土曜ドラマ9「最果てから、徒歩5分」第4話[字]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
土曜ドラマ9「最果てから、徒歩5分」第4話[字]
ギルダは休日、スタッフはピクニックへ。そこで、娘をきつく躾ける母親・涼子(市川由衣)に出会う。その姿に、すもも(岡田結実)は自らの母親を重ね合わせ…◆4K制作番組
詳細情報
番組内容
ギルダは休日。夕雨子(内山理名)の発案で、スタッフ皆でピクニックに行くことに。膳(竹財輝之助)が腕を振るったサンドイッチやピンチョスの一種であるギルダをツマミに、ワインを飲みながら楽しい時間を過ごす。そんな折、すもも(岡田結実)は娘を執拗に躾ける母親・涼子(市川由衣)に出会う。涼子は娘の些細な失敗を許せず、過干渉する“毒親”であった。
番組内容続き
そんな様子を見たすももに、自分の境遇の記憶がフラッシュバックする。実はすもももまた、過干渉な母親との関係に悩み、その母親を自宅の階段から突き落とし、逃げて来ていたのだった。すももは夕雨子たちに「私は母親を殺してしまった…」と告白をする。
番組概要
「生きること」も「死ぬこと」もできず、自殺の名所『志手の岬』から徒歩5分にあるオーベルジュ・ギルダを訪れた幸田すもも(岡田結実)。店主の白石夕雨子(内山理名)の言葉を受け、店員の是枝息吹(柳俊太郎)やシェフの大森膳(竹財輝之助)と共に、住み込みで働くことになる。最果ての地のオーベルジュだけに、訪れる客はそれぞれワケありで…『不倫でバッシングされている女優』『定年退職した日に離婚を突き付けられた男』ーー
番組概要続き
彼らは滞在を通して“生きること”を選び、再生してゆく。その様子を目の当たりにし、すももの心境にも変化が生まれる。しかし彼女は、夕雨子の秘密を知りーー!?崖っぷちのオーベルジュで紡がれる、悲劇と喜劇のヒューマンドラマ
出演者
幸田すもも … 岡田結実
是枝息吹 ギルダの従業員 … 柳俊太郎(※柳は旧字)
大森膳 ギルダのシェフ … 竹財輝之助
大山涼子 悩める母親 … 市川由衣
大山達夫 涼子の夫 … 鳥羽潤
大山ハナ 涼子の娘 … 櫻井梨菜
宇佐美海斗 警官 … 本田剛文
幸田杏子 すももの母親 … 中島ひろ子
幸田栄一 すももの兄 … 黒宮けいた
出演者続き
マーガレット 『七人姉妹』の店主 … 宮崎美子
白石夕雨子 ギルダのマネージャー … 内山理名
原作脚本
【原作】糸井のぞ「最果てから、徒歩5分」(新潮社バンチコミックス刊)
【脚本】川﨑いづみ
監督・演出
【監督】大内隆弘、小路紘史、祖山聡
音楽
【主題歌】Chara「A・O・U」(日本コロムビア)
制作
【制作】BSテレ東/PROTX
【製作著作】『最果てから、徒歩5分』製作委員会2022ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
テキストマイニング結果
ワードクラウド

キーワード出現数ベスト20
- 夕雨子
- 自分
- お母さん
- ママ
- 大丈夫
- 母親
- テツ
- ギルダ
- 似合
- 一緒
- 今日
- 息吹
- ホント
- 絵返
- 乾杯
- 現実
- 涼子
- アイツ
- お酒
- コーヒー
解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気の配信サービスで見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?
全て無料!民放各局の動画視聴ができるTVer(ティーバー)!まずはココから →
民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」
他にも、無料お試し期間のある配信サービスがありますので、以下バナーなどからラインナップを調べてみるのもいいかもしれませんね。
< すもも:この
オーベルジュ・ギルダを訪れた父と娘>
(春海)これじゃない。
(相原)
食べ物を粗末にするような子は
ろくな大人になれ…。 春海!
<娘は亡くなった母を恋しく思い
父と心がすれ違っていた>
(すもも)ママのこと好きなんだね。
だってママだもん 大好きだよ。
私 パパの本当の子どもじゃないって
知ってるよ。
誰がなんと言おうと
春海は俺の娘だ。
(膳)ホルトバージパラチンタという
ハンガリーの名物料理です。
<膳さんが作ってくれた
思い出のクレープで
2人は親子の絆を取り戻した>
会いたいな。
会いたい…。
(夕雨子)お二人の泣き顔
そっくりだわ。
ありがとうございました。
(息吹)あぁ 疲れた~。
君って若いんじゃなかった?
やっぱ違うわ 本気で若いヤツとは。
ねぇ 夕雨子さん。
やっぱ すもも若いよな~。
よく動くし
まぁまぁ役に立ってるし。
まぁまぁ?
まぁまぁ っていうか そこそこ?
息吹くんのそこそこは
すっごくってことでいいですか?
そうね。
腹減ったなぁ 膳さん夜食は?
季節野菜のポトフ。
うまそ~。
あれ アイツは?
すももちゃん
今日は お夜食はいらないそうよ。
ふ~ん。
つうかさっき アイツ
様子おかしくなかったですか?
ん? 心配?
いや 全然。
息吹くんの全然は
すっごくってことでいいですか?
そうね。
~
返して!
(杏子)あ~っ!
< もうこれ以上
自分の罪から
目を背けることはできない>
~
すもも 早く帰ってらっしゃい。
お母さん
すももがお母さんを殺したこと
ちっとも怒ってないから
ハァッ ハァ ハァ…。
<一晩中 どこを探しても
私が起こした事件の記事は
載っていなかった>
あ…。
(あくび)
ん? おはよう。
おはようございます。
(夕雨子)おはよう。
あ… おはようございます。
ちょうどよかったわ あのね…。
(宇佐美)おはようございます!
あ~ すみません。 あの
すごく かわいい人だなと思って。
え?
自分 宇佐美一成と申します。
駅前の交番勤務の24歳
階級は巡査です。
どうぞ よろしくお願いします。
あっ この方が
新しい従業員さんですか?
えぇ。
あれ? 僕たち
どこかでお会いしましたっけ?
あ… いや 初めてです。
そうですか。 あっ お名前は?
幸田 すももです。
すももさんか ステキなお名前だ!
どちらのご出身ですか?
僕は葛飾区 亀有出身なんです。
そう あの日本で
いちばん有名なお巡りさんと
おんなじなんですよ!
あぁ えっと…。
いつまで油売ってんだよ。
ちょっと…
そんな言い方ありますか?
ここには自殺志願者の方も
来るって聞いたから
こうして ちょくちょく
パトロールをしてるんじゃないですか。
とかなんとか言って 夕雨子さんの
コーヒーが目当てなんだろ?
まぁ 確かに 夕雨子さんのコーヒーは
おいしいですよ。
あぁ おいしい。
いやでもね 僕はホントに
1人でも多くの命を
救いたいと思ってるんですよ。
はいはい。
あぁ それから
皆さん 気を付けてくださいね。
自殺志願者の中には
凶悪な犯罪者が潜んでる場合も
ありますから。
わかってるよ。
ねぇ 夕雨子さん。
えぇ。
ホントに大丈夫かな?
な~んか ここの人たちって
のほほんとしてるというか
緊張感がないというか。
フッ お前が言うか?
あっ そういえば今日
定休日なんですよね。
表に看板出てました。
えっ 定休日?
あぁ。 毎月恒例 夕雨子さんが
勝手に決める定休日。
じゃあ 今日は…。
さて 準備が整いましたよ。
さぁ すももちゃん 行くわよ。
行くぞ。
え? 行くって どこに?
(膳)はい。
(夕雨子)さっ グラス持って。
(一同)乾杯!
う~ん! やっぱり
昼間のお酒は最高ですね~。
膳さん お疲れさまでした。
ん? あれ? ノンアル?
君は帰りの運転があるでしょう?
えっ ちょっと! 帰りは
膳さんが運転してくださいよ。
あ~ なんだかもう
酔っ払っちゃったな~。
これで運転すると 宇佐美くんが
飛んで来ちゃいますね~。
ちょっ 膳さん ずるいって。
すももちゃん これ ギルダよ。
ギルダ?
うん。
そう。 スペインのピンチョスの一種でね
アンチョビと 酢漬けのししとうと
オリーブを串に
刺しただけのものなんだけどね。
これが メッチャ酒に合うんだよなぁ。
うん! うまっ。
おいしい?
おいしいです。
お酒に とても合います。
すももちゃん
今日はリフレッシュしてね。
あっ このサンドイッチも食べてね。
ピリッとマスタードが効いて
おいしいから。
いただきます。
フフフフフッ。
< またこうして
時が過ぎていく>
あっ!
キング さっき出たよねぇ。
これじゃないかしら。
えっ ずるい!
Merci。
あっ 違う。
わざとだ。
夕雨子さん 黒い。
引っかけましたね 夕雨子さん。
<穏やかに
楽しく過ぎていく日々の中で
あの出来事は 夢だったのかという
錯覚に陥ってしまう>
(談笑する声)
大丈夫? あっ あぁ
痛かった? 大丈夫?
あぁ 汚れちゃったね。
でも お洋服かわいいね。
(ハナ)これ お母さんと一緒に
買いに行ったの。
ママ 大好きなんだね。
はい すももちゃん。
あっ じゃあ 息吹さん。
はい すもも。
えっ あっ 夕雨子さん!
すももちゃん。
えっ また あぁ あっ。
あぁ…。
(涼子)だから
それじゃ持てないでしょ。
(ハナ)ごめんなさい ママ。
(涼子)こうやるの。
ほら やって。
ごめんなさい ママ。
別にママ 怒ってるんじゃないの。
箸もちゃんと持てないんじゃ
将来 困るでしょ。
ハナちゃんのためなのよ。
ほら やってみて。
何やってんの!
もったいないでしょ!
(達夫)涼子。
ごめんなさい ママ。
ごめんなさい ごめんなさい。
なんですか?
何?
いえ…。
おい おせぇよ。
すみません。
杏子:お母さんは
怒ってるんじゃないのよ。
情けなくて 悲しいのよ。
私 一から絵の勉強がしたい。
大丈夫よ すもも。
あなたの気持ちはわかってるわ。
大学に入ってから
一緒に考えましょ。
会社を辞める?
絵がいけないのね。
今までお母さん
絵を描くこと許してたけど
もう描くのやめなさい
すももちゃん?
ママ ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめん… ごめんなさい。
あっ!
お母さん…。
お母さん! お母さん!
絵返して! 絵返して!
やめて!
おい 大丈夫か?
すももちゃん 大丈夫?
すみません。 なんか
飲みすぎちゃったみたいで。
なんだよ 飲みすぎかよ。
じゃあ そろそろ帰りましょうか。
シエスタをとって
シャンソンの夕べとしましょう。
すもも ほら 帰る支度。
帰れません。
え?
みんなと一緒には 帰れません。
は?
どうしたの?
ねぇ すももちゃん。
今は 何を言っても大丈夫よ。
何を言っても許される。
私が そう決めたから。
私は…。
人殺しかもしれません。
私は お母さんを…。
殺してしまったかもしれません。
私は お母さんに…。
<話し始めたら 止まらなかった。
小さい頃から 母親に
管理されて生きてきたこと
自由を認められなかったこと>
私 留学して
一から絵を勉強したいの。
お母さんを1人にするの?
すももは そんな子じゃないよね。
捨てといてあげるわね。
お母さん…。
お母さん! お母さん!
絵返して! 絵返して!
返して!
だから ここに来た。
死ぬために ここに来ました。
あら パイが焼けた。
(マーガレット)はい。
さぁ 女子会を始めましょう!
あの… これは?
シェパーズパイよ。
シェパーズパイ?
羊の肉とマッシュポテトを使った
イギリスの家庭料理。
ほら すももちゃん。
いただきます。
どう?
おいしいです。
でしょう?
やっぱりマギーさんのパイは絶品ね。
だって テツのレシピだもの。
フフフフッ。
テツさん?
私は テツの最後のガールフレンド。 フフフ。
そうなんですね。
この店に流れ着いて
あんな最高のロマンスが
待ってたなんて。
人生ってホントに ラビリンスよね。
じゃあ 改めて。
最果ての地にたどり着いた
3人の女に 乾杯!
乾杯。
乾杯。
置いてかれちゃいましたね。
女子だけだって ずるいよな。
ずるいですよね。
僕らもパイ食べたかったですよね。
うん。 食べたかったな。
ママー?
お~い 涼子。
ママー! どこ~?
どこ行っちゃったんだろうね。
~
「海は広いな 大きいな」
「月が昇るし 日が沈む」
そうねぇ もう7年になるわね。
おう どうした どうした?
ウフフ。
ん? どうした?
どうした?
エドくん どうしましたか?
あっ え?
あっ ちょ…
夕雨子ったら
まるで人魚姫みたいだったわ。
とりあえずギルダに連れてって
介抱したんだけど
そのうちにわかったの。
この子
記憶を失ってるみたいだなって。
初めは自分の名前も言えなくて
大変だったのよ。
でも まぁ それでも
ギルダにいるうちに
どんどん元気になって
そしたら…。
テツさんに拾われた。
テツは奥さんを亡くして以来
弟子の膳と2人で
店をやってたからね。
おいしいコーヒーを
入れることができて
よく気が付く夕雨子は
渡りに船だったってわけ。
テツさんには
本当にお世話になりました。
お互いさまよ。
ねぇ 今も
こうしてギルダをやってるのは
テツへの恩返し?
フッ。
すももちゃん 知ってる?
夕雨子にはね
不思議な力があるのよ。
はい 知ってます。
みんな 夕雨子さんの前だと
知らず知らずのうちに
よろいを脱いでしまう。
ありがとう。
あなたの 好き を分けてくれて。
あなたの女優としての才能は
誰にも奪うことはできない。
会いたいな。
会いたい。
お二人の泣き顔 そっくりだわ
そうよね。
<私もすべてを話してしまった。
でも 犯罪者であるかもしれない
自分は
これ以上 ここにいられない>
あの 夕雨子さん。
ん?
さっきの話なんですけど。
(ドアが開く音)
あっ いらっしゃい。
本日のスペシャル どうぞ。
ありがとうございます。
おいしいです。
でしょう?
あの このパイに合うお酒
いいですか?
もちろん。
あなた 初めてよね。 どちらから?
私は…。
子どもを置いて
1人で飲みに来るなんて
いいご身分ですね。
(マーガレット)えぇ?
すももちゃん。
娘さん 今頃きっと泣いてますよ。
ママ ごめんなさい。
ママの言うとおりにできなくて
ごめんなさいって 泣いてますよ。
それなのに あなたは
娘さんを追い込んだことを
すべて忘れて
1人 気持ちよく酒盛りですか。
娘さんの気持ち
考えたことありますか!?
はいはい ストーップ! そこまで。
すももちゃん 酔ってるの?
いや 酔ってません。
そうね… あなたの言うとおり。
最低な母親よね 私は。
いてもしようがない。
はい。
そんな怖い顔して。
せっかくの女子会が
台なしじゃないの。
ホントにそう思う?
いてもしようがないと思う?
あの…。
ごちそうさまでした。
~
それにしても あの2人
ずいぶん遅くないすか?
マギーさんと
女子会楽しんでるんでしょう。
(鼻歌)
まぁ それはそうすけど。
てか またシャンソンだし。
(鼻歌)
わざわざ
こんなことノートに書いて
自分に酔ってるだけだろ。
私は本気でここに来た。
お母さんを…。
殺してしまったかもしれません
そういうことだったか。
何が?
ん? いや 別に。
~
お母さんのことが好きなんです。
だから 悲しませたくないんです。
それを伝えに来たの?
はい。
いい母親になりたいのに
私には なれない。
優しい母親になりたいのに
頭ではわかってるのに
どうしても
娘にきつく当たってしまう。
娘の失敗を許せなくなってしまう。
こんなに愛してるのに。
まるで 自分が失敗したのを
見てるようで。
情けないですよね。
こんなどうしようもない母親
きっといらない。
あの子にとって
毒にしかならない私なんて
いてもしようがないの。
私は…
絵を描くことが好きでした。
そのきっかけは母です。
母が 私が小さい頃
美術館に連れて行って
くれたことが きっかけでした。
だから いてもしようがない
母親なんて いないんです。
最低な母親なんて いないんです。
あの服…。
え?
あれは誰が選んだんですか?
あの娘さんが着ていたワンピース。
お洋服 かわいいね。
これ お母さんと一緒に
買いに行ったの。
ママ 大好きなんだね
あれは娘が… 娘が選びました。
一緒にデパートに行ったときに
どうしてもあれが欲しいって。
試着したら
すごくよく似合ってて。
だから お誕生日のお祝いに
あの服を買ってあげたんです。
あの子の 大のお気に入りで。
わ~い!
どうするの? すもも。
早くなさい。
お母さん。
わかった。 大丈夫よ。
お母さんが選んであげるから。
え?
娘さんは すごいですね。
え?
自分に似合う服が
ちゃんと選べるなんて。
私には まだそれができない。
どれを選べば みっともないって
言われないで済むか
どうしても考えてしまう。
それで 結局
何も選べなくなってしまった。
だから お母さんも娘さんも
まだ大丈夫。
きっと大丈夫です。
<胸のうちを話し終えると
彼女は教えてくれた。
娘さんが生まれてから
夫の両親によるプレッシャーで
いい母親にならなくてはと
自分を追い込んできたこと。
そして 娘に厳しく
当たってしまったこと。
それでも 死ぬために
あの岬に行ったのではないと。
誰にも言えない思いを
あの海に捨ててきたくて
死出の岬に行ったのだと>
では ここで。
はい。
私の話 聞いてくれて
ありがとうございました。
お気をつけて。
はい。
あの その髪…。
はい。
あなたに よく似合ってます。
それじゃ。
なんか 複雑です。
この髪
似合ってるって言われたんです。
でも私
好きでやったわけじゃなくて
とにかく派手で
今までやったことのない髪を
やってみようと思って
やったんです。
そう。
髪だけじゃなくて
私は
自分が似合うものが選べない。
それでも すももちゃんは
それを選んだ。
このピンクの髪を選んだ。
あっ
今度 服を買いに行きましょう。
え?
今は私のお下がりばっかりだし。
自分が好きな服を
思う存分 選んでみましょ。
きっと できるわ。
でも 夕雨子さん
もう忘れちゃったんですか?
私は
人を殺したかもしれないんです。
お母さんを
殺したかもしれないんですよ。
そうだったわね。
そうだったわね じゃなくて…。
もしもし。
あぁ ありがとう。 はい。
(栄一)どうも~。
あぁ ごめん。
ごめん ごめん。
はい せ~の。
いたっ!
あぁ 気をつけて!
ちょっと待って 待って 待って…。
オッケーオッケー。
あ~ ちょっと 遅いよ
もうお昼だよ。
すみません。 昨日 寝つき悪くて。
あっ 君 すももちゃんのことが
気になって…。
んなわけないっすよ。
何言ってんすか。
でも よかったっすね 母親。
生きてたみたいでね。
ホンットによかった。
でも これで ここには
もう帰ってこないかもね。
よかったじゃん。
こんなもん必要なくなって。
アイツ こんなもん
大事に取ってたのか。
案外 マジだったんだな。
すももちゃん。
夕雨子さん。
私 変わりたいです。
ありがとう。
はい いいよ。
はい よいしょ。
よいしょ。
(呼び出し音)
お兄ちゃん。
(栄一)すもも? 今どこにいる?
母さん 退院してきたぞ。
お兄ちゃん 私…。
ん?
帰らない。
え? 何言ってんだ。 お前
自分がしたことわかってるのか?
わかってる。
でも 帰らない。
おい すもも!
ごめん お兄ちゃん
今 家に戻ったら…
元の私に戻ってしまう。
また お母さんの機嫌を取って
いい娘を演じてしまう。
どんなにイヤだって思っても
それが楽だから。
でも私 ここに来て
まだ日は経ってないけど
初めて自分の家を出て…。
今まで
やったことのない仕事をして…。
あっ ちょちょちょちょ…。
(望月)俺を殺して 頼むよ。
おじさん。
(柚月)どう?
初めてのルイペリのお味は?
超おいしいです。
ジャーン!
いろんな人と触れ合って
少しだけど
変われた気がするんです。
それって 現実から
逃げてるだけかもしれないけど
でも私 ここにいたら もっと
違う自分になれる気がするんです。
それってダメですか?
よかったわ。
え?
フッ。
増えてるじゃない 選択肢。
自分の現実も大切だけど
目の前の現実は もっと大切だわ。
目の前の現実。
今日は予約が3件 忙しくなるわ!
はい。
おい出戻り グラスこっち。
は? 出戻り?
とかなんとか言って
息吹くん さっき泣いてたんだよ。
すももちゃんが帰ってきてくれて
うれしい~って。
え?
あ~ ほらほら 涙の跡。
ちょっと 膳さん。
<私は今
自分の意思で ここにいる。
誰かに強制されているわけでも
誰かの顔色を
うかがっているわけでもなく>
よろしくお願いします。
うん まぁ。
よろしくね すももちゃん。
<私は いつか
自分が似合う服を選べる。
自分に似合う生き方も
きっと選べる>
あっ そうだ。 これ。
あっ。
でも もう必要ねえか。
いえ えっ 必要なくない。
いつか 夕雨子さんに
感謝の思いを伝えるために。
でも それ言ったら あれだろ
死出の岬から
飛び降りなきゃいけなくなるぞ。
なんでそうなるの?
え? なるだろ。
ならない。 返して!
いらないだろ?
いるってば!
いらねえよ もう。
いるって!
お前のこと思って言ってんだよ。
アハハハハ ハハハハ!
おっ おぉ… おい!
< でも このときの私は…>
今もこうしてギルダをやってるのは
テツへの恩返し?
暇つぶし… かな。
<彼女のことを
まったくわかっていなかった>
海で暮らすエビを陸上で養殖する。