金田一少年の事件簿#4【File03. 白蛇蔵殺人事件】[解][字][デ]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
金田一少年の事件簿#4【File03. 白蛇蔵殺人事件】[解][字][デ]
5代目金田一・道枝駿佑(なにわ男子)!日本謹製、本格ミステリー×ホラー。白蛇に呪われた酒蔵一族、そして炎に焼かれた三兄弟の絆。酒樽に隠された巧妙なトリックとは?
出演者
道枝駿佑(なにわ男子)、上白石萌歌、岩﨑大昇(美 少年/ジャニーズJr.)/沢村一樹【ゲスト】
岡山天音、吉田悟郎、東直輝、りょう、松浦佐知子、辻岡甚佐、寺島進、小野武彦
番組内容
白い蛇を神様の使いとして崇めている白蛇村を旅行中の一(道枝駿佑)と美雪(上白石萌歌)は、とある殺人犯を追う剣持警部(沢村一樹)と遭遇する。3人は怪しげに顔をマスクで隠した男を目撃。男は老舗の造り酒屋『白蛇酒造』を営む白神音松(小野武彦)の二男、蓮月だった。火事で行方不明だったが無事に戻り、火傷の痕をマスクで隠しているという。とりあえず酒蔵を見学する一達は、その先で樽に浮かぶ蓮月の死体を発見して…。
監督・演出
【演出】丸谷俊平
原作・脚本
【原作】天樹征丸、金成陽三郎
【漫画】さとうふみや(講談社)
【脚本】川邊優子
音楽
【音楽】兼松衆、斎木達彦/見岳章
【主題歌】「The Answer」なにわ男子(ジェイ・ストーム)
制作
【チーフプロデューサー】三上絵里子
【プロデューサー】櫨山裕子、岩崎広樹、秋元孝之、大護彰子
【制作協力】オフィスクレッシェンド
【製作著作】日本テレビ
おしらせ
【番組HP】
https://www.ntv.co.jp/kindaichi2022/
【公式Twitter】
https://twitter.com/kindaichi_5
【公式Instagram】
https://www.instagram.com/kindaichi_5/ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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- 左紺
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- 黄介
- 鬼門
- 剣持
- 音松
- 社長
- 元蔵
- ハァ
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- 白蛇様
- 火事
- 写真
- 黒マスク
- 死体
- 杜氏
- DNA鑑定
解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
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(七瀬美雪)
<昔 雨が降らない土地に
貧しい村があった>
<そこに 神の使いの白蛇が現れ
村人に告げた>
<「裏山の祠石の下を掘れば
清い水が
こんこんと あふれ出す」>
<「その水で 米や酒をつくれば
村は大いに栄えるだろう」>
<だが 白蛇は こうも言った>
<「そこに邪な心があれば
必ず天罰が下る」と>
♬~
(金田一 一) あ~…。
よかですなぁ~。
(剣持) あ~! いや~! ん~…。
おっさん!?
(剣持) はじめ!
どうして お前 ここ…。
いや こっちのセリフだよ。
ん?
≪ねぇ はじめちゃん?
どうかしたの?≫
まさか… お前たち 2人で!?
いやいや 違う 違う!
≪イヤ~!≫
美雪!?
へ… 蛇? わっ…。
(剣持) いや~ うまい。
(鏡花)
それは驚かせてしまいましたね。
この白蛇村では 白蛇は
この土地の神の使いとして
大事にされておりまして。
蛇がねぇ~。
そりゃヘビーだなぁ。
(鏡花) アハハ…。
ふざけてる場合?
あぁ~ 怖かった~。
(鏡花) 毒は ありませんが
神様のお使いですので くれぐれも
近づいたりなさらぬよう。
フフ…。
それでは ごゆっくり。
で! えっと 君たちは
2人で旅行?
あっ ち… 違います!
家族も 一緒です。
昔から はじめちゃん家とは
家族ぐるみの付き合いで。
ふ~ん。
おっさんだって また休暇中?
えっ?
警察って暇なの?
違う!
私は仕事の前の 気合の
ひとっ風呂を浴びてたんだ。
仕事!?
うん。
何 何? 仕事って! 事件?
実はな…。
うん。
わっ! えっ…?
♬~
♬~
(黒鷹) おい! 何してる?
えっ?
(黒鷹) 勝手に入って来られちゃ
困るなぁ。
誰だ? あんたは。
あの… 大変 申し訳ない。
今 通り掛かった
あの 黒いマスクの方は…。
あっ 社長。
(白神音松) うちに 何の用だ。
(剣持) あぁ…。
少し お話を伺いたいのですが。
(白神左紺)
私は この音松の長男で
副社長の白神左紺と申します。
蔵の杜氏も
務めさせていただいております。
杜氏… というと?
(左紺) 酒造りの一切を取り仕切る
責任者… とでもいうのかな。
白神家は代々
造り酒屋を営んでおりまして
僕で4代目です。
それで こちらが この酒造で
長年 勤めていただいてる
黒鷹さん。
私は 隣の白蛇旅館の
女将をしております
姫小路鏡花と申します。
(剣持) どうも。
(鏡花) 旅館のほうも
音松さんの経営でして。
それで? 何が聞きたい。
実は この村に
殺人犯が潜伏している
という情報がありまして。
鬼門影臣という男が
裏社会で 殺人事件を起こした後
どうやら
この白蛇村に逃げ込んだと。
それと うちの蓮月に
何の関係がある?
あの黒いマスクの方は
蓮月さんと おっしゃるんですね。
(左紺) はい 私の弟になります。
なぜ あのようなマスクを?
どうして 顔を隠して
いらっしゃるんでしょうか?
疑ってるのか?
あれは間違いなく
私の息子の蓮月だ!
あんたが追ってる男じゃ ない!
では
お顔を拝見させていただきたい。
ダメだ! 帰ってくれ!
(鏡花) 社長 落ち着いて。
あぁ 女将さん
私が お連れします。
実は 5年前…
裏山で大きな火事がありまして。
弟の蓮月は その火事で
死んだと思われていました。
(左紺の声)
ずっと行方知れずだったのが
2か月前
なくしていた記憶を取り戻して
帰って来ました。
(つぶれた声で)
父さん 僕だよ… 蓮月だよ
(左紺の声) マスクは
顔のヤケドを隠すためです。
火事の後遺症で 顔も声も
以前とは すっかり
様変わりしてしまいました。
いや ちょっ…
ちょっと待ってください。
それだと 別人が 弟の蓮月さんに
成り済ましている可能性も。
ええ もちろん私たちも
そう疑いました。
それで DNA鑑定を
してもらったんです。
社長とは 間違いなく親子であると
判明しまして
今は いろいろリハビリを。
(剣持) よ~く分かりました。
お話しいただき
ありがとうございます。
いえ 何のお役にも立てず…。
あっ そうだ。
よかったら わが蔵自慢の
元蔵に ご案内しますよ。
そこの坊っちゃんたちも
見て行ってください。
どうも…。
♪~ 庭に松竹 白蛇様も
♪~ 黄金銚子は…
晴れて息子の蓮月さんである
ことが証明されて
社長は 本当に お喜びになって。
社長は 体を壊されてからは
蓮月さんに この蔵を任せようと
思っていらっしゃいましたから。
おっさん。
当てが外れちゃったね。
この奥が「白蛇酒造」自慢の
元蔵になります。
入る前に お支度のほうを。
給食の おばさんみたいだな。
失礼しちゃうわ!
ただの見学なのに
随分と大げさだなぁ。
(鷺森) 準備は よろしいですか?
あぁ はい。
あの… あなたは?
あっ… 鷺森といいます
ここに来て半年の見習いです。
おい新人 もたもたすんな。
はい。
では…。
(鷺森)
ここから先は 酒の味を決める
蔵つき酵母を育てていますから
他の菌なんかが混入しないよう
管理が とても厳重なんです。
へぇ~ 中は随分 薄暗いな。
(鷺森) 酵母は光を嫌うんで
仕方ないんですよ。
樽の中を見てみますか?
おぉ~。
へぇ~。
お酒って こうやって造るんだ!
(左紺) 黒鷹さん。
見学は そろそろ。
(黒鷹) はい。
誰?
(鷺森) 左紺さんです。
あぁ~。
(左紺) これから 私が1人で
杜氏の作業をする時間になります。
皆さんは外にどうぞ。
は~い。
よいしょ。
脱げない!
もう はじめちゃん!
今年で いくつになったのよ~。
いくつに見えます?
知らない!
あらっ?
あいつ…!
♬~
♬~
(ドアが閉まる音)
やっぱ まだ疑ってるよね?
ちょっとな。
やっぱり。
♬~
黒マスクの男は まだ中か…。
♬~
(足をぶつける音)
はじめちゃん…。
(足をぶつける音)
♬~
誰もいない。
うん…。
おい はじめ!
はじめちゃん!
ダメだろ 入っちゃ!
おっさん!
あっ…!
これは…!
あっ!
♬~
ハッ!
これは…!
うわぁ…!
あぁ…!
あぁ…!
♬~
♬~
♬~
♬~
(剣持) あぁ ご苦労さまです。
(久米) ん?
警視庁捜査一課の剣持といいます。
(久米) あっ… 警部殿!
(久米)
後頭部に強打の痕がありました。
頭を殴られた後
酒樽の中に放り込まれて
溺死したようです。
(音松) 蓮月…!
なぜだ 蓮月…!
社長!
鏡花…。
(泣き声)
なぁ美雪 あれって大人の関係?
やめてよ こんな時に!
おい! 中に入るんじゃ ない!
この蔵は うちの財産なんだ
どやどや入られちゃ
蔵つき酵母も 酒も
台無しになっちまう。
(剣持) はい はい…!
おっしゃる通りです。
細心の注意を払って 捜査は
できる限り短時間で終わらせます。
もちろん 仕込みのお酒には
一切 触れません。
あぁ… ところで 黒鷹さん あの
左紺さんの姿が
見当たりませんが…。
僕 捜して来ます。
あぁ…。
黒鷹さん。
この蔵の出口って
1つだけですか?
ああ そうだよ。
(剣持) ん?
2人きりの蔵で殺人事件が起き
この蔵を最後に出た左紺さんが
行方不明か…。
刑事さん
緊急配備を お願いします。
白神左紺が逃走したかもしれない。
了解しました!
あんた! まさか…
蓮月を殺したのは
左紺だと言いたいのか!?
残念ながら
その可能性があります。
ふざけるな…!
社長。
まただ…。
また
白蛇様の天罰だ!
(鏡花) さぁ あちらで
少し休みましょう。
表にも旅館にも
いらっしゃいませんでした。
(剣持) やっぱり!
おっさん。
(剣持) ん?
犯人は何のために
蓮月さんを
酒樽に放り込んだんだろう。
あぁ… あぁ! それは あれだ。
発見時間を遅らせて 逃げるための
時間稼ぎをしたかった
…とか?
左紺さん 兄弟なのに
どうして こんなことを…。
兄弟だからかもしれない。
えっ?
社長さんは 最初は
次男の蓮月さんに
蔵を任せるつもりだったんだろ?
左紺さんとしては
弟に ひょっこり帰って来られて
次期社長の座を
取られるかもしれないって
内心 気が気じゃなかったんじゃ
ないかな。
じゃあ 左紺さんは 跡取りの座を
奪われたくない 一心で
蓮月さんを殺してしまった?
(鏡花) 失礼します。
せっかくの ご旅行中に
このような事態になり
何と お詫びを言ったらいいか…。
あぁ いや 俺たちは大丈夫です。
そうですよ。
女将さんこそ 大変ですね。
申し訳ございません。
えっと…
1つ聞いてもいいですか?
何か?
さっき 社長さんが言ってた
「白蛇様の天罰」って
何のことですか?
それは
亡くなった奥様のことです。
奥様って… 音松さんの?
ええ。
私が白神家に来るより前
10年ほど前の話に なりますが
奥様の琴音さんが 元蔵で
白蛇に噛まれてしまったんです。
(白神琴音)ご苦労さま
(鏡花の声) うっかり
触ろうとしたら噛まれて…。
(鏡花の声) 血清を打てば
簡単に治るはずでしたが
その血清が間に合わず
琴音さんは亡くなりました。
(琴音)ハァ… ハァ…!
村の口さがない者たちが それを
白蛇様の天罰だと噂して。
村一番の酒造を持つ
白神家への嫉妬も
あったんでしょう。
そうだったんですね。
女将さんは
社長さんと結婚しないんですか?
はじめちゃん 何よ急に!
だって どう見ても
夫婦みたいだったし。
だからってね こんな時に…。
社長は 再婚なさらないんです。
私のことを思ってのこと。
白蛇様の天罰を
何よりも恐れてますから。
(縄を引く音)
(鷺森) 黒鷹さん
この蔵は どうなるんでしょう?
(黒鷹) どうもこうもない。
最初から
左紺など当てにしておらん。
あいつの頭にあるのは
金もうけばかりだ。
俺たちがやるべきことは
病気で倒れて以来
舌も鼻も利かなくなっちまった
社長と 一緒に
この白蛇酒造を守る。
それだけだ。
お前 余計なこと考えずに
早く仕事を覚えろ。
(黒鷹) 鷺森。
(鷺森) はい。
(黒鷹)
お前は『一』の樽から順に回れ。
(鷺森) はい。
♬~
(黒鷹) ん?
♬~
(黒鷹) あぁ‼ あぁ…!
(鷺森) 黒鷹さん?
(黒鷹) あ… あ…。
左紺!
左紺…!
地元警察の見立てでは
左紺が弟の蓮月を殺害し
いったんは逃げたものの
やはり逃げ切れないと悟り
蔵へ戻って自殺した
…というものだ
一応 筋は通ってる。
また樽の中で… 何のために?
せめて自分が こだわっていた
元蔵で死にたいと思った
…とか?
警部 こちらへ。
ああ。
おっ。
これが昨日 録画されたものです。
ありがとう 鷺森さん。
(マウスをクリックする音)
これ 左紺さんだ。
えっ どうして分かるの?
昨日 左紺さん
このカバン持ってた。
誰?
(鷺森)左紺さんです
じゃあ これが
元蔵に入る前の左紺さんね?
ああ。
そんで 左紺さんが
蔵に入ったのと入れ違いに
見学していた俺たちが出て来て…。
あっ 蓮月さんが来た。
元蔵に入って行く蓮月さんを
私たちも見たわ。
この時点で元蔵の中は
左紺さんと蓮月さんの2人しか
いなかった。
で しばらくして…。
まるで逃げるみたいに
左紺さんが蔵から出て来た。
う~ん…
やっぱり左紺さんが犯人?
(マウスをクリックする音)
(マウスをクリックする音)
ん? はじめちゃん?
(マウスをクリックする音)
あれ?
どうしました?
これって…。
♬~
クッ… あぁ…。
♬~
(ガシャンという音)
(音松) ≪うぅ…!≫
≪うぅ! うっ!≫
(暴れる音)
(音松) ≪うっ! うぅ…!≫
(暴れる音)
ダメです! ここから先は
従業員が立ち入れない
社長のプライベートな部屋で…。
そんなこと言ってる場合かよ!
行こう!
(音松) うっ…!
この…!
音松さん!
この! この…!
(鷺森) 社長!
(音松) うぅ…!
鷺森さん!
(黒鷹) 社長!
(剣持) どうしたんですか!
音松さん 落ち着いて!
離せ!
(剣持) 落ち着いて!
社長!
しっかりしてくれよ!
(音松) うぅ…。
もう ダメだ。
わしのせいだ。
欲に目がくらんで…。
白蛇様から せっかく授かった
酒の味も分からなくなった!
もう おしまいだ。
♬~
全部 白蛇様の天罰だ。
ハァ… ハァ…。
鷺森さん。
はい。
悪いけど
居間を片付けておいてくれる?
はい。
♬~
写真?
あっ… あぁ いけない!
持って来ちゃった。
奥さんが生きてた頃の家族写真か。
これが 亡くなった
奥さんの琴音さんで
音松さん 左紺さん。
彼が蓮月さんか。
へぇ~ こんな顔してたんだ。
あれ? この人は?
ん?
(黒鷹) それは黄介だ。
黄介は 一番下の三男。
白神家は
左紺 蓮月 黄介の3人兄弟だった。
何が あったんですか?
教えてください。
お願いします。
5年前の火事だ。
それって 蓮月さんが
顔に大ヤケドをして
行方不明になった
火事のことですか?
そうだ。
(黒鷹の声)
5年前 蓮月は杜氏を継ぐために
祠の山で三日三晩
断食の行をしていた。
ところが蓮月以外
誰もいないはずなのに
なぜか火が出て…。
火は辺りの山まで広がった。
行をしていた蓮月は
それっきり行方不明。
遺体は出なかったが
当然 死んだと思われた。
その火事の時
三男の黄介が失踪したんだ。
えっ?
火を放ったのは 黄介だったんだ。
(黒鷹の声)
黄介は姿をくらませた後
左紺の元に 犯行を自供する
メールを送って来た。
(黒鷹) 白蛇酒造は代々
長男が杜氏を引き継ぎ
蔵を任されて来た。
だが 社長が杜氏に選んだのは
次男の蓮月だった。
黄介は
左紺と仲が良かったから
許せなかったんだろう。
それで みんな 黄介さんのことを
黙っていたんですね。
白蛇か何か知らんが
天罰なら もう十分だ!
黒鷹さん。
蓮月さんを殺したのは
左紺さんじゃ ないよ。
(剣持) ん?
はじめ 何で そう思うんだ?
防犯カメラの映像だよ。
それ以上は まだ言えないけど。
どういうことだ?
黒鷹さん。
白蛇の天罰なんて
あるわけないんだ。
犯人が どんな理由で こんなこと
してるか知らねえけど
俺は絶対に許さない。
この謎は全て
俺が解き明かしてみせる。
じっちゃんの名にかけて!
(鼻歌)
いや~ 見事だなぁ~!
花とか 全然 分かんないですけど
何か いいですよね~!
ちょっと写真 撮っても
いいですか?
えっ?
こっちに。
で カバン持ってもらって。
私が?
はい!
お願いします。
はい 撮りま~す!
(カメラのシャッター音)
あっ 左手で持ってください。
撮りま~す!
(カメラのシャッター音)
はいOKです!
ありがとうございます。
何だい? これ。
まぁ まぁ… あっ 黒鷹さん!
はい お願いします。
(黒鷹) ん?
行きま~す!
(カメラのシャッター音)
はい OKで~す!
ありがとうございます。
(樽を転がす音)
(樽を転がす音)
大変そうですね。
(鷺森) 死体が入っていた樽を
置いとくわけにもいかないんで。
やっぱ デカいな…。
(鷺森) 危ないですよ ちょっと
下がってもらっていいですか?
あぁ… すいません。
縄が巻いてある。
(黒鷹) あぁ 底のほうがな
少し 窄まってっから
縄を巻いて
円周をそろえて転がすんだ。
でねえと真っすぐ運べねえからな。
へぇ~。
♬~
♬~
(走って来る足音)
あっ はじめちゃん?
何してんのよ こんなとこで。
美雪。
元蔵での殺しのトリックが
分かって来たぞ。
えっ。
2人が樽の中で死んでたのは
時間稼ぎでも
美雪が言ってた 元蔵に
こだわってたせいでもないよ。
樽は この連続殺人のトリックを
成立させるために
絶対に必要な小道具だったんだ。
じゃあ 犯人も分かったの?
それが まだなんだよなぁ~。
どうした?
あぁ… この写真
返しそびれちゃって。
一緒に行こう。
うん。
♬~
♬~
(剣持) はじめ!
あっ 剣持さん!
はじめ
とんでもないことが分かったぞ。
黒マスクの遺体を
司法解剖した結果
あれは
蓮月さんじゃなかったんだ!
えっ?
なんと 私が追っていた逃亡犯の
鬼門影臣だったんだよ!
でも音松さんはDNA鑑定で
蓮月さんに間違いないって…。
それがだ 遺体の顔のヤケドは
火事ではなく
バーナーの火を無理やり
押し付けて出来たものだったんだ。
裏社会で死体を捨てる時
なんかにする やり方だ。
それで鑑識が不審に思って
もう一度DNAを調べてみたら
警察で保存してあった
鬼門のDNAと一致したんだよ!
でも 何でだ?
そうか! そういうことか!
何だ? はじめ
何か分かったのか?
おっさん。
多分 鬼門は
蓮月さんに成り済まして
この家に入り込んだんだ。
自分が顔にヤケドしているのを
利用したんだよ。
いや しかし私が見た
蓮月さんが戻った時に行った
DNA鑑定の結果では
間違いなく 蓮月さん本人だった。
それは 真犯人と鬼門の間に
共犯関係があったからさ。
共犯関係?
ん? 何だ…? じゃあ
蓮月さん どこ行ったんだ?
どうなってる?
おっさん。
蓮月さんが この家に戻って来た
って話 自体が
ウソだったんだ。
ん?
そう… 今の おっさんの話で
バラバラだったパズルが
全て つながった。
じゃあ はじめちゃん
犯人が分かったの?
ああ。
謎は全て解けた。
まず 皆さんに
ご報告したいことがあります。
司法解剖の結果
あの黒マスクの男は
蓮月さんではなかった
ということが判明しました。
えっ?
(剣持) あれは
私が追っていた逃亡殺人犯の
鬼門だったんです。
そんな ばかな!
DNA鑑定では
私の息子に間違いないと…。
黒マスクの男が
実は逃亡中の鬼門だった
…ということを踏まえて
この少年から
今回の連続殺人事件の真相を
お話しします。
えっ? れん… 連続殺人?
左紺さんは自殺したんでしょ?
いや。
2人とも真犯人に殺されたんだ。
そして その真犯人は
この中にいる。
でも あの時 2人きりの蔵から
出て来たのは左紺さんだけ。
犯人は左紺さん以外
考えられないじゃない。
実は あの時
元蔵から出て来たのは
左紺さんじゃなかったんだ。
何!?
左紺さんのふりをした
真犯人だったんだよ。
この防犯カメラの映像を
見てください。
こっちが元蔵に入る前の左紺さん。
そして こっちが
出て来た後の左紺さんだ。
この2つは よく見ると
何かが違うんだ。
違うって どこが?
カバンの持ち方だよ。
そんなの たまたまだろう。
こういうのは
たまたまじゃないんだな~。
こうした何げない しぐさは
本人が意識しない限り
そう変わるもんじゃ ない。
なぁ おっさん。
ああ…。
フォースタンス理論ってやつだ。
警察の映像解析でも
よく使う理論だ。
一体 誰が…。
それは さっき撮らせてもらった
写真がバッチリ教えてくれる。
音松さんは足が悪いから除外した。
で この中に 蔵を出て行く
左紺さんのニセモノと
同じカバンの持ち方をしている
人物が 1人だけいた。
この写真と 防犯カメラの映像の
手元を よく見比べてほしい。
同じ持ち方だ。
そう。
左紺さんに成り済まして
蔵を出て行ったのは…。
♬~
鷺森さん あんただったんだ。
あんたが この連続殺人
左紺さんと蓮月さん殺しの
真犯人だ。
えっ まさか…
カバンの持ち方だけで
僕を犯人扱いするわけじゃ
ないですよね?
大体 言ってることがおかしいよ。
もし 君の言う通りなら
黒マスクの死体が見つかった時
左紺さんは
どこにいたっていうんですか?
(黒鷹) ああ こいつの言う通りだ
左紺は いなかった。
警察だって
散々 調べてたじゃねえか。
いや いたんだ。
巧妙な やり方で
ある場所に隠してあったのさ。
ある場所?
ああ。
それは…。
樽の中さ。
(黒鷹) 何だと…?
これは 左紺さんの死体が
見つかった樽と同じものだ。
見ていてください。
まず 底辺に向かって
やや窄まっている樽に
この樽より 少し小さい
貯蔵米用の蓋をかぶせて…。
美雪 手伝って。
うん。
よいしょ…。
その蓋の上に 白く濁った
元蔵の酒を流し込むと…。
中は空洞なのに
酒で いっぱいに見える
上げ底の樽が完成するんだ。
(剣持) あぁ~…。
鷺森さん。
あんたは この
ホントは 酒で満たされてない
樽の下の空間の部分に
意識がない左紺さんを隠した。
(剣持) でも どうして
わざわざ こんな
面倒なことしなきゃ
ならなかったんだ?
それは 俺たちに
殺害時刻のタイミングを
1つずつ ずらして
認識させるためさ。
どういうことだ?
俺たちが元蔵を見学する前
既に 黒マスクの鬼門は殺されて
別の樽の中に 同じやり方で
隠してあったのさ。
何!?
(鬼門)さ~ぎも~り君
(鷺森)うっ!
(鬼門)うっ! うぅ…!
(鷺森)うっ!
(鬼門)うぅ…!
ハァ… ハァ…
(鬼門)うぅ… うっ…
うっ
あぁ! あ あ あ…!
あぁ! あぁ…!
(一の声)
あんたは鬼門を殺した後
この樽を使ったトリックで
死体を隠し…。
(一の声) 何食わぬ顔で
俺たちの前に現れた。
そして
一緒に蔵の見回りをして…。
樽の中を見てみますか?
(一の声)
どの樽も酒で満たされていて
何も異常がないことを
わざと確認させた。
おぉ~
(剣持の声) じゃあ あの時 既に
樽の中には死体が?
ああ。
その後は 左紺さんが
1人になったタイミングで…。
(一の声) 蓮月さんに成り済まして
元蔵を訪れ…。
(左紺)何の用だ?
(左紺)う…! うっ…!
(一の声) 麻酔か何かで眠らせた
左紺さんを樽に隠すと
あんたは
鬼門を隠した樽の蓋を外して…。
(一の声) 今度は
左紺さんのふりをして蔵を出た。
この後 再び 蔵に入った俺たちに
鬼門の死体を発見させ
あとは警察が 元蔵に
立ち入れないのをいいことに
こっそり蔵に忍び込み
左紺さんが入った樽の蓋を開け
殺害。
まるで左紺さんが
自殺を図ったかのように
見せ掛けたんだ。
だが なぜ 鷺森が そんなことを?
そうですよ。
僕は ほんの数か月前から
ここで働き始めた
修業中の従業員ですよ。
何で わざわざ 雇い主の家族を
殺さなきゃならないんですか?
確かに。
でも あんたが ただの従業員
なんかじゃないとしたら?
これは昔 ここで撮られた写真だ。
さっき めちゃくちゃだった
この部屋を
片付けたのは あんただよな?
そうですが それが何…。
分かっただろ。
あんたは
しっかり片付け過ぎたんだよ。
棚に置かれたトロフィーや賞状
壁に掛けられた
絵や本の位置なんて
この居間に入ったことがない
従業員の あんたが
なぜ ほとんど ぴったり
元の位置に片付けられたのか。
この写真は美雪が持っていたし
こんなことができたのは 昔
ここに住んでいた家族。
つまり
この写真に写っている人間にしか
分からないはずだ。
もう認めたら どうなんだ?
鷺森さん… いや
白神黄介!
鷺森が… うちの黄介だと!?
ハッ… ばかな。
顔が全く…。
整形したのか?
整形?
鬼門がDNA鑑定で提出した
髪や唾液は
ホントは
あんたのもんだったんだろ。
あんたは何か事情があって
鬼門が 行方不明の蓮月に
成り済ますための
片棒を担いだんだ。
そう あんたこそが
黒マスクの鬼門影臣と
自分の兄・白神左紺を殺し
樽の底に放り込んだ真犯人。
白神家の三男・白神黄介だ!
本当に黄介か…?
そうだよ。
俺は白神黄介だ。
黄介…。
なぜ2人の兄を手にかけた…!
違う。
5年前 蓮月兄さんを殺したのは
俺じゃ ない。
あの時 火をつけたのは
左紺兄さんだ。
何だと…!?
5年前 父さんが
蔵を蓮月兄さんに譲ると
言い出した時から
左紺兄さんは おかしくなった。
長男の俺 差し置いて…
何で あいつが
(白神黄介)左紺兄さん…
ふざけんな
(鷺森の声) そして あの運命の日。
蓮月兄さんが杜氏になるために
山に こもった時…。
(左紺)うっ…!
ガソリンをまく音
うっ! うっ! ハァ ハァ…
(黄介)左紺兄さん‼
何してんだよ!
(左紺)うっ… 離せ!
(黄介)あっ!
うっ!
♬~
(黄介)蓮月兄さん…!
兄さん…‼
兄さん‼
(鷺森の声)
そこからは よく覚えていない。
兄さん‼ 兄さん‼
(鷺森の声) 覚えているのは
真っ赤な炎と
地獄のような苦しみ。
皮膚が焼けただれる におい。
うわ~~‼
俺は奇跡的に助かった。
全身ヤケドでボロボロで
火事のショックで
記憶も失った状態で。
では 左紺に送られて来た
メールっていうのは
左紺の自作自演だったってことか。
俺は 左紺に罪を
かぶせられているとも知らず…。
(黄介)オーライ
(鷺森の声)
ただ生きることに必死だった。
(黄介)OKで~す
(鬼門)おい~
(鷺森の声) そんな中で
ヤクザの鬼門と知り合った。
(鬼門)どうしたの? その顔
(鷺森の声) ヤツは
俺の不気味な風貌を気に入って
声を掛けて来た。
これが有名な白蛇酒造の酒か
大したことねえな
(黄介)ハッ…
おい… どうしたんだよ
何だよ お前
違う…
こんなのはニセモノだ!
(鷺森の声)
俺は突然 記憶を取り戻した。
左紺の造ったマズイ酒に
よっぽど驚いたんだろうな。
このままじゃ蔵はダメになる。
俺は 何としても
蔵に戻ろうと思った。
でも 蓮月兄さんを
殺したと思われている
白神黄介として戻れば
騒ぎになって
蔵や父さんに迷惑が掛かる。
(鷺森の声)
だから俺は整形して別人に…。
(鷺森の声) 鷺森 弦になったんだ。
(鷺森の声) でも
あいつが突然 現れたんだ。
(鬼門)久しぶりだな
(鷺森の声) 鬼門だった。
(鬼門)見ろよ! ケジメだって
組の連中に
顔 焼かれちまってよ
警察にも追われて
ひどい ありさまだ
頼れるのは お前だけだよ
何が言いたい?
(鬼門)お前
自分の正体 隠して
ここにいるんだろ?
(鷺森の声) 鬼門は 俺と2人で
蔵を乗っ取る計画を
持ち掛けて来た。
俺の協力があれば
左紺を追い出せるって
DNA鑑定も協力させられた。
俺はヤツの話に
乗ったふりをしながら
どうすればいいか分からずにいた。
そんな時… 見てしまったんだ。
(男性)ぜひ お願いいたします
(男性)でも 本当に
売っていただけるんですか?
(左紺)もちろんです
親父も長くないし
酒蔵なんて時代遅れですよ
(鷺森の声) 左紺兄さんは…。
この酒蔵を売り飛ばす計画を
立てていた。
もう許せなかった。
兄さんを殺そうと思った。
そして鬼門も。
この蔵に はびこる毒蛇は
俺が全て この手で始末するって
決心したんだ。
うぅ…!
ハァ ハァ ハァ…!
父さんの大切な蔵を
あんたみたいな薄汚い犯罪者に
やるわけにはいかない…
(左紺)う…! うっ…!
兄さん 俺だよ
あんたが殺したはずの黄介だ
ハァ ハァ ハァ…
(音松) 黄介…。
黄介。
あなたには もう息子は いません
1人もね。
さぁ 行きましょうか 刑事さん。
ここで 僕ができることは
全て やりました。
黒鷹さん。
後を頼みます。
♬~
あんたは
この蔵を守るために
帰って来たんだろ?
土地の恵みの酒を造る この蔵に
人殺しの息子は必要ない。
でも…。
あんただったんじゃないか?
ここや音松さんを
一番 大切に思ってたのはさ。
黄介!
黄介…!
黄介…!
あぁ… あぁ…!
黄介!
(エンジンの始動音)
すまなかった‼ あぁ…!
(音松) 黄介‼
(泣き声)
(車が走り去る音)
これ 旅行のお土産。
(佐木竜太) わぁ…!
ありがとうございます!
一生の宝物にします!
あっ。
でも僕を置いて旅行に
行ったことは 一生 恨みます!
佐木君!
家族旅行だって言ったでしょ。
じゃあ金田一先輩ん家の
子供になります!
なるなよ!
なります!
ならなくていいって!
でも驚きだよな。
あの蔵に もう1人
悪い人がいたんだな。
あぁ
年配の資産家と結婚しては
事故に見せ掛けて殺してた
…ってやつ。
音松さんも結婚してたら
危なかったな。
白蛇様の天罰を恐れて
再婚しなかった おかげで
助かったってわけよね。
そういう意味じゃ 音松さんは
白蛇様に守られてたのかもね。
(男の子) ほら取ってみろよ!
(男の子) あ~!
お願いします!
おう!
よし… 行くぞ!
ほっ! あっ。
あっ…。
ノーコン!
(子供たち) 下手っぴ!
何だと!?
先輩 あの生意気なガキどもを
懲らしめてやりましょう!
よっしゃあ!
あぁ… ちょっと!
コラ!
待て待て待て!
(男の子) 逃げろ 逃げろ…!