【土曜時代ドラマ】立花登青春手控え2(7)「待ち伏せ」[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

【土曜時代ドラマ】立花登青春手控え2(7)「待ち伏せ」[解][字]

藤沢周平原作。若き青年・登が、人間が持つ欲望や苦しみ・悲しみ、希望に向き合い、持ち前の正義感と柔術で事件を解決していく姿を、爽やかに描く「青春時代劇」の決定版。

番組内容
深川で三人が立て続けに殺された。三人のつながりは、ろうを出所したばかりということ。登は次に出所する馬六(田山涼成)を診て事情をさぐるが、わからない。出所した馬六を直蔵(波岡一喜)が見張っていたが、何者かに襲われて、寸でのところを助けられる。登は馬六を、多田屋というろうそく問屋に居候させることにする。多田屋は馬六の娘おかつ(富山えり子)の嫁ぎ先で繁盛しており、馬六は安心して暮らせるはずだったのだが…
出演者
【出演】溝端淳平,平祐奈,宮崎美子,マキタスポーツ,正名僕蔵,波岡一喜,鷲尾真知子,石黒賢,古谷一行,田山涼成
原作・脚本
【原作】藤沢周平,【脚本】小林政広
音楽
【音楽】羽岡佳

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – 時代劇

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キーワード出現数ベスト20

  1. 馬六
  2. 先生
  3. 多田屋
  4. 若先生
  5. 野郎
  6. 旦那
  7. 平塚
  8. お前
  9. 伊八
  10. 往診
  11. 叔父上
  12. 心配
  13. 大丈夫
  14. 放免
  15. お父っつぁん
  16. 一人
  17. 三吉
  18. 甚七
  19. 直蔵
  20. 奉行所

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

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♬~

(戸が開く音)

(平塚)あっ…
お邪魔していいですかな?

(登)どうぞ お上がり下さい。

お茶を入れましょう。

湯が ぬるくなってしまったかも
しれませんが。

どうぞ。

あっ こりゃ どうも。

何か 御用でしたか?
はあ…。

んっ? こりゃ
うめえ お茶だ。

詰め所の安茶と大違いだ。
叔母が くれたのです。

お役所も ちっとは
気を遣ってくれなきゃ困る。

お茶だって 飲ませておきゃいい
ってもんじゃねえからなあ。

う~ん。
…で 何か?

ハハッ… ちょっと うまくねえ事が
起きましてね。

さっき 奉行所から 人が来た。

話を聞いて こっちも
びっくりしたんだが

本所深川辺りで 続けざまに
人が殺されかけたそうだ。

それが 驚いちゃいけませんよ。

殺されかけたのは 3人だが
それが

この ふたつきの間に
牢を放免になったばかりの

連中なのだ。

殺されかけたのは
針磨り職人の甚七。

(刃音)
あっ…。 この野郎!

♬~

(平塚)次に襲われたのが

東両国の料理屋の
下働きをしている六兵衛。

♬~

(平塚)もう一人は
三吉って野郎だが

表向きは
簾売りって事になってるが

こいつの本職は牛太郎。

つまり 女郎屋の下働きなのさ。

それで お奉行所の調べは
どうなんです?

襲われた3人に
何か 必ず

つながりが あるんじゃねえかと
見込んだ訳だ。

ところが
これが 何も出てこねえ。

そうなると 残るは一つ。
牢の中…。

(膝を打つ音)
それだ!

どうだろう? 俺たちが
何か聞いたところで

囚人どもが 内輪の話を
べらべら しゃべる訳はない。

…が 先生は別だ。

日頃から 腹が痛え
尻が痛むと言っちゃあ

薬をもらってる義理がある。

何かのついでに 少し 牢の中に
探りを入れてもらえませんか?

さあて…。

確か 襲われた3人は 皆

東の大牢にいた者たちですね?

今度 東の大牢から
ご放免になるのは誰ですか?

<次に ご放免になるのは

馬六という名の男だった。

馬六は 酔いに任せて 路上で
人から 酒代をねだろうとして

逆に 首筋をつかまれ
番屋に突き出されたのである>

痛え~!

≪(平塚)馬六。

(鍵を開ける音)

ううっ。
大丈夫だ。

今夜から
薬を ちょっと変えてやろう。

ものは 念入りに かみ
定めどおり 薬をのむ。

分かりやした。

若先生… あっ 背中は?

よし 腹這ってみるか。

へい。 うっ… ああ…。

ちょっと 聞きたい事が
あるんだが…。

へっ? へい。

この ふたつきばかりの間に
東の大牢から出ていったのは

甚七 六兵衛 三吉の3人だな?

ヘッヘッヘ… そうだよ。

あいつら うめえ事やりやがって。

甚七の野郎なんか
お白洲で うまく言い逃れて

俺より 先に出やがった。

あいたたた…
そこだ。

痛むのは そこだぜ。
あっ…。

大した事はない。 筋の痛みだ。
ああ…。

その3人が 牢の中で 特に
仲が良かったというふうには

見えなかったか?
いや~ そんなふうには

見えなかったな。 甚七も三吉も
牢の中の仲間は 別にいたし。

六兵衛なんて男は
誰とも口を利かねえ男だった。

ああ… ところで 若先生。

あんた 玄庵先生のところに
いるらしいが

先生 元気かい?

小牧玄庵は 私の叔父だが
知ってるのか?

知ってるなんてもんじゃ
ありませんや。

何かといやあ
お世話になってます。

はあ~。

(松江)ああ…。
叔母上 あのお茶ですが…。

登さん 大変!

叔父さんが倒れたんですよ!

ええっ!? あっ…。

いつの事です?
今朝 出かけようとした時ですよ。

薬籠を提げて 玄関を出ようと

履物を履こうと
うつむいた時に

急に ふらついて
倒れたんです。

登さん あなたが 早く
帰ってきてくれて よかった…。

叔父上は 今…?
あっ…

おちえと2人で
寝かせたんだけど。

…とすると 今は
眠っているのかな?

≪(玄庵)眠ってなどいないぞ。

(襖を開ける音)
叔父上。

うん。

どこか 痛みは?
別に 痛いところはない。

急に倒れたそうですが…。
ああ?

う~ん…。

お酒の飲み過ぎですよ。

そうじゃないんですか?
登さん。

あっ いや… もうちょっと
様子を見ないと。

まあ ともかく 当分の間は
静かにしている事です。

急に倒れるというのは
やはり 尋常じゃない。

飲み過ぎに決まっています。

こういう事になると困りますから
お酒を控えて下さいよと

お願いしてるのに
ちっとも聞かないんですから。

登さん 後は任せます。

私 忙しいのですから。

あっ うなぎ 卵 山の芋…。

あっ… でも
まずは おかゆ おかゆ。

ふう…。

ご自身の見立ては
どうなんですか? んっ?

ああ… 心ノ臓だよ。

心ノ臓?
ああ。

痛みがあるんですか?
いやいや そうじゃない。

脈が急に乱れて
気分 悪くなっただけで

痛みは来なかった。

今は おさまってますね。
ああ。

初めてですか?
初めてだ。

いや だが 心配いらん。
あれの言うとおり 飲み過ぎだよ。

焼酎を飲んだのが
いけなかった。

それと… 太り過ぎ。

あっ… 薬を合わせましょうか?

いや いらんだろ。

念のために おちえを
吉川のところへ使いにやった。

吉川は 心ノ臓の弱りに
てきめんに効く

良薬を持っとるんでな。
そうですか。

それじゃ 心配ない。

なあ 登…。

急ぎの往診が2つある。 それと
昼過ぎに 病人が4~5人来る。

診てくれるか?

ご心配なく。
ちゃんと やりますから。

ああ… 頼む。

ところで 叔父上は
馬六という男を知っていますか?

馬六?

そこの… 茅町の裏店に
住んでる 馬六の事か?

ええ。
何か やったのか? あいつ。

大した罪じゃないので 間もなく
ご放免になるのですが…。

ハッ 牢住まいって訳か。
はい。

あいつも酒飲みでな

それが たたってか 胃が荒れて。

しょっちゅう ここへ
薬をもらいに来とった。

馬六には
おかつという娘がおってな。

母親に先立たれ あのろくでなしに
育てられたもんだから

長屋中 みんなで 面倒を見とった。

わしも あの子が
こんなに小さな頃から

よく診てやった。

そうですか。 あの おかつが
馬六の娘だとは知らなかった。

…で おかつは
いまだに 茅町の裏店に?

去年の春だったな…。

馬六が
胃薬をもらいがてら

訪ねてきてな…。

ほ~う! あの おかつが… うん!
嫁に行ったのか!

へい。 料理茶屋の女中から

いきなり 多田屋っていう
蝋燭問屋のおかみですからねえ。

いくら 向こうが
2度目だからって

気安くはいけませんや。
へえ~ それは良縁ではないか。

…となると お前も
これからは 左うちわだな!

ばか言っちゃいけませんよ
先生!

俺はね テコでも あの長屋からは
動きませんからね。

ヘッヘッ まあ 勝手にしたら
よかろう。 ハッハッハッハ…。

あの男の事だ。 どうせ
酒代でも ねだったりして

番屋に突き出されでも
したんだろう。

よく ご存じで。

なんだ 図星か。
はあ…。

ハハハハハハ…。

≪(ちえ)お父様。

吉川様のところより
ただいま 戻りました。

戻ったか。
登兄さん 帰ってたのね。

薬剤は?
こちらです。

では 早速 この処方を見て
合わせましょう。

おちえ。
はい。

登の… 手伝いをな。

♬~

分かっております。

(襖を閉める音)

はあ…
そろそろ わしも 隠居の身か。

ここは 痛むか?
<その日の登は忙しかった>

ここは?
うう…。

失礼致します。
あっ…。

お孫さんか?

いや 嫁…。
えっ?

あっ…。
<往診を2つ片づけ…>

はい どうぞ。

≪(物音)
うん…。

あっ…。

<遅い昼食を済ますと…>

ここですか?
痛い 痛い 痛い…!

いたた… 痛い!
おばあちゃん!

痛い 痛い 痛い 痛い…
痛い 痛い 痛い 痛い!

おばあちゃん 離して。
痛~っ!

おばあちゃん 離して…
おばあちゃん 離して。

おばあちゃん 離して 離して…。

離して。
おばあちゃん 離して!

痛くないよ。
痛い…。

<息つく間もなく 病人が やって来た>

すぐ終わるからね。

く~っ! か~っ… あっ…。
おちえ。

はい。
<その中には 刀傷の患者もいた>

辛抱して下さい。
うっ う~!

<おちえは 真っ青になりながらも 登を手伝った>

はあ…。

よくやった。 ご苦労だったな。

(倒れる音)

はあ… はあ… はあ…。

大丈夫か? 気分が悪いのか?

大丈夫よ。

お父様の事だけど

よっぽど 具合が悪いの?

そんな事はない。

どうした?
吉川さんに何か言われたのか?

そうじゃないけど…

でも…

あんなふうになったお父様を

初めて見たもの。

心配する事はない。

ただの飲み過ぎだよ。

それならいいけど。

でも…

本当に 登さんだけが頼りね。

♬~

どこにも行かないで。

♬~

(男性たち)わっしょい!
わっしょい! わっしょい!

わっしょい! わっしょい!
わっしょい! わっしょい!

♬~

これは どう?
うわ~! かわいい。

こっちは?
あっ それも いいね!

♬~

どこにも行かないで。

♬~

≪(女性)あら 若先生!

おかつか?

随分… 変わったな。

それは どういう意味です?
あっ いや…。

いい意味で言っておるのだ。
おかみの貫禄が出てきた。

あら いやだ! アハハハハハ…!

ちょっと! ハハハハハ!

(太鼓の音)

あれ? 辰吉
まだ食べてないのかい?

うん。 よしよし。 フフッ。

やはり 貫禄が出てきたな。

いや もう~ やめて下さいよ。

叔父から聞いたのだが
おかつのお父っつぁんは

あの馬六だってね。

ええ。 今 牢にいるんですけど…。
お恥ずかしい事です。

今日は お父っつぁんの家に
行ってきたのか?

ええ。 お掃除ですよ。
近いうちに 牢から出されると

聞いたもんですから。
…らしいな。

まあ めでたい事だ。
私 今 迷ってるんですよ 若先生。

うちの旦那は お父っつぁんの
一人ぐらい 引き取れと

言ってくれてるんです。
でも 私は

もう少し 様子を見てからだと
思ってた。

だって あのとおり…
自分の親だけど

どっか 正体がつかめないような
人ですからね。

ああ…。
(おかつ)ところへ持ってきて

今度の牢入り騒ぎでしょう?

私 これで お父っつぁんを
引き取る目は なくなったと

がっかりしたんですよ。

ところが うちの旦那は
考えが違う訳。

「一人にしておくから そういう
つまらない騒ぎを起こす。

引き取って 小遣いを
たっぷり持たせておけば

少々 はめを外しても
悪い事はしないだろうから

やっぱり 引き取れ」と
そう言うんです。

ほ~う… なかなか
腹の大きい旦那じゃないか。

ええ。 うちの旦那は 腹が
大きいだけが とりえですから。

大ざっぱな人なんです。
アハハハハハ…。

(猫の鳴き声)

あら!

♬~

お前 親は どうしたんだい?

(鳴き声)

<その数日後の事である>

どうぞ。

ああ…。

うん? ほう…。

これは?
あっ 叔母が くれたのです。

ほう… 頂きます。

おお~!
どうですか?

これは うまいお茶だ。
ああ…。 うん!

叔母が くれたのです。
ほう… フフフ。

うん!

何だ?
(万平)いや ちょっと…

立花先生に。
私に?

平塚の旦那が
お話があるそうで。

あっ 先生。

馬六の放免が早まった。
明日になった。

明日?
(平塚)うん。

(藤吉)
こいつは困った事になったと。

しかし お奉行所の
決めた事ですから…。

襲われた3人に
牢の中のつながりは

今のところ 認められん。

そう言うしかありませんな
先生。

連中の素性を
残らず洗い直してみたんです。

ところが 3人には これぞという
つながりが 何もねえんで。

いや~ こんなに
訳の分からねえのは 初めてでさ。

はあ…。

初めのうちは てんでんばらばらに
調べていたんです。

「こいつは おかしい」となったのは
三吉が やられてからですよ。

やっと 3人とも ほやほやの
牢からの出たてだと分かって

今度こそ 手がかりが
つかめるだろうと思ったのに

何のつながりも ねえとはね…。

いや つながりはあると思うな。

まだ 見つからないだけです。

すると 先生は 馬六も危ねえと
見ている訳ですな?

分かりませんが 馬六だけは別と
考える事はできんでしょう。

一とおりの用心はしておいた方が
いいと思います。

<次の日に 馬六は
門前で 敲きの刑を受けて

出牢した>

ああ…。

行きやしょうか。
へい。

(背中をたたく音)
あっ 痛え… ばか野郎。

あっ いてて… だから…。
アハハハハ!

<それは 馬六が出牢して 5日目の事である>

王手!

う~ん…。

何だよ へぼ。 ハッハハハハ…。

<馬六の見張り役は

直蔵が行っていた。

ところがである>

≪(拍子木の音)

あっ!

あの ばかたれのいる所に行くか。

飲みたいね。 エヘヘ。 飲むよ 俺は。

ヘッヘッヘ…。

いい。 飲んでしまえ。

あ~ うまい!

はあ…。

うん?
あ~!

♬~

てめえ
何してやがんだ この野郎!

♬~

うう…。
おい!

大丈夫か!? おい しっかりしろ!

腕が痛えよ~。
大丈夫か!?

幸い 動脈には至らなかったから
よかったものの

まかり間違えば
命を落としてるところだったぞ!

へい…。
直蔵! おめえ

あれだけ 見張りは厳重にと
言ってるだろ!

すいやせん!
直蔵を

あんまり責めないで下せえ 親分。

悪いのは
全て あっしなんで へい。

そうだ! 酒の一杯や二杯
我慢できんで どうする!

え~?

そういう わしも
人の事は言えんがな。

そうですぜ!
(2人の笑い声)

うるさい。 余計な事を…。

はあ… やはり 出たか。
出やしたね。

…で 馬六は?

ゆうべのうちに 玄庵先生に
傷の手当てをしてもらい

今は 家にいやす。
叔父上が診たのか?

へい。
とうに飲み歩いてると思ってたが。

はあ?
あっ いや…。

で 見張りは?
あ~… 親分が やってやす。

すぐに行こう。

(馬六)んな事 言われたって…。

何日も こんな野郎と
面 突き合わせて

辛気くせえじゃねえですか。
こんな野郎とは何だ!

やかましいね お前は。
へぼ将棋の旦那。

ああ!?
おいおい 直蔵… 馬六。

馬六。

はい。
お前は 命が惜しくないのか?

そりゃあ…。

だったら どうして
私の言う事を聞かぬのだ。

へい…。

まあ いい。 命を失わずに
済んだのだからな。

馬六…

お前 おかつさんの家に行くのは
嫌かね?

嫌だね。
どうしてだ?

酒が飲めなくなる。
何だと!?

でけえ家でねえ。 俺 ああいう
でけえ家は嫌いなんだよ。

あんな家に引き取られて

酒も飲めずに ええ?
かしこまっているぐれえなら

住み慣れた この家で
てめえの好き勝手にしてる方が

気が楽でいいや。
しかし 匕首の男がいるぞ。

怖くないのか?

それに 藤吉親分だって

いつまでも お前さんの面倒を
見ている訳にはいかんのだ。

そのとおり!

じゃあ 若先生が
話をつけてくれるかね? えっ?

よし。

(徳兵衛)ハッハッハッハッハ…。

いや 父っつぁん一人に
酒を飲ませるぐらいで

多田屋の身代が傾く心配は
ありません。

まあ 好きなだけ
飲むがいいでしょう。

もう~ お父っつぁんったら!

(徳兵衛)おい…。
はあ…。

おかつ…。

(鳴き声)
うう… よしよし。

お父っつぁんったら
勝手な事ばっかり言って…。

んっ!

後で 私の方から おかつには
言い含めておきますので

どうぞ ご安心して
いらして下さい。

へい。 エヘヘ…。
よしよし よしよし よしよし。

よ~し 今…。

(鳴き声)
おう…。

いい主人だったな。

普通は なかなか
ああいうふうには いかんものだ。

あの家なら 気を遣う事もいらんし
のんびり暮らせるだろう。

どうした?

まだ 不服があるのか!?
ぜいたくを言っちゃいかんぞ。

お前 人の好意を無にすると…。

若先生 そうじゃねえ。

ちょいと考え事をしてたんだ。

何の考え事だ?

あの家で 気になる顔を
見たもんだからよ…。

多田屋でか?
ああ。

5~6年前の事だ。 そのころ
深川の 金のありそうな店を

軒並み 荒らし回っていた
盗っ人の一味がいてよ。

その一味の頭は

時々 賭場に顔を見せる
40過ぎの男が

それだと いわれてたものさ。

その日 俺は 少し遅れて
その賭場に着いたんだが…。

(男性)半だ!
おっ やってるね やってるねえ。

あっ…。

おい!

あっ…。

♬~

(馬六)話を聞いた訳じゃねえが…。

あっ 痛っ!

(馬六)何か 密談をしている
という事は分かった。

今の話 聞いたか?
あっ あっ…。

今 聞いた事を人に話したら
命はないぞ。

ああ… あっ あっ…。

分かったな?
へ… へい。

(馬六)それっきり その男の姿を
賭場で見かける事はなくなった。

まさか 多田屋の奉公人とは
思わなかったなあ。

囲まれたか…。

若先生 何でやんす?

この間の晩 お前を襲ったやつが
また現れた。

怖がる事はない。
離れず ついてこい。

へい。

袖をつかむな。

♬~

先生…。
何してる 離れろ!

離れるなって
言ったじゃないですか!

♬~

これを持って 振り回しとけ。
いやいや 無理… 無理です。

先生 無理だ。
や~!

♬~

いや~! うわ~! ああ…。

くっ…。

てめえ やっぱり 多田屋の!

やっ! ぐっ… うっ…。

先生…。

んっ!
ああ…。

くそっ… ああ…。
おい!

痛っ… ああ…。

あいつが 多田屋の手代か。

はあ…。 やつらの狙いは

お前だったのか。

<一連の刃傷沙汰は

奉行所の目をくらませるための
からくりだったのである。

その日のうちに
伊八と盗っ人たちは

藤吉らの手によって
捕らえられた>

伊八は おかつが
多田屋のおかみになり

そのおかつの父親が
馬六だと分かって…。

伊八が 馬六に気付いたのは

どうやら
祝言の日だったらしいです。

しかし その時は
殺そうとまでは思わなかった。

伊八が
馬六を殺そうと思ったのは…。

馬六が牢に入り

多田屋が 馬六を引き取ろうという
話が出た時。

昔やった事が ばれるのを恐れた。

…で 昔の盗っ人連中を集め
手を貸させて。

はあ… しかし
馬六を殺すために

関わりのない連中を
3人も傷つけるとは

冷酷なやつらだ。

そうそう 伊八は

馬六への届け物の役目を
買って出て 牢へ行くたんびに

次に出牢するのは誰かを
探っていたようです。

汚いやり方だ。

まっ 後は お白洲で 全てが
明るみに出る事でしょうよ。

…で 馬六は その後 どうしてる?

引き取られて
元気にやってるのか?

へい。 それが…

ぜいたくな事を言ってやす。

歩のない将棋は 負け将棋ってな。
ヘヘッ。

こっちには 歩があるんだよ。 ヘヘッ。

ほら 王手だ。 ヘッヘヘヘ…。

はい。 時間は いっぱいあるぜ。

てめえで考えな。 ヘヘヘヘヘヘ。

お父っつぁん! はい。
飲み過ぎだよ!

おいおい 何する…。
お酒は駄目!

おかつ~ 何する… ああ…。

お父っつぁん。
んっ?

いい酒が入りまして。
うれしいねえ。

まあまあ 一杯。 ヘヘヘ…。
(おかつ)ああっ もう!

だから 駄目だって…。
(藤吉)酒も飲ませてもらって

小遣いも もらえるっていうのに

やれ でけえ家は
肌に合わねえだとか

おかつが うるさすぎるだとか
御託を並べて。

ヘヘヘッ まったく
しょうがねえ おやじですよ。

おとなしくしてればいいのに。
(2人の笑い声)

ちゃん。 おっ… よ~し。

よっ! ヘヘヘ…。

もう一度!
(父 母)よっ!

<そうは言ったが

登は 馬六の気持ちも
幾分かは分かるような気がした>

♬~

あっ!
叔父上が~。

し~っ!
なにが「し~っ」ですか。

まだ 外に出るのは早すぎます。

もうしばらくの間は
安静にしてもらわないと。

(松江)あなた!
お父様! (きよ)旦那様!

ほら。
ちょっと 目を離した隙に。

駄目ですよ お酒は。
酒じゃない 往診だ。

往診でしたら
私が行きましょう。

登…。
手ぶらで
往診なんて よく言えますね。

さあ お父様… もう 中に入って。
はい はい…。

入りますよ。
(きよ)入りましょう!

離せ!
いいから旦那様 はい はい。

登! お前のせいで

せっかくの好機を
逃してしまったではないか!

(きよ)さあ 参りましょう。
あっ…。

はあ~。

(鳥の鳴き声)

♬~

もう… 諦めてるんです。

お父っつぁんは
誰にも信じてもらえないから

諦めたんでしょうか…。
気になるものを見たの。

大津屋のおかみと
手代の新七だと!?

それだけで
妾殺しが濡れ衣だって事にゃ

なりませんからねえ。
処刑の知らせが

いつ来るかも分からない。
一刻を争うんだ。

しっ… しっ しっ。

登は おちえのものです。

♬~