エルピス　＃０９[字][デ]【善玉と悪玉】…のネタバレ解析まとめ

2022年12月19日

出典：EPGの番組情報

エルピス　＃０９[字][デ]【善玉と悪玉】

最終回直前！真実を明らかにするすべての道が閉ざされたように見えたが、急展開！事件の裏に隠されたもう一つの罪が発覚する。長澤まさみ　眞栄田郷敦　鈴木亮平

詳細情報
番組内容
ＤＮＡ鑑定の結果をもってしても、本城彰が真犯人である事実は公にすることが許されず、行き場のない憤りを抱えた岸本拓朗（眞栄田郷敦）は、さらに、刑事の平川を脅迫した疑いで会社を解雇されてしまう。この一件で、背後に真実を闇に葬ろうとする巨大な力を感じた浅川恵那（長澤まさみ）は、無力な自分になすすべもなく、再び心身のバランスを崩していく――。
番組内容２
一方、大門雄二副総理（山路和弘）の娘婿で秘書の大門亨に接触を図った村井喬一（岡部たかし）は、拓朗にジャーナリストを名乗らせ、亨と引き合わせる。村井によると、亨は真面目で正義感が強く、決して政治家の秘書に向いているとはいえない男。実際、過去には村井の力を借りて大門の告発を試みたこともあるという。
番組内容３
結局、最後は権力と忖度（そんたく）に屈したという当時の話を聞いた拓朗は、志こそ違えど、村井も今の自分と同じように、目の前にある真実を握りつぶされたことがあると知り、驚く。そして、自分はこのまま終わらせるわけにはいかないと、本城逮捕の最大の壁である大門を排除する作戦に打って出る。亨もまた、いずれ大門の右腕となるであろう斎藤正一（鈴木亮平）の存在が決め手となり、ある覚悟を決めていて…。
出演者
長澤まさみ
眞栄田郷敦
三浦透子
三浦貴大
近藤公園
池津祥子
　・
梶原善
片岡正二郎
　・
山路和弘
岡部たかし
　・
六角精児
筒井真理子
　・
鈴木亮平　ほか
ご案内
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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1. 村井
2. 大門
3. 岸本
4. 滝川
5. 佐伯
6. お前
7. 浅川
8. ネタ
9. 岸本君
10. 警察
11. 自殺
12. 自分
13. 報道
14. 岸本拓朗
15. 斎藤
16. 女性
17. 大丈夫
18. 秘書
19. お疲れさ
20. ガン

解析用ソース（見逃した方はネタバレ注意）

♬～

(ナレーション 浅川恵那)＜昨日
岸本拓朗が大洋テレビを退社した｡＞

ピッ

おはようございます｡

＜備品のボールペンが
１本消えたほどの障りもなく｡＞

＜会社は今日も回り続ける｡＞

(滝川)これ 書いたん 誰だ これ！

＜善玉も悪玉も一緒くたに｡＞

あぁ～ だめっすよ だめっすよ｡
(滝川)ほんとに｡

＜ ただ絶え間なく
循環させながら

摂取と排せつを繰り返す｡＞

＜ まるで私たちの体みたいに｡＞

♬～

＜２週間前のこと｡＞

(回想)えぇ～ 続きまして

神奈川県八飛市の
風俗店経営者が

未成年売春あっせんの疑いで
逮捕｡

えぇ～ 昨年６月に殺害された

中村優香さんの事件との関連を
警察が捜査中です｡

実は こないだ
うちがボツにした真犯人のネタ

岸本君が｢週刊潮流｣に
持ち込んでるんです｡

１８日の発売号に
掲載されるので

それに合わせて被害者遺族の会の
記者会見も予定していて

でも… 今日 こんなニュースを
先に出してしまったら｡

(滝川)しょうがないじゃん｡
警察の正式発表なんだから｡

警察は中村優香さんが
風俗で働いていたことなんて

以前から知っていたはずです｡

あえて
今 発表するということには

何らかの意図があるとしか
思えません｡

(滝川)

真犯人を
岸本君がつかんでることが

どこかから
警察に漏れたのかもしれません｡

(佐々木)
おい 邪推はいいからさ

どうせ このネタは
他も全局 取り上げるよ｡

うちだけ キャスターの一存で
やらないのか？

いえ 私は

より適正な報道姿勢の議論を
したいだけです｡

前も言ったろ？ 志が高いのは
結構なことだけどさ

それ相応の実力がいるんだよ｡

バブル人気で ちょっと
成り上がってるだけのお前には

１００年早いって｡ はい 次｡

≪はい あっ… じゃあ 改めて

トップは このニュースで
いこうと思います｡

＜ せめて
事前に謝ろうかと思ったけど｡＞

≪続けて
芥川賞と直木賞の発表｡

＜連絡しなかった｡＞

＜何を言おうが同じことだった｡＞

＜岸本拓朗が言うとおり

べつに世界は ましにならない｡＞

何らかの関係があると見て
調べを進めています｡

＜岸本拓朗をはじき出し

何事もなかったかのように
今日も活動をし続ける会社の

その体内に残った私は

善玉なんだろうか
悪玉なんだろうか｡＞

≫あっ お疲れさまです｡
お疲れさまです｡

(あさみ)ありがとうございました｡
ありがとうございました｡

行きましょう｡

(名越)あっ｡
(村井)よう｡

(名越)はぁ～｡
はははっ｡

(名越)何か 人相の悪さに磨きが
かかってません？ 村井さん｡

えっ そう？
(名越)越後屋みたいですよ｡

(村井)
お前 せめて悪代官にしてくれよ｡

(名越)何 たくらんでんですか？

べつに～？ 何も？

私 別れちゃったんですよ
岸本さんとは｡

そうなの？
(あさみ)はい｡

もともと
つきあってたっていっても

岸本さん めっちゃ忙しくて｡

全然 デートとかも
してくれなかったですし

とか思ってたら
今度 会社クビになっちゃって｡

で もう無理ってなって｡

えっ
自分で辞表 出したんじゃなくて？

違いますよ クビです｡

何で？ 理由は？ 何か言ってた？

これも ほんとかどうかは
わかんないんですけど

はめられたって言ってました｡
はめられた？ 誰に？

それは わかんないらしいです｡

(チェリー)多分 八飛署の
刑事だろうって言ってました｡

刑事って？

浅川さんとも
会ったことある人だって｡

飲み 行こうよ｡
≪いや 無理っす｡

お願いだって 頼むよ｡
(チェリー)あの

浅川さん…｡

こんなこと私が
今更言うのもあれなんですけど｡

もう
あんまり無理しないでください｡

えっ？

何か もう 怖くなってきて｡

岸本さんまで
こんなことになっちゃって｡

何か申し訳なくて｡

♬～

♬～

(村井)こんばんは｡

どうも お久しぶりです｡

(亨)村井さん？

どうっすか？
また 久しぶりに１杯｡

(亨)いや 僕はもう｡

いや 違うんです 違います
安心してください｡

今や僕は報道はおろか

バラエティーからも
はぶられてですね

もう 子会社に
未練がましく張り付いたまま

干からびてる
ただの板わかめでしてね｡

前みたいな小難しい話は
したくたって

もう できやしませんから｡

まあ 斎藤の悪口でも さかなに

ご一緒に酒が飲めりゃ
そんで十分でですね｡

(亨)斎藤さん｡
ええ｡

(村井)大門先生に
かわいがっていただいてる

斎藤ですよ｡ やつも とうとう
うちを辞めましたしね｡

まあ これで また
新しい可能性が出てきたかなと｡

はははっ ほら 見てくださいよ｡

子会社に出向中
村井喬一でございますんで｡

はははっ はい｡

じゃあ まあ 今日のところは｡

おやすみなさい｡

♬～

♬～

♬～

おはようございます｡

≫おはようございます｡
≫おはようございます｡

(滝川)浅川 浅川｡

(滝川)
わかったよ 岸本のクビの理由｡

えっ 何だった？

贈賄と脅迫｡
えぇ～？

(滝川)情報を得ようとして
八飛署？ の刑事に

金 渡そうとしたらしい｡

しかも そのやり取りを録音して

更に情報をよこせって
脅迫したんだと｡

うそ？
(滝川)けど やっぱ そこは

刑事のほうが一枚上手で

金は受け取ってないし
その岸本の脅迫を録音して

うちの上層部に
持ち込んだんだってさ｡

想像以上にヤベェやつだな
あいつ｡

えっ どういうこと？
えっ？

だって その刑事は
お金を受け取らなかったんだよね｡

じゃあ 岸本君が
そのときの会話を録音して

脅迫するっておかしくない？

あぁ～｡ いや でも まあ
何か そうらしいよ｡

ほんとかな？ それ｡
まあ とにかく

浅川も もう 岸本とは
縁 切ったほうがいいよ｡

わかってると思うけど

お前は もう
番組を背負ってる立場なんだから｡

トラブルの芽は とりあえず
摘んどいてもらわないと｡

♬～

大丈夫か？

大丈夫｡

(滝川)じゃあ そういうことで｡

(滝川)はい すいません｡
≪あっ お願いします｡

≫えぇ～ また行きたい？
(佐伯)かわいいでしょ？

いらっしゃいませ｡
(佐伯)いやいや 取材だよ 取材｡

うん そう… これ だめだ まずい｡

≪かわいい｡
(佐伯)ねぇ いいでしょ｡

(岸本拓朗)
佐伯さん お疲れさまです｡

えっ？ 岸本君？

はい｡
(佐伯)全然わかんなかったよ｡

どうしちゃったの？
イケメンみたいじゃないの｡

いや 僕 会社クビになって
金なくなったんで

今 実家戻って引きこもりみたいな
生活してるんですよ｡

(佐伯)いや 前のほうが
引きこもりみたいだったけどね｡

いやいや
もう 本物の引きこもりなんで｡

置いてやる代わりに
格好だけは ちゃんとしてって

母親に言われてて｡

はぁ～ なるほどね｡

はぁ～｡ どう？ 岸本君｡

うちに来ない？
えっ？

(佐伯)例のスクープに関しては
申し訳ないことをしたけどさ

俺的には
全然ボツにする気はないから｡

あぁ～ ただね

被害者が風俗で働いてた
あのニュースの直後だとさ

タイミング的に最悪だったから
引っ込めただけであって｡

また 時期は見ていくつもりだよ｡

まあ こういうのはさ
波を読むのが大事なんだよ｡

今だ！ってときが また来るから｡

そうなんすか？
うん｡

経験積んでけばわかるよ｡
いろんなやり方があるんだ｡

まあ そういうのは
おいおい勉強してけばいいとして｡

それより重要なのは
そもそも最初から

本人の中に

あるべきものがあるかどうかだ｡

君には それがある｡

まだ
それしかないともいえるけど｡

いわば 今回
君は それに振り回されたあげく

ニートにまで
なり果てたわけだけど｡

多分
一生それを捨てることもできない｡

(佐伯)死ぬまで
奴隷なんだよ それの｡

(佐伯)ただ
少なくとも うちに来れば

それを飯の種に
することができるんだよ｡

ねっ？ 考えてみてよ｡

はい｡
(佐伯)うん｡

(陸子)ははっ｡
≪(ドアの開閉音)

おかえり｡
ただいま｡

遅かったね どこ行ってたん？

あぁ～ 仕事関係の人とご飯｡

あぁ～ そうなん？
あっ ねえ お風呂入り｡

なぁ 上がったら
一緒にアイスクリーム食べよ｡

今日ね
クライアントさんにもらった

アイスクリームあんねんよ
はははっ｡

ゴディバよ ゴディバ｡

えっとね
ミルク チョコレートチップやろ

ストロベリー チョコレートチップやろ

フォンダンショコラ う～ん｡

≪こちらでよろしいでしょうか？
あぁ… はい｡

≪はい ありがとうございます｡

あっ 袋 大丈夫です
すぐ使うんで｡

≪はい｡

おう｡
あっ お久しぶりです｡

何だ？ お前
随分 こざっぱりしやがって

コンビニでバイトでもすんのか？

やっぱ やったほうがいいっすかね
そういうの｡

何を？
バイトとか｡

知らねぇよ｡ お前 作った？ 名刺｡

あぁ～ 作りました｡

肩書って ジャーナリストで
いいんですよね？

ああ｡

誰に会うんですか？

教えねぇ｡
何で？

なまじ知ってっと
お前 また暴走すっから｡

しませんよ｡
するだろ｡

後で全部話してやるから｡
はい｡

とりあえず黙って聞いとけ｡

お前は黙ってるときが
一番賢そうに見えんだからな｡

♬～(店内のBGM)

♬～

おい｡

(村井)こりゃ こりゃ
すいません お待たせしちゃって｡

(亨)あっ いや 僕も

ちょっと 前の仕事が
早く片づいたもんだから

早く来ただけで｡
あぁ…｡ あっ 座りましょう｡

あっ コーヒー２つね｡

おい｡

(村井)あっ ご紹介します｡
フリージャーナリストの岸本です｡

はじめまして 岸本です｡

♬～

随分 お若いんですね｡

若いからこそ書けるんですよ｡

気力と体力があって ははっ

かつ ばかじゃないと
できやしません こんな仕事は｡

(村井)今 会ったのはな

大門副総理の娘婿 大門亨｡

そうなんすか？
警察庁時代の元部下で

長女と結婚して
今は大門の秘書やってんだよ｡

で これが

あんた 何でそんな向いてないこと
やってんの？ ってぐらい

くそ真面目な男なんだよ｡
無駄に正義感強くてさ｡

あの大門に この秘書なら
そのうち こっから

大門のぼろ出てくんじゃねぇかと
思うじゃん？

だから 俺
せっせと顔売りにいってたわけよ｡

タレこむなら
是非 うちに つって｡

冗談めかしてさ｡
はあ｡

２０１７年に
大門が自分の派閥の議員の

レイプ事件をもみ消した
ってことがあってな｡

えっ？

半年後に結局
その被害者が自殺したんだけど

そんときに とうとう

内部告発を
俺に持ちかけてきたわけ｡

俺は当時 報道にいて

当然 二つ返事で引き受けて

証言ＶＴＲまで撮らせてもらった｡

(村井)

(村井)江隅恭子さんという女性が
自殺した｡

その理由について

お話したいことが
あるとのことですが

お聞かせください｡

２０１７年４月８日

民自党 衆議院議員
貝原雅人氏が

事務所の学生アルバイト
江隅恭子さんに酒を強要し

そのあとホテルで
めいてい状態の江隅さんを

強姦しました｡

そのあと彼女は

そのことを苦に自殺しました｡

貝原議員は
大門派の議員ですよね？

その強姦事件に関して

現総務大臣 大門雄二議員から

何か指示は受けましたか？

大門大臣が

直接 指示されたのですか？

具体的に いつ

どのように指示されたか
教えていただけますか？

(村井)ところが

放送の直前でお蔵入りになった｡

(村井)

(村井)何があったかというと

それまで一大臣だった大門が

副総理になった｡ それで上が

いきなり びびりやがったんだよ｡

総理を中心に

強くまとまり…｡

(村井)
俺は何とか上を説得するから

時間くれって
亨さんに言ったんだけど

亨さんは亨さんで
何か迷いだして

やっぱり取り下げさせてほしい
って言ってきた｡

(村井)
俺は絶対諦めきれねぇと思って

しばらく じたばたしてた｡

何度も上に掛け合ったり
亨さんとこ通ったりよ｡

そしたら な～んと ある日

人事から びっくり仰天の内示が
来たじゃねぇか｡

お前 報道外す

来月から
｢フライデーボンボン｣なってよ｡

はぁ～｡

で 翌月から俺の

｢フライデーボンボン｣人生が
始まったの｡

懐かしいな｡ かわいかったよね～
ボンボンガール ははっ｡

悪いけど俺は
野心と欲望のバブル世代だからよ｡

お前らが振りかざすような
ぺらぺらした偽善とか

薄ら寒いと思ってるわけ｡

世直しのために
汚職政治家を倒したいとか

１ミリもないわけ｡

こんな一生にあるかねぇかの
でかいスクープ取れたのが

うれしくてしょうがねぇし
誰にも渡したくねぇしよ｡

渡すくれぇなら俺が
墓場まで持ってくっつうんだよ｡

それが人間ってもんだろ？ なぁ｡

それのどこが悪いんだって話だよ｡

はあ…｡

(村井)やるよ｡
えっ？

えっ… くれるんですか？

やるよ｡

ば～か｡

(亨)
２０１７年４月２０日の深夜に

大門氏から電話があり

事務所に着くと大門氏の他

貝原氏と その秘書がいました｡

(亨)大門氏から

助けてやってくれないか

やり方はお前に任せると
言われました｡

(亨)強姦したことを
もみ消せということです｡

ふぅ～ マジか｡

(岡田)薄いハブラシはLION 《ハブラシ選びに大事件！》

♬～ 君の奥歯には磨き残しがある！

(女性)嘘よ！十分磨けてるわ！

現実を見るんだ！

隠れプラーク!?　君のハブラシは

ヘッドがぶ厚すぎて 奥まで届いてないんだ

でも君は悪くない

薄型のシステマなら 奥歯の奥まで届く

≪このヘッドの薄さが決め手！≫

≪奥歯のプラークまで システマなら ごっそり≫

≪きもちいい～！≫

♬～システマ
薄型ハブラシ！　ワイドも薄型

♬～

(缶を開ける音)カシュッ

＜ちょうどよい｡ここちよい｡
サントリー ｢ほろよい｣＞

(梅沢)やっぱ王道だわ～
(缶を開ける音)プシュ!

(大久保)何をごちゃごちゃと…
(缶を開ける音)プシュ!

(グラスの音)カチン!
＜サントリー｢こだわり酒場のレモンサワー｣＞

≪何か どっちが悪玉菌で
どっちが善玉菌かとかって

ほんとは ないんですって｡
≪えぇ～ そうなの？

≪大事なのは
菌の種類がたくさんあって

バランスが
取れてるってことなんですって｡

こう 種類が少なかったり
どっちかだけが多くなると

それが悪玉になっちゃう｡

≪えぇ～？ はははっ｡
≪そう｡

≪えっ じゃあ
悪玉菌が善玉菌になったりとか？

≪そうそう そうそう …もある｡
≪えぇ～？

≪何か この…｡
≪店長 お電話なんです｡

≪はい｡ 少々お待ちください｡
あっ はい｡

≪悪玉菌が多くなると
それに加勢しちゃうから

悪玉菌 増えちゃうって｡
≪えぇ～？

≪そうそう そう…｡
≪はははっ｡

♬～

＜別れて
もう 半年以上たつというのに

いまだに斎藤さんの動きを
追いかけてしまうのは

多分
私は まだ どこかで信じていて

確かめたいのだと思う｡＞

＜彼は決して 彼自身の
野心のために報道を捨て

政界に行こうと
しているわけではないのだと｡＞

＜実は
彼には ひそかな理想があって

例えば それは本当に
公正で自由な社会だったりして｡＞

＜ その実現のために
１人 孤独に闘っているのだと｡＞

＜ そう想像すると

少しだけ元気が出る｡＞

＜我ながら
なんて ばかなんだろう｡＞

＜孤独｡＞

自分が何言ってるか
わかってんの？

＜気が付けば
僕は すっかり孤独だ｡＞

じゃないと…｡

＜浅川さんとは
あれっきり連絡も取ってないし｡＞

人が本気で恋愛するのに

本命決めなきゃだめですか？

＜ あさみちゃんにも
振られたし｡＞

＜ いつの間にか独りぼっちで

正義のために孤独に闘っている｡＞

＜ そういうパパみたいな生き方
憧れてたけどさ｡＞

＜ あんまり楽しくないね｡＞

＜ つうか
だいぶ寂しいんだけど｡＞

＜ でも

やめるわけにもいかないよね｡＞

♬～

＜今や僕の友達は｡＞

♬～

どうぞ｡

おじゃまします｡

＜真実だけだ｡＞

(冷蔵庫を閉める音)

♬～

＜帰れば ｢金麦｣＞

＜帰れば 好きな格好で＞

＜帰れば 好きなもの食べて＞

＜帰れば 空を見上げて＞

＜帰れば ちょっと浮かれて＞

＜帰れば なんだかんだ＞

＜１日がんばったジブンに＞

＜１年がんばったジブンに
おつかれさん と＞

(泡の音)シュワー ＜帰れば ｢金麦｣＞

♬～頭痛にバファリン　(高畑)頭痛い…

《バファリン ちゃんと効いてくれるよね》

♬～ 《でも 眠くなると困るな…》

それでは…！

≪眠くなると困るな…≫

あっ…！

《その時…》
(姪)おねーちゃん？

≪眠くなると困るな…≫

＜バファリンAは

眠くなる成分が 無配合なんです＞

あ！ そうだった！

いたみは止める

わたしを止めない
♬～《ぴんぽん》

あの これ｡

♬～

じゃあ いただきます｡

♬～

離婚届をね｡
はい｡

送ったんですよ 昨日 家内に｡

あぁ… はい｡

まあ ご覧のとおり

既に
別居状態ではあったんですが

なかなか
ふんぎりがつかなくてね｡

♬～

だけど

やっと覚悟ができたといいますか｡

♬～

ふぅ～ 始めましょうか｡

はい｡

じゃあ…｡
ピッ

回します｡

♬～

(亨)斎藤正一さんって

岸本さんもご存じですか？

あぁ… はい 先輩だったんで｡

うちの大門との関係については？

はい 何となくですが｡

彼は最近
大洋テレビをお辞めになって

フリージャーナリストとして
どんどんマスコミに露出されてる｡

そうして知名度を上げ
恐らく近い将来

出馬するおつもりでしょう｡

大門としても…｡

ゆくゆくは自分の地盤を
継がせたいと考えてると思います｡

それくらい
彼のことを買ってるんです｡

妻は心の優しい人でしてね｡

夫の僕が
自分の父親をひそかに憎んでいる｡

そのことで彼女には随分
つらい思いをさせてきてしまった｡

前回 僕がひるんだのも
そこでした｡

もし僕が大門を告発すれば

当然 僕自身も罪に問われます｡

そのとき果たして誰が

彼女と子供を守るのか｡

ただ 村井さんが…｡

今や斎藤さんという存在があると｡

えっ？

大門と僕がどうなるとしても

斎藤さんが大門の地盤と

その娘と孫を
守ろうとするはずだと｡

いずれ

それらを引き継ぐために｡

えっ でも

あの…｡

亨さんは それでいいんですか？

♬～

ええ｡

残念ながら
これは もう 僕の性分で｡

１人の議員が

事務所のアルバイトに来ていた
若い女性を強姦した｡

大門の秘書である僕は

被害者である女性ではなく

加害者である男を守るために
動いた｡

女性は そのあと

自ら命を絶った｡

自分の罪深さを
忘れて生きていくなんて

僕にはできない｡

どうしても｡

背負い続けていくしかないんです｡

♬～

僕も…｡

あっ いや 何でもないです｡

何ですか？

僕も…｡

昔 自殺した友達のことを
思いながら…｡

この仕事をやってます｡

♬～

そうですか｡

♬～

今 僕は少し

神様に感謝しました｡

このことをそういう…｡

岸本さんという人に預けることが
できるのだと思うと ふっと…｡

真っ暗闇の中に一筋

細い光がさしたような気持ちです｡

♬～

あっ
じゃあ 質問させていただきます｡

はい｡

どこまでおいしくなるだろう。

かけるだけでテイスティなサラダに。

奥深い味わいのシリーズ。

(佐伯)はぁ～｡

村井のくそだぬき
こんなの隠し持ってたの？

はい｡

はぁ～ ムカつくよな～ ちっ｡

あいつが報道外されたときに

持ってるネタ
腐らせるぐらいだったら

こっちに渡してよって言ったのよ｡
黒毛和牛まで食わしたんだよ 俺｡

墓場まで持ってくつもりだった
って言ってました｡

さすがバブル世代
強欲に迷いがねぇわ ははっ｡

終わりますよね これで｡

ん？
大門 終わりますよね｡

うん｡ まあ 終わるな 確実に｡

てことは報道への圧力が消える｡

今度こそ間髪入れずに

｢潮流｣で本城彰のＤＮＡ一致を
やってください｡

マスコミも
大喜びで後追いするだろうし

警察も さすがに
本城の逮捕に向けて動くはずです｡

よし 慎重にやろう｡

とりあえず このレイプ被害者の

遺族を当たってよ｡

いりますかね？ それ｡

当たり前じゃん 裏取んなきゃ｡
被害者の女性は

警察に被害届を出して
証拠まで提出したんだよ｡

なのに加害者は
逮捕されなかったってことは

ちゃんと被害者の側からも
証言してもらうんだよ｡

いや でも被害者遺族を説得して

インタビュー撮らしてもらうって
やってたら

どのぐらい時間かかるか…｡
(通知音)

わかんないですよね｡
その間に亨さんの気が

変わっちゃうかもしれないじゃ
ないですか｡

わかるけど
これは裏を取らなきゃだめだ｡

ぶっちゃけ うちは週刊誌だし
毎回 裏取ってるわけじゃないよ｡

まあ はなっから憶測だけで
書き飛ばすことだってある｡

でも これは

正真正銘の
真実として書かなきゃ意味ない｡

権力っていうのは
瞬殺しかないんだよ｡

いかに一撃で倒すかだ｡

もたもたしてたら反撃ぶっ食らう｡

裏取ってないスクープなんかは

ゴシップ誌は
飛びつくかもしれないけど

まともなテレビや新聞は
真偽が確認されないことには

まず やってくれない｡

そんなことをしている間に
敵は また

全力で裏が取れないように
潰してくるよ｡

≫浅川さん お願いします｡
あっ ありがとうございます｡

≪(滝川)浅川

ちょっといい？
えっ？

ちょっと｡

(滝川)例の岸本が持ってきた

この真犯人のネタだけどさ｡

まあ １つの可能性として
聞いてほしいんだけど｡

うん｡

ちょっと とりあえず
俺がやってもいいかな？

えっ？ 滝川君が？

いや まあ 俺がっていうか

ネット系のメディアに
持ち込んでみたいんだけど どう？

えっ ネットって？
要は

いわゆるYouTuberとか｡

まあ ゴシップ系
っていう人たちがいて

ピンキリなんだけど その中には
現役のジャーナリストとか

それなりに
一目を置かれてる人たちもいて

そういう感じの人に扱ってもらう｡

いや でも それじゃ…｡
(滝川)いやいや わかるよ

それは いってもネットだから｡

事の信ぴょう性が
格段に落ちちゃうのは免れない｡

とはいえ この真実を

このまま眠らせてていいわけも
ないじゃん｡

松本さんのえん罪証明

真犯人の逮捕

どちらも急ぐべきことであるのは
間違いない｡

まあ それは そうだけどさ｡

うわさレベルでも
なるべく話題になって

広く知られたほうが絶対にいい｡

でも これ 岸本君のネタだからさ｡

いやいや

ネタじゃなくて事実でしょ｡

事実なんだから
岸本君のもくそもないじゃん

事実なんだから｡ まあ
あいつが作った話っていうなら

まあ 著作権とか
発生するかもしんないけど｡

いや 待ってよ｡

だめだよ｡ だめだと思う｡

えっ いや…
えっ どうして だめなの？

いや だってさ…｡

あっ いや

俺 べつに独り占めしようとか
そんなことは考えてないよ｡

何を？

だから情報料？

そりゃ岸本にも
何％か渡そうと思ってるしさ｡

お金？
(滝川)うん 大事な話でしょ｡

いや ぶっちゃけ相当な値段で

売れると思うんだよね
このネタなら｡

いや べつに

お金じゃないけどさ 俺は｡

とりあえず ちょっと待って｡
いや でも絶対に…｡

待って！

あっ ご… ごめん｡

ごめん｡

まあ ははっ 考えてみてよ｡

♬～

それで とりあえず

ご遺族に
今 手紙を書いてるんですけど

なかなか進まなくてですね｡

僕 超 字汚いんで
まず そっから気になったりして｡

ははっ 岸本さん｡

はい｡

でも 僕は大丈夫ですから｡

えっ？

今日付で
大門の事務所も退職したんで｡

そうなんですか｡
はい｡

ですから 僕には もう

本当に
何のしがらみもなくなりました｡

もう一点の迷いもないんで

前回みたいに撤回はしません｡

心配しないでください
岸本さん｡

どうか思うようにやってください｡

はい｡

僕にできることがあれば
いつでも連絡ください｡

北朝鮮のミサイルでも
落ちない限り

いや

落ちても生きてれば
必ず駆けつけますから｡

ありがとうございます｡

よろしくお願いします｡

ぐだぐだ言ってないで
全力でやります｡

はい｡

じゃあ また｡ はい｡

失礼します｡

♬～

≫ピンポーン！(インターホンの音)

♬～

＜岸本拓朗が大門亨と
最後に電話で話したのは

８月２９日だった｡＞

＜ そして ５日後の９月３日｡＞

こんにちは｡
岸本様 いらっしゃいませ｡

あっ 拓朗さん お久しぶりです｡

(陸子)
やっと 時間 作ってくれてね｡

久しぶりのデートです｡

う～ん｡
ふふふふっ｡

あっ 秋冬コレクションの案内
いただいたんで…｡

＜岸本家御用達ブランド

２０１９年 秋冬コレクションの
試着中に｡＞

(マナーモード)

＜岸本拓朗は
その連絡を受けた｡＞

はい 岸本です｡
(村井)岸本｡

お疲れさまです｡
今 大丈夫か？

はい 大丈夫です｡

♬～

えっ？

♬～

＜大門亨が

死んだ｡＞

＜９月３日の未明

芝河港近くの路上に
止まっていた車から

遺体となって発見された｡＞

＜遺書があったことから
警察は自殺と断定｡＞

(滝川)
へぇ～ 死んじゃったんだ｡

大門さんの秘書って
あの娘婿でしょ？

はい｡
(滝川)俺 会ったことあるよ｡

＜ しかし 大門亨には

精神科への
通院歴があり

遺族は
病死の発表を希望｡＞

＜ そのときは
私も特に疑問を持たなかった｡＞

(読経)

(読経)

(斎藤正一)先ほどから
説明していますように

ご遺族の方への取材というのは
一切

お断りさせていただいてますので
どうか ご理解ください｡

≪じゃあ
せめて 大門副総理だけでも

出してくださいよ｡
≪お願いします｡

わかりました あの
大門に関しましては じゃあ

今一度 確認しますから

あちらのほうで
それまで お待ちください｡

葬儀が終わるまでには
確認しますので｡

ふぅ～｡

≫(村井)お疲れちゃ～ん｡

ははっ 久しぶりだね 斎藤君｡

村井さん 何してんすか？

うん？ お前 遊びにきたんだよ
何か面白そうだから｡

もう 暇でさ～｡

ねえ 俺３kgも太ったんだぜ？

この辺とか ほら見て ほら｡

もう ヤバいよね～ ふふふっ｡

あぁ～
ははっ 羨ましい ははははっ｡

何 もめてたの？ さっき
マスコミと｡

いや べつに もめてないっすよ｡
遺族 映すなって注意しただけで｡

何で？

ほんとは
病死じゃなくて自殺だから？

てか もっと

ほんとは
自殺じゃなくて他殺だから？

♬～

やだ 怖い～ 顔～｡

ははははっ｡

だけどさ

ほんとに怖いのは
斎藤君じゃないよね｡

こんな怖いこと
さらっとやっちゃう人たちだよね｡

♬～

斎藤君

引き返すなら今じゃないかな｡

でないと この先は もう…｡

戻ってこれねぇぞ｡

♬～

≪あれ？ 村井さん

どうしたんすか？

あっ ひょっとして
故人と面識あったんすか？

(村井)大門のコメントは？

録れましたよ｡
何て？

いや これが
案外 泣けるんすよ｡

いや
大門のちょっと意外な一面で｡

いいの録れましたわ｡

ピッ

(大門)大門亨は

たいへん優れた私の秘書であり

また 娘にとっては いい夫でした｡

(大門)彼の誠実さには

どれだけ助けられてきたか
わからない｡

(大門)ほんとに
我慢強い男でもあった分

病気の進行に
気が付かなかったことが

悔やまれてならず…｡

ガシャン！ガン！

何するんすか｡
ガン！

やめてくださいよ｡
ガン！

ガンガン ガン…

(村井)うっ… うっ うっ！

ぶっ！

♬～

＜体が また壊れつつある｡＞

＜ でも そのことを

私は
どこかで喜んでいる気がする｡＞

＜善玉も悪玉も
本当はないように

私の病気は
私の希望なのかもしれない｡＞

＜ いっそ 木っ端みじんに
壊れてしまえばいいと

本当は

私自身が
願っているのかもしれない｡＞

では 今夜は
こちらの映像でお別れです｡

(三井)うわ～ きれいですね｡

秋の風物詩 彼岸花です｡

花は とってもきれいなんですが

球根には毒があるので
ご注意ください｡

それでは また明日｡

≪はい オンエア以上です
お疲れさまでした｡

(三井)お疲れさまでした｡
お疲れさまでした｡

ありがとうございました｡
≪各所 撤収作業 お願いします｡

≫はい｡
(三井)お疲れでした｡

浅川さん｡
はい｡

ちょっといいですか？
ご相談なんですけど｡

はい｡
オリンピックの選考会の

特集 組みたくて｡
はい｡

浅川さん 何か
注目してる競技とかあります？

えぇ～
オープンウォータースイミングとかですかね｡

ガン！

ちょ…
何ですか 何ですか 何ですか？

村井さん？
(村井)どけ！

≪あっ ちょ…｡
≪ちょ ちょっと｡

≪あっ ちょ…｡
くそったれが！

≪あっ ちょ
危ないから 危ないから…｡

くそったれが！
≫下げて｡

ざっけんな！
ざっけんなよ てめぇら｡

どいつもこいつも
正義面しやがってよ！

何が報道だ！
あぁ～｡

何が…｡
≪ちょっと危ない 危ない｡

何が｢ニュース８｣だ！

この腐れ… 腐れ

いんちきどもが！

高尚ぶってんじゃねぇぞ｡

≪何やってんだ！
この うそつきが｡

おら～！

≪おい｡
(村井)おい！

あぁ～！くそ報道！

≪やめろ！

≪くそ 誰か止めろ…｡
≪この野郎｡

(村井)くそ報道！

くそ…｡

お前… あぁ～ 放せ｡

あぁ～ 放せ 放せよ

放せ… 何じゃこりゃ！

(村井)あぁ～ あぁ～！

あぁ～！

あぁ～！

＜ そう

いっそ 木っ端みじんに
壊れてしまえばいいと

本当は
私も願っていたのかもしれない｡＞

♬｢Mirage｣

♬～

♬ 届きはしない月に手を伸ばし

♬ もがく横顔

♬ 欲望の形をしたビルディング

♬ 歪なワルツだ

♬ 誰にだって
口に出せないことがあって

♬ 塞いでいる

♬ 自分で着けたリードを
噛み切った獣

♬ あなたに焦がれる胸を
仕留めてくれ

♬ 灯された場所で誓い交わそう

♬ あまりに強い火に
身を滅ぼす異教徒

♬ 運命に返事はしないでよ

♬ きっと下される裁き

♬ can’t stop the fire

♬～

♬ 信じたいんだ

希望って誰かを
信じられるってことなんだね｡

＜詳しくは
番組ホームページまで｡＞