【BS時代劇】大岡越前6 [終]「疫病退散!江戸の危機」[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

【BS時代劇】大岡越前6 [終]「疫病退散!江戸の危機」[解][字]

江戸では命取りとされた「はしか」が流行し、医師である伊織(勝村政信)や新三郎(寺脇康文)は治療に追われる。忠相(東山紀之)は吉宗(椎名桔平)を町に連れ出し…。

詳細情報
番組内容
新三郎(寺脇康文)が幕府の鎖国政策について将軍・吉宗(椎名桔平)を批判する文書を目安箱に投じようとし、忠相(東山紀之)と伊織(勝村政信)が懸命になだめる中、おたけ(小林綾子)らの長屋で住人が次々と発熱。当時は命取りにもなった「はしか」であることがわかり、あっという間に江戸中で流行してしまう。奉行所の面々も感染抑止に奔走し、新三郎と伊織は養生所で感染者の治療に当たるが、薬不足で犠牲者が増え続け…。
出演者
【出演】東山紀之,勝村政信,寺脇康文,美村里江,近藤芳正,高橋光臣,田中健,小林綾子,新井康弘,中村育二,高橋長英,寺田農,松原智恵子,田村亮,椎名桔平

ジャンル :
ドラマ – 時代劇
ドラマ – 国内ドラマ
ドキュメンタリー/教養 – 文学・文芸

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キーワード出現数ベスト20

  1. 麻疹
  2. 花火
  3. 先生
  4. 上様
  5. 忠相
  6. 伊織
  7. 養生所
  8. 蕎麦屋
  9. 子供
  10. 新三郎
  11. 境屋
  12. 熱冷
  13. 洋書
  14. 佐吉
  15. 出入
  16. 由吉
  17. オランダ
  18. お前
  19. 疫病
  20. 勘太

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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(おたけ)フフッ…
もうすぐだねえ おそのちゃん。

あっ…。
男の子かね? 女の子かね?

もう 待ち遠しいだろう。

(おあき)佐吉さんが商いから
戻ってくるのは いつなんだい?

あ~… あと10日くらい。

間に合うといいね。

うっ…。
どうした?

あっ あたし 頭痛持ちだから。
(戸が開く音)

(おあき)由吉さん 今からかい?
(おたけ)気を付けて行っといで!

(せき)

(せき)
客商いだってのに
愛想のない男だよ まったく…。

あれ 何だい どうしたんだい?

ん?

熱いね。
(せき)

うち帰って寝てな。 すぐ治るから。

あたしも うちに帰ります。
(せき)

(せき)

(親方)おい 足元に気を付けろ。
(一同)へい!

(せき)

(親方)重吉 急げ!
へえ。

(せき)

(松平左近将監)上様 これは…。

(対馬守)オランダ語の洋書。

(吉宗)中には 奇態な生き物が
数多く描いてある。

もう一冊には
さまざまな草木が描かれておる。

四代 家綱公が オランダ商館長から
寄贈されたものと

紅葉山の書物奉行が申しておった。

<紅葉山とは 江戸城内にある小高い丘で

将軍家の書物庫があり
紅葉山御文庫と呼ばれていた>

鼻が長いのは象であろう。

だが この首の長い獣は何じゃ?

人の顔をした鳥もおるぞ。

ほう…。
忠相 お主に これが分かるか?

はあ… あ いえ。

どうじゃ? 下野。

まこと このような獣が
おるのでしょうか。

う~ん それが分からぬ。

分からなければ
分かるやつを探し出せばよい。

そこに 何が書いてあるのか
余は知りたい。

ですが 上様 洋書は国禁。

キリシタンと関わりのあるものは
無論のこと 関わりなくとも…。

たとえ 漢訳であっても
洋書の類いは これを一切認めずと。

それが 開闢以来のご定法。

それを上様御自ら お破りになるのは…。

余一人の楽しみじゃ。

目をつぶれ 左近。

はあ…。

忠相 どうじゃ?

オランダ語に通じている者を知らぬか?

この洋書が読めるやもしれぬ者
心当たりがございますが…。

そうか。 どうじゃ 左近。

はっ。 上様お一人の お楽しみならば…。

決まりじゃ。

忠相 その者らに とく伝えよ。

はっ!

♬~

(おいね)あっ お奉行様。
≪(新三郎)何が悪いのだ!

あっ お二人を止めてください。

≪(伊織)ここに書いてあることは
めちゃくちゃだ!

このぐらい 声を張り上げねば
お上には届かんということぐらい

分からんのか 腰抜けが!
腰抜けとは何だ 腰抜けとは!

おい どうしたというのだ。
おっ 忠相 いいところへ来た。

聞いてくれ。
いえ まず 私の話から。

<その書面は 幕府の鎖国政策
特に 西洋の書物に対して

閉ざされた国禁を撤廃するよう
訴えていた>

いかがですか? お奉行。
ひどいものだろ。

どこが ひどいのだ。
これでは 将軍家に対する糾弾そのもの。

上様を無能扱いして
ただで済むと思うか!?

こんなものを目安箱に放り込んでみろ。

お前は お上のご威光をおそれぬ
乱心者として捕らえられるのが関の山だ。

これを目安箱へ?

そうです。
オランダの洋書は おろか

清国で訳された書物すら
満足に読めない。

そのせいで 熱冷まし一つとっても
後れを取っている。

こんなありさまでは
日の本は取り残されます。

こんな意見書一つで
つむじを曲げる お上など

無能と断じて差し支えない!

では 聞くが お主がつとめておるのは
お上がつくった養生所ではないのか?

そのお主が こんなものを書いたことが
分かってみろ。

ここが 立ち行かなくなるおそれがある。
だから 腰抜けだと言っておるのだ。

職を賭してこそ…。
養生所を開いたのは忠相だ!

その忠相に
害が及んでもよいというのか? お主は。

まあ 待て。
これを目安箱へ放り込むのは

しばらく待ってはくれぬか。
いや しかし…。

上様が 紅葉山御文庫で
洋書を見つけられ

ついては 読める者を探しておられる。
上様が?

俺は お前たちの どちらかを
推挙するつもりでいた。

上様は 学問に貪欲なお方だ。

西洋の書が どれだけ大切か
お分かりになれば いずれ…。

分かるか 新三郎。

ん…。

いずれ お主の心意気
必ず 通じる時が来る。

いずれな…。

お前がいてくれて よかった。

納得しておればよいのだが…。

いずれでは いかんのだ。 いずれでは…。

(せきこみ)

ああ 皆に蕎麦でも
食べさせておやりなさい。

(手代)へい!

蕎麦を十ばかり。
へい。

あっ ちょっ 蕎麦屋さん!

おい あんた! おい 大丈夫かよ!?
おい しっかりしろよ!

(源次郎)やはり 風邪かい?

(町医者)せきが ひどく
熱もありますからなあ。

多分 こじらせたんでしょう。

薬は 後で取りに来てください。

では…。
あっ ご苦労さん。

どこの蕎麦屋だ?
(勘太)屋台ですからねえ。

明日 辰三親分と探ってきやす。

頼んだぞ。
へい。

うう…。

(せきこみ)

ハア…。

あ~ すまんが
ここに おそのという女は いるか?

ええ いますよ。

あ… 子を産むと 人づてに聞いたのでな
訪ねてきた。

あっ それが 頭が痛いとかで
昨日から 寝たっきりですけどね。

ハッ 相変わらず 頭痛持ちか。

養生所にいる時も 随分と寝込んで
世話を焼かされたものだが フッ…。

養生所の先生ですか。
ああ。

だったら うちの子も ついでに
ちょいと診てくれませんかね。

熱出して 寝込んでるんですよ。

あの 後生ですから…。
ああ 分かった。

おその 入るぞ。
(戸が開く音)

(せきこみ)
ん? おい おその。

どうした?
(せきこみ)

ひどい熱じゃないか。

先生 喉が… 喉が かゆい。

何!?

(せきこみ)

これは もしや!?

おい すぐに家主を呼ぶんだ。

えっ?
おそのを養生所に運ぶ。

子供が熱を出してると言ったな。
すぐに診せてくれ。

ええ。
おその しばらくの辛抱だからな。

(おそのの せきこみ)

前 開けるぞ。

この吹き出物は いつ出た?

今朝 急に…。

ん…。
はあ…。

どうした? ん?

はあ…。
お前も 熱があるじゃないか!

ほかに 熱のある者は?

そういえば
長屋の子供たちが何人か…。

(太吉のせきこみ)
よし 待ってろ。

結城先生じゃありやせんか。
あ~ 辰っつぁん! 子吉!

(おあき)先生 家主さんだよ。
ああ。

(長兵衛)い… 一体 何事ですか?

この長屋に 高熱が出たり
体に 吹き出物が出ている者がいる。

恐らく 疫病だ。
疫病!?

吹き出物に熱ですって?
ああ。 それが どうした?

実は ゆんべ
屋台の蕎麦屋が 一人 ぶっ倒れて

番屋に運ばれてきまして
そいつの首筋にも吹き出物があって。

ん?
そいつが ここに住んでる

由吉ってやつじゃねえかって
それで ここへ。

そういや 由吉さん
帰ってないみたいだよ。

こりゃ間違いねえな。
その蕎麦屋は どうした?

村上の旦那が
養生所へ運んでるはずです。

で 先生 その疫病って
一体 何ですか?

麻疹だ。
(長兵衛)麻疹!?

お前たち 麻疹に かかったことは?

ガキの時分に多分。
おいらも。

よし 手伝ってくれ。
(2人)へい。

(辰三)先生 麻疹って
子供が かかる病でしょう?

あ~ 確かに 子供の頃 一度かかれば
もう かかることはない。

だが 子供も大人も
命取りになる場合が ままある。

その上 人から人へと 次々にうつる
やっかいな病だ。

麻疹? 蕎麦屋に付き添ってた大介も
熱が出まして…。

(橋田)何? 本当か!?
はい。 一緒にいた勘太まで。

「麻疹は命定め」の病。

以前 はやった時は 大人や子供を含め
何万という者が死んでいるはずだ。

(堅太郎)何万!?
(喬之助)そりゃ大変ですね。

養生所で 伊織の指図を受け
我らに できることをするのだ。

はっ。
(一同)はっ!

ハアハア ハアハア…。

(せきこみ)

(せきこみ) とりあえず 麻疹の患者を
外と隔てるしかあるまい。

うむ。 別棟に移そう。
ああ。

(伊織)源さん 頼まれてくれるか。
はい。

お奉行にも そう言われていますので。
何でも おっしゃってください。

(伊織)女は ここで 男は こっちだ!
はい!

(伊織)この者たちの
ここ何日かの足取りを追ってくれ。

誰と会ったのか 誰と話をしたのか
その中で 麻疹に かかっている者は

すぐに ここに連れてくるんだ!
(同心たち)はい。

恐らく 長屋周辺にも
うつってる者が 既にいるはずだ。

一人残らず ここで隔てねばならん。
はい。

大変な話ですね。 ああ。
人手が足りませんよ。

申し訳ありません…。
大丈夫だ。

大変な時に…。
心配するな。

先生 麻疹の薬は ないんですか?

オランダの よく効く熱冷ましの薬なら
多少はある。

せきや 吹き出物の薬もな。 だが…。

麻疹そのものに効く薬は ない。

(おいね)先生! 先生!

おい! おい! 大丈夫か?
おい おい しっかりしろ。

うっ うっ…。

何だ? どうした? ん?

えっ? おい… ど… ど…。

おい…。

おい!

(せきこみ)

(せきこみ)

おい ボヤボヤするねえ!
(3人)はい!

(手代)店は ここに。

お前さん 具合 大丈夫かい?
へい。

店の者は?
おかげさまで。

この長屋で
ほかに熱出してる者は いねえかい?

へえ。 今んところは…。

蕎麦屋の由吉の身寄りは?

さあ。

(喬之助)ついてくるな。

(せきこみ) かくな。 我慢しろ。
すいません。

よし ゆっくりな。
(せきこみ) よし…。

おっ ほら 太吉 かいたら駄目なんだ。

<こうして 麻疹が広がりを見せ始めた頃

城内で もう一つの問題が起きていた>

♬~

上様は いたく ご立腹じゃ。

追って沙汰するゆえ
その方に吟味せよと お申しつけじゃ。

されど…。
何じゃ?

結城新三郎は
ちまたで騒ぎになっておる疫病に

苦心さんたんの最中。
吟味どころではございませぬ。

(対馬守)何を言うか 越前!
たかが 麻疹ごとき…。

既に ご府内では
多くの死人が出ております。

できうれば 新三郎の吟味を
麻疹を抑えた そののちに!

されど 麻疹を抑える手だては あるのか?

麻疹に かかった者を養生所にて預かり
外と隔てております。

(伊生)
それだけでは 手ぬるいと存ずる。

騒ぎが収まるまでの間は

町での人の出入りも
抑えなければなりますまい。

さよう。 麻疹は油断すると
次から次へと 人にうつる病。

人の出入りを抑え込めさえすれば
あるいは…。

(讃岐守)人の出入りを抑え込むとは?

芝居小屋 湯屋 髪結いなど
人が集まる場所への出入りを減らし

町から町への往来も また同じく。

それでは 江戸市中の者たちが
無用に混乱する。

しばらく 辛抱してもらうしか
手だてがありませぬ。

麻疹に効く薬は ないのか?

養生所には 熱冷ましに よく効く

オランダの薬が
多少あるそうでございますが

それも いつまで もつか…。

(対馬守)心配はいらぬ。

薬種問屋は この対馬守の支配下。

幕府御用を 鼻にかけるあやつらを叱咤し
薬を間に合わせる。

オランダの熱冷ましの薬ごときに
和薬は負けはせぬ。

ああ よう仰せられた。

では 薬は 対馬守殿に お任せいたそう。

心得申した。

間に合わぬのか。

(境屋)
薬のもととなるものが 今は足りませぬ。

それは困る…。

困ると仰せられましても

何せ こうなるとは
思ってもみませんでしたので

熱冷ましのもとを ほかの薬問屋に
売り渡してしまいまして…。

な なんと! ご公儀の薬のもとを…。

いつものように
その金の大半は 対馬守様の懐に…。

対馬守様あっての
境屋でございますからな。

うむ… はあ…。

しかし それでは…。

ご心配あそばしますな。

薬九層倍と申します。

元値の九倍で売るのが薬屋稼業。

どう転がっても
もうかる仕組みになっております。

何を言いたいのじゃ!

薬のもとにも
さまざまなものがございます。

偽薬でもなければ 本物でもない薬を
作ればよいだけのこと。

たかが麻疹
何人死のうが いつかは収まるでしょう。

はあ…。

だが ほどほどにのう。

無論 承知しております。

<南町奉行所の面々は
人の出入りを抑えるため

町を巡ってはみたが…>

閉めろってんですかい? 店を。
いや 閉めろとは言わねえが

麻疹が収まるまで
なるべく 人の出入りをだな…。

こっちだってねえ
食ってかなきゃならねえんですよ。

まあ しょうがねえじゃねえか。
なっ!

しょうがねえ?
なんて言いぐさだ! ええ?

それじゃあね 麻疹にかかる前に

こっちが食いっぱぐれて
死んじまいまさあ! …ったく!

≪(せきこみ)

や~っ! 来るな!

これじゃあ あんまり…。
(筧)おい! おい おい おい!

(三次)いつもなら
旦那たちが来てくれんだがな。

忙しいんですよ。 閉めますよ。

閉めますからね。

う~ん 旦那たちも疲れてんだろうな。

よし 握り飯でも作って持ってってやろう。
(お秀)はい。

(作左ヱ門)王手!

参りました。

ハハハハ! 結構 殊勝である。

ん?

お花!

おじじ様に お茶がないぞ。

あ 申し訳ございません。
ただいま…。

勘太さんが心配だからといって
そんなことでは困るぞ お花。

若様!

求次郎 そのような物言いは
許しません。

お花に謝ってきなさい。

はい。

(妙)求次郎…。

何なんだ? あれは。
いつになく いらだっておるの。

麻疹が うつるから
外に出るなと言われているので

気が立っているのでしょう。
なるほどなあ。

わしら年寄りと違って
ハハ 子供は外が主戦場ですからな!

…とは言っても
私たちも窮屈ですわね。

(作左ヱ門)う~む…。

いつも できることが
できないとなると 心まで…。

お花も いつになく
気もそぞろですし

それで 私 考えましたの。

伊織さんや新三郎さんのところへ
お手伝いに出向いてはいけませんか?

お花も 勘太さんを看病できれば…。

お花なら平気です。
子供の頃 麻疹に かかっておりますから。

う~ん…。

横になって。
≪(おいね)先生 いらっしゃいました!

分かった。

ああ 助かります。
猫の手も借りたいほどなのです。

よろしくお願いしますね おいねさん。
遠慮なく こき使ってください。

(おいね)はい。

(せきこみ)
勘太さん…。

あ すまねえな。

いいんです。

苦しくないですか?

あ~ しみるなあ!

(せきこみ)
お花ちゃん 俺にも!

あ はい。
く 苦しい~。

お花ちゃん 俺にも もう一杯!
あ はい。

うん 大丈夫だ。

腹の子が駄目になると
聞いたことがあります。

フッ そんなことはない。

先生…
あたし このまま死なないよね?

何を言ってるんだ。
腹の赤ん坊が怒ってるぞ。

母ちゃん しっかりしろってな。

そうだよ おそのちゃん。

けど… けど 麻疹は怖い!
怖いよ 先生!

(泣き声)

代わりましょう。
あ… はっ。

しっかりしてください。
私が こうして 手を握っていますから

まずは ゆっくり眠るのです。

はい。

ゆっくり…。

♬~

≪(重吉)離せ!
(おいね)駄目です 行ってはいけません。

離しやがれ!
あっ…。

おい 今 起きたら死んでしまうぞ!

ああ… ああ…。

別れた かかあと ガキのとこ
行かなきゃならねえんだ。

こんなとこで 死んでたまるけえ…。

(せきこみ)
ほら みろ。

う… うう…。

ご 5年前の大火事 覚えてるかい 先生よ。

あ? 5年前?
ああ 大きな火事があったな。

あん時 俺の家は
もらい火で燃えちまった。

生まれたばかりのガキ 抱えて
にっちもさっちも行かなかった俺は

ハアハア…
かかあと ガキから 逃げちまった。

死ぬ前に… 「悪かった」って
ひと言 謝りてえんだよ 先生…。

ああ ああ うん…。

うっ… これは 荷 担いで
腰 痛めて ためた金だ…。

これを届けなきゃ
死んでも死にきれねえ…。

どけ! 俺は出ていく!

(せきこみ)

今 出ていったら お前の麻疹が
人に うつる!

ほかの者も
死ぬかもしれないんだ!

俺は医者だ。
断じて そんなことはさせられん!

だったら… 早く治せ!
医者なら治せ… くそっ!

くそっ!
(せきこみ)

(せきこみ)

♬~

(雪絵)
さあ 腹が減っては何とやらですよ。

皆さん 食べられる時に
食べといてください! さあ どうぞ。

おお こりゃうまそうだ。
(辰三)ありがてえ。

新三郎 食おう。
ああ。

あれ?
どうかしたんですか? 結城先生。

(伊織)キナキナが
とうとう なくなったのでな。

キナキナ? 何ですか? それは。

オランダ渡りの熱冷ましの薬で
よく効くのです。

そのキナキナのほかに
薬は ないんですかい?

あるにはあるが さっき届いた
公儀御用達の境屋の薬は

箸にも棒にもかからん。

偽薬ではないが
効くかどうかも分からん。

ほかの薬問屋もあたったが
値をつり上げるために売り惜しむ。

この大変な時に…。
(おいね)あ 結城先生!

さっきの人の姿が見当たりません。
何!?

おい 新三郎!

辰っつぁん 捜してくれ。
へい! 子吉。

ああ はいよ!

お前には いてもらわなきゃならん。

(銭の音)

うっ… 死なねえぞ…。

(せきこみ)

死んでたまるか~!

(せきこみ)

(戸が開く音)

これは上様。

忠相 今すぐ 結城新三郎を ここへ呼べ。

それは… できかねます。

何!?

結城新三郎は 養生所において
病人の中に交じって 立ち働いております。

その者を
ここへ連れてまいりましたならば

疫病を持ち込むようなもの。

構わん。
余は 幼き頃に 麻疹を患うておる。

ならば お目にかけたいものがございます。

(カラスの鳴き声)

麻疹で亡くなった
身寄りのない者たちです。

土葬では 人手が足りず
火葬にて埋葬するありさまです。

♬~

(辰三)先生!
あっ こっちだ!

♬~

(子吉)道端で息絶えてやした。

爪が土だらけで
おおかた 必死に土を…。

♬~

死んで どうする!?

♬~

≪行くぞ。

伊織…。

おそれながら 無礼を承知で申し上げます。

共に働く結城新三郎を かばうか?
榊原伊織。

かばうなど
めっそうもないことにございます。

されど
新三郎は まことの医師と存じます!

(伊織)
その まことの医師が悔しがっております。

麻疹に効く薬がないのです。

熱冷ましに よく効く
オランダの薬は とうになくなり

公儀御用達の薬屋の和薬は
とんだ まがい物!

このような時 洋書が解禁されておれば

そこに詰まっているオランダ人の知恵を
我が物にできるのです!

洋書国禁の扉を たたいてこそ
互いに切磋琢磨

古今東西の知恵を
えりすぐることができます。

分をわきまえぬ申し分では
ございましょうが

何とぞ 何とぞ お聞き届けを願います!

お題目は立派だが 軽々しく
開闢以来の定法を破るわけにはいかぬな。

では
将軍家 ただお一人の楽しみであれば

ご定法を お破りになられても
構わんと仰せですか?

新三郎!

時の流れを見定められぬお方は
将軍の器にあらず!

何とぞ 何とぞ お聞き届けを…。

たった今 一人の男が
野たれ死にをいたしました。

先の大火事で 家も身内もなくし
こたびは 麻疹にかかり

「医者なら助けろ」と言われても
何もできず…。

この悔しさを お分かりいただきたい!

忠相 聞いたか。
恐れを知らぬ者どもの言い分を。

されど この越前 2人の願いを
お取り上げいただきたく存じます。

この命に代えましても…。

お前もか 忠相。
上様。

法とは 政とは 人の命を守るために
あるのではございませぬか。

♬~

わしの負けだな。

以前 余が作らせた「白牛洞」という
熱に効く薬がある。

かなり値が張るが
これを作らせ 与えよう。

ひとまず これで勘弁しろ。

かたじけのう存じます。
ははあ。

あっ そうだ 伊織。

お主が 境屋の薬を まがい物と言ったが
それと同じことを

蕎麦屋の由吉が言っていたのを
思い出した。

何だ? どうした?

ま まがい物だ…。
ん?

境屋…。
えっ? ん…。

あ…。
おい。

待て。 今 蕎麦屋の由吉と言うたか。

あ… はい。
麻疹にかかって 亡くなった者ですが。

亡くなった。
何か?

我が庭番に 屋台の蕎麦屋に扮して
薬種問屋を探索していた者がおる。

その者の名が 橋本由吉。

まことでございますか!?

和薬のずさんな乱用と
それを許しておる幕閣がおり

近いうちに その証拠を見せると
知らせを受けていたのじゃ。

ならば その者の周りに その証拠が!?

あっ お奉行。

屋台の蕎麦切り箱の蓋に
貼り付いておりました。

うん。
お庭番 橋本由吉が最期のご奉公

見事 本懐遂げてみせよう。
(2人)はっ。

おい。
おい。

<薬種問屋 境屋伝兵衛は お縄にされ…>

その方
公儀御用達の身の上でありながら

企みを持って 薬のもとを売り渡したこと
不届き至極

よって 遠島を申し渡す。

(同心)立ちませえ!

♬~

面を上げい。
はっ。

このたわけめが!
ははあ~。

<境屋から賄賂を受け取ったことで
吉宗の怒りを買った老中 安藤対馬守は

罷免されたのち 切腹し果てた>

(さえずり)

(おそのの うめき声)

はあ…。
(おそのの うめき声)

んあ~…。
(おそのの うめき声)

(おあき)
おそのちゃん 佐吉さんだよ!

亭主が帰ってきたよ!
(佐吉)おその~!

旦那さん 来ましたよ。
おそのさん 頑張って!

(息む声)
あと少し あと少し!

頑張ってください。
(息む声)

もう少し もう少し。
(息む声)

(息む声)

(赤ん坊の泣き声)

生まれた! やったぞ!
ハハハハ…!

(雪絵)佐吉さん!

まるまるとした赤ん坊。
女の子ですよ。

(佐吉)女…。
(笑い声)

おめでとう 佐吉さん!
はい。

よしよし。
(伊織)よし よし。

(赤ん坊の泣き声)

(松平左近将監)
洋書国禁を廃止?

キリシタンに関わる書物は除き
まこと学問のためのものであれば

これを許そうと思う。
どうじゃ? 忠相。

はっ。 よろしいかと。

上様のご意向とあらば
やぶさかではございませぬ。

同時に 下野。

こたびの境屋のようなことがなきよう
薬種問屋を束ねた上で 和薬を類別し

その真偽をつかさどる 和薬改会所を
設けることにしては いかがかと。

和薬強化のためには それがよかろう。
ほかにあるか?

おそれながら 大火事等の折
その日を送れないほど困窮する者

多々 出ることがございますれば
その際 僅かでも

銭を渡しては いかがかと。

ならば それに加え 病にて動けない者に
扶持米を出すことも併せて見当せい。

はっ!

忠相。

政とは 民のためのものと
心することだな。

<麻疹の流行は ふたつきほど続き
収まった。

そんな ある夜…>
(花火の音)

<大川に突如 花火が あがった>

(にぎわい)

(花火の音)

おお ハッハッハッハ…!

(花火の音)

(歓声)
ほら すごいね。

(花火の音)

(歓声)

(花火の音と歓声)

よっ! いよ~っと!

(歓声と笑い声)

おお~!
(花火の音)

いよ~っ!
(笑い声)

(花火の音と歓声)

(花火の音)

♬~

(花火の音)

上様が こたびの麻疹で
亡くなった者たちへの慰霊と

疫病退散を念じて
花火をあげるよう命じられたのだ。

(花火の音)
100年先 200年先

麻疹のような うつる病に効く薬が
出来ていると よろしいですわね。

(花火の音)

<江戸の夜空を花火が明るく覆っていた。

この明るさが あらゆる人の
希望の ともし火となるよう

願う忠相であった>

(花火の音)