[終]科捜研の女 2022 #9/最終決戦…マリコvs天才科学者の瞬間凍死トリック[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

[終]科捜研の女 2022 #9/最終決戦…マリコvs天才科学者の瞬間凍死トリック[解][字]

シリーズ最強の敵、天才物理学者・古久沢との最終決戦!気温10℃の室内で起きた、不可解な凍死事件のトリックとは!?そしてマリコに凍死の危機が…!?衝撃ラストの最終回!

詳細情報
◇番組内容
ビルの室内で女性が凍死!夜も気温10℃前後はある建物のはずだが、一体何故!?実はそのビル、かつて天才物理学者・古久沢(石黒賢)が秘密裏に研究を続けていた場所。そんな中、凍死の謎を追っていたマリコや君嶋(小池徹平)は“ある仮説”にたどり着く。その仮説を可能にするには、古久沢の技術が必要不可欠と分かり…。ついに最強の敵・古久沢との最終決戦!衝撃の結末とは…!?マリコが史上最大のピンチに…!?
◇出演者
沢口靖子、内藤剛志、小池徹平、若村麻由美、風間トオル、金田明夫、斉藤暁、山本ひかる、石井一彰
【ゲスト】石黒賢、福士誠治、篠原真衣、加藤英美里 ほか
◇脚本
櫻井武晴
◇監督
兼﨑涼介
◇音楽
川井憲次
◇主題歌
坂口有望『サイレント』(ソニー・ミュージックレーベルズ)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】関拓也(テレビ朝日)
【プロデューサー】藤崎絵三(テレビ朝日)、中尾亜由子(東映)、谷中寿成(東映)
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.tv-asahi.co.jp/kasouken2022/
☆Twitter
 https://twitter.com/kasouken_women
☆TikTok
 https://www.tiktok.com/@kasouken.tvasahi

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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♬~

♬~

(パトカーのサイレン)

(蒲原勇樹)こちらです。

(土門 薫)おう…。

今朝 不動産会社の内見で
発見された。

(蒲原)ここに強引に入ったり

争ったりした痕跡は
ありませんでした。

ただ このビルには
防犯カメラがなくて…。

(涌田亜美)えっ… 一つも?
こんなに新しいビルなのに。

(榊 マリコ)
土門さん このビルって…。

ああ。 最近まで

あの物理学者 古久沢明の
シャドーラボがあった。

(亜美)シャドーラボ?

海外の機関が 日本に研究室を作り
日本人に研究させ

その成果を
本国へ持ち帰るシステム。

(蒲原)それを ここに作って
古久沢に研究させてた男が

この前 逮捕されました。

そのあとすぐ
このビルの全てが空室となり

テナントを募集してたそうです。

その男の国が
ここから手を引いたんだろう。

そんな場所に
どうして ご遺体が…。

ああ…。
検視を始めます。

♬~

あごの硬直は 解け始めてる。
手や足の硬直は まだ強い。

この部屋の温度は どのぐらい?

エアコンは 今 停止している。

このビルは 現在
電気が止まってるんだ。

(蒲原)でも この部屋

ラボとして使われてたくらい
気密性が高く

夜でも 10度前後は保つそうです。

だとすると
死後 24時間から30時間ってとこ。

死亡推定時刻は
昨日の早朝から昼か…。

これは 凍傷…?

歯がピンク色…。

凍死の可能性がある。

凍死!?

この部屋で
凍死したっていうのか?

夜でも 10度前後ある部屋の中で
凍死…。

♬~

(藤倉甚一)
10度前後はある室内で 凍死…?

不可解です。
捜査本部の設置を願います。

彼女は 京都在住なのか?

ニュースを見て ホテルが
情報提供してくれました。

被害者の名前は 牧村美優 35歳。

海外を転々として

日本にいる時は このホテルを
利用してるそうです。

(支配人)牧村美優様は
科学者に研究室を紹介する

そのようなお仕事をされていると
おっしゃっていました。

(蒲原)「Introducer」?

紹介者の意味ですね。

♬~

(蒲原)「奥居秀俊」…。

(奥居秀俊)ハハハハ…!
最高の転職先をご紹介できますよ。

♬~

奥居って
あの科学者ブローカーの?

ええ。 被害者も
似たような仕事をしていました。

うーん…。

彼は 確か デンゼルホテルの
スイートに泊まっていたな。

(蒲原)
行ってきました。 そしたら…。

いない?
奥居さんは留守って事ですか?

海外? どこです?

さあ…。
ただ いつも 突然 出国され

突然 帰国なさる方ですから…。

(蒲原)ホテルの防犯カメラ映像を
任意提出してもらえますか?

このタイミングでの日本脱出は
怪しいな。

はい。 科捜研が 今

防犯カメラを調べています。
うん…。

♬~

(キーボードを打つ音)

♬~

(亜美)奥居さんが 昨日
ホテルを出たあとの足取りです。

(君嶋直樹)
夕方6時に 関空に着いてるね。

(蒲原)でも 途中 しばらく
カメラに映ってない。

例えば
タクシーの後部座席に乗ったら

Nシステムにも 防犯カメラにも
映らない。

(蒲原)つまり
その間に殺す事は可能…。

遺体発見現場にあった
ゲソ痕は?

(君嶋)それは 今 所長が。
(蒲原)ああ…。

あっ 確か 現場のドアノブから
油が採取されてますよね。

(君嶋)それは 今 宇佐見さんが。
で 被害者のスマホなんですが

壊れてました。

スマホの電圧が
急激に下がった事が原因です。

ああ… バッテリーが空になって
壊れたんだ。

バッテリーが空になったぐらいで
壊れます?

本来は
バッテリーがゼロになっても

保護回路が働いて

完全に空になる前に
シャットダウンされます。

でも 電池の電圧が急に下がると
その保護回路が働かなくなって

壊れる場合があるの。
(蒲原)ああ…。

あっ でも なんで
急に電圧が下がったんですかね?

そうか…。
スマホのリチウムイオン電池は

急に低温になると
急に電圧が下がる。

ええ。 スマホがあった場所が

急激に寒くなった可能性が
あります。

やっぱり…。

鑑定の結果 凍傷だった。

また 心臓血の酸素飽和度を
調べた結果

死因は 寒冷暴露。
つまり 凍死だった。

だとすると 死亡推定時刻は…

昨日の早朝より前になる。

その死亡推定時刻だが

おとといの
夜11時頃の可能性は ないか?

あり得るけど… どうして?

その時間 現場近くの人が

雷のような大きな音を
聞いている。

雷のような大きな音…?

うん。

もし それが
凍死と関係あるなら…。

土門さん また電話する。

(操作音)

風丘先生
調べてほしい事があります。

(君嶋)被害者が凍死した時
大きな音が鳴った可能性が…?

ええ。 それが
凍死と関係あるとしたら 一体…。

あの部屋で凍死したと考えるより

凍死させたご遺体を
あの部屋に運んだと

考えるべきでは?

または あの部屋に
冷凍庫を持ち込み 凍らせた。

(宇佐見裕也)または
部屋自体が冷凍庫だった。

(宇佐見)このドアノブから
採取された油は 鑑定の結果

マイナス50度でも
凍結しない油でした。

それって
冷凍庫や航空機に使う油?

ええ。 それを
こういう箇所に塗っておけば

ドアが凍っても 出入りできます。

(日野和正)なるほどね。
部屋自体が凍ってたんなら

このゲソ痕の意味がわかる。

ご遺体のあった部屋ですね?
(日野)うん。

そこにあったゲソ痕
全て 不鮮明だった。

こんなふうに。

濡れた床を歩いたあと 乾くと
こんなゲソ痕になる。

つまり 凍死体があった部屋の床は
濡れていた。

(君嶋)凍ったあとに
溶けたんでしょうね。

(宇佐見)
ご遺体があった部屋の外にも

ゲソ痕がありますね。
(亜美)廊下ですね。

(日野)うん。 そこに
鮮明なゲソ痕が5つだけあった。

(日野)この赤い3つは
被害者のゲソ痕。

(日野)全て
遺体があった部屋に向かってる。

じゃあ 被害者は
自ら この部屋に行って 凍った。

(日野)そうなるね。

で 残り2つは 同じゲソ痕。

(君嶋)犯人のゲソ痕ですか?

(日野)…かどうかは
わからないけども

このゲソ痕は 部屋に向かってて

このゲソ痕は
ビルの出入り口に向かってる。

(宇佐見)つまり
行きのゲソ痕と帰りのゲソ痕。

(亜美)でも この部屋自体を
冷凍庫になんてできます?

ええ。 あのビルは
電気が止まってたのに…。

えっ? じゃあ 高出力 大容量の
蓄電池でもないと…。

(マリコ・君嶋)あっ…!

古久沢さん…。

(君嶋)ええ。 古久沢先生が
開発を引き継いだ蓄電池…。

(宇佐見)あれって
人が凍死するような温度で

動きます?
(君嶋)うーん…。

確か 押収されてますよね。

極端に低い温度でも動くか
鑑定してみます。

ちょっと…! 古久沢さんが
また 事件に関係してるってのは

決め付けが過ぎるんじゃない?

いえ… 実は 被害者のスマホの
クラウドデータに

古久沢先生の連絡先がありました。
(宇佐見)えっ…?

(君嶋)少なくとも 被害者は
古久沢先生と接点があります。

♬~

(蒲原)駄目です。
古久沢 電話に出ません。

携帯の電源も入ってないんで
電波で追う事もできません。

古久沢の現住所は?
不明です。

捜査本部に報告したんで
捜査が始まるはずです。

で 科学者ブローカーの奥居ですが
先ほど 連絡がつきました。

何!? 奴に聴取できるのか?

「至急 帰国してもらえませんか?」

(奥居)「いや…
帰りたいんですが 仕事が…」

すぐに帰国というのは…。
「すぐには帰れないんですか?」

では 物理学者の古久沢明
ご存じですか?

もちろんです。
優秀な研究者ですよ。

以前 転職先を紹介しようと
お会いした事もあります。

ほう…。
で 紹介したんですか?

いえ…
その時は 断られてしまって。

その時?

それが 先日
先生から連絡を頂きまして。

連絡…。
古久沢さんから あなたに?

ええ。 転職先を紹介してほしいと。

(蒲原)
職を斡旋してくれるはずの男が

逮捕されたからですね。

「ただ 急だったので
私は対応できず…」

まあ それで
牧村くんを紹介したんですが…。

あなたと牧村さんの関係は?

彼女が日本の大学で研究してる時
私がスカウトしました。

研究者より 私のような仕事が
向いてると思ったので。

古久沢さんが 今 どこにいるか
ご存じですか?

(リンゴをかじる音)

京都の帝進ホテルに
いらっしゃるはずですが…。

古久沢様
あちらに お客様が。

♬~

(古久沢 明)もう会う事もないと
思っていたんだがね。

(蒲原)随分いいホテルに
長期滞在してるんですね。

その金は どこから出ている?

新たに見つけた就職先か?

今度は どこの国だ?

(古久沢)
私の科学に 最大の敬意を払い

日本と違って
科学者を高く買ってくれる国だ。

(蒲原)…って事は

開発中の蓄電池は
完成したんですか?

それとも 他に
海外に売る科学でもあるのか?

(古久沢)なんの用だ?
牧村美優が殺された。

驚かないんだな。
(古久沢)ニュースくらい見る。

(蒲原)あなたに
職を斡旋しようとしてたとか…。

(古久沢)
よって 私に殺す動機はない。

(蒲原)あなたを疑ってるとは
まだ言ってません。

(古久沢)
わざわざ 捜して来たくせに

何を言ってる。

わざわざ
あなたを捜しに来たのは

あなたに
遺体を確認してもらうためです。

(ボディーバッグを開ける音)

♬~

牧村美優だ。 間違いない。

(風丘早月)
解剖の痕を確認しますか?

結構だ。 帰る。

「科学者が能力を発揮できるなら
どこの国でも構わない」。

それが彼女の持論だった。
私と同じ考えだ。

(蒲原)だから あなたには
彼女を殺す動機はない?

そのとおりだ。

(戸の開く音)

先生は また 殺人事件に
関わってるんですか?

また?

君も一応 科学者だろう。

科学的裏付けのない事は
言わないほうがいい。

それとも 警察に入って

科学者としての最低限の矜持すら
なくしたか?

もし 先生が
事件に関わってるなら

そこには きっと 物理学がある。

だとしたら
それを鑑定するのは 僕の仕事だ。

先生の罪を… 心の闇を
僕に解明させないでください。

君ごときの物理学者に
私の何が解明できるのか…

楽しみにしてるよ。

♬~

♬~頭痛にバファリン (高畑)頭痛い…

《バファリン ちゃんと効いてくれるよね》

♬~ 《でも 眠くなると困るな…》

それでは…!

≪眠くなると困るな…≫

あっ…!

《その時…》
(姪)おねーちゃん?

≪眠くなると困るな…≫

<バファリンAは

眠くなる成分が 無配合なんです>

あ! そうだった!

いたみは止める

わたしを止めない
♬~《ぴんぽん》

♬~

人生には、 飲食店がいる。

♬~

今日もまた

笑って 語って。

サントリー

♬~

宇佐見さん これ…。

多分 新しい傷です。

(宇佐見)
その傷の付着物 調べてみます。

古久沢さんの蓄電池の素材と
一致すれば

ここにあった事が証明できます。
(宇佐見)ええ。

鑑定の結果
現場にあった この傷から

鋼が検出されました。

(君嶋)以前 押収した蓄電池も
主に鋼で できていました。

それは 警察にあったから
今回の事件には使えないよ。

ええ…。

宇佐見さん
ここから採取した微物は?

(宇佐見)鑑定の結果
こんな成分が検出されました。

ゼオライト系のセラミック…。

君嶋さん

あの蓄電池に セラミックは
使われてませんよね?

使われてません。

(日野)これって…

隣の部屋と繋がってた穴でしょ?

(宇佐見)ダクトのホースなどを
通すために使われてる穴です。

そのホースの残骸じゃないの?

♬~

とにかく 古久沢さんが
新たに作ったかもしれない蓄電池

それを手に入れて 鑑定したい。
彼の部屋にあるかもしれないが…。

そのホテルを教えて。

防犯カメラを調べてみる。
うん。

ホテルの防犯カメラを調べた結果

こちらの会社で
所有されている車が

度々 古久沢さんを
送迎していた事が わかりました。

(蒲原)
日本有数の電機メーカーさんが

古久沢さんと
どういう関係でしょう?

水川部長。

(水川真由美)
古久沢先生と弊社との関係は

内密に願います。

…と言いますと?

古久沢先生は 現在

ある素晴らしい科学技術を
開発なさっています。

例えば ガソリンに匹敵する
エネルギーを持つ 蓄電池とか…。

(真由美)弊社が その技術の
独占使用権を得る方向で

内密に話を進めています。

なるほど。
で 彼が開発している

その 素晴らしい科学技術
というのは

今 どこにあるんでしょうか?

困ります!

…そうですか。

蒲原
じゃあ こちらの会社の方々に

蓄電池は どこだ?
蓄電池は どこだ? と

聞いて回るしかないな。
そうですね。

一応 東京の本社にも
問い合わせます。

(真由美)やめてください!

蓄電池は どこでしょうか?

ここからは 内密にします。

(宇佐見)ありましたね。

(蒲原)古久沢さんは いつも
ここで この蓄電池の開発を?

(渡辺 集)はい。
そらもう 朝から晩まで。

ガソリン並みの重量エネルギー密度を持つ
蓄電池やなんて

初めて見ましたわ。

仕組みは よう教えて
もらわれへんかったけど

あんなパワーが
安定的に出るやなんて…

ほんま
この仕事してきてよかった。

ええもん見してもろた。

渡辺さんが
手伝ってるんですか?

そうや。 手伝えるのは 俺と…

原ちゃんだけ。

もう一つのほうも
俺らが手伝うてるんやで。

(宇佐見)もう一つのほう?
(原 隆明)ナベさん!

もう一つ 別に開発してる機械が
あるんですね?

その機械と この蓄電池
任意提出してくれませんか?

(原)何を言うてんねん!
あかんがな!

(ぶつかる音)
(原)そんなもんはな

古久沢先生に
直接 言うてもらわんとやな…。

(蒲原)じゃあ その機械
見せてもらうだけでも…。

(原)やかましい!
(宇佐見)では この傷を

任意提出してもらえませんか?

えっ… これ? 今でけた この傷?

(宇佐見)はい。

この傷から採取した鋼は

事件現場の床から採取した
この鋼とは 一致しませんでした。

つまり
古久沢さんの蓄電池じゃない…。

ええ。
(君嶋)そもそも 蓄電池だけでは

部屋を冷却できません。 あっ…。

現場に蓄電池があったなら

部屋を冷却できる「何か」に
繋がれていたと考えるべきです。

じゃあ これは その「何か」?
(君嶋)…かもしれません。

その「何か」を見つける方法
ありませんか?

うーん…。

ミルシート…。

ああ ミルシート!

(日野)何? ミルシートって。

(君嶋)鋼材検査証明書です。

(宇佐見)
鋼を作っているメーカーが

その品質を証明する書類です。

例えば こういうの。

すごい! 成分表もある。

(日野)なるほど…。
成分比に合う鋼を

ミルシートのデータベースで
探せばいいんだ!

残念ながら
ミルシートのデータベースは

ありません。
(日野・マリコ)えっ…?

(君嶋)メーカーごとに
書式がバラバラなんで。

こんなふうに。

という事は 日本中…

いや 世界中のメーカーから
ミルシートを取り寄せて

目で確認すれば済む話ね。

何? それ…。

怖い…。 その作業 怖い!

(早月)まいど! 何が怖いって?

マリコくんが怖いの!
…あっ いらっしゃい。

それは…

今に始まった事ではありません。
(日野)おっしゃるとおり。

はい! 甘いものでも食べて
落ち着いて。

(宇佐見)じゃあ お茶いれますね。

(早月)はい。 解剖鑑定書。
ありがとうございます。

(早月)ご遺体の耳のCT写真
分析してみた。

ああ
雷のような大きな音が鳴った…。

はい。 そう。

それが死因と関係してるかもって
マリコさんが。

耳小骨が損傷してる…。

(早月)うん。
鼓膜も破れている可能性が高い。

そうか… 大きな音…
つまり 音圧で鼓膜が破れた。

それほどの音なら
気を失った可能性がある。

気を失う? 音で…?

130デシベル以上の音で

失神する人が出始めるとも
いわれてる。

だからか…。

急激に凍死したとはいえ
ご遺体には

部屋から逃げようとして
暴れた痕も

凍傷をさすった痕もなかった。

凍死する前に 音で失神していた。

…わかったかもしれません。

(日野)ん? 何が?
(ドアの開く音)

(藤倉)失礼する。

(ドアの閉まる音)

(君嶋)古久沢先生…。

(古久沢)君ら科捜研に 抗議する。

ニッカデンの工場から
勝手に採取したそうだな。

(日野)いや… あの…

それは 刑事さんに
ちゃんと 依頼されて…。

(古久沢)あの蓄電池は
ニッカデンには渡さない。

そして 今後一切
警察の聴取は受けないそうだ。

科捜研にも 何も提出しない。

それだけを言いに来た。

(ドアの開く音)

聞き出します
あの機械が どこにあるのか…。

(ドアの閉まる音)

(君嶋)古久沢先生!

あの蓄電池の技術を
先生は 日本の企業に…

つまり 日本のために
提供しようとしていたんですね。

あの技術に
最大の敬意を払ったのが

たまたま 日本企業だっただけだ。

だが それは間違っていた。
(君嶋)間違っていた?

(古久沢)彼らは 私に無断で
君たち警察に協力した。

(君嶋)だから
あの神懸かった技術を

海外に渡すんですか?

(古久沢)神懸かった…?

フッ…
科学者の表現とは思えないな。

(君嶋)あの蓄電池には

エネルギーの未来を変える力が
あります。

同時に 人類の未来を閉ざす力にも
なります。

(古久沢)それを考えるのは
科学者の仕事じゃない。

科学者は 正義について
考えなくていいんですか?

(古久沢)正義? フッ…。

そんなもの
立場によって 国によって違う。

正義や倫理を考えるのは
科学者じゃない。

その科学を利用しようとする奴が
考えればいい。

(君嶋)いいえ。 現代の科学者は

どう利用されるかまで考えて
研究すべきです。

それが 研究の幅を
狭める事になってもか?

僕には娘がいます。

子供の将来…
つまり 未来を考えます。

そうして出た答えが

僕には 正しい未来…
正しい科学なんです!

♬~

君の科学は濁っている。

純粋な科学に

科学者が親かどうかなどという
社会的立場を持ち込むとは…。

♬~

純粋な科学…。

結局 古久沢先生から
何も聞き出せませんでした…。

古久沢さんなら あの部屋を

冷凍庫にする事ができると
思いますか?

思います。

その殺害の手口がわかれば

そこから 古久沢さんに
迫れるかもしれないんだけどね。

あっ… 殺害の手口なら

もう わかりました。
(一同)えっ?

手口がわかったって
いつの間に どうやって?

それを解明するための要素は7つ。

急激な凍死。

雷のような大きな音。

(土門の声)雷のような大きな音を
聞いている。

(君嶋)セラミック。

(マリコの声)
ゼオライト系のセラミック…。

(君嶋)凍らない油。

(宇佐見の声)マイナス50度でも
凍結しない油でした。

(君嶋)耳小骨の損傷。

(マリコの声)耳小骨が損傷してる…。

(君嶋)高い重量エネルギー密度を持つ
蓄電池。

(君嶋)そして
古久沢先生の天才的な頭脳。

古久沢さんの天才的な頭脳…。

(君嶋)以上から

物理学的に導き出せる手口は
一つだけ。

その手口で
あの部屋を冷凍庫にできるの?

それを証明するため
現場で採取したいものがあります。

あの部屋の微物なら
もう 採取しましたけど。

いや まだしてない部屋がある。

ダクトの穴で繋がっていた
隣の部屋です。

つまり…。

ミルシートを持ってきました。

とりあえず
関西にあるメーカーのものから。

これ… 本当にやるの!?

当たり前じゃないですか!

世界中のミルシートを
目で確認するんですよ。

今から始めても 何年かかるか…。

また 怖い話 してる!

はい。

はい 宇佐見さん。
はい 亜美ちゃん。

ミルシートは 僕と所長に任せて。

えっ!?
さあ 皆さんは現場へ。

♬~

この部屋は
まだ 鑑識作業されてませんね…。

この穴が 遺体発見現場の部屋と
繋がってるのね。

(宇佐見)
あっ… ここ 見てください。

これは…。

何か熱いものでも置いて
焦げたんですかね?

採取して 鑑定してみましょう。

♬~

♬~

(亜美)コーヒーいれてきます。
ああ… ありがとうございます。

(蒲原)新しいミルシート…。
(亜美の悲鳴)

あっ!
(君嶋)ああ…。

あっ…
ミルシート… ミルシート…。

どうして…。
(君嶋)もう…。

(君嶋)これは…!?

これ…。

成分比が同じだ!

(蒲原)足代製鋼 東大阪市…。

行ってきます。

あっ! ちょっ…。

鑑定の結果 やはり 焦げ跡でした。

遺体発見現場の隣の部屋に

高熱を発するものが
置かれていた可能性があります。

その部屋に このゲソ痕があった。

(亜美)犯人のゲソ痕…?
(日野)かもしれない。

その部屋から採取した微物に

遺体発見現場のものとは違う鋼が
ありました。

その成分比が

古久沢さんの蓄電池の鋼と
一致しました。

土門さん。
遺体発見現場の隣の部屋に

古久沢さんの蓄電池があった事が
証明できた。

鑑定書は すぐ送る。

君嶋です。 切らないで。

これから 土門刑事が証拠を持って
先生のところへ行きます…。

先生と話して わかったんです。

僕だけは
純粋な科学者でいるべきだと…。

いない?

古久沢様は
つい先ほど 外出されました。

あっ… 失礼。

俺だ。 古久沢が逃げた。

防犯カメラで追ってくれ。 頼むぞ。

ホテルを出た古久沢さんを
顔認証で検索した結果

このバンに乗った事が
わかりました。

そのナンバーを
Nシステムで検索した結果…。

これ 北大路通のカメラです。

(宇佐見)あっ…。

近くに
ニッカデンの孫請け工場がある。

それって

古久沢さんの蓄電池があった工場。
ああ。

土門さん。

(渡辺)
古久沢さんなら さっき来て

ここで開発してた機械

全部 車に積んで
持って行かはりました。

(刑事)どちらに行かれました?

さあ…。

よろしいですか?

♬~

(仲間)いよいよ厳しい冬本番。
もう私 どうにかなってしまいそう。

では 失礼して。

(ドアの開く音)

どうして…。

Nシステムをたどれば
簡単な事です。

なるほど…。

あなたが作った蓄電池の
鋼の成分です。

同じ鋼が 遺体発見現場の
隣の部屋から出ました。

警察署で話を聞かせてください。

断る。

♬~

何してる?

(古久沢)おい!

何もありませんね。
また 抗議に行かなきゃならんな。

ぜひ いらしてください 今すぐ。
なんて女だ…。

途中で降ろしたんですね
蓄電池と あれを。

「あれ」? なんの事だ?

あなたは 蓄電池を
日本企業に渡す予定だった。

その一方で 海外の就職先を
被害者に斡旋させていた。

だから なんだ?

つまり
あなたは 蓄電池とは別に

どこかの国が欲しがるような
最先端の科学技術を持っている。

しかも その科学で
牧村美優さんを殺した。

そうなんですね?

科学的裏付けがあって
言ってるのか?

今のところ
私の推理に過ぎません。

科学者が推理?

捜査なんて不純な動機を持つと
科学者として濁るんだな。

(携帯電話の振動音)

失礼。

(蒲原)遺体発見現場の床の傷から
採取された鋼ですが

それと同じ成分比の鋼が

東大阪市のメーカーから
あの町工場に出荷されてました。

(蒲原)
「しかも 発注者は古久沢です」

蒲原さん ありがとう。

その鋼は 蓄電池に使った。
証拠は?

証明するのは 君の仕事だ。

♬~

いいえ。
あなたが その鋼で作ったのは

蓄電池ではなく…。

そうなんでしょう?

(古久沢)それこそ

科学的裏付けがあって
言ってるのか?

今のところ
やはり 私の仮説に過ぎません。

でも あなたは

あの工場から
ここに来るまでの間で

それを降ろした。

その間にある防犯カメラを
調べれば きっと

あなたが それを
どこへ運んだかがわかる。

遺体発見現場から採取した鋼と
それを照合すれば

あなたが それで彼女を殺した
科学的裏付けになる。

ここからは 仮定の話だ。

もし 私が そういうものを
開発していたとして

私を逮捕すれば その技術が
海外に流れるとは考えないのか?

はあ?
これまでも

日本人科学者の研究成果は
海外に流出している。

いや…
科学者自身が 海外に流れている。

その原因は 日本の国民に

科学者や技術者に対する
尊敬の念がなさすぎるからだ。

だから 政府は

国に 科学者や科学技術が
必要なのだと

本気で考えない!

優秀な科学者は
人として優遇されるべきだ。

だから あなたは

自分の罪を 国が見逃すべきだと
言ってるんですか?

そうして やっと
科学は その国で発展していく。

なんて事を…。
それが 世界の現実だ。

そんな科学者…
いいえ そんな科学

私は 絶対に認めない!

やはり 君は

科学の発展のため
人類の未来のため…

排除されるべき人間だ。

(ドアの開閉音)
(エンジンをかける音)

♬~

(亜美)古久沢さんの動線上にある
防犯カメラを調べた結果

遺体発見現場のビルの近くで
映っていました。

もしかしたら 古久沢さんは

そこに
行っていたのかもしれませんね。

(君嶋の声)古久沢先生ですか?

♬~

(ドアの閉まる音)

はっ…!

(ドアをたたく音)

♬~

ああああーーーーっ!!

(轟音)

(全員)ファミマ!
♬~No.2

♬~見えるぜ あいつの背中

♬~No.2 感じるぜ 俺の伸びしろ

♬~2位で終わるような 臆病者じゃないのさ

(生田)うまっ!!
(吉田)《日本で
2番目に人気のチキン!》
《今ならおトク!》

(稼働音)

(スイッチを切る音)

うっ…!

♬~

古久沢明!
殺人未遂の現行犯で逮捕する。

♬~

(手錠をかける音)

(手錠をかける音)

♬~

(ノック)

(蒲原)はい。

警察にいると

科学者も
芝居ができるようになるんだな。

先生が作った これを
鑑定しました。

結果…

やはり 熱音響冷却装置でした。

熱音響冷却装置…?

(君嶋)
蓄電池と高熱発生装置を使って

管の一方のみを高温にすると

管の中の空気が不安定になり
激しく振動します。

この振動により
雷のような音を鳴らして

その音波を
冷却エネルギーに変換するのが

熱音響冷却装置です。

これまでの熱音響冷却装置では

500度の熱を使って

マイナス50度まで
冷やす事ができました。

でも 先生の熱音響冷却装置は

たった100度の熱で

マイナス100度を作り出せます。

この技術は神懸かっています。

(牧村美優)開けて!!

(君嶋の声)しかも
この熱音響冷却装置には

歯車やピストンのような可動部が
一切ない。

つまり
技術の乏しい開発途上国でも

簡単に組み立てられ 使えます。

そういう国で

これまでは災害となっていた猛暑

公害となっていた
工場などの廃熱…

それらを 冷却エネルギー

さらには
電気に変える事もできる。

まさに 人類のための
素晴らしい科学です。

でも…

恐ろしい兵器に
転用する事もできる科学です。

この短時間で
よく それだけ解明できたな。

君嶋先生… 君の事を
見くびっていたかもしれないね。

僕だけじゃない。

科捜研のみんなでつかみ取った
真実です。

(ドアの開く音)

だが 今の話を証明しても

熱音響冷却装置…

それを あんたが現場に運び込んだ
証拠にはならない。

そう言ったら

あんたが現場でそれを扱ってる
瞬間を押さえればいい。

そう言われてね。

君嶋先生にか?

いや そう言って聞かなかったのは
この女だ。

でも あなたの手口…

つまり 熱音響冷却に気づいたのは
君嶋さんです。

だが 君だけが気づいたように
私に思わせた。

私だけが
あなたのターゲットになるように。

あの音を どうやって回避した?

(マリコの声)君嶋さんが作った

高遮音性の
イヤープロテクターです。

(古久沢)なるほど。

それでも
気を失いそうなほどの音でした。

だから 悲鳴を上げたのか。

体内の気圧の上昇を
少しでも抑えるため

口を大きく開け
大きな声を出し続けました。

防犯カメラが一切ないはずの
あのビルで

あの部屋にだけ
通信式のカメラがありました。

(マリコの声)その映像で
私が凍死したのを確認し

あのビルに戻ってきたんですね?

その映像を
君たちも見ていたという事か。

ええ。 その映像を

私の体に霜が回ったところで
止めました。

あなたは
それを見続けていたんです。

♬~

(蒲原)古久沢 来ました。

了解。 榊 行こう。

(マリコの声)でも
あの部屋を冷凍庫にするなら

蓄電池に冷却装置を繋ぐだけで
よかった。

つまり 熱音響という科学は
必要なかったはず。

なぜ こんな回りくどい手口を
使ったんです?

熱音響こそ
彼女が惚れた 私の科学だ。

彼女…? 牧村美優さんか?
彼女は それを

ある国の研究機関に
売り込んでくれた。

ほう…。

なら なぜ 彼女を殺した?

(古久沢)突然

その話をなかった事にしてくれと
言ってきた。

(美優)申し訳ありません。
急なお話だったため

ご紹介する予定の国営研究所の
調査が不十分でした。

提示された環境や研究費 報酬に
嘘があったのか?

いえ…。
それは ご紹介したとおりです。

なら 十分すぎるほど
良い条件じゃないか!

研究者に
研究できる環境をご紹介する…

それは 研究者の人生を
お預かりするという事です。

なんの話だ?

研究者の科学が
例えば 軍事や政治に使われる…

そうなったら 研究者の良心を
汚してしまう事になる。

研究者の良心?

先日 奥居先生に助言され
それがわかったんです。

(古久沢の声)「研究者の良心を
大切にしたい」…。

その奥居とかいう男は

君と会った事で
そんなふうに思ったらしい。

そんな くだらん感傷で
私との約束を反故にするとは…。

くだらない感傷?
(古久沢)そうだ。

良心や正義などという
不確かな価値観を

科学に持ち込む事が

どれほど不純で
科学の発展を妨害する行為か

どいつもこいつも
なぜ それがわからない!?

だから 科学の世界から
彼女を排除した…。

彼女が愛した科学でね。

熱音響冷却装置は

本来 気密性が高く
大きな音が鳴る事はない。

でも… わざと
あんな音が鳴るようにした。

一瞬で気絶できるようにな。

そう! あの部屋にあったのは
人類のための科学じゃない!

人を殺すための
恐ろしい兵器よ!

それが…
あなたの最後の科学です。

なんとでも言うがいい。

あの構造は単純すぎて

たとえ 技術のすごさはわかっても
その仕様は絶対にわからない。

私は それを
すでに 海外に流した。

えっ…?

どこの国に流したか…

それは 裁判でも絶対に言わない。

ただ
日本に激しい敵意を持つ国だ。

なんて事を…。

私が その国の科学者だったら

きっと 同じ罪を犯しても
捕まる事はなかったろう。

古久沢… お前 何を言っている?

優秀な科学者に それだけの特権が
与えられている国だ。

多くの日本人を
幸せにしたかもしれない科学が

これから
きっと 多くの日本人を苦しめる。

それが
科学者を冷遇する国の末路だ!

♬~

自分たちがした 正義の選択に

未来永劫 苦しめばいい。

♬~

本当に とんでもない奴だった。

ええ。 すごい科学者だった…。

私たちの選択 間違ってないよね?

迷ってるのか?

あんな 危ないまねまでして。

いつも思うが
あんな事して 怖くないのか?

今回は これのおかげ。

手紙?

文科省の科学教育官になった
呂太くんから。

ああ… そういえば

どっかの小学校で
先生やってるんだったな。

小学生と一緒に
「氷の花」を咲かせたって

書いてある。
(土門の声)氷の花?

(一同)おお~。

「それを見た時の子供たちの

“すごい" “なんで?"
“もっと知りたい"に共感しながら

一緒に進みたいって思ったんだ」

「いつか 子供たちの
“もっと知りたい"が進化して

僕の理解を追い越したとしても

その時の気持ちだけは持って
進化していって欲しい」って。

「その先に きっと
明るい未来があるはずだから」…。

この手紙が 私のお守りだった。

科学をどう捉え
科学者をどう扱うか…。

俺みたいな一般人も

それを考えながら
生きなきゃならんのかもな。

私たち科学者も

どんな意識を持って
科学すべきか…。

♬~

(マリコの声)それを考えながら

進まなきゃ
いけないのかもしれない。

(秒針の音)

おっ…。
あっ…。

♬~