慶次郎縁側日記(3)「花嫁」[字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

慶次郎縁側日記(3)「花嫁」[字]

酒問屋の別荘の寮番・慶次郎は、元南町奉行所の定町廻り同心。娘を失う不幸な事件が元で隠居した「仏の慶次郎」が、江戸庶民の悩みや揉め事をひもとく、一話完結の日記帳。

番組内容
娘の三千代が亡くなって3年。定町回り同心の森口慶次郎(高橋英樹)は隠居し、跡を継いだ養子の晃之助(比留間由哲)に嫁をもらおうとする。酒問屋山口屋の大番頭・文五郎(山崎銀之丞)の仲介で、神山家の娘・皐月(安達祐実)に話が行く。晃之助にあこがれていた皐月は両親を必死で説得し、嫁入りが決まる。だが祝言を控えて、慶次郎は根岸の別荘の寮番となって転居。ところが花嫁衣装を盗まれて、祝言は取りやめとなる。
出演者
【出演】高橋英樹,安達祐実,比留間由哲,遠藤憲一,梅沢昌代,吉野公佳,山崎銀之丞,江原真二郎,林隆三,大谷直子,奥田瑛二,石橋蓮司,かたせ梨乃
原作・脚本
【原作】北原亞以子,【脚本】宮村優子
音楽
【音楽】川崎真弘

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – 時代劇

テキストマイニング結果

ワードクラウド

キーワード出現数ベスト20

  1. 晃之助
  2. 旦那
  3. 祝言
  4. 三千代
  5. お前
  6. 晃之助様
  7. 皐月
  8. 寮番
  9. 衣装
  10. 奥様
  11. 義父上
  12. 花嫁衣装
  13. 義父
  14. 山口屋
  15. お前さん
  16. 縁談
  17. 許嫁
  18. 根岸
  19. 三千代殿
  20. 三千代様

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気の配信サービスで見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

全て無料!民放各局の動画視聴ができるTVer(ティーバー)!まずはココから → 民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」

他にも、無料お試し期間のある配信サービスがありますので、以下バナーなどからラインナップを調べてみるのもいいかもしれませんね。



(皐月)<後に 私の舅殿となる
森口慶次郎様は

一人娘の三千代様を
不幸な事件で亡くされ

三千代様の許嫁 晃之助様を
養子に迎えられます>

<そして 不幸な事件から3年。

慶次郎様は 家督を譲られ

定町廻り同心となられた
晃之助様に

嫁御を迎えたいと
思われたのです。

ところが…>

(晃之助)北見の奥様
いらしてたのですか。

いえ。 ちょっと近くまで
寄ったものですから…。

ごめんください。

(ため息) またですか。
(慶次郎)まただ。

まあ そう お力を落とさずに。

縁談など
いくらでも ありますから。

お前の嫁ではないか!

♬~

<酒問屋 山口屋が催す
月見の宴でございます>

(太郎右衛門)
さようでございますか。 この度も。

晃之助は 縁談なんぞ
いくらでもあると言うが

俺には そうは思えねえ。
いや 晃之助のせいじゃねえ。

森口の嫁となると…。

(お登世)お酒を もう少し。

晃之助は もともと
死んだ三千代の許嫁だ。

祝言を前に 許嫁を亡くした
男のところへなんぞ

俺が親でも 娘を出したかねえ。

(太郎右衛門)
そう思い詰められますな。

(文五郎)旦那。

旦那は 縁という事を
どのように思われますか?

縁…?

近頃 つくづく思います。
人は縁あれば 必ず結ばれます。

つまらぬ事で
断たれるのであれば

それは
そこまでの縁だったのです。

よいお話は きっと参ります。

だといいんだが…。

<山口屋の大番頭 文五郎さんは

その昔 山口屋のお嬢さんと
心中を図り

舅殿に
助けられた事がありました>

それはそうと
例の寮番の お話は?

そうそう。
寮番?

根岸にある 私どもの別荘を
ご存じですか?

おお。 花見で何度か。
風情のある よい屋敷だったが。

今 飯炊きの男が
一人住まっているのですが

いま一人 寮の番人を置きたいと
思っております。

どなたか お心当たり
ございませんか?

根岸の寮番…。

(太郎右衛門)代わりと申しては
恐れ入りますが

晃之助様の ご縁談

及ばずながら 私どもも
心がけてまいります故。

<ほどなく 晃之助様のお話が

私の家にも
持ち込まれたのでございます>

(志乃)ああ 迷惑も甚だしい。
町廻りの嫁になど。

出入りの者の世話や面倒など

そんな苦労をするためだけの家に
誰が 大事な娘をやりますか。

言うな そのように。

おまけに 森口といえば

「祝言を前に 娘が…」という

曰くつきの家でございましょう。

慶次郎は 「仏の慶次郎」と呼ばれ
八丁堀でも 信厚いと評判の男だ。

息子の晃之助は 元は 吟味方与力
岡田殿の三男坊。

さして 悪い縁でも
あるまいと思うが。

では あなたは 皐月が
曰くのある家に嫁いでも

よろしいと おっしゃるのですか?
そうではない。

そうではないが…。
(しづ)奥様。

お客様がお見えでございます。

(志乃)どなた?
それが…。

あなた様…。
そなたは…。

私の家に 何か?

そうか。 そなたが…。

どうぞ。

お嬢様。 これは 私が。

どうぞ。

失礼を承知で 参りました。

実は その… さる筋より

こちらに 私の縁談が
持ち込まれたと伺いまして。

いや… そのお話であったなら…。

お断り下さいませ。
ん?

口を利いた 山口屋の主人には
私から伝えます故。

どうぞ ご遠慮なく。
いや しかし…。

我が家の事 北町奉行所の左門様も
ご存じとは思いますが…。

森口家は
いまだ 3人でございます。

(左門)3人?

はい。 私と義父と
亡き義父の娘御。

この3人でございます。

(晃之助)
それ故 なかなか話がまとまらず

断りの返事が 度重なるに及んで

さすがの義父も
心身ともに 参っております。

そのような次第で 先様にも
義父にも 重荷とならぬよう

某が 家の子細を申し上げるべく
こうして 伺っております。

そうか…。

どうぞ 山口屋の事 ご懸念なく
遠慮のう お断り下さいませ。

まあ ご立派だこと。

よいご縁が おありになると
よろしいですね。

私どもでは 困るけれど。
(笑い声)

あの…。

そなたか。

まだ 花をとっておられるのか?

時々 お見かけしてました。
お稽古の帰りに。

私もだ。
え?

見かけると
またぞろ危ない所で

花をとっておられるのでは
ないかと

つい 気になってな
ひやひやしていた。 まあ。

では。

<私は 何か 今までに
味わった事のないような

居ても立っても
いられないような

不思議な気持ちに襲われて…>

朝一番で 駆けてまいりました。

はあ…。

何だ? どなただ?

義父上。 神山様のご息女の
皐月さんです。

あ… こ… 神山様の…!

初めて お目にかかります。
皐月と申します。

晃之助の義父です。
何か 火急の用でも?

はい。

これは…。

根づいたんですよ。
もらった紫陽花が。

あの時の…。

差し上げます。
え?

晃之助様 お義父上様。
お願いがあって 参りました。

どうか 私をこちらの
お嫁様にして下さいませ。

お願い致します。

あっ 奥様…。
しっかりなさいませ。

私… もう何を信じて
よいものやら。

<母の驚きと嘆きは
一とおりでは ありませんでした>

そのような…。
自ら出向いて 名乗るなど。

申し訳ございませぬ。

本気なのか?

はい。

定町廻り同心に 嫁ぐとなれば
苦労は 一とおりではないぞ。

夫の世話から 下っ引きの面倒

家廻りのあらゆる者に
目配りせねばならぬ。

相談に来る者
同心を逆恨みし

言いがかりをつけに来る者も
いよう。

それら すべてに
夫と共に 向かわねばならぬのだ。

できるか お前に それが。

精いっぱい つとめます。

晃之助殿の許婚の
お位牌も あるのだぞ。

はい。

ねえ 今からでも遅くはない。
断りましょう。

今なら 先様だって。

ねえ…。 もうよい。
あなた!

ここで 事を荒だてれば かえって
その方が 恥になるではないか。

皐月が ここまで覚悟をしたのだ。

祝うしかあるまい。
まあ そんな…。

立派な祝言に 仕立てようぞ。

森口の曰くなど
吹き飛ばしてみせるわ!

わしが すべて整えてやる。

ありがとうございます。

<こうして
私の嫁入りが 決まりました>

ご自分から?
ああ。

俺も驚いたが 晃之助は もっとだ。

いや あれは なかなか…。
旦那 楽しそう。

その場で 三千代を拝んでくれた。

縁っていうのは まさしく
あるのかもしれねえなあ。

ございますよ。 ただ ご縁には
よいも悪いも ございましてね。

なかなか 厄介なもので
ございます。

後見人とやらは
あのあと どうだい?

出しますよ 顔。 度々…。
そうか。

でもね どういうんでしょうかね。

ふっとね… あれも
お宝って思う事あるんですよ。

正直 見返してやるって
思わなかったら

ここまで 店を
続けてこられたかどうか…。

逆もまた
ご縁って事でしょうかね。

≪(安右衛門)いるか? わしだ!

噂をすれば…。
お待ち下さ…。

後見が来たというのに
出迎えもなしか!

あいすみません。
お客様のお相手を。

よう。
旦那…。 いらしてたんで。

三千代…。
晃之助に 嫁が決まった。

案ずるな。

お前は 生涯…
父が 抱きとめてやる。

<この時すでに 舅殿は ある覚悟を
秘めておられたのでございます>

<それから 瞬く間に
月日が過ぎ…>

(ひさ)すばらしゅうございますね。

<祝言の10日前。

父の心づくしの花嫁衣装が
届けられました>

昔 仕立て職人の家で お針の
下働きをしてた事があります。

お前が?

その時だって

これほどの花嫁衣装は
見た事がございません。

お嬢様は お幸せですね。

まあ!

<心労から倒れた 母の代わりに

新しく雇った女中のひさや
乳母のしづと共に

私も 支度に追われる
毎日だったのですが…>

あら よくお似合いですよ。 ねえ。
こちらも…。

義父上! 義父上!

いなくなった?
森口の旦那が?

山口屋の文五郎の引きで

根岸の別荘の寮番を
勤める事にしたと。

ああ 新川の酒問屋さんの…。

いつもの義父の冗談だろうと
聞き過ごしたんだが

妙に 気になってな。
ご用の合間 屋敷に戻ると…。

消えてらしたんですね。

三千代殿の位牌も 一緒にだ。

<早速 父 神山左門が
根岸を訪ねたのです>

決めていた? 侘び住まいをか。

はい。 晃之助に嫁を迎えたら
どこか よき所にと。

はあ… それが ここか。 寮番か。

(ため息)

承服できぬ。

息子の祝言を前に
舅が 家を出るなど。

申し訳ございませぬ。

そもそも 晃之助殿との縁組み
親としては 気がすすまなかった。

あいすまぬが 娘御の事だ。

♬~

愚かと思ってもらって かまわぬ。

わしは… わしは…

皐月が 哀れでならぬ。
神山様。

死んだ者に 心を残したままの家に
嫁ぐなど…。

あれも 決して
幸せな女子ではない。

幼い頃よりの許嫁を 病で亡くし

じらい どこか 一つも 二つも
引いたところがあってな。

それ故 此度の縁

せめて… せめて 祝言には

親として できるだけの事を
してやらねばと…。

仏の慶次郎。

そう呼ばれて 信厚き
そなただからこそ 申すのだ。

晃之助殿のためにも
娘のためにも。

八丁堀の屋敷へ
戻ってはくれまいか。

このとおり。

<結局 父は
舅殿のお心を変える事は

かなわなかったのでございます>

<悪い事は 続くものです。

父の心づくしの花嫁衣装が
消えたのです>

ああ… そ… そんな…!

奥様 気をしっかり。
ひさ お水を!

はい。
早く!

この縁 なかった事にする。
(2人)えっ?

父上 それは…。
もともと この話には

無理があったのじゃ。

森口の家の曰くといい
祝言を前の転宅といい…。

わしが 頭を下げたにもかかわらず
あの男…。

父上…。

婚礼の衣装がなくなったのも

今となっては
何かの しるしやもしれぬ。

婚礼は やめじゃ!

(志乃)あなた…。
父上。 父上様!

(悲鳴)

あなた… あなた お待ちを…。

奥様… お待ち下さい 奥様!

ひさ 大事ないか?
はい。

祝言を やめる?

(辰吉)へい。
婚礼の衣装が消えたのを潮に

話は なかった事にと。

辰吉 出かける。
(辰吉)神山様のお屋敷ですね?

(晃之助)
行かれて 何ができますか?

晃之助。

辰吉。 へい。
何をしている。

お前は 私の手先ではないのか?

ご無礼を。

(佐七)何だ? こりゃ。

こういう事が
なさりたかったのですか。

義父上は。

驚きました。
寮番に なられるとは。

お前が 妻を娶ったら
三千代と 2人

家を出ようと考えていた。

寮番っていうのは
文五郎に 当てを問われて

ふと思いついた事でな。

ところが 思いついた途端
妙に しっくりきやがった。

これかもしれねえ そう思った。

慌ただしく
家を出たのは すまなかったが

はずみを つけたかった。

実は ほっとしております。
ほっとしてる?

皐月殿は よい娘です。
私には 過ぎた女子です。

ですから 不安でした。
どういう事だ?

私は あの娘と まことに 夫婦に
なれるのだろうか。

三千代殿の事を 忘れて…。

朝 顔を洗う。

濡れた顔のまま
伸ばした手に 手拭いを渡される。

顔を拭いて ああ この手は
三千代ではないのだなと思う。

あさげをとる。
味噌汁を よそってもらい

一口すすって うまいと思う。

三千代のこしらえた汁を
飲んでみたかったと思う。

晃之助…。

怖いのです。
森口家の養子となり

義父上と 親子として暮らした
3年の間

折にふれ 三千代を思い出さずには
いられませんでした。

これから先 あの娘と暮らして
一度でも

ああ これが 三千代だったらと
思ってしまったら 私は…。

そんな私を 私は…。

三千代は いない。

三千代は 死んだのだ。

皐月殿とのご縁は

先様の申すとおり
なかった事に致します。

晃之助!
もう 決めました!

ですから 義父上も
八丁堀へ お戻り下さい。

♬~

旦那。 飯の支度ができたよ。

ん? ああ すまねえ。

また 何もできずに
一日が過ぎちまったな…。

旦那…。

怒らずに聞いておくれよ。

あんた 八丁堀に帰った方が
よくはないかね? 元のお屋敷に。

佐七。 何もしなかったのは謝る。

だが 仕事も
覚えるつもりでいるし

ここの暮らしにも 必ず 慣れて…。

いやいや
そういうこっちゃねえんだな。

旦那が ここに来て 何日です?
たった 2日だ。

なのに あっちからも
こっちからも

旦那 旦那って
引き止めに来る者がいる。

旦那を頼ってくる者もいる。

すまん。 うるさい事で。

俺みたいに ここしか
行き場のない者からすっと

何て言うか…

言い方が きつかったら
ごめんなさいよ。

旦那 隠居ごっこをしてるんだ。

誰の世話にもならねえ
てめえ一人で 生きてみせるって

そういう ごっこをね。

♬~

早く 飯を…。

汁 冷めちまうから。

♬~

(吉次)白無垢のような
派手なもんが持ち込まれる

古着屋なんて そうないもんでね。
すまん。 借りは必ず。

いや~ ケチをつける気じゃ
ありませんけど

白無垢なんざ 取り戻して
どうなさる おつもりで?

晃之助さんの縁談が それで
戻ってくるわけじゃなし。

古着屋に 衣装を持ち込んだ者は?

善助っていう 出前持ちの女房で
古着屋の主が 覚えてましてね。

よく行く そば屋で 亭主を
訪ねてくるのを 見かけたって。

旦那。 あそこでさ。

おっと… すまん!
お前さん…。

森口様…。

お前さん どうして こんな所に?

森口様こそ。
その包みは?

旦那! 善助の女房で。

おひさ…。
知り合いかい?

おひさ!

大事ないか?

おっ! こいつは…。

♬~

また増えてやがる。

お前が隠したんだな?

銭か?

銭なんて 今更…。
じゃあ なぜ?

欲しかったのは 運です。
運?

生まれた時から
食べるのが やっと。

奉公先を転々としながら

お針を覚えて 人様の晴れ着を
縫ってきました。

お金も 縁も ないのが当たり前。

そういうもんだと思ってました。

あったじゃねえか 縁なら。
いるんだろ ご亭主が。

駄目なんです。
真面目な優しい人なのに

私と一緒になった途端

ためたお金で始めた商いが
失敗続き。

どんどん悪い方に重なって…。

今じゃ 雇われの出前持ちです。

人の不幸せが てめえのせいかい。
おい 吉次。

私のせいです。
私についた 貧乏神のせいです。

お前さん そりゃあ。
思いたかった 私も。

亭主の不幸は 私のせいじゃない。

私についた
貧乏神のせいじゃない!

おひさ…。

あやかりたいと思いました。
私に?

初めて 人を羨みました。
好いた人と 一緒になれる。

その人は とても よい方で

ご両親は 立派な白無垢まで
揃えて下さる。

その おこぼれを頂こうと
思いました。

ならば なぜ売った?
金のためじゃない。

運のためなら なぜ衣装を?

亭主の働き口が 決まったんです。

ご衣装を 手に入れた途端です。

新しい着物で送り出してやりたい。

そう思って 売りました。

でも 売った途端 やっぱり
これは 手放しちゃいけない。

お金と替えちゃいけない
もんなのだと思い直して…。

取り返しに行ったんだな。

お前さんは なぜ?

私は 最初から
隠したのは おひさだと

分かっておりましたので。
なぜ?

着物が消えた夜 母に水を
汲んできた おひさの足が

土で 汚れておりました。

父上様!

裸足のまま 表へ出たのだなと…。

こりゃ 若旦那より 筋が いいや。

申し訳ございませんでした。

おひささん 心底 そう思うのなら
手伝ってもらえますか?

もう一度 私の祝言まで。

お前には
笑われるかもしれないけれど…。

私も 影の薄い女でした。

よくできた兄の陰になり

許嫁が亡くなり

嫁ぐ前から
後家になったかのように

皆に 哀れまれ。

二度と花が咲く事はないのだと
自分でも 諦めておりました。

晃之助様に お会いして
気付きました。

花は 咲かなかったのではない。
私が 咲かそうとしなかったのだ。

気付いて初めて
自分から申し出ました。

ですから 花嫁衣装は

どうしても 私の手で
取り戻したかったのです。

ですが 祝言の話は
すでに ご両親が…。

私が 説得致します。 私の縁です。

私が 父と母に もう一度…。
そんな事は させぬ。

俺が頼む。
お前と一緒にさせてくれと。

晃之助様…。

義父上。
よろしゅうございますか?

もちろんだ。

ありがとうございます。

でも お着物が… 私のせいで…。

≪あるよ。

花嫁衣装だったら
あるじゃないか。

<祝言の日を迎えました>

きれいですよ 皐月。
ありがとうございます。

あの白無垢は
見つからなかったけれど

代わりがあっただなんて。

まあ あつらえたように
よく似合う。

これは
三千代様のものでございます。

なんと!?
三千代殿の!?

3年前
晃之助様に嫁ぐはずだった

三千代様のご衣装を
お借りしたのでございます。

奥様!

死んだ者の衣装など
縁起でもない。

私が お借り致しました。
ん?

三千代様にも 私が よくよく
お願いをして お借り致しました。

そんな… よりによって
前の許婚のものを…。

私は 3人の家に
嫁ぐのでございます。

加えて 4人に
して頂くのでございます。

父上様 母上様。
お世話になりました。

♬~

お待ち遠さま お願いします。

これ 洗い物お願いしますね。
女将さん 料理の準備の方…。

何で 俺が こんなとこ
いるんだろうね。

皐月が 是非にと。
お前さんが

花嫁衣装の事を
言いだしてくれなかったら

婚礼だって どうなっていたか。

いや~ あれは

片づいてない旦那の行李を
チラッと…。

父を よろしく頼みます。
何だよ!

くれぐれも
よろしくお願い致します。

お嫁様が お着きになりましたよ。

♬~

神山様。
以前 お尋ねになりましたね?

なぜ 侘び住まいなのか
なぜ 寮番なのかと。

三千代殿のためか?

三千代殿の位牌に

若い夫婦の姿を
見せまいとしてか…。

それもあります。
けど よくよく考えてみると

それだけじゃねえ。

てめえの気持ちを掘ってみると

欲というのが 透けて見えます。

欲? どのような。

生きたいという欲でございます。

生きたい。 よく活きたい。

役目を終えた者として
労られるより

この足で町を歩き
自分の力で暮らし

残りの命を生ききりたい。

よく活きるか…。
はい。

そのように生きたいものだ。
私も…。

(笑い声)

さあ どうぞ お二人とも。

<その夜は 結局

お二人とも 「花ごろも」で
飲み明かしたそうでございます>

何やってんだい!

ちりはね 散らすんじゃなくて
集めるんだよ!

こうやって… 集めるんだよ。
1か所に!

分かった… 分かったよ。
何度言ったら分かるんだ!

<根岸の寮も
冬支度でございます>

昔から申しますよ。

「人と契らば
薄く契りて 末まで遂げよ」と。

おすみちゃん。

馬鹿!

どうぞお楽しみに。

♬~