[終]ジャパニーズスタイル 最終回1時間SP #9[字]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
[終]ジャパニーズスタイル 最終回1時間SP #9[字]
前回から1年後。2度目の出戻りをする哲郎。しかし従業員は明るく迎え入れる。気味悪がる哲郎だが、実は旅館の売却が進められていた。旅館存続のため立ち上がる哲郎だが…
詳細情報
◇番組内容
主演・仲野太賀×脚本・金子茂樹×監督・深川栄洋のタッグによる本格シットコム!個性派キャストと共に本番は観客の前で披露!最終回は未知の1時間1発勝負に挑戦!まさにドラマ版ファーストテイクの集大成!
旅館の後継を拒み家出したドラ息子・哲郎(仲野太賀)は、父の入院を聞き10年ぶりに実家の旅館「虹の屋」を訪れる。クセのある従業員を束ねる専務となった哲郎。寂れた旅館再興のため奮起するが、毎回裏目に出てしまい…
◇キャスト
柿丘哲郎…仲野太賀
寺門・ルーシー・数子…市川実日子
影島駿作…要潤
浮野奏太…KAZMA
浅月凛吾郎…石崎ひゅーい
浅月桃代…檀れい
梅越一二四…柄本明
・
柿丘宗八…ベンガル
・
尾崎夜余代 …宮澤美保
澤田弥勒…松川尚瑠輝
久能イチ子…モトーラ世理奈
◇ナレーション
ベンガル
◇脚本
金子茂樹
◇監督
深川栄洋
◇主題歌
Vaundy『瞳惚れ』(SDR)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】三輪祐見子(テレビ朝日)
【プロデューサー】竹園元(テレビ朝日)、都築歩(テレビ朝日)、中沢晋(オフィスクレッシェンド)
◇おしらせ
☆番組HP
https://www.tv-asahi.co.jp/japanese_style/
☆Twitter
https://twitter.com/JPN_style_ex
☆Instagram
https://www.instagram.com/jpn_style_ex/ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
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〈お客さんの目の前で
本番一発勝負!〉
〈ドラマ版ファーストテイク
『ジャパニーズスタイル』〉
〈最終回は なんと
いつもの2倍の1時間!〉
〈極限を超えた
役者同士の真剣勝負は
このあと すぐ!〉
(柿丘哲郎)
皆さんに ご迷惑をおかけした
せめてものおわびですから…。
(犬のほえる声)
こんにちは。
(浅月凛吾郎)ああっ… ああっ…。
あっ… ああ~っ!
ご無沙汰しております。
皆さん お変わりありませんか?
ちょうど1年ぶりぐらいですかね。
確か
こんなクリスマスの季節でした。
料理長もご健在で
ホントによかったです。
別の旅館に行けだなんて
失礼な事 言っちゃって…。
ずっと引っかかってたんです。
支配人 それ
キャッシュレスの機械ですよね?
ずっと設置…。
♬~(梅越一二四)「足拭きマットを
空に投げたら」
♬~「トンビとカモメに早変わり
足拭きマット…」
(観客の笑い声)
(梅越)げっ…。
梅さん 元気そうでよかった。
あーっ! あっ… あっ…。
そうですよね。 当然です。
また家出なんかして
皆さんに
ご迷惑をおかけしたんですから
ここに来る資格なんて
ないんです。
わかってはいたんですけどね…。
車を返しに来たんです。
でも 東京を出る時に
洗車したんですけど
ここに着く前に
結構 汚れちゃって
ホント申し訳ないんですけど…。
桃代さんも
ご無沙汰しております。
ご心配なく。
家に上がるつもりはないですし
もう これで
帰らせて頂きますので。
どうか 皆さん お元気で。
親父の事も
よろしくお願い致します。
(浅月桃代)上がって お茶でも
飲んだら いかがですか?
えっ?
でも 出入り禁止ですよね?
絶対 そうですよね?
梅さん 早くお茶を準備して!
(観客の笑い声)
かしこまりました!
えっ ど… どういう事ですか?
遠いところ わざわざ
お越し頂いたんですから
ゆっくりしていってくださいよ。
えっ えっ えっ えっ…?
(桃代)社長も お昼過ぎには
ゴルフ場から帰ってきますから。
ねっ? あっ あっ…。
ちょっと… えっ? えっ?
(影島駿作)哲郎さんも
お元気そうで何よりです。
どうしてるのかなと
みんな 心配してたんですよ。
(浮野奏太)せっかく上がっていい
って言ってるんだからさ
とっとと上がれよ。
なんか 逆に怖いんですけど。
なんで 怖いんですか?
1年前の事を
思い出してみてください。
皆さんに 散々威張り散らして
好き勝手やった揚げ句に
旅館の送迎車を盗んで
出ていったんですから。
今回は ちゃんと
車 戻ってきたね。
前回の家出の時は
海外の悪徳ブローカーに
転売してましたからね。
(浮野)これは大違いだよ。
いやいや… おかしいですって!
おかしいのは
哲郎さんのほうですよ。
そうですよ。 お家に帰ってきて
上がるの怖いなんていう人
さらさらいませんよ。
だって 俺を許す理由が
ないんですよ?
逆の立場だったら
顔を見た瞬間に ボッコボコに
したくなりますけどね。
(一同の笑い声)
ハハハハ…
もう 1年も前の話ですからね。
(桃代)それは 最初のうちは
みんな あきれて
怒ってましたけどね。
(梅越)もうね 時間が経つとね
怒りなんか忘れて
楽しい思い出しか残ってません。
(一同の笑い声)
全然 信用できないです。
えっ じゃあ 何?
靴 脱いで 上がった瞬間に
俺たちに取り囲まれて
襲われるとでも思ったの?
いや それしか
考えられませんよね。
(桃代)そんな事して
なんの意味があるんですか?
凛吾郎 ホントは どうなんだよ?
うん。 こいつら
みんな ウソついてるよ。
危ない 危ない 危ない…!
(観客の笑い声)
違う 違う… いや もちろん…
もちろん 感情的に
許せない部分は
ちょっとだけはありますけども
そんな
哲郎さんが想像してるような
取り囲んで暴行する気なんて
さらさらありませんよ!
それは 私が責任を持って
約束致します。
俺は1発殴ったら
それでチャラにするから。
危ない 危ない 危ない…!
(観客の笑い声)
(梅越)坊ちゃん! 坊ちゃん!
坊ちゃん ちょっと待って。
ちょっと待ってください。
もう 正直に
話すしかないんじゃないですか?
(桃代)そうですね。
実は 折り入って
ご相談したい事がございまして。
相談? 俺にですか?
(桃代)ええ。
社長が 虹の屋の売却を
検討しているのをご存じですか?
えっ… そうだったんですか?
海外資本の企業が
興味を示しているんですが
そうなれば
我々の雇用は もちろん
この旅館の存続すら
難しい状況になります。
売却されれば
我々従業員は みんな
路頭に迷います。
社長を止められる
可能性があるのは
もう あんたしかいないんだよ…。
俺でも無理だと思いますけど。
弓矢なら 僕のを使って頂いて
構いません…。 パシッ…。
そうやって止めるんじゃないのよ。
何が一番悔しいかって
今 この旅館の業績が 少しずつ
上向いているところなんです…。
それも
坊ちゃんのおかげなんです。
いやいや そんなわけないって。
いいえ ホントなんです。
哲郎さんが出ていく前に仕掛けた
サウナとボルダリングの掛け算が
若い客層にヒットしてまして。
ええっ… そうだったんですか?
いや もう
経営の才能あったんだよ。
ホント素晴らしい事だよ これは。
(拍手)
いや なのに あの時はさ
頭ごなしに
否定するような事 言って
ホントに申し訳なかった。
いや 僕もね
勝算があって仕掛けたわけじゃ
ないんですけどね。
僕のアイデアと情熱が
感度の高いお客さんに
いいレスポンスをしてもらった
っていうだけですから。
まあ 澤田さんの貢献も
あると思いますけど。
えっ? 熱波師澤田
まだいるんですか!?
今は 熱波師だけじゃなくて
ボルダリングの
インストラクターも
兼ねてもらってます。
昔 少年院のね
高~い壁をよじ登って
何度も何度も
脱走を繰り返したそうです。
えっ? じゃあ
市議会議員の選挙は
落ちたんですね?
選挙違反のオンパレードで
すぐアウトですよ。
僕の選挙権 ふ菓子と
交換してもらったんだよ。
やじを飛ばしてきた市民には
例の水風船
投げまくったらしいからね。
そんなヤツを重宝してる この旅館
やっぱ イカれてますね!
いやいや。
それだけ懐が広く 弱者に優しい
いい旅館なんです。
哲郎さん。 改めて お願いします。
社長の説得に
ひと肌 脱いで頂けませんか?
そこまで お願いされて
断ったら 男が廃ります。
哲郎さんでダメだったら
我々も諦めがつきますので。
頼まれた以上は
必ず成功してみせますよ 支配人。
それが 皆さんに
ご迷惑をおかけした
せめてもの おわびですから…。
(観客の笑い声)
(澤田弥勒)あれ?
(梅越)あっ 来た。
(桃代)あっ 来た来た 来た来た…。
哲郎さんじゃないですか!
澤田さん。
あんた この旅館 好きか?
虹の屋… 最高です。
虹の屋…。
(澤田・哲郎)最高!
サウナ…。
(澤田・哲郎)最高!
熱波 最高!
熱波…。
(澤田・哲郎)最高!
(浮野)おい くるぞ くるぞ…。
ね~っ…
ぱあっ!!
(桃代)キャ~!
(梅越)うわ~!
(風の音)
こいつ バカなんだよ!
ジェンガ見ると
必ず壊すんだから!
1人でジェンガなんか
やるからじゃないですか。
ねえねえ このジェンガ
虹の屋の未来じゃないよね?
凛吾郎ちゃん!?
縁起でもねえ事
するんじゃねえよ!
〈人里離れた山奥に
知ってる人は知ってるが
知らない人は だーれも知らない
温泉旅館が
ポツンと一軒ありました〉
〈専務の職を放り出し
2度目の家出をしたドラ息子が
1年ぶりに帰り
旅館売却を阻止しようと
張り切っているようですが
果たして そんなに
うまくいくのでしょうか?〉
社長 遅いですね。
(桃代)もうそろそろだと
思うんですけどね…。
流しのフラメンコダンサー
いましたよね?
ルーシーさんですか?
そうそう。 いつ辞めたんですか?
俺との あんな約束
忠実に守らなくてもよかったのに。
まだ辞めてませんよ。
あっ まだ いるんですか?
勝手に辞めさせたら
かわいそうですよ。
でも いつも このテーブルで
ビール飲んだり ゲームやったり
してたじゃないですか。
今日は たまたま
外出してるだけです。
でも ボルダリング作って
ステージ
なくなったんじゃないですか?
どうやって踊ってるんですか?
ボルダリングの壁の前で
元気に踊ってます。
壁の前?
最近では 壁を使った踊りにも
挑戦してますよ。
壁を登りながらフラメンコ?
誰が それ見て 喜ぶんですか?
小学生未満のお子さんには
もう大人気です。
はーい! 僕 あれ 大好きです!
(観客の笑い声)
(桃代)そんな環境でも 虹の屋に
残ってくれてるんですけど
やはり 社長が
ここを売却するっていう話は
だいぶ こたえたみたいですね。
今 ルーシーさんは
婚活に力を入れてるんです。
豚骨?
ああ そうそう そうそう。
豚バラ肉をね
コトコト コトコト… おい!
「婚活」だよ!
もうね 新しい旅館に行って
踊りを続けるのが
しんどいらしいですよ。
私はね
坊ちゃんとルーシーちゃんね
一緒になってほしいなと
思ったんだけどね。
社長も入院してる頃は
それを望んでましたよね。
昨日 帰ってこなかったって事は
うまくいったんですかね?
えっ 外出って
デートなんですか?
だって 昨日は クリスマスですよ。
(凛吾郎)浮野くん
ずっとルーシーちゃんの事
気にしてるんだよ。
一応さ 心配だからな。
大丈夫だろ。
あいつ もう いい年なんだから。
今日のルーシーさんの
デートのお相手 誰だと思います?
勝手にしゃべったら
ルーシーさんに怒られますよ。
えっ 俺の知ってる人なんですか?
(梅越)ああ あの人 来てから
もう 1年になりますかね。
(浮野)だって
リベロウくんが家出した日に
ここにいた人だから。
えっ… リベロウって呼ばれるの
すごい懐かしい。
僕が砂浜で拾ってきた人
覚えてる?
えっ? ザ・ピアノマン砂田?
ただの英語教師だったけどな。
あれから 約束どおり
こちらに泊まりに来まして
彼のほうから 熱烈なアプローチが
あったみたいですよ。
でも あの踊り子 ほぼ初対面の
ザ・ピアノマン砂田に
気持ち悪いって
2回ぐらい言ってませんでした?
それがルーシーさんなりの
愛情表現なんです。
興味のない相手に 厳しい言葉は
ぶつけませんからね。
だって ザ・リベロウくんだって
ルーシーさんと初めて会った時さ
気持ち悪いって言われてたじゃん。
いや もう 頭きたんで
こっちも言い返してやりましたよ。
(戸の開く音)
(桃代)ほら 噂をしていたら
帰ってきましたよ。
(凛吾郎)おかえり。
(寺門・ルーシー・数子)
耳障りな声がすると思ったら
お前か。
へえ~。
そんな まともな服 持ってたんだ。
どういう意味よ?
いやいや…
ステージ衣装とジャージーしか
持ってない人なのかと
思ってました。
なんで上がってるの?
誰が リベロウ
家に入れていいって言ったの?
みんなに「上がってくれ」って
頼まれたんです。
私から 社長を説得するように
お願いしたんです。
こんなヤツに頼むだけ無駄だって。
いや そんな事ありませんよ。
だって
社長のお見舞い行った時も
ビビって ひと言も
しゃべれなかったんだから。
おいおい… 古い物差しで
俺を測ろうとするな。
ルーシーさんとしても
虹の屋が存続するに越した事は
ないじゃないですか。
まあ 私的には
もう どっちでもいいけどね。
えっ?
ちょっと それって… ねえ。
彼と
うまくいってるって事ですか?
うまくいってなかったら
こんな時間に帰ってこないでしょ。
ザ・ピアノマン砂田と
いい感じらしいな。
なれなれしく
話しかけてこないでくれる?
みんなみたいに まだ あんたの事
許したわけじゃないんだから。
フフフフ… もう お付き合いは
始まってるんですか?
梅さんが それ 聞くのかよ。
ううん それは まだだけど
でも この年になると
付き合うって事は
その先も
視野に入れるって事だから。
(一同の笑い声)
向こうは結婚したがってるんじゃ
ないですか?
まあ 昨日も
指輪 持ってきてたけどね。
それは もう プロポーズ
って事じゃないんですか?
(浮野)
みんな どうしちまったんだよ?
なんで 梅さんが
一番 前のめりなの?
いや だって ルーシーちゃんは
私の娘同然の人だもん。 ねえ~?
気持ち悪ぃな。
(観客の笑い声)
それで
お返事はしなかったんですか?
お互いの事を
まだ理解してるわけじゃないし
もうちょっとだけ時間ください
って お願いしたけど。
ああ それは賢明な判断だな。
だって まだ あんた
2回の離婚歴がある事
お伝えしてないんだろ?
話しかけてくんなっつったよね?
あっ 砂田さんならね
もう知ってるよ。
えっ…? どういう事?
だって あの…
この間 泊まりに来た時
聞かれたから 全部 教えちゃった。
(桃代)
ごめんなさいね ルーシーさん!
あっ… それでも
アプローチしてくるって事は
ほら 過去の事なんか
全然 気にしてない
って事なんじゃないの?
相手の過去を気にしない男なんて
存在しますかねえ?
だって
実際 ザ・ピアノマン砂田も
気になったから 凛吾郎に
こっそり聞いたんだろ?
なんで いちいち
私に突っかかってくんのかなあ。
3回目の挑戦が
一番難易度高いから
心配してやってんだよ。
えっ そうなんですか?
えっ 梅さん 知らないの?
棒高跳びでも
大体 いい結果が出るのは1回目。
追い込まれてからの3回目は
もう全然 結果出ません。
ごめんなさい! くっ…。
棒高跳びと結婚と
どういう関係があるんですか?
関係なんかないよ
ただの言い掛かりなんだから。
哲郎さん もしかして
焼きもち焼いてるんですか?
あっ そうだったの?
あっ 違います。
なんだ。 なら 早く言ってよ~。
あっ 違います。
私が
他の人のものになると思ったら
悲しくなっちゃったんでしょ?
(梅越)アハハハハ…!
そういう事なのかな?
もう~ 素直じゃないんだから!
あっ あの 全然違います。
だって 俺 もうすぐ結婚するんで。
(一同)えっ!?
えっ?
ホントですか!?
えっ… ホントに結婚すんの?
だから ごめんな
君の気持ちに応えてあげれなくて。
はあ~? あんたの事なんて
これっぽっちも
男として意識した事ないから!
ハハハハハ…!
凛吾郎 言ってやれ!
ううん ウソついてないよ。
チクショー!
今日は なんですか?
結婚の報告で こちらに?
いや 車を返すついでに
親父に結婚の報告と
まあ 駄目元で 式への参加を
お願いしようと思って…。
お相手は 誰なんですか?
ヘヘッ…。
梅さんに言ったって
わかんないよ。
(凛吾郎)
あっ こいつ ウソついてるぞ!
(桃代)じゃあ
梅さんも知ってるって事?
(浮野)えっ?
梅さんが知ってるって事は
みんなも
知ってる人なんじゃないの?
ちょっと待って…。
あんた まさか ルーシー2号と
復縁したんじゃないでしょうね?
フォー!
(梅越)ああ~!
お相手って
イチ子さんの事なんですか!?
(凛吾郎)僕の初恋の人だ!
哲郎さん
冗談も程々にしなさいよ。
だって 俺には…
あいつしかいないんすよ!
ふざけんじゃないよ!
私たちが どんだけ苦労して
引き離してあげたと思ってんの?
(桃代)そうですよ。
一緒にいるとダメになるからって
みんなで
協力したんじゃないですか!
いや… 気づいちゃったんすよ!
一緒にいるのが
ダメなんじゃなくて
シンプルに 俺がダメ人間でした!
開き直っても許さないからね。
あっ ちょっと…!
はあ?
俺だって 元に戻るつもりなんて
これっぽっちもなかったんだよ。
いや 本当にいい釣り師って
魚に 釣られてるって
気づかせないらしいからね。
目が覚めたら
見覚えのある きれいなまな板で
さばかれてました。
(浮野)バカ野郎!
また 釣りなんかに例えると
ルーシーちゃんに怒られるよ。
今 それどころじゃないから。
リベロウ。
(たたく音)
(観客の笑い声)
ちゃんと幸せにしてあげてね。
はい… 必ず 幸せにします。
僕に「初めて」を
教えてくれた人だからさ…。
(浮野)おい 具体的に
何と何 教わったんだよ?
(桃代)私に それを聞かせないで!
あっ ママが僕に
焼きもち焼いてくれた!
それは
焼きもちって言わないのよ。
凛吾郎ピンク!
(梅越)あっ 社長!
(桃代)下ろしなさい!
(賀来)いよいよ厳しい冬本番。
もう勘弁してくれってなります。
で… 飲みます。
(仲間)いよいよ厳しい冬本番。
もう私 どうにかなってしまいそう。
では 失礼して。
(梅越)あっ 社長!
(桃代)下ろしなさい!
(梅越)社長 おかえりなさいませ。
(ゴルフバッグを投げる音)
(桃代)ちょっと ちょっと…。
(観客の笑い声)
(浮野)槍は無理です!
槍は届かないですから!
(柿丘宗八)槍~!
(浮野)死にますから…。
(宗八)見えん!
見えん!
(観客の笑い声)
(宗八)一体 どういう事だ?
えっ…?
誰が うちの敷居またいでいいと
言ったんだ!
いや ここにいるみんなだよ。
私は言ってないけどね。
親父こそ…。
(宗八)ん?
うちの敷居またぐんじゃねえよ。
(宗八)なんだと?
母さんの保険金で
やっと持ち直した
この旅館を手放すって
どういう事だよ?
こうなったのも
お前が跡継ぎを拒否して
家出なんかするからだろ!
じゃあ 俺がもう一回
本気で跡継ぎになるって言ったら
撤回してくれんのか?
もう遅いに決まってんだろ。
何が遅いんだよ?
お前の本気に
何度だまされたと思ってるんだ!
言ったそばから忘れちゃうのか?
いや 全部 覚えてるよ!
1回目は
高校のバレー部に入った時だろ。
ああ そうだよ。
旅館の手伝いを放棄して
本気で全国大会 目指しますって
みんなの前で豪語したくせに
3年間 ずっと補欠だったよな。
(凛吾郎)泣き虫補欠リベロだ!
よっ!
号泣させたら全国トップクラス!
黙ってろ!
本気で跡継ぎますって
涙ながらに頭下げたのは
あれ たった1年半前だぞ。
その事に関しては
ずーっと気になっておりました。
ねっ? 梅さん。
(梅越)そうです。
社長は
坊ちゃんがやりやすいために
随分と
環境を整えてくれましたからね。
どうして あの日 ここを
出ていっちゃったんですか?
専務として やりたいように
やってた時でしたからねえ。
それは…。
俺がいないほうがいいと
思ったから…。
おっ
ちゃんと自覚してるじゃないか。
でも あの頃と今じゃ違うんだよ!
今だったら
もっとうまくやれるんだよ!
ダメだ。
俺の本気にだまされたって
言ったけど
たったの2回だけだろ。
2回もだまされれば 十分だよ!
親父は経営者なのに
大事な事を知らない。
なんだ?
一番 結果が期待できるのは
3回目の挑戦なんだよ!
誰か~ 棒高跳びの棒で
こいつの頭 引っぱたいて!
お前のな そのざれ言はな
もう うんざりなんだよ。
さっさと出ていけ!
まだ 話は終わってねえんだよ!
(宗八)おい 澤田 いるのか?
今 サウナ室のほうにおります。
力ずくでもなんでもいいからな
こいつを外に出してくれ!
♬~(歌声)
♬~(尾崎夜余代)「ふたりで…」
(観客の拍手)
おいおい おいおい おいおい…!
どういう事だ? 親父!
(浮野)おい ルーシー 空けろ。
なんで 尾崎さんが来たんだよ?
なんで 一緒の服 着てんだよ!?
同じだって…。
(2人)いいじゃんね~?
しらばっくれてんじゃねえぞ!
(桃代)はい。
どうぞ。
(桃代)再婚されるそうです。
隠れて コソコソやりやがって!
あとでな 会った時に
お前に言おうと思ってたんだよ。
だったら 今日 言えよ。
なんで 追い出そうとするんだよ?
社長のプロポーズの言葉は
「人生のキャディーになってくれ」
だそうです。
「専属キャディー」!
(2人)だもんね~!
おい いい加減にしろよ 親父!
母さんとの約束 どうすんだよ?
一生 愛し続けるって
泣きながら
誓ったんじゃねえのかよ?
この虹の屋を 一生かけて
守り続けるんじゃねえのかよ!?
うるせえ! お前にな
俺の気持ちが わかってたまるか!
これ やめろ だから!
わかんねえから聞いてんだろ。
今日のお祝い どうしましょうか?
(宗八)あっ どうしようかね?
この様子じゃ
ちょっと無理かもね。
キャンセルしよっか。
(夜余代)じゃあ 電話してきます!
転ばないようにね。
は~い。
お祝いって なんのお祝い?
ハハハハ…
実はな 今日のゴルフでな
アルバトロスを出したんだよ。
アルバトロス?
ゴルフでパー5のところを
2打で入れる事を
アルバトロスといいます。
ホールインワンより
難易度が高いので
達成した人は
お祝いするみたいですね。
「人生の運を使い果たす」って
いわれるぐらい
ものすごい確率しか
出ないらしいよ。
せっかく
最高の気分で帰ってきたのに
お前のせいで全部台無しだ!
親父… なあ 考え直してくれよ。
うちがなくなったら
この人たち全員
路頭に迷うんだぞ!
売却先にはな ちゃんと
再雇用をお願いするつもりだよ。
もう
そういう問題じゃねえんだよ。
うちでしか
働けない人たちなんだよ!
そんな言い方 失礼すぎるだろ!
いや あのね
坊ちゃんの言うとおりなんです。
えっ 失礼じゃないの?
はい。
「ルーシーちゃん
ルーシーちゃん」って
あんなに
かわいがってたじゃねえかよ。
それはな
今でも気持ちに変わりはないよ。
じゃあ 知ってんのか?
うちがなくなるせいで
手頃な客 見つけて
したくもねえ3回目の結婚
しようとしてんだぞ。
社長を説得してんの?
私を傷つけてんの? どっち?
凛吾郎というお荷物を抱えた
桃代さんは
そんな簡単に
再就職先が決まると思うか?
双子の兄弟に犯罪者がいる
料理長も
そんな簡単に雇ってもらえる
旅館が どこにあるんだよ?
温泉にも入れない
賄いも食べれない
そんな支配人
うちが雇ってあげるしかねえだろ。
梅さんなんて
ただの給料泥棒だぞ!
(観客の笑い声)
私を
そんなふうに思ってたんですか?
僕 お荷物って言われたよ。
よし! じゃあな お前は
この従業員 みんな束ねて
この虹の屋を継ぐ覚悟は
あるのか?
今度こそ お前の本気を
見せる覚悟はあるのか?
さっきから
あるって言ってんだろ。
じゃあな 誓約書 書け。
もし 次 逃げるような事があれば
直ちに旅館は手放す。
みんなの命運はな
全部 お前の肩にかかってるんだ。
わかったな?
わかったよ。
よし! じゃあ 来い!
(宗八)来い!
来てるよ。
(宗八)来い!
来てるよ!
これは 売却せずに
存続するって事ですよね?
さすがに もう
大丈夫なんじゃないっすか?
私は進退を考えさせて頂きます…。
あーあ リベロウのせいで
梅さん へそ曲げちゃったよ。
だから もっと早くに
クビを切るべきだったんです。
そんな事
言うもんじゃないですよ。
梅さんがいてくれて
みんな 助かってるよ。
ありがとうございます。
ルーシーちゃんは どうするの?
(梅越)そうですよ。
ねえ? ルーシーちゃん
婚約したんだもんね。
存続するっていうなら
しょうがないよね。
私だけ抜けるわけにはいかないし。
無理しなくていいんですよ。
大事な 人生の選択なんですから
もっと真剣に考えたほうが
いいですよ。
だってさ 私が出ていったら
浮野くんのゲーム
相手してくれる人
誰もいなくなっちゃうでしょ?
俺の事は気にしなくていいんだよ。
最近 一人ジェンガにハマってて
楽しくてしょうがねえんだから。
素直に嬉しいって言ったら
いいじゃないですか。
浮野くん よかったね。
何 食べてるの?
うん シロアリだよ。
(観客の笑い声)
ずっと心配してたもんね。
バカじゃねえ? お前!
凛吾郎ちゃん 洗濯物しまうの
手伝ってちょうだい。
うん わかった。
それじゃ たまには仕事するか。
(観客の笑い声)
私も手伝いますよ。
いいって!
あんたは ほっといてください!
(カラスの鳴き声)
俺も買い出し行ってくるかな…。
あっ 待って。 お土産があるんだ。
お土産? 俺に?
うん。
久しぶりに街に出たらさ
なんか いろいろ
買いたくなっちゃってさ。 はい!
本当は ここを出る時の
餞別にしようと思ってたんだけど。
えっ!? UNO?
もう ここにあるのに。
うん。 だって
あれは リベロウのでしょ?
黄色の1が「ONO」って
もう バレバレじゃん。
やりすぎて 他のカードの傷まで
覚えちゃってるしな。
早速 今晩 どう?
じゃあ 11時に ここで。
オッケー。
よし! よし! よし!
よし! よし!
浮野くん。
えっ?
気持ち悪ぃ。
(観客の笑い声)
(宗八・哲郎)ハハハハ…!
そんな偶然ってあるんだね。
いや 元々 霊媒師だったからな
方角とかな 日程とか
すごい厳しいんだ。
尾崎さん そうだったね。
うちの彼女も その日に
絶対 式挙げたいって
うるさくてさ。
しかし 先に言ってくれれば
一緒に結婚式 挙げられたのにな。
ホントだよね。
そうか…。 哲郎も結婚するのか。
式が終わって落ち着いたら
すぐ連れてくるからさ。
楽しみだな。 フフフ…。
イチ子も 親父に早く会いたいって
言ってたよ。
おっ そうか。 フフフ…。
じゃあ 2人の結婚に 乾杯!
(竹野内)よしっ!いいアイデアが降りてきたぞ!
(窪田)≪この人はいつも若々しい。なぜだ?≫
いただきます。
≪食べ物か?ネクタイの色か?≫
(カラスの鳴き声)
(観客の笑い声)
どこ行くの?
座布団 取ってくる。
社長の分もいるかな?
一応 持ってきてあげて。
あっ わかった!
社長が ちょうど亡くなった時間に
包丁研いでたんだけどさ
砥石が真っ二つに割れたんだよね。
それ 虫の知らせってやつだ。
やっぱ そうかなあ。
間違いないよ。
しかも その研いでた包丁がさ
社長から誕生日にもらった
包丁だったんだよね。
私も 女将さんが亡くなる前日に
ステージ用のヒールが
折れたんだよね。
そのヒール 女将さんのお下がり
って言ってなかった?
えっ… 何? これ。
どうしたの?
ちょっと待って…。
ウソでしょ…。
社長の生年月日
そろっちゃった。
いつだったっけ?
1900…。
色は?
ドロー4はあるの?
言うわけないじゃん。
引っかかんなかったか~!
やり方が せこいんだよ!
何も この日にまで
やる事ないんじゃないの?
社長に捧げる
弔いの一戦ですから。
(桃代)物は言いようね。
社長 私たちのUNO見るの
好きだったもんね。
よく浮野くんのカードのぞいて
ルーシーさんに教えてたわよね。
そんなイカサマしてたのかよ!
私が頼んだんじゃないよ。
せこいのは どっちだよ。
社長が勝手にやったの。
どおりで
ルーシーさんに勝てねえわけだ。
社長が見てなくても
勝てないくせに。
はい ウノ。
社長 見てないから ウノ。
はい~。
(観客の笑い声)
(梅越)お待たせしました。
(桃代)随分 遅かったですね。
ガソリンスタンドに寄って
給油と洗車をしてましたので。
(梅越)もう 支配人には
参っちゃいましたよ。
どうしたの?
(梅越)社長が亡くなったのは
病死じゃないんじゃないか
って言うんです。
えっ どういう事?
あくまで可能性の話ですよ。
まあ 他殺の可能性も
捨てきれないんじゃないか
と思いましてね。
(桃代)他殺?
(凛吾郎)僕 怪しい人 知ってるよ。
(浮野)誰?
尾崎さんでしょ?
凛吾郎くんも気づいてましたか?
うん。 だって 昨日も今日も
一回も泣いてないもん。
それだけで怪しいなんて
言うもんじゃないわよ。
だって お寿司も
ものすごい食べてたよ。
ああ それは確かに。
3人前をぺろりと平らげて
お吸い物まで
おかわりしてましたからね。
葬式で お吸い物まで
おかわりする人
なかなか珍しいよね。
とても婚約者が亡くなった人の
食欲とは思えませんでした。
アルバトロスっていうんですか?
あれもね
尾崎さんの仕業じゃないか
って言うんですよ。
どうして?
尾崎さんは 元々 あのゴルフ場で
キャディーをしてたので
コースを熟知してましたし
社長も 年々視力が落ちて
自分の打球を
ほとんど目で追いきれなかったと
聞いてますしね。
じゃあ ホントはアルバトロスじゃ
なかったって事?
ええ。 社長が2打目を打った時に
「ピンに真っすぐ飛んでいったわ」。
似てる!
…ってウソをついて
グリーンに先回りして
カップからボールを出せば
簡単にだませます。
そんな事して
なんの意味があるんですか?
アルバトロスが
発生する確率は
宝くじの1等に当たるぐらい
低いらしいです。
ほら 先日 浮野くんも
言ってたじゃないですか。
「人生の運を使い果たす」。
そのとおりです!
アルバトロスが発生した翌日に
亡くなった事で
運を使い果たしたという
先入観から
他殺への疑いが薄まるんです。
その程度の推理で
尾崎さんを犯人にするのは
失礼ですよ。
(梅越)車の中でもね
ずっと この調子だったんですよ!
それは大変だったね。
もうね
ゴルフなんか関係ないってね
何度も何度も
言ったんですけどね!
そうですよ。 社長の死因は
元々の持病が悪化した
突然死なんですから。
そういえば さっきから
尾崎さん見かけないね。
あっ 外の空気吸いたいって
散歩に出かけたよ。
(波音)
哲郎さん! 哲郎さんも
こっちにいらしてくださいよ。
リベロウ ビールでいい?
(凛吾郎)あっ 社長もビールだよね?
(桃代)うん。 注いであげて。
(浮野)支配人も
1杯ぐらい飲めばいいのに。
いや 私は水で結構です。
この人 飲まなくても
酔っ払ってるようなもんだから。
そうそう 飲んでなくても
飲酒検問 引っかかりますからね。
マジで?
冗談だよ。
(観客の笑い声)
それじゃあ あの…
そろったところで献杯しますか。
じゃあ 坊ちゃん…。
本日は 親父のために
お集まり頂きまして
誠にありがとうございます。
随分 硬いね。
(桃代)立派に喪主を務められて
社長も安心して
天国に旅立たれたと思いますよ。
もう 女将さんと会えたかな?
そうね。
幸せな人生だったと思います。
好きな事ばっかりやって
最後には あんなにも
たくさんの人に見送って頂いて。
坊ちゃんが帰ってきて
最後にお会いできたっていうのは
不幸中の幸いだった
かもしれませんね。
これからも
親父が残した この虹の屋に
力を貸して頂けると幸いです。
献杯。
献杯!
献杯。
(すする音)
(浮野)汚えな。 なんだ その音は。
(梅越)いやあ…
いいお葬式でしたね。
本当に いいお葬式でした。
お葬式に いいも悪いもあるの?
そりゃあ ありますよ。
ご遺体の扱いが業者によって
違うみたいですよ。
お経をあげてくれる お坊さんにも
当たり外れがありますから。
あのお坊さんね
どこかで見た事あるんだよな…。
砂田さんも来てたね。
あの人を選ばなくて
正解だったかも。
どうして?
だって
お葬式の場に
指輪の箱を持ってきて
「返事は いつでも大丈夫だから」
って
催促するような事 言うんだよ。
気分的に 今年中に
はっきりしたお返事が
欲しかったんじゃないですか?
だから はっきり断ってやった。
正解だよ。
浮野くん
また嬉しそうな顔してるよ。
ああ あの お花… あの ほら
坊ちゃんの親友の。
小野くん?
(梅越)あの人のお花
一番でかかったよね。
さすが テレビ局の
プロデューサーは違うね。
(グラスを置く音)
熱っ! 熱い 熱い 熱い…。
何すんだよ…。
これ 食うの?
どうしちゃったんだろうね。
そりゃ やっぱりね ショックですよ。
昨日から ずっと
あの調子ですからね。
ねえ 知ってた? リベロウも
昨日から一回も泣いてないんだよ。
(浮野)えっ そうだっけ?
今までさ
泣かなくてもいいってとこで
ずーっと泣いてきたくせに
お葬式では 全然泣かないから
びっくりしたよ。
涙を流さず呆然としてる姿が
逆に痛々しかったですね。
喪主として
葬儀をこなすので
精いっぱいだったんですよ。
(浮野)じゃあ 落ち着いたら
どっと悲しみが
押し寄せてくるんですかね?
まあ そういう事になったらね
我々が慰めてやりましょう。
そうですね。
リベロウが大好きな
バウムクーヘン
買ってきてあげればよかったかな。
あれ パチンコの景品じゃないと
手に入らないからね。
(梅越)あっ! 思い出した。
あの坊主 パチンコ屋のトイレで
いつも私服に着替えるヤツだ。
なんで トイレで着替えるの?
一回 帰るのが
面倒くさいんじゃないですか?
いや… 坊さんだからね
あの袈裟 着て パチンコやるのは
まずいでしょう。
梅さんさ あの坊さんに
賄賂 渡してたよね?
(梅越)賄賂じゃないって。
火葬場の人にも渡してたよ。
(梅越)あれはな
心付けっていうんだよ 心付け。
チップみたいなもんでしょ?
いや あれをね
渡すか渡さないかじゃね
全然違うんだよ?
そうなんだ。
遺骨もきれいに
集めてくださいましたもんね?
ああ… もう
火葬場の人が褒めてくれました。
立派で たくましい骨でしたね。
(浮野)フフフフ…。
えっ? 何が おかしいんですか?
凛吾郎のせいだからな。
(凛吾郎)僕 何も悪くないもん。
最後に棺の中に
思い出の品 入れたでしょ?
ええ 入れましたよ。
ゴルフボールとかカラオケのマイクとか。
私はね 湯の花を入れました。
最後に虹の屋のはんてんを
おかけしましたけど。
褒められてた立派な骨
あれ 凛吾が入れたんだよ。
(梅越)えっ! 骨をですか?
社長ね 僕がさばいた鹿の焼き肉
大好物だったからさ。
ベタ褒めされてた大腿骨2本
あれ 鹿の骨だったんだよ。
(浮野)ハハハハ…!
(梅越)え~ そうなんですか!
もう 凛吾郎ちゃん
何してるの!
あそこだけ
超人のような骨だったから
おかしいと思ったんですよ。
業者の人もね まさか あれが
鹿の骨だなんて事は
気がつかないでしょうね。
あの骨 褒められる度に
腹筋 崩壊するかと思ったよ。
あれ 骨壺にさ
鹿の骨が納められていく時
最高だったよな。
あなたたち そんな事 言ってると
バチが当たるわよ!
オホホホホ…!
(鈴)
あれ? もう着替えたの?
ねえ ママ 僕も着替えてきていい?
ダメよ。
そろそろ帰ります。
(凛吾郎)えっ どこ帰るの?
東京に。
帰るにしても もう少し
ゆっくりしていってくださいよ。
さすがに俺たちも
その状態で帰すのは心配だよ。
明日も用事があるので。
(梅越)いや 坊ちゃん…
今 帰るのは ちょっと
まずいんじゃないですか?
そういうわけには
いかないんだって。
これからの虹の屋についての
話し合いもありますし
遺品整理も 早く
取りかかったほうがいいですよ。
また来月にでも帰ってくるから。
来月?
どうして そんな先なんですか?
(桃代)明日のご予定は
キャンセルできないんですか?
フッ…
無理に決まってるじゃないですか。
明日は 僕たちの結婚式ですよ。
(一同)ええっ!?
♬~ <「ヱビス」は この国の幸せを見守って
130年以上>
<おめでとう ありがとう>
<うれしいが溢れる年末年始>
<さあ 今年も
「ヱビス」で>
(浮野)えっ!? えっ ウソ?
お前 明日 結婚式?
そうです。
(浮野)昨日 お通夜 今日 葬式で
明日 結婚式!?
だから 帰らなきゃって
言ってるんです。
哲郎さん! それは さすがに
まずいんじゃないですか?
そうなんです。
絶対出ないと まずいんです。
(桃代)そういう意味じゃ
ございません。
えっ?
(桃代)ご不幸があったら
しばらくの間は喪に服して
四十九日を終えて
落ち着いたら 改めてやるのが
本当なんじゃないんですか?
(梅越)そりゃ そうですよ。
えっ?
明日の結婚式をキャンセルしろ
って言うんですか?
当然じゃありませんか。
だって 今 彼女
明日の準備で 僕の分まで
一生懸命
頑張ってくれてるんですよ。
イチ子さん どうして来ないか
不思議だったんだけど
そういう事だったんだよ。
えっ そういう事!?
やばいよ お前。
向こうは向こうで
すごい忙しいのに
ちゃんと葬儀に電報送ってきて
くれるんですから
もう ホントにいい女ですよ。
いや 褒めるとこ違うでしょ。
えっ なんで?
だって 普通は結婚式を取りやめて
お葬式に出るものでしょ?
(桃代)さらに言わせて頂くと
私たちがやったような
会場のお手伝いなんかも
率先してやらなきゃいけない
立場の方なんじゃないんですか?
僕のフィアンセを
侮辱するんですか?
はあ?
(桃代)侮辱なんかしてませんよ!
支配人が 尾崎さんが
犯人だって決めつけたのが
失礼だって
おっしゃってましたけど
同じぐらい失礼な事を
言ってますけどね!
(凛吾郎)ちゃんと聞いてたんだ。
私たち
そんな間違ってる事
言ってないと思うけど。
いや… そりゃ そうですよ。
だってね
今日 葬式でね
明日 結婚式っていうのはね
ちょっと 私は納得できないな…。
そのイチ子さんが結婚後に
東京に残るつもりだったら
まだ話は わかるんだよ。
(梅越)そうだよね。
でも 行く行くは こっちに来て
一緒に働くつもりなんでしょ?
ええ。 虹の屋で働く事を
ずっと楽しみにしてますから。
だったら 自分の結婚式より
こっちの葬式
優先するべきだったよね?
そうじゃない? 絶対。
みんなして なんなんですか!?
明日は結婚式なんです!
なんで 誰も
お祝いしてくれないんですか?
はっは~ん。 なるほど。
(観客の笑い声)
そういう事でしたか。
哲郎さんが
どうして涙を流さなかったのか
ようやく謎が解けました。
おじさん ちょっと黙れ!
思い返せば
哲郎さんは 葬式の間 ずっと
宙に視線をさまよわせ
消え入るような声で
ブツブツ つぶやいていましたね。
ああ… こっちに来てからも
そうだったよね。
よほどショックだったんだろうなと
思ってたけど 違うの?
私も 心神喪失状態に
陥っているんだとばかり
思っていました。
つまり ずっと だまされていた。
前置きはいいから
早く説明して。
哲郎さんは 悲しみで
心神喪失のふりを装いながら
この2日間 ずっと
披露宴での新郎のスピーチを
練習してたんです!
(一同)ええっ!?
(梅越)そんなバカな!
ちょっと待ってくれよ!
私 多少 読唇術を
かじっておりますので
哲郎さんの唇の動きを
ずっと観察しておりました。
初耳だ!
じゃあ ママも独身術を
ずっと使ってるの?
(桃代)えっ?
(浮野)えっ! 桃代さん
読唇術 使えるの?
漢字が違うのよ。
(浮野)ああ 「独身」…。
独り身の「独身」ね。
あれ 術じゃねえよ あれ。
唇の動きから
このような文章が読み取れました。
「この度は
2人のために集まって頂き
誠にありがとうございます」。
喪主のあいさつの
練習じゃないですか。
じゃあ 「2人のために」の
もう一人は どなたですか?
去年 一足先に亡くなった…
母親の分まで
あいさつしたかったんですよ。
喪主のあいさつだったら
お葬式 終わって
こっちに戻ってきても
やる必要ないよね。
だって それは
茫然自失の状態だったから…。
本当に茫然自失だった人は
自分で 茫然自失だったとは
言わないと思います!
新郎スピーチの練習は
ひどすぎるね。
社長が かわいそうすぎます。
披露宴だけだったら
まだいいほうです。
まだ なんかあるの?
二次会の司会も 自分で
やられるおつもりなんですか?
(桃代)ええっ!?
はあ?
もう一つ
読み取れた文章があります。
言うな 言うな 言うな 言うな!
いいから教えて。
「さあ お待ちかねの
ビンゴ大会~!」。
「張り切って 参りましょう」。
お前 いい加減にしろよ! お前…。
(梅越)お父さんの遺影を持って
ビンゴ大会のあいさつ…。
この野郎!
だって 披露宴も二次会も
明日なんですよ。
いつ考えて
いつ練習するんですか?
やる時間 昨日と今日しか
ないじゃないですか!
だから みんな キャンセルしろ
って言ってんだろうがよ!
今からでも遅くないですよ。
その日取りしかないんですよ!
3カ月前に予約して
なんなら その日に開いてる式場と
披露宴を予約したんですから。
結婚式は どうしてもその日に
やらなきゃいけない事なんて
あります?
だって 明日は 彼女の誕生日で
大安で 天赦日で
一粒万倍日が重なった
最高の日なんですよ!
痛い 痛い もう…。
もう それ逃したら
同じ条件を待とうってなったら
もう何百年後かの話ですからね!
さっきから 話 聞いてるとさ
社長が亡くなった事 全然
悲しんでないように感じるけど。
そんなわけないだろ!
じゃあ 結婚式とお葬式
どっちが大事だと思う?
どっちも大事だから
明日 結婚式があるのに
こんなに頑張って
葬式を フルのスケジュールで
参加したんだろ!
息子だったら フルのスケジュール
当然だろうがよ。
喪主だしね!
イチ子に
告別式とお通夜 どっちも
参加していいかって聞いたら
あいつ 「どっちか片方じゃ
ダメなの?」って
初めて 俺の前で泣いたんですよ。
どうしようもねえ女だな…。
おいおい おいおいおい…!
(浮野)どうしようもねえぞ!
おいおい おいおい…!
(浮野)なんだよ? お前…。
さっきから 俺とイチ子の事
悪者扱いしてるけど
マジで意味わかんねえんだけど!
悪者扱いなんかしておりませんよ。
だって 一番悪いのは
親父じゃないっすか!
坊ちゃん!
それを言っちゃダメです
それを言っちゃ…。
医者に注意された事
一つも守らないで
好きなもん食べて
好きな事やって…。
そんで 息子の晴れの日の
直前に死ぬなんて
もう 嫌がらせ以外の
何ものでもないだろ!
社長も 狙って そういうふうに
したわけじゃないですから。
当たり前じゃないですか。
なんで 俺だけが こんな
責められなきゃいけないんだよ!
(嗚咽)
泣くなよ。
今 ここで
泣くとこじゃないでしょ?
俺だけなら まだしも
この場にいない イチ子も
あんな言われ方するなんてよ…。
こんな事になるんだったら
喪主なんか やらなきゃよかった!
泣くんじゃねえっつうんだよ
この野郎。
どうせ 明日
思う存分 泣くんだからよ。
じゃあ もう帰っていいですか?
バスの時間があるので 帰ります。
ちょちょちょ…
ちょっとだけ 待ってください。
なんですか?
百歩譲って
結婚式の事はわかりました。
でも どうして
こちらに帰ってくるのが
1カ月も先になるんですか?
桃代さん 何言ってるんですか?
結婚したら
新婚旅行へ行くのは当然ですよね。
だから それをキャンセルしろ
って言ってんの!
さっきから 簡単に
キャンセル キャンセルって…。
じゃあ そのキャンセル代
誰が払ってくれるんですか?
ねえ…。
こんな直前にキャンセルされた
お店の人の気持ちは どうなるの?
ねえ…。
心の穴は キャンセル代じゃ
埋まらないぜ!
わかった… わかった わかった。
わかった わかった…。
この人のね 言う事もね
一理あるよ。
さすが虹の屋の4代目だ。
客商売しててね
キャンセルっていうのはね
ちょっと言いにくいよ。
え~… まあ 確かに
式場とか旅行会社の人間の気持ち
考えたら
リベロウくんの考え方も
一理あるかもしれないけど…。
哲郎さん。
言いすぎてたとしたら
申し訳ありませんでした。
みんな…
勝手な事を言いすぎだと思う。
(観客の笑い声)
もう マジで反省してほしいわ!
だから 悪かったって
みんなして謝ってるじゃん。
普通は こうだ
普通は こうだって…。
普通って なんなん?
一体 誰が決めたんや?
バスの時間 大丈夫?
そもそも イチ子だって
普通じゃありませんしね。
親父も 母さんも
普通じゃありません。
その息子に生まれた俺は
普通とは ちょっと
ズレたと思います。
でも そんな人間に…
普通を強要するなんて
無理に決まってるだろ!
バスの時間 大丈夫?
最後の最後まで お祝いの言葉を
かけてくれませんでしたね。
俺 一生 忘れませんからね!
これは つまり 正々堂々と
根に持つって事ですからね!
バスの時間 大丈夫…?
うるせえな!
クソッ… クソッ!
今から行くんだよ。
お待ちください!
マジ なんなん…?
もう全然反省してないやん。
最後に…。
そのカバンの中を
見せて頂けますか?
ちょっと待ってくれよ…。
プライバシーの侵害。
そして 俺 もう時間ないんだよ。
5秒もかかりませんから。
いや カバンの中 見せろって
俺 職務質問の警官にしか
言われた事ないんだけど。
同じ意味です。
そのカバンの中に
あってはならないものが
入っていないかどうか
確認させてください。
えっ…
何をおっしゃってるんですか?
集めた香典を入れておいた
せんべいの空き缶が
見当たらないのですが
さあ それは
どこにいったのでしょう?
香典泥棒じゃん!
桃代さんさあ…
人の事 泥棒扱いするなんて
それなりの覚悟があるんだろうな。
覚悟というのは?
俺は 虹の屋の社長になる男だ!
つまり あんたは部下だ。
もし 俺が無実だった場合
このカバンに
香典が入ってなかった場合
桃代さん。
あんたのクビは当然の事
このお荷物凛吾郎と一緒に
出ていってもらう事になるけど
その覚悟はあるんだろうな?
はい。 できております。
いいぞ ママ! かっこいいよ!
なんだよ…。 そんなに
うちをクビになりてえか?
いいえ。
皆さんと 末長く
ここで働きたいと思っています。
ですが そのためには
社長との信頼関係が
何よりも大事だと
考えております!
だったら このカバンの中は
見ないほうがいい。
お見せください!
どんだけ自信あるんだよ?
俺が カバンに入れたの
見た事あるのか?
ハハハハハ…!
こんな事もあろうかと
支配人に お願いしておりました。
(電子音)
せんべいの空き缶の中に
GPSを仕込んでおきました。
哲郎さんが カバンを手に
玄関をウロウロするのが
同時に
こちらで反応しております。
汚えまね しやがって!
どの口が言ってんだよ。
カバンを開けて
速やかに お返しください。
葬儀屋の精算も
まだ済んでませんしね。
ダメです。 絶対に返しません。
(梅越)坊ちゃん!
無駄な抵抗は よしなさい!
イチ子と… 約束したんですよ。
お通夜と告別式
両方 出る代わりに
必ず 香典を持って帰るって。
それで…
やっと許してくれたんです。
やっぱ どうしようもねえ女だな。
それだけじゃありません。
親父 俺が結婚するって言ったら
ああ… 祝儀は弾むね
って言ってくれたんです。
その金が これだって解釈したって
罰 当たんないっすよね!
こいつ ウソついてるぞ。
うるせえ! 黙ってろ!
(桃代)じゃあ…
どうしても そのお金は
お返し頂けませんか?
はい。 諦めてください。
リベロウ。
結婚式に
社長も連れていってあげてよ。
最後のお願いだからさ。
そうだな…。
イチ子も 親父に会いたいって
言ってたもんな。
今よ!
うわーっ!!
なんだ!?
ちょっと待て! ちょっと待て!
取り囲んで襲わねえ
っつったじゃねえかよ!
それとこれとは別の話です。
(梅越)帰れ! この野郎。
二度と帰ってくんなよ!
帰ってくるに決まってんだろ。
俺の旅館だぞ!
(一同)ああっ…!
(梅越)この野郎! 香典泥棒!
(観客の拍手)
本日も ありがとうございました。
(観客の拍手)
♬~
♬~
終わった~。
お疲れさまでした。
よかった~。 よかった…。
イエーイ!
終わった…。
本番 強し…。
♬~
2人とも ケンカはやめろ!
何してんだ!
♬~
わかったよ~。
ぱあっ!!
チームワーク…
共演者の皆さんに助けられました。
引っかかんなかったか~!
♬~
凛吾は笑っちゃうんですよね。
ママが僕に
焼きもち 焼いてくれたよ。
♬~
ハハハハ…!
♬~
酒が飲みたい!
(一同の笑い声)
♬~
あんたまで
そっち行くな!
タンスの奥に
隠してたのが
見つかって
開けろって…。
♬~(凛吾郎)「へそくり」
♬~(梅越)「GOGO」
ルーシー…。
(久能イチ子)
そんな言い方しないで~。
(浮野)略して…。
(一同)セクティス!
(梅越)スマイル~!
うわ~っ!
(凛吾郎)すげえや!
(砂田彰浩)Umekoshi green.
最速で そして
最高の達成感がある
すごい現場だなって
今日も 改めて思いました。
みんな 頑張った!
無料見逃し配信は
ABEMA TVerで。
TELASAでは 全話配信中。
皆さんに ご迷惑をおかけした
せめてものおわびですから…。
さらに
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クリスマス
いかがお過ごしですか?