【特集ドラマ】流れ星[字] …のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

【特集ドラマ】流れ星[字]

夫を亡くした夏子の前に現れた魔法使い。二人は50年前へ時を遡り、人生の宝探しを始める! 出演・松坂慶子 桐山照史(ジャニーズWEST) 黒島結菜 船越英一郎

詳細情報
番組内容
出演・松坂慶子 桐山照史(ジャニーズWEST) 黒島結菜 船越英一郎 涙と笑いのヒューマン・ファンタジー! 夫を亡くした平凡なひとりの女性・夏子の前に、とつぜんあらわれた魔法使い。ふたりは50年前へと時を遡り、夏子は、あり得たかもしれない理想の人生を生き直せないかと考える。それは亡き夫からの愛情を感じることのなかった夏子の、初めての冒険だった。そして彼女が知る過去の秘密とは…。夢と感動の89分!
出演者
【出演】松坂慶子,桐山照史(ジャニーズWEST),黒島結菜,船越英一郎,平祐奈,堀井新太,尾美としのり,大河原恵,横山涼,若林元太
原作・脚本
【原作】宅間孝行,【脚本】阿相クミコ
音楽
【音楽】仲西匡

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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キーワード出現数ベスト20

  1. 謙作
  2. 先生
  3. 夏子
  4. 兼子
  5. 本当
  6. マリー
  7. 一平
  8. 中富先生
  9. 魔法使
  10. 駒村
  11. 結婚
  12. 自分
  13. 大変
  14. お願い
  15. お前
  16. 一緒
  17. 一人
  18. 映画
  19. 時間
  20. 大丈夫

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気のVOD(ビデオオンデマンド)サービスで、見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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♬~

(星野夏子)もしもし 兼子さん?
お久しぶり!

(兼子)夏ちゃ~ん。 元気でやってる?

うん なんとかね。 兼子さんは?

(兼子)元気だけどさ お知らせ もらって
びっくりしちゃった。

まさか 下宿屋を閉めるなんて。

うん… 今まで 何だかんだ
細々と やってきたけど…

今どき はやらないからね
こういう下宿は。

まあ いい潮時よ。

(兼子)そっか… 寂しくなるわね。

あっ 今ね 懐かしい写真を見てたのよ。

あ~ 50年ぐらい前かしらね。
兼子さんも若いわ。

(兼子)やだ。 もう そんな昔?

みんな 元気かしらね。

(兼子)ところで 謙作さんは?
お元気なの?

うん。 変わりないわよ。

(謙作)夏子 お茶。
うん 分かった。

お電話ありがとう。
兼子さんも お体には気を付けてね。

はい ごめんください。

電話 兼子さんだったのか。

ええ。 あなたに よろしくって。
ああ…。

兼子さんの劇団 うまくいってんのか?
ええ。

夏子。 これな 商店街の福引きで
当たったんだけど お前 使ってくれ。

何ですか? それ。
えっ?

いや 大したもんじゃねえんだ。
どうせ 商店街の割引券か何かでしょ。

いつも期限が切れて ゴミになるのよね。

行ってくる。
えっ 今から?

言ってあっただろ。
今日 自治会の集まりなんだよ。

そうでしたっけ?
夕飯は? 済ませてくるの?

そのほうが お前も楽だろ。

そうね。 そうしてもらえる?

(ため息)

分かった。

ああ… 夏子…。

行ってくるぞ。

<これが 私と あの人の 最後の会話になりました>

<主人は 出かけた先で 突然 倒れ

意識不明に陥って…
そのまま 帰らぬ人となったのです。

あまりにも突然で あの人が亡くなった
実感が湧かないまま

あっという間に
四十九日も終わりました…>

(のぞみ)じゃ お母さん。
私 帰るね。 新幹線の時間あるから。

ああ…。 気を付けてね。
わざわざ ありがとう。

大丈夫? ぼんやりしちゃって。
うん…。

四十九日までは
何だかんだ慌ただしいけど

これから 一人になって
急に さみしくなっちゃうんじゃない?

どうかしらね…。

最近じゃ もう お父さんと
ほとんど 会話も なかったし。

そうかもしれないけどさ。

休みのたびに 山登りに出かけて…

私は いつも
一人みたいなもんだったから。

もっと 夫婦の時間
作ってくれても よかったのにね。

私たちの 結婚生活って
何だったのかしらねぇ。

後悔してるの? お父さんとの結婚。

そうじゃないけど…。

ああ… 心配しないで。
私は大丈夫だから。

あっ ほら ほら
新幹線 乗り遅れるわよ~。

じゃあ 何かあったら すぐ電話してよ。

ありがとう。 みんなに よろしくね。
(のぞみ)うん 言っとく。

♬~

(マリー)この子が 若い時の夏子さん?

(悲鳴と写真立てが割れる音)

だ… 誰!? 何なの?
勝手に上がり込んできて!

はじめまして。 私 マリーって言います。

魔法使い やってます。
はい?

あなたの願いを
かなえに やって参りました!

あ… あの…
おっしゃってる意味が よく…。

ですから 私は魔法使いでして

あなたの願いを
4つ かなえてあげることができます。

ああ でも 人を殺したり
死んだ人を生き返らせたりするのはダメ。

それ以外でね。
お引き取り願えますか?

ダメだよ。 まだ 願い事 聞いてないし。
警察 呼びますよ。

あ~ もう どうしたら信じてくれるの?

あっ… じゃあ 魔法 見せてあげようか。
そうだな~。

あっ これがいい。

元どおりにするから見てて。

3 2 1 ドン!

えっ! えっ! うそ!
ど… どういうこと!? うそでしょ!?

ねっ? 魔法使いだって信じてくれた?

いや だって… え~? えっ?

あっ ちなみに 今 願いを
1つ かなえたから あと残り3つね。

はっ!?
大事に使ったほうがいいよ。

どうせなら すてきなことに どかんとさ!

ああ… まだ信じないか。

じゃあ 次は ここの電気を
消してみせま~す。

3 2 1 ドン!

…って 今のは
魔法 使いませんでしたぁ~!

あれ? 面白くなかった?

夏子さん? ちょっと 夏子さん!

あのさ…。 マリーちゃんって言ったわね。

はい。

魔法って… どんなことでも できるの?

例えば 未来に行ったりとか
過去に行ったりとか。

タイムスリップってこと?
そう。

あの… 例えば…
本当に例えばなんだけど

昔の この時代に 行けたりする?

大きな願い事だけど
できないことはないよ。

でも 何で?

会いたい人が いるの。

確かめたいことが あるのよ。

分かった。 …で いつに戻ればいい?

1970年の 8月。

OK! じゃあ 夏子さん 目をつぶって。

いくよ!

♬~

さっ 着いたよ。

(豆腐売りのラッパの音)

わっ! うそみたい…!
わ~ 信じらんない!

本当に 1970年だよ。
へぇ~。

それ いつの間に着替えたの?
夏子さんだって ほら。

あら やだ 何で こんなダサい格好?

この時代に合わせなきゃ まずいでしょ。

いい? 未来から来たなんて
絶対 言っちゃダメだからね。

魔法を使ったことが
バレないようにしないと。

分かりました。

あら~ 新しい! 本当に昔なんだ。

だから さっきから言ってるでしょ。

(徳田夏子)あの~…
うちに 何か ご用ですか?

いえ あの… あの… その…。

あ~ 分かった! これですね?

お手伝いさんの
面接で いらしたんでしょ?

だったら どうぞ 中へ。
いや あの…。

お父さ~ん!
面接の方が いらしたわよ~。

どうぞ どうぞ!

あの子が 若い時の夏子さん?

かわいいじゃな~い。
私も若かったわねぇ。

どうぞ どうぞ。

父を呼んできますんで
少し お待ちくださいね。

どうしよう… 勘違いされちゃった。

でも 好都合なんじゃない?

お手伝いさんなら
ここに住めるわけだし。

まあ それも そうね。

うわ~ 懐かしい…!

へぇ~! 修学旅行で買ったペナント
あんなとこに飾ってあったんだ。

あら やだ ビーズのれん!

今 見ると すご~く かわいい!

そう そう
このころは ダイヤル式の電話でね。

使ったら
ここに 10円 入れてもらってたの。

ここの下宿屋って お父さんが
一人で切り盛りしてるの?

そう。 母が亡くなってからは
私も手伝ってたんだけどね

学生だから
あんまり時間が取れなくて。

ふ~ん だから
お手伝いさんを募集してるんだ。

(慎太郎)お待たせしました。

ど… どうしました?
どこか具合でも?

ああ… いえ! あの… どうしても
こちらで働きたいという思いがですね

ちょっとね
興奮した形で表れたみたいで。

ああ そうですか。 いや~
こちらとしては ありがたいというか

ぜひとも
お願いしたいところなんですが…。

それじゃあ。
ただ 2人分の給料は とても…。

ああ… いや お金なら 1人分で結構です。

あの… 住むとこと食事だけ
なんとかなれば。

ねっ お母さん。
おかあ…?

あの… どうか
親子2人 あの… お願いします。

そうですか? 何か申し訳ないですけど
そういうことなら ぜひ。

本当ですか? ありがとうございます!

あの… お名前 聞いてませんでしたよね。

あっ 私は 夢野マリーと言います。
こちらは 母の…。

ゆ… 夢野? 夏… 夏美です。

私は 夏子と言います。

夏美さんに マリーさん
よろしく お願いします。

(2人)よろしく お願いします。
3番 使ってもらって。

じゃあ 早速 お部屋 ご案内しますね。
こちら どうぞ。

学生さんたちの お部屋が
この階段の上で

あと あっちの奥にも
何部屋かあります。

で え~と お手洗いが この奥で
洗面所が突き当たりになります。

(中富)まあ まあ まあ…
「月の石」は どうだった?

(一平)えっ… 見てません。

あっ 先生…。
先生!

えっ…? ああ… あの~
前に どこかで お会いしましたか?

あ~ ごめんなさい!
早とちりしちゃって。

はじめましてでしょ お母さん。
あっ そう… そうね。

今日から うちで働いて頂く
夏美さんと マリーさんです。

こちらが 下宿してる
中富先生と 大学生の一平さん。

高校の教師をしています 中富です。

小林一平です。 一平って呼んでください。
よろしく!

よろしく お願いします。
よろしく お願いします。

よかったね 夏ちゃん。 これで 少しは
勉強に精が出せるようになるかな?

やだ~ 前から頑張ってたでしょ~。
そいつは どうだろうなぁ。

もう! 先生ったら。

お部屋は こちらを使ってください。

あっ 家具も
適当に使っちゃってください。

布団 あとで持ってきますね。

あと これ 部屋の鍵です。
ありがとうございます。

じゃあ よろしく お願いします。
ありがとうございます。

♬~

ねえ ねえ ねえ ねえ。
会いたかった人って

さっきの イケメンの先生?
うん。

もしかして 将来の旦那さん?

何 言ってんの。 違うわよ。

えっ? 違うの?

♬~

私… ずっと憧れてたんだ あの先生に。

ふ~ん。 まあ 確かに かっこいいし
爽やかだしね。

それに とっても優しくてね。

頭もいいし 尊敬できる人なの。

じゃあ どうして
先生と結婚しなかったの?

そうしたいと思ってた。

ずっと 一緒にいられるもんだって
思ってたのに…。

先生は ある日 突然
姿を消してしまったの。

えっ どうして?

分からない…。

じゃあ 確かめたいことって…。

先生が なぜ 突然 いなくなったのか。

その本当の理由が知りたい…。

♬~

はい 肉野菜炒め 上がった~。
おいしそう!

…で 先生が いなくなるのは いつなの?

この夏なのは確かなんだけど
う~ん… 日付までは思い出せなくて。

え~ しっかりしてよ。
だって 50年も前のことなんだもん。

お父さん これ もう使えるかな?
お~ だいぶ育ったな。

えっ 何ですか? それ。

野菜を再生してるんです。
こうして 水に つけとくと

葉っぱが ニョキニョキって
また伸びてくるから。

へぇ~。
貧乏くさくて かっこ悪いでしょう?

かっこ悪いことあるか。
貧乏だってな 工夫すればいいんだよ。

はい はい。
あっ 夏子 みりんの新しいの

持ってきてくれ。
えっ どこに あんの?

前に教えただろ。
しょうがねえな もう。

え~? 聞いてないよ~。 どこに あんの?

お父さんたち 質素に暮らしてたんだね。
うん。

≪(男性)おいっ! 誰か いねえのか!

あっ!
えっ?

おう オヤジ いるか?
あの~ どちら様ですか?

「どちら様ですか?」じゃねえんだよ!
上がらせてもらうぞ。

あっ いや いや… ちょっと…
ちょっと待って。 邪魔だよ!

何? このチンピラみたいな人!

旦那…!
えっ?

私の旦那になる 星野謙作!

え~っ!

おい! オヤジ!

何だ いねえのか こら。 おい!

あの… どちら様で?

あんた 徳田慎太郎だな。
はい。

うちから借りた金
きっちり耳そろえて返してもらおうか。

あ… すいません!
もう少し待ってもらえませんか?

あぁ? 何か月
ため込んでると思ってんだ。

いいかげんにしろ この野郎!
すいません!

来月は 必ず お返ししますから!
ふざけんな! 金がねえなら今すぐ…。

やめて!
物 売ってでも 返すのが 筋だろうが!

お父さん。 何なの これ!?
お金って どういうこと!?

お前は気にするな。 大丈夫だから。

とにかく あの… ある分は返しますから
少し お待ちください。

(謙作)おお…。

♬~

(せきばらい)
あ… あんた ここの娘か。

そうですけど。

おい それ 金になりそうだな。

えっ? 借金のカタになりそうだ。
いくらすんだ? これ。

やめてください。
いいから 外して よく見せろや。

やめて!

このあまが… おい! おら!

やめるんだ!
先生…。

何があったかは知らないが
暴力は やめなさい。

何だ かっこつけやがって おい。

すみません! お待たせしました!
ごめんね。

今月は これで勘弁してください。

3, 000円!?
てめえ ガキの使いじゃねえんだぞ!

申し訳ありません!
でも 今月は それが精いっぱいで…。

(舌打ちと ため息)

最悪の出会いじゃん…。
うん。

(駒村)いんぼろーめんと 環境。

あぐりい 同意する。

あどぅ… あどぅどぅ… あどぅどぅ?
加える。 でぃぺんと…。

駒村くん ごはんにしよう。
あっ はい…。

あの人は?

東大 目指してるんだけどね
もう 8浪してるの。

おお…。 てか 旦那 まだ いるよ。

う~ん 困ったわねぇ。

おっ おかえり 兼子さん。
今日は どうだった?

そっか。 残念だったね。

兼子さんはね 詩人なの。 自称だけどね。

つまり 売れてないってことね。

ほら 兼子さんも一緒に。
座ってください。

どうぞ。

はい! みんな集まったところで
ご紹介します。

今日から働いてくれることになった
夢野夏美さん!

…の娘さんの マリーさん。

よっ!
(拍手)

こちらは 下宿人の 中富先生に

小林一平くん 駒村 学くんに
田淵兼子さん。

新しい仲間を歓迎して。

乾杯!
(一同)乾杯!

いただきます。
はい。 いただきま~す。

さあ 夏美さんもね マリーさんも
遠慮せず食べてください。

たくさん食べてください。
はい。 いただきま~す!

あのぉ…。

私 はじめましての方に
自作のポエムを ご披露させて頂きます。

えっ…。

何故に人は言葉を奏でるのか!
何故に歌を奏でるのか!

前世の業を背負った 赤子の叫びは…。

はい はい はい はい。
もういいから。 ねっ 兼子さん。

(駒村)勘弁してくれよ もう。
(一平)食べよ。 座ろう。 食べよ。

おい 何だ お前ら!

そんな言い方することねえだろうがよ。
せっかく披露してくれてんのに。

誰ですか? あの人…。

ああ… 気にしないで 兼子さん。
すぐ帰ると思いますから。

金もらうまでは
俺は 一歩も動かねえよ。

もう~ 迷惑なんです!
迷惑かけてんのは そっちだろうがよ。

申し訳ありません!

いいかげんにして下さい!

(慎太郎)夏子 いいかげんにしなさい。
何で私なのよ…。

決めた!

オヤジ 俺 ここ住むわ。
(2人)はっ!?

金 返すまで あんたのこと見張るのにも
好都合だしよ。

あっ いや でも…。

ああ… やっぱり こうなっちゃった。

えっ? 何が?

このままだと あの人
ここに居ついちゃうのよ。

旦那さんのこと? ダメなの?

中富先生が いなくなったのは
たぶん 謙作さんのせいだと思う。

えっ?

あとになって 誰かが うわさしてたのを
聞いたんだけどね。

先生が出てった日 謙作さんと中富先生が
何か言い争いしてたらしいの。

言い争い?

何で もめてたのかは
分からないんだけどね…。

きっと 謙作さんが先生を追い出したのよ。

そんな…。

どうにかして 止めなきゃ!

♬~

(謙作)どっか行くのか?
あっ…。

ああ いえ… ああ… はい。
あの… 夕食までには帰りますから。

見張ってるからな。
逃げようなんて思うなよ。

も… もちろん。
それじゃ 行ってきます。

行ってらっしゃい。
行ってきま~す。

ああ… なあ なあ
この「あしたのジョー」のさ

抜けてるとこ知んねえか?

あなた 本当に ここに住むつもり?

おい 前後があるんだから
あるはずだよな~。

お金の回収なら ここに住まなくても
いいと思うんだけど。

ここ読まねえと
先に進めねえんだよな~。

ねえ! 勝手に居座って
非常識なんじゃない?

うるせえな ババア!

借りた金 返さねえほうが
非常識だろうがよ!

ババア?
それとも 何だ?

あんたが 代わりに払うか? 30万。

30万…?
無理だろ? だったら引っ込んどけよ。

おい おい おい やっぱ ねえのかなぁ。
この先 どうなんだよ ジョーは。

灰になる。
あっ?

試合で燃え尽きて
真っ白な灰になるのよ。 ちょっと待て。

真っ白に燃え尽きたジョーは…。
おい やめろ やめろ やめろ…!

やめろ~!

≪(男性)ごめんください。

いらっしゃいませ。

こちらに 小林一平さん いますか?

刑事さん!?

何 何 何 何?
あの人。

あの~ 僕が小林一平ですけど…。

少し話を聞きたいんで
署まで ご同行願えますか。

えっ? えっ いや… 何なんすか?

東大に爆破予告があった。
はっ?

声明文には 大学の解体を要求する旨が
記されていたんだが

君の仕業じゃないのか?

はっ!? 冗談 言わないでくれよ。
何で 俺が…。

そうですよ。
一平さんは そんな人じゃありません!

お前 学生運動やってたろ。
ゲバ棒 持って 勇ましかったよな?

お前が 赤軍派のメンバーと
連絡を取っていたという

証言もあるんだ。
あっ? 否定すんのか?

いや… あれは ただの友達で
別に何も関係してないから。

一平さんは 今 就職活動してて
真面目に働こうとしてるんですよ。

爆破予告だなんて
そんなの 絶対 ありえません!

君も こいつの仲間か?

(一平)はっ?
かばうなら 君にも

話を聞かせてもらうことになる。
そんな…。

まあ とにかく 警察署で
話 聞かせてもらおうか。 おい。

いや いや… ちょっと!
一平さん!

ファッションだよ ファッション!

そいつの格好 見りゃ 分かんだろ。
前は学生運動 今はヒッピーにサイケ。

全部 ファッションで
はやりに乗っただけだよ。

そんな 思想とか 大したもん
持っちゃいねえよ。

思想があるかないか たっぷり
話を聞かせてもらうわ。 おい 行くぞ。

ちょっと待て。 何の証拠があんだよ!
刑事さん。

これは 任意の取り調べですよね?

でしたら 拒否することも
可能なはずでは?

そう… そのとおりだよ!
それが言いたかったんだよ。

いいか 小林
変な気 起こすんじゃねえぞ。

マークされてること忘れんなよ。

助かった… ありがとう。

今日の謙作さんと中富先生
かっこよかったね。

うん…。

それにしても…
ここから どういう心境の変化で

謙作さんと夏ちゃんは
くっつくわけ? えっ?

謙作さん 中富先生を追い出すほど
夏ちゃんに惚れるってことだよね?

惚れやしないわよ。
あの人は 私に惚れてなんかなかった。

そんなことないでしょう。

結婚したって ず~っと
ほったらかしだったんだから。

今日も お出かけ?
たまには 私も連れてってよ。

ああ いや… ちょっとな…
一人で行きたいんだ。 悪いな。

少しでも時間ができると
一人で 勝手に山登りに行っちゃうし…。

同じ家に住んでたって
一緒にいる感覚なんて 全然なかった…。

あの人にとって大事なのは

私との時間じゃなくて
自分のための時間。

自分が楽しむための時間なのよ。

私なんて あの人の人生にとって
これっぽっちも関係なかったのよ。

いやぁ… でも それって ほら
謙作さんは 謙作さんで

何か思うことがあって
そうしてたのかもよ。

何かって なあに?
そんなの あるわけないじゃない。

でも… だったら 何で
中富先生を追い出してまで

夏ちゃんと一緒になろうと思ったんだろ。

あの人は 先生が いなくなってすぐに
取り立て屋を辞めて

父さんを手伝い始めた。

たぶん この土地や建物が
目当てだったのよ。

え~ そんなことないと思うなぁ。
聞いてみたらいいのに。

だったら あなたが聞いてよ。

私は 中富先生の気持ちを
確かめてみるから。

はぁ~ やってらんねえよ おい。
どうしたの?

事務所で こっぴどく叱られちまったよ。

金貸しが 金 回収できなかったら
慈善事業になっちまうってよ。

謙作さん 人がいいとこ あるからねぇ。

人がいい? 冗談 言うな。

ねえ ちょっと聞いてもいい?
(謙作)あっ?

謙作さんって 今 恋人とかいる?

あっ? 何だ? いきなり。
いるの? いないの?

いねえよ。
ふ~ん。

いや 大体よ こんな俺のこと
本気で好きになる女なんて

いねえだろうしよ。
何でよ。 そんなことないでしょ。

こんなチンピラ稼業だし
学だって ねえしよ。

≪ただいま~。

あっ 夏ちゃん おかえり。 買い物?

うん。 映画の雑誌 買ってきた。

何だ お前 映画 好きなのか?
うん 大好き。

感動するし 知らない世界が広がるし
ワクワクしちゃう。

おお そうかい。

でも 私のお小遣いじゃ
あんまり見られないけどね。

どんな映画が好きなんだよ?

やっぱり 「あしたのジョー」か?
打つべし! 打つべし! つって。

ああ… 私 フランスとかイタリアとか
ヨーロッパの映画が好きなの。

ヨ ヨ… ヨーロッパ?

おお… そうなんだ…。

中富先生 コーヒーどうぞ。
ありがとうございます。

あら ずいぶん難しいのを読んでるのね。

国語の先生なのに
サイエンスも お好きなの?

ええ。 分野を問わず
いろいろと勉強するのが趣味なんです。

わ~ さすがだわ~。
趣味も 勉強ときてるんだから。

いえ…。 あっ いただきます。

あの~ 先生は 今
おいくつなんでしたっけ?

30になりました。

じゃあ そろそろ
結婚とか考えてらっしゃるの?

ああ… いや 自分なんか まだまだ。

どうして?

結婚というものは
ただ好きだから一緒になるという

単純なものではないですよね。

その先も ずっと続いてく家族を
作るということです。

自分の価値観を共有する相手を
決めることになる。

そう思うと… 今の自分では
とても その自信がありません。

でも まずは
相手を好きかどうか でしょう?

まあ それは そうなのですが…。

やっぱり…。
真面目で堅実なのね 先生は。

いや そんなことは…。

あの~ もし 仮にですけど…

結婚するとしたら
先生は どんな女性が好みなんです?

おっ… そうだな…。

ちょっと気が強いぐらいがいいかな。

でも 本当は優しくて 頑張り屋さんで…。

ああ いや… 例えばの話ですよ。
例えばですよね。

♬~

ねえ。
うん?

過去って… 変えられるのかしら?

えっ…?

本当は… 私と中富先生が
結婚する運命だったんじゃないのかな。

(中富)ただいま。
(謙作)おう 先生 おかえり。

一杯どうだ?
おっ いいですね~。 いただきます。

じゃあ 座ってて。
はい。

あの2人
ちょっと仲よくなったみたいだね。

どうも。
じゃあ。

いただきます。

仕事のほうは順調ですか?
…んなわけねえだろ。

ここのオヤジが
借金 返してくんねえんだから。

先生はよ
何で 教師になんか なったわけ?

私は 今の のんきな日本に
ちょっとした危機感を感じています。

危機感ねぇ。

私より若い世代は
戦争の記憶もありません。

だから きちんと過去を伝えていく
役割を担えたらと…。

おこがましいけれど
思っているんです。 おう。

そして より多くの若者に

自分の思い描いた未来を
つかみ取ってほしいと 願っています。

みんなが 平和で幸せに暮らせるように…。

立派だね。

俺なんか 目の前の一人だって
幸せに できそうにもねえのによ。

目の前の一人ですか…。
うん?

ああ… いえ。

(謙作)あ~あ どうして
生活が楽になんねえのかなぁ。

(中富)そうですね…。

政治家はよ 高度経済成長? とか
調子のいいこと抜かしてっけどよ

日本は まだまだ貧しいよな。
ええ。

今は 万博で盛り上がってますが
人の幸せというのは…。

万博…。

♬~

どうしたの?
思い出したの! 大阪万博よ!

万博?
そう!

私が 大阪の万博に行ってる間に
先生 ここから いなくなっちゃったの。

じゃあ そこが Xデーってこと?
うん。

で いつなの? 万博に行くのは。
もうすぐだと思うんだけど…。

よし! 夏ちゃんに聞いてみよう。

♬~

夏ちゃん 夏ちゃん。
うん?

あのさ 万博 行くんだよね?
ああ うん。 よく知ってるね。

いつ行くの?
え~っと 今週の金曜日。

金曜…。
うん。

うん? どうかした?
ううん。

学校のお友達と行くの。
すごく楽しみなんだ。

いいねぇ。
うん!

大変 大変 大変! あっ 大変なんだよ。

えっ?
トイレ詰まっちゃった。

(2人)あぁ~。
何をどうやっても流れなくてさ。

どうしよう…。

もう~ しょうがないなぁ。
すいません すいません…。

もうね ブツは見えてないの。
奥のほうで詰まっちゃって…。

おい 夏子。 いいもの やる。

何?
ほれ。

う~ん?
(せきばらい)

あっ…! 「ひまわり」だ!
この映画 すっごく見たかったの!

特別先行上映券ってやつだ。
たまたま手に入ったからよ。 たまたまな。

ほれ 2枚あるから 友達と行ってこいよ。

うん! ありがとね
謙作さん! おう…。

やった~!

(一平)マリーちゃん!
ちょちょちょ… マリーちゃんってば!

ちょちょ… ちょっと…。
何? もう しつこいな。

どうやったの? あれ。
普通に流しただけだって。

いや だから 普通に流しても
流れなかったのよ…。 おかしいなぁ。

どうしたんだよ?

あのさ 念力って信じる?
はっ?

あの~ 今 はやってんじゃん。
マリーちゃん あれ使えんじゃないかな。

念力を?
そう そう そう そう そう。

おい どうした?
俺 見ちゃったんだよ。

トイレ詰まって最悪だったんだけど。

マリーちゃんが なんか
「あっち向いてて」みたいに言って。

「 3 2 1 ドン!」
みたいな言ったらさ ウンチ流れてさ!

ウンチの話 やめろよ!
ただの偶然だろ。

いや 絶対 念力だって!
それか あれかも。 魔法使いかも!

(謙作)お前 バカなのか。
(一平)バカはバカなんですけど…。

ちょっと あんた! うん?
さっき 魔法 使ったでしょ。

私には バレないようになんて
言っといて。

いや それどころじゃないよ 夏子さん!
うん?

夏ちゃんが万博に行く日
今度の金曜だって。

金曜? あと4日しかないじゃない。

うん。 先生と謙作さん
どんどん近づいてるのに

あと4日で 何が起こるんだろう。

ねえ 私 先生を止めたい。

このまま いなくなっちゃうなんて
耐えられない。

えっ でも…。

私は 中富先生と結婚すべきだったの。

今なら 間に合うんじゃない?
過去を変えられるんじゃないの?

それは…

現在を 変えることにもなるよ。

夏子さんと謙作さんが過ごしてきた時間も
全部 なくなっちゃう。

それでも いいの?

そ… それは…。

とにかく 残り4日
何があったのか ちゃんと確かめよう。

どうして 先生が出ていったのか…。
謙作さんからも目を離しちゃダメ。

(謙作)すいません!
まだ回収できてません。

(謙作)あっ いえ いえ!
なめられてるわけではなくて。

はい。 あの… もう少し
待ってもらえませんか?

力ずくで回収しますんで。 それと あの…。
☎(電話が切れる音)

もし… もしもし…。

(舌打ち)

はぁ~ まいったな おい…。

うわ~! びっくりした!

♬「毎週ウエンズデー」

う う… ウエンズデー?
毎週 水曜日ってこと。

だから何だよ。
ここの主人 水曜日になると

大きな荷物を持って
毎週 出かけていくの。

えっ? おい おい ちょっと待てよ。
どういうことだよ?

お金に燃えて
ギャンブルしてるのかもしれないし

あるいは 愛人宅に
届けてるのかもしれない。

だから あの人には借金があるのよ
きっと。

お前 すげえ妄想力だな…。

お… お前 味方につけても
何の得もねえけど

敵にしたら恐ろしいタイプだな。

ふふふっ。

(謙作)何だよ…。

♬~

どういうことだよ…。

♬~

徳さん!
おかえり。

おい 徳さん! どこだよ!? 徳さん!

徳さんって 誰?
ちょっと。

どうした?

徳さん…!

えっ…?

ありがとう…! ありがとう 徳さん!

俺… あんただって知らなくて…。

徳さん! 徳さん!

(謙作)徳さんって呼ばれてる人が
お寺さんが運営する養護施設に

ずっと寄付を続けてくれてたことは
聞いてた。

俺たち 戦争孤児のために…。

そして 戦争孤児が大きくなって
巣立ってからも

徳さんは 親のいない子供たちのために
ずっと寄付を続けてくれてた。

あの徳さんが あんただったなんて…。

謙作くん あそこで育ったのか。

ああ。 父ちゃんも…
母ちゃんも 姉ちゃんも

みんな 空襲で やられた。

俺だけ助かったんだ…。

(謙作)なあ 徳さん。
借金って このためだったのかよ?

金もねえのに 寄付するとか
お人よしにも程があんだろ!

ひと事とは思えなくてな。

戦時中… 赤ん坊だった息子を
亡くしたんだ。 栄養失調でね。

夏子の兄だよ。

はぁ… 戦争は終わっても
心の傷は 永遠に なくならない。

♬~

よく頑張ったな。

何も知らねえで すいません…!

恩人に向かって すいません…!

♬~

(謙作)徳さんのおかげで…

ここまで生きてこられました…。

(慎太郎)よかった よかった…。
(謙作の泣き声)

♬~

何してんの? こんなとこで。

すいません。
今まで 生意気な口きいて。

やだ~ 気持ち悪い。

謙作さんは
謙作さんのままでいてよ。 えっ…。

私こそ… 今まで あなたが
苦労してきたことも知らずに

頭ごなしに いろいろ言っちゃって…。

お父さんのことも 初めて知ったし。

借金のことは 事務所に
もう少し待ってくれって言っといたから。

♬~

私ね 今まで ずっと 貧乏が
かっこ悪いって思ってきたんだ。

でも 今は…
そんな生活が誇らしく思える。

♬~

ありがとう。

♬~

おっ 流れ星だ!

あっ 願い事! 願い事しなくちゃ!

♬~

何を お願いしたんだい?

た~くさん。
えっ?

1つじゃ足りないわよ。
欲張りだな。

♬~

(謙作)あの星も きれいだな。
あ~ 本当ね。

こんなこと あったんだね。

♬~

謙作さん 戦争孤児だったんだね…。

相当 苦労してきた人生だったみたい。

生きていくためには
何でもやったって言ってた。

でも あのころの私は
まさか その施設に

お父さんが寄付してたなんて
思わなかったけど。

それも 運命なのかもね~。

あ~っ!
えっ? どうしたの?

思い出した!

そういえば 昔
住み込みの お手伝いしてた

親子がいたのよ!
えっ!?

しばらく働いてたんだけど
急に いなくなっちゃって…。

あの ちょっと変わってる おばさん
私だったんだ!

えっ! じゃあ 私もいたの?
いた いた!

あれ? ということは…
えっ? ちょっと待って。

どういうこと? 混乱してきた。
うん?

整理すると 50年前に
私たちが ここに いたことが

歴史に刻まれてる
ってことだよね? うん。

つまり 過去は 変わっていないってこと?

じゃ 私たちは 今 同じ過去を
繰り返してるだけなの?

たぶん…。

結局 何も変わらない…

変えられないってこと?

ごちそうさまでした。

やっておくよ。
お~ ありがとよ。 じゃあ。

あれ? そこ ほつれてるわよ。
ああ 別に平気だよ。

ダメよ。 お仕事なんでしょ。
ほら すぐ縫っちゃうから 脱いで。

いや 俺 いつも こんなんだからよ。
いいから 早く貸してってば。

本当に いいのか?
はい はい。

悪いな。

(「四つのお願い」の鼻歌)

それ いい曲だよな。

ちあきなおみの歌だよ。
「四つのお願い」ってやつ。

俺も好きなんだよ。
レコード買おうと思ってた。

じゃあ 今度 プレゼントしようか?

ほら 映画の切符 くれたんだもん。
お返しに プレゼントさせてよ。

い… いいのか? うん。
ありがとよ。

(「四つのお願い」の鼻歌)

夏子…。
うん?

お前 あの… 中富先生のこと好きか?

えっ…?

うん 好きよ。

どんなとこが好きなんだよ。

う~ん… 正義感が強くて
尊敬できるところかな。

世の中のみんなを幸せにするために
勉強 教えてるんだって。

すごいよね~。

確かに 先生は立派だ。

俺には無理だ。

俺は たった一人の人を幸せにできりゃ
それだけで いいや。

えっ…?

だってよ みんな それぞれ
目の前の人を幸せにできたら

世の中の人 全員
幸せになれるんじゃねえ?

そう思わねえか?

うん… 確かに。

面白いわね 謙作さんは。
そうか?

それが 謙作さんの正義なんだね。

はい できた。 どうぞ。

ありがとよ。

悪かったな。

♬~

ねえ 謙作さんって
そんなに ひどい亭主だった?

何度も 同じ事 言わせないで。

謙作さんと結婚して 一緒に暮らして
本当に幸せじゃなかったのかな?

結婚生活が破綻したんだと思い込んで

夏子さんが どんどん心を閉ざしていった
ってことは ないのかな。

もう… 分からない 自分でも。

何これ…!?

大変! 大変! 大変! 大変! 大変!
これ見てよ!

表に落ちてたの。

何だ こりゃ?
き… 気味が悪いよね…。

あっ! ちょっと待って。

ねえ これって 同じ字体じゃないですか!?

(謙作)本当だ。 何で これが ここに…?

いや… 違うって! 僕じゃない!

もしかして この下宿屋が
狙われてるんじゃ…! えっ?

だって おかしいよ。 一平くんも疑われて
こんなものが表に落ちてて。

誰かが 誰かを
はめようとしてるってこと!?

まさか…。

あれ? そういえば 駒村さんは?

ああ さっき
珍しく外に出かけていきました。

そういえば 何か大きなカバンを
抱えてたような…。

えっ? まずいだろ それ。

駒村さんって 確か 7年か8年か
浪人してるんだよね。 東大一筋で。

何回も受験に失敗して…
東大に逆恨みしてる!?

あいつが爆弾魔ってこと!?
(慎太郎)大変だ! 大変だ 大変だ!

この先の空き地に
爆弾が見つかったんだって!

(一同)ええっ!?
しかも 東大にも仕掛けられてて

不発だったって!

もう 町内に 爆弾魔が
いるんじゃないかって 大騒ぎだよ。

物騒な時代だったんだね。

確かに こんな騒ぎがあったの
思い出した。

やっぱり… 歴史は
変わらないのかもしれない。

≪(男性)ごめんください。

あの… 何か?

東多摩川署の者です。
駒村 学さんは いますか?

えっ…!

(駒村)警察は 僕を犯人と決めかかり

その全権力を持って 一市民である自分を
自白に追い込もうとしたわけであります。

しかし~!
自分は断固として屈しなかった!

僕 てっきりね
あの… 駒村さんが面白がって

まねして書いたと思ったのよね。
諸君らの思い込みで

テロリストのレッテルを貼るな!
でも 実際 ちょっと怪しいもん。

駒村さんも無事に戻ったことだし
私 ちょっと出かけてきま~す。

あら 夏ちゃん
おしゃれしちゃって いいわねぇ。

これから 映画を見に行くんです。
おう そうかい。 そりゃ 楽しんでおいで。

うん。
謙作さん 本当に ありがとう。

中富先生も喜んでました。
えっ…?

あら 中富先生と見に行くんだ。
デートじゃないの~。

あ~ そんなんじゃないけど。
いいじゃない デートだって。

有楽町で待ち合わせしてるの。

(慎太郎)気を付けてな。
うん。 じゃあ 行ってきま~す。

行ってらっしゃ~い。

(一平)でもさ でもさ
駒村さんが犯人じゃないんだったら

結局 あの手紙 何だったんだろうね。

(慎太郎)近所の空き地に
爆弾もあったしなぁ。

(一平)本当に 犯人
いるかもしんないんでしょ?

本当に違う? (駒村)ノー!
そうよね…。

(一平たちの笑い声)

♬~

大丈夫?

おう…。

俺… 何やってんだろうな…。

あの子が幸せなら
それでいいって思ってた。

映画だって
別に 俺とじゃなくてもって…。

いや… 俺なんか
絶対 ありえないだろって思ってたし。

でもよ… 中富先生と行くって聞いて
あんなに うれしそうな顔 見たらよ…。

何か 俺…。

大丈夫だよ。
謙作さんの思いは いつか通じるから。

何だよ それ。
なに適当なこと言ってんだよ。

本当だってば。
夏ちゃん 嫁にしちまいな。

はあ? いや… 俺なんか
無理に決まってんだろ。

大丈夫! 絶対 大丈夫だから
結婚しちゃえ!

お前… 変なやつだな。

そう?
ああ だいぶ変わってるよ。

でも…
マリーのおかげで 少し 元気 出たわ。

あっ よかった。

(謙作)一平も言ってたけどよ
お前 ほんと魔法使いみたいだな。

えっ…?

一平も 相当バカだよな。
魔法使いなんか いるわけねえのによ。

よし! 帰るか。

♬~

あのさ。
うん?

これ 古くからの言い伝えなんだけどね…。

昔 不思議な力を持つ流れ星があって…

それが 地球に ぶつかって
砕け散ったんだって。

で その砕け散った流れ星のかけらを
88個 集めると

魔法使いが現れて 願いを一つだけ
かなえてくれるんだって。

何だ そりゃ。

まあ 信じるか信じないかは
本人の自由だけどね~。

じゃあよ 砕け散った その星のかけら?

そいつには 目印とか あんのかよ?

あるよ。
あんのかい!

あのね 白っぽい石でね 透かしてみると
星みたいなマークが見えるんだって。

ふ~ん そうなんだ。
うん。

結構ね いろんな所に
何気なく落っこちてるみたいよ。

みんな気付かないだけで。

しかしよ 魔法使いだったら
できねえことなんて ねえんだろうなぁ。

うん そりゃそうでしょ。

あっ でもね 人を殺したり

死んだ人を生き返らせたりするのは
しちゃダメなの。

へぇ~ それしたら どうなんだよ?

流れ星にね なっちゃうんだ~。

流れ星か…。

じゃあ あれか?

たまに見かける流れ星は
やっちゃいけねえこと やっちまった

魔法使いの魂みたいなもんか?

うん そうなんだよね…。

面白れえ話だな。 夢があるよ。
実に夢がある。

そう?

やっぱ お前… 魔法使いだわ。

♬~

謙作さん どうだった?

気になるの?
いや 別に…。

謙作さん 落ち込んでたけど もう大丈夫。

夏ちゃん 今頃 何してるかな~?

運命どおりなら 有楽町で 映画 見て

銀座で オムライス食べて
楽しいお話も いっぱいして…

夜8時には 帰ってくると思う。

次のデートの約束もして…。

先生… すごく 優しかった。

とっても楽しい時間で
私 ずっと笑ってて…。

これからも
ずっと一緒にいたいって思った。

結婚したいって思った。 あの時は…。

私… 運命に逆らえないのは
よく分かった。

ただ… 運命に従うにしても 納得したい。

うん…。

どうしても 分からないの。

先生が なぜ 私に何も言わずに
出ていったのか…。

その理由だけは どうしても知りたい。

♬~

万博のお土産 楽しみにしててね。
ああ 気を付けてな。

うん。
じゃあ そこまで送ってきます。

(2人)行ってらっしゃい。
行ってきま~す。

持つよ。

♬~

これが 最後なのね…。

いよいよなんだね? Xデーは…。

♬~

(謙作)おい マリー。 はい!
中富先生 見なかったか?

ああ…。 あっ 先生は さっき戻って
部屋にいると思うけど。

えっ 何で?
いや 先生から借りた本が面白くてよ。

続きが読みてえんだ。 そっか。
おう。

先生の部屋を見張ろう。
きっと これから何かが起こる!

(ノック)
先生。

(ノック)
おい 先生いる?

うん? 便所かな。

あれ? 寝てんのかな。

あれ? やっぱ いねえのかよ。

えっと… あれ?

うん…?

あ~ あった。

あった これだ。

うん…?

えっ…!?

♬~

先生… 何だよ これ!?

これって おい… 爆弾だろ!?

どういうつもりだよ!

♬~

私は 自分が間違ってるとは思わない。

間違ってるだろ。

先生みたいな人だったらよ
力で ねじ伏せるんじゃなくて

こう 頭 使って… 何ていうのかな?
理論を持って戦うっていうかさ。

力で ねじ伏せようとしてるのは
そもそも体制側なんだ。

何でもかんでも
力で鎮圧しようとしている。

いや… 難しいことは
俺は分かんねえけど。

謙作くんは 憤りを感じないですか?
今の日本の社会に。

そ… そりゃ 感じるけど。

毎日 生きてくので
精いっぱいだからよ 俺は。

そんな人たちが
今の日本では 日の目を見ないんだ。

僕は そんな国を変えたい!

おい… おい 先生 なあ…。

ちょ ちょ… ちょっと待てって 先生。
なあ おい… おい!

先生 何 考えてんだよ おい!
お願いです! 見逃してください!

(謙作)やめろって!

謙作くん。 日本は これから どんどん
金 金 金の時代に なっていくでしょう。

そうなると
大事なものは必ず失われていく。

このままだと
幸せイコール金という価値観は

どんどん膨らんでいくんです。

そりゃ 金は
あったほうがいいだろうよ。

果たして そうでしょうか。
いずれ もっと豊かになって

所得は増えて
一家に1台 カラーテレビは当たり前

電話を持ち歩く時代も来るでしょう。

でも 経済的に豊かになることが

必ずしも 人間を豊かにするわけでは
ないんじゃないでしょうか。

人間が感じる幸せは…
金に まみれたもんなんかじゃない。

もっと こう 人が人を愛することや
心の底から笑ったりすること

そういうのが
大事なんじゃないでしょうか?

私のやり方は極端かもしれない。

でも 警鐘を鳴らして
何か気付かせることを

誰かが やらなきゃいけないんだ!

じゃあ 仮によ 先生の思うような
日本になったとしたら

俺たちは みんな
幸せになるって言うのかよ。

なります 必ず。

分かんねえよ。

分かんねえよ!

分かんねえけど… けどよ

幸せな国になるって
先生が思うんなら…

その道を行くしかねえよな。

警察に 通報しないんですか…?

同じ釜の飯を食った 仲間じゃねえか。

そのかわりよ…

爆弾とか そういうの もう やめようぜ。
なあ 先生。

どんな理屈があったって
人を殺すのはダメだ!

俺よ… ガキのころ
家族が 空襲で やられたんだよ。

爆弾で みんな死んじまって
俺だけが助かったんだよ。

戦争が終わって もう25年。
25年も たってんだよ。

爆弾とか暴力で なんとかしようとすんの
もう やめようぜ。

それによ…
先生が誰かを傷つけることで

先生を愛する人間だって
悲しむことになるんじゃねえのか?

謙作くん…。
何だい?

それでも 私は…
この思想を変えることは できません。

てめえ… 夏子のこと どうすんだよ。

お前に惚れてんだよ!
夏子より 思想を選ぶのか!

夏子さんのこと… 守ってあげてください。

ふざけんなっ!

目の前の一人 幸せにできなくて
世の中 変えることなんか できんのか!

でも 私は この道を変えられない!

勝手にしろよ!

先生が そんな人だって知ったら
夏子 傷つくだろうよ。

泣くだろうよ。

俺は そんなの 絶対 見たくねえんだよ。

出てけ。

あいつを幸せにできねえなら…

夏子の前から 姿 消してやってくれ。

♬~

これから どうすんだ?

この先は… 同じ志を持った者と
行動を共にします。

でも 約束します。
決して もう 暴力は使わない。

必ず 謙作くんの言うようなやり方で
日本を変えてみせます。

分かった…。

♬~

夏子さんのことは…

本当に好きでした。

最後のセリフは聞かなかったことにする。

夏子を傷つけるだけだ。

♬~

行け。

早く出てけ!

♬~

えっ 何? どうしたの…?

♬~

♬~ (泣き声)

♬~

夏子さん 大丈夫? ちょっと飲む?

うん。

♬~

はい。

♬~

万博から帰ってきた私に…
謙作さん 何も言わなかった。

いつも 私の近くにいてくれて…

それが ごく自然になって…
私たちは 結婚したの。

謙作さん 夏子さんの心の中には

ずっと 先生がいるって
思ってたんじゃないかな?

夏子さんが本当に愛してるのは
自分じゃないって。

それでも 謙作さんは 夏子さんを
幸せにすることだけを考えてたんだよ。

でも… 私だって
あの人に愛されてるなんて

実感が持てなかった。

ずっと ほったらかされてきたの。

一緒にいても
ずっと遠くに感じてきた…。

私が心を閉ざしてたって言うけど…
そんなの納得できない。

私だって すごく苦しかったんだから。

もちろん 謙作さんに 何の落ち度も
なかったわけじゃないと思うよ。

たくさん 失敗もしただろうし。

でも それでも 謙作さんの思いが
夏子さんにあったということだけはさ…。

人生をかけて
一人の女性を愛したということは

夏子さんが分かってあげないと
いくら何でも 切なすぎるよ。

あなたは… あの人の
何を知ってるっていうの?

謙作さんの… いちずな愛。

じゃあ あの人が
私を愛していたっていう証拠を

見せてごらんなさいよ。

それは… 3つ目の願い事かな?

それで いいわ。

よし! 分かった。 じゃあ 目をつぶって。

これから 3つ目の願い事を
かなえてあげます。

♬~

ここは… どこ?

2020年の1月。

あっ こっち来て。

♬~

夏子。

あれ? 夏子 帰ったぞ~。

いないのか。 夏子!

よし。 よし よし。
そのほうが まあ 好都合だ。

♬~

やっと そろった…。

さて… どうなることやら。

♬~

(謙作)おっ…!

どうも!

うわ~! わっ…! わ~!

君は…。

はじめまして。 魔法使いマリーです!

そうか… 君か…。
やっぱり… 君が魔法使いだったのか。

えっ? 私 おじさんと会うの
初めてだけど。

いや いや いや いや
昔 若いころの おじさん…。

おじさんじゃねぇ
俺は もう ジジイだよ。

俺をな あおったんだよ。

いや~ この石 88個 集めるのに

50年近くも かかっちまったよ。

でも まさか 本物の魔法使いに
会えるとは思わなかった。

あはっ… うそ うそ。
えっ?

信じてなきゃ かけらを
88個も集めることなんて できないよ。

じゃあ 早速 聞きましょうか。 願い事。

おお…。 お~ そうだな。

(謙作)俺はね… 女房に あんまり
いい思い させてやれなかったんだよ。

だから… 俺が死んだら
女房の前に現れて

願い事を… 4つ。

4つ かなえてやってくれないか。

全然かまわないけど…
自分のために使わなくていいの?

こんなお願い事 初めてだから
ちょっと びっくりしちゃった。

女房はさ きっと 俺と一緒になったことを
後悔してるんだよ。

だから これは あいつを
幸せにしてやれなかった罪滅ぼしと…

こんな俺なんかと 一緒になってくれた
感謝の気持ちなんだ。

死んですぐはさ バタバタするだろ?

そうだな。 四十九日が過ぎたころにでも

現れてやってくれよ。
了解!

よかった。

あっ ちなみに 何で願い事は4つなの?

うん? へへへ…。

女房がな
初めて くれたプレゼントが

「四つのお願い」っちゅう
レコードだったんだよ。

(「四つのお願い」の鼻歌)

それで おじさんからの
最後のプレゼントが

「四つのお願い」ってわけ? すてき!

ああ…!

あ~ これで やっと 肩の荷が下りた…。

はぁ…。

マリー 頼んだぜ。

OK! 任せといて。 じゃあね!

♬~

山登りは…
流れ星のかけらを探していたの…?

この願い事のために?

♬「四つのお願い 聞いて」

♬「聞いてほしいの」

謙作さんが
休みのたびに山に行ってたのは

このためだったんだよ。

それで 88個のかけらを集めたから
謙作さんの前に 私が現れたの。

私… あの人に もっと
優しくしてあげればよかった…。

もっと ちゃんと向き合って
もっと たくさん話して…

もっと 愛情に
気付こうとすればよかった…!

ああ…! 私 50年間 何やってたの…。

マリー もう一度だけ
あの人に会わせてもらえないかな…。

私 あの人に 大事なこと伝えてない…。

最後に もう一度
きちんと会って 伝えたい。

マリー!

(泣き声)

分かった。 その願い事 かなえてあげる。

それが 最後のお願いでいい?

いくよ。

♬~

兼子さんも若いわ。
(兼子)やだ。 もう そんな昔?

みんな 元気かしらね。

(兼子)ところで 謙作さんは?
お元気なの?

うん。 変わりないわよ。

夏子 お茶。
あっ… はい。

うん 分かった。 お電話ありがとう。
兼子さんも お体には気を付けてね。

はい ごめんください。

電話 兼子さんからだったのか。

ええ。 あなたに よろしくって。
うん。

兼子さんの劇団 うまくいってんのか?

ええ 順調みたいよ。
来月 新しい公演で 今ね 稽古中だって。

そうか。 あ~ そら よかった。

♬~

夏子。 これな 商店街の福引きで
当たったんだけど お前 使ってくれ。

何ですか? これ。
いや 大したもんじゃねえんだよ。

♬~

あっ…!

(謙作)それ好きだったろ? お前。

はい…。

♬~

何だよ 喜びすぎだろ…。

ありがとう。

いつも 私のこと思っててくれて。

本当に ありがとう。

どうした…? うん?

♬~

ああ… 夏子。

春になったら
中庭に ひまわりでも植えるか。

そうね。 そうしましょう。

帰ってきてね。

えっ?
必ず帰ってきてね。

何 言ってんだよ。 分かったよ。

じゃあ 行ってくるぞ。

行ってらっしゃい。

♬~