慶次郎縁側日記(9)「佐七の恋」[字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

慶次郎縁側日記(9)「佐七の恋」[字]

酒問屋の別荘の寮番・慶次郎は、元南町奉行所の定町廻り同心。娘を失う不幸な事件が元で隠居した「仏の慶次郎」が、江戸庶民の悩みや揉め事をひもとく、一話完結の日記帳。

番組内容
心変わりした男の気を惹(ひ)こうと、おひで(加藤夏希)は狂言強盗をたくらみ、自分の太ももを深く傷つける。当然事件にはならず、おひでを養生させる間、慶次郎(高橋英樹)が根岸で預かる。男にだまされ続けたおひでは、純朴な佐七(石橋蓮司)に安らぎを覚え、佐七も口は悪いが妙に人懐こいおひでに惹かれていく。だが、酒を飲まずにいられないおひでを佐七が止めて口論になり、おひでは別荘を飛び出してしまう。
出演者
【出演】高橋英樹,安達祐実,比留間由哲,遠藤憲一,梅沢昌代,加藤夏希,吉守京太,奥田瑛二,石橋蓮司,かたせ梨乃
原作・脚本
【原作】北原亞以子,【脚本】山本むつみ
音楽
【音楽】川崎真弘

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – 時代劇

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キーワード出現数ベスト20

  1. 親父
  2. 旦那
  3. 佐七
  4. お前
  5. 居酒屋
  6. 卵焼
  7. 花火
  8. 吉次
  9. 鉄次
  10. 一緒
  11. 一番
  12. 玄庵先生
  13. 根岸
  14. 馬鹿親父
  15. 兄貴
  16. 晃之助
  17. 世話
  18. 煎餅
  19. 畜生
  20. 八丁堀

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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(皐月)<森口家の不束な嫁
皐月でございます。

嫁いで はや 7か月。

別荘の寮番になられた
舅殿の森口慶次郎様にも

同じ月日が流れました。

折り合いの悪かった
飯炊きの佐七さんも

今では まことに仲のよい
義父上様の相方でございます>

♬~

(慶次郎)さあ つかまりな。

(おひで)一人で歩けるよ。

痛っ!
ああ ほれほれ… つかまりな。

今 戻ったよ。
(佐七)早かったね。

お姫様を連れてきたぜ。

ぼんやり見てねえで 手ぇ貸せよ。
くそ親父!

くそ親父…。

<おひでさんが根岸の寮に
やって来たのは

5月半ばの事でした>

<その5日前 木挽町の長屋で

ちょっとした騒ぎがあったのです>

助けて…。

どうしたんだい!
キャ~! 血だよ!

こりゃ大変だ!
何があったんだよ おひでちゃん!

刺された。 明け方…
押し込みが… 女の押し込みが。

ああ… 医者だ!
医者 呼んでこい!

鉄ちゃん 呼んどくれ!
鉄ちゃん?

ほら おひでちゃんのいい人だよ。

押し込みの女…
鉄ちゃんとこで見た女だった。

鉄ちゃんを…。

おひでちゃん!
しっかりおし!

気がつかれましたね。
よかった。

玄庵先生 旦那様。

どこだよ ここ…。

(玄庵)こちらの森口様のお屋敷だ。

森口?
定町廻りの森口晃之助さん。

え!? 八丁堀!

(晃之助)無理するな。
お前 気を失って

玄庵先生の所に
担ぎ込まれたんだ。

全く むちゃするぜ。

少しは 加減すりゃいいものを
深く切りすぎだよ。

何言ってんのさ。
私は 押し込みに…。

これも 押し込みにやられたのか?
これは…。

(晃之助)鼠が走り回っても
聞こえるような長屋だ。

もみ合う音を
誰も聞いてないなんて

おかしかねえかい。
みんな 寝入ってたんだろ。

それじゃ お前 何だって
包丁を帯に隠してた?

それ… 返せよ 泥棒!

泥棒?

鉄次を連れてきたぜ。

畜生!
(鉄次)よせやい!

何だい。 誰に食わせて
もらってんだよ こん畜生!

何しやがる。

あばずれが! お前には
とうの昔に 愛想が尽きてんだ。

出ていきやがれ!

痛っ! 何すんだよ!

そっちの旦那の言うとおりさ。
脚は てめえで切ったんだ。

あの女に 罪を着せるつもりでね。
何だと!?

お前が駆けつけてきたら
包丁で ぐさっと

やってやる気だったのさ!

「木挽町心中 おひで 鉄次
地獄の道行き」ってな。

芝居になって 中村座にかからぁ!
ふざけやがって!

脂臭え ヒヒじじいどもに
抱かれた金で

2年も養ってやったんだ。

ほかの女に乗り換えられて
ただ引っ込んでられるかい!

何を! 俺には お前以外に
女なんぞ いくらだって!

(しづ)
とんでもない事でございますよ。

ここで面倒みるなどと。
なぜです?

さっきの悪態… ああ 恐ろしい。

とても 手に負える娘では
ございません。

いいえ。 おひでさんの言うのも
もっともです。

それに あの方 脚だけでなく
心も傷ついてるんですから。

一人で長屋に戻すわけにもなあ。

落ち着くまで
皐月の手を借りるか。

はい。

いや おひでは 根岸に引き取るよ。
え?

私では お役に
立ちませんでしょうか?

いや そうじゃないよ。
いくら何でも 八丁堀じゃ

おひでも 居心地が
悪かろうと思ってな。 それは…。

それにな お前たちが
仲むつまじいのも 目の毒だろう

今の おひでには…。

でも お食事の世話や何か…。

それは心配ない 佐七がいる。
佐七ですか?

<おひでさんが
根岸に移ってきたのは

それから
5日後の事でございました>

♬~

(佐七)何やってんだ!

ああ うまい。
さすがに 少し くらりとくるね。

若い娘が煙草なんぞ…。

おとなしく寝てろって
旦那に言われてるだろ。

寝るのは もう たくさんだよ
一生分 寝ちまった。

いや 傷に障るから…。

私の傷だよ 私の勝手さ。
ああ言えば こう言う。

こんなの親が見たら
さぞ 悲しむだろうよ!

うるさいね。 悲しむ親なんぞ
はなから いないよ!

何しやがる この野郎!
どうしたんだい?

旦那 この娘 煙草を…。

何すんだよ!
あんまり 佐七を怒らすなよ。

へ~んだ。
飯作ってもらえねえぞ。

そばでも とりゃいいだろ。
これだよ。

今夜は お前の床離れの祝いだ。

佐七に お前の好きな物を
作ってもらおう。
え?

何がいいんだ 言ってみな。

卵焼き… の 甘いの。

甘い卵焼き?

♬~

なんせ 初めて
作ったもんだからさ…。

うん なかなか うまいよ。
ねえ 旦那。

うん うまいよ。
そうかい?

あっ 親父のも よこしなよ。
私が食べるからさ。

いや これは…。

で このうまい卵焼きを肴にと…。

旦那 私にも 一杯…。
酒か?

まあ いいか。 ただし
傷に悪いから 少しだけだぜ。

うん!

♬~

<こうして おひでさんの
根岸での暮らしが 始まりました>

いける口だね。

<それから 4日後の事…>

卵焼き…。

ネギ入れてみるかな。

親父!

わ~!

≪(おひで)
何すんだよ! 馬鹿親父!

何の騒ぎだい!
お… おひでが…。

お背中でも流しましょうかって
思ったのに

馬鹿親父が
いきなり お湯ぶっかけやがって!

だって いきなり…。
恥ずかしがる年かよ!

まあまあ まあまあ!

≪(おひで)けち しみったれ!

いいじゃないか 居酒屋くらい
連れてってくれたって!

駄目だって言ったら駄目だ!
若い娘の行く所じゃねえよ。

けち親父 スカンピン
すってんてれつく!
この!

は~ん 分かった。 お前
居酒屋に 行った事ないんだね?

それで 連れていけないんだろ。
ふ~ん けちだからね 親父は。

よ~し 分かった。
もう作らねえ 夕飯は作らねえ。

えっ?
金輪際 作ってやらねえ。

え~…。 今のは 嘘だよ 嘘。
親父 卵 焼いとくれよ…。

親父の卵焼き やっと
おいしくなったんだからさあ。

ふん こう 毎晩 毎晩作らされりゃ
俺だって…。

ねえ 拝むよ。

ねえ…。
うわっ!

けち親父 隠してる煎餅
ごちそうしとくれ。
え?

ああ いいもん
飲んでるじゃないか。

私にも 一杯おごりなよ。

いや お前は 酒は まだ…。
平気さ。

はい。

しかたねえなあ。

ああ… うまいねえ。

もう一杯。
ああ。 ああ おいおい。

昔の事 思い出したら
眠れなくなっちまって。

酒はいいよね。 飲めば 何もかも
忘れて いい気分になれる。

お前みたいな若い娘でも
忘れたい昔があんのかい。

忘れたい事ばっかりさ。

お前 本当に 親は いねえのかい?

おっ母さんは 私が 5つの時に
男つくって どっか行っちまった。

親父も 8つの時に 死んだよ。

お前 一人か?

兄貴がいるけどね。 所帯持ったら
私が 邪魔になったんだろ。

顔見るたんびに
「俺に迷惑かけるな」って

言いやがんの。 ちぇっ 誰が
世話になるかってんだい。

親父も 兄貴も… 鉄次もさ
男なんて ロクなもんじゃないや。

あの… て… 鉄次ってのは。

2年も 尽くしてやったんだよ。
体で稼いだ金でさ。

傘問屋の親父に
呉服屋の通い番頭だろ。

それに 湯屋の亭主。
お得意さんが 3人いて。

ああ 鉄次の事は もう いい…。
どうだっていいよ あんな男。

♬~

ねえ 川開きまでに
脚 治るかなあ。

え?

7日たったら
大川の川開きだろ? ああ。

連れてっとくれよ。
え?

一緒に行こうよ 両国。
花火が 見たいんだ。 花火か。

「玉屋! 鍵屋!」ってね。
大好きなんだ 花火。

パ~ッと にぎやかで
いい気分でさ…。

終わっちまったら はかなくて…。

一緒に行こうよ。
ねっ 約束だよ 佐七さん!

♬~

≪「朝顔や… 朝顔」。

朝顔売りか。 今年 初めてだな。
ああ。

親父。 早く 早く!
え?

もう 朝顔売りが 行っちまうよ。
早く!

いやいや ちょ… ちょっと。
早くってば!

(風鈴の音)

おひで どうしたい?

いや… 水 飲もうと思ってさ。

≪(佐七)おひで 買ってきたぞ。

こっち 台所だよ。

どうした?
ああ いや 何だい それ。

ああ 落ちた。
よし もう一勝負。

ほら 早く。
一緒につけなきゃ ずるい。

分かってるよ。

また 親父の勝ちだ。
フフ。

親父みたいな花火だね。
ん?

しみったれてやがんのに
長もちでさ。 この…。

あっ。
ひっかかった! こら!

痛っ!

だいじょ…。

てれてんのかい。
いい年して ウブだね。

ば… 馬鹿言うな。

ねえ 子供の頃 親に
花火買ってもらった事あるかい?

ねえなあ。 お前は?

ないよ。
何してたんだい? 親父の親父。

古傘や竿竹の担ぎ商いだ。

稼ぎのない日にゃ
御袋が賃仕事してる横で

ぐだぐだ言いながら
酒飲んでたっけ。
ふ~ん。

親父も 貧乏したんだね。

じゃあ 女と2人で
花火した事は?

いや… それは。

あ~ ないんだ。
今夜が初めてってわけか。

もてない面してんもんな 親父。

でも 私はね…。

何でもない。

あっ あと一本しか
残ってないよ。 はい。

♬~

おかしいな…。

こんなに減ってるわけ
ねえんだけどな。

おひでか…。

酒は 全部 捨てちまいな。

旦那…。
飲んだのは おひでだ。

あいつ 病かもしれねえ。
病!?

あまり 酒を欲しがるようなら
玄庵先生に預けた方がいいな。

玄庵先生に?

いや… 飲ませないようにすりゃ
いいだけのことじゃねえか。

そう たやすい事じゃねえさ。

こ… ここに置いときなよ。
俺が しっかり見張るからさ。

≪(おひで)親父!
ちょっと 手ぇ貸しとくれ。

今 行くよ。
旦那 悪く考えすぎだよ。

(お登世)こんな商売ですから

お酒で身を滅ぼす人を
随分 見てきましたが…。

おひでは 危ねえかね?

早めに お医者様に お預け
なすった方がいいと思いますよ。

佐七の奴 おひでの事を
どうも手放したくないらしくてな。

娘のように 思ってるんだろうな。

恋…。
ん?

佐七さん もしかして
おひでさんの事…。

おいおい 親子より
年が離れてるんだぜ。

だいいち あの佐七が…。

年なんて…。

器用にお遊びなさる
どこやらのお方には

お分かりならないでしょうけどね。
それを言うなよ。

分かるような気がするんですよ
私には。

不器用な人ほど 一途な恋を
するんじゃないかって…。

とにかく おひでを 玄庵先生の
所へ…。 早い方がいいな。

しみったれの くそ旦那が
小遣いくれないんだよ。

下駄の鼻緒が切れたんだ。
それに 鼻紙だってないし。

(風鈴の音)

煎餅 食うかい?

茶でも いれようか。
いらない。

鼻緒なら 俺が買ってやる。
本当かい!

用事で 下谷に行くんだ。
ついでに 俺が買ってきてやる。

ちぇ! けち親父が
気の利いた事 言うと思ったら。

ねえ 親父 一緒に
下谷行ってもいいだろう?

いいともさ。
でも… 居酒屋には 行かないよ。

どうしてさ
いいじゃないか 一度くらい。

こやかましい旦那の 言う事ばかり
聞いてちゃ 息がつまるよ。

なに 旦那は あれで なかなか
話の分かるお人だよ。

何だい 親父は 旦那の味方かい?
そうじゃないよ。

だったら 私の頼みも
聞いとくれよ ねっ。

そりゃ お前の頼みなら
何だって聞いてやるよ。

じゃあ 居酒屋に行こうよ。
飲みたいんだ 私は。

何で そんなに飲みたがるんだ?

分かんないよ。 でも 昔の事とか

ここ追い出されたあとの事とか
考えると

飲みたくてしかたないんだ。

追い出したりしねえよ 安心しな。

へん。 女房にでも
しようってのかい?

笑わせんな!

さあ 居酒屋に連れてくのか
いかないのか はっきりしなよ!

いかん。
酒は お前には 毒なんだ。

何だい 頼みは 何でも聞くって
言ったくせに!

お前 旦那が怖いんだろ。

そうじゃないよ。
だったら 聞くけれど

親父は 私と旦那
どっちが大事なんだい!

そ… そうじゃないんだよ。
酒は お前の体に…。

そうかい… 分かったよ。

どうせ 私は 厄介もんだ。

兄貴に 愛想尽かされ
男にも 捨てられて

行き場がないところを
拾われたんだ。

お情けで 引き取ってもらった
女だよ。 誰も そんな事…。

くそ旦那の腹ん中なんて
とっくに お見通しだ。

ろくでなしの娘だけど
引き取って面倒みりゃ

「仏の慶次郎」の名があがる。
そう思ってんだい!

お前も 同じじゃないか。
腹ん中は 旦那と同じだ!

私の事なんか これっぽっちも
大事に思ってやしない。

あ~あ 馬鹿だった。 お前なんかを
優しいと思った私が

つくづく馬鹿だったよ!
おひで。

畜生! 親には 兄貴の方が
可愛いって言われ

惚れた男には
ほかの女がいいって 言われて。

そんなことばっかり言われてる
女の気持ちが

お前なんかに
分かるかってんだい!

おひで… ま… 待て おひで!

馬鹿野郎!

♬~

そうか…。 おおかた
下谷辺りの居酒屋にでも

潜り込んでるんだろうが…。
とにかく 捜してくるよ。

俺も 一緒に…。
いや

入れ違いになるといけねえから
ここに いてくれ。

でも 旦那一人じゃ…。

若えもんに 声かけるから。

大丈夫だよ。

言ってやりゃよかった。

お前が一番だって…。

ああ 戻ってるかい?
いや。

しょうがねえ奴だな。
下谷には?

いや 浅草から 両国
神田あたりまで回ってみたが

見つからねえ。
一体 どこ行っちまったんだ。

何事もなかったらいいんだが…。
(吉次)旦那!

おひでが 見つかりやした。
見つかったか!?

どこにいたんだ?

いや それが…
八丁堀のお屋敷で。

刺されて 運び込まれたんです。

ああ…。
佐七 駕籠で行け!

すまねえ。
駕籠で連れてってやってくれ。

俺も 戸締まりしたら すぐに…。
へい。

おひで…。

親父は 私と旦那
どっちが大事なんだい!

ああ!

おい…。

おひで!

おひで…。

おひで! おひで!

おひで… 何があったんです?

亀島町の居酒屋で 飲んでいて
喧嘩になったそうだ。

か… 亀島町っていったら
すぐそこじゃねえか。

どうして すぐに
見つけてくれなかったんです。

何だって こんな事に…。

若旦那! なぜです!

なぜっていうのは
こっちのせりふだぜ。

お前さん その娘に何をした?

吉次 そんな言い方よさねえか。
佐七 すまねえな。

実は ついさっきまで
おひでが うなされて

あんたの事 呼んでいたんでね。

俺を?
「馬鹿親父」だとよ。

(晃之助)おひでは
妙な刺され方をしたんだよ。

うるせえんだよ!
何だ このアマ!

いいかげんにしねえと
勘弁しねえぞ おい!

(吉次)隣で飲んでた男に
いきなり喧嘩をふっかけてね…。

畜生…。

(吉次)おひでは 男に
包丁を握らせて…。

さあ 刺してみなよ。

殺せるもんなら
殺してみやがれ 弱虫が!

≪(悲鳴)

(吉次)おひでの方から
ぶつかっていったんだとよ。

まるで刺されたかったみてえにな。

おかしな話だろ?
何かあったんじゃないかって

吉次が 勘ぐるのも
無理ねえんだよ。

おひで!

どうしたんだい?
おひで…。

ああ そうか。

私は… しくじっちまったんだね。

ちっとばかり怪我して…
心配させてやろうと思ったのに。

馬鹿野郎…。

馬鹿は知ってるだろう…。

でも…。

来て くれたんだね…。

当たり前だ。

俺は 世の中で
お前が 一番大事だ…。

今頃…。

大好きだよ…。

馬鹿親父…。

おひで…。

おひで… おひで!

おひで!
俺は お前が 一番大事だ。

世の中で お前が 一番大事だ。

お前が一番だ… お前が一番だ…

お前が一番だ… お前が一番だ…。

(佐七の泣き声)

♬~

(風鈴の音)

三千代に よく頼んでおいたよ。

おひでと仲よくやってくれってな。

三千代がいりゃ
おひでも寂しくなかろう。

もっとも あの口の悪さにゃ
三千代も 手を焼くだろうがな。

旦那…。
ん?

ちょっと 出かけてくるよ。
煎餅 切らしちゃって。

ああ。

(辰吉)旦那 お出かけですか?

佐七が 煎餅 買いにいったきり
戻らねえんでな。

それなら 捜すには及びません。
居所なら あっしが。

どこに居るんだ?
番屋に ひっくくられまして。

番屋だと?
いや 今は もう引き取って

八丁堀のお屋敷に。

そうかい 世話をかけたな。

で あいつ 何やらかしたんだ?

ただ飲み ただ食いで。
え?

亀島町の居酒屋で
酒を1升飲んで

どういう訳か
卵焼きを 5皿も食いましてね。

飲みすぎて ぶっ倒れてます。

恋か…。

かなわねえな 佐七には…。

≪失礼します。
うん。

義父上様も 今夜は こちらに…。

いや 連れて帰るよ。

連れて帰りてえんだ。

(晃之助)
足元が 危のうございます。

駕籠を呼んだ方が よいのでは?

いや 少し 夜風に あたってから
辻駕籠でも 拾うさ。

義父上様。
ん?

明日にでも
根岸に伺いましょうか?

お掃除やら 何やら…。

いや いいんだ ありがとうよ。

♬~

目が覚めたかい?

あ… あれ…?

お前さん
酔いつぶれちまったのさ。

え?
その分じゃ ひっくくられたのも

覚えてねえな?

あ… 旦那 もう歩けるよ。
下ろしてくんな。

まあまあ いいじゃねえか。

世話かけたんだな…。

酒を1升飲んで
卵焼きを 5皿も食いや

誰だって ひっくり返るさ。

佐七?

(すすり泣き)

あの世でな… あの世で
おひでが 泣かねえように…

もっと 酒が飲みたかった…。

もっと 卵焼きが食いたかったって
泣かないように… 俺が…。

♬~

(おひで)大好きだよ 馬鹿親父。

(花火の音)

覚えておられるのですね
亡くなられた方を。

お金!
お金?

まだ 亡くなった人の
代わりなら…。

こうして待ちたい。

<次回は…>

<どうぞお楽しみに>

♬~