新春ドラマスペシャル 緊急取調室 特別招集2022 ~8億円のお年玉~[解][字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

新春ドラマスペシャル 緊急取調室 特別招集2022 ~8億円のお年玉~[解][字]

<主演・天海祐希>お正月にキントリが帰ってくる!≪8億円強奪事件≫の真相を早急に、極秘裏に解明せよ!?立ちはだかる“スーパー法律一家”をマル裸にできるのか!?

◇番組内容
「緊急事案対応取調班」の運用停止から3カ月。≪8億円強奪事件≫の特別捜査本部にいた梶山勝利(田中哲司)のもとに極秘指令が下る。ある民家で見つかった遺体が、8億円強奪事件の被疑者の可能性が高いというのだ。さらに、遺体が見つかったのは世間でも有名な“スーパー法律一家”の敷地内。一刻も早い事件解決を目指し、“キントリの臨時運用”が決定!招集された真壁有希子(天海祐希)らは、捜査に乗り出すことになるが…?
◇出演者
天海祐希、田中哲司、速水もこみち、鈴木浩介、比嘉愛未、大倉孝二、塚地武雅、野間口徹、丸山智己、工藤阿須加、でんでん、小日向文世

菜々緒、高畑淳子、井上順、木村了
◇脚本
井上由美子
◇演出
常廣丈太(テレビ朝日)
◇音楽
林ゆうき
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】三輪祐見子(テレビ朝日)
【プロデューサー】都築歩(テレビ朝日)、残間理央(テレビ朝日)、松野千鶴子(アズバーズ)
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.tv-asahi.co.jp/kintori/
☆Twitter
 https://twitter.com/kintori_tvasahi
☆Instagram
 https://www.instagram.com/exkintori/

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

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(クラクション)

♬~

♬~

♬~

(ノック)

♬~

(村本伸吾)うわっ!
おい!

大丈夫か!?

♬~

(村本)うっ…!
おい!

(山上善春)立川市で

8億円の現金強奪事件の捜査に
進展があったので

そちらの応援に引っ張られました。

(真壁有希子)8億円か…
落としたかったなあ。

(一同)うぇーい!

(小石川春夫)
さあ! 行こうか 菱さん。

(菱本 進)じゃあな。

(ドアの閉まる音)
(施錠音)

(電話)

(梶山勝利)はい 調べ班。

はっ… 本日をもって
運用を停止しました。

えっ?

それは 命令でしょうか?

(鬼塚貞一)俺たち 付き合って
もう どれぐらいになる?

まだ3カ月ぐらいかな?

お前みたいな女は
他にはいない。

「お前」って言うな。

(鬼塚)指をさすな。

出会えてよかったよ。

エッヘヘヘ…。 本当に?

嘘。
コラッ!

(携帯電話の振動音)

ちょっと ごめん。

もしもし? 今 取り込み…。

動いた!

♬~

(捜査員)待て!

ああっ…! ああ…!

動くなって!

コラッ!
(捜査員)詐欺罪で逮捕する!

(捜査員)立て!
(捜査員)おとなしくしろ!

覚えとけよ オラッ!
光栄でーす。

うん…。 イッタ…!

(小石川)
犯人逮捕はゴールじゃない。

犯人を逮捕して ようやく
スタート地点に立つ事ができる。

禅問答じゃないよ。

犯行の動機を解明しなければ
事件は解決したといえないんだ。

でもね 被疑者の取り調べは

警察官にとって
最も困難な仕事の一つだ。

(小石川)なぜなら

犯人たちは 命懸けで
罪から逃れようと向かってくる。

諸君は どんな凶悪犯であろうと

素手で
立ち向かわなければならない。

覚悟はできてるかな?

君。
はっ!

動機解明に努力します!

(小石川)君は?
はい!

恐れず 勇気を持って
立ち向かいます!

無謀な勇気は命取りだよ。

警察官には 恐れも必要だ。

はい!

質問 よろしいでしょうか?

教官は 緊急事案対応取調班に
おられたと伺いました。

そのご経験から
最も注意すべきは

どのような犯人と
お考えでしょうか?

そうだね…。

真実を述べていますか?

(小石川の声)
ある者は 巧みな嘘をつき…。

(菊池玲子)
私も死ぬしかないようね。

(小石川の声)ある者は
ひと言も語らなかった。

殴りかかってくる者もいれば…。

気が済んだ?
(佐原利香)済むわけねえだろ!

(小石川の声)哀れなまなざしで
同情を誘ってくる者もいた。

自分まで殺すんですか?

(大國塔子)だから 嬢ちゃんだって
いうんだよ!

(小石川)しかし 最も厄介なのは

罪を犯した自覚がない奴だ。

凶悪犯は 凶悪な顔をしているとは
限らない。

(源 優奈)もういいかい?

(岩本正樹)ま~だだよ。

(優奈)もういいかい?

(優奈)正樹くん! どこ?

正樹くん!

どこ?

正樹くん! どこ?

(正樹)うわーっ!

♬~

(正樹)助けて!

♬~

(松原しおり)
優奈ちゃん どうしたの?

(野々村洋子)何事?
男の子が表で泣いてるわよ!

(正樹の泣き声)

うわあーっ!

うっ… ああっ!

ううっ… ううう…。

♬~

うわあっ!

(磐城和久)実に まずい…。

(刑事部長)あの源家で遺体発見…。

(警務部長)しかも よりによって
立川の事案絡みとは…。

(松本)副総監!
遺体発見についても

すぐに 捜査本部を
立ち上げなければなりません。

(磐城)いやいや いやいや
いやいや いやいやいや!

この件を
表に出すわけにはいかない!

(ノック)
(ドアの開く音)

捜査一課管理官 梶山 入ります。

(磐城)梶山くん
君は キントリの運用停止後

立川の8億円強奪事件に
尽力してくれていますね。

申し訳ありません。

およそ3カ月が経過するにも
かかわらず 犯人逮捕に至らず

お叱りを受けるのは当然です。

(磐城)謝ってる時じゃない。

世田谷区の民家で
男の遺体が見つかった事件は

知っているね?
はい。

あの源秀子 悦男夫婦の自宅だと。

つい今しがた
鑑識から報告が来た。

(磐城)現場の物置に
遺棄されていたホトケは

立川の事件の被疑者である
可能性が高い。

8億円を強奪した犯人
という事ですか?

最悪の事態だ…。

また犯人の一人が死んだ。

年内に解決できなければ
お宮入りもある。

警視庁の上層部は
退任を迫られるだろう。

もちろん… 私もだ。

せっかく 副総監として
戻ってきたというのに…。

後がない!

瀬戸際 土俵際 剣が峰
ルビコン川だ!

ついては
緊急事案対応取調班の臨時運用

及び 必要人員の非常招集を行う。

年内12月31日までの特別措置だ。

すぐに態勢を整えなさい。

これは 本年最大の緊急事案だ!

(玉垣松夫)あっ…。

あれ? あの…。

タマさん よく来てくれました。
ああ 管理官。

一体 どういう事なんですか?

キントリが再運用だなんて。

(酒井寅三)とっくに解散した
死に部署ですからねえ。

警視庁の内規上では
解散ではなく 運用停止です。

(生駒亜美)でも 可視化を導入する
役割が終わったから

運用停止になったんですよね?

キントリの役割は
可視化だけじゃないけど。

(玉垣)真壁さん!
ご活躍 聞いてますよ!

久しぶり タマちゃん。

通り魔事件の解析じゃ
お手柄だったんだってね!

いやいや 大した事ないっすよ。
あれ? 春さんと菱やんは?

あの2人がいなきゃ
始まんないでしょ。

もちろん 声はかけた。 が…。

(小石川)私は現場を離れた身だよ。

どうせなら もっと
生きのいい人材を入れたらどう?

いるでしょ もっと若いのが。

(菱本)ええ~? 最近?

あっ すいません すいません
すいません…。

物忘れひどいから 無理だよ。

ところで あんた 誰?

遠慮してるんじゃない?

2人とも
まだまだ現場張れるのに。

いや… このヤマは
定年前の方には きついですよ。

(亜美)
賢明なご判断じゃないですか?

お二人 お名前は?

私は 特殊班捜査係の
真壁有希子です。 よろしく。

あっ 僕は サイバー犯罪対策室の
玉垣松夫といいます。

2人は
前調べ班のメンバーでした。

(酒井)どうも 先輩。

捜査一課 酒井寅三です。
同じく 生駒亜美です。

酒井警部補は
9月まで 捜査二課で

詐欺や不正取引の
担当をしていました。

生駒巡査部長は
去年まで 警務部訟務課で

警察が訴訟に巻き込まれた際の
対応を担当していました。

なるほど。 その経験を買われて

立川現金強奪事件の
特別捜査本部に。

その割に なんの手柄も
挙げられてないですけどね。

私は 少なくとも
足は引っ張ってなかったと

自負してます。

ねえ 自信持つのも いじけるのも
事件が解決してからにしない?

はあ?

キントリの役割は
厄介な事案の取り調べ。

命懸けの被疑者の前では
邪魔になるの。

無駄な自信と過剰な謙遜。

フッ… はいはい 先輩。

貴重なご意見
ありがとうございます。

いいチームになりそうですね。
(玉垣)嘘でしょ…。

では 今回の任務について
お話しします。

12月16日 午後4時

世田谷区の民家の物置に
設置されていた備蓄用冷凍庫から

男性の遺体が発見されました。

身元は
まだ明らかになっていませんが

遺体の左手親指の指紋が

9月18日に立川で発生した
8億円の現金強奪事件で

現金輸送車の車体に残っていた
指紋と一致しました。

立川の事件では
中央署に特別捜査本部が立ち

酒井 生駒 両名も 加わりました。

私も 管理官として
捜査の指揮に立ちましたが

現状 犯人逮捕も 8億円の回収も
かなっておりません。

(玉垣)
その物置で見つかったホトケが

現金強奪の犯人なんですか?

確か その事件

警備員がグルだったって説が
あるんでしょ?

あの8億円は

日本銀行で新札に交換するために
輸送されていた 古札なんです。

輸送は
民間の警備会社が受託していた。

番号は
一部しか控えられておらず

内部事情をよく知っている者の
犯行だといわれてました。

金の流れを調べたが
手つかずなのか

使用された形跡も
ロンダリングされた痕跡もなし。

そもそも 現金輸送車の警備員は

相手が警察であっても
窓を開けない決まりになってる。

簡単に開けて やられるなんて
おかしい。 その上…。

事件から2週間後に

現金輸送車の警備員のうち1名が
自殺しました。

(亜美の声)事情聴取の夜でした。

(亜美の声)その直後に

怪我をした警備員も
行方がわからなくなっています。

双方に借金がありました。

警備員が自殺したのは
警察が追い詰めたせい。

仲間と思われる もう一人に
逃げられたのも 警察の凡ミス。

警視庁の歴史的な怠慢だと
散々たたかれまして…。

(玉垣)そして 今回

実行犯だった男の遺体が
発見された。

ますます 8億円の行方が
見えなくなったわけですね。

8億か…。

で 遺体が発見された家の住人は
どう言ってるの?

住人は 供述を拒否しています。

現時点 自宅での事情聴取も
拒否されました。

それ 当たりじゃない?

関与してるから
拒否してるんじゃないの?

いや そうでもないかも。
どうして?

この人たち
法律の世界じゃ有名な一家です。

源悦男は 西京大学法学部教授で
コメンテーターとして活躍中。

妻の秀子は
東京高裁刑事部のトップ判事で

冤罪として
無罪判決を何度か出しています。

検察や警察にとっては
敵ともいえますね。

息子も 大手弁護士事務所の
パートナー弁護士です。

法曹一家か…。

確かに 現金強奪とは
縁がなさそうですが…。

著名な裁判官の自宅で起こった
事件だけに

各方面への影響を
警視庁は強く懸念しています。

報道関係には
遺棄された場所の所有者と

事件との関連性はないと
伝えましたが

長くは抑えきれません。
おわかりですね?

できるだけ早く
極秘裏に事件を解明せよ?

そのためには
この手ごわい一家から

死体遺棄事件について 真相を
聞き出さなければなりません。

それが非常招集の理由です。

皆さん 協力してくれますね?

呼ばれた以上 全力を尽くします!

まあ 怠慢と悪口言われたままで
終わりたくないんで

やる事はやりますよ。

私も 大きな事件で
成果を挙げたいです。

警視庁では 主要なポストに
女性がついていない状況を

改善したいので。
よろしくご指導ください。

あっ ごめん。 指導はなし。
思ったように動いて。

えっ… 意地悪
言わないでくださいよ 先輩。

取り調べは
人間と人間のぶつかり合い。

同じケースは絶対にないの。

あなたのほうが
被疑者の心を開くかもしれない。

私も かつての先輩たちに

いきなり
被疑者の前に座らされた。

正しい取り調べ…?

(一同)うぃ…。

面白くなってきたじゃない。

ここでは 上司も部下もない!

ええ。 あるのは
事件解決という目的だけです。

(玉垣)よし!
8億円を見つけ出しましょう!

ちょっと! お金だけじゃない。
事件の全貌も!

♬~

(酒井)ここが 噂の
法曹一家のお屋敷か…。

二世帯住宅だな。

ガレージに自転車…。

車 ないのかな?

(酒井)
しかし 手入れは行き届いてる。

少なくとも
妻は きれい好きだな。

家事をするのが妻という考えは
古いですよ。

(足音)

(監物大二郎)何しに来たんだ?
(亜美)事情聴取ですが。

いい子は お部屋で待つんだろ。

キントリは
取り調べに専念するために

原則 捜査は
本部に任せる事になってる。

ただし
事情聴取のために動く場合には

この限りにあらず。

キントリ再結成で
浮かれてるのか?

え~ コンビ再結成で浮かれてるの
そっちでしょ。

はい! 今回は モツさんと
キントリのお手伝いに

専従する事になりました。
何がコンビだ。 漫才か。

上が変わって 一課に戻れたものの
俺は警部補に降格だ。

今や ナベと同じ階級だよ。

階級なんか関係ありませんって
モツさん。

はあ?
イチャイチャしてないで

新たにわかった事があったら
教えて。

(監物)解剖所見が出た。
おっ。

(監物の声)ホトケは推定30代前半。
死後 約1カ月。

死因は 金属製の鈍器による撲殺。

物置の床に
微量の血痕が付着していたため

どこか遠くで殺されて
運ばれたのではなく

この近辺で殺されたものと
みられる。

(酒井)防犯カメラは
チェックされたんですか?

(監物)
この家のものも 付近のものも

捜査支援分析センターで
確認中だが

日時が特定できないから
時間かかりそうだな。

(渡辺)1カ月前だとすると

データを上書き消去する可能性も
大きいですからね。

(亜美)何か身元を特定できる
遺留品は?

(監物)特になし。
身につけていた服や靴も

量販店で売られている代物
ばかりだった。

まあ 変わった事といえば

靴底に カルサイトを含む土が
付着していた事くらいだ。

(渡辺)カルサイトは

山間部で見られる
石灰岩の破片です。

どこかの山に8億を埋めた
可能性がありますね。

そっちをあたったほうが
早いんじゃないですか?

山狩りができればいいけど
日本は山岳国家。

何カ月かかる?

この家の住人の様子は?

(渡辺)普段と全く変わりなく
過ごしています。

(監物)よし…
じゃあ あとは任せたぞ。

(源 修一)警視庁の刑事だ…。

(修一)あの女性刑事 確か…
取り調べ担当だよ。

ハイジャックのニュースの時に
見た事がある。

(源 悦男)どうする?

(悦男)任意の事情聴取なら
拒否できるけど。

(源 秀子)いえ 応じましょう。
我々は悪い事はしていません。

(ドアの開閉音)
(悦男)まあ そうだけど…。

(しおり)お呼びでしょうか?

(修一)うん 警察が来てるから
優奈の事 よろしく。

(秀子)隙を見て
表へ連れ出してください。

(しおり)かしこまりました。

(しおり)優奈ちゃん?
(優奈)はーい。

(チャイム)

事情聴取は 一人一人
個別にお願いしたいんですが。

(秀子)個別では時間がかかります。

我々は
責任のある仕事を抱えており

休む事ができません。

それとね 警視庁の広報には

うちの個人情報が漏れないように
徹底させてくださいね。

裁判官の自宅が明らかになっては

私生活上も支障が出る恐れが
ありますからね。

(秀子)それに 高裁の判事が
事件の被害者になった事が

明らかになれば
社会的な影響を与えかねません。

被害者?

自宅に見知らぬ男の遺体が
遺棄された。

生活を脅かされるような被害では
ありませんか?

お孫さん 優奈ちゃんのお友達が

かくれんぼの最中に
遺体を発見されたそうですが…。

家族は 全員
仕事に出ておりました。

えっ? 記録では
松原しおりさんという方が

所轄の対応をしたと
なっていますが…。

(秀子)松原は
家族ではございません。

家政婦です。

(修一)彼女には

家事や娘の送り迎えを
お願いしています。

(酒井)失礼ですが
優奈ちゃんのお母さんは?

妻は 優奈を産んで
すぐに亡くなりました。

念のために申し上げますが

出産後の
静脈血栓症によるものです。

先ほど 見知らぬ男の遺体と
おっしゃってましたが

本当に
心当たりはありませんか?

(秀子)ございません。

(悦男)迷惑千万ですよ。

ゴミを捨てるみたいに
遺体を遺棄されて。

(秀子)あの物置は
災害用の食品を備蓄するために

設置したものです。

この1カ月は
地震もありませんでしたので

チェックする必要が
ありませんでした。

鍵は どうなってたんでしょう?

(秀子)もちろん
常時 施錠しております。

あの日も
鍵がかかっていたはずです。

鍵は 僕のデスクに
しまっていました。

おかしいですねえ。

犯人は どうやって

鍵のかかった物置に
死体を遺棄できたんでしょうか?

わかりません。 なあ?

ええ 全く。

どんな可能性が
考えられるでしょうか?

我々は法律家です。
想像で発言は致しません。

最後に お孫さんに
お話を伺わせてもらえますか?

(秀子)お断りします。

ほんの2~3分で結構です。

優奈は まだ7歳です。

それでなくても 怖い目に遭って
おびえております。

強引な取り調べを行ってきた
事例もある

警察の前には出せません。

刑事訴訟法197条は
ご存じですか?

第一項 捜査については

その目的を達するために必要な
取り調べをする事ができる。

ただし 強制の処分は

この法律に
特別の定めのある場合でなければ

これをする事ができない!

判事殿は
警察がお嫌いなようですよ。

教授先生も ニコニコしながら

肝心な事は
な~んも言わなかったけどな。

優奈ちゃんに話は聞いておきたい
ところだけど…。

あれ?
(携帯電話の振動音)

タイミングいい。

いきなり 油 売ってたのか?
やるねえ。

(亜美)まさか。 自分の判断で
尾行しておりました。

思ったようにやって
いいんですよね?

(優奈)どう?
(しおり)うん 上手。

(優奈)適当に言うな!

本当だよ。 いいステップ。

じゃあ ブルックリン 教えて。

ああ でも おばあちゃんは
ダンスがお嫌いだから…。

内緒にしてあげるから。

う~ん… じゃあ ちょっとだけ。

いくよ。

最初に こうやって
弓を引くように こう。

1 2 1 2 1…
いい感じ いい感じ。

松原しおりです。
私は何も知りません。

いいえ 事件の事を聞くつもりは
ありません。

優奈ちゃん
あなたに懐いてるんですね。

(しおり)いえ 全然。

やっと口を利いてくれるように
なったばかりです。

(亜美)いつから源さんのお宅に?

(しおり)半年くらいになります。

(亜美)お仕事の内容を伺っても
いいですか?

(しおり)
えっ… 掃除に洗濯 料理です。

物置の掃除は
しなかったんですか?

掃除していれば もっと早く
遺体に気づいたかなと思って。

奥様に 物置はしなくていいと
言われています。

失礼します。

どうした?
おじさんたちに なんか話か?

別に…。

(玉垣)はい 粗茶になりますが…。

家政婦さんには見えなかったよね。
(酒井)全然。

地味にしてたけど
かなりの美人だった。

それって 家政婦には美人はいない
っていう偏見ですよ。

げ… 現場で気づいた事は
ありますか?

(酒井)相当怪しいよ あの一家。

一緒に聴取を希望したのは

口裏合わせの
ボロが出るからじゃないか?

孫の聴取を
かたくなに拒否したのも

それが理由だろ。

私は 誰も遺体の身元について
聞かなかったのが気になった。

普通 自分の家に遺体があったら
どこの誰だか気にならない?

法律家なら なおさら。

すでに誰だか知っている
という可能性もありますね。

手分けして
情報を収集しましょう。

モツナベにも 再度
周辺の聞き込みを依頼します。

はい。

(監物)クッソ…。 いつになったら
パシリ 卒業できるんだよ。

(渡辺)自分は また モツさんと
キントリのパシリができるなんて

光栄ですよ。
(監物)馬鹿野郎。

パシリはパシリだよ! フン…。

(渡辺)おはようございます。

(監物)おおっ…。 ホホッ…。

あの… 先日は 事件の通報を
ありがとうございました。

お隣の件なら お話しできません。

私 こう見えて 口は堅いんです。

弱ったなあ…。
ええ。

いや 源一家も

早く事件を解決してほしいと
思ってますよ。

ご協力 難しいですか?

相変わらず 関心が高い事件だね。

(亜美)被告人は
元プロ野球選手ですしね。

妻が強盗に襲われそうになって
相手を殴り殺した。

弁護側は 当然
正当防衛を主張していますが

検察は
過剰防衛だったといっています。

今日 結審して
判決は2~3カ月後か…。

源判事は
来年4月に定年を迎えますが

20年間 一貫して

疑わしきは被告人の利益に
という判決を下してきました。

今回は 難しい判断を
迫られるでしょうね。

ふーん…。 よく勉強してるね。

訟務課の時に 何度か裁判を見て
すごい方だなと…。

憧れてたんだ。

えっ?
そんなんじゃありませんけど…。

(書記官)ご起立願います。

(カメラのシャッター音)

(書記官)令和3年 (う)第5010号
傷害致死被告事件。

それでは 開廷致します。

審理の前に申し上げます。

法は 人を裁くためにあらず
人を守るためにある。

法廷は真実を述べる場所です。

真摯な態度で臨んでください。

(吉田)歩いていこう。 この世界の果てまでも!
<家族になる意味って何だろう?>

(萌)これが私たちの…
ありのままの姿なんだから!

二人ならば… どうだ?

全てを乗り越えられなくてもいい。
回り道でも 前へ進もう。

<前に進むのが 辛いときは?>
後ろ。

えっ?
後ろに向かって前進。

二人で ただ前進する。 それこそが今…

生きる意味なんだ!

源秀子か…。

家庭を持って 子供を育てながら

高裁の部総括判事に
上り詰めるのは

相当な苦労があったはず。

夫に家事分担すれば
いいだけの事です。

そうそう理想どおりには
いかないって。

私も 2人 子供を育てたけど
夫の協力はなかった。

協力って言ってる時点で
おかしいです。

これからでも遅くありません。
分担させてください。

それは無理。
もう死んじゃったから。

あとで聞いたら嫌だろうから
言っておく。

私の夫は 同期の警察官だったけど
15年前に殉職したの。

(銃声)

だから 殺人は許さない。

被害者が 現金強奪事件の
犯人であろうとね。

すごいカード 出してくるな…。

ここにカップルがいる。

暴漢が襲いかかる。

殺すぞ~。

はい 反撃。

ヤアッ…!

はい。

これが正当防衛。

じゃあ 次。

またまた 暴漢が襲いかかる。

おお… いい女だなあ…。

あっ ちょっと待って。 この時間
もう少し もらえるかな?

(学生たちの笑い声)
(悦男)はい どうぞ。

ほっ! ほっ! はい!

襲った暴漢は 素手。

しかし 被害者は

武器のようなもので
暴漢を撃退した。

これって 正当防衛じゃなくて

過剰防衛の可能性が
出てくるんだよね。

自分たちを守ろうとして
やったのに

どうして? なぜ? って
思うかもしれないけど

ここが 正当防衛と過剰防衛の
線引きの難しい…。

(酒井)難しい話だけど
わかりやすいな。

人気があるわけだ。

ちょっと!
顔上げたら バレますよ!

ただでさえ
学生に見えないのに…。

大丈夫ですって。

さっきから 先生
女子生徒しか見てない。

真面目にやりましょうよ!

性格を検証してるんです。

源秀子は 鉄の女ね。
多少の事じゃ 揺るぎそうにない。

源悦男も
人気がうなずける名教授でした。

私は 息子の修一について

知り合いの弁護士に
評判を聞きました。

修一は 大手の事務所に
所属していますが

まだ 大きなクライアントは
ついていません。

性格は真面目ですが

あの両親にしては やや物足りない
という評判でした。

(ドアの開く音)

(監物)そう真面目野郎でも
ないみたいだぞ。

その顔… 収穫あり!?

「家政婦は見られてた!」だ!

あの家政婦さん
今どき 住み込みなんだって。

でもね…。

二世帯住宅の離れのほうで
息子さんと住んでるみたいよ。

何か ご存じなんですか?

(洋子)実はね…

見たのよ。

偶然 新宿で
仲良く歩いてるところ!

別人みたいに きれいだった。
あれは素人じゃないわ。

(渡辺)所轄の聞き込みで
前の職業がわかりました。

ああ…
だから ダンスうまかったんだ。

(酒井)修一が 元ダンサーの
家政婦に惚れたのか?

それとも 家政婦は嘘で
何か事情があるのか…。

いずれにしても 松原しおりは
遺体発見時に家にいました。

詳しく調べたほうが
よさそうですね。

(渡辺)遺体発見時については

第一発見者の少年にも
話を聞いてきました。

(渡辺)ごめんね。

かくれんぼの時の話を
聞かせてもらえるかな?

(監物)元々 鍵は開いていたのか

それとも
隠れるために こじ開けたのか。

どっちだ?

(正樹)開いてた…。

このぐらい開いてた。

(玉垣の声)遺体を隠した時に
閉め忘れたとしたら

随分 不用心な犯人ですね。

(監物の声)あの日のかくれんぼは
孫の優奈の発案だったそうだ。

(渡辺の声)あそこに
ホトケがあると知っていたら

かくれんぼなんて
言い出さないでしょうから

少なくとも 優奈ちゃんは
知らなかったと思われます。

怖い思いして かわいそうに…。
(ドアの開閉音)

(菱本)
よう みんな。 調子はどうだ?

菱やん!
おう おばはん!

(亜美)おば…!? おば…!?

おっ 新入りのお嬢ちゃんか。

(亜美)ちょっと… 誰なんですか?

おばはんに お嬢ちゃん…
あり得ない!

初代キントリの菱本警部補です。

(菱本)今日は 新生キントリに
活を入れてやろうと

差し入れを持ってきたぞ。

(一同)おお~!
(菱本)よいしょ!

おい! 入ってくれ。

(しんじ)ご苦労さまでーす!
おお~!

はい! 菱さんからご注文頂いた
特製カツ丼です!

(菱本)カツだ!
ハッハッハッハッ…!

(かやの)
取調室に ぴったりでしょう?

ありがとう。
なんでも自供しちゃいそう。

どうぞ どうぞ 食べてください!
(かやの)歌ってください!

(しんじ)はい! どうぞ どうぞ!

(菱本)大変な家から
大変なホトケが出てきたそうだな。

さすが菱さん 情報が早い。

手ごわい一家なの。
捜査に加わってほしかったな。

(菱本)こう見えても
ビデオ講習 任されてる。

日本の交通安全のためにも
外れるわけにはいかん。

ただし…

差し入れは
カツ丼だけじゃないぜ。

もしかして おまけあり?

昨日 暴対の後輩と
一杯やったんだが…。

行方不明になってる
警備員がいるだろ。

(玉垣)村本伸吾ですね。

もう一人の小林が自殺したあと
消息を絶っています。

怪我は 犯行側の自作自演だったと
みています。

その村本に 借金があったって事は
調べがついてると思うが

組関係の闇金でも金を借りててな

もうすぐ でっかい金が入るって
言ってたそうだ。

(村本)しかし 女は怖いですね。

まあ せいぜい頑張れや。

共犯者に女がいるって事?

女性です!
はい すいません。

まあ おまけは ここまでだ。

あとは 新旧相まみえたチームで
仲良くやれや。

チームって… 寄せ集めだけどね。

(菱本)俺たちだって 最初は
ギクシャクしてたじゃないか。

あっ…。
今思ってる事 当てようか?

「何 ここは掃きだめ?」。

「定年前の
薄汚いおっさんばっかじゃん」。

(菱本)いいから
お茶いれてくれや。

お茶…。

そうだったね。

家族だって しょせん
寄せ集めみたいなもんだ。

必ず崩せる。

じゃあな。

ありがと 菱やん!

ナベ 俺らも行くぞ!
(渡辺)はい!

(亜美)一応 働き方改革は
理解してるんですね。

(監物)馬鹿言うな
これから山登りだ!

山って もしかして…。

(監物)今のところ
ホトケの身元に繋がるのは

靴に付いてた
カルサイトくらいだ。

身元は不明 車両情報もないので
Nシステムが役に立ちません。

東京近郊の山周辺の防犯カメラを
片っ端からあたってみます。

とんでもない数よ!?

無能呼ばわりするなって事だよ。
はあ?

(有希子の声)
山狩りができればいいけど

日本は山岳国家。 何カ月かかる?

俺たちなら 12月31日までに
探してみせる。 約束だ!

メリークリスマス。
アンド ハッピーニューイヤー。

ごちそうさまでした!

(秀子)法廷に
昨日の女性刑事たちが

来ていました。

(悦男)君もか…。

私の講義にも 男の刑事が2人
紛れ込んでいたよ。

ハハハハ…。
下手くそな変装をしてさ…。

(修一)僕の職場にも
聞き込みがあったみたい。

警察は どこまで
つかんでるんだろう?

もしかしたら…。

(秀子)いたずらに不安がっても
答えは見えません。

これから どうするかを
考えましょう。

しおりさん あなたもよ。

はい…。

(秀子)今のところ
うちの住所などが

特定できるような報道は
ありません。

でも お隣の奥さんは
噂好きで 暇を持て余しています。

時間の問題でしょう。

私も 高裁の長官だけには
先んじて報告をしました。

えっ?

(秀子)もちろん
事件に巻き込まれただけ

あくまで 被害者であると
お伝えしました。

そうでしょう? 修一。

…えっ?
(秀子)しっかりしなさい!

力を合わせて この山を
乗り越えなければなりませんよ。

(渡辺)こちらに
こういう服装の人が

寄ったかどうか
知りたいのですが…。

(係員)さあ…。

一日に それなりの人数が
出入りしますから…。

そうですか…。
(係員)はい。

1カ月前の防犯カメラ
拝見できますか?

はい。 では こちらへ どうぞ。

失礼します。
(渡辺)失礼します。

松原しおりの経歴がわかりました。

千葉県鴨川市出身。

父親は会社員ですが
母親は しおりが8歳の時に病死。

その後 父親の再婚相手
すなわち 継母と折り合いが悪く

県立御宿北高校2年の時に家出。

上京して アルバイトをしながら

ダンスの専門学校に
通っていました。

…が そこも半年で退学。

今年6月まで 都内のショーパブの
ダンサーとして

新宿や六本木で働いていました。

辞めてすぐに
源家に入ったってわけか。

なのに 結婚はせず…。

家政婦として…。

どうして…?

(物音)

今日は 赤いお花なんですね。

驚かせて ごめんなさい。

それ 玄関に飾るお花でしょう?

この間は 白だった。

(しおり)つけてきたんですか?

松原しおりさん
お聞きしたい事があります。

警視庁まで ご足労願えませんか?

(亜美)任意なので
お断りになる事はできますが…。

いえ…。

私もお話ししたい事があります。

お話とは なんでしょうか?

(しおり)
先に そちらから どうぞ。

先に話を聞きたいと言ったのは
刑事さんたちですよね。

では 遠慮なく。

あなたは 源さんご一家と
どのようなご関係ですか?

(しおり)そう聞くという事は…
もう ご存じなんですよね?

親しいご関係ですね?

(しおり)はい。

修一さんとは
結婚の約束をしています。

では どうして
家政婦なんて名乗ってるんです?

お義母さんに…

優奈ちゃんが懐くかどうか
不安だから

結婚する前に しばらく同居をして
様子を見たいと言われました。

「それで ご近所の手前
家政婦と言っています」

(亜美)
まるで お試し期間みたい…。

(しおり)「すでに
調べておられると思いますが

私は 高校中退で ショーパブの
ダンサーをしていました」

「優奈ちゃんの母親には

ふさわしくないと
思われたんでしょう」

お義父さんもお義母さんも
社会的立場のあるお方ですから。

修一さんとは お店で
お知り合いになられたんですね?

♬~(音楽)
(男性)面白いでしょ? ねっ!

(しおりの声)
クライアントの接待で

店に来たのが最初です。

♬~

♬~

(拍手)

(しおり)こんばんは! 元気?
(男性)こんばんは。 元気。

座ってください。
(しおり)元気? どうだった?

すごいね。
(しおり)本当?

(男性)ワンダフル!
サンキュー! あっ…。

(しおりの声)私のダンスで
気分が晴れたと言ってくれて

何度か通ってくれるうちに
付き合うようになって…

1年後には
結婚する事を決めていました。

優奈に会ってほしくて…。

ああ いいけど…。

大丈夫かな?
(修一)大丈夫。

(しおりの声)でも…。

(優奈)
優奈 本当のママに会いたい。

(しおりの声)時間をかけて
親しくなれればいいと

思っていました。

(しおり)優奈ちゃん
こっち食べる? あったかいよ。

(しおりの声)私自身が子供の頃

父の再婚相手と
うまくいかなかったので…。

だけど もう無理です…。

どうして?

今から1カ月前の 11月18日

午後4時過ぎでした。

庭の草むしりを終えて戻ると

優奈ちゃんが…。

誰!?

男は
現金強奪犯で逃走中だと話し

優奈ちゃんを人質に

家にかくまうように
要求してきました。

現金の入ったかばんなどは
持っていませんでしたか?

いえ…。

でも… 拳銃を見せて
これでやったと言っていました。

(撃鉄を起こす音)

(田坂 茂)ああっ…!

(しおりの声)優奈ちゃんが
撃たれたら どうしようと

必死でした。

(しおり)うわあーっ!
(殴る音)

(しおり)うわああーっ!
(殴る音)

優奈ちゃん 来ちゃ駄目!
お部屋に行ってて!

取り返しのつかない事を
してしまったと思ったけど

優奈ちゃんが知ったら
ショックを受けると思って…。

たまたま
庭用の手袋をしていたので

指紋は付かないと

どこかで
冷静に考えてる自分がいました。

♬~

(しおりの声)全て…
私の一存でやった事です。

誰にも言っていませんし
誰も気づいていませんでした。

なぜ すぐに
警察に電話しなかったんですか?

警察が来たら 優奈ちゃんが
もっと怖がると思って…。

それに…
あの家で事件が起こったら

お義父さんやお義母さん
修一さんに迷惑をかけます。

どうして そうなるの…!

すぐに通報したら 正当防衛として
処理されたかもしれないのに!

本当に馬鹿でした…。

すいません…。

ごめんなさい。

(山上)監物さんと渡辺さんが
山の捜索に向かったので

自分が参りました。
ありがとう。

本人 家に帰りたくないって
言ってるの。

大事な大事な重要参考人だから
頼むね。

元警備部です。
任せてください。

(エレベーターの到着音)

♬~

(刑事)どうぞ。

(山上)次回の聴取まで
ここで休んでください。

あの… 自供しても
逮捕はされないんですか?

証拠が固まるまで
逮捕はできません。

そうですか…。

(パトカーのサイレン)

(玉垣の声)鑑識から報告です。

松原しおりの自供どおり

リビングから
血液反応が出ました。

遺留品… 特に 強奪した現金が

残置されていないか
調べてみましたが

発見できませんでした。

(玉垣の声)それと…

源家近くの防犯カメラには
ホトケらしき男が映っていて

源家の壁を
よじ登ろうとしていますが

強奪金とおぼしき荷物は
所持していなかったようです。

(酒井)拳銃はモデルガンでした。

500メートル先の河川敷から発見。

遺留物 発見!

(酒井)
ホトケの指紋も検出されたが

前科前歴の指紋情報は
ありませんでした。

(亜美)でも とにかく

殺人の証拠は
そろったじゃないですか。

これで 逮捕状を請求できますね。

早い。

なぜです?
自供の裏付けは取れてます。

確かに自供どおりです。

しかし 松原しおりの犯行を
裏付けるものではありません。

源家の誰にでも犯行は可能です。

そもそも
家族の誰にも言ってない

誰も気づかなかったなんて
おかしいでしょ。

まあ 1カ月間
誰も遺体に気づかなかったなんて

説得力は まるでないな。

しおりが真犯人をかばって
犯行を自供した可能性も

考えなければなりません。

普通に考えれば
しおりがかばうのは 修一よね。

(亜美)修一の法律事務所は
なかなか入れない名門ですよ。

それを ふいにするような事
するでしょうか。

あの冷静な源判事が
暴漢を殺すところは

もっと想像できません。

想像できない事を捨てたら
取り調べはできない。

しおりの自供の裏を取るために
源家全員の聴取をしない?

でも…。

(玉垣)孫の優奈ちゃんは
無理じゃないですか。

相手は子供ですから
無理強いはできませんね。

源秀子 悦男 修一の3人に
聴取を要求しましょう。

しかし 難敵ですよ あの一家は。

三つ子のホクロでいっちゃう?

妥当ですね。

三つ子のホクロ?

なんですか? それ。

(秀子)
「やせた ひよこが やってきた」

「がぶりと やろうと おもったが
やせているので かんがえた」

「ふとらせてから たべようと」

「そうとも。
よく ある、 よく ある ことさ」

どうしたの?

別のご本にしましょう。

こんな時に よく飲めますね。

(悦男)こんな時だから
飲まずにいられないんだよ。

なあ?

(修一)どうするの?

3人とも 警視庁から
呼び出しが来るなんて…。

想定内です。

準備を整えれば
切り抜けられます。

君の裁判のようには
いかないんじゃないか?

(秀子)あなたまで弱気になって
どうするんです!

恐れるに足りません!

特別取調室 完了。

(酒井)「第二取調室 完了」

(亜美)
「第三取調室も完了しました」

(玉垣)了解。

2部屋同時は
これまでにもありましたけど…。

確認します。
各部屋の事情聴取の声は

マスターを通して
皆さんに聞こえるようにします。

ただし それぞれの参考人には
聞こえません。

そこを頭に入れて
聴取を進めてください。

(亜美)
3人を別室で取り調べるなんて

うまくいくんですか?

「3人に同じ質問をする」

「事前に打ち合わせをしている
事項に対しては

3人とも 同じ証言になるはず」

つまり
完璧に同じ答えをした事こそ

隠したいポイントです。

そして
どんなに打ち合わせをしても

別の人間である以上
矛盾も出てくる。

同じ顔した三つ子でも
ホクロの位置が違うように。

そこを見つけ出せば
真相に近づける。

まあ 面白そうではあるね。
やってみるか。

生駒さんは? なんか不安?

まさか 全然…。

特別捜査本部でも
事情聴取は担当しました。

「それは それは…」

(電話)

(玉垣)了解です。

源様ご一家 ご到着!

(亜美)「お荷物は こちらに」
(ドアの開閉音)

(松本)まったく…。
またトリッキーな事を…。

大丈夫ですかね?

本日は それぞれ 別室にて
事情聴取を行います。

最初に申し上げますが

各部屋には
カメラが設置されており

録画をさせて頂きます。

皆さんの権利を守るためです。

(秀子)「可視化が
被疑者や参考人を守るためのもの

という考えには 異論もあります」

警察官が 自分たちを

正当化するためとも
いえますからね。

今日 呼んだのは 我々を
疑っているんじゃないですか。

私が 過去に
冤罪事件と認定した事を恨んで

磐城副総監が命じたのでは
ないでしょうね?

(操作音)
とんでもありません。

松原しおりさんが
犯行を自供しました。

…が ご承知のように

自供だけでは
犯行を裏付ける事ができません。

そこで 皆さんに
正確な事情を伺いたいのです。

では 質問させて頂きます。

松原しおりさんは
全て自分がやった事で

家族は誰も
遺体がある事を知らなかったと

証言していますが…。
(秀子)そのとおりです。

前回も申し上げましたよね?

全く知りませんでした。

(酒井)しかし 物置とはいえ

母屋から わずか7メートルしか
離れてませんよ。

正常性バイアスを
ご存じかな?

我々人間の脳には

自分の周辺だけは安全であると
思い込むところがあるんです。

あなただって 家の天井裏に
遺体があるかもしれないと疑って

調べる事は しないでしょう?

でも 皆さんは法律家ですよね。

一般の方よりは 注意深いところが
あるんじゃないですか?

(修一)知らなかったんだから
仕方ありません。

信じられませんね。

あなたが信じられるかどうかは
重要ではありません。

我々は知らなかった。
それが事実です。

では 質問を変えます。

事件があったのは
1カ月前との事ですが

その後 しおりさんの様子は
どうでしたか?

私は 家にいる時間が少ないので
変化には気づきませんでした。

多少 沈んでいた様子も
あったかもしれませんねえ。

あなたは しおりさんの
いわば 婚約者ですよね。

愛する人が人を殺した事に
鈍感すぎませんか?

失礼ですよ!

しおりは
必死に隠していたんでしょう。

優奈を怖がらせないために。

では 一度も確かめようと
思った事はなかったんですね?

多少の変化で問いただしていたら
窮屈じゃありませんか?

そもそも 今回のケースは
優奈を助けるための行為です。

正当防衛として 殺人自体は
罪にならない可能性があります。

私が気づいていたら その事を
しおりさんに教えたでしょう。

(亜美)正当防衛だとしても

人を殺した事に
変わりはありません。

法律家なら
事件解決に協力すべきでしょう!

それとも 解決したくない理由でも
あるんですか?

僕が嘘をついていると
決めつけているようですね。

それなら 結構です。

あなたが疑ってるとおり
僕が真犯人です。

しおりは
身代わりになってくれました。

(亜美)…えっ!?

(悦男)「どうしました?」

(酒井)
「いや 修一さんが いきなり…」

トラさん そっちの流れにのるな。

(悦男)修一が どうかしましたか?

わかってんでしょ?

なんの事やら…。

あなた方は 前もって 理論武装を
してきたんじゃないですか?

法律家ですから
お手の物ですよね。

(修一)失礼だよ!

妻の言っているとおり
警察は 冤罪の温床だね。

何を言っても
信じてもらえないなら

ご希望に沿いましょう。

真犯人は しおりさんじゃない。

本当は… 妻です。

源秀子 東京高裁判事ですよ。

(玉垣)まずいですね これは…。

引くな 真壁。 本丸は そっちだ。

(秀子)どうかしたんですか?

いえ…。

修一さんは 自分が犯人だと言い

ご主人は 犯人は あなただと
おっしゃったそうですよ。

はあ? 私?

よほど強引な聴取をしたんですね。

そうでもなければ そんな
根拠のない証言をするわけがない。

嘆かわしい…。

だから 警察は何件もの冤罪事件を
生んできたんです!

(机をたたく音)

ご覧になってますか?
磐城副総監。

「この映像こそ
自白強要の証拠ですよ!」

大丈夫ですか?
ただ今! はい!

(玉垣)やられちゃいましたね…。
(酒井)強引な聴取で

むちゃな供述をさせられたと
記録が残れば

裁判で有利だもんな。

さすが名裁判官。
かないません。

あんな形じゃなければ
うまくやれました。

うまくやるだけが
取り調べじゃない。

多分 向こうは
してやったりと思ってる。

でも このあと
油断して 隙が出る。

それを狙って あえて
一度負けてみせる作戦もある。

(携帯電話の振動音)

はい 調べ班。

(鑑識員)監物警部補!
(監物)開けてみて!

(渡辺)桁見山の
使われていない林の中で

スーツケースに入った遺体が
発見されました。

新たな遺体を発見!?

(渡辺)「指紋から
被害者は 警備会社勤務で

現金輸送のスタッフだった
村本伸吾 28歳」

あっ 例の
行方不明になってた警備員です!

(渡辺)「遺体は死後1カ月程度。
死因は撲殺」

「桁見山観光協会の防犯カメラに

源家で見つかったホトケと似た
服装の男が

トイレを借りるのが
映っていました」

「それと 車内に
もう一人 人影を確認」

「周辺を捜索し 発見に至りました」

(渡辺)ナンバーを照会したところ
盗難届の出ている車両でした。

そして 現場周辺の土には

源家のホトケの靴に
付いていたのと同じ

カルサイトが含まれていました。

つまり 現金強奪事件のホトケが
村本を殺害したわけですね。

(酒井)金銭を巡る犯罪の大半は
仲間割れをする。

額が大きい場合は
死者が出るケースも少なくない。

ねえ これで 犯人グループは
全員死んだって事よね。

8億円は?

周辺を捜索したが
見つからなかった。

盗難車に載せて
運んだんだろう。

ただし
現場から1キロ先の崖下に

携帯が捨てられているのを
発見した。 村本の携帯だった。

履歴から

最後にSNSで連絡を取った
相手が判明した。

よく聞け。

田坂茂 32歳だ!

約束どおり 見つけたぞ~~~!!

(玉垣)この男が田坂茂です。

携帯会社に協力してもらい
使用履歴を調べましたが

この1カ月
通話 通信した形跡がありません。

遺体の特徴とも一致しますし
間違いないですね。

1カ月か…。

源家のホトケが死んだのも
1カ月前。

やっと 身元が割れた?

(酒井)
ラーメン屋を経営してたようだな。

しかし 半年以上前に潰れてる。
強盗の動機はありますね。

場所は六本木。

しおりが勤めていたショーパブの
近くです。

(亜美)2人には接点があった
という事ですか?

村本を殺して
田坂が源家に向かったのは

通りすがりじゃなく しおりを
知っていたからと考えられる。

(酒井)つまり 見知らぬ強盗が
侵入してきたっていうのは

しおりの嘘だったわけか。

間近で2人のやり取りを見ていた
優奈ちゃんに聞けば

確証が得られる。
(亜美)それだけは無理ですって。

覚えてない? 最初に会った時
あの子 何か言いたそうだった。

別に…。

(酒井)ああ… 俺もそう思った。

大人たちに
口止めされてるんじゃねえかな?

でも ここへ呼び出すわけに
いきませんよね。

7歳の子供ですよ?

事件が解決しない状態が
家庭内で続けば

あの子の成長に
影響するんじゃない?

そんなの きれい事です!

捜査に利用するなんて 鬼か!
光栄です!

(玉垣)まあ
そ… そこまでにしましょう。

(酒井)
ここから いいとこなのに…。

十分に注意して
聴取を行いましょう。

何かあれば 私が責任を取ります。

(秀子)お断りします。

我々に協力させておきながら
今度は 孫まで…。

事件の真相を突き止める事が
皆さんを 本当の意味で

安堵に導く事ではないかと
考えます。

それは あなた方の理屈です。

世間はクリスマスですよ。
もう 勘弁してください。

幼い児童は
警察官に恐怖を抱くものです。

トラウマとなったら
取り返しがつきません。

裁判の時は どうなんですか?

はい?

源判事の これまでの裁判記録を
検察庁の協力で拝見しました。

証人として 12歳以下の子供を
法廷に招いたケースが

3件ありますね。

遮蔽措置や ビデオリンク方式の
証人尋問が含まれていました。

いずれも
審理のために必要な処置でした。

それに 私は
証言する児童のために

家族の付き添いを
許可しております。

では それに倣って
優奈ちゃんの場合にも

ご家族の付き添いをお願いすれば
大丈夫ですよね?

♬~

(鬼塚)おいおい なんだ? こりゃ。

これはこれは
特殊犯係の鬼塚さん。

なんか文句ある?
(鬼塚)えっ?

非常招集でくたびれ果ててる
お前の顔を眺めに来たんだよ。

「お前」って言うな。
(鬼塚)ハッ…。

なんだよ。
クリスマスパーティーか?

パーティーじゃありません。

7歳の女の子の聴取だから

威圧感がないように
模様替えしてるの。

(玉垣)優奈ちゃんのお気に入りの
ケーキも認められました。

(鬼塚)へえ~。
なんだか楽しそうじゃないか。

のんきな事 言わないでよ。

(携帯電話の振動音)

はい。

置いといて ちゃんと。
置いといて。 ちゃんと置いといて。

まもなく 参考人が到着しますので
お引き取り願えますか?

見学させてくださいよ。

立川の現金強奪事件は
俺も気になってたんで。

本日は この事件の山場です。
気が散りますので。

…はい。

さあさあ さあさあ…。
子供 泣かすなよ。

指をさすな。

さあ 皆さん 出番です。

優奈ちゃん こんにちは。

お話を聞く 真壁です。
よろしくね。

酒井です。 どうぞ。

おじさんのとこには
6人 子供がいてね

一番下は
優奈ちゃんと一緒なんだ。

よろしくね。
そうなの?

ねえ 見て。
見て見て見て このツリー。

かわいいでしょ?

ほら ケーキもあるのよ。

優奈 クリスマスもお正月も嫌い。

えっ そうなの?
わかんないの?

ママがいる子じゃないと
楽しくないよ!

(玉垣)これは 案外 強敵ですね…。

(酒井)「かくれんぼ してた時

正樹くんが驚いて
物置から出てきたのを

見たんだよね?」
(優奈)「うん」

(酒井)「かくれんぼ する前から

物置のドアが開いてたかどうか
覚えてる?」

「ううん 覚えてない」

あの時 何か見たものはあるかな?

(秀子)異議あり!

子供に 不快な記憶を
思い出させようとしています。

じゃあ 違う質問ね。

1カ月くらい前の事なんだけど

しおりさんと
お留守番している時に

知らない男の人が入ってきたのは
覚えてる?

(亜美)やっぱり 何か
言い含められてるんでしょうか。

優奈ちゃん いくつ?

7歳。 2年生。

学校 行ってるのね。

優奈ちゃんには
ちゃんと伝えておきますね。

ここは 本当の事を話す場所です。

嘘をついてほしくはありません。

わかりますか?

(優奈)はい…。
はい。

じゃあ もう一度 聞きますね。

1カ月くらい前に

知らない男の人が
入ってきた時の事を

覚えていますか?

うん。 びっくりした。

しおりさんは
どうだった?

びっくりしてた。
「どうして」って怒ってた。

「どうして」…。

(優奈)
「どうして あんた」って…。

「どうして あんた」って
言ったの?

「誰?」じゃなくて?
うん。

ちょっと待って。
優奈 間違えてない?

異議あり!

聴取の途中です。

どうしたの? ばあば。

ここまでにしてください。
もう十分です!

(優奈)えっ?

♬~

松原しおりさん。
(しおり)はい。

(山上)事情聴取の予定が
なくなりました。

えっ?

今日は帰って結構です。
お送りします。

(しおり)あっ… はい。

頼む。
(刑事)はい。

では お持ちします。

(山上)本人 驚いていました。
これから 源家に送り届けます。

「さっき言ったよね。 いい?」

油断しないで。
何があっても絶対に守って。

あなたに懸かってるの。

「重要な任務です」
(山上)はい。

どうぞ。

こちらです。

(亜美)うちに帰して
大丈夫なんですか?

ん?
(亜美)むしろ呼んで聞くべきでは。

なんで そう思うの?

さっき 優奈ちゃんは
しおりが田坂を見た時の事を…。

「どうして あんた」って…。

ここまでにしてください。
もう十分です!

(亜美)しおりと田坂の関係が
警察にバレたと慌てたんです。

うちに帰せば
家族で証拠隠滅に走りますよ。

うん。

でもね 取り調べの最中だけが
取り調べじゃないの。

(亜美)はあ?

意味がわかりません。
今日は失礼します。

年末までに解決は
無理そうですね。

今日は 俺も帰ります。
サンタの仕事があるんで。

お疲れさま。
(酒井)お疲れです。

我々は 残ったほうが
よさそうですね…。

…そうですね。

よろしく。

♬~

(ドアの開く音)

(しおり)戻りました。

よく帰してもらえたな。
(悦男)さあさあ あがりなさい。

♬~

あの…。

(悦男)どうしたんだ?
(修一)警察から帰ってから変だよ。

しおりさんは 強盗犯が拳銃を手に
優奈を追いかけたから

殺してしまったと言ったわよね。

ああ。 正当防衛だ。

通報が遅れたのはよくないが

向こうは
8億円を強奪した凶悪犯。

裁判で無罪を勝ち取れる
ケースだな。

ええ。 そう思ってた。

でも…。

(修一)「でも」 なんだよ?

あなた
あの男を知ってたんじゃない?

(秀子)今日 優奈が供述したのよ。

(秀子の声)見ず知らずの強盗犯に
「どうして あんた」って言う?

「離れて! 出てけ!」じゃない!?

どういう関係なの? 言いなさい。

お答えしたくありません。

こざかしい!

あの男が たまたま
うちに侵入してきた強盗犯なら

正当防衛でも

あなたと関係…。

例えば 昔の男なら
話が違ってくる!

(修一)今さら そんな事 言っても
始まらないよ!

目を覚ましなさい 修一!
あなた だまされてるのよ!

だから 私は 簡単には
この結婚を認められなかったの!

だからって もう 引き返せない!

お母さんだって
納得して協力した。

いや 率先して
警察の対応を考えた!

それは ただの強盗だと
思っていたからよ!

僕は聞いてたよ。
あの男は しおりの昔の恋人だ!

大人なんだから
過去があって当然だろ!

修一 何を言ってるの!?

(悦男)ああ… 優奈が起きるだろ。

なあ 家族でもめるのは よそう。
うん。

相手が誰にせよ しおりさんは
正当防衛でやった事なんだから。

(秀子)あなたまで どうかしてる!

過去の恋人なら
正当防衛の成立要件に該当しない。

ここは裁判所じゃないんだ。
家なんだよ。

家でまで判事じゃなくても
いいじゃないか!

君の そういうところが
疲れるんだよ。

(秀子)なんの話?
(ため息)

警察で聴取を受けた時

なぜ 急に君が犯人だって言ったか
わかるか?

(秀子)私が 信憑性のない供述に
したほうがいいって

言ったからでしょ? あまり
いい手だとは思わなかったけど。

違うな。

つい口走った事だが
あれは 私の願望だよ。

君が 犯人として
裁判で裁かれたらいいのにって。

僕は 今の君が大嫌いだ!

♬~

(しおり)お義母さん すみません!

お義父さんも全てご存じでした。

やめて! 黙って!

私を混乱させないで!

♬~

(山上)危ないですよ。

源判事は無傷です。
現在 本庁で保護下に置いてます。

何をしてる!
死んだらどうするんだ!?

私は寝かせてもらえないのか?

言い訳はしません。
考えた上の措置でした。

(電話が切れる音)

(亜美)どういう事ですか?

警護をしていた山上によれば

しおりが帰ったあと 家の中から
言い争う声が聞こえたらしい。

秀子は しおりを
問い詰めたんじゃないかな。

(亜美)問い詰めた?

田坂としおりの関係を
知らなかったんだと思う。

そう推測していながら
しおりを帰したんですか?

そう。

秀子に もしもの事があったら
どうするつもりだったんですか!?

あなたは 捜査をなめてます!

生駒…。

(亜美)私 自殺した警備員の
事情聴取をしました。

自分のせいかもしれないって
苦しみました。

もう あんな思いは
したくないんです。

真壁には確信があったから
山上に警護を頼んだ。

それだけだ。

文句があるなら あとで聞く。

ありがとう。
失礼します。

大丈夫ですか?
ええ…。

ちょっと疲れていたようです。
もう大丈夫です。

(机にぶつかる音)

何がありましたか?

これは事情聴取ではないので
答えなくても構いません。

あなた 嘘ついてましたよね?

遺体があった事を
知らなかったのではなく

隠すために行動していたんじゃ
ないんですか?

♬~

今から言う事は独り言です。

光栄です
源判事の独り言が聞けるなんて。

私は 事件を打ち明けられた時
隠蔽する道を選びました。

孫のため
そして 判事としての責任のため。

(亜美)隠す事が責任ですか?

裁判官の家族が
殺人を犯したとわかれば

大きな影響が出ます。

私が 冤罪であるとして
無罪と認定した人まで

不審を抱かれるかもしれません。

私が現在担当している
元プロ野球選手の事件も

まさに正当防衛案件です。

私が判事を降りれば済む問題では
ありません。

でも 裁判官だって人間です。

様々な問題に巻き込まれる事も
あるんじゃないですか?

いいえ!
判事は 普通の人生を歩めません。

私は判決に全てを捧げてきました。

女の裁判官と色眼鏡で見られても

地位を上げるために
頑張ってきました…。

それが 定年のわずか4カ月前に
踏みにじられるなんて…!

そういう考えが
一番 女性の地位を下げるのに…。

なんだかんだいって

本当は 立派な裁判官のままで
終わりたかったんじゃないですか。

かっこ悪いです。
尊敬してたのに…。

私が伺いたい事は一つです。

あなたの法廷で
今回の事件を裁くとしたら

どんな判決を下されますか?

どのように
ご自分を裁かれますか?

♬~

取調室へ参りましょう。

ここでは
証言に証拠能力がございません。

♬~

(しおり)いってらっしゃい。
(優奈)いってきます。

ばあばは?

お部屋で お仕事かな。

ねえ…。

私が開けた。
えっ?

物置の鍵 私が開けた。
ドアも開けた。

確保は 優奈ちゃんが
出かけてからにしよう。

はい。 驚かせたくないですし。

あっ…。

おはよう 優奈ちゃん。

松原しおり 殺人罪で逮捕します。

♬~

(亜美)しおりの取り調べは
私にやらせてください。

♬~

では しおりの取り調べは
タマさんと生駒さん。

トラさんは モツナベと
源家へ行ってください。

了解。 大詰めだな。

管理官
担当する以上 私が落とします。

玉垣警部補
主任を譲ってください。

えっ…。

いや 僕はいいですけど…。

勝算はありますか?

しおりを帰したのは
家族を揺さぶって

秀子から真相を聞き出す
作戦だったんですよね?

私は 小手先の作戦は使いません。

被疑者に罪の愚かさを教え
正しく導きます。

許可します。
(酒井)フウ~!

(玉垣)
面白くなってきたじゃない!

久しぶりに やりますかね?

えっ… 何やってるんですか?
はい。

我々にとっては
事件解決に向けての

大事な手順です。
(監物)早くしろ!

キントリの皆さんは
こうやって 気合を入れて

取り調べに臨むんです。

こんな時に あり得ない…。

被疑者は 松原しおり。

二重三重に嘘をついてきた彼女を
マル裸にしてください。

(有希子・玉垣・梶山・渡辺・監物)
うぇーい。

(酒井)うぇーい。
遅い 遅い。 「うぇーい」 遅い。

(玉垣)源秀子判事が
供述してくれました。

そうですか…。

あなたは 男を殺害して
死体を遺棄したあと

修一さんに打ち明けたそうですね。

でも 源判事に気づかれた。

なんですって!?
それは殺人じゃない!

申し訳ありません。
(修一)しおりは優奈を守るため…。

とにかく…
警察に出頭しなければ!

(悦男)いいのか?

死んだのは
現金強奪事件の犯人だ。

極悪人だよ。

こう言っちゃ悪いが
君のキャリアと

引き換えにするような
相手じゃない!

(亜美の声)それで あなた方は
協力して事件を隠す事にした。

でも 優奈ちゃんのかくれんぼで
遺体が見つかってしまった。

そうですね?

お義母さんから聞いたなら
それでいいでしょ。

そうはいきません。

実際に殺したのは
あなたですから。

殺し?

あれは正当防衛です。

そうでしょうか?

遺体の男の身元が判明しました。

(玉垣)田坂茂。 飲食店経営者。

あなたが勤めていた
ショーパブの近くで

ラーメン店を経営していた男です。

はっきり言えば?
付き合ってたんだろって。

じゃあ はっきり言いますね。

田坂と あなたは
2018年11月から2019年11月まで

新宿区上落合のアパートで
一緒に暮らしていた。

当時 田坂は
ラーメン店を経営していたが

店が繁盛するに従って
ギャンブルに手を出すようになり

あなたは出て行った。

しかしながら
田坂は あなたに未練があり

別れてからも
時々 ショーパブに来ていた。

その後 あなたは
源修一と知り合い

店を辞めて 源家に入ったが
田坂は 店が経営不振になり

金を借りるために
何度か あなたに

SNSで連絡を取っていた。

フッ…。

それだけ嗅ぎ回ったなら
もう聞く事ないでしょ。

しおりさん…
あなたは まだ32歳です。

将来のために 罪を認めたほうが

人生をやり直す事が
できるのではありませんか?

頑張ってると言いたいとこだが…。

「(机をたたく音)」

刑事さん
私の事 馬鹿にしてるでしょ。

何を言ってるんです?

私は あなたが一人の女性として
歩み出せるように…。

男女平等とか思ってそうよね。

女を売って お金を稼ぐなんて
意識が低いって見下してる。

夜の仕事してた女は
そういうのに敏感なの。

あなたとは しゃべりたくない。

黙秘します。

もうギブアップ?

これからじゃない。
もっと粘って!

嬉しいですか?
私がうまくいかなくて。

つまんない。

ねえ… 刑事と被疑者
取調室の中で

主導権を握ってるのは
どっちだと思う?

刑事に決まってるじゃないですか。

被疑者は黙れる。

でも 刑事には 黙秘は許されない。

ひたすら声をかけ
手を出し続けるしかない。

導こうなんて上から目線じゃ
通じない。

1対1の格闘技のつもりで
もっと必死に食らいつかなきゃ!

教えてくれとは言いません。

先輩のやり方 見せてください。

♬~

誰が来ても一緒。

ねえ… なんで
修一さんを好きになったの?

あなたを見下さなかったから…
ですか?

さっきの話を聞いてて
そうかなって…。

ご両親にコンプレックスがあった
修一さんは

あなたの気持ちがわかった。

そして あなたも…。

田坂が源家に来たのは

あなたがいるのを
知ってたからでしょ?

会う気なんてなかったのに…。

どうして あんた…!

(田坂)他に行く所ないんだよ。

(しおりの声)田坂は
一緒に事件を起こした警備員が

お金を独り占めするために
襲ってきたので

殺してしまったと言ってた。

(田坂)そんなわけあるかよ!

(殴る音)

♬~

(田坂)かくまってくれ。
頼むよ!

断るなら…

ここで死ぬ!
(撃鉄を起こす音)

やめて! 出てって!

(田坂)ああっ…!

♬~

(しおり)うわあーっ!

(殴る音)
(田坂)ああっ!

うわああーっ!
(殴る音)

はっ…!

そのあとは同じ。

遺体を隠して
修一さんに打ち明けた。

ゴルフクラブは
お義父さんのだったので

お義父さんが最初に気づいて
そして お義母さんも…。

ありがとう 話してくれて。

♬~

さて…。

本題に移りましょうか。

本題…?

8億円は どこ?

知りません…。

ほう…。

あの花は知ってるのかな?

(キーを打つ音)

(秀子)「あの花には何か
意味があったのかもしれません」

源判事は あなたが毎日のように
花を買いに行ってるのに

気づいてましたよ。

そして 修一さんが
その花を真剣な顔で見ていた事も。

あなたが花を買ったショッピングセンターの
地下駐車場に

修一さんが借りた
レンタカーがありました。

中にね… 8億円がありましたよ。

(解錠音)

(机をたたく音)

駐車場の防犯カメラに
あなたと修一さんが

複数回 車の位置を変えるところが
映ってましたよ!

(電子音)

(酒井)逆だったんじゃない?
遺体を隠すのが目的じゃなくて

8億を隠すために遺体を隠した。

こんないい家に生まれて
いい仕事にも就いてるのに

なんで 金が欲しかったんだ?

なあ…
わかるように言ってくれよ。

あんたのほうが
頭いいんだからさ。

はあ~…。

しおりに打ち明けられた時

すぐに 警察に
出頭させるつもりだった。 でも…。

8億円…。

それだけあれば
修ちゃん 助かるよね?

(修一の声)
訴訟でトラブルに巻き込まれ

反社に脅されてた。

両親には言えなかった。
それは…

あの人たちのように
立派な人間にはなれないと

認める事だから。

しおりさんと一緒になる事は

あんたにとって
自由の表明だったわけか。

(解錠音)

(修一の声)子供の頃から
裁判官の母のために生きてきた。

悪い事はしないように。

夜は出歩かないように。

恥になるような成績は
とらないように。

大人になっても

家族が万一
事故を起こしてはいけないと

車を買う事すら許されなかった。

(酒井の声)だから レンタカーを
定期契約してたんだ。

(修一)車を借りて
しおりとドライブしてる時だけが

自分でいられた。

すみません…。

8億のために
遺体を隠す事を決めました。

わかりました。 ご苦労さま。

(操作音)
交代します。

たった今
修一さんが話しましたよ。

(亜美)あの花は

駐車場で
車の位置を変えた時は白

できなかった時は赤。

そういう合図だったそうですね。

源判事に知られないためだった。

勝手に携帯を見るから
スマホは使えなかったんですね。

8億円なんてお金がなかったら

すぐに
警察に届けてたかもしれない。

でも これだけはわかって。

私は優奈ちゃんを守りたかった。

修一さんのために。

初めて
本気でわかり合えた人だから。

素敵なラブストーリー。

でも それ 半分フィクションだわ。

あなた 最初は
知らない男が入ってきて

優奈ちゃんを襲おうとしたから
殺したと言った。

次に 強盗は元恋人だったけど

優奈ちゃんを守るために
殺したのは変わらないと言った。

でも… 本当は そうじゃない。

さっき 優奈ちゃんに会った。

(優奈)優奈 あのおじさん
怖くなかったよ。

えっ?

遊んでくれたもん。

田坂が優奈ちゃんを
襲おうとしたのは嘘でしょ?

だって 田坂は
優奈ちゃんと遊んでたんだから!

結局 あの子に裏切られたのね…。

物置の鍵を開けたのは
優奈ちゃんだって。

(しおりの声)
私がやった事 知ってて

警察に突き出したのね。

いいママになりたかった。

うまくいったら

お年玉あげようと
思ってたんだけどな…。

お年玉?

幸せな家族の象徴でしょ。

私は もらった事ないから
あげたかった。

あの子には
最後まで好かれなかったけど。

(すすり泣き)

かわいそう しおりさん…。

(すすり泣き)

本当に かわいそう…。

悲劇のヒロインだわ!

ああっ…! うっ うう…。

「ああっ! うう うう うう…」

なんなの? その嘘泣き。

バレバレ?

あなたと一緒。

あなたが
本当の事を話さない限り

嘘泣きにしか見えない。

嘘の何が悪い?

嘘をつくしか生きていけない
人間だっているんだよ!

どんな理屈よ!

人を殺すしか生きられない人間も
いるとか言いだす気!?

そうよ!

やるしかなかった!

(優奈)取れないよ。
(田坂)ほら 頑張って 頑張って。

(田坂)ハハッ。
(優奈)取れない。

どうして あんた…!

怖い顔すんなよ。
遊んでたのに。 なあ?

うん!

優奈ちゃん お部屋に行ってて。

(優奈)はーい。 また遊ぼうね。

バイバーイ。
じゃあね。

帰って。 見られたら困る。

わかった。 その代わり
金を預かってくれないか?

この近くに持ってきてるんだ。
はあ?

村本が盗んだ車に
載せてるんだけど

見つかるのも時間の問題だ。

そしたら 8億は取り上げられる。

そんなの無理に決まってるでしょ。
警察行きなさいよ。

断るなら
お前も共犯だってバラすぞ。

ふざけないで!
(田坂)共犯は共犯だろ。

お前も 現金8億円 奪ったんだ!

車回してくるから… いいな?

(しおり)ねえ…。
(殴る音)

共犯?

8月の終わりだった。

(田坂)お前
エリート一家の御曹司に

見初められたんだって?

お金なら ないわよ。

まだ 嫁として認められてないし。

(田坂)俺と付き合ってたって
ぶちまけてやる。

脅迫する気?

店が潰れて 借金返せなくて…
首くくるしかないんだよ。

だったら 現金強奪でもすれば?

村本はショーパブの常連だった。

あいつは よく
古札運搬の話をしてた。

(村本)札の番号を控えてない
古札だから

強奪しちゃおうかなって。

でも 共犯者いないと
1人じゃなあ…。

パイセン やりません?

俺はいいかな…。

だったら
ネットで仲間でも探せば?

男は金持ってなきゃ
話にならないでしょ。

(有希子の声)
それで 村本の事 教えたんだ。

(しおりの声)その場を逃げたくて
言っただけだけど

馬鹿だよね 私…。

田坂が そこまで
追い詰められてると思わなかった。

本当 馬鹿。

目の前に
違う幸せがあったのに…。

それが間違いだった。

あんなお坊ちゃんと
一緒になろうなんて思ったから…。

まともな家族を持とうなんて
思ったから…。

でも もう おしまい。

元には戻れない。

優奈ちゃんはね

あなたを警察に突き出すために
鍵を開けたんじゃない。

あなたが嘘をつくのが
つらいと思ったんだって…。

優奈ね
ばあばたちに嘘を頼まれたの。

(秀子)何もなかった。

何も起こらなかった。

いいわね? いいわね!?

(秀子)この間
うちに入ってきた男の人の事は

誰にも言わないように。

いい子だから。

(優奈の声)すっごく嫌だったの。

しおりさんも嫌だよね。

家族になれてたじゃない。

♬~

知るかよ。

私は…
お金のために昔の男を殺した女。

お義母さんが言ってた事を
伝えますね。

判事として 35年間務めて
知った事は…。

真実は 一つではない
という事です。

しおりさんが何を言おうと…。

慎重に吟味してあげてください。

あなたは 殺人罪で裁かれる。

修一さんも
罪に問われるでしょう。

お義父さんや お義母さんも
今の立場にはいられない。

確かに 元には戻らない。

でも やり直す事は
できるんじゃない?

お年玉は 今年だけじゃない。

罪を償ってからでも遅くない。

♬~

(嗚咽)

♬~

(アナウンサー)「2日
殺人の疑いで送検された…」

(磐城)ご苦労。
期限ギリギリではあったが

現金強奪事件 身元不明遺体事件を
解決した功績は大きい。

私も副総監として
諸君を光栄に思う。

また 大事件があったら
招集します。

そのつもりでいてください。

警視総監への道も近づくしな…。

副総監 最後のほうが
聞こえなかったんですが。

皆さんには
今後も期待しております。

ありがたいですが 本来の仕事が
おろそかになっちゃいます。

(酒井)二度と呼ばないでほしいね。

本当 疲れ果てました。

でも… これからは もっと必死に
食らいついてみせますよ。

(酒井)
まあ 望む望まないは別として

また会う事はあるかもな。

皆さん 改めて ご苦労さまでした。

あの家族 どうなるんでしょう?

さあ…
我々の仕事は ここまでです。

♬~

(携帯電話の振動音)

はい 真壁。

えっ!?

(小石川)諸君 新年おめでとう。

(生徒一同)おめでとうございます。

年末年始は
久しぶりに 家に帰った事と思う。

家族に甘えて
思いっきり 羽を伸ばしたか?

あるいは 甘える家族などおらず
独りぼっちで過ごしたか?

(秀子の声)
「修一は 砧署に留置されました」

「素直に罪を認めています」

「主人は大学を退官し
私も裁判官を辞めました」

「全て あなたが うちに来たせいで
起こったことです」

「でも あなたが来なければ

私は 家族の本当の気持ちを
知ることがないまま

生を終えていたでしょう」

「罪を犯した被告人たちの気持ちに
初めて思い至れた気がします」

「罪を償ったら うちに戻りなさい」

「あなたには
家族を変えた責任があります」

「修一も
待っていると言っています」

「そして 優奈も」

(小石川)
家族に救われる者もいれば

家族に苦しむ者もいる。

我々警察官が出会うのは
幸せな家族ばかりじゃない。

年末に解決した
裁判官宅死体遺棄事件

及び 8億円強奪事件も
家族のほころびが原因だった。

しかし 解決に導いたのは

裁判官家族と真剣に向き合った
刑事たちだった。

諸君にも
道を誤った家族を救えるような

警察官になってほしい。

という事で
今年も よろしくお願いします。

(一同)お願いします。

冗談じゃない! 正月休みは?

お前 早くしろ!
立てこもりから10分経過だ!

「お前」って言うな!

もう~
面白くなってきたじゃない!

ゴー!