【正月時代劇】幕末相棒伝[解][字]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
【正月時代劇】幕末相棒伝[解][字]
敵同士の坂本龍馬(永山瑛太)と土方歳三(向井理)がバディを組み将軍暗殺未遂事件の黒幕を追う。幕末オールスター勢ぞろいで新春を華やかに彩る幕末推理活劇ドラマ!
番組内容
坂本龍馬(永山瑛太)は幕府方と倒幕派の戦争を避けようと、大政奉還を画策していた。だが将軍・慶喜(渡辺大)襲撃事件が起き、龍馬はなぜか新選組の土方歳三(向井理)と組んで事件を捜査するハメになる。敵同士の2人は対立しながらも、薩摩の西郷隆盛(谷田歩)や長州の桂小五郎(駿河太郎)、公家の岩倉具視(中村梅雀)ら幕末オールスターたちを相手に京の都で命がけの大捜査を始める。はたして事件の真相は?黒幕は誰!?
出演者
【出演】永山瑛太,向井理,杉本哲太,中村梅雀,佐藤隆太,白洲迅,堀田真由,駿河太郎,谷田歩,渡辺大,浅利陽介,奥野瑛太,阿部亮平,近藤芳正,和田正人,西村匡生,美藤吉彦,板倉チヒロ,田上晃吉ほか
原作・脚本
【原作】五十嵐貴久,【脚本】土橋章宏ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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キーワード出現数ベスト20
- 坂本
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(龍馬)はあ はあ はあ はあ!
待ちやがれ!
ハッハハ!
♬~
待て~!
♬~
あ~ ごめんよ ごめんよ!
はい 通るよ。 ごめんよ! ごめんよ!
(土方)死ぬ気で撃ち込んでこい!
そんなことで
新選組に入れると思ってるのか!
♬~
♬~
副長。
何だ?
近藤局長からです。
幕府と薩長の間が
いよいよ きな臭くなってきた。
一度 京に帰る。
この時 京の町は政治の中心であり
将軍 徳川慶喜も二条城にいた。
会津など幕府側と薩摩や長州の討幕派は
一触即発の状態だった。
(慶喜)どうしても
出向かなければならぬのか。
(永井)徳川家が生き残るには
将軍職を返上するほかございません。
そんなことは分かっておる。
あとは西郷を説得できれば
大政奉還は成ります。
その後も 政の中心は徳川家であることを
知らしめるためにも ご決断を…。
♬~
本当に慶喜公は政権を返すおつもりか?
ああ 大政奉還になったら
余計な戦はせんで済む。
けんど 本当に薩摩や長州が
攻め込んでくることはないか
心配しちゅうがよ。
余計な血を流すことはない!
将軍さんも わざわざ出向いて
西郷さんに会うて話をしたいと
言うがじゃき。
目の前で 正々堂々
幕府に退陣を迫ったらええ!
西郷さん 周りは黒船だらけやき。
戦になって日本が割れたら
喜んで攻めてきよる。
異国の思うつぼじゃ。
頼む!
日本のためじゃき!
将軍さんと会うて 話してくれ!
♬~
よか。 会うてみよう。
よし! さすが西郷さんじゃ。
ハハハ…。
ああ これやる。
おお。
ほなら!
おう。
♬~
こんな少ない供ぞろえで大丈夫か。
お忍びだからな。 先頭には
新選組の沖田たちを行かせている。
(沖田)何者かいる。 見に行け!
はっ!
(半次郎)
慶喜公は 本当に来らるっとでしょうな。
来るにきまっちゅう。
おいでにならん時は どげんすっとな。
ハハ。 心配ないき。 その時は…。
戦じゃ。
♬~
ちょっと見てくるき。
いかん いかん。
この先に不審な気配がございます。
間違いないか?
待ち伏せかもしれません。
(銃声)
上様を お守りしろ! 駕籠を囲め!
(銃声)
(永井)退けっ! 退けいっ!
♬~
土方さん。
ああ。
間に合わなかったか。
私がついていながら…。 すいません。
(近藤)襲った奴を 必ず 引っ捕らえろ。
生きて京から出すな!
(一同)はっ!
歳 よく帰ってきてくれた。
このことと 坂本や桂は何か関係が?
分からんが 大政奉還かもしれん。
大政奉還?
上様は将軍職を朝廷に返上し
諸侯の合議制で
新しい政府を作ろうとされているらしい。
永井様は お前に話があるようだ。
急ぎ登城せよと。
何者かが上様を亡き者にして
大政奉還を阻止しようとしているに
違いない。
何としても そやつを引っ捕らえよ。
はっ!
土方 お主のみ呼んだのには訳がある。
上様を襲ったのは
薩摩や長州ら討幕派かもしれん。
新選組といえども
その内部までは探索できぬであろう。
確かに…。 薩摩藩邸などは不逞浪人の巣。
中に入ることもかなわず
我らも困っております。
そこでだ。 こたびは相手の懐に潜り込み
お主と組んで探索する者が要る。
それは一体…。
(おならの音)
御免。
何だ お前は!
ふぁ~あ。 話が長すぎてのう。
眠とうなってしもうた。
おまんが土方さんか。
よろしゅうに。
お前は坂本龍馬!
待て 土方! 大政奉還は この男の発案だ。
こたびの会談の段取りをしたのもな。
ふぁ~あ。
坂本 これへ。
ああ…。
お主は坂本と一緒に
上様を襲った不届き者を捜し出せ!
よいな?
承服しかねます。
なぜ この…。 なぜ こんなお尋ね者と?
言うたであろう。 薩長の懐に潜り込むと。
この男がいれば それができる。
しかし…。
断ることができる立場か!
こたびの不始末は 新選組の警固に
手抜かりがあったからであろう。
そうじゃ。 おまんらが
ちゃんと警固しちょったら
こんなに苦労せんでもええもんがのう。
黙れ!
脱藩浪人が偉そうに…。
今は土佐から許されて
海援隊の隊長じゃき。
所詮 海賊の親分だろう。
おまんも人斬りの大将やろう。
似たもん同士ぜよ。
やめい!
上様は 誰に命を狙われたのか
不安に思われている。
これでは大政奉還などかなわぬ。
やったのは 薩摩か長州でございましょう。
幕府方にも
大政奉還をよしとせんもんがおる。
決めつけたらいかんぜよ。 薩長だ!
会津か桑名じゃろ!
やめろというに!
坂本の言うことにも一理ある。
だからこそ お前たちには
力を合わせてもらわねばならぬ。
坂本。 大政奉還は
そもそも お主が言いだしたこと。
最後まで責任を取れ。
分かりましたき。
命に代えても 大政奉還は成し遂げます。
うん。
土方! 坂本と共に一刻も早く捜し出せ!
これは幕命である!
上様のご命令と心得よ。
♬~
分かりました。
猶予は二日。
二日!?
公家の岩倉卿は存じておるか?
今は洛北の村で 蟄居閉門の身の上かと。
(永井)岩倉卿が朝廷にはかり
まもなく討幕の勅命が下るとの噂がある。
二日のうちに 曲者を捜し出し
上様にご決断頂かなければならぬ。
さもないと その討幕の勅命により
薩長が戦を仕掛けてくると。
そうじゃ。 必ず見つけ出せ。
どのような手を用いても構わぬ。
すぐに行け。
はっ!
おお そうだ 土方。 近藤に言づてがある。
ちょっと待ってろ。
おう。
♬~
どこへ行くぜよ 土方さん。
どういうつもりだ。
何がじゃ?
お前が一番怪しい。
大政奉還などと言って 幕府を油断させ
一気に攻めるつもりだろう。
何を言うがぜよ おまんは…。
あっ 永井様!
刀の時代は もう終わりぜよ。
そもそも わしを斬るなと
永井様に言われちょったろう。
探索が終わるまでは 奴を斬るなよ。
ただし終わったら好きにしてよい。
裏切るようなことをした時もな。
この野郎…。
耳は 生まれつきええきに。
む… 総司。
ハハ。 その手に乗るか。 ハハ。
うわっ!
お前… 坂本龍馬!
ああ…。
ままま… 待ってくれ。 わしは
土方さんの相棒になったがじゃき。
幕府の命令での。
本当ですか?
二日の間だけだ。
総司 探索の方は?
気になることを
伊東先生から聞いたんですが…。
伊東から? 何だ?
薩摩藩士が
ひそかに大坂から大勢やって来て
二本松の藩邸に集結しているそうです。
戦支度か。
やはり薩摩だ!
違う。
幕府が会談の約束を破ったき
西郷さんが怒っちゅう。 急いで止めんと。
何するがぜよ!
俺も一緒に行く。
薩摩がやったのかどうか
確かめねばならん。
けんど この格好では行けん。
おまんが新選組とバレたら
生きては帰れん!
坂本さあ どげんなっちょっとですか。
幕府は薩摩を騙したとですか。
違う。
西郷さんに訳を話したいけんど おるか?
そん人は誰な?
土佐の小者じゃ。
無愛想ながは生まれつきじゃき
勘弁してくれんか。
そうでごわすか。
小者とは何だ。
おとなしゅうしちょってくれ。
あれが人斬り半次郎か。
えらい短気じゃき
怒らせたら 血の雨が降るぜよ。
♬~
西郷さん 遅うなった。
戦でも始めるつもりか?
戦をしたかとは幕府じゃなかか。
将軍さんの行列が撃たれたがやき。
それは聞いちゅうか。
んにゃ…。 誰が襲うた。
分からん。
会談の日どりを知っちょったがは
幕府と薩摩だけじゃけんど…。
もしや 薩摩を疑うておいでか。
いやいや。 ただ
誰か心当たりはないかと思うてのう。
なか。 じゃっどん
やはり大政奉還など悠長じゃ。
武力で幕府を倒すのみじゃ!
戦はいかん!
会談の邪魔をした奴は
わしが必ず捕まえるきに。
ほんじゃき
もう一ぺん 考え直してくれんかのう。
おまんが「うん」と言うたら
この国は救われる。
新しい政府ができたら
西郷さんが政の中心になる。
みんな それを待ち望んでおるき。
おはんが薩摩への疑いを晴らせたら
乗りもす。
それでこそ 西郷さんじゃ。 ハハハ。
ひとつ聞きたいことがあります。
薩摩の中には 戦をしたい
血気盛んな方もおられましょう。
あなたの知らないところで
誰かが動いたということはないですか。
♬~
ハハハ… 面白かこつ言うお人じゃ。
じゃったら こん中で
一人一人に聞いて回ったらよか。
待て待て! こいつは
土佐から出てきたばかりの山猿で
よう分かっちょらんき。
おいの知らんところで
誰かが勝手に動くようなこつはなか。
戦をしたかもんは
むしろ幕府方にありもはんか。
どういうことでしょう。
徳川家が政権を返して困るのは
例えば 会津。
あ~ 新選組も怪しか。
新選組は 警固の者が撃ち殺されてるんだ。
そんなことあるわけないだろう!
♬~
ハハハ…
まっこと西郷さんの言うとおりじゃ。
すぐに行ってみよう。 邪魔したのう。
いろいろ助かったき。
必ず約束は守るきに。 ほんなら。
ほんなら。
早う…。 早う行け!
何を焦ってる。
早うせんと 人斬り半次郎が来るぜよ。
いい機会だ。
売られた喧嘩なら しかたない。
おまんは子どもか!
ほら来た! 早う逃げや!
ここは わしがなんとかする。
俺は逃げん。
この頑固もんが!
おはんら!
西郷先生に
何か含むことでもあっとでごわすか!
ないない。 なんちゃあない。
あるわけないろうが。
西郷先生の言うことが 信用できんとか!
ああ~! イタタ…。
どげんしたとですか!
いかん 漏れる!
さっきから ずっと我慢しちょったけんど
いよいよ いかん。
今にも出てきそうじゃ。 厠を貸してくれ。
坂本さあ ふざけちょっ場合じゃなか!
(伊東)何だ お前か!
いかがなされました? 中村先生。
こん人が
西郷先生に無礼なことを…。
愚か者!
西郷先生ほど 内外の事情に精通され
尊皇攘夷を
真剣に考えておられる方はいない。
お前が口をきけるような相手ではない!
はあ?
(半次郎)伊東さあ 知り合いな?
剣術仲間です。
口が悪い男で。 まことに お恥ずかしい。
中村先生のお手を
煩わすまでもありません。
私が厳しく言い聞かせますので
ここは ご容赦を。
こら! 来い!
ほな。
♬~
土方君 この方に助けられましたな。
あそこで抜けば 間違いなく斬られていた。
薩摩のことは
私の方でも探っておきますので。
♬~
それでは失礼します。
おお 助かったきに。 またのう!
おい ありゃ どういう人じゃ。
元は新選組にいた奴だ。
今は薩摩に入り込んでる。
間者ゆうことか…。
なかなか新選組もやりおるのう。
俺は好かん。 あいつといるだけで
むずがゆくなってくる。
ああ 確かに。
気味の悪い笑顔じゃったのう。
お前は ちゃんと体を洗え!
忙しゅうて風呂も入れんき…。
尊い汗じゃ。
近よるな!
ほんなら まず腹ごしらえしちょこう。
おまん 金持っちゅうろ?
はあ?
行くぜよ。
ここじゃ。
お前
いつも
こんな目立つところに来てるのか。
かえって こういう
にぎやかなとこの方がええきに。
(おしの)坂本さん。
おお おしのさんか。
京に来やはったの 久しぶりですよねえ。
来た早々 大忙しじゃ。
今日は大丈夫かえ?
会津とか怪しい者は おらんかのう?
ちょっと聞いてみます。
しっかりしちゅうのう。
あっ どうぜよ
おしのさんは店一番のべっぴんやろう?
では ごゆるりと。
行くぜよ。
どうやら 薩摩は違うようだな。
ほんじゃき 言うたろ。
やはり長州だな。
会津やろ。 西郷さんも言いよった。
幕府を一番憎んでいるのは長州だ。
幕府を一番好いちゅう会津が
何をするか分からん!
長州は幕府に刃向かって
京を火の海にしたような奴らだ。
間違いない!
今度は 会津じゃ。
長州の奴らのところへ連れて行け!
居所は知ってるだろう! 知らん!
まず会津じゃ。
長州だ。 会津!
長州だ!
(おしの)ごめんやす。
まあまあ お酒も入らんうちから
にぎやかなこと。
すまんのう。 この人が聞かん気で。
何?
会津のお人らやったら
あっちの座敷にいやはりましたよ。
向こうも にぎやかで…。
会津!? お前 そのために ここに…。
地獄耳じゃの。
さっきのお返しぜよ。 ふん!
誰が来てる?
確か 藩のお偉い方で 名前は…。
ん?
土方さん 心づけじゃ。
はあ?
♬~
(佐川)これぞ好機だあ!
(手代木)こうなっと
大政奉還もなし崩しになんべ。
んだ 戦は近いべ。
わしらが先鋒となり 薩摩に攻め込む!
(手代木)んだ やんべ。
ああ。
御免!
おまんらぁが やったがか!
何だ おめいは!
ほんなら 副長から。
土方。 何ごとだぁ。 そいつも新選組か?
はっ。 新選組の下っ端です。
そうだな 馬。
う… 馬!?
隊の中では そう呼ばれています。
たかが馬の戯言。 お気になさらず。
まあ座れ。 どぉしたんだ。
実は 若年寄 永井様の命で
上様のご行列を襲った不埒者を
探しているところです。
ほう 見づがったのが?
…いえ。
何だ 新選組も大したごとねえな。
所詮 にわが侍の集まりだべ。
(手代木)百姓の成り上がりには無理が。
(笑い声)
やったがは会津のお方じゃないですか?
(手代木)何?
わしらを疑ってんのが!
いや 確かに
将軍さんが薩長と手を結ぶとは
会津にとっては
裏切り以外の何物でもない。
怒って当然じゃと思うてのう。
そんなごどはねえ!
いがに大政奉還に不服だっつうても
会津の者が慶喜公に銃を向けるなど
ありえねえ!
あ~ なるほど。
会津には いかなる時も
上様に忠義を尽くすという家訓が
ございましたな。
さすが 武士の鑑じゃ。 のう 土方さん。
余計な詮索する暇あったら
坂本龍馬を捜せい!
ん?
なぜでございましょう?
あの会談を取り持ったのは 坂本だべ。
初めっから 上様をおびき寄せて
命を狙ったのは 坂本に違えねえ。
見つけ次第 たたっ斬ってくれる!
はあ~ それは結構ですな。
確か 坂本は 六尺の大男だとか
毛がちぢれ
むさ苦しい格好をしてるっつうんだ。
口が悪ぐって
無礼な振る舞いも多いみてえだ。
う~ん。
おい 坂本がどこにいるか知らんか?
身どもも存じ上げませぬ。
まあ いいべ。 その曲者を早ぐ捕まえろ。
この上 しくじりを重ねっと
新選組は終わりだ。
近藤にも 覚悟するように言っておげ。
はっ。
誰も彼も戦をしたい奴ばっかりじゃ…。
けんどのう 薩摩が兵を集めゆう時に
料亭で飲みゆうようじゃ幕府は負けるき。
おまん それでも徳川についていくがか。
事態がどうなろうと
俺は最後まで新選組で戦いぬくのみだ。
何ちゅう石頭じゃ。
残るは長州だ。 どこだ。 言え!
わしも知らん。
嘘をつけ。
どっかにかくまってるんじゃないか。
それとも やっぱり お前か!
あっ イタタ…。
その手には乗るか。
ほんまじゃき。 糞してくるぜよ。
くそ!
おい 邪魔じゃ!
待て~!
どけ~!
逃がすな~!
(桂)わしが引きつける。
あとで落ち合おうぞ。
はい。
あ~ すっきりしたのう。
かゆいのう。 かゆいのう。
あ~。 誰じゃ?
(井上)ああ 坂本さん!
ちょうどよかった。
大政奉還のことで…。
長州が何で…。
早う逃げや。
(伊藤)えっ どうして?
新選組がおるがじゃき。
坂本! いつまで厠にこもってる!
はよ 隠れるぞ。
あっ あっ! 何どす?
ひやぁ 土方はん。 お久しぶりどすなぁ。
いや… ちょ… ちょっと…。
ここで待っててくれ。
坂本! 坂本。
とっとと長州の奴らを探しに行くぞ!
たまりにたまっちゃってのう。
えらいすっきりした。 ハッハハ。
坂本さん そこ ちょっと…。
あ… 何か 用か?
そこ 女中部屋どす。 ごめんやす。
こいつら 何だ?
何してはりますの?
長州の居所は知らんと言ってただろう?
騙しやがって。
たまたまじゃ!
今さっき ここに来たがじゃき!
嘘をつけ。
てめえ 長州と組んで何するつもりだ。
まさか 俺を斬ろうってのか?
そんなわけないぜよ。
上様を襲ったのは お前たちか?
何で わしらが そねなことを!
大政奉還を阻止するためだ。
そうなると お主ら長州が一番怪しい。
幕府の大敵だからな。
(伊藤)とんでもない。
幕府が みずから
政権を朝廷に戻したてまつるなら
願うてもないことです。
嘘をつけ!
岩倉卿に討幕の勅命を出させ
戦を始めるつもりだったんだろう。
(桂)そねなことはありえん。
桂 小五郎!
坂本君。
これは どういうことじゃ。
君は 幕府についたんか? 違う。
訳あって わしらは 将軍さんを
襲うた奴を探しちゅうがじゃき。
やったのは お前たちだろう。
(桂)黙れ!
池田屋では 前途有望な同志たちが
お前ら新選組に殺された。
今こそ 恨みを晴らす時!
♬~
やめんか。
二人とも やめや。
♬~
やめ。
いい加減にしいや!
キャ~!
土方はん?
なるほど 神道無念流か。
どこの田舎剣法じゃ お前は。
俺のは喧嘩だ。
♬~
待てゆうに!
あ~っ!
♬~
坂本君。 土佐も
新選組には恨みがあるじゃろう。
抜かんか!
坂本! 桂を捕まえろ!
やれ 坂本君!
坂本 早くしろ!
待ってくれ 桂さん。 おまんらぁは
ほんまに将軍さんを襲うちゃあせんがか?
当たり前じゃ。 そもそも わしら長州藩は
京に この3人しかおらん。
しかも 今 着いたばかり。
襲撃なんぞできるか。
道理じゃ。
ようやった 坂本君。
わあ~!
裏口は あっちじゃき!
あっ! あっ! あっ! はあ!
(沖田)土方さん。
あっ う…。 長州の奴らは?
坂本と一緒に逃げてしまったようです。
動いたら あきまへんえ。
大怪我してはるよって。
あの野郎…。
ちょっと まだ寝てなあきまへんえ。
はあ…。 俺の着物は どこだ?
これどすけど。
はあ?
体には斬り傷がないところを見ると
ギリギリを狙ったんですかね?
あいつが そんなことするか。
あれ? 元気そうじゃのう。
よく帰ってきたな。
度胸だけは褒めてやる。 待ちや。
桂に おまんを
斬らせるわけにはいかんかったき。
ふざけるな。
おかげで長州じゃないと分かったきに。
来い。 下に突き落としてやる。
それで あいこだ。
わしは高いところが苦手じゃき。
(おしの)ええ加減にしとくれやす!
お客さんらが壊した店の修繕代
払うてもらえるんやろね。
うちの給金から引かれますねや。
やったがは この人じゃ。
こいつが払う。
密貿易で たっぷり儲けてるからな。
ちゃんと証文は書いてもらいますえ。
分かったき。 そんなに怒らんとってくれ。
お侍さんが喧嘩しはるのは勝手やけど
うちらに迷惑かけるんは
やめてもらえまへんか。
うちも 蛤御門の戦の時
焼け出されました。
両親も住まいも
全部失うなってしもて…。
うち一人で弟や妹らの面倒を見て
祖母の看病も…。
京の町は 夜歩けへんほど 物騒やし
物の値も高うて 手ぇ出まへんわ。
みんな 「ええじゃないか ええじゃないか」
て大騒ぎしながら 怒ってはるんどす。
世直しやってぇ。
悪かった!
みんな わしら武士のせいじゃき。
すまん。
土方さんも謝れ。
すまん。
おしのさんも苦労したがやのう。
けんど もう武士の世は終わるきに。
えっ?
わしが大政奉還で日本を新しゅうする。
何でも話し合いで決めての。
武士も町人もない
誰にもへいこらせんでええ
楽しい国にするがじゃき。
これからはの
町人でも百姓でも 男でも女でも
気張ったら ちゃんと報われる国に
なるがじゃき。
見ちょってくれ。
♬~
あっ!
あ~あ~あ~。
薩長でも会津でもなかった。
次は どこへ行く?
そうじゃのう
道が分からんようになったら
分かるところまで戻ることじゃ。
沖田君 将軍さんが狙われた場所まで
案内してくれませんか?
分かりました。
はよ。
沖田君。
怪しい奴らがいたのは このあたりです。
ここから…。
あっ! おい! えらいもんがあったぜよ。
うん?
新式ライフルの撃ち殻じゃ。
撃ち殻?
将軍様を撃ったがは
スナイドルゆう英国式のライフル銃じゃ。
おい。
ちょっと聞きたいことがあるんだが。
何どす?
礼ははずむ。 ちょっと来てくれ。
♬~
その銃を持ってるのは誰だ?
薩摩が 英国の商人から
大量に買い入れちょった。
やっぱり薩摩か。
いや 肥前も買うたし
異国から
ひそかに手に入れた奴もおるきに。
一筋縄ではいかんか。
今 海援隊に帳簿を調べさせよるけんど…。
京の蕎麦は どうも汁が薄いな。
あ~ 江戸の蕎麦が食いてえ。
うん。 わしも 時々 江戸の
真っ黒な汁の蕎麦が食いとうなるきに。
お前も江戸にいたんだったな。
おう。 おまんと初めて意見が合うたのう。
汁を飛ばすな! こうして食うがが
わしの作法じゃき。 ハハ。
お前は 本当に
武士の世が終わると思ってるのか。
侍は 身分がどうのこうのと
威張りくさっちゅう。
同じ人間ゆうのに それでええわけがない。
武士がいないと 国はまとまらんだろう。
いいや。 メリケンじゃ
八百屋も地主も大統領も同じ扱いじゃき。
みんなで意見を出し合うて
国を動かしよる。
お前も 武士なんかやめて
海援隊に来たらええ。
俺は 百姓から やっと武士になれた。
今更やめられるか。
人を斬るがが そんなに楽しいか?
お前だって銃があるだろう。
弾は入っちゃあせん。
まるで気が合わんな。
(陸奥)坂本さん お待たせしました。
よう来てくれた。 ご苦労 ご苦労。
誰だ?
海援隊の陸奥じゃ。
こいつがおったら
誰が銃を取り引きしちゅうか
すぐに分かるぜよ。
五日前 大坂に
スナイドル銃が十挺 荷揚げされました。
送り主は
長崎の英国商人 ブラウン… さん。
襲撃の直前か。 誰が買うた?
十津川郷士の横川という男です。
十津川郷士じゃと…?
ああ。
前から「討幕だ 討幕だ」と
騒いでいる奴らだな。
確かに やりかねんけんど
あの会談のことは
何で分かったがやろう?
捕まえれば分かることだ。
ほら やる。 あそこか?
ああ。
前から探索方が目をつけていた隠れがだ。
あの~。
わしは 土佐の坂本龍馬ゆうもんじゃ。
横川という人に話があるがじゃけんど。
お待ちください。
(横川)横川は わしですが?
おお。 おまんが横川さんか。
あの~ おまん 英国商人から
スナイドル銃を買うちゃせんがか?
わしは 海援隊で貿易をやっちょる。
スナイドル銃ゆうがは
おっそろしい新兵器じゃき
一度見たいと思うての。
それは…。
(銃声)
(銃声)
イタ!
おい しっかりせい!
命令されたがやろ。
誰に買うてもろうたぜよ!
い… わ… く… ら…。
何じゃと…。
♬~
くそ!
♬~
死んだのか?
ああ。 けんど 黒幕が分かったぜよ。
今際の際に言いよった。
誰だ?
岩倉卿じゃ。
岩倉卿? 公家の岩倉か?
大政奉還を止めて
討幕の勅命が出るまでの時を
稼ぎたかったがやろ。
ようやくつながったな。
岩倉のとこに行くぜよ。
ああ。
♬~
(岩倉の配下)密勅の方は手はずどおりに。
いよいよです。
(岩倉)そこ見てみい。
はい?
亀や。 こんなとこに亀なんて 吉兆じゃ。
幕府も終わりやな。
♬~
(琵琶の音)
おお。 坂本。 久しぶりやの。
ご無礼しますき。
そちらのご仁は?
海援隊の者です。
坂本の子分か。
左様で。
そうか?
何や お前は 血のにおいがするで。
まあ 坂本も用心棒ぐらい つけとるやろ。
ほいで 何の用や。
昨日の朝
慶喜公の行列が襲撃されたとゆう話は
ご存じですかのう?
知ってる。 それが どうしたんじゃ。
もうひとつ。 五日前 横川ゆう人が
新式の銃を買い入れたという話も
ご存じですろう。
なるほど。 わしの命令で銃を買うて
慶喜公を狙撃したと言いたいわけか。
話が早い。 さすがは岩倉様。
長崎の英国商人に
口をきいてやったのは 確かや。
ほんなら やっぱり…。
阿呆か。
横川が戦に備えて銃を買いたいちゅうから
買うただけや。
見当外れもええとこや。
けんど…。
黙らっしゃい!
わしが 闇討ちなんて乱暴な手 使うか。
第一 討幕の勅命は もうすぐ出る。
そんな時に将軍さんを襲うても
意味ないやろ。
そんなことして捕まったら
今度こそ わしは首が飛ぶ。
そないな危ない橋が渡れるか。
こんな遠いとこまで来て
ほんま残念やったのう。
岩倉様 お願いがございますき。
ん?
戦を仕掛けるがは
おやめくださいませんかのう。
せやから お前は甘いんや。
幕府が腐ってんのは 百も承知やろ。
一回つぶさんと 新しい国はできん。
今 戦をしたら 異国の思うつぼ。
迷惑するがは民百姓ですき。
わしらは 日本国の民すべての幸せを
考えんといかんがじゃないですか!
ああ。 お前は 民百姓でも平等に気ままに
生きられる国にしたいと言うてたのう。
それが わしの夢ですき。
阿呆か。 逆に民百姓が苦しむわい。
何でですか?
政をするもんが しっかり しめつけんと
強いもんと弱いもんの差は もっと開くで。
強いもんだけが生き残る。
お前は強いから それに気が付かんだけや。
わしが… 強いと?
剣も強い 頭も口も回る。
そないに金に困ったこともない。
恵まれとるやろ。
お前みたいなもんはええが
弱いもんは何もできん。
支配されるんが一番や。
そんなことは…!
ええか 坂本。
長いこと 太平の世の中が続いて
皆そろそろ戦がしたいんや。
お前の言う戦なき大政奉還を
鵜呑みにする奴は 誰もおらん。
皆 自分らの好きなように
解釈してるだけや。
今頃 勅命にも帝の玉璽が押されてるやろ。
大政奉還は失敗や。
はよ帰り。
これは蹴鞠ですかな。
それが どうした?
ちょっと やってみてもよろしいですか?
好きにせい。
では。
何するんじゃ!
あ~あ~ どうもうまくいきませんな~。
私は百姓の出なもんで。
そんなものを後生大事にお持ちとは
ずいぶん御所に未練があるようですな。
無礼者!
文句は親分に言ってください。 では。
おい!
探索は進んでおるのか?
(永井)いえ。
薩長ではないようですが
手がかりは まだ…。
明日には討幕の勅命が下るぞ。
戦に備えて…。
(永井)お待ちください。
まだ最後の手がございます。
(雨音)
お前が黙ってるなんて珍しいな。
あのジジイに言われたこと
気にしてんのか?
何か言い返せ。 お前らしくもない。
強いもんが世を治めた方が
うまくいくがかのう。
(雨音)
俺は百姓の末っ子だから
呉服屋に奉公に出されてな。
そこの番頭に殴られて飛び出した。
おまんのことじゃ。 殴り返したがやろう。
阿保か。
そんなことできるわけないだろう。
ふん。
誰にでも
踏みにじられたくないものはある。
民百姓でもな。
だから強くなって
武士になるしかなかった。
おまん もしかして励ましちゅうがか。
ふざけるな。
わしも末っ子じゃき。
お前と一緒するな。
やっぱり 大政奉還はやらんといかん…。
たとえ みんなに反対されてものう。
わしを斬れ。
わしを斬って
この一件の黒幕として差し出したら
将軍さんも納得してくれるやろう。
馬鹿なこと言うな!
大政奉還がならんかったら
切腹する覚悟じゃき 一緒じゃ!
早うせえ! もう時がない!
♬~
(雨音)
あっ?
おまんらは何ぜよ。
坂本龍馬だな?
殺したらいかんぜよ。
死ね~!
♬~
お待ちください! お待ちください!
急用だ。 どけ!
我らを殺すつもりでしたか。
残念じゃけんど
ちいと数が足りんかったようじゃのう。
ハハハハハ。
皆の者 下がっておれ。
はっ!
説明して頂きましょう。
何のつもりですか。
お主らの探索が進まぬからじゃ。
もう時がない…。 明日にでも
岩倉の画策で 帝のご命令が出れば
薩長は すぐに挙兵する。
さすれば終わりだ。
土方 そやつを斬れ!
それで幕府は救われる…。
そやつは もともと謀反人だ。
はあ~ なるほどな…。
坂本を事件の黒幕に仕立て上げ
万事落着というおつもりでしたか。
どうした 早く斬れ。 これは命令だ!
筋が通りませんな。
何?
俺は
このホラ吹き野郎が大嫌いですがね
くだらん企みばかりするあなた方より
よほど役に立ちます。
お主 寝返るつもりか!?
新選組は誠の幕臣なり!
この土方 何があろうと
最後まで幕府の盾となって戦いましょう。
しかし 幕府は
それに応える覚悟はおありか!
(拍手)
永井様
まだ とっておきの策がありますきに。
策だと?
わしを斬ろうとしたがも
追い込まれてのことやろ。
永井様のお気持ちは 痛いほど分かる。
けんど 明日の朝までには
黒幕を捕まえてみせるぜよ。
勝手にすればよい。 我らは戦に備える。
戦にはさせん!
♬~
戌の刻か~。
おい。
あんなこと言ってたが
お前 本当にアテはあるのか。
何もないき。
お前なんかと組むんじゃなかった。
わしら 仲よう切腹かものう。
お前となんか一緒に死ねるか。
おまんも わしも 永井様に
えらい啖呵切ってしもうたもんじゃのう。
嘘泣きをするな。
ハハハ…。
何か手がかりは見つかったか。
(沖田)いえ…。
陸奥 ほかにスナイドル銃を買うた奴は
おらんがか。
いま… せん。
あ~ 誰じゃろ!
何じゃ!?
そこで何をしている。
あの ちょっと
お聞きしたいことがあって…。
おしのさん 修繕代は ちゃんと払うきに。
いえ そのことでは…。
坂本さん その怪我はどちらで…。
ああ これか。 出先で撃たれてのう。
死ぬところじゃった。 あ~ 痛い痛い。
すんまへん。 坂本さんが撃たれたのは
うちのせいです。
どういうことぜよ?
うち お二人を裏切ってました。
ここで何をしているか
お金をもろうて こっそり知らせて…。
銃のことも
十津川郷士のところに行くというのも。
相手は誰だ!
分かりまへん。
幕府の方で お二人を見守るためやて。
そいつが黒幕じゃき。
ほんじゃき 撃たれたがじゃ。
横川は巻き込まれたということですね。
我々は スナイドル銃のことまで
調べ上げましたからね。
すんまへん。
おしのさん どんな奴やった?
ええ身なりしてはったけど
何や 気色の悪い人で。
笑顔なんやけど
目が笑うてないというか…。
話を聞いてると サブイボが立って…。
まさか…。
あの先生か。
伊東甲子太郎だ。
土方君 この方に助けられましたな。
あの新選組の間者か…。
伊東たちが
いよいよ 薩摩に寝返った
という噂もあります。
やっぱり裏切りやがったか。
そうか!
戦になったら 伊東たちは
薩摩の軍に加わるつもりじゃ。
それなら 前から スナイドル銃を
もろうちょっても おかしゅうはない。
待ちや!
坂本さん!
何じゃ?
このお金 返しといてください。
分かった。
無事に帰っとおくれやす。
ん?
無事に帰って 日本を うちらが安心して
暮らせる新しい国にしておくれやす。
分かったぜよ。
♬~
行くか。
ああ。
これは坂本先生に土方君
ご来訪うれしく存じます。
突然申し訳ないけんど 火急の用での。
何でもおっしゃってください。
おまん 新選組を離れて
今は薩摩についてるそうじゃけんど
ほんまのことか?
は?
確かに新選組を離れて
御陵衛士を拝命してはおりますが
薩摩についたというのは
根も葉もない噂です。
戦に備えて 薩摩からスナイドル銃も
もろうちょったと聞いたがのう。
存じませぬな。
我らが持っているのは せいぜい火縄銃。
貧しいものですよ 坂本先生。
確かに サブイボが立つのう。
もしや 坂本先生は
スナイドル銃に興味がおありですか?
これからの戦は
銃が中心になりますからな。
ちなみに土佐藩では どんな…。
もうええ!
腹の探り合いはやめじゃ。
おまん 徳川の将軍さんを
スナイドル銃で狙撃した。 そうやろ?
狙撃? そんなおそれ多い…。
命令はされんでも
薩摩の誰かに ほのめかされたがか。
大政奉還を止めたら
すぐ戦に持ち込めると。
存じませぬな。 とんだ濡れ衣ですね。
おまんは 薩摩の側に立って
気に入られたかった。 そうやろ?
さて… 何をおっしゃるやら さっぱり…。
しらばっくれるな!
料亭の女を使って
俺たちのことを探ってただろう。
料亭? 我々は土方さんと違って
そんなところに出入りはできませんので。
この野郎…。
もうええ!
頼む ほんまのことを言うてくれ!
時がないがじゃき!
ならば お引き止めしてはいけませんね。
どうぞ お帰りください。
あああっ!
(陸奥)坂本さ~ん!
あああっ!
坂本さん! 今さっき勅命が下りました。
徳川を討てと。
♬~
こうしちゃおれん。 行くぜよ。
待て 坂本! 大政奉還はどうなる。
将軍様は もはや あきらめられたご様子。
幕府も薩摩も戦支度に入りました。
くそっ!
終わりじゃ…。
これからは敵同士に戻るのう…。
もともと敵だ。
伊東 このカタは戦でつけてやる!
もうよい。
我らも薩摩藩邸に向かう!
諸君 存分に手柄をたてよ。
(一同)はっ!
♬~
あなたたち…。
うわっ 伊東先生
そりゃあ スナイドル銃じゃないですか!
火縄銃には見えんな。
坂本先生 もうケリはついたんですよ。
あなたも薩長とともに戦いましょう。
ハハ。
(2人の笑い声)
何だというのです!
まだ気づいてないのか。
いや~
万一を考えて仕込んどいたけんど
こんなに見事に
引っかかってくれるとはのう。
おまんも とっさに よう乗ってくれた。
くさい芝居に つきあわせやがって。
おまんらぁも 戦になったら
新式の銃を使うしかないき。
おい…。 討幕の勅命は…。
存じませぬな。
おのれ…!
(篠原)伊東先生!
我らは十三人 相手は たかが二人です。
やってしまいましょう。
面白えじゃねえか…。
やめんか!
これ以上 命を無駄にすることはない。
話し合うがじゃ。
いや たとえ
我らが狙撃に関与したとしても
知っているのは あなた方のみ。
とうとう認めやがったか。
ここで死んでください。
♬~
多勢に無勢で…。
これは兵法です。
いくら腕が立つあなた方といえど
これでは ひとたまりもありますまい。
くっ…。
あきらめろ 坂本。
卑怯者は どこまで行っても卑怯者だ。
こいつは 自分の手を汚さないクズ野郎だ。
聞き捨てなりませんな。
女に頼んで こそこそ嗅ぎまわり
新選組にいたかと思えば
薩摩に取り入る日和見野郎だ。
これも 口先だけの
弱い男の兵法ってわけだ。
そこまで言うなら抜きなさい。
にわか侍に負けるわけがない。
よし。 サシで勝負だ!
殺したらいかん。 生き証人じゃき。
面倒なことばかり言いやがって。
♬~
(銃声)
(篠原)そこまでだ。
篠原。 これは一騎打ちだぞ!
勝つために手段を選ぶなと
教えてくれたのは あなたでしょう。
古いんですよ 土方君。
一騎打ちやら 幕府への忠義やら。
何だと…。
その最たる者が新選組だ。
あなたたちのくだらない侍ごっこに
これ以上つきあうつもりはない!
やれ!
(銃声)
坂本!
あ~。
あ~ 間違うた…。
おまんが わしの用心棒じゃったのに…。
馬鹿野郎!
さて これで 新選組も終わりですね。
あなたがいなくなれば 皆バラバラだ。
幕府が倒れれば
忠義を尽くす相手もいなくなる。
これからは 我々が新しい世を作ります。
そこに あなたは無用だ。
構え!
坂本!? なぜ…。
わしにも分からん!
動くな! 武器を捨てや!
早う!
♬~
…言うとおりにしろ。
ハハ それでええ。
お前 何で生きてやがんだ!?
おお 何でやろ?
おお! おしのさん 助かったぜよ!
(近藤)歳!
いいところに来た。 総司
こいつらを牢に放り込んどいてくれ。
分かりました。
歳。 ついに討幕の勅命が出た。
何!?
ん? おまんも仕込んじょったがか?
違う。 こっちは本物だ。
何じゃと!?
どうする?
決まっちょる。
わしらで戦を止めるがぜよ。
♬~
しくじるなよ。
ハハ… おまんものう。
♬~
そこをどけ!
どきませぬ。
上様を襲った張本人は
御陵衛士の伊東甲子太郎!
薩摩に認められようと
勝手に動いたのです。
余計なことをしおって…。
今や 真相は すべては明らか。
これで大政奉還は成りますな。
もう遅い。
薩摩が動いておる。 手遅れじゃ。
いえ そっちは坂本が止めます。
坂本が?
どうして そう言い切れる?
坂本だからです。
♬~
西郷さん!
やっと 将軍さんを撃った奴が
見つかったがじゃき!
もう遅か。 討幕の勅命は下りもした。
遅うない!
決めるが おまんじゃ。 おまんは
新しい日本を引っ張っていく男じゃき。
坂本さあ。 あきらめどきでごわす。
いいや あきらめん!
これは薩摩のスナイドル銃じゃ。
これで将軍さんが撃たれたがぜよ。
誰でごわすか。 将軍さあを撃ったとは。
伊東甲子太郎じゃ。
伊東が…?
あいつは薩摩に取り入ろうとして
やりおった。
将軍さんが撃たれたがは 伊東の一派に
銃を貸した薩摩のせいでもあるぜよ。
おまん 約束したろ。
将軍さんを撃った奴を見つけたら
大政奉還に乗ると。 おまんは
約束を破るような つまらん男か!
坂本さあ! 西郷先生に対して
そん言いぐさは容赦できん。
斬るなら斬りや!
わしは西郷さんを信じちゅうき。
西郷さん 今 戦を始めたら
日本はバラバラになるぜよ。
けんど お互い信じ合えたら
一つになれる。
♬~
それでも戦をやるがやったら
まず わしを殺してから行きや!
西郷様! 徳川方が
こっちに向かって来ておいもす。
♬~
止まれ~!
♬~
構え~!
撃つな!
幕府は会談をやり直しに来たがじゃき。
♬~
♬~
よし! これでええ!
西郷さん おまんのおかげじゃ!
信じることは 戦より難しゅうごわすなぁ。
そのぶん 得をすることも多いぜよ。
♬~
土方さん いろいろ面白かったぜよ。
こっちは大迷惑だ。
すまんのう。
わしが おまんを名指ししたがじゃき。
…なぜだ?
敵の一番厄介な奴を用心棒にしたら
安心じゃと思うての。
この野郎…。
けんど 厄介なだけじゃなかったぜよ。
どういうことだ?
ほんなら。
♬~
バ~ン。
♬~
ごくろうさまでした。
隊士一同に伝えておけ。
坂本龍馬には手を出すなと。
あいつを斬るのは 俺の役目だ。
♬~
♬~
朝から晩まで これじゃのう。
騒いでる間は
嫌なこと忘れられますよって。
世直ししてくれとゆう民の叫びじゃき。
政をやる者は しかと聞かんといかん。
はよ
坂本さんのいうような世の中になると
よろしおすなぁ。
必ず そうなるきに。
任しとき!
(陸奥)坂本さ~ん!
おう どうした陸奥 そんな赤い顔して。
坂本さん 大政奉還が… 成りました~!
お~ よっしゃあ~!
日本の夜明けが来るぜよ!
♬~
たあ!
ほんまか~。 ハハハ…。
♬「ええじゃないか ええじゃないか」
おしのさん 下りてきいや!
早う! ちょっと待っとくれやす。
早う!
♬~
(雷鳴)
♬~
(戸をたたく音)
どちら様で?
うん。 飲め。
(中岡)けんど
おまんの言うとおりになったのう。
ああ。 いよいよ 日本の夜明けじゃ。
ハハハ…。
はあ…。
のう 新政府には
徳川方を入れんといかんがか?
忠義に命をかけちゅう頑固者もおるきに。
ほう。
けんど おまん これから 何するがじゃ?
わしは世界の海援隊をやる。
七つの海に 日本の船を浮かべて
日本と世界を結ぶがじゃき…。
(2人の笑い声)
(中岡)おう 飲め飲め。
ほたえな!
♬~
おまんは…! 何でじゃ…。
見下されたままというのが
どうも気になりましてね。
おまんは一体… 何と戦っておるがじゃ…。
♬~
(雷鳴)
♬~
私が… 私が日本を変えるんだ。
♬~
(うめき声)
残念じゃのう…。
♬~
あいつは本当に死んだのか。
はい。
一緒にいた土佐の中岡とともに
斬られたようです。
誰の仕業でしょうか。
♬~
土方君。
龍馬を斬ったのは お前だな。
察しがいいですね。 さすが土方君だ。
なぜ坂本を殺した?
戦を止めたからですよ。
二百年以上 徳川以外の侍は
冷や飯を食ったのです。
戦が起こらなければ 這い上がれない。
そのために あいつを…。
新選組だって もはや お払い箱です。
そんなことはない!
私は薩摩に見放された…。
坂本のような浪人が ちやほやされて
なぜ私が小僧扱いに…。
これからは
我々が日本を変えていくんです!
お前…
坂本のようになりたかったんだろう?
まさか…。
無理だ。 お前は坂本にはなれん。
お前が殺したのは ただの男じゃない…。
お前が斬ったのは… 日本の明日だ!
黙れ!
♬~
戦で負けたら本望だろう。
♬~
坂本龍馬亡きあと
日本は戦乱の世になった。
土方は 旧幕府軍として
最後の戦いに臨んでいた。
(鉄之助)隊長。
お呼びですか?
ああ。 お前に一つ頼みたいことがある。
はっ。
これを多摩にいる俺の親類に届けてくれ。
♬~
俺たちは 何と戦ってたんだろうな。
♬~
退くな!
退くものは斬る!
♬~
よう頑張ったのう。
ハッ… お前か。
誰が何と言おうと
おまんは歴とした武士じゃ。
お前に言われたくない。
フッ…。
おまんは 最後まで筋を通したがじゃき
本物の忠義ゆうやつをのう。
♬~
はあ…。
戦も終わりだ。
お前の言ってた新しい国はできるのか。
もう目の前じゃき。
そうか。
今度こそ 本当の…
日本の夜明けぜよ。
フフフ…。
ハハハ…。
(2人の笑い声)
♬~