土曜プレミアム・世にも奇妙な物語’22秋の特別編【ストーリーテラー:タモリ】[字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

土曜プレミアム・世にも奇妙な物語’22秋の特別編【ストーリーテラー:タモリ】[字]

今宵も奇妙な世界の扉が開く―「元カレと三角関係」土屋太鳳ほか「コンシェルジュ」観月ありさほか「わが様」沢村一樹ほか「ちょっと待った!」渡辺翔太ほか

詳細情報
番組内容
おなじみのストーリーテラー・タモリと豪華キャストが視聴者を“奇妙な世界”へといざなう人気シリーズの最新版『世にも奇妙な物語’22秋の特別編』。1990年4月にレギュラードラマとして放送を開始し、その後は特別編という形で年に2度放送を続けるスタイルで、これまで各時代を代表するような作家や脚本家と豪華俳優を掛け合わせることによって奇妙な物語の世界観を作り出してきた本シリーズ。
番組内容2
今作では各ドラマの主演に土屋太鳳、観月ありさ、沢村一樹、渡辺翔太(Snow Man)が出演!豪華俳優陣でお送りする珠玉の短編ドラマをぜひお見逃しなく!
出演者
【ストーリーテラー】
タモリ 

【「元カレと三角関係」】
土屋太鳳、上杉柊平、木村昴 他 

【「わが様」】
沢村一樹、荻野友里、佐藤遙灯、山田暖絆 他 

【「コンシェルジュ」】
観月ありさ、金子ノブアキ、池谷のぶえ、落井実結子 他 

【「ちょっと待った!」】
渡辺翔太(Snow Man)、高田里穂
スタッフ
【編成企画】
渡辺恒也、狩野雄太 
【プロデュース】
中村亮太 
【制作】
フジテレビ 
【制作著作】
共同テレビ 

【「元カレと三角関係」】
〈原作〉
『元カレと三角関係』(「死んだ彼氏の脳味噌の話」より)
Ququ著/KADOKAWA刊 
〈脚本〉
いながわ亜美 
〈演出〉
水戸祐介 

【「わが様」】
〈脚本〉
保木本佳子 
〈演出〉
河野圭太
スタッフ2
【「コンシェルジュ」】
〈脚本〉
金子洋介 
〈演出〉
松木創 

【「ちょっと待った!」】
〈脚本〉
赤松新 
〈演出〉
植田泰史

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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キーワード出現数ベスト20

  1. ロボット
  2. 秋斗
  3. ミカ
  4. 真希
  5. 七海
  6. アキラ
  7. 大神
  8. 里奈
  9. ジュン
  10. 広川
  11. 隼斗
  12. 真美
  13. ハァ
  14. 男性
  15. 今日
  16. ママ
  17. 絶対
  18. お望みならば
  19. ホント
  20. 自分

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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ポニーキャニオン

え~
正解は

♪~

(ミカ)ジュン?
(ロボット)遠隔操作してるんだ。

ちゃんと会って お話がしたい。
(真希)何でも やってくれる…?

(大神)お望みならば…。
(真希)やめて!

(秋斗)わが様?
(わが様)これじゃないです。

(秋斗)あんな ふざけた いたずら
もう やめろ!

(広川)その…。
(里奈)ちょっと待った!

告白なんてさせないから。
(広川)彼と付き合った方がいい。

♬~

もしも 1つだけ
願いが かなうとしたら

あなたは何を願いますか?

ギリシャ神話に登場する
ピグマリオンは

自らが彫った女性に
恋をしてしまい

やがて 彫像が人間になることを
強く願うようになりました。

愛の神 アフロディーテは
彼の願いを聞き届け

彫像に生命を与えました。

その後 ピグマリオンは

その女性と 幸せな結婚生活を
送ったといいます。

願いを かなえるのには
強い思いが必要です。

しかし その思いが強過ぎると

奇妙な世界の扉を
開けてしまうかもしれません。

こよい 奇妙な世界に登場する
4人の主人公も

それぞれの願いを
持っているようです。

果たして 彼らの願いは
かなうのでしょうか。

≪(電子音)

おや?

誰かの願いに反応して
生まれましたね。

(男性)フフ… フフ… フフ…。

(アキラの笑い声)

何か… 何か
好きになっちゃったみたい。

(アキラの笑い声)

(男性)ワダ君も…。
(アキラの笑い声)

(ミカ)はい。
(アキラ)ありがと。

(男性)ワダ君の弱いとこ 全部
私が支える。

ねえ アキラ。
(アキラ)んっ?

大好きだよ。

知ってる 知ってる。

ずっと 一緒に いたいな。

(アキラ)ああ。

ハァ…。 もう 真面目に聞いてよ。

(男性)許してくれ!
(男性)許さねえよ。

絶対 許さねえよ。
(男性)ワダ君 やめて!

こないだの話 考えてくれた?
(アキラ)話?

(ミカ)
うん。 一緒に住みたいねって。

あ~。 それ ちょっと待ってて。

ねえ ちょっとって いつまで?
(アキラの笑い声)

≪(ドアをたたく音)

何?

(ドアをたたく音)

何すか?

あれ?

(電子音)

うお~。
(ミカ)えっ?

何だ? この ちっこい…

ロボット?

(ロボット)うお~ ミカ! 久しぶり!
俺だよ!

えっ? 怖い怖い 怖い怖い 怖い。
(アキラ)今 ミカって言った?

俺って 誰?
(ロボット)俺だよ 俺 俺!

西島ジュンだよ。

えっ? ジュン?
(アキラ)誰? ジュンって。

あっ… 元カレ。

(ロボット)
フフフフ。 元カレ 元カレ!

フフフフ。

これ どうなってんだ?

(ミカ)うん…。
(機械音)

(ロボット)俺が遠隔操作してるんだ。

実は 俺さ
今 病院で死にかけてんだよ。

えっ? 何で そんな。

(ロボット)バイクだな。
あの夜 俺は 光の速さに挑戦し

ヘアピンカーブを曲がりきれず
ガードレールを突き破って

空を舞った。

また そんなバカして。

成長しないね。

ねっ 死にかけって
そんな ひどいケガなの?

(ロボット)心配すんなって。

ちょっと前まで
ヤバかったんだけどさ

今は順調に治ってきてる。

生死を さまよったとき
ミカに会いたくなってさ。

ケンカ別れしたままじゃ
死ねねえって思ったんだ。

もう びっくりさせないでよ。

じゃあ ジュンは 今 病院にいて

この子を通して こっちのことが
見えてるってこと?

(ロボット)そういうことだ。

じゃ このロボット 何なんだよ?

(ロボット)
脳波だけで操作できるんだ。

脳波? すげえな。
(ロボット)だろ?

見舞いに来てくれた だちが
このロボットを作っててさ

大ケガして動けない俺に
同情して 貸してくれたのよ。

どこの病院?
お見舞いに行こうか。

(ロボット)駄目だ!
(ミカ)何で?

(ロボット)カッコ悪い姿
見られたくねえんだ。

ねえ また そんなこと言って。

(ロボット)それで 俺は
元気になるまでの時間を

何とか ミカと過ごしたいって
思って 来たわけよ。

あっ…。

ジュン… 悪いんだけど

見てのとおり
私 今 この人と付き合っててさ…。

(ロボット)
そこを! そこを何とか頼む!

別れたっつっても
俺とお前の仲じゃねえか。

知ってんだろ? 俺は

フラれてからも お前のことが
忘れられなかったんだ。

せめて こんなときくらい
隣に いさせてくれねえか?

俺が 唯一 がちで愛した
ミカの隣に!

どうか… どうか!

(アキラ)あんな怪しいやつ
1人で部屋に残しといて

大丈夫?
(ミカ)いや でも

彼の前じゃ相談できないし

あんな姿だけど
ジュンであることは

間違いなさそうだし。

(アキラ)
ふ~ん。 しかし 強引だったな。

(ミカ)うん。 そういうやつなの。

それで?

ミカは
どうしようと思ってるわけ?

えっ?

あ~…。 もちろん

もう ジュンに
恋愛感情なんて ないけど…。

あれだけ 言われたら

聞いてあげたいって気持ちも
あるのね。

アキラが嫌じゃなければ。

(アキラ)
うん。 まあ いいんじゃん?

ミカがしたいようにしたら。

(ミカ)うん。

ありがと。

あっ ただいま。

(ロボット)ミカ おかえり~。

(ロボット)あれ あいつは? 帰った?

いるよ。 悪かったな。
(ロボット)げっ。

アキラがね
元気になるまで いていいって。

(ロボット)ホントか? ありがとう!
ありがとう アキラ!

アハハ やった!
(アキラ)はいはい。

(ロボット)お前 むちゃくちゃ
いいやつだな! ヒャッホ~!

サンキュー アキラ!

≪(食器をひっくり返す音)
≪(ロボット)うわ! やっちまった。

(ミカ)あっ…。
(ロボット)ミカ おはよう。

おはよ。
(ロボット)久しぶりに作ったから

うまいかどうか 分かんねえけど。
この体 うまく動かねえし。

ありがと。

いただきます。
(ロボット)どうぞ。

(ミカ)んっ… 甘い。 おいしい。

(ロボット)今でも好きなんだな
ミルクコーヒー。

≪(ドアをたたく音)

うるせえな。

ごめん ごめん。

(ミカ)はい。
(ロボット)ジャ~ン! 見ろ ミカ!

アジサイ 買ってきたぞ!

お前 一番 好きだって
よく 言ってたよな?

(ロボット)はい。

ありがと。

奇麗。

(ロボット)おう。

好きな花なんて よく覚えてんね。

(ロボット)エヘヘ。

花瓶 あったっけな。

♬~

♬~

♬~

(アキラ)なあ。

(ミカ)んっ?

腹 減らない?

あっ… うん。 そうだね。

買い物 行ってくるね。

ああ。

ハァ…。

いってきま~す。

(男性)拍手~。
(アキラの笑い声)

(ドアの開閉音)

(男性)一発ギャグ。
(男性)いや 無理です。

(男性)ほら やって。
(男性)いや 無理です。

(男性)やって…。

(テレビを消す音)

おい 何すんだ。 つけろよ。

(ロボット)なあ。 お前は
ミカのどこが好きなんだ?

別に どうでもいいだろ。

(ロボット)ミカが お笑い
あまり好きじゃないの 知ってる?

へ~。

(ロボット)意外と 納豆チャーハンが
好きだとか 知ってる?

(アキラ)ふ~ん。 そうなんだ。

(ロボット)好きな映画は?
好きなブランドは?

お前さ ミカのこと
喜ばせてやったりとか

してねえだろ。
(アキラ)あのな

あいつは 俺といるだけで
幸せなんだから いいんだよ。

(ロボット)じゃあ お前じゃなくて

服とかペットで
いいじゃねえか。

お互い 大事にするから
恋人なんじゃねえのか?

電源 切ってやる。

(ロボット)やめろ! おい!

野郎 ぶっ殺すぞ こら!

振られたやつが
ぐだぐだ 言ってんじゃねえよ。

なっ。

(ロボット)おう 待て こら おい!

おい! どこ行くんだよ?
逃げんのか!

≪(ドアの開閉音)
(ロボット)ハァ…。

(ミカ)ただいま。

あれ? アキラ?

アキラ?

≪(ロボット)ミカ おかえり。

(ミカ)ジュン。

ねえ アキラは?

(ロボット)あいつなら 帰ったよ。

帰った?
(ロボット)うん。

♬~

(ロボット)俺だったら ミカに
こんな思い 絶対 させねえのに。

ジュンは 連絡くれないときなんて
なかったね。

ジュンと付き合ってて
寂しい思いとか

不安な思いなんて
したことなかった。

(ロボット)むしろ 連絡し過ぎて
嫌われたくらいだからな。

あのころは
そういう ジュンの熱いとこが

何か違うなって
思っちゃったんだよね。

(ロボット)あいつ… アキラの どこを
好きになったんだ?

どんなときも冷静なとこかな。

う~ん…。
要領 良くて 落ち着いてて

大人だなって思った。

あっ。

ジュンと正反対だね。 フフ。

(ロボット)フッ…。 ひどいな~。

ヘヘ。

ハァ。

ジュンは いつも
好きだって気持ちを

言葉にしてくれて
うれしかったよ。

あのとき
ケンカして 別れちゃったけど

もし 踏みとどまってたら

私たち どうなってたんだろ。

(ロボット)
あっ… 今日は疲れただろ。

そろそろ 寝よう。

ハァ~。

(ロボット)おやすみ。 いい夢 見ろよ。

寝られないよ。

(ロボット)こうやって ミカに
おやすみって言いたかった。

ジュン どこの病院に いるの?

(ロボット)えっ?

私 ジュンと
ちゃんと会って お話がしたい。

(ロボット)だから
弱った姿は見せたくないんだって。

何で?
(ロボット)男の意地だよ。

そんなの 気にしないよ。

(ロボット)駄目なんだ! どうしても。

(ロボット)ごめん。 それ以外なら 俺
ミカのために 何でもするから。

ジュンは 私と会いたくないの?

(ロボット)
会いてえよ。 会いてえけど…。

(機械音)

(ロボットの落ちる音)

(電子音)

(ロボット)もう 時間がねえ。

結婚式!?

(ロボット)
海辺で結婚式をしたいんだ。

形だけ… いや ふりだけでいい!
(ミカ)ふりって…。

(ロボット)振られた後も忘れられない
夢だったんだよ。

いつか… いつか

ドレスを着たミカと
並びたいって。

いや… めちゃくちゃな
お願いなのは 分かってる!

でも…。

頼む! このとおりだ!

えっ…。

(アキラ)しっかし
よくよく バカなやつだな。

さすがに ミカでも
そこまでしねえっつうの。

調子に乗り過ぎ。

私は… やってあげてもいいと
思ってるよ。

本気で言ってる?

冗談で言わないよ。

へ~。 ミカ それでいいんだ?

形だけでも結婚だよ?
ミカ 結婚を…。

ねえ アキラは何も思わないの?

アキラが どうしてほしいのか
教えてよ。

ずっと 冷静でさ
人ごとみたいな顔して 何なの?

ジュンが来たときだって
私は 嫌って言ってほしかった。

いまさら そんなこと。
(ミカ)なのに

私のこと 思ってくれてる
ジュンのこと バカにしないでよ。

はっ? おい 何だよ その言い方。

あいつのこと
また 好きになったのか?

このままだったら
好きになるかもしれない。

はっ?

おい
怪しいだろ あんなロボット野郎。

そもそも あいつ
ホントに大ケガしてんのかよ?

えっ?

(アキラ)ミカが聞いても
病院の名前 教えないんだろ?

嘘なんじゃないの?

からかわれてるんじゃないの?

ごめん。 今日 帰るね。

おいおい… おいおい!

(ドアの開閉音)

♬~

(アキラ)「ガードレールに衝突」

これか?

(受付)当院に
西島ジュンさんという方が

いらっしゃった記録は
ございません。

(アキラ)そうですか。
ありがとうございます。

すみません。 ロボットの件です。

(受付)被験者3号の
ロボットの 搬入です。

(受話器を置く音)
(受付)あちらから どうぞ。

ありがとうございます。

(エレベーターの到着音)

♬~

♬~

♬~

♬~

(アキラ)「西島ジュン」…。

お前は… こんなになってまで…

他の誰の所でもなく ミカの所に
来たのか…。

(井浦)はぁ~…
(黒島)<井浦さんは 時々 席を外す>

はぁ。

おっ あっははは。

自分のリズムを。

(女性)ふふ…
<いい毎日は、いいひといきから。 JT>

(黒島)陽の光 浴びると 気分変わりますよ。

(井浦)あ~… インドア派だからな~。
え~?

伸びしちゃいましょ。
体硬いんだよね。

<いい毎日は、いいひといきから。 JT>
はぁ… うっ!

(車の走行音)

(車のドアの開閉音)

えっ?

どうしたの? その車。

借りてきたんだ。
(ミカ)えっ?

ついでに…

ドレスも借りてきた。

(ロボット)ミカ?

(アキラ)
これ着て 2人の地元 行ってさ

海辺で式なんて すてきじゃない。

2人の思い出
俺にも分けてくんないかな?

(ロボット)あっ…。

どう?
(ロボット)あっ…。

(ロボット)奇麗だ…。

♬~

♬~

♬~

(生徒)えっ カワイイ。
(ロボット)でしょ? カワイイでしょ?

(アキラ)すげえ人気者じゃん。

(ミカ)ねっ。

ありがと。

(ミカ)
今日 ホントに来てよかった。

ありがとう。

(アキラ)うん。

実は 俺…
あいつの病院 行ったんだ。

えっ?

あいつが ミカに
嘘ついてんじゃないかと思ってさ。

それで ジュンに会ったの?

(アキラ)うん。 あっ… いや。

治ってきてるって 嘘だった。

どういうこと?

いつ 何があっても
おかしくないって。

そんな…。

見えてんのかな?
(生徒の笑い声)

あいつ…

今の自分の姿 絶対
見られたくないんだと思う。

がちで ほれた ミカにだけは
絶対に。

(アキラ)だから あいつの願い
最後に かなえてあげよう。

(ロボット)放せ こら~。
(生徒)写真 撮る?

(生徒)あっ いいね。
(ロボット)やめろって…。

おい お前ら
見てないで助けてくれよ~!

おい お前ら 聞いてんのか?
下ろせ…。

(ロボット)どうぞ。

ありがと。

(ミカ)あのころと同じだね。

(ロボット)
うん。 あのころに戻ったみたいだ。

(ミカ)いつも こうやって

ハンカチ 敷いてくれてたよね。

ジュン?

(ロボット)ミカ 実は俺…。

(ミカ)んっ?

(ロボット)ああ…。

ホントに あのころと同じだ。

≪(アキラ)いい時間だな。

(アキラ)準備はいい?

(ロボット)ああ。
(ミカ)うん。

え~… では。

新郎 西島ジュン。

あなたは ここにいるミカを

病めるときも 健やかなるときも

妻として 愛し 敬い 慈しむことを
誓いますか?

(心電計の警告音)

(医師)西島ジュンさん!
分かりますか?

(看護師)
150ジュール セットできました。

(心電計の警告音)
(医師)離れて。

(心電計の警告音)
(除細動器の音)

ジュン?

(ロボット)ミカ アキラ ありがと。

今日一日 最高だったな。

(ロボット)
アキラ… ミカを よろしくな。

ああ。

(ロボット)ミカ。

俺は してやれなかったけど
幸せに。

(ロボット)幸せになれよ ミカ。

ジュン… ありがと。

♬~

♬~

ねえ。 他に どっか
行きたいとこ ある?

(ミカ)ジュン。

ジュン?

ジュン…。

(ミカ)ジュン…。

今日は
俺が納豆チャーハンでも作るよ。

そいつが… ジュンが
言ってたんだ。

ミカが好きだって。

ジュン… ジュン…。

♬~

(ミカ)ジュン… おやすみ。

(ミカ)いい夢 見てね…。

彼が 最期のときに願ったのは

残される人の
幸せだったのでしょうか。

それとも…。
≪(機械音)

私の願いですか? そうですね。

例えば
人々からの多大なる称賛とか。

どうやら コンシェルジュが

私の願いを
かなえてくれるようです。

♬~

(七海)ここが 新しい おうち?

(真希)そうよ。
ママと七海のお部屋は 10階。

エレベーター 押してくる!

(真希)うん。 フフ…。

しかし まあ

同じ名前だなんて 災難ですな。
(真希)えっ?

あれ? ご存じないですか?
松久保 真希って 女優。

ほら
不倫して大騒ぎになった…。

すっかり
テレビ出なくなっちゃって。

きっと 生活も大変でしょうね。

不倫したんだから 自業自得か。

不倫したのは向こうで
慰謝料も もらってるから

生活は大丈夫です!

あっ!

(真希)ああ… 分かんないな。

(七海)
ママ テレビ まだ映らないの?

ごめん。 もうちょっと待って。

(アナウンス)おかけになった電話は
電源が入っていないため…。

ハァ…。 どうしよう。

≪(チャイム)

(真希)はい。

コンシェルジュの
大神マサテルと申します。

コンシェルジュ?

当マンションでは
各入居者さまに

専属のコンシェルジュが
付くことになっていまして。

えっ?

お望みならば 何なりと。

何なりと… ですか?

これで…。

やった!

こんなこと頼んじゃって
すみません。

お手数おかけしました…。

あっ…。 これは自分で…。

お任せください。

並べ方も ちょっと あるので…。

気になる箇所など…。

(真希)いえ 完璧です。

あ~!

(真希)何ですか?

(大神)
1cm間隔で配置したつもりが

ここだけ 数mm ずれておりました。

本当に
何でも やってくれるんですね?

お望みならば 何なりと。

らくらく健康シューズ。

今日だけの特別価格。

お電話 お待ちしてます。

(スタッフ)はい OKです!
(スタッフ)はい OKです!

(男性)ありがとうございました。
(真希)ありがとうございました。

(美代子)お疲れさまです。
(真希)あっ ありがとう。

慣れない通販番組なんか
お願いしちゃって…。

(真希)
ううん。 仕事があるだけ助かるわ。

子供もいるし。
(美代子)あっ

そういえば 昨日は すいません。
お電話もらったのに出られなくて。

ああ 大丈夫 大丈夫。

コンシェルジュさんが いるから。

(真希)んっ…。 あ~ 開かない。

お待たせいたしました。

(大神)んっ!
(真希)おっ。

すご~い!

はい!
(七海・真希)いただきま~す。

(真希)ハァ~。

あした早いのに 全然 寝れない。

(大神)♬「ねんねん ころりよ」

♬「おころりよ」

大神さん
私 子供じゃないんですから。

♬「松久保さまは 良い子だ」

♬「ねんねしな」

こんなんで 寝れるわけ…。

♬「ねんねの おもりは」

♬「どこへ」

(真希)何回も
その話は したはずですから。

あの人にも
そう伝えてください。

はい。

でも 七海は 私の全てなんです。

ハァ…。

(大神)どうかなさいましたか?
(真希)あっ…。

実は 弁護士からで。

別れた夫が 今になって
七海の親権を欲しいと…。

自分の会社が
うまくいったからって。

別れて もう 2年もたつのに
いまさら何よ。

ハァ…。
もう ホント いなくなってほしい。

もしもし?
(美代子)まっ 真希さん!

テレビつけてください!
(真希)どうしたの?

(キャスター)
昨夜未明 港区の路上で

投資会社社長 佐伯 博史さんが

腹部を何者かに刺され
死亡しているのが

発見されました。
警察は 周辺の防犯カメラを

解析するなどして…。
(七海)ママ いってきます。

あっ… あっ。

ハンカチ持った? 忘れ物ない?

ママ どうしたの?

(真希)ううん…。

いってらっしゃい。

(キャスター)佐伯さんは
女優の 松久保 真希さんの

元夫で 投資会社を経営しており

警察は 仕事上のトラブルが
なかったかどうか…。

♬~

驚きました。

まさか 死ぬなんて…。

七海さまには…。

(七海)ただいま。
(真希)あっ おかえり。

ママ これ 学校で もらってきた。

(真希)あっ。

ハァ…。
(大神)どうかなさいましたか?

七海の学校は
両親で出席する親が多くて…。

まさか
こんなことになるなんて…。

周りから
どんな目で見られるか…。

(教師)おはようございます。

(児童たち)おはようございます。
(教師)はい。

今日は
このホームルームの時間から

皆さんの お父さん お母さんに
見てもらいます。

みんなは
緊張しないで 普段どおりで

授業 受けてください。
(児童たち)はい。

(教師)はい。

すみません 遅れまして。

松久保 七海の 父です。

真希 ごめん。 遅くなった。

あなた… ありがとう。

(教師)さあ 先週も
ホームルームで お話をしました…。

ママ おなかすいちゃった。

(真希)何か食べて 帰ろっか。

(七海)やった!
(真希)うん。

大神さんも。

何 食べる?

通販番組を降ろされた?

申し訳ありません。
収録時間を間違えた

私の責任です。

(真希)ハァ…。 もう
何年 マネジャーやってるのよ。

もう いいわ。

早く
新しい仕事を見つけないと…。

松久保さまに うってつけの
情報があります。

(大神)飲料水のCMに
起用されている 女優が

スキャンダルを起こして
降板しそうでして。

そうなんですか。

チャンスかと。
(真希)私が?

大神さん

CMって
そんなに簡単に決まるものじゃ…。

振るほど おいしい
新感覚炭酸水

シュワリンコ。

ママ カワイイ。
(真希)そう?

それにしても
大神さん どうやって…。

この後のスケジュールは?
(美代子)えっ えっと…

あっ ドラマの収録が…。
(真希)もたもたしないで。

何年やってるのよ。
(美代子)すいません。

(大神)この後は 13時から
ドラマのスタジオ収録が 2h

その後
雑誌のスチール撮影になります。

大神さん。 どうやって
ここに入ったんですか?

移動なんですが
渋滞情報が出てまして

いったん住宅街を抜けてから
246に出て 都心環状線に乗れば

余裕を持って
現地に到着できます。

ちなみに 本日のお弁当は
クリパヤのカレーです。

さあ 行きましょう。

(真希)ありがとうございます。

(真希)もう 我慢できないんです。

あなたなしでは 生きていけない!

私も 同じ気持ちです。

あなたを愛してる!

でも…。

松久保さまの番でございます。

あっ…。 ああ え~っと…。

(大神)少し 休憩なさいますか?

ハァ…。

ごめんなさい。

私なんかで
お役に立ててるんでしょうか?

それって 嫌みですか?
(大神)えっ?

私なんかよりも
うまいじゃないですか。

やめてください。

こんなに仕事が増えるなんて。

あの子のためにも 頑張らなきゃ。

はい。
(真希)でも

仕事と子育ての両立は
難しいわね。

もう へとへとで。

どっちかに集中できれば
いいんだろうけど

そうもいかないし。

誰のせいでしょう?

思い当たることが あるのでは?

お話って…。

(真希)今まで ありがとう。

(美代子)えっ?

全部 大神さんに
お願いすることにしたの。

首ってことですか?

あっ
ちょ… ちょっと待ってください。

あの 最近 ミスが多かったのは
謝ります。

ですから あの…。
(真希)ごめんなさい。

(真希)今日のスケジュールは?

(大神)14時まで
ドラマのスタジオ収録。

その後は 雑誌の撮影。
また戻って ドラマの収録。

その後 番宣を挟んで
外ロケになります。

外ロケ。

ママ。
(真希)んっ?

今度の日曜日
一緒に お買い物に行きたい。

お買い物?

分かった。
(七海)約束だよ?

約束。

(大神)
僕と いたって 不幸になるだけだ。

これ以上…。

あっ 監督。

(監督)ああ おはよう。
(大神)お世話になっております。

私は これで。

もう 七海 帰ってくる時間?

では。

あっ そうそう 監督
ここの せりふの語尾を

言いやすいように
変えたいんですけど。

♬~

今日も ママ 帰り遅いのかな?

夜中までかかる予定です。

ママが ずっと おうちにいたら
いいのにな。

(女性)それでは ウイークリー…。
(真希の あくび)

あれ? 七海 学校は?

だって 日曜日だよ?

そうだったっけ?

ねえ ママ 今日…。
(真希)今日のスケジュールは…。

(呼び出し音)

大神さんが出ないなんて 珍しい。
(呼び出し音)

(女性)ご覧くださ~い。

(司会者)これより
映画『勅使河原優作の恋』

製作発表を行いたいと思います。

『勅使河原優作』?

(司会者)まずは
勅使河原 優作を 演じます

大神マサテルさんです。

(大神)大神です。

こんな大役
身の引き締まる思いです。

大神さんだ!

えっ?

(監督)いや~…
ホント 緊張しますよね。

ハハハハ…。

どういうこと?

何の冗談?
(監督)冗談?

どうして 主役が
大神さんに代わってるのよ!

前から目を付けてたんだ。

ほら よく
2人で読み合わせしてたじゃん。

あれは…。
(監督)それに

子育てで忙しいから
降板したいって言ったのは

そっちでしょ。
(真希)言ってないわよ そんなこと。

(スタッフ)大神さんに差し入れです。

(監督)お~。

へ~ こっちも代わったんだ。

何よ これ! 何…。

私が誰だか分かってんの!?

あんたたち 全員
首にしてやるから!

松久保さま。
(真希)うるさい!

何 勝手に
私の仕事 盗んでるのよ。

お疲れのようでしたので
手助けになればと思い…。

私の 一番 大切なものを
取らないで!

えっ?

七海。

(七海)ママ 忘れてたでしょ?

今日は 一緒に買い物するって
約束したじゃん!

七海 ママね…。

七海!

七海? ごめんね。

何で いるの?

今日は 巻きずしを作りました。

(七海)おいしそう!
(真希)何で いるのよ。

(七海)
食べ終わったら 何して遊ぶ?

チェスなんて どうでしょう?

今度は 絶対 負けないから。
(大神)受けて立ちましょう。

七海に近づかないで!
(七海)いただきます。

やめなさい こんなの!

ひどい。

(真希)ごめんね 七海。
(七海)やめて!

ママなんか 嫌い!

私から 七海まで奪うつもり?

七海から離れて!

(七海)ママ やめて!
(真希)七海のために言ってんの!

(テーブルに ぶつかる音)

(真希)七海…。

七海! 七海!

あっ… 七海! ああ…。

ごめんね 七海。

ハァ…。

(バイブレーターの音)

(大神)
大変 申し訳ありませんでした。

何と おわびをしていいものか…。

謝るのは 私の方。

全部 任せきりで

七海のことを何もしなかった
私のせい。

七海さまは?

(真希)
念のため 入院することになって。

あっ そうだ。 着替えを…。

あっ…。
着替えでございますか。

あっ また甘えちゃってる。

ハァ…。 ホント 駄目ね。

何でも お申し付けください。

いえ。 今日は 自分でやります。

大神さんも 少し休んで。

♬~

何よ これ。

(物音)
(真希の悲鳴)

(花瓶の割れる音)

あっ お帰りでしたか。

大神さん。

(大神)
寝心地を確かめておりました。

(真希)寝心地?

(大神)
そろそろ必要かと思いまして

ご用意いたしました。

亡くなったとき
七海さまのためにも。

やはり こういうのは
事前に用意していた方が…。

何 言ってるのよ。

私は お望みになられたことを
かなえているだけです。

望んだこと?

(真希)《今になって
七海の親権を欲しいと…》

《ホント いなくなってほしい》

(キャスター)《腹部を何者かに刺され
死亡しているのが

発見されました》
(大神)《松久保さまに

うってつけの 情報があります》

《チャンスかと》

(真希)《仕事と子育ての両立は
難しいわね》

《どっちかに集中できれば
いいんだろうけど

そうもいかないし》

(大神)《お疲れのようでしたので
手助けになればと思い…》

(真希)《私の 一番 大切なものを
取らないで!》

《えっ?》

まさか あなた…。

(大神)葬儀は
自宅葬で よろしいでしょうか?

その方が費用も抑えられますし
近親者のみで…。

やめて! 七海だけは…。

七海… 七海!

(大神)松久保さま。

来ないで!

早く病院に戻らないと!

あっ…。
(大神)松久保さま!

あ~…!

お望みならば 何なりと。

お望みならば 何なりと。

お望みならば 何なりと!
松久保さま!

お望みならば 何なりと!

お望みならば 何なりと!
お望みならば 何なりと!

お望みならば 何なりと!

お望みならば 何なりと!
お望みならば 何なりと!

お望みならば 何なりと!

(大神)んっ!

七海 今 行くから。

(赤楚)
<脂肪を分解するとか 吸収を抑えるとか>

…の その先へ!

<新時代の脂肪対策>
始まる。

<明治 脂肪対策ヨーグルト>
ご一緒に!

(ぶつかる音)
(真希)あっ…。

どうして…。

♬~

私が 何年 マネジャーやってたか
知ってる?

27年よ。

全て あなたに捧げてきたのに…。

(真希)うっ… うっ!
(包丁を抜く音)

(包丁の落ちる音)

(真希)うっ…。

七海…。

ごめんね…。

♬~

♬~

(大神)全て…。

あなた自身が望んだことです。

♬~

♬~

そろそろ必要かと思って
ご用意したんです。

これで ママと一緒にいられるね。

《ママが ずっと おうちにいたら
いいのにな》

♬~

♬~

パパ チェスでもする?

お望みならば 何なりと。

暴漢から
子供を守ったとのことで

称賛の声が
多く上がっていますが

いかがでしょうか?

時に 別の誰かが犠牲になることで
かなう願いも あるようです。

あなたの願いも
自分で気付かぬうちに 誰かを

犠牲にしてしまっているのかも
しれません。

君の願いは?

♬~

(有希子)どうか もう一度だけ
姿を現してください。

♬~

(社員)他者を寄せ付けない
攻撃的なものではなく

オブジェとしてのアート性も
兼ね備えており

まさに
今の時代だからこそ求められる

究極の造形となっております。

以上
私は B案を推したいのですが

いかがでしょうか? 秋斗さん。
(秋斗)Aで。

あっ…。

でも Bの方が 真新しさが…。

それ 必要?

一発で 俺のデザインって
分かる方がいいでしょ。

そうですよね。

Aの方が
断然 友枝 秋斗っぽいし。

じゃあ A案で決まりで。
(バイブレーターの音)

(バイブレーターの音)

あっ お前さ

今みたいなこと 指摘されないと
分からないようなら

この仕事 向いてないよ。
(バイブレーターの音)

あっ 勝おじさん? どうしたの?

えっ?

急だったね お母さん。

ああ。 心筋梗塞って
あっけないもんだな。

あの…。

こんなときに あれだけど
昨日 帰り 遅かったから。

お誕生日 おめでとう。

ありがとう。

でも こういうのは いいよ。

誕生日がうれしい年でもないし

プレゼントって
欲しい物もらえないし

そもそも 俺が稼いだ金で
もらってるわけだし

全然 合理的じゃない。

うん。 そうだよね。

♬~

急ごう。 遅れると まずい。

はい。

(話し声)

(勝)おい 隼斗。

夏休み
どっか連れてってもらったか?

えっと…。

(真美)あの 秋斗さんが忙しいので
2人で どこかに出掛けようかと。

え~? 夏休み もう終わるよ。

秋斗君
ちょっとぐらい休めないの?

あ~ うん。

ちょっと ごめん。
(藍子)何? それ。

いつも あんな感じ?

(勝)昔は もうちょっと
かわいげあったんだけどね~。

♬~

♬~

(秋斗)よいしょ。

(秋斗)あっ。

(秋斗)うわ!

えっ?

わが様?

(秋斗)
《子供のころ 母さんが言ってた》

(秋斗)《わが様?》

(有希子)
《そう。 この家の蔵には

わが様っていう子供の神様が
いるの》

あっ… いやいや。

君 誰?

勝手に入っちゃ駄目でしょ?

♬~

(有希子)《わが様の欲しい物
あげることができれば

願いを かなえてもらえるんだよ》

あっ。

♬~

これじゃないです。

はっ?

何やってんだ? 俺。

≪(グラスの倒れる音)
≪(藍子)あっ!

ちょっと もう お父さん!

も~。
(勝)いや あっ…。

(藍子)も~。

(秋斗)どうしたの?
(真美)あっ…。

あっ あの…。
(勝)いや… 誰も触ってないのに

いきなり倒れたんだよ
お前が使ってたビールのグラス。

(藍子)で 掛かっちゃったの
上着に。 ごめんね。

幽霊か座敷わらしだ。
(真美)あの クリーニングに。

(藍子)いい いい…。
(秋斗)あ~ 後でいいから。

ちょっと来て。
(藍子)も~。 飲まない。

ねえ どうしたの?

(秋斗)いや ちょ…
こっち こっち こっち。

見て あの子。

えっ?

いやいやいや。 そこの ほら…。

ここ 何? お供え物みたいのが
いっぱいあるね。

(秋斗)《どういうことだ?
真美には見えてないのか?》

(有希子)《わが様はね
信じない人には見えないんだ》

(真美)すっごい古い物もあるね。

(秋斗)《てことは
俺は 信じてるのか?》

《あんな非現実的な話を?》

語り:大坂なおみ

(ナレーター)あなたにとって幸せとは?

パナソニックは ひとりひとり違う幸せに

くらす はたらく 環境の領域で

答えを出していきたい。

幸せの、チカラに。 パナソニックグループ。

(有希子)《わが様の欲しい物
あげることができれば

願いを かなえてもらえるんだよ》

♬~

♬~

(秋斗)《やっぱり 見える》

さあ これなら どうだ?

一日50箱限定とかいう
有名な どら焼きだぞ。

これじゃないです。

じゃあ どれなんだよ?

あ~…。

よし。 分かった。

こうなったら 絶対に
お前に イエスって言わせてやる。

あれ?

ハァ~。 嘘だろ。

(勝)おう!
これ みんなで食ってくれや。

あ~ ありがとう。
(勝)ハハ。 よいしょ。

お前ら いつまで いるんだ?

(秋斗)もう少し いようと思ってる。
(勝)あ~ そりゃ よかった。

(真美)おはようございます。

(勝)おう。 野菜 持ってきたぞ~。

(真美)ありがとうございます。
(勝)ハハハハ。

あの 朝ご飯できたけど。

その前に済ませたい仕事あるから
先 食べてて。

分かった。

あっ
こんなに たくさん すいません。

ありがとうございます。 頂きます。
(勝)おう。

じゃあ 帰るな。

よいしょ。
(秋斗)あっ あっ 勝おじさん。

あっ?
(秋斗)あの 母さんが

わが様に 何あげてたかって
知ってる?

はっ? わが様?
(秋斗)うん。

んっ? 何だっけ? それ。

あっ…。

じゃあ
母さんが 蔵に持っていってた物。

例えば 子供の喜びそうな物とか。

あ~ そういや…。

そんな姿 見たことあったな。

夜中に何やってんだ
大丈夫かって。

フッ。 気味 悪かったよ。 ハハ。

♬~

これじゃないです。

フッ…。 フッ。

勝おじさんの言うことだもんな。

うわ!

何だよ。

(秋斗)《こういうときは
数 打つのが 一番だ》

《子供の好きそうな物を
片っ端から持ってってやる》

(クリック音)

(チャイム)

(秋斗)あ~ どうも。

お届け物です。
(秋斗)ご苦労さまです。

これじゃないです。

うわ!

えっ?

(チャイム)

お届け物です。

これじゃないです。

(秋斗)んっ…。

(チャイム)

(秋斗)あっ…。
(配達員)お届け物です。

これじゃないです。

んっ ん~…。

んっ あっ…。

あ~…。

落とし穴かよ。

(秋斗)ハァ~。

なあ ちょっと 隼斗に
いたずらさせないでくれよ。

(真美)えっ?

落とし穴 掘ったり
靴ひも結んだり

バナナ 上から
こう ばらばら~とか。

あの 隼斗が?

あんなの
子供の仕業に決まってるだろ。

(秋斗)隼斗。

お前 今 何か 欲しい物あるか?

えっ? 欲しい物?
(秋斗)ああ そう。

ないです。

何かあるだろう。

学校で はやってる物とかさ。

何だ?

お父さんは? 何が欲しい?

いやいやいや。
今 俺が お前に質問してるんだよ。

何で 質問に質問で答えるんだよ。

ごめんなさい。

(真美)あの…。

もう いいかな?

ああ。

あっちで遊ぼっか。 ねっ。

ハァ~。

(男の子)ヘイ。
(男の子)いくよ。

《ごめんなさい》

(秋斗)《何で
あんなに おびえるんだ?》

《真美も隼斗も
いつから あんなふうになった?》

(真美)《もう いいかな?》

(秋斗)《俺のせいか?》

《でも 殴ったこともなければ
怒鳴ったことすらないぞ》

《何不自由なく暮らしてるだろ》

(男性)おい! 昼飯だぞ。

(男の子)じゃあね!
(男の子)バイバイ。

(男性)じゃあね。

今日のお昼 何 食べたい?

あのね え~っと… お父さんは?

(男性)
お父さんは… ハンバーグかな?

やった~!
(男性)やった~! ハハハ。

うれしい?
(男の子)うれしい。

(秋斗)《親父は 俺が6歳のころ
母と離婚して 家を出ていった》

《もう 顔も思い出せない》

(秋斗)《ただいま~!》

(秋斗)《それからは
ずっと 1人だった》

《シングルマザーになった母は
いつも忙しくて

ほとんど家にいなかった》

《家族で 一緒に飯を食った
思い出もない》

《いまさら どうでもいいけどな》

ハァ~。

花?

はい。
(社員)あっ 秋斗さん

今 どこですか?
(秋斗)えっ?

パクリって…。

既存のデザインで
同じようなものがないのか

誰も確認しなかったのか?

すいません。

でも 秋斗さんが
大丈夫って おっしゃったので。

はっ? 俺のせいかよ。

誰のせいで こうなったんだよ!

ったく…。

どいつも こいつも
ただ 黙って座ってるだけかよ!

あ~! あっ…。

ったく…。

(秋斗)
いたずらさせるなって言ったろ!

あっ あの… 何?

パソコンに水が掛かったんだよ!

えっ? あっ…。

(秋斗)何で あんなとこに
花瓶なんか置くんだよ!

(泣き声)

隼斗。
(隼斗の泣き声)

(真美)隼斗は
いたずらなんかしてません。

(泣き声)
(真美)大丈夫。

大丈夫。
いたずらなんかしてないよね。

(秋斗)
《何だ? 隼斗じゃないのか?》

《なら いったい 誰が?》

(わが様)《これじゃないです。
これじゃないです》

《これじゃないです》

あいつか…。

これまでの いたずらも
全部 お前だったんだな!?

いいかげんにしてくれ!

願い事とか
もう どうでもいいから

あんな ふざけた いたずら
もう やめろ!

何だよ?

おい。

どうなんだよ! 何か言ってみろ!

何で どいつも こいつも

誰一人
俺の質問に答えないんだよ!

♬~

何だよ?

≪(物音)

≪(真美)隼斗!

≪(真美)隼斗?

隼斗?

隼斗?
(秋斗)大丈夫か?

2階に上がろうとしたら
踏み外して。

救急車 呼んでください。

ああ。 分かった。
(真美)隼斗!

隼斗 隼斗… 隼斗! 隼斗!

(秋斗)ハァ~。

(秋斗)《何だ? これ》

《もう
いたずらってレベルじゃないだろ》

(有希子)《わが様に出会ったら
くれぐれも気を付けてね》

《間違えると 悪いことが
返ってくることもあるから》

《これじゃないです》

(秋斗)
《俺が間違えたからなのか?》

≪(ドアの開く音)

(秋斗)どうだった?

(真美)骨に異常はないそうです。

(秋斗)ハァ~。 よかった。

ごめんなさい。

えっ?

お花 置いたの 僕です。

ごめんなさい。

(真美)隼斗は 秋斗さんのために
お花 摘んだんだよ。

奇麗だから
秋斗さんにも見せたいって。

(隼斗)《うわ~ 奇麗》

2階に上がろうとしたのも
この手紙を渡そうとしたからで。

(隼斗)
「お花おいて ごめんなさい」

「おしごと がんばってください」

「ときどき いっしょに あそんだり
ごはん たべてください」

(秋斗)《何でだよ》

《俺は 親父とは違う》

(秋斗)《ちゃんと 金を稼いでるし
家族を捨てたりはしない》

《なのに…》

(秋斗)
《何で 泣かせてしまうんだ?》

(秋斗)《わが様のせい…》

(秋斗)《違う》

《全部 俺がやったことだ》

いや…。

俺が悪い。

怒鳴って ごめん。

(秋斗)もう 東京に帰ろう。

(真美)はい。

(社員)天井には 今ある梁を
利用した ロフトを造り

居住空間を
さらに広げる計画です。

縁側は 全部 撤廃して

その廃材を利用して
この庭に 大きめの車寄せを…。

(社員)秋斗さん。

どれか引っ掛かったもの
ありますか?

あっ いや。 続けて。

はい。

この庭に 大きめの車寄せを造り

緊急時の車両の出入りが
しやすいようにします。

♬~

♬~

いったい お前は
何が欲しかったんだよ…。

(秋斗)《ねえ この間 言ってた
わが様の欲しい物って何?》

《言ったら
楽しみがなくなるじゃん》

《いつか 彼女に会えば
分かるから》

彼女?

いや でも あれは男の子じゃ…。

≪(足音)

お前
こんなとこで 何やってんだよ?

あっ いや 別に。

(勝)なあ アルバム どこだっけ?

アルバム?
(勝)おう。

母さんの部屋じゃない?

(勝)あっ そっか。

(秋斗)はい。 何で アルバム?

おう。 四十九日も終わってさ
仏壇に飾んのに

遺影の むす~っとした写真じゃ
味気ねえだろ?

(勝)それ お棺に入れてやれば
よかったかな。

えっ?
(勝)子供のころ

ず~っと欲しがってたの
覚えてるよ。

それで
大人になって集めたんだな。

(秋斗)おじさん
ちょ ちょっと ごめん。

(勝)んっ? どうした?

(秋斗)《分かった》

《わが様の正体》

(秋斗)《親父と最後に会った日》

(秋斗)《子供心に

親父は もう 自分たちの元には
帰ってこないと分かっていた》

(有希子)《待って》

《1枚だけ
3人で写真を撮りましょう》

(有希子)《撮るわよ》

(秋斗)《あのとき
最後に撮った写真》

♬~

(ナレーター)
毎日の水に健康ケアをプラスしてみませんか?

それは 電気分解で作られる 胃腸にいい水。

飲むだけでなく 普段の水にも。

さらに 弱酸性水や浄水も作れます。

パナソニックの…
♬~ アルカリイオン整水器

(菅田)おっ!
(村上)おかえり~!

(長男)汚れ。
(次男)ニオイ。
(三男)菌。

(4人)これぞ 洗濯悩み!
トモ姉ちゃんち まとまってるね~。
でしょ~!

そんな姉ちゃんちには 「アタック抗菌EX」!
(4人)「抗菌EX」?

汚れ ニオイ 菌 まとめて 「抗菌EX」!
(4人)おぉ…。

息子たち いくわよ。
(4人)汚れ ニオイ 菌 まとめて 「抗菌EX」!

まとめて 「抗菌EX」!
(4人)まとめて 「抗菌EX」!

すげえ まとまってる。

<汚れ ニオイ 菌のエサを まとめて根本洗浄!>

<「アタック抗菌EX」>

(秋斗)《わが様は
子供のころの自分だったんだ》

《だから 母さんには
女の子に見えていた》

(有希子)《どうか もう一度だけ
姿を現してください》

(秋斗)《これは きっと
母さんが最後にくれたチャンス》

どうか もう一度だけ わが様に。

♬~

この間は 怒鳴ったりして ごめん。

君の欲しい物が分かったよ。

♬~

おいで。

≪はいよ。
(藍子)そっちも どうぞ~。

≪はいよ。 うん。

≪悪いね。 悪いね。
≪いただきます。

(秋斗)あの みんな
この子も 一緒に いいかな?

えっ?
(藍子)この子?

あっ…。 あっ いや…。

とにかく 座ろっか。

(勝)おいおい
みんな 座ってるよ お前。

もう
酔っぱらってんじゃねえのか?

あっ 飲んで飲んで…。

(藍子)ちょっと…。 大丈夫?

(秋斗)《こんなとき

俺は
親父に どうしてほしかった?》

よし。 隼斗。 おい~。

一緒に食べるか。
んっ? 何 食べたい?

(隼斗)お魚 食べたい。

お魚。 あっ これだ。 よし。

はい。

(秋斗)《子供のころの俺が
欲しかったもの》

お餅も食べていい?

うん。 もちろん。 ハハ…。

あっ 取るね。
(秋斗)あ~ ごめん。

(秋斗)ありがとう。
(真美)は~い。

あっ きな粉あるよ。

(秋斗)《家族みんなで
笑って 食事すること》

≪ハハハハハ…。

(藍子)ちょっと。 あんまり
飲ませ過ぎないでくださいね。

≪まだまだまだ まだまだ…。

(藍子)私はいいの。

おいしい。

あっ そっか。
よかったな~。 フフフフ。

これです。

♬~

♬~

よし。
じゃあ 俺も お餅もらおっかな。

きな粉と あんこ どっちがいい?

(秋斗)ん~ 両方。

俺も。
(真美)あ~ 分かったよ。

(秋斗)あっ 大盛りで。
(真美)大盛りで?

(隼斗)俺も大盛り。
(真美)お父さんと一緒…。

これじゃないです。

他者の願いを想像するのは
容易なことではありません。

ひょっとすると
自分の願いが 本当は何なのか

自分ですら分かってない人も
いるのではないでしょうか。

おや? 願ってもない幸運が…。

(店員)どうぞ。

さっきの店のベトナム料理
ホント おいしかったね。

はい。 とっても。

また 行ってみたいです。

あのお店
浜中君に教えてもらったんだ。

確か 同期だったよね?
澤田さんと。

はい。
浜中君 営業部で頑張ってますか?

毎日 頑張り過ぎちゃうぐらい
頑張ってるよ。

あっ すいません。
ちょっと お手洗い行ってきます。

(広川)うん。

(広川)《やっぱり カワイイよな~
澤田さん》

《今日こそ告白したいけど
でも 何て言おうか》

《勢いで
言ってしまえばいいのか?》

《いや でも…》

(広川)《早っ》

《何か言わなきゃ… 何か》

あっ あの 澤田さん
僕 その ずっと

えっと あの…。 すっ… 好き…。

(里奈)ちょっと待った!

えっ?

(里奈)ごめんなさい。

いや あの…。
(里奈)付き合えません。

ちょっと…。
(里奈)無理です。

あなたに興味もありません。
顔も見たくないし

生理的に きついです。
早く帰ってください。

澤田さん?
(里奈)ほら。 早く帰って。

ほら。 ゴーゴー ゴーゴー。

どうしたの? 急に。
あっ…。 えっ?

もう いいから。 早く帰ってよ。

≪あっ あの…。

(里奈)
チッ。 もう 戻ってきたのかよ。

えっ?

あっ もしかして お姉さんとか?

いえ 違います。

あの あなた 誰ですか?

私も里奈だよ。 澤田 里奈。

はっ?

だから
今現在から10年後の里奈だって。

(広川)
えっ… 未来から来たってこと?

いや まさか…。

信じても信じなくてもいいけど

あんた 今から 告白する気でしょ
私に。

それは その…。

それを止めに来たの
付き合わせないように。

何でですか?
(里奈)あんたに 今日 ここで

告白されて 付き合って
結婚までしたけど

それが大間違いだったの。

えっ?
僕たち 結婚するんですか?

(里奈)だから
それが大間違いだったって

言ってるでしょ。

ここで付き合わなかったら
結婚なんてしない。

だから
絶対に 告白なんてさせないから。

そんな…。
(里奈)あんたも!

ほら 早く帰って! こんな男と
一緒にいたら 駄目になるよ。

いや でも…。
(広川)いきなり来て

何なんですか? あなた。

≪(ドアの開く音)
≪ちょっと待った!

(二階堂)生理だからこそ
できるだけ 気持ちいいものを

身につけたい。 うん。
<コットン 100%>

♬「しあわせ素肌」
<ボタニカルコットン 誕生>

うん。
♬「ロリエ」

♬~おわんわーん おわんわーん

(斉藤)みんな大好き あの味が

オワウェウィ~!

おかずに!おやつに!お夜食に!

おなじみの味で間違いないよね! ね!

(ジャングルポケット)
<このサイズがちょうどいい!「お椀で食べるシリーズ」>

≪ちょっと待った!

誰?

私は 15年後の君だ。

えっ?

15年後って… どうなってんの?

里奈 とにかく
彼と付き合った方がいい。

は~? 何 言ってんの?
絶対に駄目。

どうしてだよ?

俺たち うまくいってただろ。
(里奈)どこがよ。

あんた 家事も育児もしないし
たまに休みでも

ゴルフだ何だって
遊んでばっかりで。

(広川)
それも 仕事のうちなんだって。

(里奈)ちょっと 文句 言ったら
あんた 何て言った?

「誰が稼いでると思ってるんだ」
ホント うんざり!

(広川)それは 悪かった。

でも 最近 会社 辞めて
独立したんだ。

つまり
今は あの 社長ってことだから。

えっ? 会社 辞めてんの?

(里奈)あんたみたいな人間の会社
誰が信用すんの?

絶対 すぐ つぶれるわよ。
(広川)そんなこと言うなって。

あっ そうだ。 昔 よく言ってた。
俺たちは 運命の相手だねって。

俺は
今でも そう思ってるんだから。

何が 運命の相手よ。

どうせ ここで付き合わなかったら
一生 独り身だからって

必死になってるだけでしょ?

そんなことは ないよ。

何か ヤバくないか?

≪(ドアの開閉音)
≪ちょっと待った。

また来た。

25年前の私
彼と 絶対に付き合いなさい。

えっ…。 私?

いい? この人が独立して
つくった会社は

軌道に乗るまでは 大変だったけど
5年後には大当たり。

しかも
他の事業にも どんどん進出して

実業家として大成功よ。

よかったじゃないですか。
成功するみたいですよ 独立。

(里奈)だからって
幸せとは限らないでしょ。

(里奈)今では そのころの
苦労なんて 忘れるぐらい。

悠々自適なセレブな暮らし。

だから あなた
もう少し 我慢なさい。

そうだよ。
ほら 絶対に幸せにするから。

(里奈)何といっても
この人は 運命の相手なんだから。

(里奈)ただ 金 持ったから
そう思ってるだけでしょ。

だいたい 何?
その 派手なメークに けばい格好。

恥ずかしい。
(里奈)は~!?

(里奈)欲に目がくらんだ
成金おばさんじゃない。

誰が おばさんよ!

おばさんでしょ
どっからどう見ても。

あんたも そう思うでしょ?
(里奈)えっ?

あっ まあ。

結構 がっかりしたというか…。

失礼ね。

あんたたちも この年になったら
こうなるんだから。

本人同士で
もめないでくださいよ。

≪(ドアの開閉音)
≪ちょっと待った。

今度は 誰?

おい 26年前の俺。

絶対に
この女と付き合うんじゃないぞ。

えっ?

どうしたのよ? あなた 急に。

こいつはな 不倫してるんだ。

えっ?

(広川)おい ホントか?

25年後の里奈 ホントなのか?

あれ? 何か 君も 動揺してない?

別に? 何も。

今 俺たちが離婚したら

財産分与で
金を持っていかれてしまう。

そうなる前に
結婚しなければいいだけだからな。

(広川)
いや でも 運命の相手だって…。

(広川)フッ。 若いな。
そんなの 全部 まやかしだ。

愛し合って一緒になった夫婦でも
結局 不倫されるんだからな。

不倫なんて
何の証拠もないでしょ?

もう ホント やめて。

≪(ドアの開閉音)
≪ちょっと待った。

どなたですか?

あっ どうも。

里奈さんと不倫している者です。

(広川)俺が呼んだんだ。
立派な証人だからな。

どっかで見たことあるような…。

(広川)そりゃそうだ。
こいつは 里奈と同期の浜中だ。

浜中って… 浜中君?

(浜中)う~わ。
広川さん 若いっすね。

里奈もカワイイ。

(広川)おい 浜中。 何でだよ?

何で 里奈と不倫なんて。

本当に すいません。

よりによって 浜中君って。

そういうことだ。

だから 26年前の俺

絶対に
この女と付き合うんじゃないぞ。

(浜中)でも こうなったのは
広川さんも悪いと思いますよ。

何だと?
私は 不倫なんてしてないだろ。

里奈のことを ほったらかしに
してましたよね ず~っと。

仕事してんだ 仕事!
それの 何が悪い。

ていうか 人の妻に手を出すような
くずは 黙ってろ!

(里奈)そんな言い方ないでしょ。
浜中君 かわいそうじゃん。

(広川)はっ? 何で かばうの?

えっ? もしかして… もう?

そんなわけないでしょ。

この前
たまたま会っただけだから。

そうなるのは ここ最近なんだから
安心して。

あっ そっか。

いや 安心なんて できないよ。

(浜中)でも 広川さんだって

女の子のいる店で
いつも 遊んでましたよね?

お気に入りの子の部屋に
泊まったりとか。

いや お前… それは
全然 そういうのじゃないから。

(里奈)ていうかさ お互いに
不倫するくらいだったら

最初から
付き合わなきゃいいじゃん。

それとこれとは別よ。
今の生活を

簡単に手放せるわけないでしょ。

あんたたち
ちゃんと付き合いなさいよ。

(広川)ほら 見ろ。

結局 自分のことしか
考えてない女なんだ。 いいか?

絶対 付き合うんじゃないぞ。
(広川)いやいや 付き合えって。

付き合っちゃ駄目。
(広川)絶対 付き合うな。

いいかげんにしてください!

恥ずかしいと思わないんですか?

いい大人が。

他にも お客さんがいるんです。

(広川)とにかく 僕らのことは
今の僕らで決めますんで。

他人が
余計な口を出さないでください。

お願いします。

(広川)他人じゃないだろ。
(里奈)これ以上ない身内なのに。

(広川)こっちは 年上だぞ。

(ドアの開閉音)

あの…。

実は 今日 澤田さんに
告白しようと思ってたんだけど

でも
将来 あんなことになるなんて。


浜中君と不倫するみたいですしね。

もう 帰ろうか。

≪ちょっと待った。

また?

次は 何年後の誰ですか?

僕たちは
今 そこで 聞いていた者です。

あっ すいません うるさくして。

あっ いえ。
こちらこそ 急に すみません。

でも 僕は お二人が

お付き合いした方がいいと
思いまして。

えっ?

大切なのって
今なんじゃないんですか?

今のお二人の気持ちが
一番 大事なんじゃないかなって。

お付き合いする前の
ドキドキとか 胸の高まりとか

そういった気持ちに
素直になった方がいいと思います。

(男性)
自分たちを信じればいいんですよ。

今の 現在の自分たちを。

そっか。 そうですよね。

あの ありがとうございました。

♬~

澤田さん…。

いや 里奈さん。

僕の運命の相手に
なってもらえませんか?

はい。 よろしくお願いします。

危なかった…。

いや ホント
お兄ちゃんの言うとおり

来てよかったよ。

27年前の 今日 ここで

父さんと母さんが
付き合わなかったら

俺たちが
生まれないところだったもんな。

(通知音)

(女性)えっ?

何か お父さんから
メールが届いてるんだけど。

今 母さんと
ハワイに来てま~す。

すごい楽しいよ。 あんたたちも
来たらよかったのに。 ねえ?

(広川・里奈)うん。
(広川・里奈の笑い声)

何? これ。
こんな予定なかったよね?

(男性)あの2人が一緒に?

へ~。 なるほどな。

早速
未来が変わり始めたってことか。

(広川)《誰に何を言われようと
関係ない》

《運命は そして 未来は

自分たちで決めて
切り開いていくんだ》

ピグマリオン効果という言葉を
ご存じでしょうか?

人は 期待をかけられると
その期待に応えようと振る舞い

求められた成果を
出せるようになるのだそうです。

(ピグマリオンの英語)

(ピグマリオンの英語)

(ピグマリオンの英語)

彼女は 本当に
ピグマリオンの願いが かなって

人間になったのでしょうか。

もし 彼の期待に応えるうちに

彼女自身が 人間になることを
願ったのだとしたら。

(ピグマリオンの落ちる音)

たとえ
願いが かなったように見えても

それは あなたの願いとは
全く別の何かかもしれません。

願い事をするときは

くれぐれも お気を付けください。

それじゃ また お会いしましょう。

かけるだけでテイスティなサラダに。

奥深い味わいのシリーズ。

(和田)もう帰るぞ!