【土曜ドラマ】心の傷を癒すということ(2)「僕たちの仕事」大地震が起きてすぐ、安和隆(柄本佑)は勤務先の病院に…

出典:EPGの番組情報

【土曜ドラマ】心の傷を癒すということ(2)「僕たちの仕事」[解][字][再]

安和隆(柄本佑)は、大地震が起きてすぐ勤務先の病院に向かう。無力さを痛感した和隆だったが、旧知の新聞記者から「震災を内側から書いて欲しい」とコラムの依頼を受け…

番組内容
大地震が起きてすぐ、安和隆(柄本佑)は勤務先の病院に向かう。そこで目にしたのは野戦病院さながらの光景だった。自分の無力さを痛感した和隆は、避難所を回りながら、精神科医として自分にできることは何かを模索し続ける。そんな中、旧知の新聞記者から「震災を内側から書いて欲しい」とコラムの連載の依頼を受け……。心の傷に苦しむ被災者に寄り添う日々が続く一方、和隆の実家では父・哲圭(石橋凌)の事業が傾き始める。
出演者
【出演】柄本佑,尾野真千子,濱田岳,森山直太朗,浅香航大,清水くるみ,上川周作,濱田マリ,趙珉和,谷村美月,内場勝則,平岩紙,石橋凌,キムラ緑子,近藤正臣
原作・脚本
【原案】安克昌,【脚本】桑原亮子
おしらせ
~令和2年度文化庁芸術祭参加~

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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  19. 震度
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「午前5時46分ちょうどを
お知らせします」。

(時報)

「黙とう」。

(谷村)
<今朝 25年目の慰霊祭が行われた。

1995年1月17日 午前5時46分
阪神・淡路大震災が発生した。

マグニチュード7.3。

戦後初めての大都市直下型地震だった。

6, 434人もの人が亡くなった。

震災の直後 私は 一人の精神科医と
忘れられない仕事をした>

(ヘリコプターの音)

(テレビ)「今朝6時前に 近畿地方を中心に
強い地震がありました。

神戸 洲本で震度6

そして西日本… 中部地方から
西日本にかけて 広い範囲で…」。

どいて下さい!
(和隆)すみません。

重傷です!
どこに運んだらいいですか!

(北林)あちらへ運んで下さい!
はい!

安先生! よかった! ご無事でしたか!

遅なってごめん。 家から歩いてきたんや。

来てもうて どんなにありがたいか…。
ご家族は?

おかげさまで無事や。
それは何よりです。

北林君のアパート大丈夫やった?

分かりません。 当直で
昨日から ずっと救急部にいるんです。

北林先生 レントゲン室行って下さい!

はい!
お願いします。

病棟で みんな待ってますよ。

ひどかった… ひどかったですね。

今日の地震 死ぬかと思た!

そうですね。

ちょっと座りましょうか。

無理 無理! 無理 無理!

怖い~ 怖い~。

今朝は 大変やったね。

地震あったでしょう。

知らん…。

(永野)この病棟は 被害が少なかった。

よかったです。

食べてないね。 おなかすいたでしょう。

永野先生。 頭では分かってるんです。

僕は ここでじっとして

病棟の患者さんに 何かあった時のために
対応するのが仕事やって。

そやけど 申し訳なくてたまらんのです。

建物の下敷きになってる人たちを
助けにも行かんと

こうやって
ただ座ってるのが苦しいんです。

(終子)はい 安でございます。

もしもし?

☎奇遇やね 僕も安っていうねん。
運命かな?

何言うてんの こんな時に。

大丈夫か? 何か困ってへん?

うん 大丈夫。

まだ停電しとぅから 暖房効かへんけど
2人とも元気。

☎そうか。
うん。

あのな 今日 病院に泊まらなあかんねん。

☎うん。

それとな… バス動き始めたら
春子連れて大阪の家に行ってくれへんか?

分かった。

☎じゃあね。 無理せんといてね。

うん。 終子も気ぃ付けてな。 ほな。

すみません。

(テレビ)「このうち
被害の最も多かった地区は西宮市で

これまでに 121人の死亡が
確認されています。

このほか死亡した人の数は
芦屋市が111人 宝塚市が73人

尼崎市が11人と阪神地域での被害が
最も多くなっています。

このほか 神戸市内では…」。

すみません 朝日町の方ですか。

取材はやめて。
あっ いえいえ ちゃうんです。

湯浅クリニックの人たち探してて。
2丁目にあった病院です。

2丁目は燃えたやろ。
はい。

体育館におったら
ええけど…。

あっ ごめんなさい すみません…。

ちょっと すみません…。

(泣き声)

(湯浅)写真お願いします。
(警察官)はい。

安!

安やん!

湯浅…。

はあ…。

無事やったか。

病院は なくなったけどな。

はあ…。 お前 大変やったな。

ええ… 生きてるだけでええ…。

そやな。

(垣内)先生。

はい。

(垣内)これ 両親のものなんですけどね

一緒に寝とったのにね
親だけ 家の下敷きになってしもて…。

助け出されへんうちに 火 回ってきて
焼けてしもたんですわ…。

これ どれが父で どれが母か
教えてもらえませんかね…。

(ママ)いらっしゃい!

あっ 安君やんか!

安君 あんた無事か? ケガないか?

よかった よかった よかった
よかった よかった…。

あんた どこでも座り。
あとでな 熱いコーヒーいれたるわ。

(ママ)どないしたん。
ああ…。

中で ママ倒れてたら どないしよって
足震えてた。

丸いやつ… はい。 調べて折り返します。


はい 精神科病棟です。

(北林)僕が かわります。

すいません。
(谷村)お忙しいところ すみません。

ああ いえ 忙しくなったのは今朝ですよ。

今 線路が途切れたりしてるでしょう。

病院まで たどりつかれへん患者さんが
多いんです。

飲んでた薬がなくなる前に
なんとか新しい薬を渡す必要があって。

そんな時に申し訳ないんですが
今日は お願いがあって参りました。

何でしょう。

うちの新聞に 原稿を頂けないでしょうか。

何を書くんですか?

被災地の状況を
内側から書いてほしいんです。

今の報道は 全部
外側からの取材ですよね。

精神科医として見たことを
内側から書いてもらえないでしょうか。

無理やと思います。

僕自身 今は 頭も混乱してますから。

それに 文章を書くよりも
医者として働くべきやと思ってます。

現場を放棄したくはないですし

何より 被災地のことを文章にするのは
不謹慎のように思えて…。

理由が いっぱいあるのは
ないのとおんなじか。

(校長)心のケア?

心のケアて どんなことするんです?

僕にも まだ はっきりとは分かりません。

分かれへんて…。
精神科医にとっても 初めての事態で

ノウハウがないんです。

ただ 人間は 体と おんなじように
心も傷つきます。

この震災で たくさんの人の心が
傷ついていることは確かです。

正直なとこ 僕ら ここの避難所を

なんとか維持するのに
精いっぱいなんですわ。

人の心のことまで気にしてられへん。

♬~

こんにちは。
こんにちは。

安といいます。 お加減いかがですか。

眠れてますか?

(米沢)
あんたも ここで寝てみたらええねん。

冷たいしな 硬いしな。

食欲はありますか?

神経科?
はい。

(理恵)それって 精神科のこと?
はい。

大丈夫です。
何か話したいことがあれば…。

何もないです!
理恵。

あの人 精神科に
お世話になっとぅらしいよって

うわさになったら困るわ。

(赤ちゃんの泣き声)

う~ん…。

(美里)終ちゃん
次は お弁当持ってこようか。

あっ 違うんです。

ただ… すぐそばやのに
神戸とは別世界みたいやと思って。

ほんまやな。
テレビ見てたら あっち悲惨やもんね。

私な あれ 罰当たったんや思うわ。

ちょっと! アホなこと言わんといて!

気にせんとき。

西市民病院ですか。

大変やったでしょう。

(新島)はい。 5階が押し潰されてしもて。
全壊です。

働く場所がなくなりましたから
ここで看護を。

あ… あの子 どうかしましたか。

地震の朝 あれくらいの年の子が
運ばれてきましてね。

もう呼吸が止まって
随分たってたんやけど

それでも心臓マッサージしたんです。

10分ぐらい夢中でやって
やっぱり駄目で

次の患者さんのとこへ移ろうとしました。

そしたら 手をぐっとつかまれたんです。

ご両親が 必死で私に「行かんといてくれ」
って しがみついてるんです。

圧死で亡くなると 顔色がピンクでしょう。

だから ご両親
諦めがつかないんでしょうね。

(後藤)看護婦さん 足痛いねん。

後藤さん 足痛い? うん。
ちょっと さすりましょうか。

お願いします。
こっちかな? こっちですわ。

痛いのね 寝られへんからね。

(丸岡)おい あんた
公立病院の看護婦やろ。

トイレ汚れとんねん。

はよ トイレ掃除せえや。

ああ… それは
この方の仕事ちゃいますよ。

何言うとんねん
給料 ここで もうてんのやろ。

役立つことやれや。

ちょっと…
看護婦さんのことを何やと思ってる…。

いいんです 先生。

担当者に頼んどきますね。
ごめんなさいね。

♬~

(深見)安先生。
はい。

僕たちは 何をすればいいですか。

深見先生は あさってまで
兵庫区の避難所を

伊藤先生は 保健所の精神科救護所を
担当して頂けますか。

はい。

(永野)そうですか 長崎から。
はい。

ありがとうございます。 どうぞ。
失礼します。

(永野)まあ ちょっと手書きの地図で
分かりにくいんですが

行って頂きたい病院は ここなんです。

拡大図が こっちの方にあります。
このエリアですね…。

そうですか いっぱい株買ったんですね。

買った 買った 買いまくった。

何で買おうと思ったんですか?

いや~ 意味はないけどね。
何にも意味はないよ。

誰が家なくして 誰が助かった
それに意味はないよ。

周り みんな燃えて うちだけ無事やった。

よかったけど 申し訳ないわ。

一人にさせて。 もう何にも見たないねん。

♬~

(ドアが開く音)
(谷村)安先生。

え… 原稿 今日締め切りでしたっけ?

違います。
大学まで来たので… これ差し入れです。

あっ… ありがとうございます。

安と申しますが 主人おりますでしょうか。

☎(北林)おられるんですけど…。

忙しくて 丸2日起きてらしたんで

さっき お箸持ったまま
お休みになりました。

赤ちゃんみたいですね。

☎(北林)起こしましょうか?

いいんです。 寝かしといて下さい。

☎(北林)分かりました。
では 失礼します。

こんにちは。 眠れてますか?

大丈夫です。

何かありましたら 保健室にいますから。

(北林)校内に 酒の空き缶が転がってんの
問題になってますね。

校長先生も嘆いてはったわ。
教育上よろしくないって。

こんにちは。 入る?

阪神好きなん?

おっちゃんも好きや。

ハハハハ… 何で疑うん。

(大)「六甲おろし」歌えるか?

おう。

♬「六甲おろしに颯爽と」

合格か。

よかった。

これ食べ。
おっ ありがとう。

うん 甘いな。

(壮介)はい 安です。

☎僕や。
和兄!

☎(壮介)こんな時間に どないしたん。

うん ごめん。 終子の声聞きたくて。

☎(壮介)はあ。 ごちそうさんです。

終子 もう寝た?
☎(壮介)うん。

ほうか。 ほなええわ。 また。

☎(壮介)待って 和兄!
何?

お父さんの会社 うまくいってへんねん。

韓国の事業 失敗して
借金が どんどん膨らんでる。 怖いわ。

分かった。

☎(壮介)あとな…。
どないしたん。

☎(壮介)終子さんから
口止めされてるんやけどな

昨日 終子さん倒れてん。

お帰り。

よう帰ってきたな。
ただいま。

春ちゃん パパやで。
(春子)パパ~!

おお 春子! 背ぇ大きなったんちゃう!

終子。

具合どうや。

大丈夫。 お医者さんが ただの睡眠不足と
食欲不振のせいやって。

震災ストレスやな。

ごめん。

何で 和隆さんが謝るんよ。

余震が心配で 大阪行きを勧めたけど
一番は 自分のためやった。

僕が安心したくて 勧めたんやと思うわ。

ええよ。

この子に何かあったら
生きていかれへんもんね。

それでも やっぱり…

神戸で 一緒におりたかった。

大阪には 電気もある。
ごちそうだってある。

でも ダンプカーが通って 家が揺れた時

「地震や!」って飛び上がるんは私だけ。

それに… 知らん人にな

「神戸の人たちは 罰が当たったんや」
って言われたりもすんねん。

♬~

つらかったなぁ。

うん。

それ言うた人 きっと怖いんやと思うわ。

怖い?
うん。

神戸の人らは 悪いことしたから
震災に遭うた。

私らは 何もしてへんから大丈夫。

そう思わな 怖あてしょうがないやろな。

そっか…。

終子。 一緒に帰ろうか。

うん。

終子と春子が 長い間お世話になりました。

お父さん。
(哲圭)何や。

僕にできることあったら 何でも言うて。

お金も 少しだけ たまったから。

お前に心配されたないわ!

帰れ!

膝って 10回言うてみ。
うん?

膝 膝 膝 膝 膝…。
あっ お客さんやで。

あ…。
今日は この辺にしといたろ。

おう またな。

どうぞ。

睡眠薬をもらえますか。

あ… 眠れませんか?
はい。

また大きい揺れが
来るんちゃうかと思うと

とてもじゃないけど眠れません。

地震のあと 辺りが大火事になったんです。

夫と2人で 火から逃げてた時

「助けて! 誰か助けて!」って
叫び声が聞こえました。

でも 必死やったから
そのまま逃げてしまいました。

今でも その声が聞こえてるんです。

「助けて! 誰か助けて!」って…。

いつか この声から
解放されるんでしょうか。

私も死んでしもたらよかった…。

ご主人とは話し合いましたか?

夫に この話をすると怒るんです。

僕も同じ体験しとぅのに

何で お前だけ
いつまでも引きずっとんやって。

(校長)安先生 ちょっと頼みますわ。

どうしたんや。
遊んどっただけや。

(中務)くだらん遊び考えやがって。

どんな遊び?

震度3。

震度5。

震度7。

お前ら! どんな神経しとんねん!

ここにはな 地震で悲しい思いした人
ばっかり集まっとんねんぞ!

地震のショックが あまりにも大きくて
子どもたちも受け止めきれてへんのです。

こうやって 地震ごっこをすることで

なんとか気持ちの整理
つけようとしてるんやと思います。

♬~

ありがとうございました。
これで頂きます。

よろしくお願いします。

♬~

地震の日の写真です。

(谷村)あの日の午後
取材のために神戸に入って…。

(泣き声)

(シャッター音)

(泣き声)

(新聞記者)ちょっと すみません。

靴 もうちょっと
見せてもらっていいですか。

失礼します。
(シャッター音)

失礼します。
(シャッター音)

(谷村)僕がやっていることは
こんな仕事か…。

僕の仕事に 意味はないんじゃないかって
初めて思いました。

ありますよ。

谷村さんの仕事には
大きな意味があると 僕は思います。

こんなひどい地震も
いつか忘れられそうになる。

そんな時 谷村さんの写真や記事が
思い出させてくれるんやと思う。

信じられへんような地震があったこと。
たくさんの命が奪われたこと。

その一つ一つが
こんなに大事なものやったこと。

谷村さんとの仕事やから
僕は書いてるんです。

ちょっと弾いてもええ?

♬~(ピアノ)

どこまで行くん?

ここまで おいで。

♬~(ピアノ)

ここにおったら 地震来ても平気や。
何も倒れてこぉへんよ。

♬~(ピアノ)

ほんまや。

♬~(ピアノ)

ちゃんと眠れてるんか?

ぐっすりやで。

何か話したいことあったら 何でも言いや。

ええわ。 僕よりつらい目に遭うた人
いっぱいおるし。

お~ 我慢して偉いな。

…て 言うと思ったら大間違いや。

こんなつらいことがあった
こんな悲しい気持ちになった。

そういうこと 話したかったら
遠慮せんと話してほしいねん。

大丈夫…。
言いたいこと我慢して

飲み込んでしもたら
ここ あとで苦しくなんで。

おじいちゃんに 男のくせに
そんなに弱いんかって笑われる。

弱いって ええことやで。

弱いから ほかの人の弱いとこが分かって
助け合える。

おっちゃんも弱いとこあるけど
全然 恥ずかしいと思てへん。

おじいちゃんにも そない言うといて。

まだ見つかってへんねん。

おじいちゃん。

そうか。
うん。

今 揺れとぅ?

大丈夫や。 揺れてへん。

何かな ずっと揺れとぅ気がすんねん…。

うん。

(中務)来たな 坊主。

何かあるんですか?

子どもらの遊ぶ場所
作られへんかな思てな。

あ 車は 中庭の方へ止めといて!

毎日 枕元で地震ごっこされたら
かなわんからな。

キックベース 先生もどうですか。

いいですね。

(拍手と歓声)

大君 ちゃんとボール見いや!
頑張りや!

(拍手と声援)

安先生 もう満塁です。

ほんまやな。

よっしゃ いくで!

この魔球を蹴ってみよ!

(歓声)

♬~

<人の心の傷を癒すのは 医者やない。

医者にできるのは

回復しようとする人のそばに
寄り添うことだけや>

(拍手と歓声)

(片岡)ああ うるさっ…。

(英語)

♬~