[新]ファーストペンギン!#01[解][字][デ]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
[新]ファーストペンギン!#01[解][字][デ]
家なし・金なし・仕事なしのシングルマザーが、荒くれ漁師たちのボスに!?
“奇跡の実話”をもとにした、爽快リアル・サクセスストーリー!出演者
奈緒 堤真一
鈴木伸之 渡辺大知 松本若菜 ファーストサマーウイカ 遠山俊也 中越典子 梶原善 吹越満 梅沢富美男 ほか
番組内容
家なし、金なし、仕事なしのシングルマザー・和佳(奈緒)は、5才の息子と寂れた港町に移り住んできたばかり。ある日ひょんなことから、漁船団を率いる漁師・片岡(堤真一)と出会い、「1万円で浜を立て直してほしい」という突拍子もないオファーを受ける!しかし、地元社会を牛耳る漁協の組合長・杉浦(梅沢富美男)が強敵として立ちはだかり…!?アジとサバの違いもわからないド素人・和佳の、波乱と奮闘の日々が幕を開けた!
監督・演出
【演出】 内田秀実
原作・脚本
【脚本】 森下佳子【原作】 坪内知佳「ファーストペンギン シングルマザーと漁師たちが挑んだ船団丸の奇跡」(講談社)
音楽
【主題歌】 緑黄色社会「ミチヲユケ」(ソニー・ミュージックレーベルズ)【音楽】 菅野祐悟
制作
【チーフプロデューサー】
三上絵里子
【企画プロデューサー】
武澤忠
【プロデューサー】
森雅弘
森有紗
阿利極(AX-ON)【制作協力】 AX-ON
【製作著作】 日本テレビ
おしらせ
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ドラマ – 国内ドラマ
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(汽笛)
(和佳) あれ?
おっかしいなぁ。
こっちのはずなんだけどなぁ…。
ん?
あっ!
あっ…。
進 ごめん ごめん。
疲れた?
(進) 大丈夫。
えっ!?
全然大丈夫じゃないじゃん!
あった!
ごめんね ママ。
大丈夫だから。
(片岡) 待てっちゃ! 太一!
(太一) ハァ ハァ…!
待て 太一 この野郎!
待てって言っとろうが!
わっ!
(山中) 捕まえた!
(山中) ひろ兄
こいつ どねぇするかね?
取りあえず 裏じゃ。
あぁ…。
(山中) 裏じゃ。
(山中)あぁ? 金庫の金抜いたんは
お前かって聞いとるんじゃ!
(太一) 今日までに
金 返さなきゃなんなくて…。
パチンコか?
パチンコかって聞いとんじゃ!
(磯田) まぁ~ まぁまぁ。
どねぇする? ひろっさん
突き出すかいね?
ほうじゃのう。
♬~
辞めんとってくれ!
こんことは誰にも言わんけぇ!
辞めんとってくれ!
給料も ちっとは考えるけぇ!
ここにおってくれ!
頼むっちゃ!
おい ひろっさん。
俺からも頼む!
わしからもだ
太一 辞めんとってくれ!
今
お前に辞められたら若いもんが
また減ってしまうんじゃ!
頼む 太一!
すいません!
(山中) 太一!
待ってくれっちゃ!
おい! 靴! 靴!
土下座 何じゃ思うとるんじゃ!
僕たち ここに住むの?
ん?
いいとこじゃん
空もきれいだし 海もあるし。
パパは?
パパは東京でお仕事あるからね。
そっか。
ママは進とずっといるからさ。
よし 履いてみ?
うん。
大丈夫?
(進) 大丈夫。
アハハ…。
足踏みしてみて? 行けるか…。
みやこ…。
ひろ兄! 太一は?
あぁ…
もう どうしても辞めたいけぇ
辞めさせてくれて。
ネコババ 目つむって
給料上げちゃる言うてもか?
こんな先のないとこにおっても
どうにもならんからて。
チッ… はぁ… ずっと漁師したい
言うとったくせに 何じゃあ!
どっか行ってしもうたか。
ん?
(進)
<ペンギンは魚を食べる動物だ>
<だから 生きるためには
海の中に
餌を取りに行かねばならない>
<でも 目の前の海には
シャチやアザラシ
天敵が潜んでいて
飛び込めば自分が
餌になってしまうかもしれない>
<飛び込まなければ
飢えてしまう>
<分かっちゃいるけど
みんなオロオロ グズグズ>
<だけど中には バカなのか
肝っ玉が据わってるのか
妙なペンギンがいて…>
<この いの一番に飛び込む
ペンギンのことを
ファーストペンギンという>
<転じて リスクを顧みず
いの一番にチャレンジする
勇気ある人間のことも そう呼ぶ>
<これは僕の母の話だ>
<食い詰めたシングルマザーが
お先真っ暗の漁師たちと
関わることとなり
何だか業界の
ファーストペンギン になってしまったお話>
(磯田) どねぇなるんかいのう。
魚も人も
どんどん減るばっかりで。
大丈夫そ?
うん
(みやこ)
大丈夫? じゃあ行こうか
漁師たちの声
どねぇかせんと
わしら終わってしまうのう。
<漁師たちと
僕の母の
土壇場からの一発逆転
起死回生の奮闘記>
♬~
≪組合長
古希 おめでとうございます≫
(杉浦) ありがとう ありがとう。
≪今後とも
よろしくお願いいたします≫
(杉浦) はい はい お願いします。
組合長
お誕生日 おめでとうございます。
(杉浦) ハハハ どうも どうも
ええ水揚げしてくれて
いつも ありがとうな 片岡社長。
いやいや! こちらこそ
もうホントに漁協には
お世話になっちょります。
それより ほら
船のエンジン 金 足りたんか?
(杉浦) ん?
あ~ はい もうブチ直しました!
あと10年は魚取れますけぇ。
あぁ そうか! ほんなら
ブチ取りまくってくれや!
はい! あぁ これ
くだらんものですが。
あぁ ありがとう ありがとな。
はい。
はい。
何か言われたんか?
エンジンの修理の金
足りたんかって
恩着せがましう聞かれたわ。
くれたわけでもあるまいし
借りたったのはこっち
こっちがお客様やないけぇ。
けど 漁協に借りんと
どうにもできんじゃろ。
やけど漁協は わしらに金貸して
その利子で儲けちょるわけじゃ。
なのに 恩着せがましう
言われてもって話じゃ。
また時計変わっちょったぞ
キンキラキンのピカピカの。
あれ 海ん投げたら
魚寄って来るんやないん?
(山中) 大漁じゃ 大漁じゃ。
(浜尻) 何しちょんの もう!
(仲居) すいません すいません!
(浜尻) すいませんじゃないけぇ。
これ 拭いてくれんかいのう?
(仲居) えっ…。
タチが悪いのう。
ここは言うたらんとのう。
すいませ~ん!
タオル お持ちしました。
うわっ! これ。
あん時の?
お客様 これは お水では
落ちませんので
お預かりして こちらで染み抜き
させてもらってもいいですか?
はい?
そんな こんな
お高そうな おズボン
ダメにしたら ねぇ。
すいません あの
お脱ぎになっていただけます?
えっ?
早く お脱ぎになって!
あぁ… あぁ… ちょっと…。
あっ そっか!
替えのおズボン お持ちしないと。
おズボン 持って来て…。
もう ええっちゃ! もう。
帰って 母ちゃんに
染み抜きしてもらうけぇ。
どうも すいませんでした。
すいませんでした。
(山中) 何じゃ? ありゃ。
誰じゃ? あれ。
失礼いたしました。
(山中) 女将さん あん子 誰ね?
(女将) あぁ そっか 初めてか。
ねぇ ちょっと 和佳ちゃん。
あっ はい。
(女将)
紹介するね さんし船団丸の
山中さんと磯田さん
そして 社長の片岡さん。
さんし船団丸。
さんしって えっと 地名ですか?
チッチッチッ…。
(せき払い)
♪~ あつし~
♪~ たかし~
♪~ ひろし~
(ハモりで)
♪~ さんし~
あ… うわぁ!
(拍手)
すごい…
あっ! だから さん「し」。
さんし船団丸!
3人で始めた会社で のっ!
あ あ あ あの… あんた
子供と港におらんかったか?
えっ?
わし 見たんよ。
あんたが 子供と おるとこ。
あっ! 皆さん 男の子を
網で捕まえてませんでした?
お~!
(山中) あれ 見とったんか!
あれ 何やってたんですか?
(磯田) 悪さしたヤツを
ファッツ フッ! トン。
そうだったんですね
いや これもご縁ですね。
あの…。
よかったら受け取ってください。
えっ 名前だけ?
裏見てもらっていいですか?
(磯田) 「翻訳 各種書類作成 調査
コンサル 企画」。
女将さんにお許しいただいて
ホテルのお仕事の合間に
内職でできることなら
何でも請け負ってます。
小っちゃい子 抱えて
女手ひとつで
ホント大変なんよ 和佳ちゃん。
あ… あんた 旦那おらんのか?
ちょっと いろいろありまして。
そ… そうなんか。
はい なんで
何か お仕事ありましたら
よろしくお願いします。
お… おぉ… 何かあったらの。
あんよぉ!
何ね?
お前やないっちゃ。
(山中)
痛… ししとう 残しとるがな。
あっ! ありがとうございます。
(男性) じゃ 俺も俺も…。
あっ すいません
ありがとうございます。
(磯田) なかなかやり手じゃのう
あん子。
ありがとうございます
いつでも ご連絡ください。
(永沢) はぁ…。
(山中) あん子に行くて ひろ兄
本気で言っちょるん?
いや あん子 ひろ兄の娘さんより
若いんじゃ…。
いや 下手したら
お孫さんより若いんじゃない?
やけぇ 仕事じゃ言うとろうが!
アホ。
仕事って 何頼むんじゃ?
太一もおらんよう
なってしもうたしの。
あん子を漁師にするつもりか!
アホ! 女を船に乗せられるか。
太一の代わりの
若い人を探してもらうとか
そういうことを頼むんじゃ。
(山中) ひろ兄 あん子と
仲良うしたいだけじゃ思うけどな。
あん子
みやこさんに似ちょるしの。
永沢君 分かるかいの?
みやこさんは。
社長の亡くなった
奥さんでしたっけ?
ほいじゃ
福の神みたいな奥さんでなぁ。
はぁ…。
(磯田の声)
みやこさんが来てから
わしら一緒に
会社やるようんなって
調子も良うなって
人を雇えるようんなって。
(山中の声) やけど
別に似ちょらせんじゃろう。
みやこさんと あん子は。
顔は似ちょらんけど
1つだけ
全く同じところがあるじゃろ。
(山中の声) あっ!
みやこさんも子連れじゃった!
(磯田の声) しかも 出会ったんも
同じ港じゃ。
いけん! そんなん もう ひろ兄
絶対 運命感じちょるやないか!
フゥ… みやこ 今日
若い 生きのいい姉ちゃんに
会うての。
お前と同じシングルマザー
じゃっちゅうんじゃ。
金に困ってるらしうて
わしゃ ちょっと
助けんといけん思うての。
ち… ち… 違うほっちゃ みやこ。
誤解っちゃ
これ そういうんじゃないけぇ。
ただの… ただの人助けじゃけぇ。
ん?
(進) おはよう。
顔 洗っておいで。
(進) はい。
何これ。
ん~?
何か ドッカ~ンとお金がもらえる
お仕事あればいいんだけどねぇ。
(着信音)
ん!
(着信音)
誰だろ?
(着信音)
もしもし。
あっ… 怪しい者じゃないです。
ん?
いや 神さんに誓って
怪しい電話じゃないけぇ!
あの どちら様…。
真面目な話です。
は?
岩崎さんと真面目に これからの
将来の話がしたいんです。
将来の話を?
とにかく
今日 10時
港で待っちょるけぇ! の。
えっ…。
誰?
分かんない。
けど… ママ いきなり
プロポーズされたのかも!
プロポーズって?
あっ!
さんしの社長さんか。
進 帰ろっか。
何で?
いいから。
岩崎さん!
ママ 呼ばれてるよ?
いいから!
お返事しなくていいの?
岩崎さん!
岩崎さん… あれ?
「岩崎さん」 違いましたかいのう?
すみません
息子がぐずっちゃって。
ええですのう
お母さんが子供連れちょるんは。
あぁ…。
僕 名前 何じゃ?
進。
お~ 進君か!
威勢のええ名前じゃの!
おっ! お船は好きか?
乗ったことない。
そうか そいじゃあ
お船 乗ってみるか?
えっ…。
えっ! ホント?
ホントじゃ お船 乗ろうか!
あの お話 ここじゃダメですか?
わしの住んどるとこ
見てもろうたほうが
ええかと思うての。
ここじゃないんですか?
仕事じゃ
ここの汐ヶ崎 使うちょるが
わしらの本拠地は音船ちゅうて
別んとこなんじゃ。
将来のこと考えたら 先にそっち
見ちょってもらったほうが
ええ思うての。
あの…。
(進) ねぇねぇ。
あれ おじさんのお船なの?
お~ そうじゃ!
カッコええやろ?
あの でも
わざわざ お手数でしょうし
お話なら…。
気にせんで!
どうせ わしも帰るとこじゃけぇ
5分で着くけぇ。
進 行くぞ!
うん!
あぁ… 進! 進…。
あの ホントに… 進… あの…。
♬~
ほんなら 行こか。
うん。
(進) ここ お化け屋敷みたい。
こら!
ええっちゃ ええっちゃ
ホントのことじゃけぇ。
昔 羽振り良かった頃は
小まいけど
市場も漁協もあっての
今は漁協も向こうに統一されて
市場も しまってしもうて。
みんな 漁辞めて
出て行ってしもうての。
はぁ…。
今 こん港に残っちょるんは
うちだけじゃ。
お~ 永沢君
網やってくれちょるんか。
あっ 社長 おかえりなさい。
永沢君 悪いんやけど
先に こっち
魚 チャチャっと
やってもろうて ええかいのう?
あっ はい。
ほらほらほら。
あっ お魚見ようか? お魚。
お邪魔します あぁ…。
部室みたいだな。
よいしょ うい!
片岡さん ホントに
すぐに おいとましますんで。
まぁまぁ そう言わんと。
いえ ホントに…。
まぁまぁ 進君も楽しそうじゃし。
これって骨?
これが骨だよ 大っきいでしょ。
はい。
はい 乾杯。
はい… じゃあ1杯だけ。
で 岩崎さん
あんたに真面目な話いうのはの…。
はい。
あんたに こん浜を
立て直してもらいたいんよ。
あ? あっ…。
浜を? 立て直す?
こん浜はもう かなり廃れちょる。
はぁ…。
そもそもの原因は 昔みたいに
魚が取れんようになったことじゃ。
わしの若い頃の
3分の1くらいしか取れん。
魚が取れんくせに
日本人が昔みたいに
魚を食わんように
なったんもあって
魚の値段は上がらん
やから 漁師は儲からん。
儲からんから若いヤツは来んし
年寄りは船を降りる。
こんままでは こん浜は死ぬ。
死ぬ…。
それを わしと一緒にの
何とかしてもらいたいんじゃ。
お気持ちは分かるんですけど…。
(進) おいしい!
こっちもいいよ 食べて。
(進) ホント? いいの?
どうぞ!
おいしい!
どねぇしたんじゃ?
いえ… 進 魚嫌いで
もう全然食べなくて
諦めてたんですけど…。
お待たせしました。
進 お魚 食べられたの?
ママ ここのお魚ね
お魚じゃないみたい。
違うの! 全然違うの!
進君は違いの分かる男じゃのう。
まぁ あんたも食べてみぃや
食べたら分かるけぇ。
はい じゃあ…。
どうじゃ?
私が今まで食べていたお魚は
何だったんだろうって感じです。
じゃろ?
えっ これって 何のお魚ですか?
いや アジじゃけど。
えっ アジ?
アジって こんな味でしたっけ?
この辺のアジは
プランクトンようけ食うて
荒波にも もまれちょるけぇ
ええ脂が のっちょるんよ。
こっちのアジも
食べていいですか?
いや そっちはサバの…。
サバノ!
これは
サバノっていうアジなんですね。
何これ えっ!
全然 アジの味しない。
あんま魚食べない人
なんじゃないですかね。
(進) ねっ おいしいでしょ?
うん!
これならママも食べられるかも。
食べられるかも?
実は私も
あんまり お魚 得意じゃなくて。
でも これなら食べられる。
いや 毎日でも食べたいです!
ほんなら の
例えば これを使うて
何か できんかの?
浜を立て直すようなこと。
できるかもしれませんね。
あっ でも あの…。
ほいじゃ。
えっ?
決まりじゃ。
一緒にやろ の!
あの… でも
本気なら
プロの方に頼んだほうが…。
でも あんた
名刺に書いちょったろ。
ほら ここ。
企画とか コンサルとかも。
それは 「何でもやりますよ」
…っていうところを
見せたかっただけで。
ほんなら
何でもせんといけんじゃろ。
いや でも 私 素人だし。
あんた 公衆便所でクソ流さんヤツ
どう思う?
は?
あるじゃろ。
公衆便所で失敗したクソ。
どうせバレんけぇて
あれ始末もせんで
出て行ったヤツ どう思う?
汚いけど いいですか?
言うて 言うて。
のっぴきならない事情が
ある場合を除いてですが
基本的に
クソ野郎って思いますね。
じゃろ~!
何で
後から入って来た人のこととか
考えないんですかね?
決まりじゃ。
あんたは絶対
わしと一緒にやったほうがええ!
何で そうなるんですか?
ええとこじゃったんよ ここは。
わしが あんたくらいの時
ここは
そりゃあ ええとこじゃった。
魚は山ほど取れたし
漁師になりたいヤツも
ようけ集まって来てのう。
じゃあ 誰が
ここを魚も取れん
若いヤツも来んようなとこに
したんかっちゅうたら
そりゃ やっぱり
わしらなんよ。
あと10年か20年か
どれだけ生きとれるか
分からんけど
わしゃ ここを元通りにして
人生しまいにしたいんじゃ。
フッ… 失敗したクソ流しもせん
クソ野郎のまま
死にとうないんじゃ!
あの ホントに
期待しないでくださいね。
私 アジとサバの区別も怪しい
人間ですから。
大丈夫 あんたはできる。
わしには分かるんじゃ!
片岡さん
私の何を知ってるんですか…。
行こう! また お船 乗ろうか!
うん!
の!
(磯田) よいしょ
永沢君 あん子…。
社長 仕事 頼んだみたいですよ。
えっ?
会社 立ち直らせてくれって。
ひろっさん…。
何するつもりじゃ 一体。
はぁ… 無理 こんなの。
<後に知ったことだが
この時のさんし船団丸は
漁師の年収は200万未満
未払いあり>
<社会保険もウン十年 未払い>
<船や網などの
借り入れは3億以上>
<一方で売り上げは1億程度>
<つぶれないほうが
おかしいような状態だった>
こんなの絶対無理。
ママ 大丈夫? お熱?
ん~!
何で そんなにかわいいんだ!
この野郎! コチョコチョ…!
(着信音)
あっ!
(着信音)
ん?
(着信音)
あっ ちょっとシ~しててね ねっ。
(着信音)
はい 岩崎です。
(琴平) その後 どうですか?
うまく行ってます?
はい おかげさまで
何とかやってます。
でも ちょっとよく分かんない話が
降って来ちゃって。
さんし船団丸っていう漁師さんの
会社からなんですけど
何か 儲かる仕事考えてくれって
1万円で。
こういうのって
何すればいいんですかね?
何か ペロっとアイデア出しとけば
それでいいのかな?
でも それ 結構
化ける話かもしれませんよ?
化ける?
儲かる仕組みを考えられたら
利益配分や成功報酬も
要求したりもできるだろうし。
それこそ その会社の役員に
なっちゃうって手だってあるし。
じゃあ 何かないですか? 先生。
漁師さんたちの会社が
すぐにできて 儲かる仕事。
(琴平) それはまず
自分で考えてくださいよ。
私が思い付くことは
ろくなことにならないって話
前 したじゃないですか。
まぁ…
じゃあ 僕も何か考えときますよ。
は~い
じゃ 期待して待ってます。
ん? 何?
ママ 大変なの?
ママというより
漁師さんたちの会社がね。
お魚 あんなにおいしいのに?
そうだよね。
あのお魚
高く売れたりしないのかね?
そうじゃんねぇ
高く売ればいいじゃんねぇ!
(琴平) 東京のスーパーだと
アジ100gで
150円くらいですかね。
ってことは末端価格で
kg 1500だから…。
kg… 末端?
あっ… ねぇ 和佳ちゃん。
kgで末端って 何の話?
何って… あっ! 違いますよ?
白いもんじゃないです。
そう アハハ…。
アハハ…。
そう…。
ハハハ…。
あっ すいません!
えっ? じゃあ
漁師さんが直接売るだけで
かなり儲かるってことですよね?
(琴平)
そういうことですね でも
確か 漁師って魚売る時
必ず漁協を通さなきゃ
いけないんじゃなかったかな?
えっ? そうなんですか?
何かあったんか?
(安野) あん子 ホテルにおった子やと
思うんですけど。
(杉浦)
あんな本 読むヤツおるんか。
(ライターをつけようとする音)
(梨花) ん?
(ライターをつけようとする音)
(ライターをつけようとする音)
えっ?
(ライターをつけようとする音)
泣き声
どうしたの?
(ライターをつけようとする音)
はぁ…。
あれ? 雨が降って来そうだな。
お待たせしました。
お~ 来た来た来た…。
(中川) 永沢君 これも頼むけぇ。
はい。
はい~。
はい お待たせ 焼酎セット。
たくみ ごめん
これ そっち回してくれる?
(たくみ) あ~ それ飲まないんで。
たくみ! お前が飲まんでも
みんなが飲むんじゃろうが。
そういう 一つ一つがの
海の上で…。
はい はい はい はい。
やっぱ 俺 向いてないよね
考えるわ。
何を考えるんだ? えぇ?
(たくみ) ごちそうさん。
ホンマに もう…。
(磯田) 相変わらず
なじまんのう たくみ。
お情けで
置いてもろうとるいうのに
何であんなになったかのう。
永沢君
何であんなになったかのう。
≪いらっしゃいませ!≫
≪いらっしゃい!≫
組合長 何かありましたか?
おぉ 社長
ちょっと聞きたいんやけどの。
ホテルに新しく来た
仲居おるじゃろ。
あん子が何か?
何か 社長が仕事を頼んだって
聞いたんやけど ホントか?
あ~ はい 何か
新しくできる商売ないかって
考えてもらっちょるんです。
商売って何するんじゃ。
今 それを
考えてもろうちょるところで。
うちも苦しいですけぇ。
構わんけど
よそもんがウロウロすると
みんな 不安がるけぇ。
ちゃんと
首に鈴つけといてくれや。
あ はい。
≪ありがとうございました!≫
(磯田) 大丈夫かいな ひろっさん。
何がじゃ?
ありゃ 完全に
くぎ刺しに来ちょろうが。
あん子 一体 何やっちょるんじゃ。
連絡してみようかいの。
え~…。
(着信音)
(片岡:磯田) おっ。
(着信音)
これを1kgのアジの
入った箱とします。
片岡さんたちが
大体 kg 400円くらいで
買い取られてるものです。
うん。
これが400円です。
ここに まずは
市場で これを買った
仲買さんの経費や利益
スーパーや小売店の
経費や利益が
いろいろ乗っかった結果
東京での末端価格が
kg 1500円になります。
つまり
自分たちの手で これを売れば
kg当たり 1100円
この角砂糖2つ分が
全部 手元に入るんです。
で さんし船団丸の年間水揚げが
250tだから
年間売り上げ 2億7500万の
アップになります!
2億7500!?
フフフ…。
(山中) で これ
どうやって売るんじゃ?
お魚を
発泡スチロールの箱に詰めて
直接 お客さんの所へ。
名付けて 「さんしの
イキイキお魚ボックス」は
どうでしょうか?
やろう! すぐやろう!
今 今… の の の!
ん?
ん?
いや~ 考えてくれたんは
うれしいんじゃけどの。
自分たちで
直接売るっちゅうことは
漁協を通さんで
魚売るっちゅうことじゃろ?
はい。
それは絶対にいけんのじゃ。
何でダメなんですか?
何でって 法律で
そうなっとるんじゃ お嬢ちゃん。
私が調べた限り
漁協を通さないと魚を売っちゃ
いけないっていう法律は
どこにもありませんでしたよ。
漁業法 水産業協同組合法
卸売市場法
ひと通り 見ましたけど
どこにもそんなことは
書いてありませんでした。
(磯田) やけど
漁協を通さんと
勝手に魚売るなんて
漁協が許してくれんのじゃ。
でも 法的根拠はないんです。
とにかく!
昔から そうなっとるんじゃ!
とにかく昔から
そうなってんだよ!
でも 仮に私たちが
勝手に売ったとしても
漁協は法律上
文句なんて言えないんです。
あ~ もう!
法律の話じゃないんじゃ!
あんの 漁協は わしらが
漁をするために必要なことを
全部やってくれるんじゃ。
(片岡の声)
船を動かす燃料 魚を冷やす氷
漁の道具や船 そんなもんの手配を
全てやってくれちょるんじゃ。
そん見返りに
漁協は わしらが取って来た魚を
売って 手数料を得る。
持ちつ持たれつで
何十年も やって来ちょるんじゃ。
(磯田) わしらが 漁協に手数料が
入らんようになることを
するっちゅうことは
向こうも わしらに
便宜を図ってくれんように
なるっちゅうこっちゃ。
そうなったら
漁自体ができんようになる。
そういうことでの
漁協をすっ飛ばすなんてことは
あり得んけぇ
他のもん 考えてくれんかの。
あの… でも それって
自分たちでやればいい話ですよね。
戦後じゃあるまいし
燃料とか氷とか
別に よそからでも買えますよね。
手続きだって自分たちでやろうと
思えば できるんじゃないですか?
とにかく! 当のわしらが
これは いけんって
言うちょるんじゃ!
じゃあ 別のもん考えます
っちゅうのが
あんたの筋やろうが!
あんた 1万円で
発注 請けたんじゃけぇ。
お言葉ですが 私 言いましたよね。
本気なら
プロの人に頼んだほうがって。
えっ? あぁ…。
ちょうどよかったです。
私も力不足だって思ってたんで。
お話は
なかったことにしてください。
あんの…。
ママ 怖い顔してる。
あ~ ごめん ごめん。
ちょっと やなこと
思い出しちゃってさ。
やなこと?
ママが高校生の時にね
生まれつき 髪の毛が
薄茶色の子が転校して来てさ
その子 先生に
髪の毛を黒く染めて来いって
言われたんだよ。
どうしたの?
(和佳の声) ママ それは
絶対におかしいと思って
先生に言ったの。
黒に染めさせたいなら まず
毛染めをするなっていう校則を
なくさないと おかしいって。
そしたら…。
うるせぇな
とにかく昔から
そうなってんだよ!
(和佳の声)
その話をみんなに言ったらさ
「そうだ~! 変だ~!」
って言うわけ。
で ママは すっかり
正義のヒーロー気分になって
ホームルームで抗議したわけ。
じゃあ みんな同じ意見
ということでいいか?
ん?
えっ 何 違うの?
えっ?
おい 遠藤!
でも お前は
髪を染めたくないんだよな?
(遠藤)私は…
私は こんなふうにしてくれって
頼んでないし
はっきり言って
迷惑っていうか…
(和佳の声)
結局 誰もママの味方は
してくれなかったんだよね。
何で?
いろいろあるんだよ。
先生とか学校に盾突くと
損なことが。
漁協をすっ飛ばすなんてことは
あり得んけぇ
当のわしらが これは いけん
って言うちょるんじゃ!
フゥ…。
まっ
長い物には巻かれろ
ってことだよね。
生きて行くためには。
生きて行くためには 長い物に
巻かれないといけないんだね。
いや う~ん…。
そうなんだけど。
あ~ いや~ でも…。
<後に知った話だが
母は この高校生の事件の折
結局 自らも発言を撤回して
みんなを騒がせたことを
謝罪したらしい>
<でも 母は その時の
屈辱的な思いを晴らすことも
かといって きれいさっぱり
忘れたりすることも
できてはいなかったのだ>
やめちゃったんですか?
漁師さんからのお仕事。
だって 昔からのしきたりは
絶対に壊すわけにはいかない
って言うし。
僕は ここでやめちゃうのは
もったいないと思いますけど。
(琴平) それに 岩崎さん自身
もう その商売を
諦めたくないようになってる気が
するんですけど。
そんなことないですよ。
そうですか。
そうですよ。
私は諦めたくないです。
でも それって
私の勝手な思いじゃないですか。
そこを「やめてくれ 迷惑だ」
って言う人たちに
押し付けるのって
違うじゃないですか。
(琴平) 岩崎さん。
漁協がダメだと言っても
国がいいと言ったら
どうですか?
国がいいって言う?
だったら どうですか?
そんなことができるんですか?
あった これか。
「この制度は
1次産業 (農林水産業)に
従事する生産者が
2次 3次産業分野まで
まとめて行うことで
1次産業を活性化
その収益構造を改善することを
目的としています」。
まんま これ
お魚ボックスじゃん!
え~っと で 申請の条件は…。
あ?
「なお 申請事業においては
所属する地域団体の
了承を得ること」。
ってことは 地元の漁協の許可を
もらえってことか。
≪いい男だろ?≫
(杉浦) ハハハハ…!
ハハハ…!
失礼します。
おっ すまんのう。
先日は大変失礼いたしました。
どうじゃ
ええ考え浮かんだか? ん?
片岡社長から
何かいい商売考えろって
頼まれちょるんじゃろ?
あぁ… それがなかなか。
何かアイデアないですか?
漁師さんたちが儲かるような。
あるんやったら やっちょる
ないから やっちょらん。
それだけのことじゃ ハハハ…。
でも 儲からなくなって
漁師さんがいなくなると
売るお魚がなくなる。
そうすると漁協さんも
儲からなくなるんですよね?
そこって心配にならないですか?
あんたは へんくーな子やのう。
へんくー?
屁理屈こねちょる
っちゅうことじゃ。
屁理屈… ですかね?
あんの 漁師は先のこと考えても
仕方ないんじゃ。
わしらの相手は自然じゃ 海じゃ。
わしらの力じゃ どうにもならん。
こん先 魚がまた取れるように
なるかもしれんじゃろうが なぁ。
でも 20年以上 お魚って ずっと
減るばっかりなんですよね?
まぁ 何だかんだいうても
10年 20年 このまま持つやろ。
その先は
そん時の若いもんにお任せじゃ。
のう!
≪どうにかなるじゃろ!≫
≪なる なる!≫
≪ハハハハ…!≫
さすが!
組合長さんは動じられない。
ド~ンとしてらっしゃいますね。
あんたな 小遣い欲しかったら
統括さんとこ行ったらええよ。
統括さん?
この辺りの10の漁協を
まとめてる
地域の統括してる人じゃ。
この辺の漁協の あの…
地元の一番偉い人
ってことですか?
そうじゃ そうじゃ
ほら あの人じゃ あの人。
ブチ女好きじゃけぇ
あんたみたいな子が行ったら
すぐにお手当くれよるで。
ハハハ…!
へぇ~ ありがとうございます。
おい! ホントに行きよった。
ハハハ…!
ハハハ…!
あの 統括さんですか?
私 こういう者なんですが。
この後 お時間ありませんか?
(ママ) ≪ユリアちゃん
あれ 誰なん?≫
(ユリア) 私がコンパニオンのバイトで行った
ホテルの仲居さんなんやけど…。
(ママ)
はぁ~ わたしゃ 統括さんが
女の子から逃げよるの
初めて見たっちゃ。
(統括さん)
いや あんた これはいけん。
わしゃ こんなもんに
ハンコつけんよ。
じゃあ
何すれば
ハンコ押してもらえますか?
いや…
そんなにくっついてもダメよ。
統括さんは このままでいいと
思ってるんですか?
漁業の偉い人として。
ここの人として。
このままじゃ
浜は死んじゃうんですよ。
おりゃ。
(統括さんの声)
商売は三方よしっちゅうての。
「三方よし」?
売り手も買い手も社会にも
みんなが得するもんに
せんにゃあいけんって教訓じゃ。
あぁ…。
(統括さんの声) あんたの考えでは
漁師たちは得をする
新鮮な魚を買える消費者たちも
まぁ ええとしよう。
やけど 社会は どねぇよ?
浜が生き返るじゃないですか。
フフっ…
あんたの言う浜は漁師だけか?
漁協や仲買も
大事な浜の一員と違うんか?
じゃあ 例えば
こういうのは どうですか?
♬~
これの申請に来たんですが。
(担当者) まぁ…
統括さんがええって言うんなら
ええでしょう。
ありがとうございます。
♬~
まぁ 市がええって言うならね。
ありがとうございます。
♬~
何か問題が?
(溝口) いえ
水産は極端な男社会ですから
まさか この分野で
初めて
ここまで たどり着いたのが
女性だとは
思ってもみませんでしたので。
(溝口) 応援してます。
頑張ってください。
ありがとうございます。
♬~
(着信音)
おっ…。
(着信音)
(着信音)
お… おう 何じゃい
今更 何の用じゃ?
片岡さん。
改めて お時間 頂けますか?
魚 勝手に売ってええって
国に許可もらった!?
はい。
このお魚ボックス事業
国は応援してくださるそうです。
ハハハ… 国が応援って。
そんなことあるんか?
国の6次化事業認定制度
っていうのがあって
これが申請書類の写し。
で これが
認定証です。
の… 農林水産大臣?
(山中) ハンコ! 大臣のハンコ!
本物か? これ。
お疑いなら 農林水産省に
お問い合わせください。
え~ 一体
どんなカラクリ使うたんじゃ。
大臣って…。
大臣に こんなハンコ
普通にもらえるはずないやろうが。
指定された書類を書いて
関係各所にハンコもらって
回っただけです。
ウソ言うなっちゃ!
お前 そんな…。
片岡さんの悩みは
何も特別なものじゃないんです。
魚が取れなくなったのも
漁師の年収が
どんどん減ってるのも
漁村が廃れてってるのも
ここだけの話じゃないんです。
もう日本中がそうで
国は それを大問題だと認識して
それで そのために
こういう制度も作ってるんです。
だから 私たちは
堂々と応援されていいんです。
漁協が何を言おうが
国も 農林水産大臣も
私たちの味方です。
やっぱり
あんたは福の神やったけぇ。
(磯田) 痛っ!
福の神?
わし あんた 初めて見た時
思うたんよ。
あんたは
みやこの生まれ変わりじゃて。
あの… お魚ボックス
やるってことでいいですか?
わしらを救いに来たんじゃて。
お魚ボックス
やるってことですよね?
おう もちのろんスケじゃ!
アハっ 誰ですか? それ。
(杉浦)
おい! へんくー者 おるか?
早っ。
お前 めちゃくちゃなこと
しやがって!
あの 一体 何が?
こいつが わしの頭越しに
統括さんに
ハンコもらいおったんじゃ!
はぁ?
これじゃよ これ!
この クソみたいな認定
もろうためにはの
地元団体の同意がいるんじゃ。
わしの同意がいるんじゃ!
それを このアマ
わしの頭越しに
統括さん たぶらかして
地元が同意してることに
しおったんじゃ!
えっ!
なるほど。
だって 組合長さんが
おっしゃったんじゃないですか。
困ったことがあるなら 統括さんに
相談してみたらいいよって。
ちょうどよかったです
事業の枠組みについて
きちんとご説明したいんで
よろしければ こちらに…。
片岡~‼
は… はい!
お前 これ どういうことじゃ?
あぁ?
この お前
何ちゃらボックス直販って
書類上 お前んとこが
やるようになっちょるやろ!
え~!
やりますよね 片岡さん。
もちのろんスケなんですよね?
(杉浦) お前 こんなことしたら
何が起こるか
分かっちょるやろな?
大丈夫です。
何とかならないようなことは
何もありません。
お前んとこ潰すのは
簡単なんやぞ!
ここで諦めたら そのうち
会社も浜もなくなります。
言うこと聞いたって
同じことなんですよ。
わしは…。
わしは何じゃ!
わしは その…。
いや~ わしも たまげたわ。
そもそも こんなにしてくれとは
全く頼んでなかったもんで。
実際 わしらも
さっき知ったところで のう?
あ~ そうなんです わしらも…
ねねね… のう?
そうそう そ… そうです
そうなんです。
なら 何ちゃらボックスは
やらんのやのう?
も… もちろんです。
また これか…。
素人 使うのも
いいかげんにしてくれ。
頼むわ。
はい!
もう きっちり
言うて聞かせますんで。
浜を立て直したいって言ったのは
どこのどいつだよ。
このままじゃ 浜は死ぬ
何とかしてくれって
泣き付いて来たのは
どこのどいつだよ
この ひょっとこ!
あぁ? わしは頼んでねえだと?
このまま何もせんかったら
失敗したクソも流さんクソ野郎
そんな男で終わりとうないって
言ったのは どこのどいつだ!
あぁ? あんたなんかね
クソ野郎ですらないわ。
ただのクソだよ クソ!
こんだけお膳立てしても 自分では
1ミリたりとも動けない
何の身動きも取れない
哀れなクソ!
クソはクソらしく
ハエにたかられ ウジに食われ
ガッビガビに
干からびるがいいわ!
う~ クソひょっとこ!
すげぇ。
このアマ
イカれちょんのと違うか?
イカれてんのは てめぇだ タコ!
あんたさ 漁師のピンハネして
暮らしてんだよね?
そいつらいなくなって どうやって
食ってくつもり?って
私 聞いたよね 聞いたよね!
したら あんた
死んだ後のことは知らん
後のヤツにお任せって
笑ってたよね。
あんたら! うがったつもりかも
しんないけど
それ 完全にイカれてるから!
このまま行けば
あんたは間違いなく
この浜を潰した
無能な組合長として終わる。
でも ここで変われば
この浜を救った偉大な組合長って
銅像 建つかもしれない。
そんな計算すらできないの
マジでタコだから!
仕方ないか タコだもんね。
とち狂ったタコは 自分の脚食って
うっかり死ぬんだってね。
笑われればいいわ
てめぇの脚 食い尽くして
日本中の笑いものになればいいわ
このイカれドタコ!
♬~
そうか。
なら 好きにしたらええ。
その代わり
金輪際 お前らには
氷も 燃料も出さん。
魚も一切受け付けん。
やれるもんなら やってみぃや!
え~ ちょ ちょ…
ちょっと待って!
待ってください! 待って!
おい どねぇしてくれるんじゃ。
どうにかするわ。
氷も燃料も出さんって!
だから どうにかするって!
どねぇするんじゃ おい!
どねぇ!
どねぇしてくれるんじゃ われ!
タンクローリーじゃ。
あぁ?
私がタンクローリーごと
連れて来ちゃるけぇ
つべこべ言わんと
ついて来い!
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