スペシャルドラマ 必殺仕事人 東山紀之主演!待望のシリーズ最新作![解][字]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
スペシャルドラマ 必殺仕事人 東山紀之主演!待望のシリーズ最新作![解][字]
東山紀之主演の痛快時代劇シリーズ最新作!!15年目という節目で、ゲストに「King & Prince」の岸優太と「なにわ男子」西畑大吾を迎える。2022年も仕事人たちが悪を斬る!
◇番組内容
やる気のない見廻り同心・渡辺小五郎(東山紀之)を見かねた本町奉行所は、正義感の強い明神亥ノ吉(岸優太)を岡っ引きとして採用する。亥ノ吉は、町娘に悪さをしようとした男・岸田藤十郎(木村了)を連行するが…。
やがて亥ノ吉は、弟で絵師の才三(西畑大吾)とともに、絵で夜の悪事を暴露する『晩来(ばんくる)』として世直しを進める決意をする。晩来の影響は大きくなり、志高い若者たちとともに『世直し組』を結成。
◇番組内容2
一方、弟のように可愛がっている才三と組んで仕事をすることになった経師屋の涼次(松岡昌宏)は、世間を騒がせている晩来の絵のタッチが気に掛かっていた…。
そばの屋台を開いた瓦屋の陣八郎(遠藤憲一)は、手伝ってくれることになったリュウ(知念侑李)と悪戦苦闘。唯一の常連客で、ほのかに思いを寄せる美代(高月彩良)の助言に従い、人が大勢集まる晩来の絵のそばに店を出すことにするが…。
◇番組内容3
そんな中、花御殿のお菊(和久井映見)に呼び出され、アジトに集合した仕事人たちは、権力を振りかざして藤十郎の悪事をもみ消すある黒幕の存在を知る。根も葉もないうわさが人々を扇動する恐怖、そして暴走する正義…。仕事人たちが“真の世直し”のため、悪党たちに立ち向かう!
◇出演者
東山紀之、松岡昌宏、知念侑李
岸優太(King & Prince)、西畑大吾(なにわ男子)
木村了、高月彩良、須賀健太、杉田かおる、小林隆、クロちゃん、羽場裕一、金田明夫
キムラ緑子、中越典子、松尾諭、生瀬勝久、和久井映見、遠藤憲一
◇スタッフ
【脚本】西田征史
【監督】石原興
【音楽】平尾昌晃
◇主題歌
The SHIGOTONIN『鏡花水月』(ジャニーズ・エンタテイメント)
◇制作
ABCテレビ、テレビ朝日、松竹
◇おしらせ
☆番組HP
https://www.asahi.co.jp/hissatsu/
☆Twitter
https://twitter.com/hissatsu_seriesジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
福祉 – 音声解説
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キーワード出現数ベスト20
- 晩来
- 亥ノ吉
- 男性
- 世直
- 才三
- ヤツ
- 親方
- 藤十郎
- お美代
- 女性
- 絵師
- 美代
- 弥五郎
- お前さん
- 野郎
- 岸田
- 仕事
- 奉行所
- 勘太
- 勘定奉行
解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
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(てん)ほんで!
(ふく)それが あの奥さま
若返りの丸薬を
のんでらっしゃるそうで
それで あんなおきれいやの?
恐らく
実は あの薬が効くいう
噂は聞いてたんやけど
のむのは控えとったんよ
あら どうしてです?
そら あんた
これ以上きれなったら
殿方に言い寄られて
大変でしょう?
確かに
何ですか? 婿殿
そのあきれ顔は
(渡辺小五郎)
ただ ほほえんだだけです
じゃあ 私はそろそろ見廻りに
えっ?
ふく
あっ…
はい
すぐに戻りますから
お気をつけて
あっ そうだ
うん?
あれ? 雨は降ってませんけど?
雨 降りそうじゃない?
じゃあ いってきます
♬~
(花御殿のお菊)頼み人は…
代官所役人 坂口勝之助の妻
千代でございます
(千代のすすり泣き)
(お菊)裏取りによれば勝之助は
代官の中野市太郎が
幕府に納めるべき冥加金を
横領しているとの噂を耳にし…
中野さま!
(勝之助)
われらは世のため人のために
働かねばならぬ
身ではありませぬか!
それで?
こちらが証しでございます
(お菊)だが中野は
嘘の訴えだと退け 口を封じた
諫言など無礼千万!
(刺す音)
うっ!
(勝之助)ぐあっ…
うあっ!
どうか 夫・勝之助の恨みを!
こよいの仕事 よござんすね?
♬~
お殿さま! もう あぁ~
おーい 女将!
話が違うではないか!
こう… えっ?
うん…
ちょっと待て! ちょっと待て…
ちょっと待て!
お前さん 住み込み?
それとも通い?
はぁ?
あの 忙しいので失礼します
えっ… えぇ?
うわーっ!
なんだ 貴様! うっ…
女遊びは あの世でやりな
えっ…
うぅ… 話せば分かる
話せば分かる
(刺す音)
ううっ! あっ…
きったねぇ雨だ
うっ…
♬~
♬~
<おやおや…>
うーばーいいやつでござーい…
待てーーー! どいた どいた!
どこだ? どこだ? おーい 野郎!
野郎 待ちやがれ!
♬~
(増村)寝てる?
≪(亥ノ吉)親方ー!≫
うん?
おぉ! 亥ノ吉
とんでもねぇ野郎を捕まえました
よいしょ あぁ…
ちょ… ちょいちょいちょい
親方って誰ですか?
あいつはね
誰かさんが働かないので
私があてがった岡っ引きです
どうすりゃいいですか?
渡辺の親方
親方はやめろよ お前
ガラじゃねぇよ フフフッ
あいつ 嫌がる町娘に
悪さしかけてたんでさ
おやめください…
(亥ノ吉)太ぇ野郎ですよ
任せなさい 任せなさい
私に任せなさい
どんな面だ
あ…!
住之江 住之江!
はい
解け
はっ?
解け!
と… 解く?
早く!
はい はい
あぁ… あの者のことは
こちらでやるから もう 帰れ
(増村)あぁ もう 見んでいい!
奉行所がやるから
フン…
(あくび)
(経師屋の涼次)
あぁ… ダメだ こりゃ
あぁ! 旦那
もう お任せください
お任せください
こう見えてね あっしの仕事は
うまい・速い・安いで通ってる
ハハハッ
楽しみにしてるよ
先に作業してる絵師もいるから
2人で手分けして
うまくやっとくれ
2人?
…なんだ 1人じゃねぇのかよ
ああっ?
あっ… りょ りょ りょ…
涼次さん!
なんだ おい 才三じゃねぇかよ
お お おお… お懐かしい
あぁ いい いい
無理すんな なっ ハハハッ
あのおやじ
見る目は確かみてぇだな
おめぇが相手ならよ
望むところだ なぁ
私もです
おぉ
おや おや おや…
何やら勇ましい声が
すると思ったらよ うん?
はぁ~…
さらに腕上げたんじゃねぇのか?
い いえ…
う… うれしいです ご一緒できて
ヘッ 俺もだ
よし! 負けらんねぇな
さてと~ 相手は鬼にするか
は… はい
よし!
なに? 代官の中野が
はい 何者かによって
殺害されました
ほかでも恨みを買うようなことが
あったのであろう
わしを脅すなど
不届きなヤツだったからのう…
まとめて死んでくれて 清々した
調べ書など 形ばかりでかまわん
はっ
(瓦屋の陣八郎)あ~ うめぇ
さすが山科 評判の酒だな ハハッ
(リュウ)そんなにおいしいとは…
お前 この味分かんねぇのか!?
ハッ…
ガキには分かんねぇか これ
この山科はな うまみがあんのに
後口すっきりして
水みたいに
ぐびぐび飲めんだよ お前
…で お話って?
あぁ そうだ
俺 明日からそば屋やるからよ
お前手伝え なっ
はい?
お前 口入屋通ってんだろ?
だったら気心知れた俺と
小商いしたほうが
いいじゃないかよ
待ってください
まず 「気心知れた」には
賛同しかねます
ふふん
それに どうしてそば屋なんです?
瓦職人なのに
これだよ これ これ これ
見てこれ ほら
釘を踏み抜いちまってよ 屋根に
上がれなくなっちまったんだよ
やめてください
でな ふとよ
田舎で
そば打ちやってたの思い出して
「これだー!」と思ったんだよ
なぁ 一緒に稼ごうぜ お前
やめてください!
なんだよ!
あの~ そろそろ店じまいでして
もうかよ
悪い風邪が はやっておりまして
お上から早じまいするよう
言われております
相すみません
…んだよ じゃあ あと一杯だけ
≪え~ 鋳掛屋~≫
≪鋳掛け~ 錠前直し≫
あいつ…
どうぞ
ありがとよ
(亥ノ吉)親方!
何だ?
この前しょっ引いた野郎が町に
牢屋に入れてくださったんじゃ
…それはよ
あの男の処遇は当奉行所与力
増村倫太郎が下した
何のおとがめもな…
(彦左衛門)そう決まったんだよ
ですが! あんな外道
お解き放しちまったら
まぁ そう気張るな
食うか? うん?
(亥ノ吉)許せませんよ…
いくら汚ぇ世の中だろうが
あっしは
まっすぐに生きていきてぇんです
身の程を知りなさい 亥ノ吉!
奉行所が決めたことです
♬~
(岸田)藤十郎…
このところ
遊びが過ぎているのではないか?
ほどほどにな
はい 父上
とはいえ
小さな男に収まってもつまらぬ
三河以来代々と続く
岸田家の跡取りであるそなたは
ゆめゆめ それを忘れるでないぞ
(店主)ありがとうございました
あぁ~ 俺は諦めねぇぞ
俺もおめぇも でっけぇこと
成し遂げようじゃねぇか
私はそんな…
ハッ…
おめぇもよ いつか絵の腕生かして
なっ?
すみません そろそろ店じまいで
はぁ?
(店主)ありがとうございました
おーい 頼むよ おやじ
すいませんね 店じまいなんで
飲み足りねぇんだ
買ったらすぐ帰るからよ
さぁ さぁ 帰った 帰った!
貧乏人に
売る酒は売り切れなんだよ!
ヘヘヘッ…
さぁ 帰った 帰った 帰んな
帰った 帰った!
(亥ノ吉)なんでぇ!
生意気だな!
なんだよ おらぁ…
に に… 人気だもんね
山科だっけ?
ここだって悪い噂があるんだぜ
その酒
実は薄めて売ってるって話だ
えっ… みんなをだまして?
ああ
世の中知られてねぇだけで
悪さしてるヤツは
ごまんといるってこったな…
ひどい…
なぁ 才三 やってみっか?
えっ?
♬~
(男性)うめぇ絵だ!
「薄め酒 極上品と踊らされ」
えっ 薄めてたってことか!?
ありがたがって飲んでたぜ 山科
本当なら許せないね!
(女性)
ほんとに水ってことかい? 全部
今の聞きました?
確か 誰かさん
「山科はな うまみがあんのに
後口がすっきりしてて
そりゃもう 水みてぇに
ぐびぐび飲めんだ」って
当たり前ですよね
ほぼ水だったんですから
やかましいんだよ お前
ペラペラペラペラしゃべってないで
黙って歩けよ お前
お許しください! つい出来心で
申し訳ございません
申し訳ございません!
(人々の怒号)
(男性)認めたぞ!
よっしゃ…
なんでも 絵をきっかけに
酒屋の悪事が露見したそうですよ
町は世直しだと
盛り上がってるとか
はぁ~ 世直しねぇ…
♬~
(女性)今度はどんな絵だい?
(店主)あぁ 違うんでございます
違うんでございます
(男性)「無いわけだ 独り占めした」
(女性)「ふさようじ…」
房楊枝が手に入らなかったのは
買い占められてたからかい!?
てめぇで買い占めて
高値で売ってたのか!
ひどいじゃないか
ひでぇな おい!
(ふく)意外と男前かも
わたくしもそう思うのよ
えっ 叔母さま わたくしが…
大丈夫
(あくび)
何ですか 朝っぱらから
いえね 世の悪事を暴く絵を描く
謎の絵師が町で評判なんですって
へぇ~
一晩で絵描いて去っていくから
「晩来」って言われてるんやて
ばんくる…?
ふーん
世間様で もてはやされてる
絵描きがいるみてぇだな
…みたいですね
俺は興味ねぇけどよ
えっ…
よいしょ…
なぁ
はい
おめぇは その絵
どこで習ったんだ?
ち… 小さい頃から
口下手だったので
いつもうつむいて
地べたに棒切れで描いてるうちに
そ… そんな私を
陰にひなたに助けてくれたのが
兄さんで
だ だから…
いつか 絵で名を成して
恩返ししたいんです
名を成すか… ハハッ
うまくいくといいな
はい!
♬~
今夜は お客来ますかねぇ
味には自信あんだよ
一度客がつけば
二度三度と通ってくんだよ
その一度目がなかなか
焦んじゃねぇよ お前
いいじゃねぇかよ
常連だって ついたことだしよ
たった1人ですが?
その1人がお前 俺たちのやる気
どんだけ
かきたててくれてることか お前
ハハハッ
確かに
美代吉 きれいだな
(リュウ)ええ
あたしが何だって?
はい いらっしゃい!
いらっしゃいまし
ほれ 椅子出せ ほら
あいよ!
今夜も あたしがお初かい?
美代吉姐さんだけですよ
毎日来てくださるのは
だったら 晩来の絵のそばに
店出したら?
人が集まるらしいじゃないか
なるほど 噂の晩来ならな
行きましょうぜ 親方!
町で噂の絵なんですよ
噂なんぞ興味ねぇ
そう言わずに
俺はよ 忙しいんだよ だんご!
いらっしゃいませ
あぁ どうも
忙しくて だんご屋ですか?
見廻りだよ 見廻り
亥ノ吉
おう おめぇら
何でい 知り合いか?
へい あっしがガキの頃から
世話になってる方の店でさぁ
こっちが弟の才三と
幼なじみの美代
ど ど どうも…
亥ノ吉 あの方が親方の?
ああ 渡辺小五郎さまだ
よう
亥ノ吉がお世話になっていたのは
渡辺さまでしたか
いやいや 俺は何にもしてねぇよ
貸して!
(美代)あぁ!
やだ!
(美代)もう…
やだ これ私の!
おいらにも貸しておくれよ
やめなさい
やだ!
あんたたち ケンカはおよしよ
栄太郎
あとで買ってきてあげるから
ほんと? ありがとう!
おい
へい
だんご屋の孫か?
いえ おじさん おばさんは
ひもじい思いをしてるガキに
握り飯を
食わせてやってるんでさぁ
(亥ノ吉)俺も才三も美代も
2人のおかげで大きくなれやした
今でも
同じような子どもたちの世話を
へぇ~ そうかい…
(亥ノ吉)親方
うん?
だんご食いに来たんですか?
だから見廻りだよ
お暇なら一緒に晩来を
だから行かねぇっつったろ?
おい ここに置いとくぜ
…おっと思い出した じゃあな
(亥ノ吉)ちょちょちょちょ…
親方!
あー うるさっ…
あたしらも行こうか 晩来
見てみたかったんだよ
(たね)あぁ あの噂の絵師だろ?
人気らしいな ハハハッ
わ わ… 私はいい
じゃあ 私と亥ノ吉で
いや… やっぱり
1人で行ってくらぁ
またな! みんな
亥ノ吉…
亥ノ吉…
帰ろうか
えっ… あっ うん
おたねさん ごちそうさま
ちょいと これじゃ もらいすぎだ
あたしたちが
今元気でいられるのは
おばさんとおじさんの
おかげなんだから 後生だよ
お前さん
うん
ありがとな
それじゃ
(才三)あっ あのさ
まだ兄さんのこと…
…うん
そうか
才三こそ
思い人とはどうなったんだい?
じ… 実は…
仕事で会えて
よかったじゃないか!
男気があって
絵の腕も一流って言ってたよね
うん…
でも こ こ…
こんな私に思われてるなんて
迷惑だろうし
そんなことない!
胸を張って好きになればいいさ
ありがと…
お お美代は
兄さんには言わないの?
うん? …うん
前借りをきれいさっぱり
返し終えたらね
それまでは芸は売っても
この身は売らない
辰巳芸者の心意気さ
おい おい おい おい!
晩来が描いてたのは本当か!
房楊枝買い占めて
あたしらに ふっかけてたのかい?
(人々の怒号)
おう おう おう おう!
素直に白状しねぇか!
いや そら何かのお間違いでは…
どいた…
やい おやじ!
俺は岡っ引きの亥ノ吉ってんだ
ほんとのとこ どうなんだ?
いや…
俺ら だましてたんじゃねぇのか?
いやいや…
あっ!
房楊枝あるじゃねぇか!
(男性)どうなってんだよ お前!
(店主)申し訳ございません!
二度と このようなことは…
まっとうな商いしろよ
へぇ 申し訳ございません
おい 岡っ引きの!
あんた
取りしきってもらえねぇか?
取りしきる?
よう
寅之助で
居酒屋やっておりやす
俺たち 世直し組っていうの
作ろうとしててよ
そこの頭になってもらいてぇんだ
世直し組?
そんで 「晩来が絵にした
悪いヤツらを懲らしめて
世のために動こうとしてるんです」
って こう言うんだよ
へぇ…
思いは同じ まさに同志ってヤツよ
そんなヤツらと出会えるなんて
おめぇが
絵を描いてくれたおかげだ
に… 兄さんを手伝っただけさ
おっと 晩来の正体は
明かさねぇから安心しな
フフッ
ほう~ ハハハハッ ヘヘッ
あぁ?
はぁ…
晩来とやらを拝みに来たのか?
クソ役人
たまさか通りがかっただけだい
おめぇもよ あいつみたいに
世直し気取って
絵でも描いたらどうだい?
絵師の端くれだろ?
金になんねぇことはやんねぇよ
てめぇこそ役人の端くれだろうが
壁に絵なんか描いてよ
捕まえなくていいのか?
よけいな仕事を
増やしたくないタチでな
あぁ… ハッ!
まぁ 俺たちが 善だの悪だの
言えた義理じゃねぇか
あぁ…
おい おい これのことか?
(女性)
「人の弱みに 塩を塗るよな偽薬」!?
(騒ぎ声)
おい!
お待ちください
旦那さま!
おい!
この薬 はやり病に効くと
うたってるが ほんとなのか?
いくらで売ってんだ!
三百文 頂戴致しております
ずいぶん高ぇじゃねぇか
いってぇ何が入ってんだ
言ってみやがれ
それは…
偽薬じゃねぇか?
どうなんでい!
世直し組の目はごまかせねぇぞ
…申し訳ございません!
(男性)いいぞ 世直し組!
待ってました!
(人々の拍手)
おっ あの女にしますか?
あれ
何をなさいます!
おやめください!
(弥五郎)うるせぇ!
(町娘)お許しください お許しを
いやーっ!
ううっ…
ほれ
やんごとない身分の
俺のお手がついたんだ 誉れと思え
(泣き声)
失礼します
斎藤源太郎にございます
(源太郎)
こたびの上がりにございます
上を目指すには まだ足らぬ
ご老中の覚えめでたければ
ご加増のうえ
若年寄りも夢ではないわ
関八州の年貢米は殿の意のまま
引き続き 農民から 死なぬ程度に
絞り取ると致しましょう
(源太郎・岸田)ハハハハッ
世直し組ってのが
できたらしいわね
そうらしいわね
捜しやしたぜ 親方
(亥ノ吉)ここにいらしたんですか
何の用だい?
今噂の世直し組ってのは
俺らなんでさぁ
一度 親方にお引き合わせしたくて
連れてきやした
おい…!
以後 お見知りおきを
(新八・寅之助・権七)へい
♬~
親方 あっしは
まっすぐを貫きますんで
…好きにしな
ごちそうさん
まいど
(たたく音)
ダメですよ
さぁ お席に
(客)つれないねぇ…
(手をたたく音)
(仲居)はーい
(藤十郎)弥五郎
へい
おさん お酒を1本つけとくれ
聞いたよ 世直しだって?
ああ 俺らがこの腐った世の中
変えてやるんだ
亥ノ吉は何かしでかして
くれるんじゃないかと思ってたよ
楽しみだね
おう
どうした?
うん?
ううん
せんだってよ
晩来の絵 拝んできたぞ
まぁ 所詮は落書きだ
えっ…
そう思ったんだけどなぁ…
ハハハハッ
いい手筋だったぜ~
…そ そうですか
♬~
客足も途切れたことだし
そろそろお開きとするか
はい 今日もよく売れましたね
ああ
晩来さまさまだ
ヘヘッ
やっぱりここだ
おぉ~!
もう終わりかい?
いやいや どうぞ どうぞ
姐さんの分 取ってありますよ
ずいぶんと ご繁盛のようで
美代吉姐さんのおかげです
ありがた山のとんびがらすだ
フフフッ
姐さんは よく笑いますね
そうだね
どうぞ
笑っていりゃあ つらいことも
乗り切れる気がしてさ
だが お前さんが笑うたび
俺の心は波立つんだぜ
えっ?
そのたび ほれちまうからよ
ありがたいけど ごめんよ
(陣八郎)えっ?
あたしはね
風みたいに気まぐれでね
1人のもとには
収まっていられないのさ
あら~ 残念
ヘヘッ うるせぇんだよ おめぇ
その風車って?
あぁ 知り合いの子がね
欲しがっててさ
お優しいんですね
その優しさに触れるたび
俺の心は…
もう諦めなさいよ!
(陣八郎)なんだよ お前
ムキになっちゃってよ
フフッ…
(雷鳴)
(雷鳴)
♬~
(雷鳴)
何するんだよ! ああっ!
どうぞ
(弥五郎)ごゆっくり
(藤十郎)芸者なんだろ?
金なら払ってやるよ
冗談じゃないよ!
あたしは体は売らないんだ
好きな男にしか触らせないよ!
(藤十郎)そうかい
あらがえばあらがうほど
やりがいがあるってもんよ
♬~
(手を払う音)
ううっ!
♬~
(簪のかする音)
こいつ…!
(刺す音)
ああっ…
あ… はっ…! ああっ ああっ!
い… い… 亥ノ吉…
♬~
♬~
お… お…
お… お美代…!
お お… お美代!
(番太)おい 下がれ!
はぁ はぁ…!
なんだ 知り合いか!?
あ ああ… おみ おみ…
何が言いたい!?
お お おみ…
邪魔する気か!? 下がってろ!
まだ若いのに 身投げですかね…
いや… 胸を一突きされてんな
うっ… お美代…
増村さま
はい はい
けさ方
大月橋であがった仏なのですが
刺し傷があり
なに…
殺しですか?
あぁ はい
早速 下手人を捜し出せ!
あぁ… はぁ はぁ
行け!
へぇ
(同心)
勘定奉行・岸田重右衛門さまより
差し入れがございまーす
(一同)おぉ!
(源太郎)御免!
勘定奉行・岸田重右衛門が用人
斎藤源太郎と申す
殿からの言づてでござる
先の大月橋で発見された女
近くの者が川に飛び込むところを
見たとのこと
えっ…
(源太郎)身投げに間違いござらん
これ以上の詮索は無用!
お待ちください どう考えても…
承知した では自害ということで
え… 増村さま
では 御免
殿によろしく ハハッ…
長いものには
巻かれろって言いますし
そんな…
私だってね!
理不尽に人の生き死にを
決めたくありませんよ
…ですが 私にも
立場ってものがあります
♬~
(弥五郎)いつもすいやせん
(藤十郎)うまいもんでも食え
誰にも見られず大月橋から川へ
(藤十郎)バカな女だ
おとなしくしてりゃ
死なずに済んだものを
おい てめぇら!
とんでもねぇことしやがったな
ああっ!
とうとう人殺しか?
…またお前か ただの戯言だよ
四の五の言ってねぇで
番屋へ来い!
(殴る音)
証しもねぇくせに
出しゃばんじゃねぇよ!
俺を誰だと思ってんだ?
俺のおやじは
勘定奉行・岸田重右衛門だぞ
(藤十郎)ハハッ…
岡っ引き風情が 俺を
どうにかできるわけねぇもんな?
奉行所すら
何もできねぇんだからよ
(藤十郎)町奉行所なんぞ
俺には手出しできねぇんだよ
捕まえたきゃ やってみろ
下手すりゃ おめぇの首が飛ぶぜ?
弥五郎
へい
♬~
ちくしょう!
どうした 才三
…お美代が
お美代が… 身投げを…
なに…?
♬~
お美代…!
(才三)大月橋で
大月橋?
に に… 兄さん!
止めてくれるな 才三!
お美代は身投げなんかじゃねぇ
殺されたんだ!
おとなしくしてりゃ
死なずに済んだものを
なんだって!?
そいつは
奉行所も手が出せねぇほど
偉ぇヤツのせがれでよ
だから俺が殺すんだ!
十手持ちの兄さんが
そんなことしたら!
お美代が
浮かばれねぇじゃねぇか!
待ってよ 兄さん!
私たちのやり方で仇を討とう
(女性A)ぬれた感じあると
(女性B)モレてきそうで
(女性C)不安!
(菊池)だったらライフリー
こんなに!? もう消えた!?
ぬれ感ゼロの吸収力へ。
しかもズレにくい!
安心して
でかけられます
「さわやかパッド」
(源太郎)ハハハッ
ほら 早く行きましょうよ
ああ
♬~
(男性)おーい こっちだ こっちだ
晩来の絵が出たぞ!
おい こっちだ!
「お奉行が息子の悪行もみ消して
ああ人の命の軽きことかな」
こりゃあ
晩来の絵で一番の大ネタだ!
(騒ぎ声)
散れ! 散れ!
下がれ 下がれ!
これは根も葉もない戯言である
今後 この絵のことを口にした者は
容赦せんぞ
早く立ち去らんと
この場にいた者すべて
町奉行所に突き出すぞ!
何だよ…
(源太郎)ほれ 散れ!
(男性)帰れと言ったら帰れ!
(男性)下がれ 下がれ!
(鈴)
♬~
(鈴)
噂がほんとなら お奉行相手に
あたしら何にもできないよ
悔しいな…
(鈴)
お美代…
兄さん…
実は お美代は 兄さんにほれて…
俺もだよ
ずっと前から ほれてたんだ…
けど あいつに釣り合う
男になるまではって…
♬~
(器を割る音)
クソ‼
お美代の仇も討てねぇで
何が世直し組だよな
すぐに大工を呼べ
今夜中に門を取り替えろ
はっ!
絵師ごときが わしに歯向かうとは
片腹痛い すぐに見つけ出せ!
殿
何だ!
(岸田)こやつらが晩来
墨と筆を持つ不審な男を
見かけたことを思い出し
探し回ったところ
岡っ引きの亥ノ吉と
絵師の才三という兄弟だと
よくやった
はっ
素っ首たたき落としてやれ
うん?
殿が ご出世の折には…
皆まで申すな…
今後とも くれぐれも頼んだぞ
心得ましてございます
う う… 噂を聞いたんです
憎い相手を成敗してくれると
金はこれしかありませんが
どうか… どうか…!
♬~
頼み人は絵師の才三
(ため息)
いい人だったな お美代姐さん
(お菊)嘆いてたよ
身分の高い相手だから
奉行所も頼りにならないって
…そうかい
(陣八郎)おめぇら町方が
とっとと ひっくくってりゃ
よかったんじゃねぇかよ!
そうですよ!
どんな証しがあろうと
町奉行所が旗本を
ひっくくれるわけねぇだろ
役人が役に立たねぇのは
いつものことだ
なぁ?
経師屋!
的なんだがね 経師屋に
裏を取ってもらったところ
意外なことが分かってさ
(お菊)岸田重右衛門は 息子の罪を
もみ消しただけじゃなかった
万事 岸田さまの仰せのとおりに
事が運びましてございます
(お菊)
坂口勝之助の口を封じるよう
中野に差し向けたのも
こいつだったのさ
(お菊)岸田邸で見つけた
書付けによると
中野が横領していた
冥加金のほとんどが
岸田に渡ってる
あぁ?
(舌打ち)
…んだよ
しょうがねぇな この野郎
てめぇが始末したヤツも
操られてたってわけだな
カッ… 闇が深ぇな おい
とことん腐りきった野郎だぜ
ええ
この仕事 都合2つってわけだ
よござんすね?
さっさと始末つけようぜ
言わぬが花の吉野山だよ
♬~
♬~
(きりを研ぐ音)
♬~
(読経)
(読経)
♬~
♬~
何だ? これは…
♬~
(きりを刺す音)
(耳飾りの鈴の音)
そいつはな…
閻魔の庁への通行手形だ
(刺す音)
あああ…
(心臓の鼓動)
いい腕だろ? 絵も殺しもよ
(心臓の鼓動)
♬「あっ さてさてさて
さては南京玉すだれ」
♬「ちょいとかえすと
ちょいとかえすと」
ほっ ♬「花のお江戸は日本橋」
今夜は藤十郎さまの
お眼鏡にかなうおなごに
出くわしませんな
なぁに 焦ることはない
私では お眼鏡にかないませんか?
(藤十郎)誰だ 貴様
弥五郎! 刀!
…へい!
あぁっ!
まっずい酒だな これ 山科か?
♬~
よっこらしょと…
あっ あっ!
(藤十郎)お前ら
俺が誰だか分かってんだろうな
ええ 覚える値打ちのない方かと
(藤十郎)ふざけるな!
(弥五郎)ひっ… ひぃっ…
あっ うあっ!
あっ あっ… うっ うっ…!
♬~
(弥五郎)うわ あぁ…
あっ…
(額を打つ音)
(弥五郎)うっ…
♬~
(骨の割れる音)
うっ!
♬~
(藤十郎)ううっ!
うっ…! はっ!
あ… あぁ…!
あぁ! うぅ うぅ…
(骨の折れる音)
うっ! あ…
♬~
♬~
これだけあれば…
グフッ フハハ…
(岸田)若年寄りに… フハハ…
♬~
(小判の落ちる音)
誰だ…
ずいぶんと ため込んだもんだな
人には言えねぇ 汚ぇ金をよ
ふん!
はっ!
くっ… うっ… ううっ!
うぅ… あっ!
(刺す音)
うっ… あぁ!
腹ん中にも ため込んでんだろ
汚ぇもんをよ!
うわぁ! あぁ…
あぁ あぁ… あぁ…!
(亥ノ吉)よろしくお伝えください
(ふく)かしこまりました
お預かりします
おい 何用だ
あら おかえりなさい
お留守だったので 奥さまに
お言づけをお願い致しやした
失礼しやす
お言づけ?
これをお預かりしました
もう岡っ引きを辞めるとかで…
きれいな字ですよね~
お世話になった
おじさん おばさんに
習っていたそうです
♬~
(瓦版屋)てぇへんだ てぇへんだ
さぁ さぁ みんな
集まっとくれ 集まっとくれ!
どうしたんだい?
どうしただって? 聞いて驚くな
なんと あの晩来が絵に描いた
勘定奉行さまとその息子が
何者かに
あやめられたってんだから驚きだ
そうだろ そうだろ?
その一部始終が
詳しくは この瓦版に書いてある
さぁ さぁ 買った 買った!
1枚 十五文だよ
晩来に描かれたヤツは
必ず報いを受けるんだ!
やっぱり晩来は
俺たち庶民の味方だぜ!
♬~
お美代の仇を
討ってくれたヤツがいる
こ… これで お美代の無念も
(亥ノ吉)ああ やはりみんな
晩来と世直し組を
待ち望んでるんだ
悪さしてるヤツらを
もっとつるし上げようぜ
う… うん
亥ノ吉はおるか? おぉ
可及のお呼び出しである
奉行所まで同道せよ
勘定奉行の
岸田さまを手にかけたのは
誠 お前たち
世直し組ではないのだな?
(亥ノ吉)
全く身に覚えがございません
そっか… では晩来の正体について
何か聞き及んではおらぬか?
いえ 詳しいことは何も
そっか…
渡辺さん あなたも
しっかり面倒みなさいよ
親方なんでしょ
あっ いや
あっしは十手をお返し致しやした
(彦左衛門・増村)えっ?
渡辺さまはもう
親方でも何でもありやせんので
幼なじみが
勘定奉行のせがれに殺されました
あの時
奉行所が罰してくださっていたら
お美代は死なずに済んだんです
もう頼りにしやせん
御免くだせぇ
(ため息)
(女性)最悪よ!
(女性)どうしてくれるのよ!
(男性)
米相場で大損したじゃねぇか!
(男性)晩来がまた描いたぞ!
(騒ぎ声)
おめぇのせいで
おやじが首つったぜ
おめぇの占い よく当たるなぁ
この落とし前どうつける?
そ… それは… それは
(男性)おい おい おやじ!
女中に手を出したの
3人目じゃねぇか
(女性)いい女房がありながら
(騒ぎ声)
女中が泣きついてきたぞ
いやいや それは…
女中に手ぇ出したんだろ?
何かの間違いでございます
(お菊)世直し組か
あんたたちの仕事も
上がったりだね
バカ言うねぃ
逆に尻拭いで仕事が増えてんだ
あら そうなのかい?
町の連中は 次に自分が槍玉に
挙げられるんじゃないかと
おびえ始めてる
誰かが あることないこと
噂を流すんじゃないかと
ギスギスしだした
晩来と世直し組に 思うところも
あるんじゃないのかね
俺の知ったこっちゃねぇ
光が強くなりゃ
影が濃くなるだけだい
あんたらしいね
♬~
へい おまち
(亥ノ吉)話って何でぃ?
いやな…
近頃聞こえてくるんだよ
あんたら世直し組が怖いって
(亥ノ吉)怖ぇ?
つるし上げるなんてのは
やりすぎなんじゃねぇかい?
悪ぃことした連中だ
因果応報だろ?
(たね)
けど すべてに目くじら立てて
槍玉に挙げるのが
よい世の中なのかねぇ?
正しいことして何が悪いんだよ
べらぼうめ!
帰るぞ
…兄さん
(ため息)
おい ふさぎ込んでると
お美代に叱られちまうぞ
(亥ノ吉)このところ
悪さの種になりそうな話も
聞こえてこねぇな
それだけ世の中が
よくなってるってことじゃねぇか
バカか!
善人面してるヤツだって
悪に手を染めてねぇとは限らねぇ
もっと目ぇ光らせろ
おう…
(子どもたち)おはよう!
(たね)おはよう
(吉蔵)おう よく来たな
握り飯作ってあるから すぐお食べ
(子どもたち)はーい
ちょいとお待ち
あんたたち そのお菓子
一体どうしたんだい?
それが 来る途中でさ
お店の人の姿 見えなかったから
ちゃーんと
お代は置いてきたのかい?
ううん そのまま来ちゃった
見つからなかったよね
うん
(たたく音)
痛っ! うぅ…
なんてことするんだい‼
(たたく音)
ダメじゃないか!
(子ども)ひどいよ おばさん
(子どもたちの泣き声)
たね
(子どもたちの泣き声)
こっちおいで!
(寅之助)勘太が
やばいこと目にしちまったのさ
阿弥陀寺門前の
だんご屋のばあさんがよ
…おう
子どもをたたいて
泣かせてたらしいんだ
それは何か訳が…
ひでぇ話なんだよ
おいで
あの店は貧しい子どもたちに
飯をやってるって話だったが
裏では折檻して
無理やり働かせてやがったんだ
なっ?
なに?
おじさんとおばさん いつも
おいらたちを たたいてたんだ
それで嫌がる
あたしらを手伝わせて
だがよ
俺が世話になった頃は全く…
そのころとは
変わっちまったのかもな
あんたも さんざん見てきただろ
人には裏の顔がある
けど…
(権七)じゃ 俺ら世直し組のこと
恐れてたりしてな?
すべてに目くじら立てて
槍玉に挙げるのが
♬~
♬~
…何だよ 仕上がったのに
浮かねぇ面して
と… とうとう
終わっちまったなって
あぁ? 納得いってねぇのか?
いや 旦那さんだって見事だって
喜んでくれたじゃねぇかよ
いえ…
あぁ?
俺は好きだぞ おめぇの絵が
わ… 私も好きです 涼次さんの絵
ふん…
そ それに…
涼次さんも…
俺も おめぇのこと好きだぞ
…えっ?
フフッ 弟みてぇに思ってる
…はい
なぁ 才三
おめぇほどの腕がありゃよ
絵師として
名を成すことができると思う
ヘヘッ まぁ 焦ることはねぇ
なっ だからよ
晩来みてぇなマネしなくてもよ
あっ いや いや いや…
おめぇがそうだって
言ってるわけじゃねぇんだよ
これはあくまでよ 忠告だ なっ
よし! さて飲み行くか!
酒 酒 酒~ か…
(才三)そんなわけないよ…
あ… あの2人が折檻を?
(亥ノ吉)戸惑うのも分かるが
子どもがそう言ってるんだ
いくら恩があっても
悪行は正さなきゃいけねぇ
あぁっ…
晩来として絵を描いてくれ
迷うことねぇじゃねぇか
おめぇだって
正しい行いしてほしいだろ?
け… け… けど…
だからよ
晩来みてぇなマネしなくてもよ
か か… 描かない!
才三…
な… なんと言われようと描かない
ば… 晩来もやめる!
もう
おめぇ1人の問題じゃねぇんだ!
後戻りはできねぇんだよ 才三!
来い!
兄さん…
いいから描くんだよ!
兄さん 嫌だ!
来い!
(女性)「仏の顔をして子供を泣かす
心は悪鬼なり」
なんてひどいことを…
あぁ そうだよ まったくだ
ひでぇ話だぜ…
(町民たち)おぉ!
何かの見間違いじゃないのかい?
いいかげん認めちまえよ!
あんたが子どもをたたくのを
俺はこの目ではっきり見たんだよ
ですから それは
万引きをした子どもたちを…
あくまで しら切るってんだな?
みんなの前で謝るまで来るからな
行くぞ
亥ノ吉!
(男性)知ってるか? あの夫婦
(男性)貧しい子どもに
施しなんて言っときながら
暴力を振るって
(女性)
裏で子どもを売ってるって噂だよ
(男性)世話した女の子に
身売りをさせて
売り上げを
もぎ取ってたって聞いたぜ
(女性)許せないね
だったら
あんたらも世直ししてみろ
そうだろ
(騒ぎ声)
(男性)こんな店 潰れちまえー!
(男性)さっさと潰れちまえ!
(男性)この外道が!
いいぞー!
やっちまえ やっちまえ!
(男性)ほれ ほれ やっちまえ!
ちょ… 何をしてるんです!
(リュウ)やめなさい!
あぁ~ まったく…
(陣八郎)
おめぇら やめろっつってんだよ
ほら! やめろって!
どうしてこんなことに…
そのうち誤解が解けるさ
それまで お美代のように
笑って過ごそうじゃねぇか なっ
あぁ… ヘヘッ
さ~て そろそろ休むか
よっ よいしょ…
お前さん!? お前さん!
お前さん…!
お前さーん!
あぁ… お前さん…
お前さん…!
あぁ… おじさん!
おじさん! おじさん!
(男性)おい! てぇへんだ
この先で仏さんがあがった
だんご屋のおかみさんだとよ!
おい… こうはしてらんねぇ
おい てぇへんだぞ おい!
(男性)
亭主も店で亡くなってたらしいぞ
(ため息)
なぁ だから
いつから折檻されてたんだ
分かんない
てぇへんだ! おい 六助!
ごめんよ… てぇへんだぞ おい
どうした!?
だんご屋の夫婦が
女将さんは川に身を投げて
おやじさんは店で
こと切れてたってよ
(六助)ほんとかい…
(男性)ああ…
嘘だろ…
そんな…
だんご屋のおじさんとおばさんが
おなみ
…うん
違うの 違うの 違うの!
なに?
働かされたって嘘なんだ
どうしてそんな嘘を!
言われたんだよ
いつもひどいことされてるって
言えって
そしたら小遣いやるって
本当は遊び半分で
お菓子をとったら叱られただけ
人様の迷惑にならない
生き方しろって言ったはずだろ
(子ども)
でも おばさん おにぎりをくれて
(子どもたちの泣き声)
じゃあ あの2人は…
だんご屋の夫婦は
やっぱり善人だったんだ
なのに晩来が
確かな証しもねぇくせに
噂を流しやがったんだ
(男性)あぁ そうだ…
晩来の絵のせいだよ!
(男性)ひでぇヤツだ!
(男性)あいつ何もんなんだ
(男性)晩来を捜し出せ!
(男性)おぉ!
(男性)そうだ そうだ
(男性)何としても
見つけ出してやる
(男性)許せねぇ!
(男性)だんご屋の女将さんが…
(男性)さらしもんにしてやろうぜ
(男性)ああ!
(男性)あの野郎…!
(男性)晩来め
♬~
♬~
ひっでぇ顔色だな
亥ノ吉
一度立ち止まってみねぇか?
おめぇ どこに向かってる?
あっしは
まっすぐ進むだけでさぁ…
♬~
そうか…
♬~
…勘太!
(勘太)あ?
どういうことだ?
あの子たち
「働かされてた」と言ったのは
銭をもらったからだと白状したぞ
いつもひどいことされてるって
言えって
えっ?
えっ?
あいつら唆したの おめぇだろ…
バレちまったか
いや だんご屋が
子どもたたいてたのは本当なんだ
だが話を聞いたら あいつらが
盗みをしたからだと分かってな
…で 思ったんだ
いっそのこと 悪人に
仕立て上げちまえばいいってな
そうすれば また
晩来が描くかもしれねぇ
また俺たちの手柄になる
てめぇ
そのせいで
おじさんとおばさんは!
よく言うぜ‼
一番悪いのはてめぇじゃねぇか
知ってんだぜ?
おかしいじゃねぇか
どうして
俺たちが知ったばかりの噂を
晩来はすぐ絵にできるんだ?
調べてみたら
おめぇの弟 絵師だそうだな
そいつが晩来なんだろ?
なに?
てめぇら兄弟が黒幕で
俺たちを いいように
使ってただけじゃねぇか!
それなら俺たちに罪はねぇ
ああ 晩来が噂を流したせいだ
俺たちは悪くねぇ!
てめぇ1人で責めを負いやがれ!
晩来の正体
町のヤツらに明かしてやる
勘太!
晩来ともども 年貢の納め時だな
ハハッ…
なんだよ… お前…!
(刺す音)
ううっ!
亥ノ吉っつぁん おめぇ…!
(権七)仲間に手を
ガタガタうるせぇ‼
おめぇも あの世にいきてぇのか?
いいか 俺たちは一蓮托生なんだ
このままバレたら 俺だけじゃねぇ
世直し組全員
絶対つるし上げられるぞ!
♬~
ヤツらが徒党を組んだ時の恐ろしさ
知ってるだろ?
ヤツらに殺されてぇのか‼
(亥ノ吉)勘太を晩来に仕立て
死んだことにする
はっ…!
息の根 止めろ
(亥ノ吉)押さえろ
おい!
うわっ あぁ!
(勘太)やめろ! やめろー!
うわぁーー!
(刺す音)
ちょっと
何ちんたら歩いてんですか もう
行くよ 行くよ
早く もう
おぉ この字は確かに晩来の字だ
あぁ この男が晩来?
ほら どいた どいた!
下がれ 下がれ 下がれ
はい はい
「世の中の変わりなきこと
嘆くなり
せめてこの身で」 あっ…
自害ですかねぇ
♬~
おーい てぇへんだ!
おい てぇへんだ てぇへんだ
どうした?
あの晩来が死んだってよ
えっ?
ほんとかい?
おう おーい てぇへんだぞ!
(男性)晩来が死んだぞ!
(男性)晩来が死んだぞ
(女性)えっ?
(男性)ほんとかよ?
死んだ?
これで俺たちの素性を知る者は
いなくなったってことだ…
よし…
(ふく)
(亥ノ吉)もう1人いる…
晩来の字が俺だと気取られる前に
口を封じねぇと…
店休んでるから
こんなもんしかねぇ…
誰だ てめぇ
…に 兄さん!
兄さん?
あっ? それじゃあ
こいつが晩来
何しに来た
もうやめよう!
私たちが おじさんとおばさんを
殺したんだよ!
すべてを認めて 罪を!
しかたねぇんだ!
こうしなけりゃ
怒りが俺らに向けられる
で でも…
放っておいたら
俺たちが殺されるんだぞ!
だからって
偽の晩来を仕立て上げるなんて
(たたく音)
黙って従え‼
小せぇ頃から
俺の後ろに隠れていやがって
今度も 俺がかばってやるって
言ってるんだよ
だから邪魔すんじゃねぇ
もう1人 始末しなきゃ
なんねぇヤツがいるんだ
待ってよ 兄さん!
いつも守ってくれてありがとう
で… でも
そのために兄さんがこれ以上
人の道に背くのは耐えられない!
もう すべてを明かそう!
才三… 分かったよ
兄さん ありがとう…
おい 亥ノ吉の!
(権七・寅之助)おめぇ…
(刺す音)
うっ…
あぁ 冷てぇ!
縁起でもねぇな おい
(ため息)
(お菊)経師屋!
あぁっ…
♬~
♬~
≪あい 分かった
だんご屋の敵だね≫
兄の亥ノ吉と… あっ…
世直し組…
≪この頼み… 引き受けた≫
うっ… あぁっ…
あぁっ… うぅ…
それで終ぇか?
りょ… 涼次さん…
おめぇなら
絵師として名が残せたろうに…
や… やっぱり… 涼次さんは…
や… 優しいな
あっ…
♬~
どこで間違えちまったんだろうな
あっ? 才三…!
(壁をたたく音)
♬~
的は世直し組の亥ノ吉
その手下の
新八・寅之助・権七の4つ
さて 憂さでも晴らすか…
またあの人あんなことを…
いってまいります
今夜も雨か…
♬~
♬~
♬~
♬~
気持ち悪ぃ…
よう!
おっ… あぁ? 何だ? てめぇ
あんたよ 世直し組の兄さんだろ?
おい 放せよ!
ちいとばかり
困ったことがあってな
(新八)うわっ あっ…
世の中よくすんじゃねぇのかよ?
あぁ?
(額を打つ音)
はっ!
地獄にしてどうすんだよ…
(骨の割れる音)
♬~
≪(犬の鳴き声)≫
今日は全く酔えねぇな
(リュウ)あいつ世直し組だよな
(車輪の回る音)
(リュウ)あいつらのせいで
だんご屋さんが死んだんだぜ
(車輪の回る音)
(荷車の進む音)
誰だ! 噂話なんかしてねぇで
出てきやがれ!
世直しご苦労さまでした
ですが そのお勤めも…
こよいまで
何だ お前… おい おい!
何しやがる…!
(刺す音)
くあっ…
あぁ… かっ…!
ぐあぁ…
ぐあっ! あぁ…
うぅ… あぁ…
はぁ~ 貧乏くじ引いちまった
♬~
あれ…?
才三は俺が弔ってやったぞ
あ あんた…
あいつが言うんだよ
晴らせぬ恨み晴らしてくれってな
な… 何でい
あぁ あぁ あぁ…!
ううっ!
♬~
(刺す音)
はぁぁ…
あの世で才三が笑ってるぜ
(心臓の鼓動)
♬~
(耳飾りの鈴の音)
(亥ノ吉)
晩来の字が
俺だと気取られる前に
口を封じねぇと…
♬~
火の用心!
(拍子木を打つ音)
♬~
♬~
♬~
親方
まっすぐ進んで
たどり着いたのがここか…
ずいぶん横道にそれちまったな
♬~
♬~
はぁ はぁ はぁ…!
諦めな 行き止まりだ
あんた まさか…
噂の仕事人とかいう
だったら俺たち
似た者どうしじゃねぇか!
俺だって
世の中よくしてやろうって一心で
やってきたんだよ
そのためなら 己の手を
汚すことだっていとわねぇ
仕事人だって… 親方だって
そうなのでござんしょう?
…んなこと
ちっとも思っちゃいねぇよ
金をもらって始末するだけだ
…殺されてたまるかー!
(斬る音)
勘弁してくれ…
勘弁してくれぇ!
おめぇが信じたのは人の噂
ただの幻だ
(斬る音)
うっ…
(刺す音)
(ため息)
♬~()
♬~
よし 終わった
≪ただいま戻りました≫
あっ おかえりなさい!
♬~
(男性)おい おい すげぇ絵だな
(女性)
晩来に引けを取らない腕前だね
(ざわめき)
♬~
なになに?
「根も葉もない噂を流すは人殺し」
ほう…
いいこと言うな
(陣八郎)「根も葉もない
噂を流すは人殺し」
♬~
さっ 行きましょ
うん
今日は寒いですから
お客さん来てくれそうですね
よう
回すぞ!
よいしょ…
せーの ほれ行け!
はい
芝神明の京落雁?
あら 知らないんですか?
はやりのお菓子ですよ
いや~ 全く
もう旦那さまは噂に疎いんだから
お仕事柄 もうちょっと
世間を見聞きされたほうが
ええんとちがいますか?
では このところの はやりもの
教えて差し上げますね えーっと…
土手のきんつばに 芋坂の大だんご
小石川の腹太餅に…
全部お菓子じゃないですか
ほんまやね フフフッ…
あっ 世直し組いうのも
ありましたね
世直し組?
ええ
何でしたっけ?
あら もう忘れたんですか?
あぁ ふく! 吹いてる 吹いてる
あぁー!
あぁ もう…
ほれ ほれ 早よ 早よ! 早よ!