【第44回創作テレビドラマ大賞】星とレモンの部屋[解][字]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
【第44回創作テレビドラマ大賞】星とレモンの部屋[解][字]
「第44回創作テレビドラマ大賞」受賞作のドラマ化。ひきこもり歴18年のいち子は、家で母親が倒れるが助けを呼べない。チャット相手の涼はいち子に思わぬ言葉を伝える。
番組内容
「第44回創作テレビドラマ大賞」受賞作のドラマ化。老いた両親が亡くなった後に子がその死体と暮らしていたという事件を背景に、ひきこもりの男女に起きるある一日のドラマを描く。ひきこもり歴18年の里中いち子の唯一の楽しみは、家庭用プラネタリウムの星空だ。ある朝唯一の話相手だった母・初美が持病で倒れてしまうが、助けを呼べない。パニック状態のいち子に、チャット相手の涼は思わぬ言葉を投げかける。
出演者
【出演】夏帆,宮沢氷魚,田中哲司,原田美枝子
原作・脚本
【作】佃良太ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
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(いち子)「この宇宙に
一人でも生きていける星があったら
行きたいですか?」。
(涼)「行けるんですか?
いくら払えば行けますか?」。
「すぐに現金で
手に入れようとする癖は
資本主義に毒されている証拠です」。
「ごめんなさい
何ビットコインで行けますか?」。
「仮想通貨も同じですが」。
「ごめんなさい 冗談でした」。
「行きたいですか?
行きたくないですか?」。
「条件によります」。
「条件?」。
「一人で生きていける星に
みんなで行けるなら 僕は行きたいです」。
「みんなで行っても意味ないですよ」。
「一人で生きていける星に
みんなで行ったら きっと楽しいですよ」。
「RYOさんも 私とは違うんですね」。
♬~
(初美・小声で)出ておいで。
♬~
(目覚まし時計のアラーム)
「昨日の僕の返信 不快でしたか。
不快でしたら謝ります。
大事な話だったみたいなのに
茶化して 悪いと思ってます。
こんなサイトだけど ICHIKOさんみたいな
僕と同じ社会不適合者に出会えて
奇跡だと思ってます。
だからこんな事で縁が切れてしまうのは
とても嫌で
だからもう一度
チャンスをくれませんか。
君が不快にならないように 僕 君のことを
もっと勉強しようと思ってます」。
病気だ。
♬~(「ラジオ体操」)
(ラジオ)「え~ 新型コロナの影響でですね
おうちで過ごされている方も
多いと思いますが
皆さん いかがお過ごしでしょうか。
初めての緊急事態宣言が発出されて
今日で3日目なんですけれど…」。
今朝のはつみクッキングは
レモン風味のしょうが焼き定食です。
(拍手)
朝から重い。
いち子は 知らないだろうけど
世の中も み~んな 家にこもってるから
免疫力の低下には注意が必要です。
知ってる。
いち子も風邪ひかないように
酸っぱい朝のスタートを切ろう!
朝定食ですよ。
臭い。
フフ 臭くなんかない。
レモンの酸でプラネタリウムが
さびるからやめて。
レモンの酸は さび防止にもなるのよ。
大学に行ってない いち子には
分からないだろうけど。
大学って そんなこと習うんだ。
行かなくてよかった。
私は レモン大学すだち学部
ライム学科出身です。
人生無駄にしたね。
無駄な人生って何だろうね いち子。
朝から重いってば。
そうかしら?
お母さん 重い話 だ~い好き。
無駄な人生とは
しょうが焼きの味を知らないこと。
レモン風味のよさを
一生知らずに死ぬ人生よ。
お母さん いち子にレモンのよさを
知ってほしいな。
私 しょうが焼きの味なら知ってるよ。
グルメリポーターが「お肉が豆腐みたいに
やわらか~い」って言ってた。
[ 回想 ] 「お肉が豆腐みたいに
やわらか~い」。
食べ物を食べ物で例えるリポーターを
信用してはいけません。
じゃあ リポートしてみて。
ん~ 今まで食べた中で 一番おいしい!
女の言う一番は
信用しちゃいけないって
動画で言ってた。
情報源は 全部動画ね。
ん…。
まずかったんだ。
まずくないもん! しょうが焼きは
若い人が食べるものだから。
「RYOさんへ。
君のことを勉強したい というのは
とても気持ち悪いので
やめた方がいいと思います」。
「よかった 返信が来た」。
「私は暇なので
どんな変態にでも返信します」。
「僕は変態ではありません。
たまに自分の首を絞めて
興奮したりはしますが」。
「変態ですね」。
「冗談です」。
「不思議ですよね
絶対会えないのに 私にかまって
楽しいですか?」。
「絶対に会えないとは限りません。
そうですよね?
僕たち会えるかもしれませんよね」。
「会えません。
会えません。
会えません」。
「希望を持ってはいけませんか?」。
「会ったとして 私達一体
なんの話が出来るでしょう」。
「人間は不安を共有することで生きている。
と本に書いてありました」。
不安?
「不安を共有していない私達は
生きていないということですか」。
「逆説的に そういうことですね」。
「逆説的に」。
「逆説的に。
ICHIKOさんの不安を聞かせてください」。
「RYOさん 生きたいのですか?」。
「いいから 聞かせてくださいよ」。
(荒い息遣い)
「私の不安は… 親が死んだら
どうしようということです。
私は家に引きこもっています。
親が死んだら
私はどうすることも出来ません」。
あ… あれ…?
「ICHIKOさんは生きたいのですか?
生きたくないのですか?」。
さあ…。
「正確に言うなら
生まれたくなかった。 …でしょうか」。
いち子…。
お母さん?
開けて。
宅配?
そう 宅配。
プラネタリウムの電池 来たみたいよ。
部屋の前に置いといて。
出てきてくれない?
えっ… うわっ! えっ えっ えっ?
お母さん! 水があふれてる!
お母さん! お母さん!
お母さん?
お母さん?
どうしよう…。
「大変です。 今部屋の外を見たら
母親がたおれていまし…」。
救急車…。
お母さん…。
お母さん?
お母さん?
救急車… 救急車…。
♬~
(電話のボタンを押す音)
☎(オペレーター)119番消防署です。
火事ですか? 救急ですか?
き…。
☎救急ですか?
あ…。
☎落ち着いてください。
どなたが どうされましたか?
あ… あ…。
☎聞こえますか?
あ… う…。
☎大丈夫ですよ。 落ち着いてください。
あともう少し 勇気を出してみてください。
☎大丈夫ですか?
あっ…!
(荒い息遣い)
♬~
やだ…。
「何を言っても信じてくれますか?」。
「面白いですね。
僕が信じていると信じてくれるなら
信じます」。
「母が倒れました。
もう息もしていません」。
「そうですか」。
フフ…。
「信じてください」。
「言ったはずですよ。
あなたが信じるなら僕も信じます」。
「どうしたらいいですか?」。
「どうしたいですか?」。
(チャイム)
(配達員)「里中さん 宅配です」。
(チャイム)
お母さん! 配達だよ!
お母さん!
(チャイム)
(配達員)「里中さん?
プラネタリウム用のバッテリーです。
取りにきてください。 里中さ~ん」。
(チャイム)
(チャイム)
(配達員)自分が注文したんでしょ?
いち子さん
お母さんは もういないんでしょ?
いち子さんが出てこないと
どうにもならないですよ~!
いち子さ~ん!
(ドアが開く音)
「遺体を浴室に運んで
鼻と口にティッシュを詰めてください」。
何それ?
「そうすれば 腐敗臭が出るのを
少しでも防ぐことができます」。
「茶化さないでください!」。
「茶化してないです。
僕もそうやって対処したので」。
「僕も引きこもりです。
僕も他人と話す事ができません。
パニックになります。
父親が二週間前に死にました。
僕は父の死体と暮らしています」。
「おかしいですよ」。
「ICHIKOさんは どうするのですか?」。
そんな…。
「ごめんなさい
脅かしているわけではないんです。
僕らみたいな人間には
いつかこういう日が訪れます。
僕は二週間前で あなたは今日だった」。
「二週間も」。
「はい」。
「なんで」。
「どうしようもないから。
僕も死のうとしましたが
死ねずに二週間がたちました」。
♬~
少し臭いが きつくなってきました。
このまま父が腐り続けたら
僕は 死体遺棄で逮捕される。
その時が来るのが怖いです。
たくさんの人に囲まれて 僕は…。
やめてください!
あ~!
(荒い息遣い)
わあ~!
(元男)騒ぐな。
お父さん?
怖いか?
生きてる時も そんなふうに
俺のことを見てたな。
消えてよ。
死んでも変わらないもんだな。
消えてください。
なあ めんどくせえな お前。
そんな目で見るなよ。
お前が そうなったのは
お前自身の責任だろ?
違う。 あなたのせいだ!
ちゃんと学校行かせたろ。
いくらかかったと思ってるんだ。
知らないよ そんなの!
強がってるな。
全部自分の責任だと思わないか?
うるさい!
なら 謝ってほしいか?
やめて…。
やめてください。
悪かった。
やめてよ!
お前は いいやつだった。 俺が悪かった。
やめろ~!
お前 何を求めてる?
どうしたい? どうなっていたかった?
僕は… 僕は こんなはずじゃなかった。
こんなふうになるはずじゃなかった。
もっと みんなに羨ましがられる人間に
なるはずだった!
そうか。
何だよ 「そうか」って。
どうにかしてよ。
親なら 全部責任かぶってよ!
結局 親の責任か。
母さんもつらいだろうな。
(元男)すまんな。
今更 何言ってんだよ。 あ?
ぶち殺すぞ! ぶち殺すぞ! ぶち殺すぞ!
「すまんな」って何だよ!
僕の責任じゃない…。
僕の責任じゃないのに!
ぶち殺すぞ!
♬~
「あんな糞親のもとに生まれた僕は
不運だった。
もっと前に 引きこもる前に…
もっとちゃんと 謝ってくれていたら
なにか変わっていた気がする」。
変わってたかもしれない…
けど 何も変わらない気がする。
何で?
そんな気がします。
分かったようなこと言うな。
私は星を眺めて 落ち着いたら
警察に連絡します。
できないくせに。
頑張ればできる。
君ならできると言ってほしいです。
気に入らない。
僕は… 僕は 何かが違っていれば
今の僕には ならなかったと思ってる。
お前も そう思うだろ?
「何か」って 何ですか?
例えば… 例えば…
最初っから
今みたいな時代だったらどうだ。
みんな引きこもりだ。
誰も僕たちのことを馬鹿にできないぞ。
(プラネタリウムの音声)
「バッテリーを交換してください。
バッテリーを交換してください。
バッテリーを交換してください」。
みんな 最初っから
馬鹿になんかしてないですよ。
してるだろ!
馬鹿にするどころか
知られてもいないです。
私たちの存在なんて。
引きこもりって
家の中にこもることじゃありません。
自分の心の中に
こもってしまうということです。
心の中にこもっていたら
誰かの助けを借りることはできません。
このままじゃ 母があんまりなので
少しだけでも頑張ってみます。
(パソコン・動画)「ちゃんと色みが
結構出るように 結構のせていきました。
はい こんな感じ…」。
「それなら 僕とICHIKOさんが
引きこもる前に出会っていたら
どうですか」。
回想 ほら これで
頭でも冷やせば?
やばい やばい。
きったね~な。
(パソコン・動画)「えっと 最近は
この中央のところ ザクザクザクザク…」。
[ 回想 ] やばい!
キャ~!
(ココ)目障りなんだよ!
きったな。 最悪。
「支え合って生きていけたかもしれないと
思わないですか」。
「誰か同じ種類の人間がいれば
僕はもっと強かったに違いない。
ICHIKOさんがいれば 僕は髪も切って
素顔を晒していたに違いない」。
何で? あともう少しで逃げられるのに。
無理だよ。
何で…。
私たち 生きづらい欠陥があるけど
一人前のプライドとか 強がりとかも
持って生まれてきちゃった。
私 君のこと気持ち悪い。
こんな欠陥だらけの私も
一人前に 人を選びたい気持ちがある。
でも 僕ら 妥協してれば
それなりに幸せになってたかもしれない。
そう思わない?
そうかもしれないね。
雑巾 顔に押しつけられるよりは
僕とキスした方が マシだと思わない?
最低な選択肢。
ほら。
その手も汚い。
お前に選ぶ権利なんてないんだよ!
嫌なら死んじゃえよ!
そうだね。
こんな妄想 全然意味ない。
そんなこと言うなよ…。
そんなこと言うなよ!
そんなこと言うな!
♬~
こんな娘で ごめんなさい。
欠陥だらけで ごめんなさい。
お母さんのお葬式もあげられない。
これが精いっぱいだよ。
(泣き声)
レモンの香り。
(泣き声)
あなた 死体とならしゃべれるのね。
うん 平気みたい。
エンバーミングっていう仕事なら
いち子にもできるんじゃない?
エンバーミング?
ご遺体にお化粧するお仕事。
無理か。
化粧教えてよ。
もっと前に言ってくれたらねえ。
ごめんなさい。
素直じゃなくて ごめんなさい。
お母さんも ごめんなさい。
つらかったね いち子。
うん。
学校で いじめられた時
お母さん 助けられなかったね。
うん。
引きこもり始めた時
もっと話を聞いてあげたらよかった。
うん。
あなた繊細すぎるから難しいの。
ごめんなさい。
死体になら謝れるのね。
エンバーミング 本当に勉強したら?
化粧できないって。
やればできる。
また…。
やればできると死人が言っている。
聞きなさい。
怖い。
死体が?
生きるのが。
そう。 腐るのは もっと怖いよ。
いち子が行動するまで
お母さん少しずつ腐ることにするわ。
どう? 嫌でしょ?
やめてよ。
だって そうするしかないんだもん。
窓を割って クローゼットに隠れてなさい。
あとは ほら 警察が来てくれる。
それまで 星でも眺めて
待ってたらいいわ。
そのあとは?
そのあとは?
人に囲まれて 尋問されて
顔見られて 日本中にうわさされる。
顔写真が晒される。
私をいじめてた人間が笑う。
みんな笑う。
私が腐れば腐るほど あなたは晒される。
お母さん 耐えられない。
だから 今のうちよ。
もうどうしようもないの?
いいえ。
私は期待してるわ。
この世界のどこかに
あなたの生きる希望が きっとある。
私… もう32だよ?
大丈夫。
32にもなって 人が怖い…。
大丈夫。
32にもなって
誰とも話すことができない…。
大丈夫。
大丈夫。
あなた 星が好きでしょ?
うん。 レモンも好きになりそう。
いい香りよね レモンて。
いち子 探せば好きになれるもの
まだまだあるはず。
好きなものを見つけたら
こうして ぎゅ~っとしてみなさい。
心が満たされる。
お母さんのことも 大好きだよ。
(泣き声)
♬~
「RYOさん まだいますか?」。
「なに」。
「RYOさんの住所を教えてください。
私が警察に伝えますから」。
「急に強くなりましたね。
そんなに僕と同じになりたくないですか」。
「お母さんが死んでも
話しかけてくれるのに 無視できない」。
「立派な事言うな」。
「立派って… もう何もかも
終わったあとです」。
「終わったあとにやっと
頑張ろうと思った馬鹿です」。
いっつもこうなんだ。
ネットで仲間を見つけたと思ったら
僕よりマシなんだ。
僕が一番最低なんだ!
何が一人で生きられる星だよ。
そんな星 あるわけないだろ!
一生 この星で生きていくんだよ!
一生 人に虐げられながら
気持ち悪がられながら
生きていくしかないんだよ!
僕 どうしたらいいんだよ。
「僕もお前もネットで笑いものになるぞ
いいのか 僕は耐えられない。
あいつらに馬鹿にされるなんて
耐えられない。
お前も同じはずだぞ。
お前も同じはずだ…!」。
♬~
あ…。
(鳥の鳴き声)
(子どものはしゃぐ声)
外って 全然気持ちよくないですね。
「出たの?」。
ガラスを割りました。
人が来るかもしれません。
「なんだそれ」。
やってしまいました。
「住所 送っておいてください。
私はメッセージを残して
クローゼットに隠れます」。
(プラネタリウムの音声)
「バッテリーを交換してください」。
あ… どうしよう…。
いち子。
お母さん?
お母さん?
うん。
あのね 私やったよ。
ふ~ん 引きこもった時以来ね。
どういう意味?
学校行かなくなるのって
結構 勇気がいることよ。
うん。
あなたには勇気があります。
ありがとう。
お祝いに レモンをどうぞ。
レモンは 電池にもなります。
あなた小学生の時に
やったことあるでしょ。
♬~
「私は 中学の時にいじめに遭い
それから引きこもりはじめた
里中いち子と申します。
今 クローゼットの中に隠れています。
人と話す事が出来ません」。
(チャイム)
≪(大家)里中さん?
≪(警察官)里中さん 大丈夫ですか?
≪(大家)こちらです。
(ドアが開く音)
「母 里中初美が死にましたが
救急に連絡出来ませんでした」。
(警察官)
里中さん いたら返事してください。
里中さ~ん?
「和室に遺体があります。
誰かに報せたくて仕方なく
ガラス窓を割りました。
ごめんなさい」。
和室に 遺体があるようです。
(警察官)了解。 すいません。
和室は どちらですか?
(大家)ああ こちらです。
♬~
(警察官)
至急 至急! 駅前PBからPS。
110番 立川市松が丘3丁目で入った
調査方 現着 同宅を捜索中。
和室6畳間に…。
お母さん… お母さん…。
(警察官)ここにいるのか?
(警察官)開けます。
♬~