ウチの娘は、彼氏が出来ない!!#02[解][字][デ] トモダチ母娘のラブストーリー!…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

ウチの娘は、彼氏が出来ない!!#02[解][字][デ] トモダチ母娘のラブストーリー!

恋愛小説家の母とオタクの娘。恋の幕開け早々事件勃発「母娘の好きな人が同じ!」脚本・北川悦吏子×菅野美穂&浜辺美波、トモダチ母娘のエキサイティング・ラブストーリー

出演者
菅野美穂、浜辺美波、岡田健史、福原遥、東啓介、中村雅俊(特別出演)、川上洋平[Alexandros]、有田哲平、沢村一樹
番組内容
同じ相手とは知らず、整体師の渉を好きになってしまった碧(菅野美穂)と空(浜辺美波)。編集者の漱石(川上洋平)は恋に浮かれる碧を人知れず気にかけていた。一方、空は大学の授業中に落書きした漫画を見た光(岡田健史)から、自分が隠れ二次元オタクであるとカミングアウトされて困惑する。そんな中、空は渉に再会。動き出した空の不器用な恋!その時、碧は幼馴染みのゴンちゃん(沢村一樹)に意外な心配事を打ち明けていた!
監督・演出
【演出】南雲聖一
原作・脚本
【脚本】北川悦吏子
音楽
【ドラマ主題歌】「空と青」家入レオ(ビクターエンタテインメント) 作詞・北川悦吏子 作曲・川上洋平[Alexandros]
【音楽】得田真裕
制作
【チーフプロデューサー】加藤正俊
【プロデューサー】小田玲奈、森雅弘、仲野尚之(AX-ON)

【制作協力】AX-ON
【製作著作】日本テレビ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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キーワード出現数ベスト20

  1. 水無瀬
  2. 入野
  3. 漱石
  4. 自分
  5. デート
  6. ホント
  7. ウソ
  8. ハァ
  9. ハハハ
  10. 沙織
  11. 整体師
  12. 大丈夫
  13. 漫画
  14. オタク
  15. ジャンプ
  16. モテ
  17. 一緒
  18. 松山
  19. 先生
  20. ダメ

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気の配信サービスで見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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(水無瀬 空)
母ちゃんは浅はかな恋をした。

(水無瀬 碧) か…。

娘 私も運命の出会い。

(渉) 大丈夫ですか?

…したら それが同じ人だった!

以上 それが
前回 第1話のあらすじ。

え? 説明 雑じゃね?
母ちゃん 言葉遣い。

若くないんだから。
(せき払い)

空さん 説明があまりにも雑では?
私たちの いとしい1時間…。

では 続きをどうぞ。
どうぞ。

(渉) 何か… 何かが来る気がする。

(客) え~ 何?

嵐? 台風? もう真冬だよ。

大雪でも来るのかい? ハハハ…。

いや もっと こう圧迫感のある…。

うん よし。

(メッセージの受信音)

(碧の声)
「どう、 かーちゃん 綺麗?」。

ゲッ…。

(空の声) 「かーちゃん
化粧濃くないか?」。

「ヘアメイクの新井さんに
やってもらう時より濃いぞ?」。

「取材か? テレビか?
サイン会?」。

整体。

(空の声) 「整体?」。

そう 母ちゃん四十肩じゃん。

ホントは
もう治ってんだけどね~。

(橘)
お疲れさまです 散英社の橘です。

漱石か。

(橘) 名前 覚えていただいて
光栄です。

この名前 忘れられる人
いないと思うよ。

「春を先取る100冊フェア」

水無瀬さんの『パーフェクトなデート』を
入れさせていただくことに

正式に決定いたしました。
それはどうも。

ちょっと前までは「水無瀬 碧の
100冊フェア」だったのにな~。

(橘) あ… すいません。

ツッコんでよ!
100冊も本 出してないよ。

ところで水無瀬さん
新しい小説…。

そこまで!

私… 浮かびました。
おっ!

私 これから恋をしに行きます。

(橘) タ… タイトル?

違います 40代の女性が
整体師に恋をするんです。

まぁ 40っていっても とても
40には見えないんですけどね。

まぁ 見えて30くらいか?

整体師に恋?
それは あれですか?

体を触られて…。

ドキっとした的な…。

とにかく それで企画 通して
小西に言っといて!

(里中) 「人々が月を欲するために
失業が発生する」。

ケインズは そう言った。

生チーズが月と同じだという
ことを人々が受け入れれば…。

ケインズ…
君は何を言っているんだ?

まるで分からないぞ。

(里中) 生チーズは
不換紙幣を表している。

貨幣が金である時 みんなが貨幣を
欲しがった場合…。

あっ。

君は何をしているんだ?

私のありがたい話も聞かず
何を描いていたんだ?

月を欲する民です…。

うまっ!
すげぇ ハハハ…。

これは没収しておく。

(入野) 先生 ダメです!
えっ?

(入野) 捨てちゃダメです。

これ 捨てちゃダメ?

あっ いいです どうぞ
どうせ落書きなんで。

だったら僕にください。

(渉) はい 終わりましたよ。

あっ どうも~。

うおぉ…。

ありがとうございました。

五十肩は無理に動かすと

肩の腱板の損傷が
ひどくなるので

痛みがある場合は
無理に動かさないでください。

えっ…。
えっ?

五十肩?
ええ 五十肩は

血液の流れが悪いと
よろしくないので

肩を冷やさないように
してくださいね。

温かいお風呂とかいいですね。

先生… 私 四十肩だと思うんです。

ん? あ…。

五十肩じゃなくて四十肩。

あっ 年? 年齢?
50じゃなくて40。

そうです 40代です。
あぁ それは…。

先生 いくつですか?
25です。

ひどいと思わない?
私 50に見える?

(小田欣次)
ハハハ… 25から見たら

40も50も同じ おばさんだ。

(ケンタ) へい お待ち~
サンマ焼きと みつ豆。

(小田俊一郎)
そんな食べたら お腹こわすぞ。

やけ食いだよ やけ食い。

あ~! 短かった!
たった3日の恋だ…。

(せき込み)
ハッ そんなもんが恋ですか!

なぁ なぁ なぁ そういえばさ
俺 新商品 開発したんだけど

タイ焼きゴルゴンゾーラ味
食べる?

いらない。

(入野) 水無瀬さん?

えっ… ねぇ 待ってよ 待って。

ねぇ 待って。
急いでますんで。

(愛梨)
あっ 入野 カラオケ行くよね?

(入野) うん 行くよ。
(愛梨) じゃあ いつも行くとこ。

「カラオケ三昧」 先 行ってるね。
(入野) OK はいは~い。

バイバ~イ。

俺 インハイで400m
全国7位の記録 持ってんだよね。

逃げれないよ?

あなたのような光の属性の方が
私のような闇の属性 陰キャに

声を掛けて来るなんて
キャンパスじゅうが笑ってるから

やめて 何かの罰ゲーム?
わっ 病んでる。

チッ。

ふぅ… その塩対応。

何か俺 君に
嫌われるようなことしたっけ?

あっ 授業中に描いてた
これだったら返すよ。

あっ! ちょっ… あっ。

何てことす…!

この前 枝豆 投げたし
何でも投げんなぁ。

ちょっと!
ねぇ 待ってよ 待って。

話があるんだ 大事な話!

あっ…!
(ゴミ箱が倒れる音)

(入野) ちょっ…!

何なの? あいつ。

(小西) 40代主婦と整体師が
恋に落ちる?

いや…
主婦とは言ってなかったような。

いずれにせよ 40代と整体師…。
はい。

どうなの? それ
和製ハーレクインロマンスみたいなさぁ。

まぁまぁ…
ベタだとは思いましたが

「それで企画 通しといて!」
って…。

カァ~。

迷走してんのかね? 水無瀬 碧も。

水無瀬 碧を見いだしたのは
俺なんだよ。

デビューは大学在学中で
そして ほら

『空の匂いをかぐ』で
ブレイクしたのが23歳。

あっ ちなみに
「かぐ」開いたの俺ね。

閉じると
リセッシュみたいだろ。

(橘) リセッシュ?
あっ シュッシュするやつ。

消臭剤… 言われてみれば。

早く売れた者たちは大変だ。

長く売れ続けなければ
ならなくなる。

水無瀬は二十歳そこそこで
売れてしまった。

勝ち馬の目を抜くこの世界で
長く書き続けるのは

宝くじに当たるような確率よ。
お言葉ですが 小西さん

「生き馬」です。
わざとじゃない 漱石。

お前も頑張れよ。

訳あり物件
拾ってやったんだからよぉ。

今 頑張んないと 社史編纂室だぞ。

承知してます。

(入野) ≪座って 座って≫
(店員) ≪はい いらっしゃい≫

はい どうぞ~。
何でも好きなの頼んでいいよ。

バイト代 出たばっかなんだ~。

じゃあ ここからここまで全部。

いや えっ ちょっと待って。
ホットココアで。

アハハ…。
あっ じゃあ 自分 コーヒーで。

了解。

あっ。

何だ 『ジャンプ』ないのか
『チェンソーマン』読みたかったなぁ。

まぁ 『鬼滅』もいいんだけどさ

『チェンソーマン』
俺的にはグっと来んだよね。

まぁ 最初
いまいちかと思ったけどさ。

は? 何 言ってんの?
第1話から期待感しかなかったよ。

『ファイアパンチ』読んでないの?
作者の前の作品。

あれ読んだほうがいいよ
「ジャンプラ」で連載してたやつ。

もしかして紙ジャン派?
『チェンソーマン』たまんない。

読んでて脳が壊れそうになる
あの感じ 最高。

ふ~ん。

俺さぁ
君と会ったことがあるんだ。

ん?

毎週 ケインズゼミで
ご一緒してますが。

まぁ 私は
黒子のような存在なので

いても いなくても
一緒でしょうけど…。

いや 別の場所で。

まぁ この前 居酒屋で
枝豆 投げ付けられたけどさぁ。

ハハハ… もっと別の場所で。

もっと別の場所?
うん。

何?

コミケで。
えっ。

ハハハ…。

ちょっと待って
私がコミケに行くのは

ラクダが砂漠のオアシスで
水を飲むようなもんだけど。

えっ? 今のどんな意味?
当たり前ってこと。

はぁ はぁ…。
でも 何で君が?

あっ もしかして隠れオタク…。

シ~ シ~ シ~…。

ビンゴ~。

変装して行ってる 眼鏡とカツラと
チェックのネルシャツと

大量にポケットが付いたベストで
行ってる。

会っても分からない。

君は『EDENS ZERO』の
シキのコスプレで

デッカいコロコロを引いてた。

とってもらってもいいですか?
わっ すごい!

うわぁ ヤバい!
カッコいい! 再現度 高~い

見てたの?
見てたよ。

コロコロの中には 何が入って…。
フフっ 大丈夫。

俺 バリアフリー
ノーマルもBLもユリもOK。

ことさら俺の中で好き
っていうのはないけど

まぁ 普通に読む。
割と全方位型…。

おっ。

内緒にしてくれ。

お… おう。

でも 何で?

明るく爽やかでイケメンな
入野 光が俺のパブリックイメージ だ。

俺は大学に来て自分のブランディング に
成功した それを捨てる気はない。

何で?

あ~ かわいこちゃんと
そういうことするため?

お~ 分かってんじゃん。
最低。

早くカラオケ行って来れば?
さっき誘われてた。

カラオケ行かないよ 米津玄師とか
ヒゲダン縛りとかツレェ~。

俺はアニソン縛りで行きたい。
オタクめ…。

(店員) はい お待たせ~。

ホットココアと。
どうも。

ホットコーヒー。
ありがとうございます。

置いとくね ほい ごゆっくり。

それでだ。

この絵 素晴らしい。

落書きだよ。
いや アイレベルもしっかりしてるし

点描もすっげぇカッコいいし
パースもとれてる。

一緒に漫画 描かないか?

えっ?
俺がストーリーで そっちが作画。

2人で『ジャンプ』のてっぺん
取るんだ。

あり得ないでしょ 頭の中 お花畑
『バクマン。』かっつうの。

で? やるの?
やるわけないよ。

『ジャンプ』のてっぺんなんか
取れるわけないし

その後
ユーフォーでアニメ化とか…。

てかそもそも 漫画なんか
描けんのかって話じゃない?

でも あんた絵うまいよ 昔から。
それとこれとは別の話。

絵がうまい子供が
『ジャンプ』で連載を持てるなら

『ジャンプ』 こ~んな
こ~んな分厚くなっちゃうよ。

昔あった電話帳ぐらいに。

もっとか。

挑戦してみればいい。

何?
いや あんたはさ

昔から 何でも やる前に
諦めちゃうようなとこあって

ママが あんた絵うまいんだから
美大 行けば?

そっちもあるんじゃない?
って言っても

そんなとこ行っても
食べれるかどうか分からない。

食べてける人なんて ひと握り
っつって 普通の大学 行くし。

何か悪い? それ。

悪くないけど

絵うまいのに
もったいないな~って。

誰もがさ

母ちゃんみたいに
成功するわけじゃないんだよ。

そんなこと言ってないじゃん。

言ってるよ。

母ちゃんは
うまく行った人だから

臆病に生きてる人の気持ちが
分かんないんだよ。

ちょっと待って そこまで言う?
言うよ!

私だって
まだ美大に未練あるんだよ。

あっ そうなの?
だったら これから…。

あ~! もう!
絶対そう言うと思った!

世の中は母ちゃんが思ってるほど
簡単じゃないんだよ!

みんな 母ちゃんみたいに
軽やかに生きられないんだよ!

ちょっと出て来る。

(スイッチを入れる音)

♪~ 『Will You Dance?』

♪~

でな ケンタ。
(ケンタ) はい。

こうやって じ~っと
アズキの声 聞くんだよ。

えぇ ホントですか?

ホントだよ
なっ そうすると ほら。

グツグツ グツグツって…。

ま~だだよ ま~だだよ
って聞こえる。

へぇ~…。

♬~

♬~

♬~

♬~

あっ。

いえ。

♬~

♪~

メシの時間だよ。

何 踊ってんの?

お前も踊れ。
ヘヘヘ… 何でだよ?

♪~

お母さんと2人で聴きに行った
ジャニス・イアン。

うん… そうだな。

何度も聞いた 武道館だっけ?

ああ
あれは いいコンサートだった。

♪~

フフ…。

もはや骨董品だな。

いいのよ
針 そっと落とす感じとか。

親父はお袋が
ホント好きだな 今でも。

この曲 聴くとよみがえる
昨日のことのように。

お袋は
息子には恵まれなかったけど

旦那には恵まれたな。

まぁ こんなもんだろう。

悪くないぞ 息子も。

フッ ハハ…。
ハハハ…。

♬~

♬~

《この間の人だ》

大丈夫ですか?

《また会えた》

♬~

♬~

あ… すいません。

えっ。

痛! あっ すいません。
(男性) あっ…。

(渉) あぁ!

ハァ… すいません。

無駄にデカいから…。

(机に当たる音)
(2人) あっ。

いろいろ当たる。

何cmですか? 身長。

聞かれると サバ読んで
187とか言ってるけど

ホントは190
何かデカ過ぎて気持ち悪くない?

いえいえ 全然
私 低いから うらやましいです。

女の子は小さいほうがかわいいよ。

えっ…。

何 読んでたんですか?
本 読んでた。

あぁ… これ?

ヴァっ!
えっ?

ウソ… ウソ ウソ ウソ ウソ
コツメカワウソ。

何? それ。
知らないですか。

そういう漫画があるんです。
知らない。

それ 驚いた時に
「ヴァっ」ていうの?

えっと これはオタ…。

あの えっと ポ… 『ポケモン』の
国民的なアイドルの

ポケモンの鳴き声をもじりまして
使ってみようかな~なんて…。

へぇ… 面白いね 君。
いえ。

他にもあるの?
えっ?

コツメカワウソ以外にも。

あります
スタンプにもなってて…。

あっ いや
できれば 君のバージョンで。

あ…。

ドキ ドキ ドキ ドキ

スッポンモドキ。

あ~ スッポンモドキか。

俺 コツメカワウソのほうが
好きかな。

コツメカワウソ
かわいいですよね。

実際には見たことないけど。
あぁ ねぇ 知ってる?

上野動物園にコツメカワウソの
赤ちゃんが来たの。

えっ ウソ!
上野動物園にいるんですか?

見に行く? 一緒に。

えっ…。

♬~

ど… どゆこと?

≪おばさん≫

(男性) 入るの? 入んないの?

入りません。

(店員) いらっしゃいませ。

熱っつ! おいひ~。

大根 おいひい!
お~ それは よかった。

お前は よく食べるな~。

ちゃんとお金払ってるよ~。
おい 詰めろ 詰めろ…。

うちの売り上げの何分の1かは
碧ちゃんの胃袋に支えられてる。

あぁ…。
何だ 飲んでんのか。

娘にイケメン取られて悔しいか?
いや それは全くない。

ただ驚いた~
ただ ただ びっくりした。

あの子が男の子と笑ってるところ
初めて見た気がする。

保育園のお砂場でシュウヘイ君と
遊んでた時以来の記憶かも。

大丈夫か? 空ちゃん。
大丈夫じゃないんだってば。

だから オタクなんだってば
『チェンソーマン』とかいう

自分の腸をマフラー代わりに
巻いちゃうような漫画

…読んでんだってば。
う~ん よく分からん。

何だ? 娘が取られるのが心配か?

違う 俊一郎さん。

これから あの子が
フラれるんじゃないかって。

何ていっても オタクだから

こう… こういう感じ?

保育園の運動会で よ~いどんで

あの子だけ逆のほう
走りだしちゃって

保護者席で見てて どうしてあげる
こともできなくて

うわ どうしようって思って
で あの子だけ

いつまでたっても
ゴールできなくて。

そりゃそうだよね
逆のほう走ってるんだから。

それで あの子自身が…
「あれ? 1人だけだ

周りにお友達いない」って
気が付いて 立ち尽くして

あ~ 思い出すと
かわいそうで涙が…。

ハハ… いつの話だ?

ウサギ組の時だから… 3つ?

あ~ あれは かわいそうだった。

え? 親父 それ見に行ったの?

フッ…
それより どうだ? これ えっ?

いいね! 梅に鶯。

もうすぐ2月だからね。

<掛け軸は季節を先取りする>

その掛け軸
菜子さんの好きだった…。

そうか 今日 月命日。

そう よく覚えてるね。

梅に鶯 柳に燕
紅葉に鹿に 竹に虎。

おでんに日本酒。

♬~

(鈴の音)

<菜子さんは
ゴンちゃんのお母さん>

<俊一郎さんの奥さん
7年前に亡くなった>

<母ちゃんはご近所のよしみ

…というレベルではなく
まるで自分の母親のように

親身になって
菜子さんを見舞っていた>

<なぜならゴンちゃんが その時
日本にいなかったから>

<ゴンちゃんは
母親の死に目に会えていない>

よし 菜子さんも
お気に入りの掛け軸でご機嫌だ。

今日は3人で飲むか。
うん。

ジャニス・イアンも踊ったしな。
ん?

碧ちゃん 飲もう。

はい フフ… もう飲んでるけど。

母ちゃん!

母ちゃん!

(着信音)

ハァ…。
(着信音)

あっ。

♬~

《落っこちそうな月》

母ちゃん いるか!?

あんた 人様の家 来て
あいさつがそれ?

あっ… お邪魔します
お邪魔します お邪魔します。

んっ!
えっ 何?

帰るぞ。
何で? まだ がんも…。

どうした? 空。
事件だ。

事件?
天変地異の事件だ。

何があった?

デートだ。
えっ!?

これから作戦を練る!
はい はい はい

デートの作戦ならゴンちゃんも。
いやいや… 俺!

デートのことだったら
何だって おいらに…。

いや モテないオッサンたちの話を
聞いても仕方ない。

恋愛小説の女王である母に頼る。

じゃあ がんもは諦めて。
えっ。

行こう。

ありゃ 刷り込みだよ 刷り込み。

小さい時から言い聞かせてんだよ
自分はモテて

俺たちはモテないって。
そうだな~。

子供は最初に見たものを
親と思うからな。

ん? ちょっと話が違うぞ 親父。
あ~ 大体 合ってる。

そいでも 碧ちゃん モテたろう?

フッ… そんなことない
あの性格が災いして。

いやぁ
お前の知らない所でモテてる。

嫌なこと言うね 俊一郎さん。

寒い。

フフフ… う~ 寒い 寒い。

母ちゃん それ部屋着に
ダウン 羽織っただけじゃん。

うん ちょっと衝動的だった。
よく それで表を…。

すずらん商店街は私の庭だから
「おだや」はうちの…。

(2人) 食堂!
アハハ…。

ウフフ…。

ねぇ 君 背ぇ止まったよね?
同じくらいなんじゃん?

え~ そう?
これから伸びる。

フフフ… 伸びるかな? 母ちゃん
抜かれるかと思ったけどさ。

伸びるもん!

あれ知ってる?
海外で外科手術で背 伸ばすやつ。

知ってる
結構 人気で予約殺到らしいね。

でも めっちゃ高いんだって。
それは却下~。

(女性) お先 失礼します。
(男性) お疲れさまです。

(呼び出し音)

(松山) はい もしもし。
あっ もしもし

お忙しいところ すみません
橘です。

(松山) あぁ 漱石
お忙しいとこっていうか

私 もう散英社 辞めた。

そうなんですけど
ちょっと水無瀬さんのことで…。

整体師と40女の恋!?

はい それだけ言って連絡なくて。

これ つついたほうが
いいですかね?

いや 作家は
固まる時間が必要だから

ちょっと そっとしといて。

『アンビリカル』のラスト2本も
読んだけど…。

どうでした?
(松山) う~ん

どうにか決着つけたって感じよね
まぁ プロの意地は感じたけど。

そもそも あと2回で終わらせろ
とか無理ゲーなんで…。

無理ゲー? 若い子言葉?
まぁ いいや。

ヤツは 作家としては
相当 弱ってると思う。

バカ小西のせいで
数字しか見てない。

私が碧さんを守りたかった。

(橘) 松山さん もしかして
だから辞めたんですか? 散英社。

まぁ 私は女だし 力がなさ過ぎた。

漱石
君は偉くなって碧さんを守れ。

(橘) 偉くならないとダメですか?

(松山) 会社員である以上
それは必須だ。

そして大丈夫
あの子は やる時 やるから。

今頃 その新しい小説
書き始めてるわよ。

そうですよね。

♬~

出来た。

「男を落とすリスト」?
そう 母ちゃんの秘伝の技だ。

ヒデンワザ! 『ポケモン』か?
わざマシン母!

えっ?
「(1) 一杯半で酔ったふり」。

そうそう こんな感じ
あ~ 私 酔っちゃったかも~。

あっ これ 人ね 人 イケメン。

「(2) 満員電車の混んだふり」。

ガタン ガタ~ン
ガタン ガタン…。

やんなくて分かる
混んだふりして寄り掛かる的な。

そうそう…。
「(3) 『手袋 忘れちゃった

手 冷たい』と言いつつ 相手の
コートのポケットに手を入れる」。

げんなり
自分のポケットは ないのか?

あってもだよ~。

「(4) 泣いてないのに
泣いたふり」。

母ちゃん これ いくつまである?
(63)。

あっ 書き忘れた
こういう基本も忘れないで。

男の子が何か言ったら

あ~ すご~い ホントですか~
信じられない~。

リアクション 大きめ 多めにね
とにかく笑顔。

そいでね イタリアン行ったら
最後にティラミス。

ティラミスとイチゴは
かわいこちゃんの食べ物なの。

母ちゃん いつを生きてる?
それ 昭和だ 平成ですらないぞ。

いわんや令和をや… か。

かわいそうに…。
ん?

こんなことをして
モテて来たのか? 姑息な…。

あんたが初デート
どうしたらいいかって聞くから

母ちゃん こんな一生懸命
思い出して…。

あ~! 面倒くせぇ~。

私が広瀬すずだったら
ただ立ってるだけでいいのにな。

仕方ないんじゃん?
広瀬すずじゃないんだから。

私だって井川 遥だったら
ただ座ってるよ。

母ちゃん 貫禄がにじみ出てるよ。

あ~あ。

でも 渉先生は
こういう女の子が好きなんかな?

男は みんな かわいこちゃんが
好きよ 知ってる?

アンケートを取って
どういうタイプが好きですか

…って聞くと 女の子は年齢と
ともに変わって行くんだって。

優しい子とかカッコいい子とか
頼りがいのある人とか。

でも男子は

幼稚園児も小学生も中学生も
高校生も大学生も

社会人になっても オッサンに
なっても み~んな同じ

かわいい子って答えるんだって。

バカなのか?
そうとも言える。

あっ ねぇ 今 君さ
「渉先生」って言ったね。

すごい もう名前で呼んでるの?
進展じゃない。

違う 「渉」って名字なんだって。

「渉 周一」って名前。
なるほど それで みんな

渉先生って…。
あっ よろしくって言ってたよ。

母ちゃん
あそこの整体 行ってたんだね。

あっ まぁ…。

何か言ってなかった?
ママのこと。

だから よろしくって。
それだけ?

あと 五十肩どうなんだろうって
気にしてたよ。

四十肩だ!

♪~ 雨が降り止むまでは
帰れない

♪~ 切り分けた果実の片方の様に

♪~ 今でも あなたはわたしの光

(拍手と歓声)

(里中) よしっ
じゃあ 今度は先生 歌うぞ。

♪~
『大都会』!
(愛梨) 先生 昭和~。

♪~
君たちは昭和の良さも
知ったほうがいい。

♪~

♪~
(愛梨) どこ行くの?
(入野) ちょっとトイレ。

♪~ あー

(入野) 水無瀬 空さん?

帰ろうとしてない?
ゼミの飲み会は参加しないと。

和をもって尊しとなす
マルシー 聖徳太子。

えっ それ『論語』だよ。
えっ そうなの?

帰んの?
頭30分いたし いいかなと。

俺も帰りてぇ~ 歌 ヘタだもん。

うん そうだね
米津玄師 歌わせられるしね。

アニソン歌いてぇ~。

俺がオタなことは内緒だからね。

(入野) ハハ… あっ
口説いてるんじゃないから。

(ナオキ) ふ~ん。

俺が女の子といるとさぁ

何か そういうふうに
見えちゃうみたいでさ。

この手じゃない? この手 近い。

あぁ…。

あのさ。

そういう
挑戦的な目で見られると

なかなか
言い出しづらいんだけどさ…。

何でしょう? 家 帰って
『かぐや様』見たいんで。

あれのさ チカダンス見た?
原画845枚 描いたって。

もう動き 半端なくね?
スカートのなびき具合とか

すっげぇ滑らか…。
(ドアが開く音)

あれ? トイレ 早くね?
(ナオキ) 空いてなかった。

ハハハ… 中で
妙なことになってたりして~。

(ナオキ) うっひょ~ あり得るね
まぁ いいや。

もう1曲 歌ってから…。
あっ 俺もさ『U.S.A.』入れといて。

(ナオキ) OK~。
じゃあ 私 これで~。

待て 待て! 待て 待て 待て…。

これ見て。
何?

プロット
漫画のストーリー書いたんだ。

だから興味ないって しつこいよ。

漫画は読むもの 描く気はない。

俺のこと しつこいだと…?

ここじゃ ない どこかの話なんだ。

今じゃ ない いつかの話なんだ。

ここじゃ ない どこかで
今じゃ ない いつかで

自由を探す話なんだ。

見て。

ある時 ある場所 ある時代
架空の世界。

でも確かに そんな世界が
あったんだけど そこで

お上から物語禁止令が出るんだ。

物語禁止令?
そう。

物語は人心を惑わす 人を惑わす。

どんな演説より どんな説教よりも
人の心に届いて影響を与える。

それで?

一人の少年が
一人の少女と出会い

2人は禁を犯して物語を作るんだ。

それが彼らの夢だから。

♬~

何で こんなステキな話
思い付くのに隠すの?

漫画描くのは
オタクのやることだから?

何で 米津玄師 歌うの?
『ジャパリパーク』 歌えばいいじゃん。

カッコ悪ぃじゃん。

『ジャンプ』で連載 目指して
アニメ化 目指してる

…なんて知られたら
笑われるだけだよ。

痛いヤツじゃん
俺のキャラ崩壊するよ。

失敗したらカッコ悪いし
てか 絶対 失敗するしさ。

君… ホントは弱虫なんだ。

えっ?

私と一緒だ。

えっ?

ごめん 私 漫画とか
描いてる暇ないの 忙しいの。

えぇ… 君が何に忙しいの?

ゲームとかアニメ見るとか
ラノベとか?

あっ 推しグッズ集めるとか?

デートよ デート。

ウソ… か 彼氏いんの?

これから できるの。

これかな? こっちか? いや

え~ あれも かわいいんだよね
ほら どっちがいいか…。

(チャイム)
おっ 帰って来た 帰って来た。

やっぱり本人が着てみないと…。

え? 何でピンポン?
鍵 忘れたか? あいつ。

ん?

「春を先取る100冊フェア」

『パーフェクトなデート』の新たな
表紙見本が出来上がったので

…って 今日伺うって
僕 メールしましたよ。

分かりましたって返信来ましたよ。
忘れていました。

あっ お構いなく
僕 これあるんで。

自分が飲みたい。

(水を注ぐ音)

碧さん お料理とかするんですか?

私は お湯しか沸かしません。

コーヒーは入れます
カップヌードルは2分47秒。

これがベスト。

へぇ… 知りませんでした。

食べてみます?
ここにカレーヌードルが。

あっ 食べます。

えっ 断るかと思った。

昼 食べる時間 なくて。

あれ? そういえば さっき君
私のこと 碧さんって言ったよね。

あ… すいません
この前 松山さんと喋ってたら

碧さんって言ってたんで つい…。
いいよ。

水無瀬さん 水無瀬さんって
微妙に言いにくいもんね。

セサ セサってなるあたりが。

あっ そうだ
この前 おっしゃって…。

待って あと10秒。

よっしゃ…。

(麺をすする音)

お~。
ホントだ うまい。

でしょ!
私が編み出した料理です。

あっ あの 碧さん おっしゃってた
整体師との恋の話…。

終わった。
えっ?

あっという間に終わった
あれは書かない。

そうですか 早かったですね。
思いの外。

(麺をすする音)

あの あれは…。

ゾゾタウン
いらないのは返却します。

あっ 私のじゃないからね 娘の。

あっ 道理で… ちょっと
先生にしては若いかなって。

娘が初めてデートをします。

えっ あのオタクの娘さんが?

妄想?
妄想じゃないです 現実です。

あっ… 失礼。
痛っ。

碧さん?
あっ ちょっと確認 現実でした。

その… あれです。

整体師と
私が一瞬いいなと思った。

あぁ…。

悲しいです。

昔と同じように恋をしても
私は昔と同じではない。

年を取ってしまった。
そんな…。

碧さんは
まだまだ十分お美しいです。

模範解答ね。

そんな…。
私が偉いからだわ。

あなた 担当だから気を使って…。

そういうのって
かえって残酷だわ。

フゥ… 本当の言葉が聞きたいわ。

私 もう…。

もうダメなのかしら 女として。

(はなをすする音)

あっ ヤダ ごめんなさい。

こんな自分が
みじめなこと言うなんて…。

しかも漱石の前で ごめんなさい。

<「(4) 泣いてないのに
泣いたふり」>

<母ちゃんは試していた>

<自分の神通力が
通用するかどうか>

<百戦錬磨の頃の昔のやり方が
今も通用するかどうか>

♬~

♬~

♬~

≪ちょ~っと待った~!≫

(沙織) ひとの男に
何してくれてんだよ こら!

ちょ… 誰? この人 誰?

いや うちのマンションの前に
たたずんでて

何してるんですか?って
声を掛けたら

「ストーカーです 24時間体制の
完璧なストーキングをしています。

散英社の橘 漱石に」
って言うから

面白いなと思って
上がってもらった。

(橘) 面白いなと思うか? そこで。

で しばらく
音を潜めて見学していた。

あそこで。
(沙織) 見学してました。

でも 居ても立っても
いられなくなって…。

あぁ いや 違うの 違う
今 ちょっと試してただけなの。

私が泣いたらどうなるか。
え? 試してた?

漱石も漱石だよ!

何で よその女の家になんか
上がるの?

上がったら最後 女はみんな
漱石を好きになっちゃうんだよ!

そんなことはなくて…
違うの 本当に違うの!

何ていうか 今のは…。

母ちゃん あれ見せたら?
(63)まであるプリント。

あれ (4)だ。
そうか ちと待って。

はっ あった ここ。

これこれ ねっ これ
ちょ~っとやってみただけ。

サリー いいかげん 俺を信じてよ。

(空:碧) サリー?
沙織だからサリー。

よその女の家って
ただの作家先生の家だ。

俺の ただの担当作家の
水無瀬先生のお宅だ。

知ってるけど…。

それは知ってるけど!
でも GPS見てたら

半蔵門線 乗って
南北線 乗り換えて

そしたら このマンション入って
そして ここから

全然 動かなくなるから
だから 私 心配になって…。

ハァ ハァ…。
だ… 大丈夫?

息が… 息が苦しい…。

過呼吸です 過呼吸
何か袋とかあります?

それは今の医療では やっては
いけないことになっています。

とにかく安静に。

落ち着いて 息 吐いて。

たまに母がなるんです
原稿が書けない時とかに。

(沙織) ハァ ハァ…。
落ち着いて 落ち着いて。

ハァ~。

やっぱ俺 ヘタだ。

ダ~メだ!

う~ん…。

♬~

東京は星が見えんねぇ。

(沙織) キレイ…。

目 覚めた?

これ 鎮静効果あるから。

(沙織) 私 寝ちゃって…。

漱石君が いつもあなたが持ってる
薬があるからって言って。

沙織さん それ飲んだら眠そう
だったから こちら どうぞって。

あ… そっか。

レモネード作りました
飲みますか?

ありがとう…。

おいしい。

漱石は?

あっ 漱石君 仕事があるから
どうしてもって 会社。

(操作音)

えっ?

あなたはさ 漱石君に
振り回されてるんじゃなくて

恋に振り回されてるの。

何か今まで漱石君 悪いことした?

♬~

勝手に不安になっちゃうんです。

私たち
一緒に暮らしてるんですけど。

それでも…。

知らない時間があるのが不安で。

散英社もバイトで入って

少しでも そばにいたくて。

でも…。

社員の女の人と喋って
笑ってるの見てるだけで…。

心…

雑巾みたいに
絞られたみたいになっちゃって。

あぁ もうバカみたい…。

♬~

漱石君

今日は あなたの好きなシチュー
作ろうかなって出てったよ。

ホントですか?
うん。

<サリー…
私とそんなに年 変わらない>

<正直ちょっとやられた>

<恋愛は戦いかもしれない>

<私にとっては未知との遭遇>

象さん 頑張ります
水無瀬 空 大人への第一歩。

う~ん 完璧。

母ちゃんの見立てがいい。
まぁな 私も選んだ。

2人で選んだ。

今までで一番かわいい
まぁ 生まれた時といい勝負かな。

母ちゃん そういうこと言わない
もう赤ちゃんじゃ ない。

御意。

ご武運をお祈りいたします。

祈られました。

♬~

♬~

♬~

渉先生!

♬~

♬~

♬~

♬~