ウチの娘は、彼氏が出来ない!!#09[解][字][デ]雪降る夜の告白…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
ウチの娘は、彼氏が出来ない!!#09[解][字][デ]雪降る夜の告白
盗られた娘が帰って来た!…アイツも一緒に!?娘の実の父=母の運命の男をめぐって母娘の恋路は大波乱!!脚本・北川悦吏子×菅野美穂&浜辺美波、母と娘のラブストーリー
詳細情報
出演者
菅野美穂、浜辺美波、岡田健史、福原遥、東啓介、中村雅俊(特別出演)、川上洋平[Alexandros]、有田哲平、沢村一樹
【ゲスト】豊川悦司(友情出演)
番組内容
娘を盗られて取り乱す碧(菅野美穂)の元に、空(浜辺美波)は風雅(豊川悦司)を連れて戻ってくる…!さらに、風雅は本当は碧のことを忘れていなかったことが発覚する。一方、碧たちと距離を縮める風雅の姿を見たゴンちゃん(沢村一樹)は、心穏やかでない様子。そんな中、散英社では漱石(川上洋平)が小西(有田哲平)から予想外の通達を受ける。さらに、空はオタク仲間の光(岡田健史)に対し、新たな感情を抱き始めていた…!
監督・演出
【演出】内田秀実
原作・脚本
【脚本】北川悦吏子
音楽
【ドラマ主題歌】「空と青」 家入レオ(ビクターエンタテインメント) 作詞・北川悦吏子 作曲・川上洋平[Alexandros]
【音楽】得田真裕
制作
【チーフプロデューサー】加藤正俊
【プロデューサー 】小田玲奈、森雅弘、仲野尚之(AX-ON)【制作協力】AX-ON
【製作著作】日本テレビジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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(小田欣次) 取られた!?
(水無瀬 碧) うん…。
(小田俊一郎) 連れ去られた?
うん…。
(ケンタ) もう帰って来ない?
は?
誰もそんなこと言ってないでしょ。
あっ すんません。
とにかく この書き置きが。
「かーちゃん 空はしばらく
旅に出ることにした フーガとな。
達者でな 連絡するね」。
この「達者でな」ってのが
気になりますね~。
お前
何で そういうこと言うんだよ。
私は このまま
あの子が帰って来なかったら
どうしようって
あいつ まやかしよ! あやかし?
一ノ瀬風雅 食えない~。
大丈夫だよ きっと帰って来る。
「きっと」って何?
「絶対」じゃなく 「きっと」?
「絶対」って言って。
≪こんにちは~≫
えっ?
(水無瀬 空) あっ やっぱり母
ここだったか。
あんた!
これ お土産 沖縄の。
えっ 沖縄?
空 沖縄 行ってたのか。
サーターアンダギーとシーサー。
あっ 母ちゃんのお土産は家だから
今 飾り付け中。
飾り付ける? 誰が? 何を?
♬~
(風雅) うん こんなもんかな。
えっ 4日間 ずっと沖縄?
そう 気球に乗った。
沖縄に乗れる場所があるって
一ノ瀬さんが言うから。
あとは
ずっとソーキソバ巡りとか。
何で連絡しなかったの?
帰って来いって
言われるかなぁと思って…。
母ちゃん
一ノ瀬さんのこと まだ怒ってる。
君だって怒ってたじゃん。
うん。
でも あの人… ちと面白い。
おかえりなさ~い。
ただ今 戻りました。
えっ。
悪くない!
でしょ?
なっ。
えっ… どうなんだろ?
ちょっと よく分かんないけど…。
だんだん分かりますよ
流木の良さが。
じゃあ 僕はこれで失礼して…
親子水入らずで。
えっ どこに?
帰るの?
いい宿が見つかりました。
(入野) オモチャ屋…
あの角っこのとこ?
ソバ屋の向かいの?
そう あっ ヨーヨーって分かる?
ん? ヨーヨー
あぁ こういうやつ?
(空の声) それで おおばやしの
おばちゃん 手なずけちゃって。
(かなえ) あなた すごい上手。
いいの? こんなとこよ。
(風雅) いいじゃないですか
理想の部屋です。
元々は渉先生の所の太葉堂の内装
頼まれてたらしくて。
(空の声) 流木で
店をアジアンテイストにしてくれって。
(渉) いや~ いいですね。
バイトまでゲットしちゃって。
あ~ サッカーボール?
(風雅) あぁ はいはい。
(空の声) きっと家賃格安だよ。
1100円ね。
すっげぇな
生活力あんな コミュ力?
そう そいでね
氷川神社の境内に
車 置かせてもらって
流木まで売り始めた。
それが結構 売れてる。
何ていうか
ああいう人 初めて見た。
沖縄でも タダで
人に物 どんどんもらえるの。
そこなの?
何か
リゾートホテルの大きな内装の
仕事 取りつけちゃって。
生きてく力あるなぁって。
私とか そういうの苦手。
今の子 誰でも苦手でしょ。
今の子が言うか?
あぁ 俺も今の子。
フフ…。
ちょっと
違う風を感じたっていうか。
今までとは。
この人 見といたほうが
いいんじゃないかって。
ふ~ん。
父親であるとか
そこは置いといて?
父親であるのは何かの縁だよね。
ん?
いやぁ。
水無瀬 碧の娘だなぁって思って。
あっ まぁ 血のつながりとかは
置いといてね。
どういうこと?
独特の考え方するな~ってこと。
あ… あきれた?
ううん 褒めてるよ。
どっちかっていうと
褒めてる寄りだよ。
ってか これ ホントに
『ジャンプ』持ってくからな。
あっ! それさ これ。
投稿しない?
新人賞っていうのがある。
新人賞?
これだ。
どうも~。
碧ちゃん 珍しい フフ…。
書けなくて気分転換
気持ちよかった~。
≪碧さん≫
≪水無瀬 碧さん≫
あがって来ませんか?
水無瀬~! 碧さ~ん!
やめてください!
みんな見てるでしょ。
何だ? 聞こえない。
碧さ~ん!
ハァ ハァ…。
おっ 来ましたね。
ハァ… これ 沖縄の琉宮。
飲みますか?
何が目的なんですか?
ん?
こんな所まで追い掛けて来て
揚げ句 居座って。
何が目的なんですか?
何だと思います?
(かなえ) あのね~
大根とイカの煮付け作ったの。
よかったら食べてみて。
(風雅) お~ うまそう。
フフフ…。
はい 碧ちゃんのお箸。
あっ いや 私は…。
知り合いなんだってね?
碧ちゃんね
昔 うちのお客さんだったのよ。
その後は
空ちゃんがお客さんになって。
あの… かなえさんも一緒に。
(かなえ) えっ?
アハハ… 私は1人がいいの
1人が気楽なのよ。
下で1人でテレビ見ながら
食べるのよ~。
でもね 碧ちゃん この人が
こうやって いてくれるでしょ。
用心棒みたいで
何だか こう 安心よ~。
(風雅) 何からでもお守りします。
アハハ 悪い虫からもね。
かなえさん 美人だから。
(かなえ) おぉ アハハ…。
大根の煮付けぐらいで
いい気分にさせてもらっちゃって
何か悪いわね アハハ…。
(風雅) ホントですよ~。
(かなえ) あら そう。
ねっ。
おおばやしのかなえさんが
美人なのは
このすずらん商店街では
昔から有名なのよ。
碧さんも美人です。
ハァ…。
おいしい。
でしょ。
これ 幻の酒っていわれて
泡盛の原酒を
20年寝かせた古酒です。
普通では
手に入らないものらしいですよ。
う~ん。
せっかくだから
おばちゃんの大根。
うまいでしょ。
すぐ帰りますから。
あっ。
これ やりませんか?
1人でやってても
つまんなくって。
やりません。
あっ。
もし これやって 私が勝ったら
とっとと逢瀬島に
帰ってもらえますか?
おぉ いいですよ よござんしょ。
絶対ですよ。
はい 勝負です。
ほら また そうやって
真ん中辺りから
危なそうなの抜こうとする。
昔もそうだったよ。
あっ!
あっ。
僕の勝ちですね。
では ここに もう少しいるかな。
どうして?
どうして 覚えてないなんて
ウソついたの?
何でウソついたんですか?
何でウソついたんですか?
(せき払い)
ごめんなさい。
あの時…。
お久しぶりです 碧です
(風雅の声) 空さんの瞳が
鈴にそっくりで…。
鈴がそこにいるみたいで。
あなたを覚えてるって言うことが
できなかった。
とっさにウソをつきました。
それに僕は
急に あなた方が訪ねて来たので
戸惑いました。
正直 面食らいました。
こんなことが
この世にあるのか…。
本当に申し訳ない。
鈴を支えてもらった。
鈴の子供を…
まさか
あなたが育てていたなんて。
私たち… 親友になったんです。
えっ?
鈴さんと私。
同じ傷を負った2人。
あなたっていう人を
忘れられない2人だったんです。
そりゃ あなたはひどい男で…。
他にも女がいっぱい いて。
周りから見たら
クズでカスかもしれないけれど。
うん… クズでカスですね。
でも それを上回る魅力が
いっぱいあって…。
恋って
元々 そういうところあるし。
何で こんな人
好きになっちゃうんだろう
みたいな…。
だから…。
私も鈴さんも
あなたに恋をしたことを
否定したくはなかったんです。
だから鈴さんは
空を産んだんだと思う。
私は…
鈴さんには言わなかったけど
思ってました。
何で鈴さんには
あなたの子供ができて…。
私には あなたの子が
できなかったんだろうって。
悔しかったです。
そのくらい…
あなたのことが好きでした。
もちろん もう昔の話だけど。
昔の話なのに
涙が出るって不思議ですね。
でも… 何で?
何で あなたが そばに
いてあげなかったんですか?
なぜ あなたが鈴さんのそばに
いてあげなかったんですか!?
女が1人で子供 産むって
どれだけ心細いことか
あなたに分かりますか!?
しかも 病気抱えて…!
風雅さん‼
(泣き声)
殴っていいですか?
はい。
鈴さんの代わりです。
あの…。
お願いがあります。
えっ 殴った?
てかビンタ?
まだ 手 痛い。
大丈夫か? 一ノ瀬さん。
えっ そっち?
いや…。
でも 一ノ瀬さん
鈴さんが妊娠したことも
子供 産んだことも
知らなかったんだよね?
まぁ 子供って私だけど。
知らない。
じゃ 仕方なくね?
仕方なくない。
付き合った女をポイポイ
捨てるから いけないんだ。
でも 覚えてたんだよね?
母ちゃんのことも
鈴さんのことも。
覚えてた…。
よかった。
えっ?
2人の母ちゃん
覚えててくれて よかった。
あんたさ 一ノ瀬に対して
甘過ぎない?
何か洗脳されたか?
このイケメン具合 『NARUTO』の
「うちはイタチ」に似てる。
みんな やられるかも。
母ちゃん 私も また行きたい。
ん?
母ちゃんと一ノ瀬さんと私の
3人で参ったら
鈴ハハも天国で…。
空の上で
ほっとするんじゃないかな。
♬~
♬~
(風雅) いい元気だ。
寒っ。
温まりますか?
えっ?
温泉でも行きますか?
どこ? 箱根?
いや すずらん温泉。
いいね!
フフ…。
あっ…。
えっ!?
はぁ~ 極楽~。
「極楽」だって おばあさんみたい。
母ちゃんも「極楽」って
言いたいんでしょ 言えば。
ん?
う~ん 極楽~。
あっ 言うと より気持ちいいな。
フフ…。
母ちゃん
ひと仕事 終えた気がする。
ん?
あんたと風雅さんを
あのお墓に連れて行くことは
母ちゃんの
大きな役目だったかもしれない。
あぁ そういう…。
仕事といえば
人生においての大きな仕事。
人生にも仕事はあるんだな~。
やらなければいけないことが。
♬~
(風雅) ≪お~い≫
≪そろそろ出ませんか?
美女2人≫
えっ?
は~い のぼせそうで~す。
あんた…。
こういうの
1回 やってみたかった。
男湯と女湯で喋るやつ。
はい。
乾杯しましょう。
(風雅:空) 乾杯!
♬~
(小西) いいじゃな~い!
水無瀬先生の新作
『真夏の空は、夢』。
装画もいいね 爽やかで。
一陣の風が吹くようだと。
(橘) はい 僕もうれしいです。
ハァ~ これで
水無瀬 碧もひと安心か。
プライベートは
いろいろあるようですが
まぁ それもいい刺激に
なってるのかもしれません。
フフっ お前は刺激したのか?
あ… 力不足かな。
ハハハ… まぁ いいや
お前は よくやったよ。
これでニューヨークに行けるな。
えっ?
栄転だよ。
転勤 ニューヨーク散英社にな。
漫画をさ ニューヨークで
ガンガン売ってくれ。
海外版権ビジネス。
…っていうのは表向きの仕事でね。
由辺 譲先生 今 ニューヨークに
お住まいなんだよ。
<漱石は かつて由辺 譲先生の
盗作騒動の罪を自ら かぶり
漫画から異動になり
母の担当になった>
由辺先生がさ
お前じゃなきゃイヤなんだって。
また担当してほしいってよ。
そんな…。
いいか?
由辺先生は今 『異世界ワンダー』が
大ヒット中だ。
あの『ジャンプ』も
抜けるんじゃないかって
我が社の『少年アップ』の編集部も
言ってる。
僕 また漫画に戻るんですか?
俺だって離したくないよ
離したくない。
お前 かわいいしな。
え… ちょっと気持ち悪い。
(小声で) 冷静に考えてみろ。
散英社もな
今や漫画 アニメで持ってる。
その看板雑誌からさ
お前が欲しいって言われたら
俺だってさ…。
力 発揮してくれ 我が社のために。
沖縄では 一ノ瀬さんに
母ちゃんの話をした。
えっ 私の話?
そう。
一ノ瀬さんが 母ちゃんは
どんな母ちゃんだったか
聞きたがったから。
はい。
愉快な話をたくさん聞きました。
フフフ…。
例えば 空さんの中学校の卒業式。
みんなが泣くのを我慢して
そろそろ誰かが
泣きだすかと思うと
後ろのほうから嗚咽が。
そう
母ちゃんが一番最初に泣いた。
あのせいで
みんな泣けなくなった。
あれは申し訳なかった。
あ~! あと!
こんなこともあった~。
空 あんた飲み過ぎだよ。
いや まだまだ飲める。
よかったら おおばやしの2階で
飲み直しますか。
あっ! あの 沖縄で買って来た
あれ飲みたい シークワーサーのお酒。
あぁ 車に積んだままですね あれ。
じゃったら 取り行こ~!
フフ… アハ。
あんた ホント酔っぱらい。
フフっ 私 小さい時
やりたいこと あった。
お母さん 左で お父さん 右で
手 つないで ブ~ン!ってやつ。
やってみますか?
えっ 今?
私 もう大きいよ。
チャレンジ。
フフフ…。
ブ~ン!
おっ! ハハハ…。
ねぇ 母ちゃんが
もっとグッて持つの ギュって。
やって。
せ~の…。
おっ アハハ…。
キャ~ハハ! すごい! できた~。
できたね…。
ほう 3人で?
ああ まるで親子みたいに…。
まぁ 親子だもんな。
あれが一ノ瀬風雅か…。
ん?
そこの木箱に入ってるかと。
これ?
沖縄の写真?
空の写真?
はい。
えっ? 空? あんた?
ううん 空 青い空。
毎日 空の写真
撮ってるんですか?
まぁ… はい。
ふ~ん…。
あれ? これ 前 撮った 私の写真。
フフフ…
えっ?
え~? 苦手
フフフ…
カメラのシャッター音
3月14日で止まってる。
♬~
なぜ 私を撮った後 空の写真
止まっちゃったんですか?
もう撮る必要がなくなったから?
本物の空に会ったから。
空がいることを
知ってたんですか?
だから 空を撮ってたんですか?
毎日 空を忘れないように。
忘れないようにっていうか…。
忘れられなかったです。
えっ? 私のことか?
私が「空」って名前だから 空を?
もしかして
あのずた袋いっぱい 空の写真?
えっ 何? それ キモっ キショっ。
あっ ごめん 父ちゃん。
えっ… あっ なし。
今のなし なし なし なし なし
アシナシトカゲ!
ウソ ウソ ウソ ウソ
コツメカワウソ!
ない ない ない ない ナイルワニ!
無理 無理 無理 無理 カタツムリ!
空 何 言ってんの…。
用事 思い出した!
私 先に失礼します!
(階段を駆け下りる音)
(入野) よいっしょ…。
チッチッチ… うい!
(着信音)
(着信音)
誰だよ~。
(操作音)
もしもし?
わ… 私
父ちゃんって言っちゃった。
父ちゃんのこと。
せめて 「もしもし」ぐらい
言ってくれよ。
着信に名前 出るっしょ。
俺はお前のために
生きてるわけじゃないからね。
いつ お前からの
電話がかかって来るか
電話がかかって来るかって
ケータイ持って待ってる
乙女じゃないからね。
そんなことより! 私
「父ちゃん」って呼んじゃったの!
誰を?
一ノ瀬風雅を!
あの人 空の写真を撮ってた
あぁ 空と海の 空ね。
私に会えない間
ずっと撮ってた…。
ええ話やん。
いや でも ちょっと何ていうか
ストーカーっぽいっていうか。
私 思わず「キモっ キショっ」て
言っちゃった。
ひっどいね。
そしたら続けて
「父ちゃん ごめん」が出た
どうなってる? 私の頭ん中!
あ~
そういうことはありそうだな。
心の底の底の底の底のほうでは
感動していて
「父ちゃん」と呼びたくなった
違うか?
違う!
違うんかい。
大まかなところは
合ってるのかもしれないけど
少しだけ違う気がする。
大まかなところが合ってれば
許してくれよ。
少しぐらい違ったっていいじゃん。
あのさ 今からさ 俺さ
地獄の激辛坦々麺 食べるとこ。
だから
電話 あと1分で切るからね。
カップ麺は2分47秒なんだろ?
そうだな…。
カップ麺の秒数は譲れない。
食ってくれ 地獄の激辛坦々麺。
おう
あ… でも あと50秒あるよ。
箸でも水でも用意してくれ じゃ。
(入野) あれ?
あれ あれ あれ あれ あれ?
ん?
一ノ瀬さんってさぁ
水無瀬のこと…。
空のこと知らなかったんだよね?
えっ?
その存在を。
あ~! 確かに。
鈴さん 私の生みの母ちゃん。
鈴さんが妊娠したことも
私を産んだことも
知らなかったはず…。
だったら
何で 空の写真 撮ってんの?
あぁ 空と海のね この場合。
分かるから。
おかしくね?
それ お前の存在
知ってたってことじゃないの?
名前も知ってたってことじゃん。
どういうことだ?
空がいること知ってたんだね。
あの子が生まれてから
ず~っと
毎日 空の写真を撮ってたの?
まぁ…。
でも どうして空のことを?
鈴から手紙をもらいました
20年前。
空さんを産んだ後です。
正しくは返事です。
(風雅の声) 僕は やり直さないか
っていう手紙を書きました。
返事はノーでした。
僕とやり直す気はない。
ただ 女の子を産んだ
あなたの子だ。
「空」と名前を付けた。
新しい人とやって行くって…
その手紙には書かれていました。
新しい人?
「好きな人ができた
その人と新しい家庭を持つ。
その人は空と私を
受け入れてくれた」って。
そ… そんな人 いないですよ?
僕は だから
鈴が新しい家庭を持ったと
信じていました。
だから あなたが空さんを
連れてやって来た時は
驚きました。
なぜ そんなウソを?
あっ スキャンダル?
ちょうど一ノ瀬さん 大きな仕事が
決まったところだったから。
身を引くために?
一ノ瀬さん 鈴さんから
その手紙をもらった後
今まで 空の写真を
ずっと毎日 撮ってたんですね。
キッショイのか…。
でも あの子…
「父ちゃん」って
呼んだじゃないですか。
手紙?
鈴ハハから手紙?
うん。
母ちゃんは
それ聞いて どんなだった?
ん? どんなだったというのは?
どう思った?
ん~…。
私が知らない間に 2人の間で
手紙が1往復していたんだなと
思ったよ。
ん…。
ちょっとショックだったかな。
でも鈴さんは 母ちゃんに
言いたくなかったのかな。
♬~
言ったら 母ちゃんが
どっか行っちゃうと思ったんだよ。
えっ? どうして?
だって
母ちゃんには手紙が来なくて
鈴さんには来た。
鈴さんのほうが
好きだったってことじゃん。
うっ 痛いとこ突くね~。
ごめん。
でも 言ったら 母ちゃん怒って…。
嫉妬で? 気ぃ悪くして
どっか行っちゃうかもしれない。
一ノ瀬さんと
やって行けばいいじゃないって
言うかもしれない。
うん 言ったと思う。
嫉妬とか
怒るとかは置いておいて
ホントのお父さんとお母さんに
育てられたほうが
いいと思ったと思う。
でも 鈴さんは
そう思わなかったんだよ。
雲隠れして 女がたくさんいる
ような一ノ瀬さんより
母ちゃんに私を託したほうが
いいと思ったんだよ。
自分が死んだら。
ん?
そんなふうに信頼されて…。
さて 私は この子を
きちんと育てられただろうか?
任せなさい。
いい子に育ったじゃん。
♬~
(鈴) お久しぶり。
久しぶり…。
何? その お化け見たような顔。
ちゃんと足 ほら。
なぜ… あんなウソを?
あら 最初に言う言葉がそれ?
悪かった。
本当に悪かった。
ウソ?
あっ あのことか。
新しい男ができたくらい
言わせてよ。
私 あなたにひどい目に遭った。
空を産んだことを伝えたのは親心。
強いて言うなら女の意地?
あなたの子供を
この世に残しましたよ 私
…っていう。
じゃあ
何で俺とやり直さなかった?
アハ… だって
あなた 信用できないじゃない。
でも 元気そうでよかった。
鈴も…。
ねぇ。
雲の上からじゃ
なかなか手が届かないの。
この世のことは お願いね。
うん?
約束よ。
♬~
だから
母ちゃんは人が良過ぎるから
いい人だから
私が心配なのは…。
何だ?
母ちゃん 私のために
自分の結婚を
諦めたんじゃないか?
自分の子供を産むのを
諦めたんじゃないか?
分かってねえな!
あいつが そんなタマかよ。
いや あいつでも
そんなこと思うのかな?
(俊一郎) いやいや
ゴンは空ちゃんが生まれて
次の年にフランスへ行ったろ?
あれから ず~っと ここで
碧ちゃんを見て来た おいら。
言わせてもらってもいいかな。
ねぇ 空ちゃん。
それはね 杞憂ってもんだよ。
ねっ つまりは無駄な心配。
碧ちゃん
あの美貌だからモテてさ
空ちゃんも
かわいくて かわいくて。
だから 碧ちゃんにしてみれば
「私と結婚したら
こんな かわいいもんが
ついて来るんだよ」と。
「ダイヤとエメラルドが一緒に
手に入るみたいなもんだよ。
こんなラッキーなことって
ないだろ」ってね
もう口癖みたいに言ってたの。
(沙織) 強気だ…。
(俊一郎) 医者とか官僚とか
まぁ とにかく よくモテた。
何かイライラすんだよな
碧のモテた話。
ゴンちゃん 今 その話か?
私の話じゃないか?
あ… すまん すまん。
空ちゃんが
心配するようなことは何もない。
碧ちゃんはね
空ちゃんと2人でいるのが
居心地よかったんだ。
だから結婚しなかった それだけ。
俊一郎さん もう1つ いいか?
ちょっと俺にも何か聞いてくれよ。
1つ 疑問が残る。
なぜ 死んじゃった鈴ハハは
鈴さんは
私がいることを
手紙で一ノ瀬風雅に知らせた?
これからデビューして行く人の
邪魔になりたくなかった
…んだったら 私のことは
伏せておくべきじゃないか?
うん…。
鈴さんは
碧ちゃんに何かあった時にね
空ちゃんの頼る先を
もう1つ残して
死んだんじゃないのかな。
えっ?
親は1人よりも2人いたほうが
子供は生きて行きやすいだろう。
守るものは多いほうがいい。
だから 一ノ瀬風雅に
娘がいるということを
知らせておいたんじゃないかな
…と思う。
まぁ この先 何かの時に
力になってくれるかもしれない。
それ… 母ちゃんには
言わないでやってくれ。
空ちゃん。
碧ちゃん きっと気付いてるよ。
『真夏の空は、夢』
とっても評判いいです。
読者アンケートの結果も。
読者アンケートの結果はね~。
あれっ どうかしました?
え~ 何で?
声 暗いです
分かりやすく暗いです。
あれ もしかして…。
ネット見ちゃった。
(橘) だから
それやるなって言ったでしょ。
エゴサやめてください。
何かね 何か
100個 褒めてあっても
1個 ディスってるのあると
それだけ 心に残るのよ~。
何て書いてあったんですか?
時代遅れだって。
碧さん。
碧さんは あの頃
100万部を超える爆発的ヒットを
何冊も出されました。
『空の匂いをかぐ』や
『涙がこぼれそう』や。
まぁね…。
碧さん。
ある時代を生き切り
大衆に
深く記憶された作家だけが
時代遅れになることが
できるんです。
えっ?
作家が 本当の意味で
時代遅れかどうかは
今 ちゃんと生きのいい新作が
書けるかどうかだけだと
僕は思います。
碧さんは大御所にもならず
気持ちもさびない。
そして勢いもある。
そんな あなたを見ていると
時代のほうが先に
老いて行くんじゃないかって
思います。
漱石が担当でいてくれて助かる。
あ… そのことなんですが。
あっ ごめん!
すずらん商店街にね
三つ星レストランが
パン屋さんのお店を出して
そこの生搾りクリームパンが
5時に焼き上がるの!
だから ごめん。
(通話が切れた音)
ハァ… パンに負ける俺。
ハァ…。
(渉) そう…
一ノ瀬さんとお母さんと3人で。
空ちゃん産んだお母さんの
お墓参り。
うん よかった。
(せき払い)
僕… 太葉堂の内装
一ノ瀬さんに頼んだの
わざとなんだ。
えっ?
一ノ瀬さんが すずらん町に
滞在できるよう。
どうして?
空ちゃんと
時間を過ごせばいいって思った。
僕は
幼い時に両親を亡くして
それが心残りで…。
もっと話 したかったって
思ったから。
空ちゃんも
もし一ノ瀬さんがいなくなったら
そう思うんじゃないかなって。
せっかくチャンスだから
一緒にいられる時間があればって。
渉先生…。
だって マナちゃん
Switch持ってないじゃん。
そうだよ Switch持ってないと
できないもん。
遊べな~い。
じゃあね!
♬~
♬~
♬~ フフフ…。
♬~
♬~
「右から四番目の世界」。
タイトル?
そう。
私の生きている世界は
たくさんある世界の中の1つ
…って意味。
う~ん…
『ジャンプ』っぽくなくね?
だよね。
分かった もう一回 考える。
うん。
ていうかさ
ここのコマ割りなんだけど…。
絵 下手過ぎて
何 描いてあるか分かんない。
あっ ごめん。
んっ そこは言い返してよ。
じゃないと私 ホントにひどいこと
言ったみたいになっちゃうじゃん。
あぁ… そうだな。
それよりさ 何か 腹へらね?
へった!
おっ よし。
(かなえ) ≪一ノ瀬さん≫
タイマー鳴ったから止めたわよ。
(風雅) あぁ はいはい。
ラフテー作ってたんですよ
泡盛 入れてね。
一ノ瀬さんと
沖縄料理 作ってたの。
碧ちゃんも どう?
でも 私 これ。
あっ
それ 人気のパン屋さんでしょ。
あの ほら
「喫茶ともしび」の隣に出来た。
そうです。
わぁ~。
じゃあ それは
明日の朝ごはんにして。
ですって
碧ちゃん いらっしゃいよ。
う~ん! おいしい!
うん よかった。
昔から
料理の腕は良かったもんね。
碧さんは
お湯しか沸かさなかったけどね。
よく そんな女と付き合ったね
忘れられてたかと思ったけど。
いや。
碧さんは
ヒマワリみたいな人だった。
夏のヒマワリ。
まぁ 僕は元々 重たく暗い人間で。
下北でアングラやるような。
分厚い活版の
売れない文芸誌だとしたら
あなたといた1週間だけが
僕の人生のカラーページです。
カラーページグラビア?
はい。
でも 1冊全部 カラーページだと
疲れちゃうもんね。
落ち着かないもんね フフフ…。
ジェンガやりますか?
いいですね。
何 賭けますか?
さ~て 何かな?
『空の匂いをかぐ』。
えっ?
『明日また、会える』。
何?
『片手間のさよなら』。
『泣き虫な夕方』。
あなたの作品
みんな読んでました。
どれもステキでした。
私… あれから
いろいろと恋をしました。
あなたと別れてから。
でも 誰も
本当には好きになれなかった。
舞台の上のあなたは
本当に美しく
舞台を下りたあなたは
本当に愛しかった。
今は こんな ただの流木売りだ。
あなたには
変わりないじゃないですか。
あなたは この世に
たった1人しかいない。
んっ。
いいよ 小っちゃいほうで。
ホント?
うん。
うん うまっ。
おいしい。
いや… 飲めって。
無理。
いいね~!
今日とか
やっちゃうんでしょ? これから。
ヒュ~! ヒュ~ヒュ~!
≪やめとけよ≫
あっ よく見ると かわい~い。
お兄さんにも触らせて!
キャっ!
(入野) 触んな!
何すんだよ!
ちょっ… やめて やめて…!
うっせぇな!
あっ!
ハッ… おい!
ヘヘヘ…。
(男性)
おい! お前ら 何やってんだ!
あ?
(男性) 警察に電話すんぞ!
ヤバいって。
ハハハ… ヤベェ。
大丈夫か?
(男性) 大丈夫か?
いつも たむろしてる
この辺の悪ガキだよ 早く帰れよ。
この辺 治安 悪くて…。
水無瀬が住んでるようなとことは
違うんだよ。
あ… メガネ。
えっ?
メガネが…。
あっ。
あっ。
割れてるわ フレームも。
私 近視 強いから
ないと見えない。
しまっとくね スペアは?
家に帰ったら ある。
今日は もう 家 帰る。
お… 送るよ。
危ないから。
うん。
♬~
あっ あれ?
何?
手 つなぐのは恋人って
言ってなかったっけ?
今 非常事態なんで。
メガネ壊れて。
そっか。
♬~
あっ 赤 赤 赤…。
見える。
にじむけど。
コンタクトしないの?
目に何か入れんの怖い。
あ~ まぁな 確かに。
おっ。
んっ?
あっ。
♬~
雪だ~。
キレイだ。
この雪 見てるかな? 空も。
碧さん。
例えば 僕ら…。
やり直しませんか?
えっ?
もしくは… 始められませんか?
何? それ。
雪のニオイをかぐ。
あぁ 母ちゃんの小説だ。
うん。
『空の匂いをかぐ』。
うん。
(ニオイを嗅ぐ音)
お~ 雪のニオイするなぁ。
えっ? どんなニオイ?
ミント
ハッカみたいなニオイしない?
ん~? でも ツンと来る。
フフ…。
おっ 青だ。
まぁ 誰もいないんだけどな。
いつかさ。
ん?
いつか。
今 私たち大学2年生じゃん。
この4月に3年生になって
就活とか始まって
漫画なんか描かなくなって…。
お前さ これから『ジャンプ』に
投稿しようって時に
何で そういう話するかね?
分かってる。
だから。
例えばの… 右から3番目の話。
うん。
そしたら私たち
大学 卒業して 大人になって
働き始めたら…。
こんなふうに漫画 描いたり
何があっても 入野に電話して
助けてもらったり…。
そういうこと なくなるね。
そんなことないっしょ
変わらないでしょ。
変わるよ。
全部は…
変わらないでしょ。
♬~
フフ… なぁに?
光のニオイをかぐ。
ハッ… 何だよ? それ。
えっ 臭くない? 俺 大丈夫?
草みたいなニオイ。
懐かしいニオイ。
ロマンチック~。
このニオイ… 覚えとく。
♬~
(入野)
<僕はいつか 今日のことを
この瞬間のことを
懐かしく思い出すんだ>
<…なんて思う>
<僕たちは 次の青が来ても
歩きだせずにいた>