【ドラマ10】プリズム(8)[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

【ドラマ10】プリズム(8)[解][字]

植物の調達に皐月、陸、悠磨はある場所に向かう。そこで垣間見える悠磨の素顔と陸の本音に、皐月はおさえ込んでいた思いを爆発させ、ある覚悟を二人に告げる。そして…

詳細情報
番組内容
出来る限り庭を仕上げようと、皐月(杉咲花)と陸(藤原季節)は、悠磨(森山未來)の伝手を頼って植物の調達に向かう。イギリスで知り合ったというハリー夫妻は、悠磨と陸の関係に気付き、皐月に言葉をかける。帰り道、皐月はおさえ込んでいた思いを爆発させ、ある覚悟を陸と悠磨に告げる。陸と悠磨も互いの本心に触れることに。引き渡しの日は近づき、皐月は最後に植物の世話をしようとガーデンに行く。するとそこには…
出演者
【出演】杉咲花,藤原季節,森山未來,寛一郎,石井杏奈,若村麻由美,ソニン

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

テキストマイニング結果

ワードクラウド

キーワード出現数ベスト20

  1. 悠磨
  2. 自分
  3. 皐月
  4. ハリー
  5. 美咲
  6. 本当
  7. 大丈夫
  8. 綾花
  9. 一緒
  10. 気持
  11. 後藤
  12. ダメ
  13. 回想
  14. 植物
  15. 下手
  16. 仕事
  17. 世間
  18. 全然
  19. バーベキュー
  20. 家族

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

解析用ソースを読めば、番組内容の簡易チェックくらいはできるかもしれませんが…、やはり番組の面白さは映像や音声がなければ味わえません。ためしに、人気の配信サービスで見逃し番組を探してみてはいかがでしょうか?

全て無料!民放各局の動画視聴ができるTVer(ティーバー)!まずはココから → 民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」

他にも、無料お試し期間のある配信サービスがありますので、以下バナーなどからラインナップを調べてみるのもいいかもしれませんね。



(陸)皆さん。

日章銀行からの融資が
打ち切られることになりました。

週明けには
引き継ぎの業者が決まりますので。

(章子)
あの人から頼まれたの。 陸さんにって。

ごめん。
悠さんと話さなきゃいけないことがある。

(悠磨)学生時代 俺と陸はつきあってた。

♬~

ここから少し歩くよ。
(皐月)はい。

大丈夫?
うん。

ハリー!

(ハリー)ユウマ!

(美咲)あ~ 久しぶり!
わ~ アハハハ… 久しぶり。

元気?
元気よ。 元気?

こちら 仕事仲間の
森下 陸さんと 前島皐月さん。

リク。 陸。
サツキ。 皐月。

で こちら ハリー夫妻。

イギリスにいた頃に
本当に世話になった2人で

今は ここで
有機農法の花農家をやってる。

あと ハリーさんは
ランドスケープデザインも手がけてる。

はじめまして ハリー・エバンスです。
ハリー。

そして 私の妻。 はじめまして。
美咲。

はじめまして。
はじめまして。 はじめまして。

メールは?
見ました。 見た?

よかった。 じゃあ 話が早い。

必要な花があれば 好きなだけ持ってって。

ありがとう。 この埋め合わせは必ず。

ウメアワセ…?
Umeawase means…

Make up this for chocolate cake.
Chocolate cake?

Yes!
Thank you very much. Lovely.

Shall we? Yes!
どうぞ。

ありがとうございます。
どうぞ~。

♬~

どうでしょう? 使えそうなのはある?

すばらしいです! ハリーさん 美咲さん
本当にありがとうございます。

ありがとうございます。
チョコレートケーキ 楽しみにしてる。

もちろん!
(笑い声)

じゃあ 選ばせてもらおっか。

すごい立派ですね。
ありがとう。

足元 気を付けて。
うん。

よいしょ。

よっ。

ありがとう。

あのさ…。
うん。

こないだの…。 ごめん。

ううん。 それは全然。

心配したよ。

ごめんね。

あっ… ありがとう。
ううん。 大丈夫…。

悠磨 これ終わったら みんなで
ごはん食べてけって ハリーがうるさくて。

バーベキュー どう?
バーベキュー。

それはもう断る理由がないね。
よかった。

何から何まで 本当にありがとうね。

ううん。 久しぶりに会えて うれしい。

2人は 本当に変わらない。

そんなことないよ。

私はシミもシワも増えたし
ハリーは少しおなか出てきたし。

あ そう?
うん。

悠磨は変わらないし 変わったね。

どういうこと?
更に頼もしくなったし 優しすぎる。

そうかな? そんなことないと思うけど。

ねえ あの陸くんって子が もしかして…。

さすがだね。

そう。
でも 陸のことは もう昔のことだよ。

そうなの?
そうだよ。

嘘はダメよ 悠磨。

嘘じゃないよ。 だって彼は

今日一緒に来てる
あの皐月ちゃんとつきあってる。

なるほど…。

今 彼は幸せになろうとしてるよ。

変わらないね。
そういう 自分を後回しにするとこ。

このままやれば火つくのかな?
そこに火をつけてどうすんの。

ええ? だって…。
(笑い声)

ここに火をつけるんでしょ?
いや… じゃあ 悠さん やってよ。

あっ…。

大丈夫?
大丈夫です。 すいません。

あっ 切ったのは どこに?
え~と ああ… ここに下さい。

はい。

ちょっと分厚すぎますかね?

全然 全然。 ボリュームあるから。
アハハ…。

悠さんもつけられてない。
まだ分かんない…。

下手くそだね。 その2人。

いやいや…。
出た~。 つくんだよ。 今からつくんだよ。

(美咲)できないじゃ~ん。
悠磨 まだ下手っぴなの。

ねえ 指を切らないで。
全然 君の指は食べたくないから。

はい。

ちょっと待って…。
(陸と悠磨の笑い声)

着火剤 使おう。 そうでしょ。
(陸と悠磨の笑い声)

あるんだもんね…。
(美咲)あるよ。 そっち うん 奥の方。

あの…。
(ハリー)はい。

つまらないことなんですけど…。
どうぞ。

もし 自分の恋人が…。

はい…。

ほかの人といる方が
幸せなんじゃないかって思ったら

ハリーさん どうしますか?

君のその考えは
正直 私にはよく分からないかな。

だって それは 相手のことを
信じられないということだからね。

その前に自分のこと 信じてない。

君は 陸の恋人?

はい。

君は 陸といて幸せ? ハッピー?

ん~ おいしい 野菜も。

よかった。
端っこの畑で作ってるの。 取れたて。

そうなんですか。 (美咲)うん。
向こうでも よく食べたね。

何せ ハリーはバーベキュー奉行だから。

雨が降ってもやるからね。
本当だよ。

悠磨は 植物のことはとても器用なのに
バーベキューだけは下手。

でも その下手さは超ハイレベル。
ハハハッ うるさいよ。

懐かしい こういうやり取り。

ねえ 覚えてる?
私たちと最初に会った時。

忘れるわけないでしょ。
俺のこと 自殺志願者と間違えたんだよ。

えっ?

(美咲)泣きそうな顔で立っててさ

今にも死んじゃうんじゃないかって
慌てて声かけたんだよね。

回想 あの 日本の方ですか?

はい。

やっぱり。

向こうで
夫とバーベキューしてるんだけど

食材余っちゃってるから
よかったら一緒にどう?

いいんですか?
うん。

ふだんなら そういうのに
ついてはいかないんだけどさ

でも おなかもすいてたし
正直 あの時は もう すがる思いだったね。

(ハリー)Someone is a hungry boy.
(笑い声)

よかった。
それだけ食欲があれば大丈夫ね。

何か 思い詰めた感じだったから

変なこと考えてるんじゃないかって
つい思っちゃって。

え? ごめん… 私 何か変なこと言った?

Are you OK?

(すすり泣き)

そうだったんだ。

(美咲)向こうでガーデンの仕事をするのは
学歴があっても難しいから。

悠磨は どうしてまた
日本に戻ってきたの?

う~ん そうだな…
まあ 理由はいろいろあるんだけど

まあ 一つあるとしたら

やっぱり ハリーに言われたことが
引っかかってたっていうのはあるかな。

僕は何か言ったっけ?
覚えてないよね。

覚えてない。 ごめん ごめん。
(笑い声)

それは 「日本の里山には多様性がある。
でも日本人は それに気が付いていない」。

ねっ?
それ 私も言われた。

よく言います。
でも ハッとしたんだよね。

人が手を入れることによって
自然の多様化が生かされる。

性質の違う植物たちが関わり合って
受け入れ合って 共に生きていく。

もう ここなんか まさに
その見本みたいな場所だけどね。

だから 植物たちが伸び伸びしてる。

一度 2人に
ここに来てみてもらいたいなって

何となく思ったんだよね。
そうだったんだ。

何か よかったです。

何が?
いや… 俺 勝手に

悠さんはずっと孤独だったんじゃないか
って思ってたから。

うん まあ 帰国した
もう一つの理由としてあるとすれば

これまで 自分が抱えてきたものを

そこから逃げてたんじゃないかなって
思った瞬間があって

だから そこに向き合うためには

日本に戻ってくる必要が
やっぱりあったね。

(美咲)逃げることも 時には必要よ。

でもさ 悠磨の周りには
いつも人がいたよね。 そう。

そうかな?
そう そう。

もう ずっと植物のことばっかり
考えてたような気がするけど。

だからよ~。 だって悠磨が手を入れた
草木は 素直に伸びるのよねえ。

分かります。 何か うれしそうっていうか。

植物は どうしたら自分が幸せか
分かってるかも。

結局 自分が幸せじゃないと
ほかの誰かを幸せにはできない ですね。

(焼ける音)
(美咲)Oh, my…! 焦げてる。 ハリー!

バーベキュー奉行さん。

♬~

あの…。

ちょっと教えてもらいたいことあって。

うん。 何?

手紙のこと。 何が書いてあったの?

[ 回想 ] ごめん。 悠さんと
話さなきゃいけないことがある。

それは
今ここで聞かなきゃいけないことなの?

今じゃないと もう聞けない気がして。

じゃあ 俺は先に下りてる…。

あっ 悠磨さんにもいてほしいんです。

[ 回想 ]
すぐ戻ってくるから ここで待ってて。

もう 苦しむのやめませんかね。

私たち3人とも
何かもうバカみたいじゃないですか。

どうして そう思うの?

いや だって…。

悠磨さん 陸のこと好きでしょ?

陸も悠磨さんに惹かれてるでしょう?

それが分かるくらいにはさ
私も陸のことが好きだから。

私は 陸と別れます。

はぁ… ちょっと待ってよ。

2人は話し合ったの?
今 話し合ってます。

いや… いやいや でも これじゃあさ
ちょっと乱暴じゃない?

分かってるんですけど…
悪いんですけど 乱暴なくらいしないと

私 2人のこと嫌いになりそうなんですよ。

いや 俺 何度も言ってると思うけど

俺は 自分の気持ちを押し通そうなんて
全く思ってない。

だって 陸は 皐月ちゃんと一緒にいる方が
幸せなんだから。

だから… 何で悠磨さんが
陸の幸せ 決めるんですか?

陸が決めることでしょう?

陸の幸せ 周りが決めていいなら

私は悠磨さんと一緒にいる方が
幸せだって思ったんです。

それは 皐月ちゃん…
許されることではないんだよ。

許すって?

悠磨さん 誰に許されたいんですか?

誰っていうか…。

世間にだよ。

世間って何ですか? 誰ですか?

家族… 家族もそうだよね
一番小さな世間。

一番傷つけたくも
傷つけられたくもない相手。

例えば 俺は 自分のセクシュアリティを
家族に告白して 僕の家族は崩壊しました。

そして お互いに何も理解し合えないまま
両親は亡くなって

そして 兄とはもう断絶して
連絡先はもう全く分かりません。

つまり 俺にはもう許してもらえる人は
誰もいないっていうことなんだけどね。

俺は 陸が 俺から離れていくことが
とても怖かった。

陸が世間の目に耐えられなくなって
俺から去ってしまうことがね。

だから 2人が「結婚します」だの
「あれは嘘でした」だの

そんなの聞かされて
もう うんざりしてたよ。

俺にとっては それは かなえたくても
かなえられないものだからね。

一体 何やってんだよって。

でも でも それでも 陸は皐月ちゃんと
いる方が幸せになれると思ってたから。

陸は皐月ちゃんを選んだから。 だから
それがおかしいって言ってるんです!

じゃあ じゃあ 聞きますけど

もし今 陸と悠磨さんが一緒にいることが
世間に許される時代だったら?

何の問題もなかったら?

もし今 陸と悠磨さんがつきあうことに
何の障害もなかったら

私と一緒にいる方が幸せなんて
悠磨さん 思いますかね?

自分で 陸のこと 幸せにしたでしょう?

陸のお父さんさえ許してくれたら
2人には何の問題もなかったでしょう!?

たらればの話なんかしたって
しょうがないんだよ。

俺は 理想じゃなくて 今この場所にある
現実の話をしてるんだよ。

一番愛している人たちが傷つけられるのを
俺はもう見てるのが耐えられないんだよ。

それが じゃあ 俺の弱さだって
いうんだったら そうなのかもしれない。

でも もう誰も傷つくのは見たくない。
俺はもう それは変えられない!

だから そうやって
自分のこと傷つけてるじゃないですか!

それ やめて下さいよ!

陸もそうだよ。 手紙のこと。

あの時さ 私に言ったよね。
「悠さんに会って話したい」って。

そんなこと言われたらさ
私 ダメなんて言えないじゃん。

本当は行ってほしくなかったよ。
じゃあ… そう言ってほしかったよ。

いや だってさ
だって あんな顔で言われたら

私 もう帰るしかないじゃん。

陸さ
もう いいかげん はっきりしてくれよ。

陸はさ 皐月ちゃんのことが
好きなんだよな? そうなんだよな。

じゃなきゃさ これちょっと…
都合がよすぎないですか?

なあ 俺は お前が言ってることを信じて
それで 俺は

引き裂かれそうな思い ずっと耐えて
ここまで応援してきたんだよ。

俺だって
どうしたらいいか分かんないんだよ!

皐月と出会って 俺 本当に 女の人
好きになれるか不安だったんだよ。

だけど 皐月とつきあって これでやっと

悠さんへの思いから解放されると
思ったんだよ。

なのに 悠さん 目の前に現れてさ。

女性の皐月を大切にしたいよ。

でも 男性の悠さんへの気持ち
消えないから…。

都合がいいよ。 都合がいいって
思われてもしかたないよ。

だけど 俺だって引き裂かれてんだよ。
こんなこと誰にも言えないよ。

だって 2人
俺の気持ち分かんないでしょ!

分かんないよ。
分かんねえよ! そんなこと分かってるよ。

俺… 俺がどんなふうに苦しんできたか
なんて 2人には分かんない。

俺も 皐月の苦しみ 分かんないし
俺 悠さんの苦しみ 分かんない。

みんな違うから。

そんな3人がさ
お互いに傷つけ合わないように

関わっていくのって おかしいかな。

あの 私にも…

私だって
2人のことなんて分かりようもないです。

でも でも…。

2人は強く惹かれ合って…

それだけは 私にだって
はっきり分かります!

私だって愛する人 傷つけたくないよ。

傷つけたくて言ってるんじゃない。

でも じゃあ 私も現実の話 します。

無傷で人を愛すなんて
そんな なまやさしいことできますかね?

だって 私 傷ついてますよ。

悠磨さんが陸を思って 私に遠慮して
自分の気持ちに蓋してることも

陸が 私を傷つけまいと
悠磨さんへの思い抑えてることも

もう全部 全部 しんどいです!

あの 私の父は
昔 母も私も傷つけたんです。

中学生だった私は
もう頭の中 ぐちゃぐちゃになって

学校にも行けなくなって。
でも 時間がたって 時間をかけて

その傷は完全ではないかもしれないけど
塞がれてます。

私だって 腹立ってるんですよ。

2人して時代のせいにして逃げてる!

ねえ 陸のため? 悠磨さんのため?
私のため?

ねえ もう嘘でしょ。 うんざりですよ。

その尊い言葉の裏側に
1ミリの偽善もないなんて言えますかね?

誰かのためなんて そんなの言い訳ですよ。

結局 みんな
みんな 自分が傷つきたくないだけ。

傷なんて いつか治るんだから。

治す努力はできるんだから
傷つけばいいじゃないですか!

無傷でいようとするなんて甘いんですよ!

私を
2人の足かせになんてしないで下さい!

さっき ハリーさんに言われたんですよね。
「陸といて幸せ?」って。

ごめん 幸せって 私言えなかった。

それは 俺のせいだから。

いや そうじゃない。 そうじゃない。

今日ね 悠磨さんと一緒に 横でね 陸が
笑ってるとこ見て思ったの。

私… 陸を
あんな笑顔にしたことないなって。

あの 安心しきった笑顔…。

陸と悠磨さんには
もう一度 ちゃんと向き合ってほしい。

誰が何と言おうと。

それって私が想像する以上に厳しくて
怖いことなのかもしれないけど

でも 私のせいで 2人が自分の思いに
蓋するの もう耐えられないんです。

終了です。

うん。

いいね。

きれいですね。

ここからの水やりは お任せでもいいかな。

はい。

ガーデン全て完成させられなくて
申し訳ない。

陸のせいじゃないよ。

まあ ともかく これで
このプロジェクトは終了になるね。

じゃあ 約束どおり…。

ちょっと待って下さい。

あの 改めて言うんですけど…。

帰り道に言ったこと 本気です。

[ 回想 ] 陸と悠磨さんには もう一度
ちゃんと向き合ってほしい。

そう簡単にはいかないって顔してますね。

そりゃそうですよね。

皐月ちゃん 俺は…。
あの…。

ちょっと きれい事 言いますね。

私 陸のこと嫌いになれないし
悠磨さんだって そうです。 尊敬してるし。

でも 私は 2人のこと嫌いになる自分を
好きになれないんです。

だから 自分のために
2人のこと好きでいようと思います。

2人のために 身 引くんじゃないんです。

何か きれい事じゃなくなりましたかね。

まあ あの… そういうことです。 じゃあ。

皐月。 あっ あの 「ありがとう」も
「ごめんね」もいらないから。

どうしたら自分が幸せになれるのか
多分 それだけ考えたらいいんだと思う。

じゃあ。

♬~

(泣き声)

かっこ悪いよ~。

結局 自分守りたかっただけなんだよ。

振られる前に振ったみたいに
しただけなんだよ。 かっこ悪いよ…。

(綾花)うん よしよし。

ほら ごはん食べよう。
そんなに泣いたら おなかすくでしょ?

はい 起きて。

あ~ はいはいはい。

…って 子どもか。 自分でやりなさい。

水分補給しよう。

キンキンに冷えてるよ。

うわっ 絶対おいしい。
皐月が好きなやつだよ。

はい。

は~い。 乾杯。

乾杯!

うまっ。

あのさ
皐月はムッとするかもしれないけどさ

皐月が もし森下さんと別れても
無理して強がったり

一人でこっそり泣いてたりしたら
私 正座させて説教したかもしれない。

何で?

だって皐月はさ いつだって
自分の気持ちを優先しないから。

だから 我慢しないで
気持ち発散してくれてよかったなって。

うぅ… おいしい。

どっちだよ? ハハハッ。

回想 植物は どうしたら
自分が幸せか分かってるかも。

♬~

どうした? 出社じゃないよね?

うん。 実はさ
どうしてもやりたいことがあって

これから その面接に行く。

皐月。
うん?

いいこと教えてあげる。
絶対に受かりたいんでしょ。

うん。

じゃあ 面接で下手に嘘はつかないこと。

熱意を見せること。 結局そこだから。

了解。 じゃあ 行ってきます。

行ってらっしゃい。

(後藤)へえ~ ディバーシティガーデンに
いたんだ? はい。

(後藤)うちも取り引きあったよ。
はい 知ってます。

(後藤)しかしねえ うちでは 女性は
すぐ辞めちゃうからね。
そうなんですか。

ハードでしょ この仕事。 だから
優秀な人でも すぐ辞めちゃうんだよね。

優秀で すぐ辞めなかったら
採用して頂けるんですか?

えっ? 優秀なの?

いえ。

造園の仕事って体力勝負だけど 体力は?

あります 多分。
(後藤)いや 「多分」って。 じゃあ 虫は?

カメムシが苦手です。
(後藤)それは俺も嫌いだけどね。

あの造園業は体育会系のノリだけど
まあ 見るからに…。

文系ですね。
(後藤)そうだねえ。

(井上)何か変なの来たな。
(田宮)適当に嘘ついときゃいいのに。

あの~ ちょっと質問しただけでも
この仕事に向いてる要素が

一つも見つけられないんだけど。
大丈夫です。 自分で見つけます。

あっ 自分でね?
はい。 はい…。

ただね こっちも商売だからさ
まあ あの 悪いんだけど

うちでは難しいんで
ほかの会社 当たってくれるかな?

嫌です。
えっ 嫌ってどういうこと?

えっ ダメですか?
えっ 今 ダメって言ったよね?

いや 「ダメ」とは
はっきりは言ってないですよね。

いやいや こっち困るよ。
いや 私の方が困ります。

いや もっと困るの こっちの方なんだよ。
いやいや…。 本当に。

(岡本)お疲れさ~ん。
(一同)うぃ~す。

何だよ ちっちゃい声でよ。 ええ?

頑張ります。
(後藤)いや あの これ 採用…。

あっ! あんた どっかで…。

[ 回想 ]
アジュガだよ。 取っちゃいけないやつ。

(岡本)あれ? あれ~。

え~ 造園業だったのか。
うん。

あっ それで走ると。
まあ 体力いるもんね。

そう。 ガーデナーになりたくて。

何か本当は 専門とか大学とか
行くみたいなんだけど

そんな時間も お金もないしさ。

いいと思う。
知識は あとからつけられるし。 うん。

あのね…。
何?

会社の分室が千葉にあるらしくて

見習いだったら
その方がいいみたいなんだけど

ルームシェアなんだけどさ…。

うん。 解散しようか。

実は 私もさ
剛くんと一緒に住もうかどうか

話が出てて。
えっ 復縁したの!?

そう。 言ってなかったっけ?
聞いてないよ。

よかったね。
うん。

いや よかったけども…。

まあ ちょっと寂しくなるけどね。

うん。

よし。 行こうか。

綾花。
スピード上げるよ ほら!

ちょっと待って。

♬~

やり直せると思うか?

♬~

(梨沙子)注射液を… ああ ちょっと…。

ただいま~。

えっ?

えっ!? ちょっと急にどうしたの?

ん? メール送ったじゃん。
見なかったの?

本当?

今月で
綾花とのルームシェア終わるからさ。

次 住む部屋は私1人だし

とにかく安さ重視で
激狭な部屋になると思うから。

こっちに荷物置きに来た。

あの 実家は物置ではないんですけど~。

いいでしょ
もともと私が住んでた部屋なんだからさ。

何? 勉強してんの?

そう。 お給料アップをねらってね。

すごいよ。 もうね 全然 覚えられない。

何の自慢にもなってないから。

皐月が一人前になるのと
どっちが早いかしらね。

負けないけど。

実家帰ってこいって言わないんだね。

どうせ言っても 帰ってこないでしょ。

さてと…
お夕飯の買い出しに行ってこようかな。

何食べたい? あっ そうそう
ちょっとこの辺 掃除しといてね。

あっ じゃあ 肉だんご。

えっ…。
(剛)よう。

えっ また何か修理頼まれたの?
うん そう。

今度はまた立てつけがどうとかで。
お母さん 買い物行っちゃったよ。

えっ? 本当?
ごめん。 ちょっと待ってて。

何だよ。 勝手だな~。

そういえばさ 綾花と復縁したんでしょう。
おめでとう。

今度は振られないようにしないとな。

大丈夫だよ。 だって 剛 変わったもん。

綾花とつきあったり 別れたり
つきあったりしながらさ。

つきあったり…
えっ ちょっとバカにしてる?

してないよ。

まあ ジェットコースター並みの
目まぐるしさに びっくりはしてるけど。

俺さ…。
うん。

女の子って 勝手に守らなきゃって
どっかで思ってたんだけど…。

でも考えたら それって

はなから 相手のこと弱いって
決めつけてたんだよな。

でも それはさ… 自分が弱いからなんだ。

だから 守ることで
自分がまるで強くなったみたいな。

自分自身の弱さを
克服したような気になってたんだよな。

すごいね。
えっ?

綾花って すごい。
そっちかよ!

今 俺が褒められるとこじゃないの?

だって 昔の剛から考えられないもん。

剛には綾花が必要だったんだね。

そうなのかもな。
うん。

で そっちはどうなの? 仕事もだけど
森下さんのことは もう吹っ切れた?

大丈夫なの?

そんなの全然大丈夫じゃないよ。
ダメじゃん。

まあ でもさ
相手の心が もう自分にはないって

自分で思い知らないと
完全には諦められないでしょ?

まあ 確かに。

私はさ 今 思い知ってる途中なの。

まだ途中。

まあ でも もうすぐ大丈夫になるから。

(梨沙子)ただいま~。 特売日だったよ。

あら 剛くん! 来てたの~。

「来てたの~」じゃないでしょ!
勘弁してよ。

ごめん ごめん。

あの お風呂場のドアがね ちょっと…。

じゃあ ちょっと行ってくる。

(梨沙子)閉まらなくなっちゃったのよ~。
(剛)もう…。

(梨沙子)ほら。
(剛)あ~。 これね。

まだ かけてなかった…。
サンキュー。

(サオリ)あっ 前島さん 遅い!
すみません。

嘘。 知ってるよ 水やりしてくれてたの。
ねっ?

(木島)うん。
(サオリ)ありがとう。

(ひとみ)これからは 私たちもやるから。

やっぱり 俺たちも気になってたからさ。
(三村)俺も。

♬~

よろしくお願いします。

あいよ。
任してよ。

続けましょう!
よし!

♬~

やっぱり みんな見捨てられないって。

夕方には野口さんたちも来てくれるって。

うれしいね。

そういえば 悠磨さんとはどうなったの?

うん。 気持ち 伝えたよ。

そっか。 よかった。

私 この会社に入れてよかったな。

皆さん。 あと3日ですが

しっかり手入れして
最高の状態で引き渡しましょう。

そうしましょう!
おお~!

それ!
木島さん!

♬~

♬~

皐月さん…。

妊娠? 急展開すぎるでしょ!

綾花!

私は前に進むよ。
だから 陸の場所で ふんばって生きて。