【土曜時代ドラマ】小吉の女房2(5)「お信、娘義太夫になる」[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

【土曜時代ドラマ】小吉の女房2(5)「お信、娘義太夫になる」[解][字]

お信(沢口靖子)と小吉(古田新太)は、新門辰五郎(市川右團次)に頼まれ、御法度になった娘義太夫の見習いだった少女・お峰(福本莉子)をしばらく預かることになる。

番組内容
 お信(沢口靖子)と小吉(古田新太)は、新門辰五郎(市川右團次)に頼まれて、娘義太夫の見習いだった少女・お峰(福本莉子)をしばらく預かることに。天保の改革で娘義太夫は御法度になり、困っていたのだ。なんとか一度だけでも人前で義太夫を語りたい、と願うお峰のために、お信と小吉は麟太郎(稲葉友)や芸者・お民(大西礼芳)の協力も得て、秘密の会を催す計画を立てるが、奉行所の同心に嗅ぎつけられてしまうのだが…。
出演者
【出演】沢口靖子,古田新太,高橋和也,稲葉友,稲垣来泉,大西礼芳,市川右團次,風間杜夫,中島ひろ子,福本莉子,【語り】春風亭昇太
原作・脚本
【作】山本むつみ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – 時代劇

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キーワード出現数ベスト20

  1. 寄席
  2. 娘義太夫
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  4. 文吉
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  7. お前
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  9. 深川
  10. 浅草
  11. お師匠さん
  12. お峰
  13. 義太夫
  14. 宮地芝居
  15. 稽古
  16. 勝様
  17. 小屋
  18. 奉行所
  19. 法度
  20. 役人

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<天保13年 初物の野菜を

高値で売買することを禁ずる
お触れが出ました>

おい。

初物のなすを 高く売ったそうだよ。

いくらご法度だって なすぐれえでなあ。

また召し捕りか…。

<江戸の町には
質素倹約 綱紀粛正を強行する

改革の嵐が 吹き荒れていたのです>

♬~

(お信)まあ よく出来ていること。

でしょう?
これで お徳さん

また店に出られますよ。

どっから都合したんだい。
深川八幡の宮地芝居でさ。

床山が顔見知りで。

(お順)宮地芝居って 何ですか?

神社の境内でやってる
掛け小屋の小芝居さ。

あ そうそう 嬢様には これを。

小道具の余りもんですが
あやとりひもに どうです?

ありがとう 銀次さん。

(銀次)どういたしやして。

宮地芝居は もういけやせん。

とうとう 小屋を取っ払えと
お達しが出たそうで。

取っ払うって 江戸中の小屋をかい?
へい。

役者も裏方も 廃業するか
旅回りに出るしかねえってんで

衣装や道具を始末してるんでさあ。
ふ~ん。

天下の中村座と市村座も
日本橋の二丁町を追われて

浅草聖天町裏に所替えですからね。

100年も前から江戸の真ん中にあるものを
わざわざ遠くに移さなくても…。

お取り潰しにならなかっただけ
マシかもしれませんや。

愚にもつかねえことやりやがるぜ。

寄席や芝居小屋潰して
誰が得するっつうんだい。

寄席で思い出した。
ちょいと奉行所に行ってきます。

おっ 呼び出しでも食らったか。
違いますよ。

ほら 去年の暮れ
娘義太夫が 大勢召し捕られたでしょう。

長えこと 伝馬町の牢に
放り込まれていたのが

いよいよ 今日
お沙汰が下るって噂なんでい。

それじゃあ 100日も牢に…
ひどい。

役人どもが張り切って
片っ端からしょっぴくから

奉行所の詮議が
つっかえてるんだろうな。

よし! じゃあ
俺も ちょっと見に行ってくっか。

へい。 行ってきやす。

行ってらっしゃい。
んっ!

母上。

娘義太夫は
悪いことなのですか?

えっ…。

♬~

今ごろは 半七っつぁん。

<天保の頃 娘義太夫が
大ブームを巻き起こしました。

現代のアイドルさながらの人気で

町人はもとより
武士までが寄席に詰めかけ

風紀を乱すと 問題になったのです>

悪いことではありません。

ただ 女が義太夫節を語るのは

禁じられてしまったのですよ。

どうして?

男ならよいのですか?

それは…。

女の髪結いも ご法度だし…。

おかしな世の中。

おお 来たぞ!

<太夫たちは
判決の申し渡しを受けるために

伝馬町の牢から
奉行所に引き立てられました>

(お民)鶴秀師匠…。

この間の子…。

≪おい!

んっ!

(小声で)出ちゃいけない。

んっ!

お待ちよ!

(銀次)ひっでえことするなあ。

弱え者 見せしめにしやがって。

改革が聞いてあきれるぜ。

行くぜ。

ふんっ… 痛っ!

フン ざまあみやがれ。

<この日 36人の娘義太夫に
30日の手鎖が言い渡され

寄席の席亭には
江戸払いの処分が下されたのでした>

(お徳)あっ どうぞ。

よく似合っていること。
まるで地毛のようです。

根を低く 結い直してみたんですよ。

さすがは 髪結いのお徳さん。

おかげさまで 私は大助かりですが…。

小屋を潰される 宮地芝居の人たちは
さぞ お困りでしょうね。

ええ…。 娘義太夫も
厳しいお咎めを受けて

二度と 寄席には
出られないそうですし…。

髪を結って回るのも
寄席で義太夫節を語るのも

皆 渡世でございますよ。

身につけた芸を売らずに

何を生業に
生きていけというのでしょうねえ。

お帰りなさい。

ただいま戻りました。
おう 戻ったかい。

辰 うちのが帰ったぜ。

(新門)お留守中に
お邪魔しておりやす。

新門辰五郎だ。

浅草一の大親分だ。

何をおっしゃいます。

そんな貫禄じゃございやせんよ。

さあ どうぞ 座敷の方に。

ああ めっそうもねえ
ここで結構で…。

おう お前もご挨拶しねえかい。

この娘 うちで預かることにしたぜ。
えっ?

行き倒れているところを

うちの若え者が見つけて
連れ帰ってきやしてね。

名は お峰。 身寄りはねえようです。

お峰さん 年はいくつ?

16…。

フッ あいすいやせん
口の重いタチのようで。

こちら様で 手伝えにでも
使っていただけねえかと。

二間しかねえ家で 手伝いも何も
あったもんじゃねえや ハハッ。

でも… 寝る部屋もないですし。

麟のやつを しばらく
虎のところに預けりゃいいさ。

えっ 兄上を…?

実は お峰は こちらのお坊ちゃんに
助けていただいたことがあるんです。

(麟太郎)手荒なまねは よしなさい。

(新門)辰巳芸者の文吉というのと2人…。

おかげさまで けがもなく済みました。

そりゃ初耳だ。
お前 知ってたかい?

いいえ。
勝手ながら これも何かのご縁かと…。

当座のものは そろえて参りやした。

いずれ 米屋か酒屋にでも
奉公先を見つけますんで

少しの間 お頼み申しやす。

いい人ですねえ 辰五郎さん。

大親分というから
もっと怖い人かと思いました。

頭と立てられるだけあって
度胸はいいし 情にはあつい。

いい人に拾われたな。

当座のものはそろえたと
言ってましたけど…。

あら?

お金…。

頂くわけにはいきませんね。

ちょっと行って お返ししてきます。
よしな。

頭に恥かかせる気かい。
けど…。

辰のやつ そいつをよこす口実に
娘連れてきたのかもしれねえな。

余計な気ぃ回しやがる。

それじゃあ やっぱりこれは…。
預かっときな。

俺がもらう金じゃねえ。
お峰の飯代だ。

はい。

≪ただいま戻りました。

お帰りなさい。
兄上。

あれ お客さん?

おう お峰。
見覚えあるだろ?

ああ この間の。

新門の世話で
しばらく預かることになったから

お前は 当分
虎の道場に泊まってくれ。

はあ…。

浅草で 女2人助けたんだってな。

どうして黙ってたんだよ。

えっ それは その…。

あの!

ありがとうござんした。

いや 別に 話すほどのことでも…。

では 夕飯が済んだら道場に戻ります。

もう 今夜からですか?

島田先生に
禅の修行をするよう言われたので

よい折ですから 道場で座禅を組みますよ。

そうかい。
なら そうしてくんな。

ゆっくりするといい。
ここは 気兼ねのいらないうちだから。

はい…。

お峰さんて変なのよ
「はい」と「いいえ」しか言わないの。

お順。

ありがとう。 重いでしょう。

<勝家の居候となったお峰は
驚くほど無口でしたが

骨惜しみをせずに よく働き…>

おっ 気が利くなあ。

ありがとよ。

<お信も小吉も
すっかり気に入った様子ですが…>

まあ ピカピカ。
よかったですね おばば様。

<大好きな兄が家を出た上に
自分の領分を侵されたようで

お順は 対抗心がメラメラと…>

≪(お順)お峰さん。

一手 お手合わせを。

♬~

いい勝負。
2人とも しっかり。

(お順)その指 どうしたの?

あっ…。

負けました。

うそ 今 わざと しくじったでしょ。

勝負から逃げるなんて ひきょうです。

お順 およしなさい。

深川も寂しくなりましたね。

前は あちこちから
にぎやかな佃節が聞こえていたのに。

(都甲)ほお 堅い男と思っていたが
岡場所にも通じてるとは。

ハハ 麟太郎 見直したぞ。

通ったことがあるだけですよ。
家が本所で 近くでしたから。

いい若い者が 剣術や学問に
うつつを抜かしててはいかん。

紅灯のちまたを さまようのも
これ 生き学問。

はあ。
しかし 遊ぶには金が要りますからね。

馬の療治の礼金が もう ここにたっぷり。
ハハハハハ!

(都甲)♬「吹けよ川風 揚がれよ簾」か。

そうか。
とうとう 立ち退きを命じられたか。

(お福)御改革以来 客足も減って

こちらは 派手なことはせぬよう
慎んでいたんですけど…。

料理屋も遊女屋も 一切合財
取り払えとのお達しなんです。

それは ひどい。
人間の暮らしを勘定に入れずに

天下の算段がつくものか。

深川を潰すなど 愚策中の愚策よ。
はい。

今のうち 楽しんでくださいまし。

さあ 勝様も。
あっ いえ 私は下戸で…。

あっ…。
≪(お民)ごめんくださいまし。

あっ お入り。
先生がお待ちかねだよ。

おわ! これは ありがたい ありがたい。
弁天様のご入来だ。

うん… うん うん。

あっ そなたは…。

まあ この間の…。

♬~

あの時の子が 勝様のお宅に?

不思議なご縁が あるものですねえ。

縁…?

えっ?

あっ いや…。

実は 少し前
私も あの子を見かけたんです。

(お民)娘義太夫に
ご沙汰が下った日でした。

人気がかえって仇になって
見せしめに使われてしまったな。

はい…。

去年の今頃までは 町の娘が
競って太夫に弟子入りして

ここいらの料理屋なんざ

素人の義太夫語りで
やかましいほどだったわ。

私 以前 鶴秀師匠のところに
稽古に通っていたんです。

どっかで見た顔だと思ったら あの子
師匠の家で 下働きをしていたんですよ。

(鶴秀)今ごろは。
今ごろは。

半七っつぁん。
半七っつぁん。

(お民)浅草で突っかかった男たち

娘義太夫を 色を売る稼業のように
言っていましたけど…。

師匠は 芸に厳しいお人で

ひいきと浮き名を流すようなことは
ただの一度もありませんでした。

芸は売っても 色は売らぬか。

お前さんとおんなじだな。
はい。

さっ 文吉
ひとつ にぎやかにやってくれ。

はい。

一番よい部屋を用意しているだろうな。

それはもう
一番よい部屋でございます。

(女中)お銚子は 都甲様にね。

勝様は お酒はあがらないよ。

勝…?

貧乏勝が まさか この店に?

おい 女将
勝という客が来ておるのか?

まあ 粋な殿様らしくもない。

遊び場で よその座敷のことは
聞かぬものですよ。

フン…。
フフフッ。

文吉は呼んであるな。

あいにく よそに出ておりまして。

何!?

♬~

♬「吹けよ川風」

♬「揚がれよ簾」

おや あの声は文吉…?

一番よいお部屋は あの
ず~っと奥でございます。

はい はい どうぞ どうぞ。 いや…。
こちらでございます。

おい… 女将。

♬~

≪(雨音)
≪雨… いけない 洗濯物。

お峰さん 降ってきました。
洗濯物を。

♬~

これ お峰さんの?

何だろう?

(お峰)お順様!?

あっ それ…。

ごめんなさい ここにあったから…。

何すんだい!

大事なものに 何てことするんさ!

これは… これは 私の魂なんだよ!

どうしたの?

(泣き声)

お峰さん…。
≪いや~ まいったまいった。

家の前まで来て降られやがっ…。

何かあったかい?

(泣き声)

5年前の飢きんの時 おっかあと2人で
江戸に出てきたけど…。

おっかあ 病では死んじまって…。

拾ってくれたんが
お師匠さんだったんさ。

仏さんは お前のおっかさんかい?

あ~い~ ととさんの名は 十郎兵衛

かかさんな お弓と申します。

(お峰)お師匠さんの家で
初めて義太夫を聞いたん。

切なぐって 美しぐって 涙が出た。

お師匠さんみてえになりたくって

何度もお願えして
弟子にしてもらったんだいの。

ととさんの名は。
ととさんの名は。

違う 腹から声を出すんだよ。
もういっぺん。

(お峰)稽古は厳しかったけど
ちっとんべえも つらくなかった。

字も教えてもらったん。
床本が読めるように…。

お師匠さん いつも言ってた。

床本は 義太夫の魂だって。

小指にあるの 三味線のバチダコね。

お前の師匠は どうしたんだ?

去年の暮れに 召し捕られたのか?

役人が踏み込んできて… お師匠さん
私だけ逃がしてくれたがね。

まだ舞台に出てねえからって。

けど…。

年明けたら 寄席に出るはずだったん。

「鶴蝶」って名もらって

何べんも稽古した 「傾城阿波の鳴門」を
語るはずだったんだいの。

そういうことなら
黙ってなくてよかったんだぜ。

誰も お前を
役人に突き出したりしねえ。

でも しゃべると国のなまりが出るん…。

田舎に返されたら 困るだんべ。

私 寄席に出てえ。

寄席で 義太夫節を語りてえ。

だから 江戸を離れたくねえんだ!

そう。

こんな一生懸命 稽古したんだものね。

しゃべらねえで ごめんなんし。

お順様 突き飛ばしたりして
ごめんなんし。

ごめんなんし。

娘義太夫を寄席に?

いや~ そいつは難しい。

席亭が所払いになったばかりですから
どの寄席も縮み上がっていまさあ。

だから お前に頼んでんじゃねえか。

浅草の奥山辺りで
こっそりやれねえもんかねえ?

市中取締掛が目を光らせていやすぜ。

ちくられでもしたら
えれえことになりやす。

≪お峰はいますか?

これは坊ちゃん。 その節は…。

新門の頭… どうしてうちに?

お前こそ 何だよ。

お峰の 前の奉公先のことで…。

ああ 娘義太夫の 鶴秀か。

知っていたんですか。
ついさっきな。 お前こそ どこで?

ゆうべ 都甲先生のお供で
深川の梅園という料理屋に行ったんです。

浅草で会った 文吉という芸者が
お前のことを思い出してね。

(新門)深川の梅園か…。

坊ちゃん そりゃあ
いいところに お行きなすった。

あそこなら
義太夫の会を開くのにちょうどいい。

女将は 肝の太え女ですから
きっと 力を貸してくれやすぜ。

深川の料理屋で名披露目か…。
そりゃあいいや。

客は うちの若え者と
こちらのお身内だけで。

お峰さん どうかしら?

でも… 駄目だんべ。

もし お役人に見っかったら
迷惑かかっから。

危ねえ橋だが…
ひとつ渡ってみるか。

な~に 見つかった時は
また策を考えるさ。

でも…。
お前のためじゃねえ。

俺はな 江戸の町を こんな寂しい
つまらねえところにしやがった連中に

ひと泡吹かせてやりてえのよ!

そうですよ。
少しは やり返してやりましょう。

フレイヘイド フレイヘイドです。

何だ そりゃ。

いえ 何でも…。

やると決まったら早い方がいいや。
新門の 頼んだぜ!

承知しやした!

<名披露目の当日 招かれた客たちは

人目に立たないように三々五々
梅園に集まってきました>

うん。

わあ… お峰さん きれい。

≪(お民)ごめんくださいまし。

太棹を持ってまいりました。

文吉さんですね。

麟太郎の母で 信と申します。

ここでは 文吉と名乗っておりますが…。

本所相生町の炭屋の娘で
民と申します。

まあ 本所の?

あっ 着付け これでどうでしょう?

はい。 よく似合ってるよ。

何年も修業したんだってねえ。

今日の姿をお師匠さんが見たら
どんなに喜ぶだろう。

母上 支度は どうでしょう。

あっ…。

お手伝いにまいりました。

ああ うん…。

客は あらかたそろいましたので

支度ができたら
いつでも始めてください。

ご法度の娘義太夫が始まるよ。

(拍子木の音)

東西!
このところ お聞きに達しまするは

「傾城阿波の鳴門 巡礼歌の段」。

竹本鶴蝶 初お目見えにて
ご披露申し上げます。

東西 東西!

(拍子木の音)

♬「ふるさとを」

♬「はるばる」

♬「ここに」

<「傾城阿波の鳴門」は 近松半二が書いた
人気浄瑠璃です。

両親と生き別れた幼い娘が
巡礼となって旅をする途中

実の母と巡り会うのですが…>

あ~い~ ととさんの名は 十郎兵衛

かかさんな お弓と申します。

と 聞いてびっくり
あ これ これ

あのととさんな 十郎兵衛
かかさんな お弓。

三つの年別れて
ばばさんに育てられていたとは。

(小声で)来やしたぜ。

かぎつけやがったか…。

用意はいいな。

はい。

♬「見れば見るほど」

♬「幼顔」

お待ちくださいまし。
何のお改めですか。

(沼田)とぼけるな。
娘義太夫の興行を打っているな。

めっそうもない。
どけ。

勘違いなさいますと
旦那が恥をかきますよ!

やはり ここだな。

役儀により改める。
一同 神妙にしろ!

ん?

さてもさても 世の中に

親となり子と生まるるほど

深い縁は なけれども~。

なぁ~ ハハハハハ…。

(三味線の音)

やめやめ やめやめやめ!

娘義太夫は ご法度だ!

お見回り ご苦労さんでございます。

あの… ここら辺りで
娘義太夫の出し物がございますんで?

それ! そこでやっているではないか!

(笑い声)

何がおかしい!

お手前は この演題が目に入らぬか?

(沼田)昔咄? 忠孝…?

さよう。 忠臣 孝子の道を
昔咄にて承っておるところだ。

こよいは わしの弟子たちも
連れてまいった。

(虎之助)主君に忠義 親に孝行。

これぞ 人倫の大道と申すべきもの。

先生 つくづく心にしみました。
うむ。

心学 神道講釈 軍書講談 昔咄。

この4つは 民を教え導くものとして
奉行所から お許しが出ています。

市中取締掛なら ご存じのはずですが…。

いや 肩衣などつけて怪しい女だ。

ひとまず 自身番に来てもらおう。

あ~ もし 旦那 そいつぁいけやせん。

あちらは
さるお旗本の奥様でございます。

町方風情に 手の出せる方じゃない!

し しかし…。

無礼者 お控えなさい!

は ははっ…。

ご一同! お静かに!

どうぞ お続けください。

(三味線の音)

♬「父母の」

♬「恵みも深き粉川寺」

(三味線の音)

<夜が明けぬうちに お峰は
勝家を出る手はずになっていました。

辰五郎の世話で 浅草の油屋に
奉公することが決まっていたのです>

おう お信 あれを忘れちゃいけねえよ。

≪そうでした。

これを。

これは 頂けねえ。

お峰の米代って書いてるだろう。

けど…。
こいつは お前のもんだ。

けど…。

いいから。

今夜は いい喉を聞かせてもらったよ。

気の荒い 鳶の若え者が
鼻すすりながら聞いてたぜ。

はい…。

これも 持ってお行きなさい。
えっ…。

いずれまた 天下晴れて
寄席に出られる日が来るさ。

それまでは 苦労があっても
辛抱しなきゃいけねえよ。

ボウフラも
蚊になるまでの浮き沈み だ。

まあ 蚊ですか?

いいじゃねえか
どっちも よくうなるんだから。

ああ そうですね。
ウフフ…。

三味線?

デデデン。

もっと聞きたかった お峰さんの義太夫。

私 諦めねえど…。

いつか必ず 江戸の寄席に出る。

そん時は 皆さんで…。

行きますよ。

きっと 行きますとも。

新門の使いが来ました。
そろそろ…。

お世話になりました。

♬~

また 会えるさ。

鶴蝶!

日本一になれよ!

<時は移り 明治の世…。

娘義太夫は 再び大ブームとなります。

東京の寄席を席巻した人気者たちの中に

年は取っているけれど

芸の力で
客をうならせる太夫がいました。

その名を 竹本鶴蝶といいます>

♬~

お~ やれやれ~!
つまらねえ喧嘩だな。

(2人)小判!?

この国の先行きは危うい。
日本のため。

面白い方ではありませんか。

勝様。
きれいだ。

贋金がどうしたって?
あれだけ細工道具がそろってて

いい腕がありゃあ
贋小判だって案外たやすく…。

旦那様…。

悪いことしてねえんなら
裏から逃げんな!