【ドラマ10】正直不動産(6)「仕事をする理由」[解][字] …のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
【ドラマ10】正直不動産(6)「仕事をする理由」[解][字]
会社のスパイ=桐山貴久(市原隼人)の可能性が浮上し、信じられない永瀬財地(山下智久)。そんな矢先、桐山と永瀬がペアを組み、大型案件に挑むことが決定するのだが…。
番組内容
会社のスパイ=桐山貴久(市原隼人)の可能性が浮上し、信じられない永瀬財地(山下智久)。そんな矢先、桐山と永瀬がペアを組み、大型案件に挑むことが決定する。その案件とは、「竹鶴工務店が、所有する土地に家を複数建てるので、その家を売りさばく」ということだった。だが、竹鶴工務店は下請けに安い金額で建築を丸投げしようとしていることが判明。金額に見合った材料で建てた場合、欠陥住宅となるのは明らかだった…。
出演者
【出演】山下智久,福原遥,市原隼人,泉里香,長谷川忍,倉科カナ,高橋克典,草刈正雄
原作・脚本
【原作】大谷アキラ,【原案】夏原武,【脚本】水野光博,根本ノンジジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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回想 …スパイは桐山でした。
[ 心の声 ] 何で お前がスパイなんて。
嘘だよな…。
(月下)永瀬先輩 私 何かしちゃいました?
何が?
めっちゃ怖い顔してるので。
もしかして 永瀬先輩のデスクの上に
置いてあったチョコ食べたの
バレちゃいました?
あ~っ!
あれ お客さんに持っていくやつ!
えっ!?
(大河)永瀬! 桐山! 社長がお呼びだ。
(大河)343.5平米の土地を
2億8, 000万で売って
ここに6棟建てたいらしい。
(登坂)売り主は竹鶴工務店。
建築条件付き土地だ。
建築条件付き土地…。
これを永瀬と桐山 二人で担当しなさい。
二人で? なぜです?
3億近い大型案件だ。 うちの
現ナンバーワンと元ナンバーワン以外
誰に任せられる?
(桐山)承知いたしました。
♬~
社長 私一人でやります。
あいつは スパイかもしれないんです。
まだ そうと決まったわけじゃない。
ですが…。
頼んだ。
あっ 建築条件付き土地ですか。
これって「この土地を売ってもいいけど
家を建てる時は 特定の建設業者さんで
お願いね」ってやつですよね。
そう。
今回の売り主は竹鶴工務店だから
自分の土地を売って
建てるのも自分の会社。
だから 丸もうけ。
しかも 建て売りよりリスクが少ない。
建て売りより? えっ 何でですか?
建て売りは 家を建ててから売るけど
建築条件付き土地は
建てるのは売買が決まってからでしょ。
はっ! だから
売れ残るリスクがないんですね。
でも 購入するお客様にとっても
いいことずくめじゃないですか?
例えば?
だって 建て売りと違って
間取りや設備
カラーのセレクトも自分でできるから
理想の家が建てられるじゃないですか!
まあ そう思わせたら勝ちだけど。
えっ?
とにかく この大型案件中は
月下の面倒見れないから
なんとか 一人で頑張って。
分かりました。
じゃあ とりあえず昼飯食いながら
作戦練るか 桐山。
俺 昼飯は一人で食う主義なんで。
確かに 桐山さん
いつも お昼どっか行ってる。
じゃあ 1時間後に集合して
今回の売り主の竹鶴工務店とこ
挨拶行こう。
永瀬さん
ここの工務店の最近の業績 見ました?
見たよ。 相当悪いね。
悪いどころか
次の一般建設業許可の更新すら
危ういっていう噂です。
はっきり言って
営業するだけ時間の無駄です。
無駄かどうかは やってみないと分から…。
書類見れば 一目瞭然です。
現場を見てから判断する。
意味ないです。 絶対に売れません。
絶対に売れない物件なんてない。
どんな物件にも
いいところと悪いところがある。
それを客のニーズに合わせて売るのが
俺たち営業の仕事でしょ。
♬~
よし 行こうか。
スマイル。 ハッ。
はあ…。
はいはい。
失礼します。 失礼します。
登坂不動産の者ですが…。
(佳奈)は?
あの この度 高円寺の物件を
担当することになりまして。
竹鶴社長に ご挨拶をと思いまして。
もし よければ。
ねえ お客。
(竹鶴)誰?
(竹鶴)何それ?
(佳奈)お土産。 お前 持って帰れ。
いらないよ。
いやいや あとでお前んち食べに行くから。
(佳奈)いいよ。
(竹鶴)行くよ。
♬~
工務店の命の工具が雨ざらし。
使ってる建材は どれも安物。
おまけに 社員の士気 ゼロ。
あの若い女性事務員
社長の愛人らしいですよ。
マジか。 何だ あのクソみたいな会社。
まともな家が建てられるとは思えない。
建ててませんよ ほとんど。
どういう意味?
竹鶴工務店の一番の悪評は
施工を下請けの工務店に
丸投げすることです。
それって 買い主の同意がないと
建設業法違反じゃない?
恐らく バレるのも時間の問題でしょう。
だから焦ってるんじゃないですか。
この土地は 竹鶴社長が
10年前に親から相続したものです。
これを手放すということは
売り抜いたら とっとと廃業して
高飛びでもするつもりかと。
高飛び。
これでも まだ売るつもりですか?
購買動機がありそうな顧客リスト
片っ端からあたろう。
そんな怖い顔するな。
お前は 今 俺の相方。
(明子)あら~ 10件も?
はい。
不動産屋さんも大変ねえ。
いただきます。
どうぞ。
あ~ おいしい。
あっ そういえば
明子さん 町内会の会長ですよね。
ああ。
誰か 家が買いたいっていう人
知りません?
今回は どうしても結果出したくて。
そっか~。 でも
会長って言っても 名前だけなのよ。
それにね もうそろそろ やめちゃうし。
やめるんですか?
うん。 お父さんも もういないしね。
ケアハウスに入ろうと思って。
でも
息子さんご夫婦と一緒に住んだりは?
お父さんが よく言ってたの。
「息子は息子の人生がある。
だから
絶対に世話になるのはやめよう」って。
そう言っといて
自分は先に逝っちゃうんだもん。
勝手よねえ。
そうなんですね。
でもね 最近のケアハウスってすごいのよ。
見て。 えっ 何ですか?
ほら。 何か 海が見えて 温泉もあるの。
いいでしょ? うわ~ すごい!
あっ でも 入居金めっちゃ高いですね。
そうなの。 しかも
空きが出たら すぐ埋まっちゃうのよ。
だからね
早く このうちを売りたいんだけど。
ここ 売るんですか?
うん。
まあ 家族の思い出はあるけど
私には広すぎるし。
でもね 値段が高いから
なかなか売れないみたい。
だったら そのお手伝い
私にやらせてもらえませんか?
ごめんなさいね。 もう
ほかの不動産屋さんに頼んじゃった。
もちろん そちらの方を優先してください。
すぐ売却するなら 買い手を探す人は
多い方がいいと思うんです。
ちなみに 何ていう不動産屋さんですか?
えっとね と…。
と。
と…。
と?
あっ あなたの会社 何だっけ?
登坂不動産です。
あっ それよ。
えっ!?
でね 営業は男の人で
ガッチリした で 目がキリッと細くて
ワイルドな感じの…。
ワイルド… 桐山さん!?
♬~
[ 心の声 ] 桐山さん 明子さんの家を
7, 500万で売ろうとしてる。
でも ここ2~3か月の成約事例から
考えると 相場は およそ1億。
何で 2, 500万も安い値段で
売ろうとしてるんだろう?
(妻)どうする? (夫)どうしようか?
いいね~ ここね。
すっごいいいかも?
(夫)ちょっと迷うな。
な~に ちょっと…。 あっ すいません
ここに書いてある
「建築フリープラン」って
注文住宅と同じってことで
いいんですよね?
ええ。
僕ね バルコニーを広くしたいんですよね。
私は アイランドキッチンにしたい。
フリープランだったら
そういうことできますよね?
ええ 大変すてきなアイデアだと思います。
(風の音)
…が お二人の話に水を差すどころか
バケツで水をぶっかけるのですが
その夢 一切かないません!
(2人)はあ!?
実は 基本の設計は決まっておりまして
外観の色などを自由に変えられるので
フリープランと呼んでいます。
えっ ちょっと… が… 外観の壁だけ?
えっ じゃあ間取りの変更は?
できませ~ん! 建築を担当するのは
竹鶴工務店という会社で
高等な建て方できる技術も
資金もございません!
だったら これもう建て売りじゃない?
建て売り? ご冗談を。
あの工務店に頼んだら せいぜい
掘っ立て小屋ぐらいしか建ちませんよ!
♬~
何で あんなこと言ったんです?
すいません。
何で あんなこと言ったんでしょう?
はあ…。
はあ…。
あっ まあ
諦めたってことでいいんですね?
竹鶴工務店の資料だと
巧妙に隠されてますが…。
そもそも
この土地に6棟も建てるのは無理がある。
遮光制限や日影規制を考えたら
建てられたとしても
極細のペンシルハウス。
玄関に予定してる場所は 半地下。
となると 排水の問題が出てくる。
しかし そういった記載は一切ない。
改めて 建築プランの見直しが
できればいいですが
あの工務店が応じるとは思えない。
社長も分かっていたはずなのに
なぜ こんな試すようなことを。
試す…。
とにかく俺は降ります。
ほかにも
やらなきゃいけない案件があるので。
やらなきゃいけないことって 何?
あなたに関係ないでしょう。
よし! 行こ。
は?
竹鶴工務店は 施工を
下請けに丸投げしてるんでしょ。
だったら そこに
建築プランの見直し頼みに行こう。
ほら 行くぞ。 ほい ほい。 よし!
あれ?
ここに下請けの秋川工務店の現場責任者
いるはずなんだけど…。 昼休みかな?
はぁ…。 この業者もダメですね。
え?
木造住宅を建てる場合 継ぎ手の補強に
接合金物が使われますよね。
見た感じ 1~2本減らしています。
1~2本!?
さすがに それ気付かないな。
仕上がったら見えなくなる部分なんで
こういうところでコストを削ることが
多いんですよ。
へえ~。 桐山 不動産だけじゃなくて
建築も詳しいんだな。
まあ…。
(秋川)誰だ? お前ら!
何やってる?
我々 登坂不動産の者です。
秋川工務店の現場責任者の方ですか?
ああ。
この度 竹鶴工務店が建てる予定の物件を
仲介しておりまして。
(舌打ち)
あの これ ご覧になりました?
あの土地に どう考えても
あんな立派な家 建てられませんよね。
仮に建てられたとしても
明らかに欠陥住宅になります。
帰ってくれ!
こっちは できるだけ安く作れって
指示されてんだ。
普通だったら3か月かかる工期を
1か月半に短縮しろってな。
だからって 欠陥住宅を
建てていい理由にはなりません。
あの接合金物もケチってるんですよね。
彼が気付いて。
確かに金物は減らした。
けど 別の手段で補強はしてる。
俺だって 大工の端くれだ。
てめえの給料削ってでも 客のために
できる限りのことはしてるつもりだ。
でも限界があんだよ。
だったら 建築プランの見直し
考えていただけませんか?
無理だ!
大手メーカーが幅を利かせてる中
俺たちみたいな零細工務店が
生き残るためには
泥水だって すすんなきゃなんねえ!
こっちは とっくに腹くくってんだよ!
おい 休憩終わりだ! 仕事すんぞ!
(作業員たち)は~い…。
(作業員)しんどい。
(作業員)もう休憩 終わりかよ。
全然休めねえよ。
大丈夫ですか?
棟梁 自分も手伝います。
(作業員)すいません。
ありがとうございます。
♬~
あんなことやって
何の意味があるんですか?
秋川工務店に
計画の見直しをしてもらうには
俺のことを信じてもらうしかない。
だったら いつものやり方で
信じさせればいいじゃないですか。
お得意の嘘で。
もう嘘はつかない。
営業スタイルを変えた。
決めたんだ。
顧客一人一人に正直営業するって。
正直営業?
あなたに一番遠い言葉ですね。
とにかく…
俺は もう自分の仕事をやりますんで。
(花澤)建築条件付き土地ですか。
(鵤)今 登坂不動産が動いてる。
ヤツらに気付かれる前に 先に売れ。
(西岡)承知しました。
社長…。
なぜ登坂だけを標的にするんですか?
あいつを… 潰すため。
♬~
お願いします。
ありがとうございます!
じゃあ もう一本いいっすか。
了解しました!
出します。
月下さんから聞いて ここだろうと。
デートのお誘いなら
仕事が終わってからで お願いしま~す。
竹鶴工務店の建築条件付き土地
うちも担当します。
なぜ それを。
桐山か?
誰からの情報かは分からない。
ただ私は… フェアにやりたいの。
それだけ伝えたくて。
♬~
桐山以外 考えられねえじゃねえか!
そうなんですけど まだ証拠が。
よし ここは俺に任せろ。 妙案がある。
え~ 皆さん
本日は飲んで食べていただいて
日頃の疲れを癒やしてくださ~い。
(拍手)
大将 大将
急にお店探してもらっちゃってごめんね。
(正)ここさ 俺の後輩がやってる店だから
皆さん 好きにやっちゃって。
(美波)私たちまでごちそうになっちゃって
いいんですか?
(大河)いいんです いいんです ねえ。
おい 月下 お前も桐山の席行って
酒ガンガン飲ませてこい。
[ 心の声 ] 妙案って まさか…。
桐山に美女をはべらせ ベロベロにして
スパイかどうか確かめるつもりか。
お代わり。
なんという バカみたいな作戦なんだ。
(沙友理)桐山さん ピッチ早い!
(恵美)お酒強いんですか?
まあ。
(亜衣)お酒強い男の人って
かっこいいですよね!
[ 心の声 ] まさか そのバカみたいな作戦に
引っかかってるんじゃないよな 桐山よ。
桐山さん いい飲みっぷりですね!
次 ハイボール。
(正)はいよ。 ハイボール。
ハイボール?
永瀬 どうなってんだよ お前。
何がですか!
桐山のヤロー お前
全然酔っ払わないじゃねえか。
知りませんよ。
部長 お会計は?
(大河)知らん そんなもん。
永瀬さん 飲んでっか?
お酒強いんですね 榎本さん。
女が酒強くて 悪りが~?
そういう意味じゃないんですよ 全然。
(美波)ちょっとぐれえ顔がいいからって
調子に乗ってんじゃねぞ タコスケが!
すっごい絡み酒だし。 嫌だな~。
[ 心の声 ] 桐山さん 明子さんの家を
何で 2, 500万も安い値段で
売ろうとしてるんだろう?
桐山さん。
すいません。 あの…
衛藤明子さんの家のことなんですけど…。
あの家 1億円の価値があるのに
何で
7, 500万円で売ろうとしてるんですか?
あの… あの家は
旦那さんやご家族と一緒に暮らしてきた
明子さんの大切な家なんです。
そんなこと…。
黙れ!
あれは俺のもんだ。
♬~
申し訳ありません。
会食が長引いてしまいまして。
失礼します。
♬~
あれあれ? 永瀬さん 酒臭っすわ。
ちょっと昨日 飲み過ぎちゃってさ。
えっ 何っすか キャバクラっすか?
だったら いいんだけどさ 会社飲み。
お~。
今度連れてってくださいよ。
連れてってくださいよ。
あれ 行っちゃう?
(2人)行きましょうよ。
しょうがないね~。
奮発しちゃいます!
よっしゃ~! マジっすか~!
永瀬さんいると 現場楽しいな~。
転職しちゃえばいいのに。
おっ いいな それ。
一緒にやりましょうよ。 ねえ。
おい! 昼飯だ。
(2人)はい!
お~ 昼飯や。
行くぜ 行くぜ。
どこ行くんだろうな。
あ~ 新宿やないかな?
じゃ 自分は社に戻ります。
お前の分もある!
えっ!?
建築プラン見直したいんだろう?
食いながら聞くよ。
ありがとうございます。
♬~
いかがでしょう? 秋川工務店さんは
このプランなら 予算内で建てられると
おっしゃってるんですが。
あんた 何勝手なことしてんの? ん?
こっちは きちんと計画立てて
やってるんだよ。
でしたら せめて 秋川工務店さんへの
バックを少し多くしてもらえませんか?
あれでは あまりにも…。
不動産屋には関係ねえだろ!
こんにちは~。
(佳奈)は~い。
先客いるけど。
ああ 商談中でしたか。
あ~ いいんです いいんです。
じゃ そういうことで。
今 お茶いれますね。
あっ ありがとうございます。
下請けと建築プラン
見直してるんだって?
あそこの棟梁
頭古すぎて話にならないでしょ。
♬~
お前だな。
何ですか?
スパイなんて 卑怯なマネしやがって。
スパイ?
俺が 秋川工務店と
建築計画の見直ししてんの
ミネルヴァにバラしただろ?
棟梁と必死にプラン練り直したのに
お前のせいで台なしだよ!
なら かえってよかったじゃないですか。
竹鶴工務店は腐ってる。
どれだけ下請けがやる気を出しても
元請けが変わらない限り
何をやっても無駄です。
いい加減にしろ!
真面目に働いてる人の気持ち
踏みにじりやがって!
お前は そんなヤツじゃないと思ってたよ。
あんた 俺の何を知ってんだ?
あ?
何も知らないくせに 偉そうなこと言うな。
♬~
大体 あんた 今まで何してきた? え?
さんざん客だまして
独りよがりで仕事して
急に正直営業だ?
笑わせんじゃねえ コノヤロー!
人は簡単に変われない。
そんなことない。
少なくとも 今 俺は変わろうとしてる。
♬~
俺はずっと 客のこと金だと思ってた。
契約書に判を押して
入金が確認された時点で
おしまいだと思ってた。
ただ 正直営業をして考えが変わった。
俺たちと客との本当の関係は
契約書にサインをしてから始まる。
生活の拠点を仲介するってことは
その人の人生を背負うことだ。
きれい事 言うな。
きれい事じゃない。 これは本心だ。
(夫)カウンターキッチンの感じとか
よくない?
(妻)こんなふうにできるのかな?
外観の色も自由に変えられますし
建具や設備機器など
豊富なバリエーションを
ご用意しております。
ってことは 注文住宅ってことですよね?
もちろん。 まずは ご契約を。
詳細は
あとから いくらでも詰められますので。
忘れてくれって どういうことですか?
竹鶴さんに言われたんだよ。
「勝手なことしてると
仕事回さねえぞ」って。
でも このままだと
欠陥住宅建てることになるんですよ。
いいんですか? それで。
俺だってな まともな家が建てたいよ!
けどな
社員や家族を路頭に迷わすことなんて
できないんだよ。
(明子)桐山さんが…?
はい。
この家 1億円の価値があるんですけど
7, 500万円で売ろうとしてるんです。
そのほかにも 不審な点があって…。
明子さん このうちの売買
私に任せてもらえませんか?
月下さん…。
ごめんなさいね。
私 桐山さんは
そんな人じゃないと思うの。
えっ?
私 足が悪くて リハビリがてら
いつも昼どきに散歩してるんだけどね
桐山さん 毎日つきあってくれるのよ。
毎日?
[ 回想 ] 俺 昼飯は一人で食う主義なんで。
その時 いろんな話するの。
うちのお父さんの話とか。
桐山さんのお父さんの話も聞いた。
桐山さんのお父さん…?
♬~
(桐山の父)あっ 貴久 あのビル
お父さんが建てたんだぞ。
すげえ!
すげえだろ?
[ 回想 ]
俺だってな まともな家が建てたいよ!
けどな
社員や家族を路頭に迷わすことなんて
できないんだよ。
♬~
どっか コスト削れるとこないかな~。
あの 桐山さんって?
今 あいつの話 NGなんで。
永瀬先輩
14年前の「サンフラワー建材問題」って
ご存じですか?
あの川崎のマンションの? もちろん。
テレビとか新聞とかで
さんざんやってたからね。 何? 急に。
いや… 私 小学生だったんで
よく知らなかったんですけど
あれって 新築なのに壁にヒビが入って
建物が傾いたんですよね?
そう。 で 下請けの現場責任者が自殺した。
その自殺した人
桐山さんのお父さんなんです。
本当? それ。
桐山さんが担当している
衛藤明子さんっていう方が…。
あの…。
これ。
桐山さんが
不正してるんじゃないかと思って
明子さんに言ったら
「そんなことする人じゃない」って。
もしかして この人 売却急いでない?
…はい。 ケアハウスの入居金が必要だと
おっしゃってました。
やっぱりな。
えっ?
相場の1億だと
売却まで かなり時間がかかる。
だから業者買い取りにして
少し安めに設定してる。
そのかわり 解体費用などは
買い主が負担するようになってるし
引き渡し後も トラブルにならないよう
免責特約をつけてる。
これなら スピード感もあって
衛藤さんも安心して取り引きができる。
これは不正なんかじゃない。
売り主のことを一番に考えて
調整されてる。
♬~
桐山さん 私 この間 失礼なことを…。
竹鶴工務店の土地の買い手候補を
見つけました。
買い手? 誰?
国内外で 低所得者や高齢者を支援する
NPO団体です。
そこに6棟分 丸ごと買い上げ
シェアハウス方式のテラスハウスを
提案したところ
大変興味を持っていただきました。
6棟分 丸ごと?
マジか!?
秋川工務店の棟梁にも この話をしたら
この金額だとギリギリだそうですが
いいものが建てられると。
あとは 竹鶴工務店を説得するだけです。
♬~
だから 永瀬さん
一緒に来てもらえませんか?
♬~
見せてください あなたの正直営業を。
♬~
行くか。
スマイルは?
今日は なし。
あっ そう。
こんな話 受けられるか!
そうですか。
でしたら 告発の準備を進めます。
告発?
秋川工務店は これまでの丸投げの件を
建設業法違反として
関東地方整備局に
洗いざらい報告するそうです。
ただし この施工に関して
まっとうな代金を支払ってくれるのなら
過去の話は水に流すと
おっしゃっていました。
ふざけるな! 俺を脅す気か!
脅す?
(風の音)
今の言葉 そっくりそのまま
あなたにお返しいたします。 は?
今まで さんざん下請けの人たちを
脅してきて よく言いますね。
脅してなんかいない!
あれはビジネスだよ!
まともな資金も出さず
ありえない工期を押しつけ
上前をはね その金で愛人を囲い
自社の社員教育すらできない
クソみたいな経営者もどきが
ビジネスを語る資格はありません!
黙れ!
黙りません!
下請け会社には 一人一人
プライドを持った職人さんたちがいます。
そして その職人さんたちにも
それぞれ家族がいる。
あなたが どれだけ多くの人を
苦しめてきたか 分かってるんですか?
♬~
秋川工務店の棟梁を見て
おやじを思い出したんです。
おやじ 街ででかい建物を見る度
俺に言ってました。
「あのビルは俺が建てたんだぞ」って。
あれだけ会社に尽くした人間を
元請けも 会社も
全ての責任を押しつけて
とかげの尻尾きりのように
簡単に見捨てた。
おやじの無念を晴らすために
建設業界に
就職しようとしたんですけど…。
全滅でした。
その時 痛感したんです。
どれだけ時間がたっても 人は変わらない。
それで…
建設が無理なら 少しでも建設業に近い
不動産業界を選びました。
ここで実績を作って
いつか会社を興して
おやじみたいな真面目な社員が報われる
職場を作ろうって。
だから 営業成績にこだわってたんです。
あのさ…。
そういうこと もっと早く言ってよ。
張り合ってた俺が バカみたいじゃん。
♬~
永瀬さん 昔は金のために仕事してるって
言ってましたよね。
今は… 何のために仕事してるんですか?
何のため?
♬~
気に入っていただけてよかったです。
では…。
月下さん ここに決めます。
ありがとうございます!
こちらこそ
粘り強く探してくれて
ありがとうございました。
いいえ。 よかったです。
はい。
残念ですが
この計画書では融資は通りません。
そんな…。
ですので もう一回
計画を一緒に練り直しましょう。
そう。 登坂不動産が…。
分かった。 お疲れさま。
(北斗)ママ!
北斗! ハハ おかえり。
今日の晩ごはん 何食べたい?
カレー!
ハハハ カレーか。
♬~
まだ 答え出てないかな。
そうですか。
NPOとは 当初の2億8, 080万を上回る
2億9, 000万での契約が決まりました。
なお 竹鶴工務店は廃業し
一般建設業許可の更新をしないそうです。
以後 うちは秋川工務店と提携する方向で
話を進めてます。
そうか 分かった。 ご苦労さん。
どうだ。
月下も そろそろ独り立ちできそうだし
今後は 大型案件の時は
二人 ペア組んでみては。
ええ 私も こいつが相棒だと…。
社長… もう一つ ご報告が。
♬~
本日をもって
登坂不動産を退社させていただきます。
♬~
まさか ミネルヴァ不動産に行くのか?
誤解されてるようですが
私はミネルヴァのスパイではありません。
確かに 鵤社長とお会いしました。
君の父親 サンフラワー建材の
現場責任者だったんだって?
欠陥マンションを建てた父親の息子から
家なんて買いたいと思うかね。
当然 そんな人間を雇っている
登坂不動産の信用も… どうなるか。
このままでは
会社に迷惑をおかけすることになります。
ですから 退社を。
そんなこと気にしなくていい。
うちの社員は 私が全力で守る。
♬~
ありがとうございます。
ですが… もう決めたことですので。
♬~
桐山!
お前がやめても
どうせ ミネルヴァは悪評を流す。
だから やめる意味はない。
そりゃ 後輩なのに 態度クソでかいし
顔も やたら怖いし
体も無駄にイカついけど
お前と組んで どれだけ客のことを思って
仕事をしてるか分かった。
俺は お前と仕事がしたい。
やめるな 桐山。
♬~
やっぱり 俺の知ってる永瀬財地じゃない。
♬~
でも みんながみんな
あなたみたいに変われないんですよ。
♬~
家を売ることにします。
絶対に売ってはいけません!
俺を利用したってこと?
永瀬を追い込め。
つくづく嫌になった。
嘘ばっかついてた自分に。
不動産屋になりたいです。
そんな仕事 最高じゃないですか。
自分がやった過去は変えられない。
(寺木)ここでお前と話したかった。