[新]PICU 小児集中治療室 #01【北海道に子供のためのICUを!】[字][デ]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

[新]PICU 小児集中治療室 #01【北海道に子供のためのICUを!】[字][デ]

北海道出身の武四郎は、新米小児科医。丘珠病院・PICUの新設メンバーに選ばれた喜びも束の間、科長・植野によって集められたのは訳ありの医者ばかりで…

番組内容
志子田武四郎(しこた・たけしろう/吉沢亮)は北海道札幌にある丘珠病院に勤める小児科医。ある日、小児科科長の鈴木修(松尾諭)に呼び出され、新設されたPICU=小児集中治療室への異動を命じられる。「栄転だよ!」とはやし立てられるがままに向かい、そこでPICU医の植野元(うえの・はじめ/安田顕)と出会う。植野は日本各地でPICUの整備を推し進めてきた小児集中治療のパイオニア。「日本一広大な自然を相手に、
番組内容2
医療用ジェット機を運用した日本屈指のPICUを作る」という“最後の大仕事”を成し遂げるため、東京からはるばるやってきた。陸路での搬送が絶望的な北海道で、医療用ジェット機で雄々しい山を越えて1秒でも早く搬送すること。そして、どんな状況のどんな子どもであっても全員を受け入れられるPICUを作ること。そんな壮大な目標を掲げる植野だが、現状のPICUは圧倒的人材不足で急患を受け入れられる状況ではなかった。
番組内容3
そんな中、稚内市の病院から「5歳の少女が転院先を探して4時間も待機している」という衝撃の電話が入る。「私たちまだ準備が…」と皆が困惑する中「どんな状況のどんな子どもでも受け入れる」という植野の確固たる信念に従い、少女を受け入れることになるのだが…。
出演者
吉沢亮、安田顕、木村文乃、高杉真宙、高梨臨、菅野莉央、生田絵梨花、中尾明慶、菊地凛子、松尾諭、正名僕蔵、甲本雅裕、イッセー尾形、大竹しのぶ
スタッフ
【主題歌】
中島みゆき『倶(とも)に』(ヤマハミュージックコミュニケーションズ) 
【脚本】
倉光泰子 
【音楽】
眞鍋昭大 
【医療監修(小児外科)】
浮山越史(杏林大学病院)、渡邉佳子(杏林大学病院) 
【医療監修(PICU)】
植田育也(埼玉県立小児医療センター) 
【取材協力】
宮城久之(旭川医科大学) 
【プロデュース】
金城綾香 
【演出】
平野眞
ご案内
【公式HP】
https://www.fujitv.co.jp/PICU/ 
【公式Twitter】
https://twitter.com/PICU_cx  
【公式Instagram】
https://www.instagram.com/picu_cx/

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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ポニーキャニオン

≪近づいた。 はいはい。
≪よしよし。 勝つぞ。

≪よし。
≪よし。

≪いくぞ。
≪よっ!

≪ねえ こっち 来ちゃったよ。
右 曲がっちゃったよ。

≪任せろ。
(矢野)武四郎 桃子

勝った方が アイスね。
≪はい 勝った。

≪おっ ヤバい。
≪よっしゃ。

あっ よし 勝てるぞ。

(桃子)いくよ。
(志子田)せーの!

これ?
(桃子)そう そう そう…。

はい はい はい。 よいしょ。

せーの…。
あっ ちょっと待って。

せ… おい 言わねえのかよ。
(桃子)何? えっ?

何? どっち? 言うの?
(桃子)何?

おっかあ! おっかあ!

(男性)医者んとこまで
3日はかかるぞ。

(矢野)アイス ゲット!
(河本)イェーイ!

マジかよ。
(桃子)やられたよ。

(河本)おっそ~。
(矢野)よいしょ。

(桃子)ありがとう。
(2人)はい。

いけ!

おい! おい 何して…
おい やめろ やめろ やめろ!

おい マジで やめろ…。
ほら ほら ほら。

せーの!
ヤバい…。

おっ!
(笑い声)

ふざけんなよ マジ!

おい!
(矢野)やめろって おい!

(桃子)目 入った! 痛い。
桃子 大丈夫か。

うっそ~。

キャ~!

♬~

(はしゃぐ声)

おし乃 おっかあは
お医者さまが助けてくださる。

おっかあ!

おっかあ!

ママ…。

≪(助監督)ママじゃないよ。

ママ…。
≪(助監督)おっかあ おっかあ。

(沙羅)ハァ… ハァ… ハァ…
ママ…。

ハァ…。
≪(助監督)カット カット!

≪沙羅ちゃん? 沙羅ちゃん?
≪沙羅ちゃん!

沙羅! 沙羅!

(小林)ちょっと
ここで休んでてください。

(直子)はい。 すいません。
(操作音)

(小林)沙羅ちゃん いったん
テントで休んでいただきます。

(沙羅)ハァ… ハァ… ハァ…。

(メイク)ちょっと 冷やそっか。
(直子)ああ すいません。

ありがとうございます。
沙羅 冷たいよ ほら。

(直子)あっ 沙羅 駄目。
メイク 落ちちゃうでしょ。

あっ 大丈夫ですよ。
すぐ汚せるんで。

ありがとうございます。
(メイク)いいえ。

沙羅 冷たい。
すいません…。

顔色が…。
(沙羅)ハァ… ハァ…。

(一同)えっ? いや…。
怖いんだけど。 何?

美瑛は 奇麗だね~。

≪速~っ!

≪気を付けてよ~。

≪フゥ~!

あ~。
腹 減りすぎて 吐きそう。

えっ? あの子…。

たけちゃん 先 行きすぎ。

ねえ ちょっと 休憩しない?
もう 休むのかよ。

おなかすいたんじゃなかったの?
(桃子)置いてくよ~。

あっ…。 もう~。

悠太~ コンビニまで どんぐらい?
(矢野)ん?

(矢野)あと 1時間ぐらいかな。

あ~ あと 1時間ぐらいって
出てますね。

1時間も?
(小林)すいませんね。

最寄りの病院
そこしか ないみたいで。

北海道って 広いですよね。
(沙羅)ハァ… ハァ…。

ハァ… ハァ… ハァ…。
(直子)はあ…。

気持ち悪い。

えっ? 吐いちゃいそう?

沙羅 ちょっと待ってね。
(沙羅)うん。

(直子)はい はい はい。
(小林)沙羅ちゃん

もうちょっと頑張ってね。

(直子)やっぱり救急車の方が
よかったですかね。

あ~ でも 結局
ロケ先に来てもらうのに

倍 時間が かかるんですよ。

うっ うっ…。
(直子)吐く? ちょっと…。

あ~ 待って待って。
はいはい…。

(嘔吐する音)

(直子)大丈夫 大丈夫。

ハァ… ハァ… ハァ…。

沙羅! 沙羅!

沙羅 沙羅… 沙羅!

すごいな~ 試験 終わったら
お医者さんでしょ?

みんな 忙しくなっちゃうね。

(河本)桃子もでしょ。 社会人さん。

(矢野)こうやって集まれるのも
最後になるのかな。

そんなこと言うなよ。

仕事 始まっても
毎月 集まろうぜ。

俺 金ないもん。

毎月 飛行機 乗ってたら
破産する。

網走で救命医だよね?
(矢野)そう。

あっちに行くのが
奨学金 返さなくてよくなる

条件だったからさ。
(桃子)ん~

悠太 いなくなったら 困るよ~。
特に たけちゃんが。

泣いちゃうね。
泣かねえよ。 家訓だから。

泣いてくれよ。

俺 飛行機代 半分 出すよ。

あたしもカンパする。
(桃子)あたしも。

あっ! 煙 目 入った。

(桃子)あっ 泣いてるの
ごまかしてる。

泣いてねえよ。
(矢野)河本は

配属先 決まったの?

あたしは 丘珠病院で
小児外科の希望 出してる。

(矢野)おう。
(桃子)えっ? カッコイイ。

(河本)でも 桃子は
次期 社長でしょ?

私は しがない
いちバスガイドですよ。

あ~
早く 結婚しちゃおっかな~。

へえ…。

たけちゃんは 決まったの?

(矢野)そうだよ。
どこに 希望 出したの?

まだ 出してない。

俺 何科でもいいんだよね。
(矢野)えっ?

親 安心させたくて
医者になっただけだし

家から近ければ どこの病院でも
何科でもいいの。

(河本)志 低っ!
悠太を見習ってよ。

いやいやいやいや。
俺…

生きるとか死ぬとか
ホント 無理だからさ。

もう ホント そういうの
駄目だから。

(夫)ねえ でかいお皿 どこ?

(綿貫)あのね
確か 一番上の左かな…。

あ~ いいよ ごめん。
座ってて。 俺 やるから。

ありがとう。
(夫)は~い。

(綿貫)よいしょ。

(綿貫)さや… さや…。 あっ…。

ねえ。
(夫)ん?

さらちゃん よくない?
(夫)えっ?

さらちゃん。
(アナウンサー)ここで訃報が入って…。

(夫)漢字は?
人気子役として知られる

星野 沙羅さんが亡くなりました。
(綿貫)さんずいの…。

(アナウンサー)7歳でした。
関係者によりますと

星野 沙羅さんは
北海道 美瑛町で

テレビドラマの撮影中に体調を崩し

道内の病院に
運ばれましたが

先ほど
亡くなったということです。

関係者によりますと

星野 沙羅さんは
北海道 美瑛町で

テレビドラマの撮影中に体調を崩し

北海道内の病院に
運ばれましたが

先ほど
亡くなったということです。

あ~ うまそう。
食べる?

うん。
ねえ。

死んじゃったって。
えっ?

誰が?

(河本)えっ?
朝ドラ見てるよ 私。

まだ7歳って…。

ここの近くで
撮影してたっぽい。

ほら めっちゃ近く。

さっきまで 生きてたじゃん。

えっ?

あ~ 俺 無理だ。

どうした?
暑い。

はぁ?

♬~

♬~

(鮫島)日本は
以前 先進国の中で

子供の死亡率が
ずばぬけて高かった。

それは PICU 小児集中治療室が
なかったからです。

小児集中治療室?
(鮫島)うん。

子供のための ICUです。

(林)ああ だから
「ICU」がつくんですね。

「P」は?
(鮫島)Pediatric 小児科です。

北海道にも
PICUは ありますよね。

厳密に言うと 今あるのは

術後の子供を管理する
ユニットです。

だから ここまで来た。

(子供)すいません。
(鮫島)いえ…。

ここで。

≪除水速度
少し 上げてもらえますか?

≪分かりました。
≪お願いします。

ご家族の方ですか?
(鮫島)あっ。

植野先生を 探しておりまして。

お願いします。

≪おはよう。

(ノック)
(羽生)先生 お客さまです。

失礼しま…。

(鮫島)植野先生。

私 北海道知事をしております
鮫島 立希と申します。

(鮫島)先生が お一人で
作られたんですよね?

日本各地にある PICU。

アメリカで学ばれたあなたが
一から作られたと聞いています。

先生 お願いがあります。

北海道に PICUを
作っていただけないでしょうか。

どんな状態の子供も
24時間 受け入れられる

こちらのような PICUを。

(南)北海道 初めての人。
(生徒たち)はーい!

お姉さんはね ずっと 北海道です。
お姉さんは。

(生徒)何年くらい?
(南)う~ん 何年くらいかな?

ご想像に お任せします。
(生徒たちの笑い声)

え~ 札幌には
新千歳だけではなく

もう一つ 大事な空港があります。
ご紹介しましょう。

左手に見えますのが
丘珠空港でございます。

アイヌの言葉で
オッカイ・タム・チャラパ。

「男が刀を落とした所」
というのが

丘珠の名前の由来だと
いわれております。

(子供の泣き声)
(志子田・三好)大丈夫だよ。

いこうね。 大丈夫だよ。

ほら 見て。 何だ あれ?
(三好)すぐ終わるよ すぐ…。

何だ? あれ。 あれ 何だ?
(子供の泣き声)

ちょっと見せてね。
大丈夫 大丈夫。

大丈夫 ほらほらほら… ほら。
大丈夫 大丈夫 大丈夫。

大丈夫 ほら ほら ほら…
はい! はい 終わり。

はい 終わり。
よーし おしまい。 頑張ったね。

大丈夫ですか?

先生 大丈夫なんでしょうか?

はい。
お薬 出しておきますね。

3日間 飲めば
必ず よくなりますので。

安心してください。 僕を信じて。
先生…。

風邪でしょ?

よく頑張った。 ねっ。

志子田先生。
はい。

(三好)先生
ご飯 連れてってくださいよ。

いいよ。

じゃ お知り合いの先生たち
呼んでくださいね。

札幌北医大か 北海道医大の
カッコ良くて 仕事のできる先生。

分かりました。
やった。

じゃ 期待してますね
志子田先生。

お店選び 頑張ります。
やった。

(根岸)志子田先生。

呼び出しです。
えっ?

で お話っていうのは?

うん。

志子田君 患者さんからも
人気だし 気配りもできて

それでいて優秀だから 手放すのは
大変 惜しいんだけども…。

手放す? えっ?
飛ばされるってことですか?

栄転だよ。

最年少記録。
えっ?

(鈴木)うん。

おめでとう。
ありがとうございます。

えっ すごっ。 えっ?
(拍手)

失礼します。

っしゃー!

おっしゃー!

≪すぐ 確認します。

お疲れさまで~す。

(浮田)はぁ?
小児外科から看護師を出せ?

無理に決まってるでしょ。

もともと うちだって
補充希望を 去年から出してて。

ですから! 小児外科から
看護師は出せません。

はい?

首か。
意外と長く持ったね。

んなわけねえだろ
栄転だよ 栄転。

どこに?

ペディアトリック インテンシブ ケア ユニット。

ホホホ…。

どこ?

(羽生)はぁ? たったの4人?
ふざけてますよね。

(植野)鮫島知事もね
必死に北海道中の病院に

声を掛けてくださったそうです。
だけど 人が集まらなかった。

(羽生)家族で
こっちに来ちゃったんですよ。

子供 転校させたんですからね。

医者は あと2人しかいない。

一人は 右も左も分かんないような
小児科医ですよ。

ヘラヘラして腕もないって
有名な。

そんな人でも 医者の一人に
カウントされてしまうんです。

しかも もう一人は
裁判沙汰になってる

訳あり救命医でしょ?

うちは 問題児の
更生施設じゃないんですよ。

(植野)野村再生工場みたいな?

(羽生)先生 完全
ケンカ 売ってますね。

(植野)いやいや…。
(綿貫)訳あり救命医の 綿貫です。

あっ…。

あなたも こそこそしてないで
入りなさいよ。

失礼します。

植野先生に懇願されて
札幌共立大からやって来ました。

…が 必要なければ 帰ります。

いやいやいや…。

先生 先生。

あっ… 私 科長を務めます
植野 元です。

よろしくお願いします。
あの こちらは…。

羽生 仁子と申します。

東京と長野のPICUで
看護師をしてました。

あっ はい え~。

この病院の小児科から来ました。

志子田 武四郎と申します。

君が 志子田 武四郎君ですか。

何とも 耳障りのいい名前ですね。

ありがとうございます。

志子田先生。 しこっちゃん…。

いや しこちゃん先生。

ハハハハ…
いいですね しこちゃん先生。

よろしくお願いします。
よろしくお願いします。

はい 頑張ります。

PICU 興味あったの?

はい。
じゃ 話は早いね。

でも
まだ よく分かっておりません。

(植野)PICUと名乗るには
かなり細かい設置基準がある。

最低でも 8床のベッドがないと
そこはPICUとは言えない。

うちは… 5つ。

(羽生)奥は個室と 2つの陰圧室。
陰圧室?

感染症対策の部屋ね。
だったら 8つ ありますね。

うん。 そこは クリアしてるね。
でも ベッドがあれば

いいってことじゃない。
ベッドは 一つにつき

15平方メートルは
最低でも必要。 まあ それもね。

(羽生)クリアしてます。 ですが…。

看護の数が
圧倒的に足りてない。

二対一看護ですか?
うん。

成人だと それでもいいんだけど
子供は 手がかかるからね。

ほら ECMOとか機械が出れば
患者1人につき 看護師は2人。

一対二看護になる。

それと 朝 昼 夜の
3交代制をとって

休みもローテーションしたら
どうなるか。

つまり うちは まだ 1床の運営も
ままならない。

まだ PICUとは言えないね。

(綿貫)看護師だけじゃなくて

医師も
足りてないんじゃないですか?

私も 初期研修を終えたばかりの
未熟な小児科医を

1人の医者とカウントするのは
もったいないと思います。

使い物にならないので。

一応 私も
ベテランの小児科医ですよ。

植野先生が 小児科医2人分の仕事
できるんですか?

24時間 365日。

(植野)それは 確かに厳しい。

でも 今 ここに集まってるのは
4人だけなんです。

求人サイトで募集もしました。

様々なところに 声も掛けました。

ですが 集まりませんでした。

(植野)どこも 人不足だから
仕方ありません。

ここに来てくれた皆さんは
貴重なメンバーです。

たとえ 使い物にならなくても。

訳ありで 非常に口が悪くても。

(菅田)花王が ついに突き止めた…。
(賀来)「菌の隠れ家」

(間宮)除菌洗剤も漂白剤も ダメだった。

(杉野)新「アタックZERO」なら…。

(一同)いざ!
(松坂)バイオクラッシュ洗浄!

<「菌の隠れ家」までゼロへ。 新「アタックZERO」>

(菅田)洗濯槽にも潜んでいた…。
(賀来)ニオイ カビをかくまう 「菌の隠れ家」

(間宮)これじゃ 洗っても洗っても…。
(杉野)臭くなるだけ。

(松坂)そうなる前に 新「アタックZERO」だろ!
(4人)洗濯槽まで!?

<洗濯槽の「菌の隠れ家」まで。 新「アタックZERO」>

これ ホントに
全部 貼るんですか?

(植野)イメージしてたものより
光が強かったからね。

業者の人に任せれば
いいじゃないですか。

やってもらうほどの予算はないよ。

でも これ
僕たちの仕事じゃないですよね。

志子田君にとって
医者の仕事って何なの?

車にひかれて死にそうになって
うっすら目が開いたとき。

内臓を何個も取り出して
新しい内臓に替えてもらったとき。

そんなとき どんな色が見たい?

目が痛くなるような 蛍光灯とか
嫌じゃない。

人によってはね
ここで見た景色が

最後になる子もいますからね。

続けましょう。

はい。

あっ… バス 来てますよ。

(男性)こないだの会議
あの人のせいで 止まった…。

ホント あの人のせいなんですよ。

そう… マジで そうなんだよ。
いつも 口ばっかりでさ

いつも 言うこと 違うしさ。
(男性)何で あの人 あんな…

あんなんで 出世できたんですか。
(男性)全然 分かんねえよ。

何で…。
(男性)絶対 俺が部長やった方が

うまくいくと思うんですよ。
(男性)分かる 分かる…。

(男性)社長 何 考えてんすか。
あんなやつ…。

♬(鼻歌)

♬(鼻歌)
(女子高生)何か 歌ってんだけど。

何か 歌ってんだけど。

ちょっと…。
(女子高生)下手くそ。

(女子高生)何か
下手くそだったんだけど。

ただいま~。

♬~

♬~

♬~

(物音)
おかえり。

(桃子)ジャーン。
びっくりした。

はい これ お土産。
おう ありがとう。

うん。 それね
旭川営業所の人 今日 来てたから。

いいかげん 産休 取らなくて
いいのかよ。 立ち仕事でしょ。

ん? 今 近場だけしか
回らないし

南ちゃんが サポートで
入ってくれてるし。

ああ 今日も おいしそうだね。

(南)でしょ?
あたしの育て方がいいから。

おっ。
(南)ほら これよ これ。

結構 あしのむくみに いいのよ。
(桃子)へ~。

バスガイドと妊婦には
天敵だからね むくみはね。

ありがとう。 でも これ
ホントにいいの? 南ちゃん。

(南)いいの いいの。
全然 使ってないから。

ねえ それ
通販で買ったばっかじゃん。

えっ? そうなの?
(南)違うよ。

電話してたじゃない
通販番組の。

あ… じゃあ悪いよ。
(南)あげたくて買ったの。

この子は いっつも
余計なこと言うから。

そういうとこが駄目なのよ。
ねえ?

かもね~。
何だよ 2人して。

お茶 出すから。
(桃子)ううん もう帰るね。

翔君 待ってるもんね。
(桃子)うん。

日帰りツアーの運転だから
今日 早いんだ。

持ってく 持ってく。
おっ サンキュー。

送ってくれて ありがとう。
(桃子)うん じゃあね 南ちゃん。

うん。

(桃子)たけちゃん こっち。
ああ。

(桃子)よいしょっと。

ありがとね。
うん。 気を付けて。

うん。 じゃあ 次
翔君と 遊びに来るわ。

うん。

寒っ。

あっ 間違えた。 ポン酢だ。

ん…。

ありがとう。

何でだろうね。
こんなに いい子なのにね。

あんたが もうちょっと
頑張ってたら

桃子ちゃんと うまく
いってたのかもしれないのにね。

あ~ でも 駄目か。
色々 知られちゃってるものね。

なかなか おねしょ
なおらないところとか。

鼻くそ 食べてたところとか。
食べてねえよ。

食べてたよ。
食べてねえわ。

母ちゃんが姑になるのが
嫌だったんだよ。

違うよ。 あんたが 素直じゃなくて
カッコつけだからだよ。

カッコイイんだから
しょうがねえだろ。

分かってないな。
だから モテないんだよ。

いやいや
今日も ご飯 誘われたから。

どうせ いつもみたいに
誰か誘ってくれって

言われたんじゃない?
えっ?

ほら やっぱ そうなんでしょ?

俺 異動になった。

えっ?
異動。

病院 変わるの?

いいよ。 家 出てって。

いやいや PICUに異動になったの。

P… 何だって?
PICU。

P…?
PICU。

PI…。
PICU。 子供のICUみたいな。

小児集中治療室。

もう 最初から
そう言いなさいよ。

あんたね 昔っから
カッコイイって思われたくて

わざと 難しいこと言う癖が
あるよ。

難しいんじゃなくて 名前なの。

お母さんぐらいしか
こんなこと言わないんだから

言ってもらって
ありがたいと思いなさいよ。

でも ICUでも
子供のがあるんだね。

大人のICUじゃ駄目なの?
子供の体は小さいから

がさつなこととか
できねえんだよ。

がさつなあんたは 大丈夫なの?

大丈夫だよ。

大丈夫だよ。

あ~。

≪(南)これ全部 洗濯でいいのね?

うん。
そのシャツ ネット 入れて。

≪(南)めんどくさ…
自分で やんなさい。

何だよ。
≪(南)あっ そうだ。

女の子だって。
桃子ちゃんの赤ちゃん。

ふ~ん。

泣くな~。
余計 つらくなるぞ~。

(矢野)おめでとう。
一番 大変なとこに栄転だってな。

(河本)PICU
4人だけなんでしょ?

4人っていうか
3人みたいなもんらしいよ。

俺は カウントされてないから。
(矢野)そんな弱気になるなって。

いや なるよ。
すげえ言われようだったもん。

星野 沙羅ちゃんが きっかけで
できたらしいね。

ああ あのときの子役の。

3年前だよね。

(植野)なかなか
面白い日でしたよ。

(鮫島)大変だったってことですね。
(植野)いつものことですから。

(鮫島)私も もう一度
他の病院に

協力を要請してみます。

(河本)あっ
先輩に聞いたんだけど

札幌共立大の救急科長が

絶対に 丘珠のPICUには
人 出さないって

キレてたらしいよ。
何で?

(河本)長年 PICUを
作ろうとして

動き回ってたんだけど

なかなか お金が
集められなかったみたいで。

なのに 今回 知事の一声で
丘珠に作るってなって。

う~ん…
だから 人も集まらないのか。

大変だね たけちゃん。

お~ 人集めもしないと
いけないんじゃない?

まあ 週7夜勤だね。
いや 絶対 無理。

道内の病院からの反発が多いのは
分かってます。

他の病院との連携を取るのが

今後は
課題となっていくでしょうね。

(矢野)子供を救いたいって
気持ちがあれば

何とかなるって。

(河本)忘れたの? 武四郎が
何で小児科に行ったか。

家から近い病院で

カワイイ看護師さんたちが
いっぱい いたからだよ。

(桃子)あっ ねえ
おなかの子も笑ってる。

(河本)えっ? 動いた?
見せて? 最近 よく動くね。

(桃子)そうなのよ。 ね~。

(矢野)あっ… 呼ばれたわ。

お前 まだ病院なの?

(河本)悠太 忙しそう。
(桃子)何か カッコイイね。

(河本)あいつ できるからな。

♬~

(鮫島)北海道は
住むのに素晴らしい場所ですよ。

だから ここに住む子供が

北海道が広いから
札幌が遠いから

そんな理由で
命を落とすようなことは

あってはならないことなんです。

♬~

♬~
(本木)<闇と闘うには>

(上白石)<光が必要だ>

<照らせ> <希望の光>

♪~
(缶を開ける音)シュカ

♪~

(注ぐ音)シュワー

(本田)<わたしには、
ぽーっとする時間が
必要です。>

<「BAR Pomum」>

♬(ハワイアンな音楽)
あっ… ててて…。

♬(ハワイアンな音楽)

う~ん…。

ヤッベ…。

♬(ハワイアンな音楽)
うわうわうわ…。

夜勤だと思ってた。
夜勤じゃないよ 遅刻だ。

ハハハ…。

ごめん 弁当 作れない。
大丈夫 今日 フラだから。

いってきます。
いってらっしゃい。

おはようございます。

あの…。

おはようございま~す。

悪くないね。

≪(物音)

おはようございます。

(植野)ミーティングの時間ですよ。

(綿貫)やっと揃いましたんで
早く始めてください。

患者は
ウサギ山のウサギちゃんです。

「ううう… 助けて~」

(植野)ここから 300km 離れた場所
美瑛で腹痛を訴えました。

救急車を呼ぶには 1時間弱
かかると言われたので

車で彼女を
近くの病院まで搬送

途中 車内で嘔吐。

朝食を吐いたものと思われます。

ロケ先で配られた
おにぎり2個。

嘔吐までは
想定内だったでしょう。

しかし 最初の嘔吐の2~3分後
彼女は胆汁を吐き出しました。

お母さんの話では
濃い緑色の中に

血が混ざっていたようです。

彼女は 嘔吐を繰り返して
脱水になった。

おなかも張っていたようで
このときには

腸管内から出血していたと
思われます。

血圧が下がり
数秒 けいれんしたとのことです。

さて…。

この時点で われわれが
できることは ありますか?

それは この丘珠にいる僕たちが
という意味ですか?

(植野)はい。

その意味だと できることは
ないと思います。

そうですね。 そして この後
動揺したお母さんは

向かっていた病院に
電話しました。

お母さんは 混乱していて

必要な情報を きちんと
伝えることができませんでした。

そして 電話を受けた
若い医師も

混乱した保護者を
落ち着かせる話し方を

訓練されていなかったのです。
《大丈夫ですか?》

(植野)ひとまず状況を確認し

病院で
一度 診ることになりました。

≪《大丈夫だよ。
病院 着きましたからね》

≪《大丈夫ですよ》
(医師)《娘さんが食べたもの

教えてください》
≪《モニター つけるからね》

(植野)大きい病院で
診てもらうべきだと判断され

道北医科大学病院に
搬送されることに。

だが ここで すでに
吐血してから

45分 たっていました。

道北医科大学病院の
救急センターに着いたのは

さらに そこから 20分後。
(看護師)《お母さん

あそこで お待ちください》

(植野)意識レベルが
かなり落ち込んでいて

彼女の体温は 40度に近かった。

脱水によるショックに加えて
敗血症性ショックになっていました。

ベッドに寝かせたとき…。
(沙羅)《気持ち悪い》

(植野)一瞬 意識を
取り戻したそうです。

「気持ち悪い」と言ってから
下血をしました。

500gほど下血したと

そこの病院の救急スタッフの
記録があります。

ショック状態になり
心肺停止に。

電気ショックで 蘇生します。
(除細動器の音)

この時点で われわれが
できることは ありますか?

ないと思います。

もし あなたが
道北医科大学病院の

救急スタッフだったら
どうしますか?

えっ…。

輸液と輸血 昇圧剤で
血圧を安定させてから

転院の準備をします。
(植野)それは なぜですか?

その病院には 小児専門の外科医が
いないからです。

(植野)そうですね。
彼らも 同じ対応をしました。

道北医科大学から
北海総合大学病院に

連絡が入りました。

搬送は 陸路では
絶望的ですから

彼女を 近くのヘリポートまでは
救急車で搬送し

そこから 北海総合大学病院に
運ばれましたが…。

この時点で われわれが
できることは ありますか?

北海総合大学病院のPICUは
救急を受け入れられませんよね。

そのとおり。

(植野)沙羅ちゃんは
息を引き取りました。

私たちのPICUは
どんな状況の子供でも

いつでも全員を 受け入れて
いかないと いけません。

それは 北海道中の
55万人の 子供の命を

預かるということです。

私たちは 沙羅ちゃんには
間に合わなかった。

だからこそ われわれが
やるべきことは

丘珠空港に 程近いこの病院に
PICUを作り

北海道中に 広く知らせること。

自分たちの病院では無理だと
感じたときに

ここのPICUに 患者を
搬送できるシステムを

作り上げること。

(綿貫)でも どうやって
道内の子供を

ここへ運ぶんですか?
毎回 自衛隊に連絡するわけには。

手段は すでにあります。

ドクタージェットです。

北海道は 広大で 山も高い。

ヘリだと
高度が持たない場所もある。

実際に 名古屋に待機しています。

ここを 立ち上げるときに
知事に条件を出しました。

《ドクタージェットを
丘珠空港に常駐させてください》

(植野)知事は 近い未来に
必ず実現すると

約束してくれました。

だから 丘珠に PICUを。

(植野)はい。
私たちが目指すのは

ドクタージェットを運用した
日本屈指のPICUです。

日本一 広大な自然を相手にして。

(千葉)エアジェットォ!
(寺島・子ども)のコツ!

♬「1秒1回 シューしまシュー」
(寺島)レバーを引き切る!

♬「ムラなく うすーく おおいまシュー」

(一同)うすづきで ムダなし!

♬「バスマジックリン」
(一同)「エアジェット」!
(こする音)キュキュッ!

(一同)エアジェットォ!
(寺島)お前 ホントに こすらず30秒?

(千葉)お義父さん! エアジェットは 細か~いミストが

汚れに密着!
うわ! 汚れが溶けてる!

こすらず30秒で…。
速攻キュキュッ!じゃ~ん!

♬「バスマジックリン」
「エアジェット」!

(綿貫)お先に失礼します。
(植野)あっ お疲れさま。

沙羅ちゃんの裁判
まだ続いてるみたいですね。

そのようですね。

医療裁判は
時間がかかりますから。

そうですね。

(虫の羽音)

ああっ!

はい。 どうした?
(矢野)ああ 元気?

うん。 昨日 話したばっかじゃん。

(矢野)ああ…。 だな。

やっぱ ヤッバいわ。

(矢野)えっ?
PICUだよ。 だってさ

子供とか死んじゃったら
マジで ヤバいじゃん。

やっぱ 救命って すげえわ。
お前 さすがだわ。

そんなことないって。
で どうした?

(矢野)ああ…。

うん?

あのさ…。
(ノック)

(南)ねえ 今月の入金 2万円
多かったんだけど どうしたの?

勝手に
ハワイ貯金にでも回してよ。

今 悠太と電話してっから。
ああ ごめん ごめん。

悠太 また 遊びに来てね!

うっせえな。

ごめん。 どうした?

忘れた。
えっ?

あっ 看護師さんに呼ばれたわ。
じゃあ またな。

うん。

(通話の切れる音)

♬~

(缶を開ける音)カシュッ

<ちょうどよい。
ここちよい。>

<サントリー
「ほろよい」>

(羽生)どこも駄目だ。
出してくれないわ。

(植野)時間がたてば
きっと 集まりますよ。

(羽生)いくら あたしの旦那が
専業主夫だからって

あたしだって 人間なんです!

睡眠しますし
休みも必要なんです。

すぐにでも集めてください!

連絡はね してるのよ…。

おはようございます。

できるやつが欲しいんだよな~。
はい?

はい。

はい。

え~ 名前は?

(植野)はい。

え~ 年齢 生年月日 体重は?

はい。 はい。

待機時間は?

はい。
(綿貫)4時間も?

(植野)バイタルは?

はい。

はい。 搬送 お願いします。

うちで受けちゃうんですか?
機器は 揃ってます。

受け入れましょう。

はい。

(植野)PICUです。

ERの東上です。
(植野)容体は?

(東上)急性腹症です。
腹痛を訴えてからの悪化が早い。

了解。
(医師)胃管 出して。

あと アドレナリンも。
≪はい。

≪吸引器の作動を確認して。
≪はい。

あっ あの 僕は 何をすれば…。

(今成)どうも! 麻酔科の今成だ!
状況を教えて!

少し前に
札幌から ヘリが出ました。

豊富で給油することになってます。
(今成)おう。

結構かかりますよね?

片道1時間半は かかるので。

(綿貫)搬送先とか搬送方法とか
決めてるうちに 時間がたって

どんどん
悪化してしまったのでは?

おーい! ベッド どかして~!

(東上)症状自体は
昨日からあったそうです。

かかりつけ医は
よくある胃腸炎と診断したようで。

患者の到着時間
調べてくれますか?

ドクヘリの管制に 電話!
はい。

5分前に 稚内を出たそうです。
(植野)了解。

思ったより
早く着けるかもしれませんね。

(東上)超音波検査の準備しよう。
≪はい。

もう大丈夫ですよ。

電話 大丈夫です。

志子田先生。
はい。

スクラブに着替えてきてください。

んっ!

♬~

(鏡花の母)
鏡花! 鏡花! 頑張って!

≪病院に着きましたからね!

お母さん!
大丈夫ですよ。

≪入ります。
(羽生)到着しました。

(医師)神崎 鏡花ちゃん
5歳 15kgです。

嘔吐を繰り返して
脱水が ひどいので

生食を 300ミリリットル
入れてます。

(綿貫)鏡花ちゃん
病院に着いたからね。

(植野)
腹部膨満して 青黒くなってる。

(綿貫)心拍180 血圧70です!

(植野)
小児外科の先生しだいだけど

オペしないと駄目かもしれない。
(河本)相談してきます。

オペ室 電話して。
えっ?

お前が電話すんだよ!
はい。

腸管壊死が怖いね。
(東上)先に オペしないと

助からないな。

オペ室 行ける?
はい!

(植野)ベッド 出しましょう。
(綿貫たち)はい。

鏡花ちゃん 大丈夫だからね。

え~ 体温…。
39度。

39度です。

はい?

ちょっと待ってください!
帝王切開が入りました。

(綿貫たち)はっ? えっ?

オペ室に
緊急帝王切開が入ったそうです。

(綿貫)オペ出しの確認
したんじゃなかったの?

さっきは
大丈夫だったんですけど…。

PICUに直行しよう。
(綿貫たち)はい。

志子田先生
オペ室チームに連絡を。

スタッフは 余剰あるはずです。
はい。

切り返します。
(綿貫)ベッド 回ります。

(植野)はい 移動するよ。 1 2…。
(綿貫・植野)3!

(今成)おい ちょっと触るよ。

小児外科です!

何で受けちゃったんだよ。

(植野)羽生さん
オペ室 空いたか 聞いてみて。

はい。

(浮田)無理だ。

手術は できない。
(綿貫)はっ?

(浮田)腹部エコーで
大量の腹水が 認められる。

おそらく 搬送中に
消化管穿孔したんだろう。

俺たちにできることはない。

訴えられるのが怖いんですか?

開腹するってことは
この子を殺すってことだぞ!

東上先生は?
(東上)ERも同じ意見です。

今成先生。

全身麻酔に
耐えられんかもしれんな。

手術せずに
全身状態の回復に努めよう。

手術せずに
どうやって 回復させるんですか?

どんどん悪くなりますよ。

気管挿管の準備 お願いします。
(今成)おう。

中心静脈ライン とるぞ。
(綿貫)はい。

(植野)動脈ラインもとる。
末梢ラインもとろう。

カテゴラミンのオーダーと
輸血のオーダーも頼む!

≪はい!

ハァ ハァ ハァ…。

(鏡花)ママ…。

ママ? 近くにいるよ。

うっ!

生食ポンピングで 300ミリリットル。
(綿貫)はい。

O型血ノンクロスで。
≪はい!

頑張れよ!
(アラーム)

血圧が下がってきました。

昇圧剤 投与。 ノルアドレナリン
0.1ガンマから開始。

落ち着いたら 気管挿管しよう。
≪はい。

輸血 持ってきました。
(綿貫)輸血 来ました!

ハァ ハァ ハァ…。

(アラーム)

(植野)戻らないね。
ノルアド 0.5まで上げて。

(羽生)はい。

(操作音)

(羽生)上げました。

血圧 下がり続けてます。
(心電計の警告音)

心マしよう。
(綿貫)はい。

40ジュール。
(羽生)はい。

準備できました。
(植野)かけよう。 はい 離れて。

充電します。 いきます。

(心電計の警告音)

VF 続いてます。
(植野)もう一回。

(羽生)はい。 準備できました。

かけるよ。 離れて。

(心電計の警告音)

心静止。 心マ 再開!
(綿貫)はい。

(心電計の警告音)

(植野)代わります。

(心電計の警告音)

まだだよ。 大丈夫。

大丈夫。 戻ってきて。

大丈夫。 戻ってきて。
戻ってきて。

(心電計の警告音)

先生… もう。

1時間 たちました。

(心電計の警告音)

(植野)ハァ ハァ ハァ…。

ハァ ハァ…。

ハァ ハァ ハァ…。

ハァ ハァ…。

(鏡花の母)鏡花…。 鏡花…。

(鏡花の母の泣き声)

《ハァ ハァ ハァ…》

(植野)しこちゃん先生。

(植野)それ終わったら
ミーティングですよ。

はい。

(植野)
皆さんの記憶が新しいうちに。

鏡花ちゃんが腹部膨満を訴えたのが
先週の火曜日。

この時点で 私たちができることが
あったでしょうか?

ない。
(植野)そうですね。

では 稚内の病院に搬送されたとき
われわれができることは?

(東上)うちのERの科長と
あそこのERの科長は

確か 同窓です。 もっと頻繁に
病院同士が 情報交換していたら。

いい意見ですね。
参考にしましょう。

(植野)搬送ルートについては
いかがですか?

(今成)今回のこのルートが
最短じゃねえか? なあ?

ジェット機が
使えるわけじゃないですからね。

そうですね。

質問です。
生存ルートはあったでしょうか?

難しいと思います。
(綿貫)私も難しいと思います。

そもそも かかりつけ医が 最初に
軽症だと判断を誤ったのが

問題の発端です。
そうなると

稚内から搬送されてきたときには
すでに

敗血症性ショック状態だった
でしょうし

われわれにできることはなかった。

(浮田)できるとしたら

メロペネムとか打った方が
よかったのかも…。

いやいや…
前の病院で 抗菌薬 打ってる…。

(浮田)分かってますよ。
できるとしたら…。

(植野)確かに。
次は 試してみます。

(東上)やっぱり
開腹手術は 難しかったですよね。

(浮田)
それは 絶対に無理だったね。

(植野)他の広域スペクトラムの
抗生剤…。

あの…。

あの… すいません。

泣いて 何になるの?

さ… さっき…
女の子が 亡くなったんですよ。

僕の袖をつかんで…。

ママって言ったんです…。

どうして そんな…。

何もなかったように
淡々と話せるんですか?

おかしくないですか?

人が 1人 死んじゃったんですよ。

さっきまで生きてたんです…。

(すすり泣き)

志子田先生。

(すすり泣き)

亡くなったから 話すんです。

(植野)
人間が 1人 死んでしまったから

まだ
みんなの記憶が新しいうちに

正しい情報が集められる
今のうちに 考えるんです。

どうしたら 助かったのか

次に同じことが起きたら
確実に助けられるように

僕たちは 経験を
自分の血と肉にするために

話すんです。 分析するんです。

もう一度 質問です。

生存ルートはあったでしょうか?
志子田先生。

難しかったと思います。

いえ 一つだけ ありましたよ。

(植野)PICUが ここにあると
北海道中に周知されていれば。

稚内の救命医たちが ここに
PICUがあることを知っていれば

いや 救急隊も知っていれば

おそらく ここに 真っすぐに
電話したでしょう。

その場合
待機の4時間は 消失します。

そして もし
ジェット機が運用されていたら

最短45分で
この病院に到着したはずです。

その場合
ショックにはなったかもしれませんが

治療に反応するショックで
済んだはずです。

どうしたら よかったのか

反省して 反省して…。

考えて 考えて…。

一緒に考えましょう

君の記憶が新しいうちに。

はい。

ヘリポート運用のシミュレーションを
してみてもいいかもしれませんね。

(植野)例えば
小学校の運動場は どうでしょう?

(今成)あっ いいね。 うん。

(福原)
じゃがりこ、あげりこ! 資料たすかりこ!

(尾崎)
じゃがりこ、あげりこ! プレゼン、がんばりこ!
気分たかまりこ!

じゃがりこ、あげりこ!
また手伝ってあげりこ!

(凛美・平澤)
じゃがりこ、あげりこ! ハハハハ!

《じゃがりこで、つながりこ
カルビーじゃがりこ!》

泣いて あの子が生き返るなら
私も泣いてる。

(綿貫)お先に失礼します。
(植野)お疲れさまでした。

志子田先生。

はい。

おなか すかない?
はい?

これは
どこに向かってるんですか?

(植野)
最初に 鏡花ちゃんを診察した

かかりつけのお医者さんの所。

(綿貫)《かかりつけ医が 最初に
軽症だと判断を誤ったのが

問題の発端です》

う~ん。 ほら 食べて。

ありがとうございます。

♬~

バスで行きましょう。
はい。

あっ ありがとうございます。
(植野)しこちゃん先生。

あっちだって。

♬~

(ノック)

(女性)先生。 どうぞ。
(植野)失礼します。

失礼します。

(植野)山田先生 初めまして。
丘珠病院の植野と申します。

志子田と申します。

どうぞ お掛けください。

(山田)あっ すいません。
いえいえ。

(山田)申し訳ございません。
いやいや。

私が誤診したばかりに
こんなことになってしまって…。

鏡花ちゃんに
何と おわびしていいのか…。

先生 頭を上げてください。

(山田)すいません!
私が ちゃんと診ていれば…。

ごめんなさい! ごめんなさい!

先生。 先生
どうぞ 座ってください。 どうぞ。

先生を責めるために
参ったのではないんです。

私たちは ご挨拶に来たんです。

♬~

お話を聞かせてください。

鏡花ちゃんは
どんな様子だったのか。

私たちも これからの治療のために
学びたいんです。

カルテ 見ますか?
(植野)はい お願いします。

なるほど。
腹痛は もう 激しかったんですね。

(山田)はい。

もしかすると ご両親に 一言

夜でも ご心配なときは
ご連絡 下さいと

お声掛けしていただいても
よかったかもしれませんね。

あっ ちょっと待ってください。

どうぞ お掛けください。

(植野)ご両親に
夜でも ご心配なときは

ご連絡 下さいと。

(山田)
朝 鏡花ちゃんを診たときに

こっから
つーっと 汗 流れたんですよ。

(植野)ありがとうございました。
(山田)いえ こちらこそ。

山田先生。

PICUを作るのに
3年もかかってしまいました。

もっと早くできていれば

こんな結果には
ならなかったはずなんです。

だから
ご自分だけを責めないでください。

何でも相談してください。

必ず お力になりますので。

(山田)どうも こんな所まで
わざわざ来ていただいて

ありがとうございました。
(植野)こちらこそ

ありがとうございました。
ありがとうございました。

(植野)失礼いたします。
失礼します。

先生! 頭 上げてください。

お体に気を付けて。

ハハ…。

あっ…。

食べる?
ありがとうございます。

怒るのかと思いました。
うん?

ここまで殴り込みに来たのかと。

フフ…。 そんなことしないよ。

でも カンファで。

山田先生に
責任がないってわけじゃない。

でも 彼を責めたって

鏡花ちゃんが
生き返るってわけじゃないですから。

僕たちがするべきことは
いろんな病院に行って 名刺を配る。

いつでも相談してくださいねって
伝える。

それが 北海道中に
PICUを周知させるってことだから。

先生は これを 今までも
ずっと やってらっしゃるんですね。

そうだねぇ。

これも 医者の仕事なんですね。

ええ。

これからも いろんな土地に?

北海道が 最後かなぁ。

他の地域は
後輩たちがやってくれてるし…。

うん… ここが最後。

僕は 初めてでした。

こんなに自分が
バカだって思ったのも

嫌いになったのも

患者が亡くなるのを
目の前で見たのも

人前で 声 出して 泣いたのも
全部 初めてでした。

僕が 1人の医師として
カウントされるのは もったいないです。

何もできないのに。

人が大好きだから

人が死ぬのは
嫌なんじゃないですか? 君は。

はい?

3年前
星野 沙羅ちゃんが亡くなって

鮫島知事が 僕の所に来たんです。

そのとき
1通の手紙を見せてくれてね。

彼女が PICUを作ろうと思った
きっかけの手紙だと。

今どきの若い研修医にも

こんな熱い思いを抱いてる人が
いるんだって 驚きました。

《さっきまで 生きてたじゃん》

♬~

♬~

怒りや もどかしさが
にじみ出てました この手紙には。

(植野)だから
君を PICUに呼んだんです。

俺…。

この日 初めて

本気で 医者になりたいって
思ったんです。

僕は いいことだと思うよ
初めては。

はい。

♬~

♬~

[『PICU 小児集中治療室』の…]