ドラマ しずかちゃんとパパ(5)「パパのいない夜」[字]…のネタバレ解析まとめ
出典:EPGの番組情報
ドラマ しずかちゃんとパパ(5)「パパのいない夜」[字]
吉岡里帆×中島裕翔×笑福亭鶴瓶=手話を使う“にぎやかな”父娘と変わり者のデベロッパーが織りなす笑いと涙のウエディングストーリー!父に交際を言えない娘の悩み…
詳細情報
番組内容
静(吉岡里帆)と圭一(中島裕翔)は初めてのデートに出る。商店街から離れないデートコースにやきもきし通しの静だが、圭一が見せたいものの正体を知り、純介(笑福亭鶴瓶)に圭一との交際を打ち明ける決心をする。一方、純介はカフェに押しかけ、さくら(木村多江)に祭りの写真を見せていた。一人息子と離れ離れになった寂しさを打ち明けるさくらに同情した純介は、帰宅すると静に東京で開かれる同窓会に参加すると告げる…。
出演者
【出演】吉岡里帆,中島裕翔,稲葉友,藤井美菜,萩尾みどり,戸田恵子,木村多江,笑福亭鶴瓶
原作・脚本
【作】蛭田直美
音楽
【音楽】村松崇継ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
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(真琴)道永君は やめてあげてね。
住民の説得に利用してるって
思われちゃったら かわいそうだし。
(圭一)康にぃさんとの距離も
早急に縮めたいと思っています。
(静)同じこと されたりしても
全然違うじゃないですか。
好きな人か そうじゃないかで。
僕は あなたが好きだと。
どうしたの?
デート!? 誰と?
さくら先生!?
今日 ぷらむに来るって
梅子ばぁから聞いた?
えっ 約束してないってこと?
サプライズで登場!? 何それ 怖っ!
っていうか ぷらむに行くなら
早く言ってよ。
作っちゃったじゃん お昼のお弁当。
意味ないから それ!
私だって!
違う 違う 違う…。
何それ? 新しいサインネームのつもり?
違うから!
友達と会うって言ったじゃん 昨日。
あ~もう 時間がやばい。
はい 早く出てって。
鋭い…。
あ~ もう まだこれ出してなかったの?
同窓会の出欠。
来週だもん 同窓会。
あっ でも すごいよ 今年。
神田の旅館で 1泊2日だって。
いいの? ずっと行ってないでしょ。
入らないから!
あ~ もう 行くね!
さくら先生に変なことしないでよ!
写真撮ってあげてたじゃん パパ。
気に入ったのかなって。
そうじゃないから。
あ~ もう じゃ行くね!
お待たせしました!
いえ 時間どおりです。
こちら 本日の仮プランです。
ご査収ください。
仮プラン!?
僕は デートに関する実績はゼロなので
机上の空論かもしれませんが
一応リサーチの上 作成しました。
リサーチ? えっ ネットとか?
いえ インターネットの情報は
玉石混交なので
信頼できる上司に相談しました。
(有田)満足度の高いデートプランって…
君は美ノ和で何してる?
充実した日々を送っています。
ダメだからね
住民と個人的な関係持っちゃ。
(有田)もしも~し。
米野菜。
えっ 今使う? 米野菜。
このプランは その上司の提案をもとに
作成したものですが
あくまでも仮ですので
これを たたき台に
静さんとブレストの上
本プランに移行できればと。
私 これがいいです。
圭一さんが考えたプランで。
こんな一瞬で?
速読も特技なんですね。
あ いえ 違います!
読んでないです。
そっちの方が 楽しそうかなって。
サプライズっていうか。
なるほど。
了解しました。
ではまず 行程1 散歩です。
はい!
静ちゃんって あの?
うん。 野々村 静。
やば~。
えっ まだ地元にいるんだ。
怖いくらい変わってなかった。
高校の時のまんま。
あの子だけ
時間が止まってるっていうか…。
うっわ。
そのままいくんだろうね 一生。
男にこびて。
でもさ あれにやられる男も男じゃない?
(小声で)ちょっと…。
ごめん。
フフッ… 全然。
もう10年前だし。 あの子にとられなくても
とっくに別れてたよ。
もうやめな 関わるの。
マジでやばいって あの子。
(荒い息遣い)
あの! これ
散歩じゃなくて ウォーキング…。
ハア…。 嫌とかじゃないですよ。
斬新です ウォーキングデート!
時間ですので
行程2 ランチに移ります。
あっ はい!
あ… バス停 こっちですよ!
バスは使いません。
ぷらむですから。
えっ?
あっ!
失礼しました
サプライズなのに…。
いえ あの… 実は 今…。
(さくら)いいんですか? こんなに。
私を撮ると カメラが喜ぶ?
もう そんな… やめてください。
(梅子)デレデレするんじゃない!
セクハラだよ! 警察呼ぶよ!
顔だよ。
今焼いてんだよ オーブンで!
素人が口出すんじゃないよ まったく!
すごいですね。
んっ?
驚きました。
この前 けんちん祭りの時…。
皆さん 手話 ほとんど使わないのに
野々村さんと お話できて。
口で? 口で分かる!?
わあ~ すごい!
なるほど。 把握しました。
すいません…。
いえ 現状 野々村さんが
僕に好感を持てないのは当然です。
けんちんくんで結果を出せなかった
僕の失態です。
んっ? いや それは全然…。
なので 僕と静さんの
関係性の変化について
野々村さんに報告するタイミングは
お任せします。
ありがとうございます。
ただ 一つ困ったことが。
何ですか?
上司から ランチは必ず
行ったことのあるお店を選ぶように
とのアドバイスをもらいました。
この辺りで該当するのは
徒歩圏内では ぷらむとケバブ屋さん
バス圏内では 僕と静さんが出会った
あのファミレスのみです。
出会った…。
ケバブ屋さんは
本日お休みのようですし
ファミレスは
静さんにとって あまりいい印象の…。
回想 うっざ。
…ない 場所でした。
うまくやれない自分が情けないし
悪口言われちゃうのも悔しいし。
私 そういうのばっかなんですよね。
なかったことにしたいことばっか。
でも 先輩に
「うざっ」って言われなかったら
コーヒー
なみなみに しちゃうこともなかったし
そしたら ケバブ屋さんで
圭一さんを見かけても
声をかけなかったかもしれないし…。
えっ… すごいですね!
えっ?
過去って変えられないって思ってたけど
変わっちゃいました。
あそこで働いてて
悪口言われて よかったです。
ありがとうございます。
変えてもらって。
では ランチは あのファミレスで。
えっ!? いや それは どうかな…。
あっ! 一瞬
待っててもらってもいいですか?
すぐ戻ります!
(康隆)えっ? キャンセル!?
(通話が切れる音)
もしもし? S・Kちゃん!? え~?
ブロック…!
んっ? けんちんじゃん。
何やってんだあいつ…。
圭一さん! お待たせしました!
いえ 鯉を数えてました。
あっ 鯉。 はい。
あ~ すごい! いっぱい!
あっ これ 向こうに椅子があるんで。
はい。
何やってんだ? 俺。
これなら 食べたことありますよね?
すごい… あの一瞬で!
あっ 違います!
これは たまたま作ってあって。
あ でも
こっちは さっき 一瞬で作りました。
私は こっちを食べるので
そっちは 圭一さんがどうぞ。
あっ でも 無理はしないでください。
つらかったら 全然…。
(割り箸を半分に割る音)
えっ…!?
おかずは半分こしましょう。
あ… はい。
頂きます。
はい。
どうぞ。
ありがとうございます。
プランも変更せずに済みます。
よかったです。
次は?
もう大丈夫です サプライズは。
上司からのアドバイスでは
水族館は必須とのことでしたが
残念ながら
徒歩圏内には見つかりませんでした。
徒歩圏内に 何かこだわりが…。
なので 魚以上に
あなたに見せたいものを考えました。
未来です。
未来?
ほんっとに おいしかったです…。
ちょっと!
あっ もしかして ホワイトソースに
チーズ入ってます?
正解! あと白ワインね。
あっ 白ワイン!
うちの息子が
グラタン大好きなんです。
あんた息子いんの? いくつ?
高校1年生です。
あっ でも今は 別れた夫の方に…。
ふ~ん。
じゃ 書いてやるよ うちの秘伝レシピ。
えっ…。
会えた時に 食わせてやんな。
ありがとうございます!
あっ すいません。
えっと 今話してたのは
えっと グラタン…?
話してること… 知りたい時…?
うわっ!? 何!? 何だよ~!
そうする? フフフ…。
さっさと行きな!
(トイレの扉の開閉音)
本当は 話ができてんのは
パパが頑張ってくれてるおかげだって
分かってんだけどね。
ああいうやつだからさ
つい忘れちゃうんだけど。
けどね 前にここで
パパがあんたのこと話した時…。
へえ~!
おお~!
よかったね~!
(拍手)
ヘラッヘラしちゃって
よっぽどうれしかったんだろうね~。
え~ そうだったんですか…。
あんなに喜ぶなら 私らも
ちゃんとやりゃよかったかなってね。
えっ?
ちょっとだけ教えてもらったんだよ 手話。
昔 遥ちゃんに…
あっ パパの奥さんね。
へえ~ いいですね。
遥ちゃんが亡くなって
それっきりになっちゃったんだけどさ…。
えっ…。
ここです。
えっ?
ここの 未来です。
何か… おしゃれ。
はい。
人が いっぱいだ。
はい。
でも…。
変わっちゃうんですね こんなに。
こうしたいと 今 交渉中です。
さっき言ってくれましたよね
ありがとうございます
変えてもらって と。
これが実現した時には
あなたや この町の皆さんに
そんな気持ちになってもらえるように
頑張ります。
今日はすいませんでした。
え?
うまくエスコートできなくて。
そんな 全然…。
確かに あれは散歩ではないです。
以前は普通に できていたことが
うまくできなくなってしまいました。
怖くなりました。 おかしなことを話して
嫌われてしまわないか。
初めてです こんな居心地の悪さは。
不思議ですね。 それでも僕は
あなたと一緒にいたいです。
楽しいです この居心地の悪さも。
静さん ありがとうございます。
え?
僕を 変えてくれて。
そっか。
なくなるだけじゃないですよね。
変わるって
楽しくなるってことですよね。
楽しく?
みんな 楽しそうですもんね。
♬~
あの… 野々村さん。
聞きました 梅子さんから…。
奥様 静さんを産んで
すぐに 亡くなられたと。
恥ずかしいです。
野々村さんの方が たくさん大変なのに
私 息子のこととか 愚痴ったりして…。
先週 電話で少し 話せたんです。
アルバイトを始めたって
連絡がありまして…。
えっと 東京の神田にある
杭州楼っていう ラーメン屋さんで。
本当はアルバイト先に こっそり
様子を見に行っちゃいたいんですけど
そういうのが ダメなんだなって…。
さっき言ってくれましたよね
ありがとうございます
変えてもらって と。
これが実現した時には
あなたや この町の皆さんに
そんな気持ちになってもらえるように
頑張ります。
(ドアの開閉音)
お帰り。
パパ 話があるんだけど。
どうしたの?
東京?
うん。
大丈夫かなあ 一人で。
大丈夫だろ。
でも東京だよ。
道とか複雑なんじゃない?
分かんなかったら聞くだろ 普通に。
でもほら 何て言うか
ちょっと ひと手間かかるじゃん?
パパと話すのって。
そんなの東京でも
ここでも 同じだろうがよ。
そうだけど… あれ?
康にぃ何か 今日 体調悪い?
あ?
体調っていうか 機嫌?
別に。
そういえば 昨日どうだった?
マッチング…。
聞くな。 それか。
お前は? どうよ。 えっ?
昨日 けんちんと。
見た?
えっ 何? つきあってんの?
つきあってる…。
マジか!
と思う 多分。
多分!?
康にぃごめん!
まだ パパには話さないでほしい。
お前 無理だからな
こんな ちっせえ町で隠れてつきあうとか。
いや もう分かってる。
昨日も話そうと思ったんだけど
チャンス逃しちゃって…。
でも ちゃんと話す。
いや… パパ
スマートシティへの気持ちが
圭一さんへの
気持ちになっちゃってるからさ
圭一さん 好きになってもらうには
スマートシティを
好きになってもらわないと。
まずは ちゃんと知ってもらって。
パパだけじゃなくて 町のみんなに。
いいのかよ それで。
えっ 何が?
町のみんなが
スマートシティに合意するってことは
あいつが東京帰るってことだぞ。
えっ そうなの?
そうだろ。
そのために この町来てんだからよ。
変わるって
楽しくなるってことですよね。
忘れ物ない? 携帯持った?
東京は 珍しいもの
いっぱいあると思うけど
キョロキョロしないで。
足元 ちゃんと見て…。
わっ!
うわ~ 痛いっ!
痛い…。
本当 ごめん。
バ~カ バ~カ。
あっ パパ。 これ 一応持ってって。
一応!
もう~…。
じゃあ 行くわ。
うん よろしく。
あっ 康にぃごめん
あのこと まだ パパに話せてなくて…。
バ~カ。
(車の窓をたたく音)
えっ 何ですか?
耳 聞こえないんすか?
あっ これならあっちっすよ。
あっちです。
んん…。
あ… ご飯作んなきゃ。
いった…!
ああ…。
ああ そっか… 今日は一人か。
♬~
ん~…。
まあいっか 一人だし。
静かだな~。
(手拍子)
(通知音)
パパ?
えっ 梅子ばぁ!?
うまく? 何を?
えっ!
はい!
おけがの具合 いかがでしょうか?
何で知ってるんですか!?
ぷらむで 康にぃさんに聞きました。
ああ~。 あっ 全然です!
全治1週間くらいで…。
ああ…。 今 写真館の前にいます。
えっ!?
梅子さんからです。
料理も作れないだろうからと。
ええ…。 わあ~
ありがとうございます わざわざ。
では。 えっ? ちょっ…!
はい。
圭一さん ご飯は?
僕の分も
テイクアウトさせてくれたので
これから自宅で頂きます。 では。
あのっ!
はい。
よかったら…
うちで一緒に食べませんか?
いえ。
野々村さんは 留守と伺ってます。
女性一人の家に
上がり込むことはできません。 では。
でも…。
つきあってますよね? 私たち…。
なるほど。
どうぞ。
お邪魔します。
あっ それは
パパを呼ぶ時 こうやって。
おお なるほど…。
これは 静さんが?
いえ 母です。
私は お母さんの記憶がないんですけど
好きだったみたいです
こういうの作るの。 「お母さん」。
えっ?
野々村さんは「パパ」なのに
お母さんは「お母さん」なんですね。
ああ 確かに。 何でだろ?
手放せなくて当然です。
えっ?
このランドセルは。
本日 届きました。
着工まで 二転三転するのは常ですが
このアーチ看板だけは 死守します。
もちろん これだけで
皆さんのランドセルを
財布にできたとは思っていませんが
前回の説明会では伝えられなかった
新しい町 新しい商店街の
楽しさを伝えられたらと
思っています。
どうしてですか? どうして そんなに
一生懸命になってくれるんですか?
こんな 何もない町に。
そんな丁寧に納得させなくても
もっと強引なやり方で
立ち退かせたりもできますよね?
仕事だから でした。
初めは。
えっ?
今は違います。
何にもない町じゃないからです。
たくさん あります。
何よりも この町には あなたがいます。
何にもなくないです。
もし…。
はい。 もし みんなの合意が取れたら
圭一さんは
東京に帰っちゃうんですか?
はい。 準備室美ノ和地区
特別分室室長代理では
なくなりますので。
そうですよね。
圭一さんは こんなとこで
こんな仕事してるような
人じゃないですもんね。
「こんなとこ」でも
「こんな仕事」でもありません。
大切な場所で 大切な仕事です。
圭一さん!
あっ。
バグってます!
あっ…。
(チャイム)
(インターホン・幸江)「静!」
すいません…!
幸江ちゃん!?
幸江ちゃん?
叔母さん パパの妹。 えっ どうしよ…。
(チャイム)
大丈夫です。
えっ 何が大丈夫なんですか!?
(連打されるチャイム)
どうしよ!? どうしよ どうしよ…。
僕は大丈夫です。
だから何が!?
ああっ! 合鍵出してる!
(幸江)静! ちょっと大丈夫!?
お兄ちゃんから
けがしたって連絡あって
もう びっくりしちゃって!
どうしても仕事抜けらんなくて。
ごめんね 来るの遅くなって。
あらっ!
初めまして。 道永圭一と申します。
あの 幸江ちゃん この人…。
ご安心ください。
僕と静さんは つきあっています。
あら そう…。
あらやだ… ごめんなさいね!
ごめんね ごめんね~!
ああ~! ちょちょちょ…。
ど~んどん 食べて。
もう どんどんチンしちゃうから!
はい 頂きます。
幸江ちゃん あの このこと…。
分かってるって
お兄ちゃんには これでしょ。 任せて。
絶対しゃべるじゃん…。
室長代理! すごい 立派じゃないの~。
よくやった!
よくやったって…。
いや 本当に~。
心配してんだよ こう見えても。
この子さ
クリスマスも年末年始も誕生日も
うちに いなかったことないんだから。
いっつも お兄ちゃんと2人。
それは 僕も同じです
まあ お似合い!
まあ
私も甘えちゃってたからね 静には。
手話できるでしょ。
何でもやってくれちゃうから。
幸江さんは 手話を使わないのですか?
うん。 いっぱいいるよ
聞こえない人の家族で 手話使わない人。
家族っていうか 本人も。
本人も?
お兄ちゃんもね
ちゃんと手話覚えたの 高校を出て
奥さんと出会ってからだし…。
うちは 禁止だったから 手話。
禁止?
うん。 当時はね ろう学校でも禁止。
手話使うと 手ひっぱたかれたって。
なぜ…? 手話は 聞こえない人同士でしか
話せないから
口話をメインにっていう
考えだったみたいよ。
口話?
うん。
相手が話したことを
口の形で読み取って
自分も声を出して話すことです。
ほら 自分の声が聞こえないでしょ。
だから 口の形とか
舌の位置とか
息の強さとかで 一文字ずつ覚えてくの。
(幸江)うちはとにかく
お母さんが熱心でね…。
付きっきりで
まあ~ 厳しく教えててさ…。
純介 頑張るの!
それでも
聞こえる人と同じように話すのって
相当 難しいでしょ。
お兄ちゃんも
いろんな場所で いろんな人に
からかわれたり
バカにされたりしてね。
お兄ちゃんお帰り。
話があるんだけど。
(幸江)中学くらいの時には
もう一切 声を出さなくなっちゃってさ。
結局 高校から行った ろう学校でも
うまくなじめなくてね。
だから 遥さんに出会って
手話教えてもらって
随分変わったよ。
もちろん お母さんも よかれと思って
やってたことだったんだけどね。
今のお兄ちゃん見てるとさ…。
まあ~ 楽しそうでさ。
あんたと手話で話してるの。
でもね 遥さんが亡くなったあと
頼まれたんだよ 私。
えっ?
静が 覚えられるようにって。
初めてなんです
パパがいない夜って。
パパ 私が行ってた 小学校と中学校の
卒アルのカメラマンだったから
林間学校も修学旅行も一緒で…。
高校の時はいろいろあって
修学旅行 行ってないし
だから何か…
いい年して恥ずかしいんですけど
寂しいっていうか…
どうしたらいいか分かんなくて…。
そういう感情に 年は関係ないと思います。
そっか。 ありがとうございます。
静さん。 僕は
一緒に来てもらえたらうれしいです。
えっ?
僕が東京に戻る時には
静さんも一緒に。
新幹線で57分ですが その往復114分ぶん
僕は あなたといたいです。
でも これは あくまでも
僕にだけ都合のいい仮プランです。
2人でじっくりブレストの上
お互いにとって
ベストな本プランを立てましょう。
はい。
(連打されるチャイム)
(インターホン)「ごめ~ん
うちの鍵忘れた! その辺にない?
七福神のキーホルダーの付いてるやつ!
聞いてる!?」
聞いてるよ!
(インターホン)「ちょっと探してよ~!
七福神のキーホルダー!」
分かった 分かった!
(インターホン)「七人の神様が付いてんの!」
もう そんなのどうでも…。
(笑い声)
(シャッター音)
あ~…。
頼まれたんだよ 私。
静が 覚えられるようにって。
(ラジカセ・幸江)「おはよう! おはよう!
静 おはよう! おはよう!」
(ラジカセのスイッチを切る音)
ほめる?
(ラジカセ・幸江)「静 いい子いい子
いい子だね! いい子いい子」。
(ラジカセ・幸江)
「いい子! 静 お利口さん!
なんていい子なの 静!
いい子いい子 いい子だね!
いい子! 静 お利口さん!
なんていい子なの 静!
いい子いい子 いい子だね!」
♬~
(炒める音)
3番テーブル 杭州ラーメン!
はい!
あっ これ…。
お母さん… えっ? 知ってる!?
(バイブレーション)
野々村さん… えっ?
♬~
どういうことですか?
美ノ和地区 プランBで
フィックスしたはずですよね?
そうなんだけどね…。
今 プランAを再検討中なんだって。
まあ ちゃぶ台返しは
よくあることだから。
道永君は そのこと…。
話してない。
可能性は まだ五分だしね。
万が一 プランAに決まったら 準備室
道永のヘルプに入ってもらえたらと思って
先に耳入れといた。
どうして私なんですか?
君 実家 とちのき市でしょ?
そうですけど
美ノ和からは離れてるし
もう何年も帰ってないので…。
パパ!
入院!?
何でも言いな。
家族みたいなもんだから。
壊しちゃったら ごめんね。
静ちゃんの 優しい世界。
分かんないです! 何が悪いんですかね。
私 好きなんです。
大好きなんです 私のこと。
♬~