【BS時代劇】善人長屋(4)「嘘つき紅」[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

【BS時代劇】善人長屋(4)「嘘つき紅」[解][字]

極悪の詐欺師一味に騙された男を助けようとする加助とお縫。儀右衛門はこの件には関わらないと決めるが、お縫は反発し、長屋の住人の詐欺師夫婦に協力をあおぐ。

詳細情報
番組内容
加助(溝端淳平)が、ある商人に騙された男を長屋に連れてくる。調べたところ、商人の正体は極悪の詐欺師・三寸の又五郎(神保悟志)であると分かり、儀右衛門(吉田鋼太郎)はこの件には関わらないと決めるが、お縫(中田青渚)は反発する。お縫は長屋の住人で詐欺を裏稼業とする菊松(徳井優)・お竹(美保純)の夫婦に協力をあおぎ、自らも田舎娘に化けて又五郎を騙し返そうとするが、そこに何も知らない加助がやってきて…。
出演者
【出演】中田青渚,溝端淳平,高島礼子,吉田鋼太郎,徳井優,美保純,溝口琢矢,蕨野友也,神保悟志,辻本祐樹,今井隆文,柳沢慎吾
原作・脚本
【原作】西條奈加,【脚本】森下直
音楽
【音楽】住友紀人

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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  1. 相屋
  2. 加助
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  4. 江戸
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  17. 拙者
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  20. お願いいた

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   ごあんない

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♬~

(加助)早まるない!

(彦次)死なせてくれ!
死なせてくれ!

いけねえ! いけねえよ!

(お縫)あのお団子
とっても おいしかった~!

また行こうね。
うん 行こうね。

加助さん?

[ 心の声 ] もしかして…
ううん 必ず このあと

あの人を連れて 加助さんは うちに来る。

はあ…。 ええい もう!

お縫ちゃん?

ごめん 用事があった。
先に帰ってて。

うん。

加助さん。
お縫さん。

ちょうどよかった。 これから
千鳥屋さんへ行くつもりだったんだよ。

やっぱり。 あのね…。

<この時 この男の人から
ただごとじゃない においがした>

何が… あったんですか?

♬~

<世間様から
善人長屋と呼ばれちゃいますが

うちの店子は そろいもそろって

裏稼業持ちの悪党ばかり>

<差配の一家は
盗品を売りさばく系図買い屋>

<そんな悪党どもが
一人の善人に
かき回されて

人助けを
するはめになる

不思議な物語でございます>

3両2分が 11両2分に化けた!?

ちょうど1年前
紅問屋の相屋の手代から

紅を扱わねえかって
往来で声をかけられて…。

(弥助)これが 相屋の紅でございます。

相屋の本店は相模で
江戸に出店を開いたばかりの新参者です。

どうか お頼み申します。

あ~… けど ご覧のとおり
うちは しがない小間物売りで…。

(お雪)紅なんて高い品
仕入れるお金もありませんから。

仕入れの払いは お待ちしますよ。

半年でも 1年でも。

1年待ちましょう。
利息の目安は 1割2分で。

そりゃ 安い!
けど お前さん。

心配いりませんよ。
うちのは ものがいいから

いくらでも売れます。

確かに 相屋の紅は
面白いほど よく売れた。

俺と お雪は 商いの品を紅一本に絞って
売りに売った。

この調子なら あと2~3年で
念願の店も持てそうだ。

お雪の腹には 子も出来て…。

1年たった昨日
待ってもらってた仕入れの金を

相屋に持っていったんだ。

(彦次)ごめんなすって。

元利合わせて3両2分。
どうぞ お改めくだせえ。

(相屋)
彦次さん お宅の払いは11両2分だが。

は!? 何 言ってんです 相屋さん。

こちらの手代の弥助さんは
利息の目安は1割2分だって。

利息じゃねえ。
この一年の紅の仕入れ値の合計だ。

紅はね

安い時もありゃ 高い時もある。

一年合わせて 11両2分だい。

で… でたらめだ!
でたらめ? 面白え。

じゃ 出るとこ出ようじゃねえか。

10両盗めば 首が飛ぶ。

残りの8両 耳そろえて持ってこい。

は… 8両?

それで 稼ぎの全てと

ためてきた銭を かき集めて
やっと払ったんだが

もう な~んも残っちゃいねえ。

米を買う金も
生まれてくる子のための金も

びた一文 残っちゃいねえ…。

それで… 首をくくろうと…。

加助さん 悪いが その米の銭も払えねえ。

俺が好きでやってんだ。
気にするなって 彦次さん。

3両2分が 11両2分に化けて

8両も余計にふんだくるなんて 騙りだわ。

彦次さん お雪さん

このこと
うちのお父っつぁんに話してみます。

(2人)えっ?

お父っつぁんなら
きっと いい知恵を出してくれます。

(儀右衛門)昨日聞いた 紅売りの件だが
関わらねえことに決めた。

どうして?

相手が悪い。 悪すぎる。

(半造)1年前に江戸に紅の店を出した
相屋吉右衛門。

裏の名は 三寸の又五郎。

通り名どおり
舌先三寸の大がかりな騙りの一党だ。

騙りの?

稼ぎ場は 相模から武蔵辺り。

だがよ とうとう
八州廻りの役人に追われて

江戸に逃げてきたそうだ。

とんでもないやつらだね。

ほとぼりが冷めるまで
江戸で荒稼ぎする腹らしい。

この一年で やつらに関わった商人は
軒並み

店を手放したり
首をくくったりしてるそうだ。

だったら なおさら見過ごせない。

江戸を よそ者に荒らされて
江戸っ子が黙ってられる? お父っつぁん。

俺たち悪党が人助けなんぞ
そもそも おかしな話だ。

けど…。
(お俊)お縫。

私らだって 所詮 悪党だ。
おっ母さん…。

騙りの親分を相手にすりゃ
これまでみたいな やけどじゃ済まねえ。

下手すりゃ 長屋ごと大火事だ!

相手が悪すぎて 尻尾を巻く。

なるほど 俺たちゃ悪党だ。

首を… くくろうとした人を…

助けちゃいけないの?

悪党は 一切 人助けをしない。

それじゃ
人でいるのを やめるのと同じよ。

♬~

焦んなくても じきに帰ってくるさ。
ほい。

はあ…。
13回目。

人のため息 数えないでよ 文さん。
商いに行ったら?

表の振り売りは 俺ぁ好かねえんだ。

裏の美人局は 善人野郎のせいで
長の おいとまだしな。

加助さんのせいで?

おもんに化けて 長屋を出ようとすると
呼び止められて説教だ。

加助のおっさんは おもんを
ただのいたずらだと思ってやがるからよ。

フフッ 文さんのためを思って
見張ってくれてるのよ。

いい迷惑だよ。 兄貴なんざ

「加助の野郎は 隠密同心なんじゃねえか」
なんて言いだす始末だ。

…ったくよ! あのおせっかい野郎め。

とにかく 文さんは もう引いて。
お父っつぁんが 不承知なんだもん。

でも あの2人さえ江戸に帰ってくれば
きっと…。

お縫坊 あれじゃねえか?

あっ!
(笑い声)

お竹おばさ~ん! 菊松おじさ~ん!

おや お縫坊!
達者だったか~!

待ってたよ~!

お帰りなさい!

…というわけなの。
相手は騙りの一党 三寸の又五郎。

けど うちの長屋にだって
騙りの玄人がいる。

それが こちらの お二方だ。

こないだの裏仕事のあと
物見遊山の旅に出かけて随分たつ。

そろそろ帰ってくる頃なんじゃねえかと

お縫坊と ここで首を長~くして
待ってたってわけだ。

参ったな お竹。
帰って早々 三寸の又五郎だとよ。

うん あ~… ごちそうさま。

やっぱり 江戸の汁粉が
一番おいしいねえ。

えっ?

どうか 一口だけでも食べておくんなせえ。
腹の子のためにも。

加助さん 親切は ありがたいが
そろそろ帰ってくれ。

あんただって 身内が待ってんだろ?

いいんだ。 女房と娘は
去年 赤坂の大火事で亡くなっちまって

俺は一人だから。

さあ 腹の子のために。

(お雪)結構です。
彦次さんからも言っておくれよ。

ごめんなさいよ~。 こちらが
紅売りの彦次さんのお宅ですか?

あっ はあ…。

お宅が 世話好きの加助さん?

は? へい 加助でやすが
おかみさんは?

あっ 加助さん この人たちはね…。

煮豆の担ぎ売り。
千七長屋の竹と申します。

お竹の亭主の菊松で。
どうぞ どうぞ お見知りおきを。

善人長屋の! そりゃ どうも。
あっしは錠前屋の…。

加助さん。
で こちらが彦次さんで

あちらが お雪さんだね。

アハハハハッ! 子細は こないだ
お縫坊から聞きましたよ。

私も 大層 気の毒になっちまって

うちの煮豆が大好物の常連のお武家様に
相談してみたところがね。

(菊松)「拙者が間に入り
余計に取られた8両を

相屋から返金させる算段をつけてもよい」

ついさっき お返事を頂きやして
あとは ご夫婦次第…。

[ 心の声 ] えっ もう騙りが始まったの?

どうします? お武家様に頼んでみます?

お前さん!
(彦次)ああ ありがてえ! ありがてえ!

お願いいたしやす!
お願いいたしやす!

じゃ そういうことで。
行くよ お前さん。
あいよ。

元気な子を産んでおくれよ。

お願いいたしやす!
お願いいたしやす!

任せなさい。

やった~!
(泣き声)

彦次さん お雪さん
よかった! よかった! アハハハッ!

<早速 私たちは 騙りの段取りに入った>

お竹おばさ~ん!

♬~

よく こんなボロ着
質草で預かったもんだわ。

そこが 儀右衛門の旦那の いいところさ。

貸してごらん。
はい。

えっ!?
はい 次 糸で かがって。

裂いといて かがるの?
そう。

そういうところに
生活のにおいが出るんだ。

騙りの神髄は 細かいところに宿るんだよ。

へえ~。

ねえ お竹おばさん

このこと お父っつぁんたちには
くれぐれも ないしょで お願いします。

承知だよ。

よろしくお願いします!

それより 早く 糸で かがって。
はい。

<次の日から毎日 お竹おばさんと私は
相屋の店先に立った>

また来やがった 貧乏人が。
どうしやす? 親分。

目障りなやつらだ。
水でもまいて 追っ払え。

へい!

ちょ…!
ここんとこの日和続きで

ほこりが立っていけねえや。 ほれっ!

ちょっと いくら何でも…!

ふう~!
わっ!

ちょ…!
行くよ~。

だって! いくら何でも 犬猫みたいに。

上々だ。
相手が こっちの顔を覚えた証しさ。

ありがとうございました。

お客様 お見えです。

いらっしゃいませ。

えっ?

紅をおくれ。

わたしゃ 紅なんて買うのは
初めてだから

あんた 選んでおくれな。

は… はい!

では こちらなどは。

これは いくら?
100文で。

ふ~ん…。

じゃあ… これは いくら?

そちらは 少々 値が張りまして
1両になりますが。

1両!? これが?

手前どもの 一番高価な品で。

安いよ。

もっと高い紅はないのかい?

はい ただいま 蔵に とっておきの紅を!
ええ ただいま!

お待たせいたしました。

おっ母さん 私
これと これがいいわ。 ああ。

好きなのを まとめて買ってあげるよ。
わあ~!

<この日は大枚 4両を はたいた。

私は空恐ろしかったけど

大きな獲物を狙う時は
大きく仕掛けなきゃいけないと

お竹おばさんは まるで動じなかった>

旦那様 お見えです!

また来たよ。
いらっしゃいませ!

(相屋)ああ~ これは これは!

毎度 ごひいきに あずかりまして
ありがとうございます。

相屋の主人 吉右衛門でございます。

[ 心の声 ] これが三寸の又五郎。

さすがだ。
悪人のにおいが まるでしない。

先日は留守にしており 失礼いたしました。

よろしければ 奥で
まず お茶とお菓子など いかがでしょう?

[ 心の声 ] すっごい手のひら返し。

亭主は しがない指物師でね

腕はいいが 商いが下手で

私ら 米びつの底をなめるような暮らしを
していたんだよ。

それがさ 富くじの大当たり。

やはり 富くじでございましたか。

(お竹)今のは 例え。

こないだね お侍が訪ねてきて

何でも 加賀百万石のお殿様の
ご婚礼の品とかで

手箱と文机の注文を ぽんと!

前金で 80両さ!

80両! それはまた…。

加賀様のご婚礼のお支度なら

ほかにも いろいろと
ご入り用でございましょうな。

何と言っても
百万石の大大名様でございますからな。

ところがね そのお役目を仰せつかった
あかい… え? うかい…?

御買物方様よ。

それそれ。
その御買物方様が言うにはさ

百万石のお殿様も…。

(小声で)台所は火の車。

(小声で)
どこも不景気でございますからな。

お支度のお金は 一両でも安く抑えたい。

それで わざわざ 江戸まで来なさって
「名より実」さね。

たとえ 名はなくとも
確かな品を探して探して

それはもう大変なご苦労をされて…。

紅なぞは もう どこぞに お決まりで?

[ 心の声 ] かかった!

決まりましたよ。
えっ? 決まった?

ご婚礼のお支度だよ?

紅なんてのは いの一番に
決まったに違いない。

では その御買物方様は
もう 加賀に戻られて…?

いますよ 江戸に。

だったら
まだ 紅は決まってないんじゃない?

アハハハハハッ!
どっちでもいいだろ 紅なんて。

いかがでしょう? その御買物方様に

お取り次ぎを
お頼みできませんでしょうか?

[ 心の声 ] 食いついた!
アハハハッ 無理無理~!

ええっ!?
(相屋)そこを なんとか!

本日のお買い物の代金は
結構でございますので。

ただ!?

気を付けな。

ただより高いものはない!

参りましたな。 ハハハハハハッ!

(笑い声)

弥助。
へい。

先日のお買い物の代金
4両を お返しします。

あっ あ~… 聞いてはみますがね

当てにはしないでくださいよ。

そりゃもう!
まことに ありがとうございます。

[ 心の声 ] 騙りの親分を引っ掛けて

4両返させ お礼まで言わせた…。

すごい すごすぎる お竹おばさん!

お縫 ここんとこ毎日出かけてるけど
どこ行ってるの?

友達のとこ。

加助さんが隠密同心?
そりゃねえだろ 唐吉さん。

(唐吉)いや 旦那
万万が一ってのは ありやすぜ。

まあ 油断がならねえのが世の中だが。

あっ そういや お縫。
はい。

文吉さんは 何やってんだ?
近頃 めっきり見かけねえが。

知らないわ。

それより お父っつぁん 勝てそう?

何を言ってるんだ お前は。
お父っつぁんが負けるわけねえだろう。

旦那 王手でやす!
(お俊)ええっ!?

あ~ 何だ その手があったか!
(笑い声)

待った!
えっ? 待った!

待った? 待った!
いや 待ったは なしです…。

いいじゃねえか 一回ぐらい…。

<何だか一人 さみしい気がした。

嘘は心をさみしくさせる…>

帰ったら すぐに裏稼業かい。

文吉も相方にってのは
こりゃ 相当な獲物だな お前。

悪いが半造おじさん
獲物については 明かせねえ。

それが 騙りの極意でござれば。

そうだよな。 ハハッ! 文吉 頑張れよ。

終わったぜ。
かたじけない。

かたじけない。
お竹が引っ掛けて 既に10日。

先方は さぞ じれていることであろう。

某も 侍言葉を仕込まれ
舌先が うずうずしてござる。

では 参るとするか。

かしこまってござる。 菊山藤五郎様。

ん~!

(相屋)江戸にいらっしゃられ
既に ふたつきでございますか。

ご婚礼のお支度は では 随分と
調われたことでございましょうな。

う~ん それが なかなか。

特に紅白粉の類いがのう。

ああっ… と申されますと?

江戸屋敷の奥女中どもには
それぞれ ひいきの店があるようじゃ。

ご婚礼の紅白粉も
そこから買えと かしましく。
ほう。

我らが いくら懐事情を申しても

男に紅のよしあしは分かりますまいと
ピシャリだ。

それでは 是非とも こちらを。

おい 弥助。
へい。

(菊松)相屋 これは?

相屋の紅でございます。

お女中様方に お試しを是非。

お試し… なるほど その手があったか。

(物音)

(物音)

これは?
上の紅は 奥女中様方に。

そして 下は 菊山様に。

相屋…。
ヘヘッ。

無礼者!

武士が 金で役目を曲げると思うたか!

見損なうな!

ああっ! 申し訳ございません!
(菊松)帰るぞ!

お待ちください!
お怒りは ごもっともなれど

奥の女中方を説き伏せるには 金が…

小判が入り用かと。

何を言う!
その方まで江戸に毒されたか!

お家のため お役目のためなら
喜んで毒されます!
何!?

少しでも安く お支度を調えるため
ここは何とぞ… 何とぞ!

無念千万なれど…。

菊山様 何とぞ!

(菊松)まことに…。

まことに 無念じゃ!

(2人)はは~っ!

何だよ? 兄貴。

俺とお前は この世で たった2人の
血を分けた兄弟だ。

お前 俺に 何か話すことはねえか?

は?

別に… ねえよ。

あっ すまねえ。

こんにちは。
こんにちは。

見てくだせえ この立派な大根!

もう 来ねえでもらえねえか。

あれから 何の音沙汰もねえ。

たとえ お武家が間に入ったって
あの相屋から8両…。

よく考えりゃ 無理な話だ。

諦めちゃならねえよ 彦次さん。
望みをつないで…。

おせっかいは もうたくさんだ!

身内が死んで つらいからって

もっと つらそうな人間探して
世話焼いてんじゃねえよ!

親切ごかしに忙しく立ち振る舞って

実のところ てめえが
忙しくしてたいだけじゃねえか。

忙しくしてりゃ
死んだ女房や娘のことは考えずに済む。

そうだろ!

お前さん 今のは言い過ぎだ。 謝って。

うるせえ!

「望みをつなげ」って
言われるばかりじゃよ

いつまで つなぎゃいいんだよ!

(泣き声)

明日…。

明日まで つないでください。

お武家様が 明日
相屋と最後の話し合いをします。

彦次さん お雪さん
明日までの辛抱です!

明日?
はい。

よし 明日だ!
明日だよ 彦次さん お雪さん!

大根 食べましょ。
今 準備しやすから。

加賀様のご婚礼のお支度だ。

まず 500両は堅えぜ。

騙り冥利に尽きやすねえ 親分。

全くだ。 さすが 江戸だな。

(笑い声)

≪(菊松)御免。

これはこれは
お早いお着き まことに ありがたく。

すまぬ。 まことに すまぬ。

こたびの話は なかったことで。

なかったこと!? 一体 何が?
すまぬ!

お金は?
お女中様方に お金は渡されたので?

渡した。 信念を曲げ ひそかに配った。

女たちは あれこれ もったいをつけ

最後に 拙者に… これではいかぬと。

50両も握らせて!?

その50両すら受け取った覚えはないと!
バカな!

拙者も… 拙者も驚がくした!

女というものが あそこまで
ふてぶてしいとは思いも寄らず…。

まことに… まことに 相すまぬ~!

それじゃあ 50両全て こちらの丸損!?

そうなる~!

丸損かい。

わびの… わびのしようもない。

これを。

これは…。
42両ある。

50両には まだ8両足らぬが
国元の拙宅より 急ぎ送らせた金だ。

拙者も小禄ゆえ これが精いっぱいなのだ。

そうですか。
それじゃあ 自腹で ご弁償を。

それは それは。
もちろん 弁償だけでは済まされぬ。

これより その方らの相模の本店に
急ぎ参り…!

いやいや いやいやいや…!
そのお気持ちだけで結構でございます。

この相屋吉右衛門
菊山様と お顔つなぎ できただけでも

8両は
途方もなく安い出費でございましたよ。

相屋… まことに まことに相すまぬ!

そんな お手をお上げくださいませ。

(菊松)本来ならば 腹を…!
(相屋)いやいや いやいやいや…!

(文吉)せっかく 50両せしめといて
42両も返すかね。

騙りの分際で 欲がなさすぎら。

本当に42両返したの? 菊松おじさん。
ああ そうさ。

金のほとんどが戻ってくりゃ
あっちも だまされたとは気付かねえ。

あ~ なるほど。

確かに。 いや けどよ…。

いい?
だまされたことを 獲物に気付かせない。

それが 騙りの肝心要だ。

待たせたね お縫坊。 お前さん。
あいよ。

ほい!

残った8両ね。 恩に着ます!
菊松おじさん お竹おばさん。

じゃあ 私 早速 彦次さんのとこに…。

待て 待て 待て! 慌てるなって お縫坊。

よっ! ほっ!

(お竹)おお~!?
どこで くすねたの?

いや 相屋がくれた
試しの紅を売ったのさ。

これで
おじさんと おばさんの 厄落としだ。

文さん!
へえ~ うれしいこと言ってくれるね。

文吉がねえ。 雨でも降るんじゃねえのか?
ちょ…。

文さん! イテッ!
見直した!

いや ふだん どんだけ見損なってんだよ。

相当よ。
(笑い声)

<うちの長屋は 悪党ばかりだ。

でも 互いを思う心根は温かい>

ねえ 残った8両は
今日中に届ければいいもんね。

で どこ行く?

この先に ちょいといい料理屋がある。

あっちだ! ほれ!

飯にしましょう 彦次さん。

加助さん。

昨日は あんたに八つ当たりをしちまって
すまなかった…。

そんなの気にしちゃいねえよ 彦次さん。
さあ 食べよう。

もうじき 8両が返ってくる。

ああ~ 待ち遠しいや! ヘヘッ!

≪(鐘の音)

まだ 今日だ。
今日は まだ終わっちゃいない!

≪(鐘の音)
さあさあ 頂きやす! ヘヘッ!

ハハ…。

あ… たくあんは絶品ですぜ。

私たち 昔は まっとうな夫婦でさ

煮豆を売って こつこつと銭ためて
小さい店を持ちたいと。

それが いよいよって時に騙りに遭って。

えっ おばさんたちが騙りに遭ったの?

有り金 全てだまし取られて 一文無しさ。

その野郎 よっぽどの玄人だな。

飯屋で知り合った 気持ちのいい男でよ
すっかり友達になって 半年たった頃

いい店が売りに出てるぜと知らされて
有り金渡したら あっという間に消えたよ。

うん 見事な手際だったぜ。

そん時 私の腹ん中には子がいてね

かゆも水も喉を通らず
寝込んだあげくに流しちまった。

それ以来 子供は持てない体になった。

俺もヤケを起こしたね。

正直者が泣きを見る世の中なんぞ
くそ食らえと

見よう見まねで こっちも騙りを働いた。

そしたら なんと うまくいっちまって
5両も せしめた!

いきなり5両も!?
はあ~ そいつは すげえ。

なっ?
うん。

どうしようかと血の気が引いたぜ。

一文無しが 今度は5両だ。
お竹に何て言う?

いや 言い訳なんかできっこねえ。
正直に全て話した。

その時 お竹が何て言ったと思う?

わたしゃ 笑っちまったよ。

ふさいでたのが嘘みたいに
腹の底が抜けるかってぐらい

げらげら笑ったね。

真面目一筋の この人がさあ
悪事を働くなんて

笑えて 笑えて しかたなかった。

まあ それから騙りの夫婦さ。 ヘヘヘッ。

ヘヘヘヘヘヘヘ。

田舎侍のお人よしが。
自腹切って 42両とはよ。

全くで。
その上 相模の本店にまで行きかけた。

行ったところで 店なんてありゃしねえ。
(笑い声)

≪(店員)旦那様。
何だい?

≪(店員)お客様が。

まあ 入んな。

夜分 恐れ入りやす。

今日 こちらに お武家様が
8両取りに来られたと思うんでやすが

どうなりやしたでしょうか?
8両?

紅売りの彦次さんの8両です。

彦次の8両…。
へい。

で その取りに来られた
お武家様というのは。

あ… お竹さん夫婦と
懇意なお方だそうで。

はて その お竹さん夫婦というのは?

小柄な亭主な菊松さんと
きっぷのいいおかみさんの お竹さんです。

その 御買物方様が言うにはさ。

紅白粉の類いがのう。

ああ あの2人で。

ほかにも こぎれいな若衆と

かわいらしい娘さんが
ご一緒ではありませんか?

え? 文吉さんと お縫さんも こっちに?

ええ ご一緒に。

へえ~ アハハッ そうでやしたか。

よくも この俺を騙りやがったな!

な… 何の話で?
とぼけるない!

お前ら!
(子分たち)へい!

かわいがってやれ。

殺してでも連中の居所を吐かせろ!
(子分たち)へい!

ちょっ…!

ぐあっ!

おら! 立て 立て 立て…!

♬~

まだまだ まだまだまだ…!

♬~

≪やめろ!

何だ? おら てめえは!

♬~

やあ~!

♬~

ぐあっ!

♬~

うっ… うう…。

と… 唐吉さん…。

♬~

(儀右衛門)あ~ 加助さん!

差配さん…。
片づきやした。

ああ。 アハハハハハッ。

あ~ もう大丈夫だ 加助さん。

間に入った お武家さんが
8両は間違いなく取り返してくださった。

けどなあ 相屋の方は業腹で

騙りだ何だと
最後まで難癖つけて騒いだんだそうだ。

それでな そのお武家さんから千鳥屋へ

念のためだが気を付けなさいと
お使者が来て

それで こうして様子を見に来たんだよ。

そうでやしたか。
ああ ああ ああ ああ…。

お縫坊の人助けの件
引き受けることにしましたよ。

あ… いや けどな お竹さん

相手は 三寸の又五郎だぜ?

それも承知で。

旦那 おかみさん
お縫坊から このこと

旦那方には知られぬようにと
頼まれたんで

どうか 知らぬふりで
最後まで お願いいたしやす。

まあ お竹さんと菊松さんが
ついていてくれるなら。 なっ?

お前さん!
けどよ… お縫を泣かせちまったしよ…。

親バカ。

いや おっ… え… ええ~?
(笑い声)

そうそう これは会津の旅土産。

加助さん あんたのおせっかいは

やめろと言っても
止まるもんじゃないようだが

俺は 長屋のみんなを
危ない目に遭わせたくはない。

訳は何であれ 唐吉さんが相屋で暴れたと
お上に知れりゃあ

おとがめがある。
へい。

元は
あっしの おせっかいから始まったこと。

今夜のことは 誰にも言いやせん。

お縫や文吉さんにも ないしょで頼む。
へい。

けど 相屋さんの方は…。

な~に 相屋も黙ってるさ。

「三寸の又五郎 次は召し取る
隠密同心」!?

よかった。

俺で よかった。
えっ?

何がだい? 加助さん。

もし お縫さんや文吉さんが

こんな目に遭ったかもしれねえと思ったら
俺ぁ…。

俺で よかった…。

8両も返ってきて… 本当に よかった。

けど もう二度と 人助けはしやせん。

加助さん あんたって人は

どうしようもねえ善人だぜ。

(笑い声)

あ~あ 寝ちまった。

けど 旦那

わざわざ 書き置きで身分を明かす
隠密同心なんて いやすかね?

まあ うのみにゃ しねえだろうが
八州廻りから追われてる連中だ。

まず用心して 逃げを打つ。

<料理屋で厄落としをしたあと
私は彦次さんに8両を返しに行った。

不思議なことに 加助さんはおらず

次の日には
三寸の又五郎一家も消えていた。

何だか きつねに つままれた気分だけど

フフッ
だまされたことを獲物に気付かせない。

それが 騙りの肝心要>

一目だけでも殿に。

お目通りを!
犀香! おい!

殿様も今 重い病で。

それで 殿様に会いに行ったのかい。

姉上様が毒を盛ったとの噂も。

会うことは かなわぬらしい…。

こいつは 無理筋だ。

一生のお願い!
これは 命懸けの恋なの!