいしそう!

どうぞ 召し上がれ。

な~んにもない町だと思ってたけど
目の前に 宝箱があった。

うまい?
うまい!

作りたい料理 どんどん浮かんで
レストランも また やりたい。

本気で考え始めた。

それが このお店の始まり?
うん。

だから 友作さんと なたねさんも
俺を 今日に連れてきてくれた人なんだ。

震災から5年目。
ようやく復興住宅に移れる日が来た。

よ~し 作るぞ~。

やっぱ キッチン広いな~。
ね~。

何にしよっかな~。
何にする? 任して。

はっ はっ。
うん 新作。

お~!

はい できた~。
マンボウの トマトソースパスタ。

へぇ~。
どうぞ 召し上がれ。

いただきま~す。

うん。
どう?

うん…。

マジで?

灯里 できた。
おっ!

どや どや?

これは… ホヤのカルトッチョ。

わ~ いい香り! ホヤか~。

いただきま~す。

うん。
どう?

うん。 うん!
いい?

うん! お~ きた? きた?
熱っ…。

いただきます。

グッド?
グッド! おいしい!

<いちばん簡単で いちばん難しい。

ペペロンチーノに納得できた時
俺は動き始めた。

商工会に グループ補助金を申請した。
銀行に通った>

お願いします。

<足りない金は 親や親戚に土下座した>

ありがとうございます!

<新しいPARADISOは 海を食べる店だ。

だから 前より もっと
海に近い場所を探した>

広いじゃ~ん!
広いね~。

<町から離れても 海に近いことが大事だった>

それでは お写真 1枚 撮らせて頂きます。
正面で お願いします。

じゃ こちらで お撮りしますから。
はい じゃ 笑顔で お願いしま~す。

はい いきま~す。
(カメラのシャッター音)

あ~ いいっすね~。

♬~

OK。

♬~

「震災の苦難を乗り越え
再開を果たした

イタリアンレストランに
やってきました。

こちら オーナーシェフの
小野寺 潔さんです」。

「よろしく お願いします」。
「よろしく お願い致します。

ご覧ください。
目の前には絶景が広がってます。

海が見えますね~」。

「政府は 緊急事態宣言の対象地域を

全国に拡大することを正式に決めました」。

(結衣香)すいません。

やってますか?

はい…。

お好きなとこに どうぞ。

あっ…。

すいません。
はい。

あの… これ お代わり いいですか?
つい 全部 食べちゃって。

あっ あの… 写真 撮りたいんです。
「アペリティフ」っていう

レストランを紹介するウェブマガジンに
載せたいんです。 あ… そうですか。

(カメラのシャッター音)

(カメラのシャッター音)

あっ…。
あっ。

あの~…。

俺は…。

俺が ここに来たのは…。

どんな記事でも どんな取材でも…

俺が被災者だって 必ず そこ書くんです。

それ書くために取材に来ます。

あなたの記事には 一行も なかった。

震災とか 復興とか…

そういうの 何も書かないで

普通のレストランとして褒めてくれた。

ありがとうございます…。

あっ… はい。

俺は被災者じゃない。 俺は料理人です。

♬~

そういう訳で
結衣香さんにも来てほしかったんだ。

感謝したいのは 私のほうでした。

おいしいから
おいしいって書いただけですよ。

それが あんなに誰かを励ますなんて…
びっくりしました。

ビューの少ない ウェブマガジンで
ちょっと やる気なくしてたんですけど

ひとりでも あんなふうに
感じてくれる人がいるなら

もっと頑張りたい…。

小野寺さんも 私の恩人です。

(結衣香)あれから何度も ここに来ました。

料理も すてきだけど… 私は…。

♬~

ああ… いずいなあ!

こういう じれったいの 私らしくない。
もう飽ぎだ。

あの… 私…。

どうせ失敗するなら
公開告白で ぶつかります。

(より子)写真 ダメ。
動画だよ。

あの… 私 初めて会った日から
小野寺さんのことを ずっと…。

(ドアが開く音)

よお…。

先生…。 佐々木先生!

ねえ 告白は?

こごは いったん泳がすの。
釣りと同じね。

(佐々木)今 横浜の病院で働いてるんだ。
夜勤明けで 寝過ごした。

どうだ? 飲まずにいられたか?

大したもんだ。
俺は 2度ほど スリップした。

2回目は 血 吐いて 死にかけたよ。
ハッハッハッ。

それでも なんとか生きてる。

さっき話した 佐々木先生だ。
先生 こっち。

これで 全員 集まった。

10年目だ。

10年…。 長がったなあ。

そうね…。 誰にとっても。

誰にとっても… ね。

さあ 乾杯しよう。 みんなで。

あ~ 私には 炭酸水をくれないか。

孫が できてね。
あいつが大人になる日…

それが 俺のマラソンの 次のゴールだ。

(佐々木)ありがとう。

乾杯。
(一同)乾杯。

先生…。

そうじゃないかと思った。

水だろ? これ。

一滴も飲んでないのか? 今日。

はい…。

(佐々木)君の肝臓は
私ほど ひどくないし

依存も それほど深刻じゃない。

ほんとに いい店だな。
10年間 よく頑張ったじゃないか。

飲むつもりでした。

飲む気満々でした。

けど 打ち上げたら…
区切りをつけたら…

いなくなってしまうかもしれない。

分かってるんだ。

ここに 灯里は いない。

でも いるんだ。

すぐそばに いる。

灯里は ここに います。

わだし… 町で聞いだよ。

おんちゃんの奥さん
津波で流さいで 行方不明だって。

灯里は 東京の人だ。

俺が ここ戻る時 結婚して連れてきた。

知ってる人が いない場所だ。

いつも そばに いてやる…
俺は約束したんだ。

♬~

だから そばにいる。

あいつは ここにいる。

俺の隣に… いつも いるんだ。

♬~

よし 今日も バトルだ。

一生懸命なバッタは なんだ?

じゃあ 7月7日は?

♬~

いねぐても いる。

いるものは… いる。

灯里さんは…

こごに。

♬~

さあ 飲み直しだ。

乾杯。
(一同)乾杯。

あ~ 飲まなきゃ やってられません。

年を取らない女には 勝てない。

(笑い声)

おっ 何か月ですか?

8か月です。

えっ どっち? 男? 女?
あっ! そいダメ!

おい 聞かねえようにしてるんですから。
男だよ 男。 男だって。

女の子よ。
なたねさん やわらかい顔してるもん。

女の子は 苦労するよ~。
口が減らねえがら。

それ 誰のこと?

口 減らねえがんな ほんと。
ね~!

♬~

♬~

♬~

看板 出してくるね。
お願いします。

♬~