ドラマ 今度生まれたら [新](1)[字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

ドラマ 今度生まれたら [新](1)[字]

夏江(松坂慶子)は70歳になり、夫の寝顔を見ながらつぶやく。「今度生まれたら、この人とは結婚しない」そしてテレビ番組に目を奪われる。昔フッた相手が出演していて…

詳細情報
番組内容
佐川夏江(松坂慶子)は、自分が70歳になったことに激しく動揺する。一流企業のOL時代、エリート社員だった和幸(風間杜夫)と結婚し、二人の息子を立派に育てた。専業主婦として幸せな人生を送ってきたつもりだったが、退職後にすっかりケチになった夫の寝顔を見ながら「今度生まれたら、この人とは結婚しない」とつぶやく。そしてテレビ番組に目を奪われた。世界的園芸家・山賀は、結婚前に夏江がフッた元後輩だったのだ。
出演者
【出演】松坂慶子,風間杜夫,藤田弓子,平田満,須藤理彩,山中崇,宇野祥平,小倉一郎
原作・脚本
【原作】内館牧子

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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キーワード出現数ベスト20

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  3. 今日
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  19. フフ
  20. 近所

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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(扉を開ける音)

≪(夏江)行ってきま~す。

(和幸)ああ。

(ドアを開ける音)

(ドアを閉める音)

(2人)ああ!
(清美)夏江さ~ん。

清美さん こんにちは。
今日は料理教室の日でしたっけ?

ええ ええ。
いいわねえ~。 私も行ってみようかしら。

お料理教室ってどこ?

それがね もう定員いっぱいで
予約が3年待ちなんだって。

へえ~! 3年待ちって
すっごい人気なのね。

そうね すごいの。
(笑い声)

ね 受けたんでしょ? 新聞の取材。

もちろん うん。
いや~ 楽しみだわ!

きっと勇気もらえる。

でね 嘆願書も作る予定なんだけど
まあ それはそれとして

いずれね 住民説明会も開くらしいの。

だからね
夏江さんに この地区の代表として

発言してもらえないかな~って
皆さんがね。

ええ…。 大丈夫。 あなたなら
私たちの言いたいこと

バシッ! っと
言ってくれるんじゃないかって。

あのね すぐに答えなくてもいいの。

ねえ 考えてみてくれない?

はあ…
じゃあ 急ぐんで また。

ハハハ また。 いずれまた。
フフフ…。

行ってらっしゃい。
気を付けて。

≪(車のエンジンをかける音)
≪(清美)オーライ オーライ…。

≪はい 大丈夫…。
は~い オーライ。

行ってらっしゃい。

♬~

♬~

(車の鍵を開ける音)

♬~

2, 590円です。

はい。

お前 パートにしても
もう少し近場にしたらどうだ。

バレたくないのは分かるけどさ。

ガソリン代かかるから やなんでしょ?

どう? 新しいの。

みんな喜ぶだろうな。

老人会の山登りにハマるなんてねえ~。

失礼な。 結構ハードなんだから。

朝早くから出かけて

年寄り同士で山登りして
何が楽しいんだか。

リンゴジュース。

おい もったいないだろ。

んっ? 何?

ドア 早く閉めなよ。

冷気 逃げちゃうじゃないか。

気にし過ぎよ。
分かってないなあ。

開け閉めするだけで電気使うんだぞ。
冷蔵庫は。

だったら 買い替えようよ。
省エネのに。

ダメダメ。
処分するのにも金かかるんだよ。

けど この冷蔵庫 もう寿命よ。

物持ちがよくて結構なことじゃないか。

(食べる音)
う~ん うん。

(読経)

(シンちゃん)
「児童養護施設 地域社会を分断

反対住民
閑静な住宅街の雰囲気壊れる」。

お料理 間もなくですので
少々お待ちください。

(ミキ)はい どうも~。

「住民の佐川夏江さん70歳は
町の雰囲気が変わるのは困ります

後手後手の手続きに一石を投じたい」。

(信子)あのさ…
夏江に見つかったら どやされるからさ

早く しまってよ!
どうしてですか?

ご意見番みたいで
かっこいいじゃないですか。

なあ?
結構大きく取り上げられてるよね。

(マナ)これ 昨日のニュースでもやってた。

(梢)近所で話題になってるんじゃない?

いっそ 顔写真も
載せてもらえたらよかったのにな。

(ミキ)新聞って
パスポートの写真よりひどく写るよ。

ナッツ 絶対怒るって。

取材なんか受けなけりゃよかったんだよ。

記事になって
言いたいことが ちょっと違いますって

今更 新聞社に文句つけて
どうすんのって話。

え~!?

ただいま あたふた電話中。

和ちゃん!

(剛)その記事がきっかけで
変に担ぎ上げられても困るけどね。

なるべく穏便に進んで

何事もなかったように収束するのが
理想じゃない?

おじさん そういう
ひと事みたいに言うのやめて。

官僚的よ。
えっ? マナちゃん

大学で覚えたの? そういう言葉。

いや 僕は
素直にうれしかったんですけど。

新聞に載ればいいってもんじゃないよ。

ええ?
何か成し遂げてのインタビューとか

社会貢献して評価されたりとか
そういう

みんなが うなずくような記事だったら
よかったってこと?

(芳彦)前に夏江さんから聞いてたんだけど
要はさ

長い近所づきあいを
優先したってことなんだな。

(理沙)じゃあ ご近所の皆さん大体は
建設反対なんですか?

そうなんだけどね 町全体で見ると
建設賛成が6割なわけ。

住民投票とかすると 劣勢なわけ。

で おばあちゃんは
賛成 反対どっちなの?

だから 夏江の近所は
反対派でまとまってるからね。

波風立てないように。 ねっ?

忖度したんだよ あいつは。

あの子 案外そういうとこあんのよ。

うん。 フフ…。

誤解しないでくださいね。
クレームじゃないんです。

私は中立的な立場で

もっと まろやかな表現で
お話ししたつもりでしたのに…。

ええ 内容のチェックが
できないっていうのは 理解してますよ。

ですけど あれじゃあ…。

反対原理主義者みたいな
印象じゃないですか。

そうです そういう微妙な揺れをね

そこを察してもらえると
思っていたのですけど…。

(信子)でも本当は
内容が問題じゃないのよ。

年齢のとこあるでしょ?
ほら カッコして70っていうの。

ねっ? それ見て
えらくショック受けたみたい。

自分が70っていう現実
突きつけられたって。

えっ そこ?
それでイライラしてたのか。

そのくせ 何回でも見るんだよ それを。
その度に ため息ついてさ。

29から30にかけての時が
一番落ち込んだけど それ以来だって。

誕生日よりも1日でも前なら
69なのに~って。

(笑い声)

何よ 私が来たら急に黙っちゃって。

おばあちゃん 気にすることないよ。
全然見た目 おばあちゃんっぽくないから。

ちょっと…。

お姉ちゃんでしょ? おしゃべりね。

(信子)ん… ねっ? みんな
頂きましょ~う。

お母さんの十三回忌は 奮発して

みんなにおいしいものを
食べてもらうって言ってたの

夏江ちゃんでしょう?
まあね そうね。

あっ その前に 献杯。

ちょっと待ってね~…。 はい。

では 献杯。
(一同)献杯。

頂きま~す。
頂きます。 頂きます。

うん おいしい。

そう?

うん。

大森って こんなに多摩川に近いって
知らなかった。

私たちが住んでた頃はね
歩いて釣りに行ってたのよ。

お姉ちゃん 釣りは上手だった。

あんたなんか 釣りに飽きちゃってさ
クラゲつっついてたら

足滑らして
溺れそうになっちゃったじゃない?

(笑い声)

ねえ やっぱり 建ちゃん来ないね。

今 正念場なんだって
今朝 ひと言メール来た。

正念場って何よ?

ギター作りが佳境ってことじゃない?

建ちゃんはね あんなにおばあちゃんに
かわいがられたんだから

法事ぐらい 都合つかなかったのかね?

次の十七回忌だって
やるかどうか分かんないのに…。

大変なんだよ。 僕らには
芸術家の葛藤は想像できないけど

察してあげなきゃ。

しかし 剛君と建君は
本当 対照的だよね~。

剛君が就職した時は
あの大企業に勤めるのか~

さすが秀才は違うって思ったけど。

いやもう 愚直に働いてるだけですから。

弟は その~ はみ出てるんですよ。

うちの家系じゃ 珍しいんじゃないかな。

アウトサイダーってやつだな。

炭酸水じゃないよ!

(笑い声)

パパ 酔っ払ってきたんじゃないの?

つまりだな…
いや 怒らないで聞いてほしいんだけど

建君は ギター工房なんて作って
やってけんの? ってこと。

建ちゃんはね
専門家に認められて称賛されてんのよ。

ナッツも鼻高々よね?

でもね 家賃が安いからって
山奥に引っ込むことないのよ。

あれは 友達のおやじさんの別荘
安く借りてんの。 管理人待遇で。

ああいう場所の方が
集中できるんだろうな。

日常の些事に
煩わされなくてすむから。

あんな仙人みたいな暮らしやめて
こっちに戻ってくればいいのにねえ。

たまにしか会えないでしょ?

あんたたちは しょっちゅう
遊びに行ってるみたいだけど。

仕事の邪魔してんじゃないの?

隣の部屋で 家族が会話してて
そこに自分は参加しないんだけど

かすかに会話が聞こえて

そういう状況で
勉強するのが好きだったって言ってた。

例えで。

あんたたちは
かすかに聞こえる雑音?

私たちは 見守っている妖精って感じ?

ちょっと… 大丈夫?

(和幸)ハハハ…。

そう 分かった。

まあ しょうがないわね
そんなに忙しいなら。

今度こっちに来た時は
お墓参りしなさいよ。

建は何年もしてないでしょ?
うん。 うん。 じゃあね。

あ… トイレ。
うん あっち。

刺身のつまも持って帰れば?
いっぱい余ってるし。

前は そうやってたんです。
でも 案外つまが傷みやすくて

一緒に入れると
刺身がダメになっちゃうんですよ。

ちょっと…
あなた やめてよ みっともない。

恥ずかしがる方がみっともない。

建の分も余らしたらもったいない。

ハハ… ほれほれほれ。
保冷剤!

抜かりないですねえ~。
アハハ。

ああ… この天ぷらと お煮しめは?
えびものっけて。

(和幸)ナイスなレイアウトです。 ハハハ。

梢と一緒に 先に帰っていいから。

どうせ そのつもりだったから。

あんま遅くならないでね。

うん 分かってる。

(剛)「田村町は 古くからの住民が

静かさや環境を
何よりも大切にしてきて

言うなれば 大人の町です。
個人的には

多種多様な人たちが 共に生きる町こそ
活気があると思いますが

ここの雰囲気は かつてからの住人が
生み育てたもので 誇りもあります。

ですから
突然 児童養護施設と言われても

簡単に賛成できません。

それに ご病気の方や受験生にとっては
どんな音でも苦痛でしょう」。

これ 本当にしゃべったの?

政治家がプロンプター
読んでるみたいじゃない。

正面切って「賛成です」なんて言ったら
住みにくくなるでしょ?

古くて小さくても 持ち家なのよ。
ついの住みかなのよ。

でも よく言ってたじゃん。
テレビの調査結果で

「支持する」「支持しない」
「どちらとも言えない」ってあるけど

「どちらとも言えない」が
一番 ムカっぱらが立つって。

支持するか 支持しないかの
どっちかだろうって。

結局ね「どちらとも言えない」というのが
一番 かわいがられるのよ。

ふ~ん。

やっぱ この塩加減が絶妙なんだよなあ。

甘い酸っぱい どちらとも言えない。

うちは 理沙も梢も
らっきょう大っ嫌いって言っただろ?

何度も聞いた。
女2人に男1人じゃ 肩身が狭いか。

そうそう。
今日も塾に通いなさい 通わないとかで

朝から2人で綱引きゲンカ。
父親が入る隙なし。

でも梢は まだ高校1年生でしょ?
そんな焦ることないと思うけど。

いや 本人もそう言ってんだけどさ

理沙は 有名私大か国立
行かせたいみたいだよ。

気を付けなさいよ
多感な年頃なんだから。

私もお母さんから 絶対 国立行けって
もう口酸っぱく言われて

嫌んなったことあった。
ハル子ばあちゃん?

教育ママには見えなかったけどね。

だから聞いたのよ。

何で 私だけに言って
お姉ちゃんには言わないの? って。

そしたら?
あの子は バカだから

結婚して 男の稼ぎで生きるしかないって。

フフフ…。 ひどいな おばあちゃん!

そういう時代だったのよ。

そんなお母さんがね 私に言ったの。

女が一人になった時

自分で食べていけるような仕事を
身につけろって。

実際うちの高校は
お姉ちゃんとこと違って

学区でトップだったし 進学しろって。
国立大学に。

ふ~ん でも 行ける国立やめて
短大にしたってわけね。

後悔してる? おばあちゃんの
言うとおりにしときゃよかったって。

たまにね。

これもどう?

(剛)あっ うん。
頂きま~す。 煮豆ねえ。

ちょっと手間かけたの。
(剛)ふ~ん 頂きま~す。

うん。 これもいけるね。
味 しみてるでしょ?

(剛)しみてる しみてる。

あっ あなたもどう? らっきょう漬け。

耳かき どこにいった?

えっ? そこのリモコンの中に
爪切りと一緒。

ないよ。
もう すぐどっかいっちゃう…。

あっ そこの引き出し…。

ああ あったよ~。
あった。

はい。
ハハ…。

らっきょう食べに わざわざ寄ったのか。

久しぶりに来たけど
ここ 落ち着くわ。

いい靴 履いてるなあ。
んっ? ああ 結構気に入ってんだ。

3足目。
フフッ 飽きない? えっ?

ねえ 冷暗所に置いてね。

1年くらいはもつけど
なるべく早く食べなさい。

いやいや 持っていけないよ。
理沙が気にするからさ。

いいじゃない
自分の部屋に置けば。

ああ… じゃ また来るから。

(ドアが開く音)
じゃあな。 うん。

(ドアが閉まる音)

(ドアの開閉音)

これ。
んっ?

どっから出してきたの!?

私がOLの時 読んでたやつじゃない。

整理してたら出てきたんだ。
へえ~。

それ 確か 会社辞めて

北海道の実家に戻ったやつだよね。

あら~ 私 捨てずに取ってあったのね。

しおりにでも使ってたんじゃないのか?

多分ね。

♬~

花壇の配色 小野君に任せて正解だったわ。

大丈夫 大丈夫! いくよ!

(ため息)
どうしたの? 元気ないわね。

(小野)昨日 お葬式だったんです。

僕の 何て言うか 大切な人の。
そう…。

でも 僕より その人がいないと
生きてゆけない人がいて。

それは気がかりね。 深刻だわ。

ええ。
矢吹さん 大丈夫かなって。

その亡くなった方とは
どういう関係だったの? 矢吹さんは。

お友達?

矢吹さんは 亡くなった力石さんとは
抜き差しならない関係だったんです。

抜き差しならない… そう。

あれ? 力石さんと矢吹さん…。

気のせいかな? 聞いたことある…。

それ ボクシング漫画の
ライバル同士じゃない!

矢吹に放った アッパーカット…。

力石の鮮やかすぎる最期でした。

架空の人物なのに
本当にお葬式をしたって 新聞に出てた。

それ?

おおっ!
ハハハ!

よし じゃあ いくよ。 いきます!

はい!
はい!

アハハハ!
大丈夫ですか?

今井さん。
園芸部に入ってくれて感謝してます。

ねえ 今度テッセン植えてみない?

涼しげで これからの季節に
ピッタリだと思うの。

僕 今日の帰りにでも
園芸店で見てきますよ。

でも ちゃんと育つかしら?

日当たりにも 気を付けなきゃいけないし。

大丈夫ですよ 今井さんの腕にかかれば。

根腐れ起こしてたの
土から掘り起こして

ここまで よみがえらせたんですから。

父親にね「お前は緑の指を持ってる」って
小さい頃に言われたの。

緑の指?
うん。

植物を育てるのが
上手ってことらしいんだけど。

それで中学 高校って園芸部に入ったの。

近所の公園の花壇も 花いっぱいにして

区長から賞状もらったこともあったのよ。

担任の先生からは 千葉大の
園芸学部に行けって勧められたわ。

お前の腕を生かせば
造園家になれるって。

でも どうせ 女が国立に行って
勉強したところで

造園の仕事に就くなんて夢だしね。

今井さんが
そっちの道に進まなくてよかったです。

あら 小野君なら もったいないって
言ってくれると思ったのに。

あ いえ そうじゃなくて。

そしたら今頃 こうして一緒に
花の手入れもできなかったから…。

そう?

あの… もしよかったら
今度一緒に お食事でも行きませんか?

ごめんね。 最近 胃もたれ気味なのよ。

また今度 誘ってちょうだい。
はい。

あっ…。
すいません!

(ボールが
転がってくる音)

危ないじゃない!

ごめん ごめん! 大丈夫だった?

ええ…。

厚生課の花 君が飾ってるんだよね?

今度 人事課にもお願いするよ。
え~っと…。

今井です。

俺は佐川。 よろしく 今井さん。

よし いくよ。 はい!

<私たち夫婦は
決して仲が悪いわけではない。

若い頃の愛情は
年齢と共に情愛に変わり

お互いに大切な人だ。

結婚して48年
何の問題もなかったとは言わないが

思い合ってここまできた。

しかし この年になって思う。

今度生まれたら
この人と一緒になることはないだろう>

1, 490円になります。

2, 000円 お預かりします。

見て すごい景色!
ああ きれい!

いいわ 疲れるけど。
うん。

今日も朝早くから出かけていったわ。

あの人 ワンゲル部だったから
張り切っちゃって。

(信子)日帰り?
泊まり。

温泉入って 明日帰ってくるって。

お姉ちゃんはさ 今度生まれたら

今と同じ人生と 別の人生
どっちを選ぶ?

絶対 今の人生だね。

フフ… あのさ また
芳彦と結婚して そして ミキを産んで

金持ちじゃないけどね いつも笑って
そして ぐっすりと眠れる暮らし。

何回生まれたって同じがいい。
あんただって そうでしょ?

う~ん 私は もういいかな。

平凡な幸せだったけど

何も出来ることのない
70バアサンだもん。

ハハッ… 平凡が一番いいのよ~。
フフフ。

だってさ
ほかの人生を選んだとしてもよ

今より不幸になるかも
しれないじゃないの。

ああ~! ナッツ

これ開けていい?
どうぞ。

いいなあ~
こんなの送ってくれる人がいて。

久保さんっていう
勤めてた時の部下だった人。

和幸が信頼してた人でね。

だから申し訳なくって。
こっちは とっくに辞めた人間なのに。

和ちゃんが
それだけ会社で慕われてたってことよ。

おかげで うちは
お裾分けをもらっちゃって

どんだけ食生活が豊かになったことか。

お中元とか お歳暮の時期にはねえ

2, 000万円クラスのセレブの気分よね~。

オーバーなこと言って。

いいわよねえ。 うちも
これぐらいの広さがあったらな~。

ここは夏江んとこみたいに
都心じゃないからさ。

まっ うちは この借家で十分。

それより あんた
ねえ もうローンも払い終わったし

十分に貯金があるんでしょ?
パートなんか行かなくていいじゃん。

10年前に ほら 改築やったでしょ。
あれで結構かかったのよ。

だから なるべく
貯金には手を付けたくないの。

堅実だね ナッツと和幸おじさんは。

それに比べて うちのママとパパなんて
しょっちゅう飲みに行ってんだから。

まだ行ってんの!?

うん。 週末だけよ。

夫婦2人の共通の趣味ってところ。

あんたもさ ねえ 和ちゃんと一緒に
サークルに参加したらどうよ?

出た。 年寄りは趣味持て洗脳。

ジイサンバアサンが 趣味に励めば

周囲が楽だから言ってるだけよ
あんなの。

(信子)はい。

う~ん おいしい~!
フフフ。

いくらばっかり食べてんじゃないよ~。

あんたさ 今の生活に不満でもあるの?

う~ん 最近よく思い出すんだよね。

「人は生まれっ放しはダメだよ」って
お母さんに言われたこと。

どういう意味?

妻や母親になるだけでなく

家族のためにだけではない
何かを持ちなさい。

それが 経済力につながれば なおよし。

まあ要は 結婚しても
自立した生き方を目指せって 説教。

和ちゃんに養ってもらおうって
決めたのは あんたでしょうが。

会社の女がみ~んな狙っていた

エリート社員の和ちゃんを
捕まえるために 猫かぶってさ。

実の妹だけどね 私ね その時

よくこんな うわべと本音が
違うっていう女がいるもんだって

私ね あきれ返ってたんだよ。

フフフ だって私
普通の猫かぶってたんじゃないもの。

化け猫 100匹かぶってたんだから!
ハハハハ!

いい結婚相手を見つけるのが
女の幸せだったのよ。

頭のいい女は嫌われるから
お嬢様が行く短大行ってさ。

思いどおりの人生つかんだんだから
文句言わない。

そうだけど。
でも いざ 70になってみるとね~。

10代や20代のうちから
安定や老後を考えてたのは

情けなかったなって反省してる。

選ばなかった人生は ないのと同じ。

そんなこと考えたら これまでの自分を
全部否定することになるよ。

(ドアが開く音)
(芳彦)はい はい はい。

あっ 帰ってきた。
ただいま~。

(ミキ 信子)お帰り。
あら。

あ いらっしゃい。
おっ! ちらし寿司 俺も頂こうかなあ。

はい 手洗ってきて~。
は~い。

ねえ 芳彦さん帰ってくるの 早くない?

工場リストラされたの。
ええっ!?

あの 定年したあと
腕買われて働いてたとこ?

あの自動車工場?
うん。

塗装に関してはね 自信があるって
言ってたんだけど お払い箱。

でもさ 本人が落ち込んでないから
そこんとこは よかったんだけどね。

それで今日
シルバー人材 登録しに行ったってわけ。

あっ これ ナッツからお裾分け。

おお いつもすまないね~。
お返しもしないで 頂いてばかりで。

いいの いいの。
それより大変ね 職失って。

あの やっぱり 年齢?

もうしゃべったの?
何? 筒抜け?

いいじゃない
どうせ すぐバレるんだから。

若いのに
技術じゃ負けないと思ってたけど

まあ しかたがないかな。

和ちゃんみたいに
英語ができるわけでもなし。

ハローワークは断られたのよね?
面目ない。

それやめてよ
昭和の売れない芸人みたいだから。

頂きます。

ねっ ほら いくら入れてあげて。

少しだけだよ。
また痛風になっちゃうんだから。

はい。

まあ またどっかの町工場に
口があるわよ。

技術はあるんだから。

ナッツ どう思う? こないだ居酒屋に
一緒に行った時ママにさ

「高校の時 パパは野球部のスターで
こんなに かっこいい人が

私に振り向いてくれるなんて
夢みたい」って

娘の前で のろけられたんだけど。
新鮮でいいじゃない。

私なんか何百回も聞かされたわよ。

もう 耳タコよ~。

まあ 純愛だったのよね?

うちのパパって こま犬に似てない?

えっ?

純愛は こま犬を
シェパードに見せるのよ。

ええ~!?
夏江!

芳彦さん これからも姉のこと
よろしくお願いします。

あっ フフ…。

(テレビのチャンネルをザッピングする音)

(通知音)

はあ…。 つまんない つまんない。

(テレビ・司会者)でも その後
故郷の北海道へお帰りになった。

そうです。
平新電器には3年ほど勤めました。

せっかく入った一流企業を
お辞めになったのは

何かきっかけが?

実は 恋に破れまして。

(テレビ・司会者)まあ
それが 運命の分かれ道だったんですね。

いえ 恋といっても
僕の一方的な片思いでして。

そんなロマンチックな話じゃ
ないんです。

社会の現実を見たんです。
現実を?

ええ。

相手の方は
会社の園芸部の先輩だったんですけど

同僚のエリート社員と結婚しましてね。

その時 思い知らされました。

僕は高卒で 何の将来もなかったんです。

僕が彼女だったら
やっぱり 同じ選択をしたと思います。

勝手な臆測ですけど
山賀さんの人生に

図らずも影響を与えた
女性かなと…。

(テレビ・山賀)はあ まあ… ええ。

(小野)あの~ 今井さん。

何?

僕の高校の先輩が 横浜に
ジンギスカン料理の店を出したんです。

ジンギスカン? 何それ?

あ そっか。
こっちじゃ あんまり食べませんよね。

あの… 羊の肉を専用の鍋で焼くんです。

余計な脂が落ちて あっさりして
すごくおいしいんです。

へえ~ 食べてみたいな。

今井さん ビール好きですよね?

うん。 何本でもいけちゃう。

先輩 すごく力が入ってて
今日まで 生ビール飲み放題なんで…。

あの… よかったら行きませんか?
え~!?

急すぎて無理ですよね…。
すみません また別の日に誘います。

いいわよ。

えっ…!? えっ 大丈夫なんですか?

えっ 急なのに大丈夫なんですか?

横浜なら会社の人に会うこともないし。
ないです ないです。

一緒に会社出ると目立つから
別々に行って お店で待ち合わせしよう。

何時?
7時に予約入れときます。

はい ええ…。 ああ なるほど はい…。

ええ かしこまりました。 はい はい。

では 失礼いたします。

(電話を切る音)
(ため息)

まったく この忙しい時に…。
確かに ストライキは正当な権利だよ。

ただ会社としてはだね
一日ストは厳しいから

半日ストにできないかって言ってるわけ。
それでも もめて

人事課みんなで 組合員を説得工作。
ここの業務は どうするんだって話。

悪いね 今井君
厚生課なのに手伝ってもらって。

いやいや。
むしろ お役に立ててうれしいです。

会社内で変革? 迷惑な話だよ。
左翼ってのは 何考えてんだかね 本当。

失礼しま~す。

今井さん。
お帰りなさい。

聞いてます 駆り出されたんでしょ。
ありがとう。

助かりました。
お疲れさまです。

ありがとう。
お疲れさまです。 お疲れ。

お疲れさまです。
お疲れさまです ありがとね。

まあ なんとか 話し合いで今回は解決。

彼らにも生活がかかってるからね。

もう少し みんなが心に
ゆとりを持てたらいいのに。

本当です。

あの 僕 今日は時間があるんだ。
お礼に食事に誘いたいと思って。

えっ!? お礼ってそんな… 今日ですか?

都合悪い?

あ… いや 全然。 そんな お気遣いさせて
申し訳ないと思いながらも

うれしいです。

九段の靖国神社近くにあって

ここに7時でどうかな?

はい。 大丈夫です。

じゃあ 後ほど。

話って何ですか?
今日の夜でもいいのに。

実は… 母が急病になったって
連絡があったの。

えっ… 入院ですか? お母さん。

そこまでじゃないんだけど
自宅で様子見。

熱が高いみたいで。
いつも元気な母なのに 急に…。

そりゃ
僕と食事してる場合じゃないですよ。

予約はキャンセルできますし
また行きましょう。

その時は僕がおごってもらいます。
もちろんよ。

早くお母さんのところへ
行ってあげてください。

ありがとう。 ごめんね!

<小野が私に
好意を持っていることは勘づいていた。

さすがに心が痛んだが
こっちも将来がかかっていた>

今井さんです。
今井さん はじめまして。

佐川さんが 会社の人連れてきたの
初めてなんですよ~。

言わないでって頼んだじゃないですか!
ハハハハハ!

何言ってんですか。

こういう所で食事できるなんて
感激です。

あっ 僕は下戸なんで
リンゴジュースですが

気にしないで何でも頼んでください。

あ… 私もあまり飲めないので
同じものを。

はい。

(戸が開く音)

(戸が閉まる音)

実は 上司のおごりじゃなくて
ここに来るのが 今日 初めてで

緊張してて…
けど 今井さん見たら 少し落ち着いた。

フフ…。

これ
どうしても 食べてほしかったんです。

最初に食べた時
これが本当のマグロなんだって

腰抜かしちゃって。

どうぞ。

どう?

うそ… 何これ…。
震えが止まらない。

フフ…。

<日本酒なら 一升いける私は
築地でも一級品のマグロに

リンゴジュースを合わせるという
不条理に 命懸けで耐え忍んだ>

今井さん いざ入社してみて
予想とは違うことあった?

はい。 ありました。
どんなとこ?

会社に入るまでは 正直言って

男の人がこんなに大変だなんて
分かりませんでした。

外で身を粉にして
気を遣って どなられて

それでも前に進む姿が
いじらしいっていうか…。

ごめんなさい…
私 あまり言葉知らなくて。

確かに男は楽じゃないよなあ。
そうですよね…。

だから私 自分が恥ずかしいんです。
どうして?

私 グイグイ引っ張ってくれる男の人が
好きなんですけど

そんなこと言えなくなりました。

楽じゃないと分かったから?

はい。

想像してたとおり 君って本当
素直っていうか 純粋なんだね。

買いかぶらないでください。
ただ 世間知らずなだけですから。

一緒に万博行きませんか? 大阪。

え?

日帰りじゃなくて 泊まりになるけど

あっ もちろん部屋は別でね。

(グラスを置く音)

ごめん
いきなりそんなこと言われてもね。

いや…
君とだったら 楽しいだろうな~って…。

そうじゃないんです…。

私 好きな人のところに行く時は
きれいな体でいたくって…。

<姉の言うとおり
私は狙っていた和幸と結婚し

誰もが羨む幸せを
手に入れたはずだった>

(テレビ・司会者)それで 戻った北海道で
奥様の佐保子さんと出会い

ご結婚されたわけですね。

婿養子に入って 山賀になりました。

東京で恋に破れた
小野青年は

かくして 世界的な造園家
山賀敏男になったと。

妻には いくら感謝してもしきれません。

山賀さん
また生まれ変わっても

この人生を送りたいと
お思いですか?

はい。 何度でも 永遠に。

フフフ…。

(テレビ・司会者)ロマンチストですね。

(テレビ・山賀)いえいえ…。

これ 行ってくれば?
ああ この人 テレビで見たことある。

70という数字に
うろたえてる暇があったら

ちょっとは この人を 見習ったら?

人生を振り返って
こうでもないと文句を言っていても

しかたないと思うんです。

いささか 期待外れでした。

はっきり言って 耳タコです。

私は… 間違ってない!

私は趣味なんかに生きたくない。
彼に会う。

山賀の家内です。

ああ…。

(カメラマン)はい皆さん撮ります…。

はい チーズ。
(シャッター音)

(カメラマン)はい もう一枚…。

はい 皆さん 笑顔で。

はい チーズ。
(シャッター音)

(カメラマン)はい ありがとうございました。

(一同)ありがとうございました。

♬~