二宮和也主演「潜水艦カッペリーニ号の冒険」【有村架純、池上彰、堤真一ほか】[字][解][デ]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

二宮和也主演「潜水艦カッペリーニ号の冒険」【有村架純、池上彰、堤真一ほか】[字][解][デ]

第二次世界大戦中に堅物帝国軍人とお気楽イタリア兵が日本で同居する事に!?人生はお国のため?それとも食べて歌って恋をするため?実話に基づく友情と恋の物語

番組内容
二宮和也主演の新春スペシャルドラマ!第二次世界大戦中に運命的な出会いを果たすことになる、厳格な日本海軍軍人と陽気なイタリア人たちの国境を超えた友情と恋を描く。
1943年9月、太平洋のど真ん中、潜水艦コマンダンテ・カッペリーニ号が日本へ物資輸送のために向かっていた。出発時は日本と同盟を組む枢軸国だったイタリアだが、カッペリーニ号が出航した後、イタリアは連合国側に寝返っていた。
番組内容2
乗組員のイタリア人・アベーレ(ペッペ)、シモーネ(ベリッシモ・フランチェスコ)、アンジェロ(パオロ)は渡航中にまさかイタリアが日本の敵国になっていることなどつゆ知らず、日本から大歓迎を受けると期待に胸を膨らましていた。ところが、長旅を終えようやく日本に到着した3人を待っていたのは鬼の形相をした日本海軍少佐・速水洋平(二宮和也)だった。
番組内容3
速水はカッペリーニ号を戦闘用に武装し直して帝国海軍に編入させる計画を立て、その艦長の座につくことになる。そして、操艦する乗組員として、捕虜になったアベーレ、シモーネ、アンジェロが採用される。一方、ひょんなことから、妹の早季子(有村架純)はそんなイタリア人たちの面倒を実家の旅館で見ることになるが、アベーレが早季子に一目ぼれしてしまい、この恋沙汰が速水の逆鱗(げきりん)に触れることに…!
出演者
二宮和也、有村架純、愛希れいか、ペッペ、ベリッシモ・フランチェスコ、パオロ、音尾琢真、今野浩喜 / 堤真一 
【案内人】
池上彰
スタッフ
【原作】
ホイチョイ・プロダクションズ 

【脚本】
澤本嘉光 

【音楽】
本間勇輔、本間廉太郎 

【企画】
狩野雄太 

【プロデュース】
岩田祐二、蔵本憲昭 

【監督】
馬場康夫

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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  13. 日本
  14. ヤリマス
  15. アンジェロ
  16. トマト
  17. 命令
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  19. お前たち
  20. 乗組員

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池上 彰です。
突然ですが 皆さんは

第2次世界大戦で 日本は

どこの国と戦ったか
ご存じですか?

アメリカ? はい 正解。

んっ? イギリス
オーストラリア オランダ…。

はい そうですね。
よく ご存じですね。

連合国と呼ばれる
たくさんの国々と

日本は戦いました。

では 味方は?

ドイツ? はい 正解。

イタリア? さすがと
言いたいところなんですがね

実は
それ 半分 間違いなんですよ。

第2次世界大戦の半ば
イタリア国内で 革命が起こり

ムッソリーニを倒して

新たに誕生した バドリオ政権が

何と 連合国側に付き

枢軸側に対して宣戦布告しました。

そう。 味方だったイタリアは

ある日 いきなり
敵になってしまったのです。

イタリアで
この革命が起こっていた

1943年9月

インド洋の真ん中に

そんなこととは つゆ知らず

イタリアから 日本への物資を
命懸けで運んでいる

潜水艦が いました。

その名は コマンダンテ・カッペリーニ号。

そう。 このお話は
史実に基づいた物語なのです。

ただし 所々 事実を変えたり

現代風に
アレンジしたりしています。

何とぞ お許しください。

さて イタリアといえばパスタ。

そして
パスタといえばトマトです。

この物語も
この一つのトマトから始まります。

(講師)トマトは
種を 直接 畑にまくのではなく

鉢のような物で ある程度の
大きさになるまで 育苗し

5月に
植え付けるのが

効果的だ。
収穫は

7月から
10月までの

長期間にわたり
単価・面積当たりの

栽培効率に優れ
栄養価も高いので…。

トマトって… 野菜なのかな?

えっ? 果物じゃないでしょ。

どっちでも よくない?

ううん。 そういう曖昧なこと
嫌いなんです 私。

そうよね 早季子ちゃんは。

お兄ちゃんは
生のトマトが大嫌いなんです。

香苗さん
何か いい調理法 知りません?

知らない…。
(講師)そこ!

速水先生 鈴木先生。
教師が注意されて どうする。

この時局 食べられるだけで
幸せだと 思いなさい。

調理法なんか どうでもいい。
トマトは 丸かじりが一番だ。

(廣田)戦時農園で
たくさん 収穫したそうだ。

遠慮なく食え。

それとも 速水君は
冷やしトマトは苦手か?

はい。 トマトは
イタリアみたいなものですから。

いや イタリアが
トマトなのかもしれない。

とにかく
はっきりしろと言いたい。

野菜なのか 果物なのか。

味方なのか 敵なのか。

(♬『椿姫』)

いけません 廣田司令。

イタリアのオペラは
今や 敵性音楽です。

ああ… そうか。

しかし 堅苦しいね 君は。

うち 海軍なんだからさ

陸軍みたいに かたいこと
言わなくていいじゃない 速水君。

いえ。 この ヴェルディの
『椿姫』という曲は

娼婦を題材にした曲です。

ったく
イタリアの男は汚らわし過ぎる。

風紀が乱れます。

イタリアといえば

あれ 来ちゃうんだよね?

例の潜水艦。

はい。 来てしまいます。

乗ってるやつらは
まだ知らないんだろ? あのこと。

はい。 おそらくは。

まさか 地球を半周する間に

自分の国が 降伏して
敵側に付いたなんてね。

かわいそうだね。

あのカトリーヌ号。
カッペリーニです。

えっ? あっ そうそう。
カッペリーニ。

それに
かわいそうではありませんよ。

事もあろうに 連合国側に寝返って
宣戦布告するなんて

まったく
あの国は いいかげん過ぎる。

(廣田)どうせ

「日本にはゲイシャがいる」とか
思って 来るんだろうね。

何と 典型的で不謹慎な。

「モテモテ~」とか

無駄な想像力 使ってるんだろうな
今ごろ。

ハァ。

「アイシテマス」

アイシテマス。

(虫の羽音)
こっち来るな。

速水君は 虫も苦手なんだね。

虫かイタリアかと問われれば
イタリアであります。

君 確か イタリア語が…。

はい。
イタリア語なら お任せください。

ジェノバに
2年ほど おりましたから。

逆だよ。 君

イタリア語 しゃべるの
隠しといてね。

はっ?

やつらが 油断して
うっかり しゃべることを

聞き出せるでしょ。

さすが 廣田司令。 承知しました。

じゃ 悪いけど
外のあれ 外しといて。

はい。
まったく歓迎してないから。

みじんも歓迎しておりません。

何で あんな看板を作らせたの?

実家が旅館なもので つい。

裏切り者め。

(イタリア語の会話)

報告します。
敵潜水艦が入港します。

来てしまったか。

はい。

到着しだい 全員 捕虜だ。

(尾上)はい。

(イタリア語の会話)

(一同の歓声)

(兵士の号令)

(アベーレ)アイシテマ~ス!

♬~

動くな!

動くなと言ったろ!

(廣田)《君 イタリア語
しゃべるの 隠しといてね》

通訳。
(通訳)はい。

連中に伝えろ。 全員 捕虜にする。

(イタリア語の通訳)

(通訳)俺たちは同盟国だろと。

今まではな。 ところが

1週間前に革命が起きて
今や イタリアは敵国だ。

(イタリア語の通訳)

収容所に連行しろ!

♬~

(戸の開く音)

おっ お兄ちゃん。
ああ 早季子 すまんな。

来なきゃいいのに
イタリアの潜水艦が来ちまって

しばらく その乗組員の収容所に
寝泊まりすることになると思う。

ハァ。

んっ。
ああ ありがとう。

ちゃんと着替えてよ?
すぐ 横着するんだから。

(においを嗅ぐ音)
お風呂も

めんどくさがらずに入ってよ。

誰も 俺のにおいなんか
気にしちゃいないよ。

ふ~ん。
香苗さんは 鼻がいいからな~。

すぐ 着替えよう。

香苗さん 誕生日 近いでしょ。

何か 贈り物とか考えてる?

いや…。
早く 告白しちゃった方が いいよ。

最近
町に 若い男の人 少ないから

偶然 出会った 野獣に つい…
なんてこと あるかもよ。

やっ… やっ 野獣って
あの その やっ やっ 野獣か?

野獣よ。

全員 見つけて

収容所に たたき込んでやる。
チッ。

(尾上)達する。
同盟国であったイタリアは

革命が起こり 今や 敵国になった。

(イタリア語の通訳)

(尾上)よって ただ今より

イタリア潜水艦 カッペリーニ号の
乗組員は

大日本帝国の捕虜となる!

(イタリア語の通訳)

それでは これより
一人ずつ 取り調べを行う。

官姓名を 呼ばれるまで
この場で 全員 待機せよ!

(イタリア語の通訳)

静かにしろ!
(イタリア語の通訳)

(尾上)
今後 お前たちが使う日本語は

「ハイ!」と「ヤリマス!」だけで
十分だ。

(イタリア語の通訳)

(尾上)分かったか!
(イタリア兵たち)ヤリマス!

そこは 「ハイ」だろ! 「ハイ」!
(イタリア語の通訳)

(イタリア兵たち)ハイ!

(虫の羽音)

何やってんだ バカ者!

(アベーレ)アハハ。

♬~

(イタリア語の会話)

(清人)トマトは果物だよ!
(子供)違うよ! 野菜だよ!

(子供)そうだよ! 野菜だよ!
(子供)野菜!

やめなさい!

ケンカは
おバカさんのすることですよ。

さあ 市場に運んで
みんなに分けてあげましょう。

(子供たち)は~い。

出発 進行。

(子供たち)
♬「朝だ 夜明けだ 潮の息吹き」

♬「けさのご飯は
団子とダイコン」

♬「昼のおかずは…」

やめなさい そんな歌。

いいじゃないですか。

よし。 先生も一緒に歌うわよ。

(一同)♬「昼のおかずは
ダイコンと団子」

♬「集団生活 なかなか つらい」

♬「ケツケツ かいかい
のみ しらみ」

(イタリア語の会話)

おい お前たち 何やってんだ!
整列!

(イタリア語の通訳)

やめろ バカ者!

(イタリア語の会話)

整列!
(イタリア語の通訳)

喜べ。

体力が あり余ってる 諸君には

今から 防空壕の建設の作業を
してもらう。

(イタリア語の通訳)

空襲の際には

自分の身を守るための
物でもあるから

全力で作業するように。
分かったか!

(イタリア語の通訳)

(兵士の掛け声)

♬(子供たちの歌声)

(兵士の掛け声)
(子供たち)♬「ラッパは響く」

(兵士の掛け声)
(子供たち)♬「行くぞ 日の丸」

ありがとうございます。

ゲイシャ…。

やめてください。
早季子先生は ゲイシャじゃない!

先生! この外国人
子供を買収しようとしています。

アイシテマス ゲイシャ。

お前たち 何やってる!
(イタリア語の通訳)

あっ 速水君?

かっ 香苗さ…。

久しぶり。 いつ 帰ったの?

あっ あの…。 あっ…。

こっ これは…。 学校で?
(香苗)そう…。

いや…。

私は
イタリア人の享楽的な生き方が

まったく好きになれません。

あの
美しい サンピエトロ大聖堂や

『イル・トロヴァトーレ』のような
繊細なオペラを つくった人間が

同じ国民とは とうてい思えない。

(廣田)真面目を絵に描いたような
君とは 真逆な性格だもんね。

私が
ジェノバに赴任していたときに

イタリア人の何たるかを
嫌というほど思い知らされました。

やつらの生活信条を
ご存じですか?

マンジャーレ
カンターレ アモーレ。

食べて 歌って 恋をして。

これが
やつらの生きる目的なんですよ。

国のために一命を賭すという
心構えが まるでない。

国を守るためにこそ ある
この命なんです。

やつらと一緒にいると
頭が おかしくなりそうだ。

一刻も早く やつらから離れたい。
まあまあ。

うん。 そろそろ お昼ご飯かな。

一緒に スパゲティでも食べないか?
イタリアうどんです。

ああ そうそう。
敵性語は禁止だからね。

あれ?

時計 止まってる。

イタリア製です きっと。

ところで カトリーヌ号についての
君の作戦計画書だけどね。

カッペリーニ号です。
ああ そうそう。 カッペリーニ。

あの潜水艦を
戦闘用に武装し直して

帝国海軍に編入するという
君の計画

なかなか合理的だね。

ありがとうございます。
よし。

君の計画を採用しよう。

そして カトリーヌ号の艦長は

速水君 君だ。

カッペリーニ号です。
もう どっちでもいい。

今日から あの艦の名前は
帝国海軍伊号第五〇三潜水艦だ。

はっ。 必ずや
お国のお役に立ってみせます。

まあ そう力むな。

君は バタビア沖で
艦を沈められてから

妙に力が入ってる。

はい…。

がちがちじゃないか。

両舷主機 試運転 用意。

両舷主機 試運転 用意。
(機械音)

試運転 始め。
(機械員)試運転 始め。

(機械音)

どうした? 状況 知らせ。

(機械員)
状況 知らせ。 状況 知らせ。

機械 動きません。
両舷とも動きません。

何? チッ。

くそ!

どうだ?

(尾上)まるで 動きません。

イタリア製の物は すぐに壊れる。

そもそも 壊れるために
造ってるとしか 思えない。

お前たちが乗ってきた
潜水艦 カッペリーニ号は

伊号第五〇三潜水艦として
名前を変え

われわれ帝国海軍に
編入されることになった。

(イタリア語の通訳)

そして
私 速水少佐が 艦長である。

(イタリア語の通訳)

ところがだ

お前たちの国の潜水艦は
お前たち同様

なかなか われわれの言うことを
聞いてくれない。

伊号第五〇三潜の乗組員を
募集し

一緒に潜水艦… 虫!

ムシ。
(シモーネ)ムシ。

黙れ!
(イタリア語の通訳)

われわれと一緒に
潜水艦を修理し

操艦する虫を やむなく…。
虫じゃないです。

操艦する者を…。

(イタリア語の通訳)

お前たちの中から募集する。

われわれに協力し

帝国海軍に参加する者は
挙手をしろ!

(イタリア語の通訳)

ここに 敵国に協力するような
人間がいると思うのかと。

チッ。
ヤリマス!

ヤリマス!

いるのか いないのか!
(イタリア語の通訳)

(3人)ヤリマス!
よし。

そこの3人 来い!
(イタリア語の通訳)

どこが間違ってる?

(イタリア語の通訳)

言え! 教えろ。

(イタリア語の通訳)

言え。

どうすれば動く?

(イタリア語の通訳)

その前に
1つ 約束してほしいことがある。

何だ?
(イタリア語の通訳)

もし 俺が動かせたら 捕虜として
扱うのは やめてほしい。

日本人と同じ扱いをしてくれ。

いいだろう。
(イタリア語の通訳)

だが 動かなかったら どうする?

(イタリア語の通訳)

お前たち 全員な?

(イタリア語の通訳)

ノー ノー ノー… ノー。

ムシ。
(アンジェロ)ムシ ムシ。

(アベーレ)ムシ!

ムシ ムシ… ムシ。
(アンジェロ)ムシ。

もう一度 やってみてくれと。

試運転 始め。

(機械員)試運転 始め。

(機械音)

動かんじゃないか。

覚悟は できてるんだろうな?
(イタリア語の通訳)

(イタリア語の会話)

ムシ ムシ!
(アンジェロ)ムシ。

(アンジェロ・アベーレ)ムシ… ムシ!

往生際が悪いぞ。

(イタリア語の通訳)

最後に
もう一度だけ やらせてくれ。

最後だぞ。

試運転 始め。

(機械員)試運転 始め。

(エンジン音)

(尾上)動いた。

(アベーレ)ハハ~!

悔しいが このイタリア兵たちには
高度な操艦の技術があるみたいだ。

ええ。

それでは あらためて
アベーレ シモーネ アンジェロ

お前たちを 伊号第五〇三潜水艦に
乗り組みを命ず。

(イタリア語の通訳)

俺は 命令は聞かない。
お願いなら聞くと。

この潜水艦の操艦に
協力をしてくれ。

(イタリア語の通訳)

お願いしろ。

(3人)ヤリマス!

(尾上)
何だ? この だらしない格好は!

貴様たち 帝国海軍軍人として
やっていく気持ちが あるのか?

(イタリア語の通訳)

本当は 俺たちと一緒に
戦う気なんか ないだろ!

(イタリア語の通訳)

(シモーネ・アベーレ)ハイ!
(尾上)そこは 「ヤリマス」だ!

(イタリア語の通訳)

(3人)ヤリマス!

今日から 俺が 貴様たちに
大和魂をたたき込んでやる。

(イタリア語の通訳)

(尾上)あの速水艦長の下では

女のことなんか考えてる暇なんか
一秒もないから 覚悟しとけ!

おや? 女のことを考えておるな。

なっ 何を言ってるんだ。

香苗さんは ただの女ではない。

ほら 図星だ。

何を贈ったら 香苗さん
喜ぶかなあとかでしょ? どうせ。

何で お前は 全部 分かるんだ。

ほら 母さんが 嫁になる人に
あげてねって言ってた

ネックレスが あるじゃない。
いや…。

それが いいんじゃない?
よっ 嫁? 嫁…。

ていうことは… 嫁か?
うん。

何を言ってるんだ お前は。

ったく。

それは どこにあるんだ?

(せきばらい)

はい。

フフ。
ちゃんと着替えてから行くのよ。

はい。

(鈴の音)

にっ においますか?
はい。

好きなんです。
えっ?

磯の香り。

あっ… さっ 早季子も
そう言ってました。

フフ。 きょうだい 仲いいわね。

私 一人っ子だから うらやましい。

早季子 いつも 大変 お世話になり
誠に ありがとうございます。

やめてよ 速水君。 他人行儀な。

いや でも
早季子の上司の方でありますから。

相変わらず 真面目ね。
真面目過ぎ。

香苗さんは
嫁に行かないのでありますか?

私 もう お母さんだから。

はっ?

野獣どもに…。


すっとんきょうな声 出してるの?

最近 疎開する児童が
多くなってきてね

疎開先が見つからない子や
母親が軍需工場で働いてる子は

学校で預かってるの。

それで
私も 学校に寝泊まりしてるのよ。

母親代わりに。

そっ それで お母さん?
うん。

ああ…。

小学校に警備が必要だな。

そうだ。 私が やりましょう。
こう見えても 柔道三段ですから。

ありがとう。
でも 用務員さんも いるし。

ツネさんでしょ?

《こら!》

われわれが通ってたときから
じいさんだったじゃないですか。

あんな じいさん
猫一匹 追い払えません。

フフフ…。 そうかもね。

じゃあ 戻ります
子供たちが待ってますから。

お気を付けて。

あっ そういえば

わざわざ呼び出して
用って 何だったの?

あっ…。

いや 別に。

(廣田)イタリア人 3人
役に立ちそうかい?

はい。 厳しく教育中です。

さすがだな。

そんな君を見込んで
頼みがあるんだ。

あっ はい。

君んとこ 旅館だろ?

あっ 父が亡くなってからは
休業はしていますが。

それは好都合だ。

その3人を
君の旅館で預かってくれないか?

はっ?

3人は もはや 帝国海軍の軍人だ。

収容所に入れておくわけには
いかんだろ。

ちょっと待ってください。

確かに 旅館ではありますが

今は 妹が
一人で住んでるだけでして…。

それは寂しかったろう。

これからは 大勢で仲良くな。

あんな野獣ども
同じ屋根の下には…。

潜水艦を 戦闘用に武装し直そうと
言ったのも

乗組員にイタリア人を加えたのも
君だぞ?

それは…。

これは任務だ。

だらだら歩くな。

(イタリア語の通訳)

(男性)あっ… 鬼畜米英?

米英ではありません。 伊です。

伊?
イタリアです。

(女性)捕虜かい?
ではありましたが

今は わが帝国海軍の
協力者となりました。

ゲイシャ… ゲイシャ…。

きょろきょろするな。
(イタリア語の通訳)

ここが お前たちの家だ。

(イタリア語の通訳)

ただいま~。

ここは 私の家です。

遠慮なく どうぞ。

あ~… 何を言ってるか
分かりませんが あの

玄関先でも何ですから
あの どうぞ 中に入ってください。

アベーレ。
(シモーネ)シモーネ。

アンジェロ。
早季子です。

(アベーレ)サキコデス。

いやいや… サキコ。

あっ サキコ。

ハハ…。 さあ 皆さん…。

(アベーレ)オホホホ…。

(イタリア語)

少佐。
何だ?

お話しになれたんですね
イタリア語。

あっ いや…
君を愚弄するつもりは…。

話せたんだ…。
あっ。

マンマミーア!

どうぞ。

イタリア製だからな。

(3人の叫び声)

(木魚の音)

(木魚の音)

♬(イタリア語の歌声)

大きな声で 歌なんか歌うな!

(イタリア語の会話)

お前ら 死んだのか?

♬~

(有村)<この星と未来のために
今できることって なんだろう>

<東芝は インフラとデジタルの技術で

サステナブルな未来を実現します>

<人と、 地球の、 明日のために。 東芝>

お待たせしました。

ちょっと どいてもらっても
いいですかね? そこ。

机に座るな!

(イタリア語の会話)

(イタリア語の会話)

さあ 食べましょう。

いただきます。

いただきます。

フフ…。

フッ…。
お箸は こうやって使うの。

(シモーネ・アベーレ)
あっ あっ あっ… あ~!

箸で鼻をつまむな!

お代わり。
はい。

ごちそうさま。

あっ!
おっ! 大丈夫ですか?

あ~!
おっ。

あ~。
えっ?

あ~…。
フフフフ…。

早季子
俺が 虫 嫌いなの 知ってんだろ。

イナゴ入れるなよ。
フフ…。

隣のヨシオカさんに
分けてもらっちゃった。

あの虫おじさんか。 余計なことを。

イナゴ?

♬~

(ノック)

あの人たち出たわ。
お兄ちゃん お風呂 どうぞ。

今 手が離せないから 先 入れ。

もう また めんどくさがる。

早季子 連中には気を付けろ。

気を許すな。
どうして?

海軍さんから お預かりした
大事な お客さまでしょ?

お客さま?

連中は野獣だ。 気を許すな。

もう みんな いい人じゃない。

さあ 早く お風呂に入って。

お前が先に入れ。

じゃあ お先に頂きます。

≪(悲鳴)

虫 虫 虫!
あっ…。

あっ。

早季子!

早季子に何をした!

お前。

入れ!

入れ 早く!

早季子 分かったろ?
あいつら 野獣…。

気を付けなさい。

あっ おはようございます。

(アベーレ)え~…。

んっ? 何?

あ~。 ゆうべのこと?

全然 気にしないで。

子供のころから
混浴に慣れてるから。

気にしないの。 痛っ!

おっ。 ノー ノー ノー…!

えっ? あっ!

何やってる 野獣!
(アベーレ)おっ。

部屋に戻れ!
ちょっと お兄ちゃん。

早季子
お前 何度 言ったら 分かるんだ。

柔道の基本は 応力。

つまり 方向が真逆の一対の力だ。

足を刈るのと逆方向に

腕で 押し倒す。
(アベーレ)うっ…。

こうすれば 人間は簡単に倒れる。

(アベーレ)うっ…。
足を刈るのと逆方向で

腕で 押し倒す。
(アベーレ)うわ! うわ…。

方向が真逆の一対の力。

(アベーレ)お~! うわ!

この力が 日本の柔道だ。

ざまあ見ろ。

お前に日本の何が分かる。

(アベーレ)あ~!

ヤリマス!
やるだと?

(アベーレ)うっ…。

ヤリマス! ヤリマス!

俺は お前たちの
享楽的で だらしなくて

いいかげんなところが
大嫌いなんだ!

(尾上)艦長 死んでしまいます。

当然だ。

えっ?

あっ やめてください。

敵国の人に食わせる物は
置いてないよ!

≪(戸の開く音)

おかえりなさい。

(3人)タダイマ!

コレ ダレノ?

おっ 日本語 少し覚えたんですね。
フフ…。

兄のです。 三高に合格したとき

父親が
お祝いに買ってあげたんです。

(シモーネ)アニ?

≪(足音)

ちょっと 視察に来ました。

私が やります。
いや 俺がやる。

すいません。

(廣田)この艦の修理は
あと どれぐらい かかる?

2週間もあれば。
(廣田)2週間か。

まっ それだけあれば
できちゃうよね?

確実に できます。

恋の一つくらい。

恋?

イタリア人たちとは どうかい?
うまくやってるかい?

まっ それなりには…。
(尾上)イタリアの男たちは

生まれ持って 女性が好きだと
聞いております。

どこかで 連中の我慢の限界が
来ないといいですが。

(コーヒーを注ぐ音)

あら 限界 超えちゃってるよ 君。

決めた。

もう
お前たちは ここに置いておけん!

(アベーレ・シモーネ)えっ?

(アベーレ)うわ~。

(シモーネ)ハハハ。

というわけで

そちらで 面倒を見ていただくのが
筋なんだが。

それは できない。

あんたら ムッソリーニ派だろ?

それは建前。

正直 もう あなた方の戦争には
関わりたくない。

そもそも
イタリア国民を保護するのは

領事館の役割だろ?

彼らは すでに 帝国海軍の一員。

保護するのは あなた方の役割だ。

それは…。

貴様 今 何と言った!

あ~ いや べっ 別に。

黙って聞いてれば 腹の立つ。

バドリオだろうが
ムッソリーニだろうが

皆 同じイタリア人ではないか!

お前 よく 同じ国の人間に
そんなことが言えるな。

国のために働いた人間を
国が裏切るのか!

お前たちの国は いつから
そんな情けなくなったんだ!

もういい。 もう結構だ!

こんな不愉快な場所。

帰るぞ!

この3人は 俺が面倒を見る。

来い。

行くぞ!

何てこと言っちまったんだ
まったく。

妹には 絶対に手を出すな。

ノー!

(香苗)それは 大変でしたね。

でも
早季子ちゃん 言ってましたよ。

いっそう にぎやかになったって。

そうでしょうか?

あっ 香苗さん。

あっ そろそろ戻りますね。

その方がいい。

子供たちも待ってるでしょうから。

オジョウサン。
(アンジェロ)ハイ。

チョット オハナシ シマスカ?

(アンジェロ)ウ~ン ドウシヨウカシラ。

ガイコクジン コワクナイデス。

オジョウサン。
(アンジェロ)ハイ。

マタ オアイシマシタネ。

(アンジェロ)アラ オヒサシブリ。

アイシテマス。

オイシイ。

ハァ~。

このようにして
日本語を学びだした

イタリア人たち。

恋の力と言うんでしょうか。

びっくりするくらいの早さで
日本語をマスターしていきました。

しかし 戦況は悪化の一途。

この後 日本には

アメリカ軍の空襲が
繰り返されるようになりました。

そして 市民も
空襲に備えて 防火訓練を…。

ハァ~。 始めることになりました。

(一同)はい。

≪早くやれ!

(一同)はい。

≪ちゃんとやれ!

何やってるんですか? これ。

何か いきなり
日本語 うまくなりましたね。

それほどでも。

空襲のときに火を消す訓練です。

こんなもので消えるはずないよ。

(香苗)はい。

大丈夫?
(阿部)バカ者!

大事な水をこぼすな!

何だ? その不服そうな顔は。

この子は 食べ物も足りずに
毎日の訓練で ふらふらなんです。

食べ物?

そんな物は
み~んな 我慢してんだよ!

あなたは 我慢しているように
見えませんけど。

貴様!
やめてください!

女性に手を上げない!

子供を大事にしろ!
(アンジェロ)ああ。

何だ? 貴様ら。

大丈夫?
すみません。

この女どもには
真剣味が足りんのだ!

このバケツで
火事が消せると思ってんの?

(阿部)
消せると思うかどうかではない。

消すのだ!

私の恋の炎は 消えはしない。

バケツ!
(兵士)はい!

(兵士)貸せ。
(男性)えっ?

消火~。

ハハハハ…。

(清人)消火 失敗~。

(男性)ありがとうございます。
(アベーレ)いえ。

(女性)
よく言ってくれたよ あんたたち。

(男性)あんた 名前 何だっけ?

(アベーレ)アベーレです。
(男性)ああ。

言いづらいから
今日から 阿部さんでいいや。

なっ?
(男性)いいね。 阿部さん。

阿部?
(男性)阿部。

(男性)あんたは?
(シモーネ)シモーネ。

じゃあ 下根さん。
(男性)うんうん うんうん…。

アンジェロ。
(男性)安寿だ。

安寿がいい。 安寿。

これ 食べてくれ。

(女性)どう? どう?
(アベーレ)おいしい。

(アベーレ)うん。 早季子さんの料理
ホ~ントに おいしい。

あら うれしい。
安寿さんに教えてもらって

オリーブオイルで
焼いてみたんですが

ちょっとした工夫で
こんなに おいしくなるんですね。

料理って 楽しいです。

死ぬまで ず~っと 作ってほしい。

(せき)

大丈夫か?
うるさい。

(せき)

(せきばらい)

(アンジェロ)♬「日本 良いとこ
一度はおいで~」

(アベーレ)いいですか?
アッローラ。

これは 速度計 圧力計 電圧計
深度計 角度計。

最大速度は 水上で 17ノット。

水中で 8ノット。

ちゃんと書いて。

(アンジェロ)決して ここに

ミートボール缶 詰めては
駄目です。

(時計の音)

は~ 何でも直せるんですね。

まあ 人間関係以外はね。
フフフ…。

あっ 直しといたよ あれ。

あれ?

兄のオートバイ。

(シモーネ)動きますよ。
手が掛かったけど。 乗ってみる?

あっ 私がですか?

(シモーネ)こいつと。
(アベーレ)俺?

いや でも…。

行きたい所があります。

ほら 行ってこい 阿部さん。

ハァ~ ここです。

(アベーレ)奇麗です。

兄に
よく 連れてきてもらったんです。

日本で 一番 好きな景色だって。

私は ここからの景色が
すごく好きで~す!

私も この景色が 好きです!

ホント?

この景色は 私の住んでた町
ジェノバに そっくりです。

ホントですか?
兄も よく そう言ってました。

えっ? 速水?

お兄さんは イタリアに?
うん。

武官補として
2年間 ジェノバにいたそうです。

ここに よく似た 港町で

景色も そっくりだって
言ってました。

でも 時間を守らなかったり

すぐに 女性に声を掛けたりする
イタリア人の生き方が

好きになれなかった。

あっ いや ごめんなさい。
あの 私じゃなくて 兄がです。

根が真面目な人なので。

兄は 死ぬ前に

最後に もう一度だけ
好きな景色が見られるとしたら

迷わず
ここからの夜景を見に来るって

言ってたんですよ。

ジェノバに よく似た この景色を。

奇麗です。

奇麗です。

(早季子・アベーレの笑い声)

もう…。

止まれ!

おい 女。

はい?

(阿部)降りろ。

(阿部)敵国の人間と 何やってる?

この人はイタリア人です。
敵なんかじゃありません。

顔が敵なんだ この非常時に!

あんたに関係ないだろ。

ハッ 久しぶりだな。

お前 何て名だ?

阿部です。
(阿部)阿部?

俺も 阿部だ。

こんな顔の阿部は 阿部ではない!

でも 阿部です。
(阿部)俺が 阿部だ!

ややこしいな 偽者め。

しかし 阿部です。

黙れ 阿部!

おい 女
こんな偽者の敵性外国人と

いちゃつくなんて

お前の腐った性根を
たたき直してやる!

触らないでください。
やめろ! 阿部。

やるか? 阿部。
(アベーレ)ヤリマセン。

やめてください!

やめてください!
やめてください!

やめてください!
どけ!

何やってるんだ!?

速水じゃねえか。

阿部 こいつは 俺の妹だ。

お前の妹?

この女は 毛唐の阿部と
いちゃついてたんだ。

けしからん!
立派な阿部さんです。

(阿部)
阿部だらけで よく分からん。

もういい。 帰れ 阿部。

ハイ。
お前じゃない。

速水
貴様も言ってたそうじゃないか。

イタリア人に
妹が ちょっかい出されて

迷惑してるって。

まさか 敵国の肩を持つのか?

分かった 分かった! 謝るから。

甘いんだよ お前は。

だから
自分の艦 沈められるんだよ。

(阿部)早く その疫病神
捕虜収容所に送り返すことだな。

ハハハ。 ハハハハ…。

お兄ちゃん。

イタリア人と一緒にいるから
こういう目に遭うんだ 早季子。

お兄ちゃん。
阿部さん 私を守ってくれました。

今だって 阿部さんは
一度も 手を出していません。

なぜ 手を出さなかった?

ケガしたら 艦に乗れないだろ?
急に出撃になったら 困る。

そのときは お前を置いていく。

私じゃない。
あいつらがケガしたらだよ。

あいつらが?

ここ いつ空襲されても
おかしくない。

いつでも出撃できる準備を
してないと。

お前…。

礼を言う。
ごちそうさまです。

お前 いつになったら
日本語 うまくなるんだよ。

(アベーレ)ごめんください。
極めて いいかげんだ。

お兄ちゃん。
何だ?

イタリア人は
お兄ちゃんが思ってるほど

いいかげんな人じゃないと
思います。

早季子。

そういうことだ。
お前が言うな。

ヤリマス。
ったく。

これ お前が直したのか?

すごいな。

あっ。

(香苗)あっ お待ちしてました。

二度目の収穫で
たくさん取れましたよ。

成長が早いので
戦時農園で作るには

うってつけなんですけど

私たちには その…

トマトの おいしい料理法が
分からなくて。

私には トマトの まずい料理法が
分からない。

アハハ…。
フフ。

トマトは どう料理したって
おいしくなっちゃいます。

(シモーネ)ハハハ…。

安寿さん あの 私たちにも
トマトの料理法 教えてください。

料理 好きか?

戦争が終わったら
イタリアの料理 教えてあげる。

戦争 終わるといいな。

そう。 戦争 早く終わるといい。

人生は
食べて 歌って 恋をするため。

いろんな国の料理を

遠慮なく作って
遠慮なく食べられる 世の中に

早く なるといいなあ。

はい。 お待たせ。

いいのよ。 好きなだけ食べなさい。

(子供たち)わ~い!

食べなさ~い 歌いなさい
そして 恋しなさ~い!

(子供たち)はい!

恋は 小学生には早いです。
そんなことない。

(子供)おいしいね。
(子供)おいしいね。

(子供)イタリアの うどんだってさ。
(子供)初めて食べたよ。

(子供)おいしいね。
(子供)うん。

(子供)もっと食べたい。

(子供)うめえ。

(子供)おいしいね。
(子供)おいしいね。

(子供)トマトって おいしい。

(子供たち)ごちそうさまでした!

(子供)先生 歌を歌おうよ!

そうね。
じゃあ みんなで歌いましょう。

(子供たち)ヤリマス!
(3人)ハハ…。

(香苗)いくよ。 さん はい。

(子供たち)
♬「風の中の羽のように」

これ イタリアのオペラ。
えっ?

この歌って オペラなんですか?

そう。 『リゴレット』

これ エノケンっていう
喜劇役者の歌ですよ。

(アベーレ・シモーネ)エノケン?

(香苗)うん。 浅草で エノケンが
歌っていて 大人気の歌です。

ねっ。
そうなんだ…。

うん。
(子供たち)♬「だますばかり」

安寿さんも 一緒に歌おうよ。

えっ 僕? 歌。 いえいえいえ…。

(一同)♬「風の中の羽のように」

♬「いつも変わる女心」

♬「涙こぼし 笑顔つくり」

♬「嘘をついて だますばかり」

♬「風の中の羽のように」

お~。
えっ? これ 全部 速水の物か?

ええ。
イタリアから オペラのレコード

山ほど持って帰ってきたんです。
兄には 内緒ですよ。

(シモーネ)お~ いいマンドリンだ。
イタリアの楽器 これ。

はい。 兄のです。
イタリアで買ってきたんです。

結構 上手なんですよ。

あいつ イタリア 好きじゃないか。

(♬『椿姫』)

誰が
俺の部屋に 入っていいと言った!

敵性音楽だ。 直ちに止めろ!

俺は 命令は聞かない。
お願いなら聞く。

へ理屈を言うな。
違うの お兄ちゃん。 私が…。

お前は黙ってろ!

私が みんなに
レコード 聴かせたいから 勝手に。

みんなは 悪くない。

何で
お前は こいつらを かばうんだ?

♬(針飛びの音)

イタリア製だな。 すぐに壊れる。
速水君 ちょっと 落ち着いて。

私は いつでも
落ち着いております!

じゃあ いつもより落ち着いて。

しかし こいつが イタリア人と。

この男 イタリア製ですよ!

(香苗)速水君 好きな歌を
好きに歌いましょうよ。

おいしい物を
おいしいと言いましょうよ。

好きな人を
好きと言いましょうよ。

たとえ 誰が何を言おうと
たとえ どんな時代だって

自分に正直に生きるのが
一番 幸せじゃない!

(アベーレ)
あんた 香苗さんに ほれてるね。

ババッ バッ バカなことを
言うな!

人生は…。
(アンジェロ)食べて…。

歌って…。
(アベーレ)恋するためにある。

いいじゃない。
よくない。 断じて よくない!

人生は
お国に捧げるためにあるんだ!

速水君!

はい。

安寿さんの作ったスパゲティが
台所にありますよ。

イタリアうどんだ。
はいはい。

イタリアうどんが
台所にありますよ。

捨ててしまえ そんな物。

もう そんなこと言わないで。
ホントに おいしかったわよ。

それじゃあ 帰ります。
ごちそうさまでした。

オソマツサマデシタ。

ハァ…。

うまい。

早季子さんとの交際 認めてくれ。
駄目だ。

俺がイタリア人だからか?
そうだ。

何で?
はっきり言おう。

お前たち イタリア人は
控えめに言って

女好きで 浮気者だ。
恐縮です。

そんな情欲な色魔に
妹を渡せるか!

その上 気持ちが変わったら
すぐに裏切る。 国も 人も!

俺はな 早季子を
幸せにしなければいけないんだよ。

違う! 私は
本気で 早季子さんに恋してる。

あんただって 一度や二度
本気の恋をしたことあるだろ。

バカ者!

帝国海軍軍人が
恋などに うつつを抜かすか!

いや 絶対 ある!

あんたが 好きな人がいて

その人のお兄さんが
交際 許さなかったら

あんたも 必ず
俺と同じ気持ちになるはずだ!

俺に好きな人がいて
その人に 兄さんが?

いや その人は 一人っ子だ。
やっぱり 香苗さんか。

何が やっぱりだ!

いや
香苗さんも あんたが好きだよ。

なっ 何を言ってる。

あんたが告白するのを待ってる。

なっ 何を言ってる!

うまくいく方法 知ってる。

なっ
何を おっしゃってるんですか。

ハァ~…。

(乗組員たち)よっ 1 2。

よっ 1 2。 よっ 1 2。

よっ 1 2。

よっ 1 2。 よっ 1 2。

連中 意外と やるな。

こぐのは いいとして
カイタテは できるんですかね?

カイタテは 世界の海軍で
共通の敬礼ですよね?

(尾上)よ~し
やってもらおうじゃねえか。

お~い!
貴様たち カイタテをやってみろ!

(アベーレ)カイタテ?

イタリア人に カイタテと言っても
分からないか。

アルツァレーニだ。

(3人)アルツァレーニ!

やってみろ。 カイタテ!

カイタテ!

くそ~ やるな。

(阿部)しっかりせんか!

毛唐と仲良くカイタテごっこか。
余計なお世話だ。

なあ 速水 一勝負しないか?

お前たちが速いか
俺たちが速いか。

カッターで大事なのは
どれだけ速く こげるかだ。

さぞ 上手に こげるんだろうな。

そんな くだらない勝負
受けられません。

先任 受けてやれ。

喜んで 受けて立ちます。

阿部 下根 安寿 競漕だ!
いいか!

(3人)ヤリマ~ス!

勘違いするなよ。 別に

あいつらの肩を
持ったわけじゃない。

(阿部)負けたら
二度と 阿部と名乗るな!

お前らも
二度と あいつを 阿部と呼ぶな。

いいだろう。

(尾上)用意 てっ!

♬~

♬~

♬~

(尾上)じゃあ もう一回 乾杯だ。
乾杯!

(一同)乾杯~!

(尾上)あ~。

ハハハ…。
(尾上)ハハハ…。

実に 気持ちがいいな。
ハハハハハ…。

え~
貴様たち カッターこぐの速いな。

ハ~イ。

見直したぞ 下根。
(シモーネ)ヤリマ~ス!

そこは 「ハイ」で いいんだよ。

ハイ~。

それにしても ゴールのときの
阿部少佐の顔 見ものだったな。

覚えてろよ。

(一同の笑い声)
(尾上)それだ それだ。 ハハハ…。

よし。
イタリア日本混合軍 大勝利。

万歳!
(3人)バンザ~イ!

万歳! 万歳!
(3人)バンザ~イ! バンザ~イ!

(尾上)あ~。
ホントのこと聞かせろよ。

貴様たちは 日本が負けてほしいと
思ってるだろ。

ノー。

(尾上)嘘だ。
早く戦争が終われば

国に帰れるとでも 思ってんだろ。

思ってない。

前は思ってたけど 今 思ってない。

(尾上)
もうすぐ 艦の武装が終わる。

そしたら 出撃だ。

(尾上)今度 出撃したら
二度と戻ってこられないだろう。

自分の国のためでもないのに
それでも 出撃できるか?

(阿部)ささやかな祝勝会ってか?

けっ カッターぐらいで。

(兵士たち)ハハハハ…。

阿部少佐

負けたら おとなしくするという
約束だったではありませんか。

さっきは カッターの調子が
悪かっただけだ。

懲りないやつだな。

もう一度 勝負するか?
今度は これで。

遠慮しとこう。

今は
ケガしている場合じゃないだろ。

お互いに。
そのとおり。

ケガするのは 敵だけでいい。
そいつら 差し出せ。

それは できません。
うちの大切な乗員です。

(阿部)じゃあ
貴様たちごと やっちまうか!

何を!
待て!

艦長命令だ。

やっちまえ!

(一同)ヤリマス!

しっかりしろ。
艦長。

(兵士)おら~!

阿部!
(阿部)何だ。

阿部です。

(兵士)
あ~ 危ない 危ない 危ない…。

お前 なかなか やるな。
ヤリマス!

そこは 「ハイ」だろ!

耐えろ!

♬~

やるな 阿部。
(アベーレ)やるな 阿部。

ややこしいんだよ 阿部! うっ…。

あっ…。

覚えてろよ!

(兵士)くそ!

(一同)ハハハハ…。

♬(乗組員たちの歌声)

♬~

(尾上)小休止!

(乗組員)はい。 上がれ。

(乗組員たち)もらいます!

お前も 何か歌えよ。

♬(『琵琶湖周航の歌』の演奏)

♬~

いい歌だな。
(アベーレ)何の歌だ?

俺が出た 三高ボート部の歌だ。

♬(『琵琶湖周航の歌』の演奏)

≪(戦闘機の飛行音)

(アベーレ)練習したか?
ああ。 だが

ホントに この歌が効くのか?

これは イタリア式 求婚だよ。

この歌 歌って 歴史上
断わった女性 一人もいない。

イタリア人は恋のプロだよ。
信じろ!

信じるぞ。
ああ 信じろ。

行こうか。

香苗さんは
絶対に お前の求婚 待ってる。

♬(マンドリンの演奏)

香苗さん 速水です。

今から
この歌を あなたに捧げます。

(3人)
♬「ラ~ ララ ララ ラ~ ララ~」

うわ。

(ツネ)うるさいな 野良猫め!

んだよ ツネさん。

(香苗)何の騒ぎ?

あっ…。

火の用心の見回りであります。

速水少佐 入ります。

大和が 鹿児島沖で沈められた。

はい。

もはや 連合艦隊は
艦隊の体を成していない。

残されたのは 潜水艦隊だけだ。

はい。

命令。

「伊号第五〇三潜水艦は
明日 0800に 出撃」

「宮古島 南東方面に 展開中の
敵機動部隊を撃滅せよ」

残された潜水艦で 本土を守る。

これが命令書だ。

ありがとうございます。

最後の出撃になるぞ。

必ず 一花 咲かせてまいります。

あのイタリア人は?

命令書を よく読んでみろ。

(鈴の音)

(神木)よっ! えっ! 女の靴!?

(杉咲)あれ? りゅう兄!
なんだ おまえか~

兄ちゃん ご飯まだ?
(小栗)うちは食堂じゃねぇって言ってんだろ

俺も腹減ったな~
(2人)兄ちゃん

兄ちゃん 野菜は?
全部入れちゃえ
肉も入れちゃえ

これだけで 立派なおかず
デカ!

あぁ~ うんめ~
お母さん元気かな~?

<一杯を たべよう
うちの満菜みそ汁「ほんだし」で>

最近 速水って 理解あるよな。
そうですか?

ツネさんに 水 掛けられて。
(3人)ハハハハ…。

あれで 悪いもの 洗い流された。

(3人)ハハハハ…。

(アベーレ)
お兄さんの顔 見せたかった。

(一同)ハハハ…。

えっ? 何ですか?

(尾上)こっちへ来い。
(アベーレ)あっ あっ…。 何するんだ!

(尾上)貴様たち3人は 捕虜として
収容所に送られることになった。

捕虜? 何? いきなり。
(シモーネ)どういうことだ!

速水艦長に聞け。
(アベーレ)速水?

どういうこと? お兄ちゃん。

何とか言ってよ!
速水 何とか言ってくれ!

何かの間違いよね?

間違いではない。

何? それ。

ねえ お兄ちゃん!

早く連れていけ。

(シモーネ)見損なった。

一瞬でも友達と思った俺たちが
バカだった!

お兄ちゃんのバカ。

バカ!

さっさと連れていけ。
(アベーレ)まっ 待ってくれ!

速水 1つ 頼みがある。

何だ?

半日 くれないか?

逃げも隠れもしない。

どうしても行きたい所があるんだ。

行きたい所…。

よかろう。 あしたの朝まで待つ。

遅れんなよ。

ありがとう。

ということだ。

皆 申し訳ないが
明朝 もう一度 来てくれるか。

責任は 私が持つ。

今夜は みんなも
家族と一緒に過ごすといい。

ご命令なら。

(清人)奇麗だなあ。

もう会えないけど
大事にしろよ それを。

(清人)うん。

兄には がっかりしました。

(アベーレ)いや お兄さんは
悪い人なんかじゃない。

朝まで 時間くれました。

兄は 命令を聞くしか
できない人なんです。

死ねと言われれば 死ぬような。

ごめんなさい。

今日で ここも最後。

だから
あなたが 一番 好きな場所に

連れてきました。

すいません。
こんな場所 歩かせてしまって。

(香苗)ううん。
久しぶりの山登り 楽しいわ。

どうしても 今日
ここに 香苗さんと来たかった。

出撃命令が出たのね。

速水君を見てれば 分かる。

今度は どこの海へ?

潜水艦の任務は 秘密です。

出撃時期や 行き先も
申し上げられません。

早季子ちゃんには 言ったの?

もちろん 言ってません。

長旅になるのね。

はい。 かなり。

早季子ちゃん
また さみしくなるわ。

いえ。

早季子は もう
決して 一人にはしません。

私も さみしい。

えっ?

帰ってきてね 必ず。

ねえ
この前の歌 何の歌だったの?

歌?
うん。

窓の下で 速水君が歌ってた歌。

香苗さん
あれ 聴かれてたんですか?

フッ…。 奇麗な歌だったわ。

何の歌?

あれ? 早季子ちゃん?

あいつ 何やってんだ?

収容所なんて ホントに ひどいわ。

しょうがない。

ほら 敵なんです 日本の。

敵なんて とんでもない。

家族同然じゃないですか!

家族か。

《今夜は みんなも
家族と一緒に過ごすといい》

どうしたんです?

《俺はな
早季子を 幸せにしなければ

いけないんだよ》

えっ?

(清人)あれ? 何だ?

あっ!

これは まずいな。

お前たち 何やってんだ!

来てたのか。 やっぱりな。
やっぱり?

お前こそ 何で ここに来たんだ?
今日。

≪(サイレン)

来たか。

(サイレン)

小学校が…。

(アベーレ)オートバイで来た。 急げ!

私たちも行く!
待て!

オートバイは 2人しか乗れない。
俺たちが行く。

香苗さん あの これ…。
速水君 子供たちを お願い。

校舎に寄宿してる子供は
全部で5人よ。

(サイレン)

分かりました。

私たちも すぐに後を追うわ!

早季子 香苗さん 頼んだぞ。

(サイレン)

どけ! 俺のオートバイだ!
(アベーレ)俺は 命令は聞かない!

お願いだ。
俺の方が 道 よく知ってる。

(アベーレ)分かった。 はい。

それと お願いついでに
もう一つ 頼まれてくれ。

お願いなら聞こう。

このネックレスを
香苗さんに渡してくれ。

(アベーレ)えっ? 自分で渡せよ。
俺は もう渡せない。

俺だって収容所だ。
でも

お前は まだ いつか 渡せる機会が
あるかもしれないだろ。

渡せ!
命令は聞かないと言ってるだろ。

♬~

(半鐘の音)

おい 医者! こっち来てくれ!

(阿部)大丈夫か?

そこ! そのベッド…。

(阿部)こっちだ。

(医師)どうした?

子供たちは?
君は しゃべるな。

(アベーレ)小学校が 空襲に遭って

速水が 子供 守って
がれきの下敷きに…。

すぐに横にしろ。

まずは 子供たちを…。

あんたの方が よほど重傷だ!

(清人)僕の潜望鏡は?

心配するな。

お兄ちゃんは?

(アベーレ)今 病室で眠ってる。
(シモーネ)重傷だ。

(シモーネ)こっち。

(香苗)清人君。

速水少佐と 安寿さんが
助けてくれた。

(女性)あんたら
子供まで殺すことないだろ!

鬼畜だよ あんたら!

この人は味方だよ。

いや おばあさん 言うとおりだ。

戦争する人は みんな嫌いだ。

お兄ちゃん
香苗さんから聞いたわよ。

ちゃんと言ってよ
出撃だったなんて。

でも この体じゃ無理だよね。

あの展望台に
夜景 見に来てたってことは

お兄ちゃん 生きて帰ってこない
つもりだったんでしょ。

ちょっと待ってよ。

勝手なことしないでよ。

私 まだ

何にも お兄ちゃんに
伝えられてないんだよ。

「言いたいこと言わないと」って

香苗さんにも
言われてるんだからね。

ありがと。

お兄ちゃんの妹だったおかげで

私は ずっと幸せだったよ。

これからも ずっとだからね。

艦長 その体では無理です。

この命に懸けても
必ず この国は守る。

どけ!
(乗組員)しかし…。

どけ。 俺の艦だ。

(アベーレ)
命令は聞かないと言っただろ!

お前たちは 収容所に行くんだ。
日本語 ワカリマセン。

(シモーネ)お前の家で
収容所暮らし もう 十分だ。

おい。 このイタリア人どもを
収容所に連れていけ。

命令に従わんか!

(尾上)命令に背いているのは
艦長 あなたです。

何?
廣田司令の命令は

「イタリア人たちも 一緒に出撃させろ」
だったじゃないですか。

それを あなたが勝手に変えた。

俺たち 生かそうとして。

立派な命令違反です。

俺は そんな優しい人間じゃない。

こいつらが ただ いいかげんで
役に立たんからだ!

今のお前より 役に立つけどな。
乗るな。

この艦は
俺たちにしか操縦できないんだよ。

こいつらを この艦に乗せるな。

お前ら 命令が聞けんのか!

(尾上)聞けません 今日ばかりは。

なぜだ?
彼らも きちんと

日本のことを考えているからです。
駄目だ。

ここは お前たちの国じゃない。

もう ここは俺の国だよ。

俺の国は 俺が守る!

お前が
日本の何を知っているんだ。

どけ!

うっ…。

足を刈るのと逆方向に
腕で 押し倒す。

何しやがる。

柔道の基本は
方向が真逆の一対の力だ。

よく知ってるだろ? 日本を。

お前が 色々 教えてくれたんだよ
すてきな日本を。

このケガ人 病院へ運べ。

(乗組員たち)はい!

やめろ。 やめろ! おい!
(乗組員)すいません。

うっ…。

俺は 愛する人を守るために
戦って死ぬ。

俺が行く!
(乗組員たち)あっ…!

(乗組員)艦長!
(シモーネ)あなたは

戦争 終わった後の 日本を
立て直すための 必要な人なんだ。

残ってください。
(尾上)彼らの言うとおりです。

日本のことを考えたら。

お前たち…。

日本を頼んだぞ。
何を勝手なことを。

返事は 「ハイ」か 「ヤリマス」で
十分だ!

じゃあな。

お国のために死んでくるよ。

バカヤロー!

人生は
食べて 歌って 恋をするために

あるんじゃないのか!
ああ そうだ。 だから 行く。

大事な人が 食べて 歌って
恋するためだ!

なっ?

俺 この日本って国 大好きなんだ。

ご飯 うまいし。
(シモーネ)お風呂も気持ちいいし。

女性も奇麗だし。
(アンジェロ)みんな いいやつだし。

(アベーレ)一人 とてつもなく 頑固で
うるさいなやつが いるけどな。

(シモーネ)
日本に来れて 幸せだったよ!

ミートボール缶は
詰めてないだろうな。

残念ながら。

よし。
伊号第五〇三潜水艦 出航 用意。

♬(ラッパの演奏)

おい 阿部 下根 安寿!
≪出航 用意!

最後に めい…。

いや 頼みだ。

聞こう。

絶対に死ぬな。

生きて帰れ。

ヤリマス!

両舷 前進 微速。

(乗組員)両舷 前進 微速。

(鐘の音)

≪帽 振れ~!

♬~

絶対に 生きて帰れ~!

人生は 食べて 歌って
恋をするために あるんだ!

♬~

伊号第五〇三潜水艦に 敬意を表し
総員 カイタテ~!

♬~

♬~

(清人)いい人たちだったね。

ホントに悪い人なんて
世界に 誰もいないのにね。

どうして
こうなっちゃうんだろうね。

僕 大きくなったら
なりたいものがあるんだ。

何?

イタリア人。

なりたいものに なれる日が
来るよ きっと。

耐え難きを耐え
忍び難きを忍び

もって 万世のために
太平を開かんと欲す。

朕は ここに 国体を…。

もう少しだけ お話を続けても
いいでしょうか?

数カ月後の速水旅館です。

♬「風の中の羽のように」

♬「いつも変わる女心」

♬「涙こぼし 笑顔つくり」

♬「嘘をついて」

あっ。

んっ?

どうしたの?

おかえりなさい!

(アンジェロ)ヘイ 元気か?

♬~

なぜ 帰ってきた?

「生きて帰れ」という
命令でしたので。

命令は
聞かないんじゃなかったのか?

あっ それは お願いだったからね。
フッ… ああ。

潜水艦が
半日しないうちに故障した。

そりゃそうだ。 イタリア製は…。
(3人)すぐ壊れる。

(シモーネ)あれだけ
カッコ良く出撃したから

ちょっと 顔 出せなくて。

(アベーレ)
四国沖の島に しばらく隠れてた。

ったく。 いいかげんなやつらだ。

俺は お前たちの
その いいかげんなのが

大嫌いだ。

大嫌いだが…。

よく 生きて帰ってきた。

しかし 帰ってきて 何だが

町は 空襲で焼け野原だ。

しばらくは 収容所よりも悪い所で
寝泊まりしてもらうぞ。

それは…。
俺んちだ。

最悪だな。

いつまで泊めてくれるんだ?

お前は いつまで泊まりたい?

死ぬまで。

どうする? 早季子。

私も 死ぬまで
一緒にいていただきたいです。

仕方ないな。

じゃあ
お前は 一生 速水家の捕虜だ。

それは 命令か?

命令だ。

ヤリマス!

(シモーネ)そうそう。 ここに来る前に
小学校に寄ってきた。

早季子ちゃん。

あっ よかったね
アベーレさんたち 無事で。

これ 香苗さんに。

えっ? 何?
あっ それ…。

(アベーレ)これは 香苗さんへの思いが
世界で 一番 込められた

一番 渡しそびれた
ネックレスです。

えっ? うれしい。

このネックレスは
預かった ある男から

香苗さんに伝えてくれと
言われてた。

何ですか?

「結婚してください」と。

(香苗)そっ… その男は
いったい どこにいますか?

あそこ。

なっ… 何を言いだすんだ 急に。

ちょっと待って。

私 その人の口から
ちゃんと聞きたいです。

(アベーレ)どうする? 速水。

私 はっきりしないの
好きじゃないな~。

ヤリマス。

香苗さん。

イタリア式でも いいですか?

♬(マンドリンの演奏)

あなたに この歌を捧げます。

ええ。 続き 聞かせてください。

♬(マンドリンの演奏)

♬~

(女性)おいしそう。
(女性)おいしそう。 写真 撮ろう。

こうして イタリア人たちは
この国に残ることになりました。

日本人の妻を めとり
日本人となって

そして イタリア料理は
ご覧のとおり

今の日本で
すっかり定着しています。

えっ? 何?

「どこまで ホントの話か」
ですって?

まあ ほとんどと
言っておきましょうか。

せっかくですから トマトを使った
パスタを 食べましょうか。

ポモドーロ カッペリーニ。

≪ヤリマス!

(内村)
俺の あした どうなるんだ?