警視庁・捜査一課長 #3[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

警視庁・捜査一課長 #3[解][字]

シリーズ誕生10周年!
内藤剛志主演の超人気ミステリーが集大成に挑む!
度肝を抜く最新シーズンで、ひときわ大きな「ホシを上げる」!

◇番組内容
揚げたてのコロッケを握りしめた女性の遺体が見つかったー。そんな知らせを受けた警視庁捜査一課長・大岩純一(内藤剛志)は、すぐさま臨場。被害者は庶民派スーパーで総菜を担当する“コロッケの女神”と呼ばれた女性であった。そして容疑者として浮上したのが“ソースの魔術師”の異名を誇る高級フレンチの女性シェフだった。正反対の料理を突き詰める2人の間に、一体何があったのか!?執念の捜査で衝撃の真実が浮かび上がる…!
◇出演者
内藤剛志、斉藤由貴、本田博太郎、鈴木裕樹、飯島寛騎、陽月華、菊池隆志、塙宣之(ナイツ)、床嶋佳子、金田明夫
【ゲスト】谷まりあ、西尾まり、林家正蔵、コロッケ、井手上漠、デヴィ夫人
◇脚本
田辺満
◇監督
木川学
◇音楽
山本清香
◇主題歌
石崎ひゅーい『花束』(Sony Music Labels Inc.)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】関拓也(テレビ朝日)
【プロデューサー】秋山貴人(テレビ朝日)、島田薫(東映)
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.tv-asahi.co.jp/ichikacho6/
☆Twitter
 https://twitter.com/sosaichikacho

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

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キーワード出現数ベスト20

  1. コロッケ
  2. ソース
  3. 温子
  4. 被害者
  5. 映見
  6. 土地
  7. 自分
  8. 美味
  9. コロッケ屋
  10. 一緒
  11. 一課長
  12. 銀座
  13. 捜査員
  14. 大福
  15. 望子
  16. 本当
  17. 牛本
  18. 古代
  19. 今日
  20. 女神

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気の配信サービスで見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

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〈館山にお立ち寄りの際は ぜひ〉

(電話)

(大岩純一)一課長 大岩。

何!?

揚げたてのコロッケを握った
ご遺体が?

わかった。 すぐに臨場する。

〈東京で発生する凶悪犯罪は
年間 約1000件〉

〈その全ての捜査を指揮するのが
警視庁 捜査一課長である〉

♬~

(小山田大介)お疲れさまです。

♬~

(板木望子)お疲れさまです。
(平井真琴)お疲れさまです。

被害者が所持していたものは
これだけか?

(望子)身分証や携帯電話など

身元を示すものは
何も所持していませんでした。

何者かが あえて
持ち去ったのかもしれないな。

古代。
(古代 学)はい。

(古代)死亡推定時刻は午後2時頃。

死因は 車止めブロックで
頭部を強打した事による

脳挫傷です。

(望子)この駐車場は
看板こそ残ってはいますが

先週 閉鎖されたばかりで

防犯カメラも撤去されており

目撃者も
今のところ見つかっていません。

(古代)ちなみに
被害者が握っているコロッケは

表面が37度 中が48度でした。

我々 鑑識が
到着する時間を考慮すると

死亡推定時刻の20分から30分前に
揚げたものと思われます。

それで揚げたてか…。

となると ここから30分圏内の店で
買った事になるな。

まあ 恐らく 小腹が減って

揚げたてのコロッケを買って
食べようとしたところを

何者かに
襲われたんじゃないでしょうかね。

(真琴)それは
ないんじゃないですか?

なんだよ。 まずは
そう考えるのが普通だろうが。

こんな授業参観に来たお母さん
みたいな格好して

銀座の道端で
コロッケ立ち食いしたりします?

うーん まあ 確かに
コロッケっぽくはないな。

それに この人ね
なんか こんなになんか

上品ぶった格好より

コロッケのほうが
ずっと なじんでるんですよね。

それで
誰かがコロッケを握らせたのか。

ご丁寧にソースまでかけてね。

揚げたてだったら

ソースかけなくても
うまいんだけどな。

何 言ってるんですか。

いや ソースはかけたほうが
全然 美味しいでしょ。

いやいや いやいや…。
(天笠一馬)一課長!

(天笠)お疲れさまです。
(井上孝介)お疲れさまです。

徒歩30分圏内にある
コンビニやデパ地下の

惣菜コーナーを
調べて回ったんですが…。

(井上)被害者が握っている
コロッケとは

色も大きさも微妙に異なります。

じゃあ どこで買ったんだろうな?

買ったとは
限らないじゃないですか。

もしかしたら この人

コロッケ関係の人かも
しれませんよ。

コロッケ関係? なんだ それ。

このコロッケ 被害者が
自分で揚げたものかもしれない。

なんで そんな事まで
わかるんだよ。

いや いつもの勘ですけど。

ヤマさん。
はい。

大福の勘は特別だ。
そうでした。

頭の隅っこに入れておきます。

このコロッケが
事件を解く鍵になるかもしれない。

ヤマさん。
はい。

銀座署に
特別捜査本部を設置する。

承知しました。 かかるぞ!
(捜査員たち)はい。

♬~

♬~

あの すいません。

(北尾映見)はい。

あの…
私 警視庁の平井と申します。

あの 今日 2時ぐらいに
この辺りで

なんか こう…
争う声とか悲鳴のような声って

聞こえませんでしたか?

いいえ 聞こえませんでしたけど。

すいません。
予約した西園寺ですけれども。

(映見)いらっしゃいませ。
こちらへどうぞ。

失礼します。

本日は12種類のソースを使った
フルコースを…。

12種類のソース!?

「シェ財前」…。

(望子)一課長に敬礼!

(望子)休め。

事件現場から1キロ先の
公園の植え込みから

被害者の身分証の入った財布が
発見され 身元が判明しました。

被害者は 品川区戸越在住
揚田温子さん 48歳。

スーパーサイコー戸越銀座店に
勤務。

店では 惣菜係担当で
いつもコロッケを揚げていて

地域の方たちからは

コロッケの女神と
呼ばれていたそうです。

コロッケの女神?

はい。 売り場主任の乙羽さんから
話を聞いてきたんですが…。

(乙羽公彦)
揚田さんの揚げるコロッケは

味はもちろんの事
幸運をもたらすコロッケだって

SNSで騒がれましてね。

幸運をもたらすコロッケ?

はい。 受験に受かったとか

仕事が
うまくいくようになったとか。

まあ 本当のところは
わかりませんけどね。

ちょっと ちょっと ちょっと
今日 温子さんは?

えっ あっ 今日はお休みで…。

なんだ~!

じゃあ またにしようか。
御利益なさそうだもんね。

えっ あっ あの… お客様
味は変わりませんので!

で そのコロッケの女神が

店で揚げたものを握って
亡くなっていたのか?

それが 違うようなんです。 古代。
(古代)はい。

失礼します。

これはスーパーサイコーで
売られていた

ポテトコロッケ 牛肉コロッケ
カレーコロッケですが

被害者が握っていたコロッケは
どれとも一致しませんでした。

被害者のご家族のほうは
どうなんでしょうね?

息子さんの揚田淳美さんから
話を聞いてきたんですが

昨日は 午後3時から

高校で進路を決める三者面談が
あったそうです。

それで あんな格好をしてたのか。

被害者は早くに夫を亡くし

女手一つで
息子さんを育てていたそうです。

(揚田淳美)母は 僕のために

毎日毎日
コロッケを揚げてくれました。

僕が 医学部への進学を諦める
って言ったら

お金の心配はいらないからねって。

お金の心配はいらないって
被害者の預貯金は?

預貯金は
大した額ではありませんが

銀座に10坪の土地を
所有していました。

銀座に10坪の土地? それって…。

事件現場のコインパーキングです。

被害者は 自分の土地で
亡くなっていたという事か?

最近になって
コインパーキングをやめ

その土地を不動産会社の仲介で
売りに出していたんです。

(中畠桂介)あ~ はいはい。

あの土地なら
すぐに買い手がついて

契約寸前までいったんです。

それが
つい最近 破談になりましてね。

どういう事です?

地主の揚田さんがね
なんか急に言い出したんですよ。

あの人には売りたくないって。

そりゃあ 相手も激怒しますよ。

その激怒した相手とは?

結構な有名人ですよ。

えっと

銀座のフレンチレストランで
シェフをやってるですね

あっ はいはい この人です。

「ソースの魔術師」!

(望子)北尾映見は 昨年末から
シェ財前 東銀座のシェフとなり

ソースの魔術師として
メディアに引っ張りだこ。

お店は 高級フレンチでもてなす
超人気店で

半年先まで
予約が取れないそうです。

そのソースの魔術師が
コロッケの女神と

土地の売買を巡って
争っていたというわけか。

それが殺害の動機かもしれません。

では まず 北尾映見さんの聴取

並びに
被害者が所有している土地と

交友関係を徹底的に洗う。
(捜査員たち)はい。

一課長 お願い致します。

被害者は 息子さんのために
コロッケを揚げ続け

コロッケの女神と呼ばれるほど
地域住民からも愛されていた。

そんな善良な一市民の
尊い命が奪われた事は

断じて許してはならない!

被害者と息子さんの無念を
晴らすためにも

我々は 必ず ホシを挙げる!

(捜査員たち)はい!
よし いくぞ!

(捜査員たち)はい!

(リポーター)わあ~ きれい!

鴨とフォアグラのポワレ。

エイミ風ソーススペシャル。
ボナペティ。

いただきます。

ん~ 美味しい!

なんて言ったらいいか
口の中で こう…。

きれいな蝶々が
羽ばたいてるようでしょ?

そうです!
まさに そんな感じです!

ソースはフレンチの命。

どんな料理をも
宝石にしてくれる。

ううん 料理だけじゃない。

それを食べる人の人生をも
宝石にしてしまうんです。

(リポーター)では 北尾シェフ

この マジックのようなおソース
もう少し ご紹介頂けますか?

はい。 それじゃあ 皆さんが
ご家庭で作れるような

簡単なものを
ご紹介していきますね。

(映見)この新鮮なバジルを使った
ピストゥソースをかければ

プロヴァンス風サケのムニエルに
早変わり。

ご家庭でお使いのイチゴジャムも
ちょっと手を加えれば

ガストリックとイチゴのソースに。

身近な食材が

本格フレンチに!

(おなかが鳴る音)
(リポーター)すごーい!

さすが ソースの魔術師ですね。

(足音)

お待たせして すみません。

昨日の事件の事ですよね?

あっ ちょっと こちらに。

あの 被害者の揚田温子さん
ご存じですよね?

土地取引の件で

トラブルがあったって
聞いてますけど。

トラブルなんて 大げさですよ。

そりゃあ
中畠不動産の社長さんには

抗議はしましたよ。

でも 地主の方には
直接会った事もないんですから。

ちなみに 昨日 午後2時頃
どこで何してらっしゃいました?

昨日は 午後から

ここで 今日の取材用のメニューを
試作してました。

ふーん。

あっ よかったら
刑事さんも召し上がります?

えっ!?

じゃあ いただきます。

(せき払い)

どうですか?

美味しいです。

口の中で こう… 蝶々が…。

羽ばたいてるようでしょ?

暴れてます。

えっ?
いやいやいや あの…

それぐらい美味しいって事ですよ。

なんていうのかな あの…

ソースから
いろんな味があふれ出して

料理の素材本来の味を

こう… こう…
なくなっちゃってるっていうか。

うーん 消して…。

よく言われるんです。

高級フレンチを
食べ慣れてない方からは。

まあね はい。 ハハ…。

ソースって
高級ワインと同じで

美味しいものを経験してないと

その良さが
わかんなかったりするんですよね。

あの… 北尾シェフは

どうして そんなに
ソースにこだわるんですか?

小さい頃から
本場でフレンチに触れた事かな。

えっ 子供の頃 フランスに
住んでらしたんですか?

15歳までパリにいたんです。

それで よく父や母に
レストランに連れて行ってもらって。

あの… この方
すごく有名な方ですよね?

ロベール・ジョルダンさん…?

彼には本当にお世話になったわ。

それで ごく自然に

いろんなソースが
体に溶け込んでいったのかしら。

コロッケだったら
どんなソースかけます?

コロッケ?
うん。

亡くなった温子さんが
手に握ってたんです コロッケを。

コロッケだったら

ウスターソースで
いいんじゃないですか?

あの… なんで そんなに
コロッケに冷たいんですか?

別にいいでしょ。
たかがコロッケなんだから。

♬~

(二宮)この大きな洗剤 すぐなくなりません?
(主婦4人)すぐなくなるのよね~

「NANOX」なら これ1本で約2倍長く使えます
(主婦B)2倍!?

♬~
《中身が濃いからながーーーく
使えちゃう》

「NANOX」 見た目じゃないのよ 洗剤は
(コナン)<キャンペーン中!>

♬~
(新垣)《いままでの柔軟剤は 着るときには

香りが変わってた》
<そうなんです>

《香り変わらず続くのは

ただひとつ?
<「アロマリッチ」だけ>

おんなじだ

≪「アロマリッチ」 白の「アロマリッチ」 生まれた≫

確かに 彼女のソースは

見た目もきれいだし
美味しいんですよ。

美味しいんだけど…

なんか 大事なものを
隠してる感じがするんですよ。

自分自身を
きれいなソースで飾って。

(ノック)
入れ。

失礼します。

一課長 被害者が所有していた
土地の事なんですが…。

被害者が土地を取得したのは
ちょうど10年前。

その前の所有者は北尾保久。

北尾映見の父親で

9年前に病死しています。

北尾シェフのお父さん…。

しかも 8000万で
牛本商事から買い取った土地を

わずか80円で
被害者に売却しているんです。

えっ?
えっ!?

タダ同然で譲ったって事です。

2人は男女の関係にあったと
考えられませんか?

確かに そう考えても
おかしくはないな。

それで調べたんですが
北尾シェフの父親は

自宅まで売却して
土地購入の資金に充てていました。

十分に殺害の動機になると
思います。

うん。

♬~

(足音)

(財前裕美)
あら 白ワインの香り。

ヴァンブランソースかしら?

財前オーナー。

(裕美)警察が
何度も ここに来ているようね。

申し訳ありません。

あの土地を買おうとした事で
変に疑われたみたいで…。

映見ちゃん あなた 大丈夫?

もちろんです。

私には
全く身に覚えのない事なので。

中畠社長 この土地は

温子さんが 北尾さんという方から
買った土地ですよね?

あっ… 昔の事は
よく知らないんですよ。

私は 温子さんから
売却先を探してくれって

頼まれただけですから。

そもそも 温子さんは

なんで こんな狭い土地を
買ったんでしょうね?

本当は ここにコロッケ屋さんを
出すつもりだったようです。

コロッケ屋さん!?

駐車場の売り上げで

そのための資金
ためてたみたいだから。

(中畠)あっ そうだ。

ここね 元々
お肉屋さんだったんですよ。

コロッケが美味しい事で有名な。

この土地が お肉屋さんだった?

そうなんです。 登記上は
牛本商事となっていますけれど

実際は 牛本精肉店という
お肉屋さんだったんです。

それで調べてみたんですけど

このお店で揚田温子さん

コロッケ揚げてたんです。

彼女は 殺害された場所で
昔 働いていたのか。

♬~

あっ…。

牛本さん やっぱり うまいな~!

で 温子さんって その頃から

コロッケの女神って
呼ばれてたんですか?

(牛本猛造)ああ そんなふうに
呼ぶ人もいたね。

温子さんのコロッケを食べると
ホッとするというか

元気になるっていう人が
大勢いてね。

(牛本)はい コロッケ5つね。
(男性)ありがとうございます。

北海道から来たかいがあります。
(揚田温子)えっ?

そんな遠いとこから
来てくれたの? ありがとうね。

(牛本)はい コロッケ10個ね。

(温子)はい。 これね 最後の10個。

よかった。
はい。

はい。
はい どうも。

うちの子 元気がなくて
どうしても食べさせたくて。

あ~ もう よかった。
元気モリモリ間違いなし! ねっ!

ああ!
(女性)ありがとうございます。

(牛本の声)
みんな 温子さんのコロッケに

救われたんじゃないのかな。

ふーん。
失礼します。

捜査一課の大岩と申します。
あっ…。

大福。
はい。

この方も コロッケに
救われたんでしょうか?

北尾保久さん
という方なんですけど。

ん?

お~!
ああ よく来てたよ この人。

(牛本の声)随分 熱心な人でね

毎日のように店に来てた。

で 温子さんが
コロッケを揚げるのを

じーっと見てたんだよ。

はあ…。
あっ…。

あっ…。

ちょっといいか。
えっ?

失礼します。

(犬の鳴きマネ)

(奧野親道)実際 お肉屋さんの
揚げたてのコロッケって

美味しいですよね。

ソースなんて かけなくても
いいくらい。

そう それ!

温子さんの口癖だったんですよ
今の。

うまい うまい うまい!

私の揚げたてコロッケに
ソースはいらない。

それで 温子さんは
揚げたてのコロッケには

絶対 ソースかけない人だった
らしいんですね。

いや でも ご遺体の握っていた
コロッケは…。

かかってたんですよね。

だから なんでかなあって…。

(足音)

一課長 お疲れさまです。

被害者が勤めるスーパー周辺の
防犯カメラを

さかのぼって
チェックしてみたんですが…。

コロッケ食べてる!
しかも ソースかけないで。

事件の3日前の映像です。

他の店も同じように

コロッケばっかり買って
食べてます。

そして これが

事件前日の
スーパーの裏口の映像です。

会った事ないなんて 大嘘!

(奧野)これは
明らかに もめてる感じですね。

そして その翌日に
被害者は殺害された。

一課長

任意で彼女の取り調べ
私にやらせてください。

彼女がソースみたいに
全身に塗りたくった何かを

剥がせるか 私 やってみます。

うん。 頼むぞ 大福。

なんで 私が こんなとこに
呼ばれなきゃならないんです?

ソースの魔術師も

コロッケ食べる時には
かけないんですね ソース。

(映見)えっ?

この店でも この店でも
かけてないですよね? ソース。

それが何か?

亡くなった温子さんはね

揚げたてのコロッケには 絶対に
ソースかけない人なんですよ。

それが なぜか

ソースのかかった
コロッケを握って

亡くなっていたんです。

知らないわよ そんな事。

「あなた
いっぱい嘘ついてますよね?」

15歳までパリに住んでた
なんていうのも大嘘。

小中高と
都内の学校 卒業してますよね?

お店に飾ってあった
有名シェフとの写真

あれも作り物なんじゃ
ないんですか?

もう 帰っていいですか?

地主の温子さんに会った事もない
なんていうのも大嘘。

事件の前日に ほら

もめてるじゃないですか。

予約のお客様が
大勢待ってるんです。

映見さん!

ソースで料理飾るみたいに
見えと嘘で自分を飾るの

もう やめにしたらどうですか?

そのほうが ずっとずっと
楽に生きられるって

本当は 自分でも もう
気づいてるんじゃないんですか?

「わかったような事 言わないで」

私の人生 コロッケに
めちゃくちゃにされたんです!

私が 大学へ進学した頃

父が 突然 言い出したんです。

(北尾保久)私は ずっと
自分に嘘をついていた。

商社マンなんか
見えや体裁のためだけで

好きでもなんでもなかったんだ。

パパ…? 何を言ってるの?

私は コロッケ屋さんを
やる事にした。

会社は辞めてきた。

お前たちには悪いが
しばらく コロッケ修業に出る!

すまん!

どういう事…!?

何よ コロッケ屋さんって…。

(倒れる音)

(映見)ママ! ママ… 大丈夫?

(映見の声)
でも 会社の人に聞いたら

父は 銀座のお肉屋さんで

コロッケを揚げてるおばさんに
夢中で

不倫関係にあるんじゃないかって。

それで 後をつけてみたら…。

(北尾)大丈夫ですか? これ。

(映見の声)許せなかった。

それを母に話したら 離婚だって
実家に帰ってしまって…。

そしたら 父は
家まで売って あの土地を買って

それを温子さんにあげてしまった。

おかげで私は貧乏のどん底。

一人で生きていく道を
探すしかなかった。

(真琴の声)
それでフランス料理の道を?

(映見の声)料理人として

コロッケとは
正反対の道で成功して

父を見返してやりたかった。

(映見の声)
でも 父が体を壊して…。

全部 コロッケのせい。

だから あの土地を奪い返す事が

コロッケへの…
あの女への復讐なのよ!

それで やっと
その時が来たと思ったら

土地を売らないって
言われたんですね。

(映見)どうして
売ってくれないんですか?

あなた コロッケ一つ
作れないでしょ?

コロ…。

馬鹿にしないで!
私の事 誰だと思ってるんです?

じゃあ 私が認めるコロッケ
作ってきなさい。

それができたら
あの土地 売ってあげる。

(映見の声)
そんなの簡単だって思った。

黒毛和牛を使ったり
トリュフを入れたりして

いくつもコロッケを作って
持っていった。

だけど
あの人は認めてくれなかった。

♬~

やり直し。

(映見の声)
お肉屋さんのコロッケも食べて

研究したけど…。

まだまだね。 出直してきなさい。

(映見)どこが どう
駄目なんですか?

自分で考えなさい。

わかった…。 最初から
認める気なんてないんでしょ!

私を困らせて
楽しんでるだけなんでしょ!

あなたのお父さんは

こんな事じゃ
へこたれなかったわよ。

えっ…?

はい。 もう一度 チャレンジ。

明日 待ってるから。
あの場所で。

(映見の声)意地でも
あの人が認めるコロッケを

作ってやるって思った。

♬~

(映見の声)でも なかなか
満足できる味にならなくて…。

認めるしかなかった 私の負けを。

(映見の声)それを あの人に
伝えに行った時には もう…。

(映見)温子さん!?

馬鹿みたいですよね

たかがコロッケに
人生壊されちゃうなんて。

なぜ それを 正直に
話してくれなかったんです?

話せるわけないでしょう?

私が コロッケ一つ
満足に作れないなんて。

あのコロッケね 多分

あなたのお父さんが目指した味を
あなたに伝えるために

温子さんが
わざわざ 自分で揚げて

持ってきてくれたんだと
思いますよ。

ただいま。

(大岩小春)あっ おかえりなさい。
すぐに食事の用意できますから。

慌てなくていいよ。
(あずきの鳴き声)

ああ ただいま。

お前 そんなとこ登って
大丈夫か?

よいしょ…。

よいしょ…。

(小春)ねえ ちょっと見て!
この前 お料理教室で習ったの。

うまくできたでしょ?

へえ~。

ソースで
こんな事までできるのか。

うまそうだな。

小春 食べようよ。
(小春)ええ。

大福 いつも同じもので悪いな。

何 言ってるんですか。

大福だから
意味があるんじゃないですか。

おお~。
いただきます!

やった!

(においを嗅ぐ音)
う~ん!

はい。
あっ ありがとうございます。

はい。
俺も? はいはい…。

大福 被害者が握っていた
コロッケの画像あるか?

今 ちょうど 小山田管理官と
一緒に見てたんです。

なんで 温子さんは

コロッケに
ソースをかけたんだろうって。

うーん… でも
ソースをかけない被害者が

どうして
ソースを持ってたんですかね?

それね
息子さんに聞いたんだけど

お弁当とかについてくる
使わなかったソース

あれを 息子さんのために

ポケットに入れて
持ち帰る癖があったんだって。

なるほど! それで…。

そのソース
何かの文字に見えないか?

文字? ああ~!

アルファベットのNとかですか?
うん。

被害者が ソースでコロッケに
なんらかの文字を書き

我々に 真犯人を
伝えようとしたのかもしれない。

ダイイングメッセージですか?

アルファベットに限らないかも
しれませんよ。

もしかしたら
数字とか ひらがなとか

あるいは漢字とか?

うわっ! びっくりした!

笹川刑事部長!

(笹川健志)捜査が
行き詰まっているようだな

大岩純一捜査一課長。

申し訳ございません!

そういう時は 大福もいいが

ほれ このコロッケを食べて

警察官として
初心に戻ってみるのもいい。

初心に戻る?

笹川刑事部長 お言葉ですが

コロッケを食べれば
初心に戻れるんでしょうか?

なんにもわかっとらんな
ブランク。

なぜ コロッケが

このような小判形になったか
わかるか?

いえ わかりません。

庶民にも食べてもらえるようにと

洋食屋さんのコックだった男が
精肉店で修業を積み

当時 値段が下がっていた
ジャガイモを使って

量産できる小判形にしたのが
始まりといわれている。

(奥野)勉強になります!

安くて うまくて

誰にでも どこでも
食べる事ができる。

まさにコロッケは 庶民の味方だ。

我々 警察官が 常々
そんな存在でありたいものだ。

まだ温かい…。

もしかして
このコロッケって

笹川刑事部長が ご自分で揚げて
持ってらしたんですか?

さすが大福ちゃん。

このコロッケはね
私が 家で揚げて

冷めないように 最短距離を通って
ここまで持ってきたんだ。

最短距離…。

笹川刑事部長
ありがとうございます!

♬~「今日もコロッケ
明日もコロッケ」

『コロッケの唄』。

♬~「今日もコロッケ」

失礼します!
♬~「明日もコロッケ」

ヤマさん。
はい。

明朝 全捜査員を集めてくれ。
わかりました。

(望子)被害者が握っていた
コロッケが

まだ温かかった事を考えると

被害者は
品川区戸越にある自宅から

銀座までの
最短距離を移動したと考えられる。

よって
この道筋を徹底して調べる事が

必ず 犯人逮捕に繋がるはずだ。

どんな小さな事も見逃すな!
(捜査員たち)はい!

一課長 お願い致します。

みんな 初心を思い出してくれ。

警察官は
コロッケを揚げ続けて

町の人たちに尽くした
被害者のように

何よりも まず
庶民の味方でなければならない。

そのためには 刑事という仕事が
ある事を忘れるな。

被害者と その遺族の
無念を晴らすために

我々は 必ず ホシを挙げる!

(捜査員たち)はい!

よし! 行くぞ!
(捜査員たち)はい!

(古代)戸越銀座と銀座の
最短距離が判明しました。

(井上)どんな ささいな事でも
いいんです。

(望子)例えば
こういう人物なんですけど…。

足元 お気をつけて。
ありがとうございました。

(天笠)ああ 井上さん…。

これ…。 えっ? この人ですか。

この人 見ましたよ。

本当に この人物で
間違いありませんか?

♬~

(望子)売り場主任の乙羽公彦さん

事件の当日
銀座の裏通りを走っていた

タクシーのドライブレコーダーに

被害者の後をつける
あなたの姿が映っていました。

揚田温子さんを殺害したのは
あなたですね?

温子さんが教えてくれたんですよ。
えっ…?

亡くなる前の
わずかな力を振り絞って

コロッケに ソースで
あなたの名前を書こうとした。

これは 漢字の「乙」。

つまり 乙羽さん
あなたの事なんですね?

そんな…。

あなたも 温子さんのコロッケの
大ファンだったんですね。

北尾映見さんのお父さんと
同じように。

一緒に… 一緒に…
一緒にやるつもりだった。

温子さんと一緒に

僕がコロッケ屋さんを
やる予定だったのに…!

♬~

(温子)乙羽主任…。

温子さん それはないよ。
裏切りだよ…。

俺と一緒に ここで
コロッケ屋さん やるんだよね?

(温子)そんな約束した覚え
ないですけど!

なんですか! やめてください!
(乙羽)何がコロッケの女神だよ!

(温子)あっ… キャーッ!

(頭をぶつける音)

♬~

(乙羽の声)一瞬 そのノートに

私の事が書かれていたら
まずいと思って…。

♬~

一緒に… 一緒に
お店をやる予定だったのに…。

(乙羽の泣き声)

これ 映見さんにお返ししますね。

私に…?

温子さんのかばんの中に
コロッケと一緒に入ってたんです。

これって… 父の字だ。

温子さんに教わった
コロッケのレシピが

細かく書かれてるでしょ?

温子さん コロッケと一緒に

これを あなたに渡すつもり
だったんじゃないですかね?

そして あの土地も

あなたに返すつもりだったんじゃ
ないでしょうか。

ノートの最後に あなた宛ての
メッセージがありましたよ。

(北尾の声)「映見

突然 コロッケ屋さんを始める
などと言い出した

私のわがままを許してくれ」

「ただし 会社を辞めたのは
それよりずっと前のことだ」

♬~

(北尾の声)「上司のミスの責任を
押しつけられ

不倫の噂を立てられて

辞めざるを得なくさせられたんだ」

「次の仕事が見つかるまで

お前たちには
隠しておこうと思った」

♬~

(北尾の声)
「しかし なかなか見つからず

どうしていいか
わからなくなって

自分に絶望していた」

「そんな時 私は温子さんが揚げる
コロッケに出会ったんだ」

(牛本)ありがとうございます。
(温子)ありがとうございました。

どうも まいど~!
(牛本)はい どうもね。

はい 次のお客様。

コロッケ…?
(つばを飲み込む音)

♬~

(北尾の声)
「あの時 食べたコロッケは

本当に美味しかった」

「アツアツでホクホクで

コロッケ一つで
救われた思いがした」

ソースなんか いらなかったんだ!

(北尾の声)「私は気づいたんだ」

「商社マンという
見えとプライドで

自分を飾って生きてきた事に」

ソースなんか…
いらなかったんだよ。

ごめんな…。

♬~

映見…。

ごめんな。

♬~

パパ…。

それで 父は コロッケ屋さんを
始めようと思って

温子さんのところで
修業したんですね。

映見さん 本当は
お父さんの遺志を継いで

あの土地に
コロッケ屋さんを

開きたかったんじゃ
ないんですか?

そんな… 私は ただ
土地を守りたかっただけで…。

映見さん。 そういうの もう…

もう いいですから。 ねっ?

そんなソースかけるみたいに
プライドとか 見えとか…。

そういうの もう やめましょう。

ノートにも
書いてあったじゃないですか。

温子さんのコロッケは
余計なものは 一切入れず

ジャガイモだけで勝負してたって。

だから 映見さんにも

何かかけたり 飾ったりせずに

本当の自分で勝負しろって

お父さん そう言いたかったんじゃ
ないんですかね?

あの土地に
コロッケ屋さんができたら

我々が 真っ先に買いに行きます。

♬~

♬~

月が きれいですね。

そうですね 奥野さん。

♬~

(小春)お待たせしました。
うん。

コロッケ…。

今日のは 手作りだから。

うちでもコロッケか。

うちでもって…
どこか他で食べたの?

いらないの?
いやいや…。

いや いただきます。
ありがたく いただきます。

じゃあ いただきます。
いただきます。

美味しそう。

(鳴き声)

辞世の句をパクったご遺体が?

(川上美月)それって プロポーズ?
昔は熱血刑事だったんだ。

(奥野)私の心のブランクを
埋めてくれたのは

あなたなんです。
(谷保健作)目は死んでいますが

奥野は 今 熱く語っています。

必ず ホシを挙げる!
(捜査員たち)はい!

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